JP6447455B2 - クランプおよび接合方法 - Google Patents

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本発明は、誘導加熱を利用した接合に際してホットメルト接着剤を間に挟んだ状態の被接合部材を挟み込むクランプ、および同クランプを用いた接合方法に関するものである。
車両のフレーム等の被接合部材を接合する場合にホットメルト接着剤が用いられることがある。この接合に際しては、先ず、2つの被接合部材の間にホットメルト接着剤が挟み込まれる。その後、特許文献1に記載されるようなクランプにより、2つの被接合部材がホットメルト接着剤に押し付けられる態様で挟み込まれる。そして、その状態で被接合部材が所定時間にわたり加熱された後、その加熱が停止される。このとき、被接合部材に挟まれたホットメルト接着剤が一旦溶けた後に固まることにより、2つの被接合部材が接着(接合)されるようになる。
実開昭59−127089号公報
上述したように被接合部材を接合する際には、電磁コイルを用いた誘導加熱によって被接合部材(詳しくは、ホットメルト接着剤)を加熱することが考えられる。誘導加熱では、被接合部材の形成材料が電流浸透深さの深い材料であるほど、被接合部材の温度を上昇させ難い。そのため、被接合部材が電流浸透深さの深い材料からなるものであると、被接合部材を効率良く加熱することができず、場合によっては、ホットメルト接着剤による被接合部材の接合を適正に行うことができなくなるおそれもある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、誘導加熱を利用して効率良く被接合部材を接合することのできるクランプ、および同クランプを用いて好適な接合方法を提供することにある。
上記課題を解決するためのクランプは、2つの被接合部材を接合するべく、前記2つの被接合部材の間にホットメルト接着剤を挟んだ状態で誘導加熱によって前記ホットメルト接着剤を加熱する際に、前記2つの被接合部材を前記ホットメルト接着剤に押し付けた状態で挟み込むクランプであって、前記2つの被接合部材を挟み込む部分である一対の口金の少なくとも一方が、前記被接合部材を挟み込んだ状態において隣接する同被接合部材の形成材料よりも、電流浸透深さの浅い材料からなる。
上記クランプによれば、被接合部材が電流浸透深さの深い材料からなるものであっても、被接合部材の形成材料よりも電流浸透深さの浅い材料からなるクランプの口金を誘導加熱によって効率良く加熱することができ、この口金からの伝熱によって被接合部材を効率よく加熱することができる。そして、この被接合部材からの伝熱によってホットメルト接着剤を加熱して溶かすことができるため、同ホットメルト接着剤によって2つの被接合部材を接着(接合)することができる。このように上記クランプによれば、誘導加熱を利用して効率良く被接合部材を接合することができる。
上記クランプにおいて、前記電流浸透深さの浅い材料からなる口金が隣接する部分を冷却する冷却部を備えることが好ましい。
クランプの口金を電流浸透深さの浅い材料で形成すると、口金の温度が高くなるために、クランプ全体の温度が高くなって不要な変形を招くなど、クランプの信頼性の低下を招くおそれがある。
この点、上記クランプによれば、電流浸透深さの浅い材料からなる口金が隣接する部分が冷却されるために、クランプにおける口金以外の部分の温度上昇を抑えることができ、同クランプの過熱による信頼性の低下を抑えることができる。
上記課題を解決するための接合方法は、ホットメルト接着剤によって2つの被接合部材を接合する接合方法であって、前記2つの被接合部材の間に前記ホットメルト接着剤を挟む第1工程と、前記2つの被接合部材を、前記ホットメルト接着剤に押し付けた状態でクランプの一対の口金によって挟み込む第2工程と、前記2つの被接合部材を前記クランプによって挟み込んだ状態で誘導加熱によって加熱する第3工程と、を含み、前記クランプとして、前記一対の口金の少なくとも一方が、前記2つの被接合部材を挟み込んだ状態で隣接する同被接合部材の形成材料よりも電流浸透深さの浅い材料からなるものを用いる。
