JP6448601B2 - 調査システムおよび調査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、調査システムおよび調査方法に関する。
従来から、テレビ放送されるコンテンツの視聴状況についての調査がなされている。特に視聴率調査はテレビ番組の評価指標として重視されており、テレビCMの実施や番組制作の参考に用いられている。視聴率調査においては、調査対象となる世帯のうち、番組を視聴していた世帯の割合を算出する。また、視聴状況として、テレビCMの視聴回数を調査する場合もある。その場合も、世帯ごとに一定の調査期間内におけるCM視聴回数を調査する。
視聴率調査やCM視聴回数調査には、一般的に、専用の測定器が用いられる。すなわち、調査対象となる世帯に測定器を設置してテレビに接続し、視聴情報(視聴されていた番組、チャンネル、時間帯など)を記録する。この視聴情報を収集し解析することにより、全調査対象世帯のうち当該番組を見ていた世帯の割合、すなわち視聴率が得られる。また、視聴率調査の目的に応じて、時間帯を分単位や秒単位で細かく区切った調査も行われる。この時同時に、CMの放送された時間とチャンネルに基づいてCM視聴回数も把握できる。さらに、測定装置本体やリモコンに世帯構成員を識別するためのボタンを設けることにより、個人ごとの視聴率やCM視聴回数も取得できる。
上記の機械測定式以外に、視聴者が視聴状況に関するアンケートに回答する、アンケート式の視聴率調査やCM視聴回数調査も行われている。特に近年、アンケート式調査の中でもネットリサーチが普及してきている。ネットリサーチは、リサーチ会社などの調査者が多数の対象者をモニタとして登録しておき、各モニタの属性情報に応じて調査への参加を要請し、インターネットに接続可能な端末から回答してもらう調査手法である。ネットリサーチには、対象者側の回答負荷が低く、調査者側の集計が容易という利点がある。
機械測定式およびアンケート式の視聴状況調査にはそれぞれメリットとデメリットがある。機械式の場合、測定器による実測値が得られるので、データの精度が高い。その反面、装置の製造・設置コストや謝礼金額が高くなる。したがって、費用に対して得られるサンプル数が少ない。
アンケート式の場合、装置を実際に設置する必要が無いため、コストは比較的低い。また、リサーチ会社が保有する対象者リストを活用したり、インターネット調査を活用したりすることで、さらなるコスト低下を図れる。その結果、同じ費用でも多くのサンプルを得られる。その反面、対象者が調査票への記入を怠ったり、視聴した番組を忘れたり間違えたりする場合があるため、データ精度が比較的低い。
従来から、テレビ番組の視聴率情報を調査する種々の方法が提案されている。特許文献1(特開2013−021661号公報)は、テレビ番組の視聴者によって生成された「つぶやき」などのユーザ生成コンテンツの数に基づいてテレビ番組の視聴率を推定する視聴率推定装置を開示する。しかし、推定に用いる「つぶやき」などを生成するかどうかについてはユーザ間の個人差が多く、推定精度の点で問題がある。
特許文献2(特開2010−034674号公報)は、テレビ番組の視聴率の測定精度を向上させるために、テレビ番組を視聴中にユーザが検索したキーワードを利用する方法を開示する。しかし、検索を行うかどうかについてユーザ間の個人差があるため、推定精
度の問題が残る。さらに、検索状況と視聴率の関連性について具体的な開示がない。
特許文献3(特開2003−032649号公報)は、テレビ番組の放送中にリアルタイムに視聴者アンケートを実施する放送番組提供装置を開示する。特許文献3は、視聴率の測定方法として、視聴率測定器を使う方法とアンケートを用いる方法とが紹介されている。しかし特許文献3においては、視聴率習得に関する複数の方法の間の関係性は記載されていない。さらに特許文献3は、視聴状況を精度よく取得する方法について開示しない。
特開2013−021661号公報 特開2010−034674号公報 特開2003−032649号公報
上記のように、視聴率やCM視聴回数などの視聴状況を調査する際に、データ精度を良好に保ちつつ、費用の抑制やサンプル数の増加を実現することが求められている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、データ精度の向上とサンプル数の増加を図れるような調査システムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は以下のような構成を採用する。すなわち、機械測定制御装置と、アンケート制御装置と、処理装置とを備え、放送されるコンテンツの視聴状況を調査する調査システムであって、前記機械測定制御装置は、測定器を用いた調査の対象である複数の機械測定対象者による前記視聴状況である機械測定結果データを取得し、前記アンケート制御装置は、アンケートによる調査の対象である複数のアンケート対象者による前記視聴状況であるアンケート結果データを取得し、前記複数の機械測定対象者の一部は、前記複数のアンケート対象者の一部と重複する重複対象者であり、前記処理装置は、同一の前記コンテンツに関して前記重複対象者から得られた前記機械測定結果データと前記アンケート結果データの間のズレを算出し、前記ズレに基づいて前記アンケート結果データの補正を行うことを特徴とする調査システムである。
かかる構成によれば、視聴者による視聴状況を調査する際に、機械測定結果データを用いてアンケート結果データを補正して、サンプル数が多く精度の高い調査結果を得ることができる。
また、上記構成において、前記処理装置は、同一の前記コンテンツに関して複数の前記重複回答者から得られた前記機械測定結果データと前記アンケート結果データに基づいて、前記ズレの傾向を複数のパターンに分類し、前記パターンごとに、前記アンケート結果データに対する補正方法を決定し、前記複数のアンケート対象者それぞれが前記複数のパターンのいずれであるかを判別して、前記アンケート結果データの補正を行うようにしても良い。
