JP6447346B2 - 電子機器及び電子機器の制御方法 - Google Patents
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Description
この電子機器は、『自身が水面または水中に落下したこと(以下「水没」と呼ぶ)を検出するとともに、前記水面または水中から取り上げられたこと(以下「取り上げ」と呼ぶ)を検出する水没検出部と、筐体の内部に設けられた発光体と、点灯信号の入力に応じて前記発光体を点灯させる点灯回路と、前記水没から、少なくとも前記取り上げまでの間、所定の点減周期で前記点灯信号を発生して前記点灯回路に入力することにより、前記発光体を点減させる制御部と、前記水没検出部が水没を検出したとき前記制御部に電源が供給されていなかった場合、前記制御部に電源を供給して前記制御部を起動する電源制御回路と』とを備えている。
すなわち、この電子機器では、水没すると発光体が点灯することで、夜間や視界が悪いときに水に落としても、容易に発見できるようになっている。
しかも、この電子機器は、水没姿勢がどのような状態であってもいずれかの視認しやすい発光体が点灯するように構成されているので、水没姿勢を一定のものとするように各部のバランスを設定する必要がない。すなわち、電子機器の外部や内部の構造設計の制限が緩和されるというメリットもある。
まず、このトランシーバーT/R1は、船舶通信用のハンディ機器であり、マリンVHFバンドの無線通信を行う。トランシーバーT/R1は、本体110の上面にアンテナ120を設けた外観を呈している。トランシーバーT/R1は、電源として軽量かつ大容量のリチウムイオン電池を用いたこと等により全体の重量が軽量化され、筐体111が防水されていることと相まって、水に落下したときでも沈むことがなく、水面に浮き上がる。なお、本明細書では水面に落下することを便宜上「水没」と呼ぶ。
また、このトランシーバーT/R1は、水没から取り上げられると、発光体の点灯とアラーム音の放音を停止し、スピーカーグリル112から水を抜くための排水音を放音するように構成されている。
スピーカーグリル112の内部には、スピーカーSPが設けられている。筐体111の向かって左側面には、PTT(プッシュ・トゥ・トーク)スイッチ115が設けられている。筐体111の上面のアンテナ120の向かって左側には防水キャップが被せられたSP/MICコネクタ116が設けられている。
キーパネル114には、パワーキーPSやテンキーを含む複数のキースイッチが配置されている。パワーキーPSは、電源をオン/オフするためのキースイッチであり、ユーザーが一定時間(例えば2秒以上)押圧すると、トランシーバーT/R1の電源がオンからオフ又はオフからオンに切り替えられる。また、このキーパネル114の背面にもバックライトとしてのLEDが設けられている。キーパネル114の各キースイッチは、キートップが光を透過させる材質及び色となっており、バックライトの点灯により背面から照射される。
なお、ディスプレイ113のバックライトとしてのLEDと、キーパネル114のバックライトとしてのLEDとはまとめて、水没したときに発光する前面側LED118Aを兼ねている。
また、筐体111の前面の下部左右に設けられた一対の第2の電極610Bは、背面側水没検出部600Bの一部を構成するものであって、トランシーバーT/R1が背面を上向きにした水没姿勢で水没したとき(図7(B)参照)、水を介して短絡することによって相互に導通する。トランシーバーT/R1の制御部200(図2参照)は、この第2の電極610Bの導通によってトランシーバーT/R1が背面を上向きにした水没姿勢で水没したことを検出する。
また、筐体111の背面の下部には、発光体としての背面側LED117Bが配置されている。なお、この背面側LED117Bは、筐体111の背面下部にスリット状の開口を設け、この開口を透光性を有する素材で閉塞し、筐体111内に設置された背面側LED117Bを点灯することで開口を閉塞した素材全体を発光させるようにすることも可能である。
この図では、トランシーバーT/R1の回路のうち、電源制御、オーディオ信号処理、通信制御に関連する回路を示している。