上記接合方法によれば、被接合部材が電流浸透深さの深い材料からなるものであっても、被接合部材の形成材料よりも電流浸透深さの浅い材料からなるクランプの口金を誘導加熱によって効率良く加熱することができ、この口金からの伝熱によって被接合部材を効率よく加熱することができる。そして、この被接合部材からの伝熱によってホットメルト接着剤を加熱して溶かすことができるため、同ホットメルト接着剤によって2つの被接合部材を接着(接合)することができる。このように上記接合方法によれば、誘導加熱を利用して効率良く被接合部材を接合することができる。
上記接合方法において、前記2つの被接合部材として、一方が金属材料からなるものであって、他方が樹脂材料からなるものを用い、前記クランプとして、前記2つの被接合部材を挟み込んだ状態で前記金属材料からなる被接合部材に隣接する口金が、前記2つの被接合部材を挟み込んだ状態で前記樹脂材料からなる被接合部材に隣接する口金よりも、電流浸透深さの浅い材料からなるものを用いることが好ましい。
2つの被接合部材の一方が金属材料からなるものであって、他方が樹脂材料からなるものである場合、2つの被接合部材の接合に際して、それら被接合部材を耐熱性の高い金属材料からなる被接合部材に見合う高い温度まで加熱すると、同被接合部材の温度を十分に高くしてホットメルト接着剤を適正に加熱することができるものの、耐熱性の低い樹脂材料からなる被接合部材が溶ける等して不要に変形するおそれがある。その一方で、樹脂材料からなる被接合部材に見合う比較的低い温度まで2つの被接合部材を加熱するようにすると、樹脂材料からなる被接合部材の不要な変形が抑えられるものの、2つの被接合部材の温度を十分に高くすることができずに、それら被接合部材の接合を適切に行えなくなる可能性がある。
この点、上記接合方法によれば、2つの被接合部材をクランプに挟み込んだ状態において金属材料からなる被接合部材に隣接する口金が電流浸透深さの浅い材料からなるものであるため、同被接合部材を十分に高い温度まで加熱して、ホットメルト接着剤を適正に加熱することができる。しかも、2つの被接合部材を挟み込んだ状態で樹脂材料からなる被接合部材に隣接する口金が電流浸透深さの深い材料からなるものであるため、同被接合部材を加熱され難くすることができ、該被接合部材の不要な変形を抑えることができる。
上記接合方法において、前記第3工程では、前記誘導加熱による前記被接合部材の加熱を、前記クランプにおける前記電流浸透深さの浅い材料からなる口金が隣接する部分を冷却しつつ行うことが好ましい。
口金が電流浸透深さの浅い材料で形成されたクランプを用いると、口金の温度が高くなるために、クランプ全体の温度が高くなって不要な変形を招くなど、クランプの信頼性の低下を招くおそれがある。
この点、上記接合方法によれば、第3工程において被接合部材を加熱する際に、クランプにおける電流浸透深さの浅い材料からなる口金が隣接する部分が冷却されるため、クランプにおける口金以外の部分の温度上昇を抑えることができ、同クランプの過熱による信頼性の低下を抑えることができる。
本発明によれば、誘導加熱を利用して効率良く被接合部材を接合することができる。
ホットメルト接着剤を間に挟んだ状態のインナーフレームおよびアウターフレームを示す側面図。 接合装置の概略構造を示す略図。 クランプの平面図。
以下、クランプおよび接合方法の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態では、インナーフレーム11とアウターフレーム12とが、ホットメルト接着剤13によって接着される。インナーフレーム11およびアウターフレーム12は、車両のバックドアのフレームを構成するものである。インナーフレーム11は樹脂材料(具体的には、ポリプロピレン)によって形成されており、アウターフレーム12は、金属材料(具体的には、アルミニウム合金)によって形成されている。また、ホットメルト接着剤13は、主成分として、熱可塑性プラスチックからなる。なお本実施形態では、インナーフレーム11およびアウターフレーム12が2つの被接合部材に相当する。