さらに、前記処理装置は、教師付き学習モデルを用いて前記複数のアンケート対象者の判別を行うようにしても良い。
さらに、前記処理装置は、前記アンケート結果データを前記機械測定結果データに近づけるように前記補正を行うようにしても良い。
かかる構成によれば、多数のサンプルを適切に分類パターンに当てはめ、精度の高い補正を行うことが可能になる。
また、上記構成において、前記視聴状況とは、テレビ番組の視聴率またはCMの視聴回数であっても良い。
さらに、前記機械測定制御装置は、前記機械測定対象者のテレビに接続された前記測定器を用いて、前記視聴状況を取得するようにしても良い。
さらに、前記視聴状況は、録画された前記テレビ番組の視聴率または録画された前記CMの視聴回数を含んでいてもよい。
さらに、前記アンケート制御装置は、前記アンケート対象者に対するネットリサーチを行って前記視聴状況を取得するものであり、前記処理装置は、前記ネットリサーチの調査者が保有する前記アンケート対象者の属性情報をさらに用いて、前記補正を行うような構成でも良い。
かかる構成によれば、テレビ放送に関する多様な視聴状況を良好に取得し、補正の精度を高めることが可能である。
本発明はまた、以下のような構成を採用する。すなわち、機械測定制御装置と、アンケート制御装置と、処理装置とを備え、行動記録を調査する調査システムであって、前記機械測定制御装置は、測定器を用いた調査の対象である複数の機械測定対象者による前記行動記録である機械測定結果データを取得し、前記アンケート制御装置は、アンケートによる調査の対象である複数のアンケート対象者による前記行動記録であるアンケート結果データを取得し、前記複数の機械測定対象者の一部は、前記複数のアンケート対象者の一部と重複する重複対象者であり、前記処理装置は、同一の前記コンテンツに関して前記重複対象者から得られた前記機械測定結果データと前記アンケート結果データの間のズレを算出し、前記ズレに基づいて前記アンケート結果データの補正を行うことを特徴とする調査システムである。
かかる構成によれば、調査対象者による行動を調査する際に、機械測定結果データを用いてアンケート結果データを補正して、サンプル数が多く精度の高い調査結果を得ることができる。
本発明はまた、以下のような構成を採用する。すなわち、放送されるコンテンツの視聴状況を調査する調査方法であって、測定器を用いた調査の対象である機械測定対象者による前記視聴状況である機械測定結果データを取得するステップと、アンケートによる調査の対象であるアンケート対象者による前記視聴状況であるアンケート結果データを取得するステップと、前記機械測定対象者と前記アンケート対象者との間で重複する回答者である重複対象者について、同一の前記コンテンツにおける前記機械測定結果データと前記アンケート結果データの間のズレを算出するステップと、前記ズレに基づいて前記アンケート結果データを補正するステップと、を有することを特徴とする調査方法である。
かかる構成によっても、視聴者による視聴状況を調査する際に、機械測定結果データを用いてアンケート結果データを補正して、サンプル数が多く精度の高い調査結果を得ることができる。
本発明によれば、データ精度の向上とサンプル数の増加を図れるような調査システムを提供することができる。
調査システムの全体的な構成を説明する図である。 調査システムの情報処理に関する構成を説明する図である。 測定器により視聴状況を調査する方法を説明する図である。 アンケートによりCM視聴回数を調査する方法を説明する図である。 アンケートにより視聴率を調査する方法を説明する図である。 機械測定およびアンケートの対象者について説明する図である。 実施形態1の処理を説明するフローチャートである。 実施形態1の各種テーブルについて説明する図である。 実施形態1のパターン分類について説明する図である。 実施形態1の補正の効果について説明する図である。 実施形態2の各種テーブルについて説明する図である。 実施形態4の処理を説明するフローチャートである。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態を説明する。ただし、以下に記載されている構成ブロックやそれらの相対配置などは、発明が適用されるシステムの各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、テレビ番組の視聴率またはCM視聴回数など、放送されるコンテンツの視聴状況を調査するときに好適である。本発明は、このような調査を行う調査システムまたは調査方法、調査システムを構成する情報処理装置、当該情報処理装置の演算資源を利用して動作し、調査方法の各工程を情報処理装置に実行させるプログラム、かかるプログラムが格納されたコンピュータにより読み取り可能な非一時的な記憶媒体、としても捉えられる。
本明細書において、視聴状況を調査する調査者は、典型的にはテレビ放送やCMの関係者や、その依頼を受けたリサーチ会社である。例えば機械測定を行う会社とアンケートを行う会社の協力体のように、複数の調査主体を合わせて調査者と呼んでも良い。
<実施形態1>
本実施形態では、本発明の基本的な構成と処理の流れについて説明する。なお、以下の記載ではCMについての調査を行っているが、回数を計測できるようなテレビ放送コンテンツであれば、本実施形態の手法を適用できる。
(システム構成)
図1を参照しながらシステム構成について説明する。調査システム1は、Webや専用回線等を介して相互に通信可能な、処理装置2、アンケート制御装置3および機械測定制御装置6を含む。アンケート制御装置3は、アンケート対象者5(5a〜5d)それぞれが保有するアンケート回答端末4(4a〜4d)と、Webや専用回線等を介して相互に通信可能である。機械測定制御装置6は、各世帯に配置され、TV7(7a〜7b)に接続された測定器8(8a〜8b)と、Webや専用回線等を介して相互に通信可能である。世帯(a)には機械測定対象者(9a_1,9a_2)が、世帯(b)には機械測定対象者(9b_1)がいる。