トランシーバーT/R1は、制御部200と、電源制御部300と、受信部及び送信部を含む通信部400と、前面側点灯回路500Aと、背面側点灯回路500Bと、前面側水没検出部600Aと、背面側水没検出部600Bと、オーディオ部700とを有している。
前記制御部200は、CPUに加えて、メモリ、各種のインターフェイス、A/D、D/Aコンバータ等を備えたいわゆるマイクロコントローラであり、図3〜図6のタイミング図に示す設定動作を含むトランシーバーT/R1の全体動作を制御する。この制御部200には、ディスプレイ113及びキーパネル114も接続されている。
なお、制御部200のメモリには、このトランシーバーT/R1の動作を制御する制御プログラムが記憶されている。
通信部400の受信部410は、高周波信号の受信及びオーディオ信号の放音を処理する回路である。この受信部410の最終段にはスピーカーSPが接続されている。なお、このスピーカーSPは、オーディオ部700との兼用である。また、通信部400の送信部420は、マイクMICから入力された音声信号を高周波信号の送信信号に変換し、アンテナ120から送出する回路である。
なお、上述したように、前面側LED118Aは、ディスプレイ113のバックライト、キーパネル114のバックライトとして用いられるとともに、発光体として水没時に点灯してトランシーバーT/R1の所在位置を知らせる機能を果たす。
なお、図1では前面側LED118Aをディスプレイのバックライトとして2個、キーパネル114のバックライトとして9個、背面側LED117Bを1個のみ示しているが、実際の前面側LED118は、ディスプレイ113及びキーパネル114の全体を背面から照射するのに必要な個数及び輝度を備えている。
電源スイッチング回路320は、上述のパワーキーPS及びホールド回路321を有している。ホールド回路321は、電源スイッチオン信号PSONを出力する。ホールド回路321は、パワーキーPSが一定時間以上オンされたとき電源スイッチオン信号PSONの状態を(H/L)を反転する。電源スイッチオン信号PSONは、OR回路330に入力される。
前面側水没検出部600Aは第1の電極610Aの水没信号WETAを、背面側水没検出部600Bは第2の電極610Bの水没信号WETBをそれぞれ出力する。
前面側水没検出部600Aは一対の第1の電極610Aが導通している間、水没信号WETAをLに立ち下げ、背面側水没検出部600Bは一対の第2の電極610Bが導通している間、水没信号WETBをLに立ち下げる。この水没信号WETA、WETBは、電源制御部300のOR回路330と制御部200とに入力される。
OR回路330には、電源スイッチオン信号PSON、水没信号WETA、WETBに加えて、制御部200から出力される電源維持信号PONも入力される。
また、背面側点灯回路500Bは、制御部200から入力される背面側LED点灯信号LONBのHに応じて発光体である背面側LED117Bを点灯させる。制御部200が背面側LED点灯信号LONBのHを維持すると背面側LED117Bは継続的に点灯し、制御部200が背面側LED点灯信号LONBのH/Lを周期的に切り換えると、背面側LED117Bは点減する。
なお、水没したトランシーバーT/R1の発見を容易にする観点からは、前面側LED118A、背面側LED117Bの点灯は点減であることが望ましい。
なお、水没時の前面側LED118Aの点減周期や、取り上げ後の点減継続時間はユーザーが任意に設定可能である。
なお、水没時の背面側LED117Bの点減周期や、取り上げ後の点減継続時間はユーザーが任意に設定可能である。
なお、背面側水没検出部600Bから出力される水没信号WETBがHからLに変化した場合は、スピーカーグリル112が下向きになっている、すなわちスピーカーグリル12が水面下にあることになるので、この場合、制御部200はアラーム音発生信号ACHを発生させない。
トランシーバーT/R1が図3に示すT1において、前面を上向きにした水没姿勢で水没すると、一対の第1の電極610Aのみが導通するので、10ms以内に前面側水没検出部600Aから制御部200に入力される水没信号WETAがHからLに変化する(図3に示すT2)。制御部200は、この水没信号WETAのHからLへの変化を受けて、トランシーバーT/R1が前面を上向きにした水没姿勢で水没したと判断して以下の動作を行う。