以下、インナーフレーム11とアウターフレーム12との接合に用いる装置について説明する。
図2および図3に示すように、接合装置20は、ホットメルト接着剤13を間に挟んだ状態のインナーフレーム11とアウターフレーム12とを、同ホットメルト接着剤13に押し付けた状態で挟み込むクランプ30を有している。
クランプ30は、S字形状に形成されたレバー31と、逆S字形状に形成されたレバー32とを備えている。これらレバー31,32は、その延設方向における中間部分において、相対回転可能に軸支されている。各レバー31,32の一方(図2における右側)の端部にはインナーフレーム11とアウターフレーム12とを挟み込む部分である口金31A,32Aが設けられており、他方(図2における左側)の端部が口金31A,32Aを開閉操作する操作部31B,32Bになっている。
一対の口金31A,32Aは、それぞれレバー31,32の先端から長方形の平板形状で突出している。これら口金31A,32Aによってインナーフレーム11とアウターフレーム12とを挟み込んだ状態において、同アウターフレーム12に隣接する口金31Aは「炭素鋼」によって形成されており、インナーフレーム11に隣接する口金32Aは「ステンレス鋼」によって形成されている。なお、2本のレバー31,32は「ステンレス鋼」によって形成されている。
本実施形態では、インナーフレーム11とアウターフレーム12とをクランプ30によって挟み込んだ状態において、アルミニウム合金からなるアウターフレーム12に隣接する口金31Aの形成材料(炭素鋼)が、ポリプロピレンからなるインナーフレーム11に隣接する口金32Aの形成材料(ステンレス鋼)よりも電流浸透深さの浅い材料である。
また本実施形態では、一方の口金31Aの形成材料(炭素鋼)が、インナーフレーム11とアウターフレーム12とをクランプ30によって挟み込んだ状態で隣接する同アウターフレーム12の形成材料(アルミニウム合金)よりも電流浸透深さの浅い材料である。
クランプ30における各操作部31B,32Bの間には、それら操作部31B,32Bを互いに離間する方向に付勢するスプリング33が取り付けられている。そして、スプリング33の付勢力に抗して各レバー31,32の操作部31B,32Bを操作して、それら操作部31B,32Bを近づけることにより、一対の口金31A,32Aが互いに遠ざかり、口金31A,32Aの間にインナーフレーム11とアウターフレーム12とを挿入可能な状態になる。また、各レバー31,32の操作部31B,32Bを操作しない状態にして、スプリング33の付勢力によって各レバー31,32の操作部31B,32Bを離間させて一対の口金31A,32Aを互いに近づけることにより、それら口金31A,32Aの間にインナーフレーム11とアウターフレーム12とを挟み込むことの可能な状態になる。
接合装置20は、磁界を発生させるための電磁コイル21と、同電磁コイル21に電力を供給する高周波電源22とを有している。電磁コイル21は、口金31A,32Aの並び方向(図2における上下方向)において、それら口金31A,32Aと並ぶ位置(図2における口金31A,32Aの上方)に配置されている。これにより、電磁コイル21に電力を供給して磁束を発生させた場合に、その発生磁束が口金31Aを貫通するようになっている。また、この場合に、一対の口金31A,32Aにインナーフレーム11とアウターフレーム12とが挟み込まれた状態になると、それらインナーフレーム11およびアウターフレーム12も電磁コイル21が発生する磁束が貫通するようになる。