図2を参照しながら、処理装置2、アンケート制御装置3および機械測定制御装置6の構成と機能について説明する。処理装置2は、CPU21、記憶手段22、表示手段23を備える。アンケート制御装置3は、CPU31、記憶手段32、表示手段33、DB制御手段34を備える。機械測定制御装置6は、CPU61、記憶手段62、表示手段63、DB制御手段64を備える。各装置としては、プロセッサやメモリや通信機能を備え、プログラムに従って動作する情報処理装置(例えばPCやワークステーション)が好適である。ただし、サーバの構成は任意であり、図に限定されない。例えば、クラウドサーバや仮想サーバを利用してもよいし、複数の物理的に離れた装置を接続して利用してもよい
アンケート制御装置3は、少なくともアンケート対象者DB301、アンケート内容DB302、アンケート結果DB303を含むアンケート管理DB30と接続されている。機械測定制御装置6は、少なくとも機械測定対象者DB601、機械測定内容DB602、機械測定結果DB603を含む機械測定管理DB60と接続されている。
各データベースの形式は特に問わず、物理的な配置や構成も図に限定されない。本発明で利用されるデータベースは、ハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶媒体を備え、情報処理装置により読み書きが可能な記憶装置に格納される。データベースには関係型、階層型など任意の方式を利用できる。アンケート管理DB30および機械測定管理DB60は各々、オンラインまたはオフライン接続された複数の装置で構成されてもよい。図に示したデータ定義やデータベース構造は一例に過ぎず、データベースの分け方、項目、参照関係などは任意に定められる。また「データベース」という名称にとらわれることなく、本発明の実施に必要なデータを更新可能に保持していればよい。
アンケート回答端末4は、アンケート対象者5が操作して、調査者からのアンケートに回答するための、情報処理機能、表示機能、通信機能などを有する端末装置である。例えば、PC、携帯電話、スマートフォンなどの情報処理装置が好適である。PCはデスクトップ型、ノート型、タブレット型など形式を問わない。
(機械測定実施方法)
図3を参照して、TV7に接続される測定器8について説明する。測定器8は、視聴状況を記録して機械測定制御装置6に送信する。TV7には、測定器本体81が接続されている。TV7は、テレビ番組を入力端子から受信して表示する装置であり、液晶TV、プラズマTV、その他いかなる表示装置も利用できる。また表示されるコンテンツのソースは無線放送経由に限られない。有線放送やインターネット放送など、多数の視聴者に向けてコンテンツを提供可能なものであれば、いかなる放送経由でも構わない。本実施形態において、測定器8は、本発明の測定手段に相当する。
また、図3のTVは固定式であるため、測定器8を各世帯に設置した。しかし、測定器8は固定式に限定されない。例えばモバイル型のTV7を用いる場合でも本発明は実施できる。また、スマートフォン等の携帯情報端末にTV視聴機能が付いている場合、TV視聴機能と連動して動作する測定器8を用いるとよい。その場合の測定器8は、携帯情報端末の一つの部品や、スマートフォン上で動作するアプリとして実現できる。
本実施形態では測定器本体81がセットトップボックスの機能を兼ねている。ただし、セットトップボックスとは別の測定器本体81を設けても良い。測定器本体81の表示部811は、現在受信中のチャンネルなどの情報を、テレビ番組の視聴者である機械測定対象者9に提示する。信号受信部812は、リモコン82からの赤外線などに用いた指令信号を受信する。測定器本体81は、各世帯に設置されたルータ等に接続し、電子番組表を受信したり、視聴状況の調査結果を送信したりする。
図3(b)は、測定器8のリモコン82を示す。本実施形態のリモコン82はTV7の操作リモコンを兼ねている。対象者ボタン821は、世帯内に複数の機械測定対象者9がいる場合に視聴者を特定するためのボタンであり、予め各ボタンと世帯内の個人が紐付けられている。チャンネルボタン833は通常のリモコンと同様の機能を持つ。信号送信部823は、赤外線などにより、測定器に関する指令信号とTV操作に関する指令信号を信号受信部812に送信する。
視聴者(機械測定対象者9)がテレビ番組を視聴するためにリモコン82の電源ボタンを押下すると、スタンバイ状態にある測定器本体81が起動し、TV7に起動画面を表示する。測定器本体81は、起動後に対象者ボタン821が押されたかどうかを判断し、押されていた場合は個人を特定する情報を記録し、押されていない場合は押下を要求する。測定器本体81は、テレビ番組をTV7に表示させている間、個人を特定する情報と、チャンネルと、時間(視聴開始時間および終了時間)を記録する。なお、チャンネルおよび時間に変えて、具体的なテレビ番組やCMを特定する情報を記録してもよい。どのような情報を記録するかは機械測定内容DB602に格納されている。内容に変更があった場合は、その旨が機械測定制御装置6から測定器8に送信される。
なお、個人を特定する方法はボタン押下に限られない。例えば指紋などの生体情報や、ジェスチャ操作を用いてもよい。また、同一世帯内に複数の機械測定対象者9がいて同時に同じ番組を視聴することも考えられる。その場合、リモコン等を用いて複数の機械測定対象者9のすべてを特定し、個人ごとに視聴状況を記録することが好ましい。