図3に示すT3において、発光体である前面側LED118Aの点減を開始する。制御部200は、この前面側LED118Aの点減のため、前面側点灯回路500Aに入力される前面側LED点灯信号LONAのH/Lを所定周期で切り換える。前面側点灯回路500Aは、前面側LED点灯信号LONAがHになると前面側LED118Aを点灯させ、前面側LED点灯信号LONAがLになると前面側LED118Aを消灯させる。前面側LED点灯信号LONAは、所定周期でH/Lを繰り返すため、前面側LED118Aは点減することになる。
なお、前面を上向きにした水没姿勢では、前面側の下部に設けられた第2の電極610Bは水没していないため、水没信号WETBは出力されず、背面側LED点灯信号LONBも出力されないので、背面側LED117Bは点灯しない。このため、背面側LED117Bは電力を消費しない。
(2)アラーム音の放音
図3に示すT3において、アラーム音の放音を開始する。制御部200は、アラーム音の放音のため、オーディオ部700にアラーム音発生信号ACHを入力する。スピーカーSPはアラーム音を放音し、スピーカーグリル112内が完全に水で塞がっていなければ、このアラーム音は外部に放音され、ユーザーに到達する。
(1)アラーム音の停止
制御部200は、図3におけるT4において、アラーム音発生信号ACHをLとしてアラーム音の放音を停止するとともに、排水音を放音する。すなわち、制御部200は、排水音の放音のため、オーディオ部700に排水音発生信号ECHを入力する。
(2)前面側LED118Aの点減継続時間等の測定を開始
制御部200は、図3におけるT4において、前面側LED118Aの点減継続時間を測定するLED用タイマーと排水音を放音する排水音継続時間を計測する排水音用タイマーとを起動する。LED用タイマーのタイムアップ時間である点灯継続時間が経過してT5になると、前面側LED点灯信号LONAが停止されるので、前面側LED118Aの点減が停止される。また、排水音用タイマーのタイムアップ時間である排水音継続時間が経過してT6になると、排水音発生信号ECHが停止されるので、排水音の放音が停止される。
なお、排水音継続時間は、スピーカーSPの特性、スピーカーグリル112内の容量、トランシーバーT/R1の形状等の条件に合わせて適宜決定されればよく、例えば10秒程度が適当である。なお、この排水音継続時間は、ユーザーによって適宜に設定可能としてもよい。
(3)水没前状態への復帰
前面側LED118Aの点灯と排水音の放音とが停止されると、すなわち図3に示すT6になると、ユーザーはすぐにトランシーバーT/R1の使用を再開することができる。
トランシーバーT/R1が図4に示すT1において、背面を上向きにした水没姿勢で水没すると、一対の第2の電極610Bのみが導通するので、10ms以内に背面側水没検出部600Bから制御部200に入力される水没信号WETBがHからLに変化する(図4に示すT2)。制御部200は、この水没信号WETBのHからLへの変化を受けて、トランシーバーT/R1が背面を上向きにした水没姿勢で水没したと判断して以下の動作を行う。
図4に示すT3において、発光体である背面側LED117Bの点減を開始する。制御部200は、この背面側LED117Bの点減のため、背面側点灯回路500Bに入力される背面側LED点灯信号LONBのH/Lを所定周期で切り換える。点灯回路500Bは、背面側LED点灯信号LONBがHになると背面側LED117Bを点灯させ、背面側LED点灯信号LONBがLになると背面側LED117Bを消灯させる。背面側LED点灯信号LONBは、所定周期でH/Lを繰り返すため、背面側LED117Bは点減することになる。
なお、背面を上向きにした水没姿勢では、背面側の第1の電極610Aは水没していないため、水没信号WETAは出力されず、前面側LED点灯信号LONAも出力されないので、前面側LED118Aは点灯しない。このため、前面側LED118Aは電力を消費しない。