また、接合装置20は、冷却水が貯留されたタンク23と、同タンク23内の冷却水を圧送するポンプ24と、レバー31における口金31Aに隣接する部分に巻き付けられる形状で延設されるとともにポンプ24によって圧送された冷却水が内部に導入される冷却水管25とを有している。ポンプ24によって圧送された冷却水は、冷却水管25の内部を通過した後に、タンク23内に戻される。このとき、冷却水管25の内部を通過する冷却水とレバー31との熱交換を通じて、同レバー31(詳しくは、電流浸透深さの浅い炭素鋼からなる口金31Aに隣接する部分)が冷却される。なお本実施形態では、冷却水管25が冷却部に相当する。
以下、接合装置20を用いて、インナーフレーム11とアウターフレーム12とを接合する方法について説明する。
<第1工程>
先ず、第1工程において、図1に示すように、インナーフレーム11とアウターフレーム12との間にシート状のホットメルト接着剤13が挟み込まれる。
<第2工程>
その後の第2工程では、図2に示すように、ホットメルト接着剤13を間に挟んだインナーフレーム11とアウターフレーム12とがクランプ30の一対の口金31A,32Aに挟み込まれる。これにより、インナーフレーム11とアウターフレーム12とが、ホットメルト接着剤13に押し付けられた状態でクランプ30の一対の口金31A,32Aによって挟み込まれた状態になる。
<第3工程>
その後の第3工程では、所定時間にわたり、高周波電源22から電磁コイル21に電力が供給される。電磁コイル21への電力供給時には、同電磁コイル21が発生する磁束により、炭素鋼からなる口金31A、アルミニウム合金からなるアウターフレーム12、およびステンレス鋼からなる口金32Aが発熱して加熱される。これにより、インナーフレーム11とアウターフレーム12とが、クランプ30の口金31A,32Aによって挟み込まれた状態で加熱されるようになる。そして、これらインナーフレーム11およびアウターフレーム12からの伝熱により、各フレーム11,12の間に挟まれたホットメルト接着剤13が加熱されて溶ける。その後において電磁コイル21への電力供給が停止されると、一旦溶けたホットメルト接着剤13が固まることにより、インナーフレーム11とアウターフレーム12とが接着(接合)されるようになる。
また第3工程では、ポンプ24が作動して冷却水が圧送される。これにより、冷却水管25内を冷却水が流れるため、レバー31における口金31Aに隣接する部分が冷却されるようになる。
本実施形態によれば、以下に記載する作用効果が得られるようになる。
(1)前述したように誘導加熱では、被接合部材(インナーフレーム11およびアウターフレーム12)の形成材料が電流浸透深さの深い材料であるほど、同被接合部材の温度を上昇させ難い。本実施形態では、アウターフレーム12が、その形成材料として広く用いられている炭素鋼と比較して電流浸透深さの深いアルミニウム合金によって形成されている。また、インナーフレーム11が、誘導加熱では発熱することのないポリプロピレンによって形成されている。そのため、単にホットメルト接着剤13を間に挟んだ状態のインナーフレーム11とアウターフレーム12とに電磁コイル21が発生する磁束を貫通させても、インナーフレーム11やアウターフレーム12の温度を十分に上昇させることができない可能性がある。この場合、ホットメルト接着剤13を適正に加熱することができず、同ホットメルト接着剤13によるインナーフレーム11とアウターフレーム12との接合を適切に行えなくなってしまう。
本実施形態によれば、アウターフレーム12が電流浸透深さの深いアルミニウム合金によって形成されているとはいえ、インナーフレーム11とアウターフレーム12とをクランプ30によって挟み込んだ状態で同アウターフレーム12に隣接する口金31Aが、アルミニウム合金よりも電流浸透深さの浅い炭素鋼によって形成されている。そのため、誘導加熱により、アルミニウム合金からなるアウターフレーム12を加熱することに加えて、アルミニウム合金よりも電流浸透深さの浅い炭素鋼からなる口金31Aを効率良く加熱することができる。そして、この口金31Aからの伝熱によってアウターフレーム12を効率よく加熱することができるため、このアウターフレーム12からの伝熱によってホットメルト接着剤13を加熱して溶かすことができ、同ホットメルト接着剤13によってインナーフレーム11とアウターフレーム12とを接着(接合)することができる。