測定器本体81は、Web等を経由して機械測定制御装置6に機械測定結果データを送信する。例えば一日ごとのCM視聴回数であれば、世帯構成員それぞれについて、日付、個人特定情報、CM特定情報、回数を送信する。機械測定制御装置6は、受信したデータを機械測定結果DB603に格納する。
(アンケート実施方法)
図4、図5を参照して、アンケート対象者5が、アンケート回答端末4を用いて視聴状況調査に回答する方法を述べる。アンケート対象者5が、アンケート回答端末4上でブラウザソフトまたは専用アプリを用いてログインを行って回答を開始すると、アンケート回答端末4は調査者の運用するアンケート制御装置3と通信を行い、アンケートの内容を取得し表示する。アンケート制御装置3は、ログイン情報を用いてアンケート対象者を特定できる。その表示画面を見たアンケート対象者5は、タッチパネル、マウス、トラックボールなどのUIを用いて回答を入力する。
図4を用いて、CM視聴回数の調査および回答方法の例を説明する。図4(a)は、調査対象日における、あるCMの視聴回数を調べるときの画面である。この例では、アンケート対象者5を補助するための動画を再生可能である。すなわち、アンケート質問文の下に動画ウィンドウが表示され、アンケート対象者5が再生ボタンを押すと当該CMが開始する。アンケート対象者5は、画面下方のラジオボタンを用いて視聴回数を回答する。アンケート対象者5は、CMごとに回答を繰り返す。アンケート回答端末4は、回答結果を集計してアンケート制御装置3に送信する。
図4(b)は、CM視聴回数を調査するための別の画面の例である。この例では、アンケート対象者5は、調査対象日において視聴した覚えのあるCMを自由に列挙する。この方法はアンケート対象者5の記憶に頼る部分が大きいため、回数が不正確になったり、CMが忘れられたりするおそれがある。その反面、図4(a)の方法と比べてアンケート対象者5の回答が誘導されにくいため、印象に残ったCMに関する回答が得られる。
調査方法は上記の例に限られない。例えば、商品ジャンル、会社名、出演者など複数のカテゴリを用いてCMを絞り込んでいく方法や、CMの印象的な画面をサムネイル画像としてタイル状に画面に並べて選択させる方法や、電子番組表の上にCM情報も表示することで視聴率調査とCM視聴回数調査を連動させる方法も採用できる。その他、個人を特定する情報、CM情報、視聴回数を取得可能であれば、どのようなアンケートを用いてもよい。
どのようなアンケートを実施するかは、アンケート内容DB302に格納されている。また、アンケート回答端末4を用いたネットリサーチに変えて、紙の調査票を用いる場合や調査員が聞き取り調査を行う場合も、質問事項や得られる情報は同様である。
図5を用いて、アンケートによる視聴率の調査および回答方法の例を説明する。図5(a)は、アンケート回答端末4に電子番組表を表示する例である。アンケート対象者5は、所定の周期(例えば一日ごと)に、視聴したテレビ番組をタッチ操作等により選択する。ここでは番組単位で選択しているが、各番組を複数のブロックに分けても良い。また、視聴開始時間や終了時間を調整可能とすることも好ましい。
図5(b)は、一覧表から番組を選択する例である。また図5(c)は、時間帯ごとにチャンネル番号を選択する例である。いずれの例においても、アンケート回答端末4は、取得したアンケート結果データを、個人を特定する情報と紐付けてアンケート制御装置3に送信する。図5(b)や(c)は、番組名や放送時間帯を調査する必要がある分だけ、図5(a)と比べてアンケート内容DB302のデータを作成するのに労力が必要である。その反面、番組名と時間帯が明確になり、アンケート対象者5の記憶を喚起しやすい利点がある。上記の方法以外でも、個人を特定する情報、視聴した番組情報(または時間帯とチャンネルを特定する情報)を取得可能であれば、どのようなアンケートでもよい。
(測定方法および対象者の特徴)
上述したように、機械測定式の調査はデータの精度が高い反面、高コストでありサンプル数が少なくなりがちである。典型的には数百台、多くても数千台程度が上限設置台数となる。一方、アンケート式の調査はコストが低いため、多くのサンプル数を得られる(例えば数十万〜数百万サンプル)。その反面、機械測定式と比べてデータ精度が低くなる。そこで本発明の各実施形態では、アンケート結果データを機械測定結果データで補正することにより、精度の向上を図りつつ、同じ費用でも多くのサンプル数を得ることを目指している。
本実施形態における対象者について、図6の模式図を用いてより具体的に説明する。機械測定対象者9のグループには、TV視聴者である3名の対象者9a_1,9a_2,9b_1、が含まれる。また、アンケート対象者5のグループには、調査者のモニタとして登録済みの4名の対象者5a〜5dが含まれる。特に、機械測定対象者9a_2は、アンケート対象者5aを兼ねている、重複対象者である。本発明では、このような重複対象者群について、機械測定によって得られた視聴状況とアンケートによって得られた視聴状況を比較してズレを求める。そして、得られたズレに基づいてアンケートによる調査結果を補正する。
調査者は、機械測定対象者9を図8(a)のような形で管理する。すなわち、対象者ごとに機械測定対象者IDを割り当てて機械測定対象者DB601のエントリーを作成し、項目として性別、年代、未既婚の別、子供の有無、職業などを登録する。登録処理は、測定器8を設置するときなどに予め行われている。図8(a)では、機械測定対象者9をアンケート対象者5と紐付けるための情報として、アンケート対象者5を兼任しているか否かを示すフラグ情報と、兼任している場合のアンケート対象者IDが登録されている。
調査者は、アンケート対象者5を図8(b)のような形で管理する。すなわち、対象者ごとにアンケート対象者IDを割り当ててアンケート対象者DB301のエントリーを作成し、項目として性別、年代、未既婚の別、子供の有無、職業を登録する。他に例えば、収入、家族構成、ペットの有無、保有している商品や購入意向のある商品の情報、学歴、趣味、嗜好品、連絡先など、様々な内容を含み得る。アンケート対象者5のリストは通常、視聴状況だけでなく様々なリサーチの目的で作成されるため、リスト作成のコストは低
い。この登録処理は、調査者の募集に応じて対象者がモニタとして登録したときに予め行われている。図8(b)では、アンケート対象者5を機械測定対象者9と紐付けるための情報として、機械測定対象者9を兼任しているか否かを示すフラグ情報と、兼任している場合の機械測定対象者IDが登録されている。
(処理フロー)
図7を参照して、本実施形態の典型的な処理フローについて説明する。本フローは、機械測定およびアンケートについて、サンプル数、対象者、調査内容などが決定された時点から開始する。ここでは調査対象日における、あるCMの視聴回数を調査する。
ステップS101において、機械測定制御装置6は、機械測定によるデータを取得する。本実施形態では、機械測定データは定期的に各世帯の測定器8から収集され、機械測定結果DB603に格納されているものとする。機械測定制御装置6は、取得した機械測定の結果データに対して、機械測定で通常行われる統計処理を施して出力するとともに、重複対象者群に係る結果データを処理装置2に送信する。このように重複対象者の結果データのみを送ることにより、通信量の削減や、機械測定の実施者とアンケートの実施者が異なる場合における不必要な情報流出の防止といった効果が得られる。
図8(c)は、調査対象の期間(2016/8/17全日)における機械測定による結果データの一部を示す。例えば、機械測定対象者ID=0811の対象者は、特定のCM(ID=0811)を4回視聴したことが記録されている。図8(a)によれば、この対象者はアンケート対象者5を兼ねているため、結果データが処理装置2に送信される。
ステップS102において、アンケート制御装置3は、アンケートの結果データを取得する。本実施形態では、アンケート回答端末4から送信されたデータがアンケート結果DBに格納されているものとする。アンケート制御装置3は、取得したアンケートの結果データに対して通常行われる統計処理を施して出力するとともに、重複対象者群に係る結果データを処理装置2に送信する。
図8(d)は、機械測定と同じ期間における、アンケートによる結果データの一部を示す。ここで図8(b)を参照すると、アンケート対象者ID=123457の対象者は機械測定対象者9を兼ねていることが分かる。そこでアンケート制御装置3は、この対象者の結果データを処理装置2に送信する。
ステップS103において、処理装置2は、受信した重複対象者群の結果データに基づいて、同じ調査対象期間・調査対象CMについてアンケート結果と機械測定結果との間に生じるズレのパターンを取得する。図9を参照してこの処理について説明する。図9(a)に、アンケート制御装置3および機械測定制御装置6から受信したデータに基づき処理装置2が取り扱う、重複対象者群の結果データを示す。
図9(b)は、同一の対象者について、横軸に機械測定されたCM視聴回数を、縦軸にアンケートにより得られたCM視聴回数を取ったグラフである。図のように、両方の結果データの間で明確な相関関係は見られない。これは、アンケート結果データの精度の低さに起因する。そこで本発明では、重複対象者の結果データを用いて、アンケートの結果データを機械測定結果データに近づけるような補正を行う。
出願人らは、全ての重複対象者の結果データを一様に扱うのではなく、アンケートと機械測定の間のズレに応じて、結果データを複数のパターンに分類することで、補正を行い易くなることを見出した。言い換えると、回答のズレの傾向をパターン化できることを見出した。パターン化と分類の手法は任意であり、例えばクラスター分析が好適である。
図9(c)は、図9(b)の結果データを、クラスター分析の一手法であるk平均法を用いて、それぞれ規則性を持つ3つのパターンに分類した様子を示す模式図である。パターンAは、機械測定よりもアンケートの視聴回数が多い、回数を多く答えがちなグループである。パターンBは、機械測定とアンケートの視聴回数が一致している、比較的正確な回答をするグループである。パターンCは、機械測定の視聴回数のほうが多く、CMを視聴したことを忘れがちなグループである。なお、分類のパターン数は任意であり、重複対象者数や所望の調査精度に応じて適宜定めればよい。また分類手法も任意であり、c平均法など様々な手法を採用できる。図9(c)ではアンケート結果と機械測定結果の比に基づく分類を行っているが、これに加えて視聴回数に応じた分類を行うことも好ましい。
続いて処理装置2は、パターンごとに、そのパターンに含まれるアンケート結果データを補正する方法を決定する。例えば、あるアンケート対象者5がパターンAに含まれるということが分かれば、その対象者のアンケート結果に対しては視聴回数を少なくなるような補正を行うことで、機械測定の結果に近づける。単純にパターンごとに重みを付けた補正係数を乗算する方法でも良いし、機械測定とアンケートの回数比だけではなく、視聴回数等も用いてより詳細な補正を行ってもよい。例えば、一般化線形モデルのような回帰モデルを用いて、補正モデルを構築してもよい。図10(a)は、本ステップで構築されたモデルに基づいて補正された補正済みアンケート結果と、機械測定結果とを比較したグラフである。このように本ステップでは、パターン分類結果に基づき、アンケート結果に対する補正モデルが構築され、アンケート制御装置3に送信される。
ステップS104において、アンケート制御装置3は、非重複対象者のアンケート結果に補正モデルを適用して、補正済み視聴回数を取得する。このときアンケート制御装置3は、どのアンケート対象者5がどのパターンに含まれるかを判別し、パターンに応じた補正処理を行う。判別方法はパターンの分類方法に応じて行うことが好ましく、最も単純には、アンケートによる視聴回数に応じてパターンを決定して重み付け補正を行う方法がある。その他、任意の学習モデルを用いて判別を行ってよい。例えばサポートベクターマシンのような教師付き学習モデルを好ましく利用できる。