このように上記クランプ30を用いた接合方法によれば、誘導加熱を利用して効率良くインナーフレーム11とアウターフレーム12とを接合することができる。
(2)仮に、アウターフレーム12とインナーフレーム11との接合に際して、耐熱性の高いアルミニウム合金からなるアウターフレーム12に見合う高い温度まで同アウターフレーム12とインナーフレーム11とを加熱する。この場合には、アウターフレーム12の温度を十分に高くしてホットメルト接着剤13を適正に加熱することができるものの、耐熱性の低いポリプロピレンからなるインナーフレーム11が溶ける等して不要に変形するおそれがある。また仮に、ポリプロピレンからなるインナーフレーム11に見合う比較的低い温度まで同インナーフレーム11とアウターフレーム12とを加熱する。この場合には、インナーフレーム11の不要な変形が抑えられるものの、インナーフレーム11およびアウターフレーム12の温度を十分に高くすることができずに、ホットメルト接着剤13によるインナーフレーム11とアウターフレーム12との接合を適切に行えなくなる可能性がある。
上記クランプ30では、インナーフレーム11とアウターフレーム12とを挟み込んだ状態でアルミニウム合金からなるアウターフレーム12に隣接する口金31Aが、電流浸透深さの浅い炭素鋼によって形成されている。そのため、誘導加熱によってアウターフレーム12を十分に高い温度に加熱することができ、同アウターフレーム12からの伝熱によってホットメルト接着剤13を適正に加熱することができる。このときアウターフレーム12が溶ける等して変形することもない。
しかも上記クランプ30では、インナーフレーム11とアウターフレーム12とを挟み込んだ状態でポリプロピレンからなるインナーフレーム11に隣接する口金32Aが、電流浸透深さの深いステンレス鋼によって形成されている。これにより、耐熱性の高いアウターフレーム12と比較して、耐熱性の低いインナーフレーム11を加熱され難くすることができる。そのため、クランプ30にアウターフレーム12を十分に加熱する機能を発揮させつつ、同クランプ30にインナーフレーム11を加熱され難くして同インナーフレーム11の不要な変形を抑える機能を発揮させることもできる。
(3)クランプ30では、口金31Aが電流浸透深さの浅い炭素鋼によって形成されている。そのため、誘導加熱によるインナーフレーム11とアウターフレーム12との接合に際して口金31Aの温度が高くなり、クランプ30全体の温度が高くなって不要な変形を招くなど、クランプ30の信頼性の低下を招くおそれがある。本実施形態によれば、誘導加熱によってインナーフレーム11とアウターフレーム12とを接合する際に、ポンプ24によって冷却水が圧送されて、レバー31の口金31Aに隣接する部分が冷却される。そのため、クランプ30における口金31A以外の部分の温度上昇を抑えることができ、同クランプ30の過熱による信頼性の低下を抑えることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・各レバー31,32の操作部31B,32Bの間にスプリング33を設けることに代えて、流体(空気やオイル)の圧力によって作動する流体圧シリンダや電動式のアクチュエータなどを設けてもよい。要は、任意のタイミングで、各レバー31,32の操作部31B,32Bを互いに近づけたり遠ざけたりすることができればよい。
・レバー31の口金31Aに隣接する部分を冷却するための構成としては、冷却水が流れる冷却水管25を設ける構成の他、冷却水以外の流体(オイルなど)が通過する流体管を設ける構成や、空冷用の放熱フィンを設ける構成、レバーに向けて送風するブロアを設ける構成などを採用することができる。
・誘導加熱に起因するクランプ30の過熱が抑えられるのであれば、レバー31の口金31Aに隣接する部分を冷却するための構成(上記実施形態では、タンク23、ポンプ24、および冷却水管25)を省略してもよい。