図10(b)は、CM視聴回数に関する補正済み結果データを示す表である。アンケート制御装置3は、アンケート結果DB303を図10(a)のように更新してもよいし、補正済みアンケート結果DB(不図示)に補正済みデータを格納しても良い。
ステップS105において、アンケート制御装置3は、補正済みのCM視聴回数を用いて統計処理を行い、依頼者の要望に応じた形式で出力する。以上のように、本実施形態に係る調査システムによれば、アンケートにより得られた結果データを補正して、精度の良さとサンプル数の多さを両立させた調査結果を取得できる。
<変形例>
機械測定においては、「誰が」「どのコンテンツを」視聴しているかを取得する必要がある。しかし、機械測定対象者9がリモコンの個人特定ボタンを誤って押すことも考えられる。そこで、機械測定対象者9がなんら意図的な行動を取ること無く、自動的に個人を特定できるようにしても良い。そのために例えば、機械測定対象者9が保有する、通信機能を有するデバイスが、番組放送中のTV7から一定の距離内(例えば4〜5m以内)に有る場合に、視聴者として特定しても良い。このようなデバイスとしては、スマートウォッチのようなウェアラブルデバイスや、スマートフォンなどを利用できる。
「どのコンテンツを」視聴しているかについては、上記実施形態と同様に、機械測定制御装置6がTV7から情報を取得できる。ただしこの方法では、TV7と機械測定制御装
置6の通信にトラブルがあった場合の情報取得に遅滞が生じる。そこで、ウェアラブルデバイスやスマートフォンなどのデバイスがコンテンツ情報(番組名やCM名)を取得しても良い。例えば、デバイスがマイクを備える場合、放送されているコンテンツの音声をマイクにより取得し、解析することで、コンテンツ情報を取得できる。また、デバイスの通信機能を用いてTV7と通信を行い、番組情報を取得しても良い。
<実施形態2>
本実施形態では、視聴状況としてテレビ番組の視聴率を調査する例を述べる。本実施形態の調査システムの全体構成や基本的な処理フローは実施形態1と同じであり、以下の記載では相違点を中心に説明する。
本実施形態では、図5(c)のように、アンケート対象者5が視聴していたチャンネルを30分刻みの時間帯ごとにリストから選択する方式で、視聴率のアンケート調査を行ったものとする。その結果としてアンケート結果DB303に格納されたデータの例を、図11(a)に示す。
一方、機械測定制御装置6は、機械測定結果DB603の内容を30分刻みのデータに変換し、図11(b)のようなパターン抽出用データを取得する。例えば、それぞれの時間帯において最も長く視聴されていたチャンネルが、当該時間帯に視聴されていたものとする。図11(a)と(b)を比較すると、幾つかの時間帯で、アンケート結果データの機械測定結果データからのズレがあることが分かる。これは、アンケート対象者の記憶違いにより、実際に視聴したチャンネルと異なるチャンネルが選択されたことに起因する。
処理装置2は、重複対象者のアンケート結果データおよび機械測定結果データを分類し、ズレのパターンを取得する。分類には様々な手法を利用できる。例えば、処理装置2が対象者ごとにズレのパターンを取得し、対象者ごとのズレの傾向を決定して、その傾向に適した補正モデルを決定する方法がある。この場合、アンケート制御装置3がアンケート結果DB303の内容を補正するときには、まずアンケート対象者5がどのようなズレを起こしやすいかを判別することになる。また別の手法として、全ての重複対象者の全時間帯の結果データに基づいて分類を行って補正モデルを作成し、全てのアンケート対象者5の結果データに適用してもよい。
本実施形態の手法によれば、テレビ番組の視聴率調査において、アンケートへの回答中に含まれるズレに起因する精度低下の影響を、重複対象者の結果データを用いた補正により抑制できる。それにより、図5(c)のように作成が容易なアンケートからでも、精度よくサンプル数の多い視聴率調査が可能になる。
なお、視聴率のアンケートは、図5(c)の方法に限られない。図5(a)や(b)のように番組を選択する方式であっても、機械測定式の結果データをアンケート結果に合わせて集計して比較することで、ズレのパターンを把握して補正モデルを構築できる。
<実施形態3>
本実施形態では、視聴状況として、録画されたテレビ番組の視聴率や、録画されたCMの視聴回数を取得可能な調査システムについて述べる。本実施形態の調査システムの全体構成や基本的な処理フローは実施形態1と同じであり、以下の記載では相違点を中心に説明する。
本実施形態の測定器8は、リアルタイムでの視聴状況調査の他に、録画されたテレビ番組やCMの視聴状況を調査する機能を有する。本実施形態の測定器本体81またはそれに接続されたセットトップボックスは、内蔵または外接されたHDD等の記憶装置にデータ
を蓄積する。機械測定対象者9が録画番組を視聴するときは、テレビ番組のときと同様に、リモコン82を用いて個人の特定および再生指示を行う。測定器本体81は、番組再生を行うともに、個人を特定する情報を再生された番組と紐付けて記録する。録画視聴率(または録画CM視聴回数)は、任意のタイミングで調査者の運営する機械測定制御装置6に送信される。
アンケートによる録画視聴状況の調査は、実施形態1における調査と同時に行っても良い。本実施形態によれば、録画視聴状況についても精度の高くサンプル数の多い調査が可能になる。
<実施形態4>
本実施形態では、機械測定に用いる機器が実施形態1の場合とは異なる。実施形態1では、機械測定用の測定器8をTV7に接続して用いていた。一方、本実施形態では、TV7が測定手段を兼ねている。したがって本実施形態の機械測定制御装置6は、TV7と通信を行って視聴状況を取得すれば良い。このようなTV7としては、スマートTVが特に好ましい。
図12を用いて、このような処理に好適な処理フローを説明する。本実施形態のTV7は、視聴状況の機械測定を行うための処理回路やプログラムが既に内蔵された状態で出荷される。ただし初期状態では機械測定のための機能はアクティベートされておらず、視聴者は通常のテレビを用いるときと同様に各番組やCMを視聴する。図12中、左側はアンケートを組織する企業等の処理フローであり、右側は、本実施形態のTV7を保有する一般の視聴者の処理フローである。
ステップS1201において、アンケート制御装置3は、アンケート対象者5に対して、該当機種のTV7を保有しているかどうかを質問するメールを送る。もしアンケート対象者5が該当機種を保有していれば(ステップS1211=YES)、その旨をメールで回答する(ステップS1212)。これによりアンケート主催者は、自社が組織化しているアンケートモニタのうち、どのモニタが機械測定対象者9の候補となり得るかを知ることができる。なお、上記処理の代わりに、該当機種を保有するアンケート対象者5が自ら申込みを行ってもよい。また本フローにおける連絡方法はメールに限らない。
ステップS1202において、アンケート制御装置3は、該当機種を保有するアンケート対象者5に対して機械測定対象者9としての登録を要請する。このとき、アンケート主催者が保有するモニタの属性情報に基づき、要請対象を選別しても良い。アンケート対象者5は、参加可能であれば(ステップS1213=YES)、その旨を回答する(ステップS1214)。ステップS1203において、アンケート制御装置3は、登録の意思を表明したアンケート対象者5に対して、機械測定対象者IDを発行する。そして、アンケート対象者5が機械測定対象者IDをTV7に入力することで、機械測定機能がアクティベートされる。
本実施形態によれば、特定の機種を保有するアンケート対象者5を機械測定対象者9として登録できる。したがって、パターン抽出の基礎として重要な重複対象者を簡易に選定できる。また本実施形態では物理的な測定器を利用せず、機械測定対象者が既に保有しているTVを測定手段として利用して機械測定を行うため、コストが低減される。
<実施形態5>
本実施形態では、アンケート対象者5について利用可能な属性情報を用いて、より精度の高い補正を行う方法について説明する。本実施形態の調査システムの全体構成や基本的な処理フローは実施形態1と同じであり、以下の記載では相違点を中心に説明する。
上述したように、機械測定対象者DB601およびアンケート対象者DB301には、対象者の様々な属性情報が登録されている。本実施形態の処理装置2は、重複対象者の結果データにクラスター分析を行うときに、対象者の属性情報も利用して正確性の高い分類を行う。ここで、対象者(視聴者)が視聴するテレビ番組には、性別、年代、未既婚の別、子供の有無、職業などの属性情報と相関性を有する。これは、対象者のライフスタイルは属性情報によって変わるためである。処理装置2は、補正モデルを作成する際に、「30歳代、女性、子供有り」といったように、分類パターンを代表するラベルや仮想人格を設定してもよい。
本実施形態のアンケート制御装置3は、それぞれのアンケート対象者5がどのパターンに含まれるか判別するときの材料として、アンケート対象者DB301に格納された属性情報を利用する。アンケート制御装置3は、属性情報を単純にラベルや仮想人格と比較して分類しても良いし、パターン認識モデルによる判別を補強する情報として用いてもよい。
本実施形態にかかる調査システムによれば、対象者の属性情報を用いてパターン分類や判別処理が行われる。その結果、精度が高くサンプル数の多い調査を実施できる。
<実施形態6>
本実施形態のアンケート制御装置3は、アンケート対象者DB301から、属性情報に基づき調査者が特に関心のあるアンケート対象者5を抽出し、事後的にアンケートを行う。例えばアンケート制御装置3は、視聴状況としてCM視聴回数を調査したときに、当該CMを所定回数以上視聴した者に対して、商品やCM自体に対する評価などを質問できる。
本実施形態によれば、事後的なアンケートを行うことでCMの効果測定を素早く効率的に実施できる。このデータを、本発明により得られる精度が高くサンプル数の多い分析結果と組み合わせることで、調査者の意思決定に資するデータを取得できる。
<実施形態7>
上記各実施形態では、重複対象者の機械測定データとアンケートデータに基づきパターンごとの補正モデルを構築し、判別モデルを用いて各アンケート対象者が属するパターンを決定して補正を行う方法について説明した。このような手法は、視聴状況以外の行動記録についても適用できる。すなわち本発明は一般的に、機械測定により得られる、精度は高いもののサンプル数の少ない行動記録データ群と、アンケート等により得られる、比較的精度は低いがサンプル数の多い行動記録データ群があり、重複対象者の結果データに基づいて各行動記録データ群の一部を対比できる場合に適用できる。
一例として、購買データの調査について説明する。マーケティングや商品開発の目的で行われる、調査対象者(モニタ)の購買記録を一定の期間取得して消費動向や金額に関するデータを取得する、購買状況調査がある。この購買状況調査において、アンケートを用いて品目ごとの消費金額を調査する方法がある。この方法は、通常のネットリサーチと同様の方法で実施できるためサンプルを増やしやすい反面、記憶違いなどにより精度が低下する可能性がある。また購買状況調査の別の手法として、対象者が買物をするたびに携帯端末でレシートを撮像したり、電子マネーの取引記録を参照したりして、正確な購買記録を残す方法がある。その反面、記録の手間が増えたり、専用の装置やアプリを開発するコストがかかったりするため、得られるサンプル数が少ない。
このような場合でも、重複対象者の結果データを用いてパターン分類と補正モデル構築