・クランプ30における口金31A以外の部分は、アルミニウム合金や耐熱性を有する樹脂材料など、ステンレス鋼以外の材料によって形成してもよい。
・上記実施形態のクランプや接合方法は、インナーフレームとアウターフレームとが共に金属材料(例えばアルミニウム合金)からなるものにも適用することができる。また、インナーフレームおよびアウターフレームの一方、あるいは両方が炭素繊維を含む材料(例えば、炭素繊維強化プラスチック[CFRP])からなるものにも、上記実施形態のクランプや接合方法は適用可能である。こうした場合には、インナーフレームおよびアウターフレームが共に耐熱性の高いものになるため、クランプの一対の口金を、共に電流浸透深さの浅い材料(例えば、炭素鋼)によって形成してもよい。
・電流浸透深さの浅い材料として、炭素鋼以外の材料を採用することも可能である。
・クランプの口金の形状は、長方形の平板形状に限らず、被接合部材の形状やホットメルト接着剤の形状に合わせた任意の形状にすることができる。
・車両のバックドアのフレームを構成するインナーフレーム11とアウターフレーム12との接合に用いるクランプ30や接合方法に限らず、ホットメルト接着剤を間に挟んだ状態での2つの被接合部材の接合に用いるクランプや接合方法であれば、上記実施形態のクランプや接合方法は適用可能である。
11…インナーフレーム、12…アウターフレーム、13…ホットメルト接着剤、20…接合装置、21…電磁コイル、22…高周波電源、23…タンク、24…ポンプ、25…冷却水管、30…クランプ、31,32…レバー、31A,32A…口金、31B,32B…操作部、33…スプリング。

Claims (5)

  1. 2つの被接合部材を接合するべく、前記2つの被接合部材の間にホットメルト接着剤を挟んだ状態で誘導加熱によって前記ホットメルト接着剤を加熱する際に、前記2つの被接合部材を前記ホットメルト接着剤に押し付けた状態で挟み込むクランプであって、
    前記2つの被接合部材を挟み込む部分である一対の口金の少なくとも一方が、前記被接合部材を挟み込んだ状態において隣接する同被接合部材の形成材料よりも、電流浸透深さの浅い材料からなる
    ことを特徴とするクランプ。
  2. 請求項1に記載のクランプにおいて、
    前記電流浸透深さの浅い材料からなる口金が隣接する部分を冷却する冷却部を備える
    ことを特徴とするクランプ。
  3. ホットメルト接着剤によって2つの被接合部材を接合する接合方法であって、
    前記2つの被接合部材の間に前記ホットメルト接着剤を挟む第1工程と、
    前記2つの被接合部材を、前記ホットメルト接着剤に押し付けた状態でクランプの一対の口金によって挟み込む第2工程と、
    前記2つの被接合部材を前記クランプによって挟み込んだ状態で誘導加熱によって加熱する第3工程と、を含み、
    前記クランプとして、前記一対の口金の少なくとも一方が、前記2つの被接合部材を挟み込んだ状態で隣接する同被接合部材の形成材料よりも電流浸透深さの浅い材料からなるものを用いる、接合方法。
  4. 請求項3に記載の接合方法において、
    前記2つの被接合部材として、一方が金属材料からなるものであって、他方が樹脂材料からなるものを用い、
    前記クランプとして、前記2つの被接合部材を挟み込んだ状態で前記金属材料からなる被接合部材に隣接する口金が、前記2つの被接合部材を挟み込んだ状態で前記樹脂材料からなる被接合部材に隣接する口金よりも、電流浸透深さの浅い材料からなるものを用いる
    ことを特徴とする接合方法。
  5. 請求項3または4に記載の接合方法において、
    前記第3工程では、前記誘導加熱による前記被接合部材の加熱を、前記クランプにおける前記電流浸透深さの浅い材料からなる口金が隣接する部分を冷却しつつ行う
    ことを特徴とする接合方法。
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