を行うことにより、アンケートにより得られた結果データを補正して、サンプル数が多く、かつ精度の高い調査結果を取得可能となる。
1:調査システム、6:機械測定制御装置、3:アンケート制御装置、2:処理装置

Claims (12)

  1. 機械測定制御装置と、アンケート制御装置と、処理装置とを備え、放送されるコンテンツの視聴状況を調査する調査システムであって、
    前記機械測定制御装置は、測定手段を用いた調査の対象である複数の機械測定対象者による前記視聴状況である機械測定結果データを取得し、
    前記アンケート制御装置は、アンケートによる調査の対象である複数のアンケート対象者による前記視聴状況であるアンケート結果データを取得し、
    前記複数の機械測定対象者の一部は、前記複数のアンケート対象者の一部と重複する重複対象者であり、
    前記処理装置は、同一の前記コンテンツに関して前記重複対象者から得られた前記機械測定結果データと前記アンケート結果データの間のズレを算出し、前記ズレに基づいて前記アンケート結果データの補正を行う
    ことを特徴とする調査システム。
  2. 前記処理装置は、
    同一の前記コンテンツに関して複数の前記重複対象者から得られた前記機械測定結果データと前記アンケート結果データに基づいて、前記ズレの傾向を複数のパターンに分類し、
    前記パターンごとに、前記アンケート結果データに対する補正方法を決定し、
    前記複数のアンケート対象者それぞれが前記複数のパターンのいずれであるかを判別して、前記アンケート結果データの補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の調査システム。
  3. 前記処理装置は、教師付き学習モデルを用いて、前記複数のアンケート対象者のそれぞれが、前記複数のパターンのいずれであるかの判別を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の調査システム。
  4. 前記処理装置は、前記アンケート結果データを前記機械測定結果データに近づけるように前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の調査システム。
  5. 前記視聴状況とは、テレビ番組の視聴率またはCMの視聴回数である
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の調査システム。
  6. 前記機械測定制御装置は、前記機械測定対象者のテレビに接続された前記測定手段を用いて、前記視聴状況を取得する
    ことを特徴とする請求項5に記載の調査システム。
  7. 前記機械測定対象者のテレビは前記測定手段を兼ねており、
    前記機械測定制御装置は、前記機械測定対象者のテレビから、前記視聴状況を取得することを特徴とする請求項5に記載の調査システム。
  8. 前記アンケート制御装置は、前記複数のアンケート対象者のうち、前記測定手段を兼ねている前記テレビを保有する前記アンケート対象者に関する情報を取得し、
    前記測定手段を兼ねている前記テレビを保有する前記アンケート対象者を、前記機械測定対象者として登録する
    ことを特徴とする請求項7に記載の調査システム。
  9. 前記視聴状況は、録画された前記テレビ番組の視聴率または録画された前記CMの視聴回数を含む
    ことを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1項に記載の調査システム。
  10. 前記アンケート制御装置は、前記アンケート対象者に対するネットリサーチを行って前記視聴状況を取得するものであり、
    前記処理装置は、前記ネットリサーチの調査者が保有する前記アンケート対象者の属性情報をさらに用いて、前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項5ないし9のいずれか1項に記載の調査システム。
  11. 機械測定制御装置と、アンケート制御装置と、処理装置とを備え、行動記録を調査する調査システムであって、
    前記機械測定制御装置は、測定手段を用いた調査の対象である複数の機械測定対象者による前記行動記録である機械測定結果データを取得し、
    前記アンケート制御装置は、アンケートによる調査の対象である複数のアンケート対象者による前記行動記録であるアンケート結果データを取得し、
    前記複数の機械測定対象者の一部は、前記複数のアンケート対象者の一部と重複する重複対象者であり、
    前記処理装置は、同一の前記行動記録に関して前記重複対象者から得られた前記機械測定結果データと前記アンケート結果データの間のズレを算出し、前記ズレに基づいて前記アンケート結果データの補正を行う
    ことを特徴とする調査システム。
  12. 機械測定制御装置と、アンケート制御装置と、処理装置とを備える調査システムによって、放送されるコンテンツの視聴状況を調査する調査方法であって、
    前記機械測定制御装置が、測定手段を用いた調査の対象である機械測定対象者による前記視聴状況である機械測定結果データを取得するステップと、
    前記アンケート制御装置が、アンケートによる調査の対象であるアンケート対象者による前記視聴状況であるアンケート結果データを取得するステップと、
    前記処理装置が、前記機械測定対象者と前記アンケート対象者との間で重複する回答者である重複対象者について、同一の前記コンテンツにおける前記機械測定結果データと前記アンケート結果データの間のズレを算出するステップと、
    前記処理装置が、前記ズレに基づいて前記アンケート結果データを補正するステップと

    を有することを特徴とする調査方法。
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