なお、背面を上向きにした水没姿勢では、スピーカーグリル112が下向きになっている、すなわちスピーカーグリル112が水面下にあることになるので、この場合、制御部200はアラーム音発生信号ACHを発生させない。
(1)背面側LED117Bの点減継続時間等の測定を開始
制御部200は、図4におけるT4において、背面側LED117Bの点減継続時間を測定するLED用タイマーと排水音を放音する排水音継続時間を計測する排水音用タイマーとを起動する。LED用タイマーのタイムアップ時間である点灯継続時間が経過してT5になると、背面側LED点灯信号LONBが停止されるので、背面側LED117Bの点灯が停止される。また、排水音用タイマーのタイムアップ時間である排水音継続時間が経過してT6になると、排水音発生信号ECHが停止されるので、排水音の放音が停止される。
なお、排水音継続時間は、スピーカーSPの特性、スピーカーグリル112内の容量、トランシーバーT/R1の形状等の条件に合わせて適宜決定されればよく、例えば10秒程度が適当である。なお、この排水音継続時間は、ユーザーによって適宜に設定可能としてもよい。
(2)水没前状態への復帰
背面側LED117Bの点灯と排水音の放音とが停止されると、すなわち図3に示すT6になると、ユーザーはすぐにトランシーバーT/R1の使用を再開することができる。
電源オフ状態であっても、図5に示すT1においてトランシーバーT/R1が水没することで、第1の電極610Aが水を介して導通するので、図5に示すT2において水没信号WETAがHからLに変化する。この水没信号WETAのHからLへの変化を受けて、OR回路330の出力がHになり、電源供給回路340を介してバッテリー310の電力が制御部200に供給される。また、図5に示すT2において、電源の供給が開始され、図5に示すT3において、前面側LED118Aを点減させるための前面側LED点灯信号LONAがH/Lを繰り返し、前面側LED118Aが点減を開始する。また、前面側LED118Aの点減と同時にアラーム音発生信号ACHもHとなり、アラーム音も放音される。
水没信号WETAがHからLに変化した場合には、オーディオ部700は、図5に示すT4においてアラーム音発生信号ACHをLとしてアラーム音の放音を停止し、その代わりに排水音発生信号ECHをHとして排水音を放音する。また、同時に前面側LED118Aの点減継続時間等の測定が開始されるので、点灯継続時間が経過して図5に示すT5になると前面側LED118Aの点減が停止され、排水音継続時間が経過して図5に示すT6になると排水音が停止される。
また、図5に示すT6において、電源もオフとされる。
電源オフ状態であっても、図6に示すT1においてトランシーバーT/R1が水没することで、第2の電極610Bが水を介して導通するので、図6に示すT2において水没信号WETBがHからLに変化する。この水没信号WETBのHからLへの変化を受けて、OR回路330の出力がHになり、電源供給回路340を介してバッテリー310の電力が制御部200に供給される。また、図6に示すT2において、電源の供給が開始され、図6に示すT3において、前面側LED118Aを点減させるための背面側LED点灯信号LONBがH/Lを繰り返し、背面側LED117Bが点減を開始する。
なお、背面が上向きの水没姿勢であるので、アラーム音発生信号ACHは出力されず、アラーム音も放音されない。
水没信号WETBがHからLに変化した場合には、オーディオ部700は、図排水音発生信号ECHをHとして排水音を放音する。また、同時に背面側LED117Bの点減継続時間等の測定が開始されるので、点灯継続時間が経過して図6に示すT5になると背面側LED117Bの点減が停止され、排水音継続時間が経過して図6に示すT6になると排水音が停止される。
また、図6に示すT6において、電源もオフとされる。
上述した第1の実施の形態に係るトランシーバーT/R1では、2つの水没検出部600A、600Bを設けていたが、第2の実施の形態に係るトランシーバーT/R2では水没検出部600は1つしか設けていない。また、姿勢検出部は、水没検出部600ではなく、専用の姿勢センサー800が対応している。
なお、以下の説明において、トランシーバーT/R1と同等の部分には同じ符号、図番Lを付するものとする。
従って、この水没検出部600の一対の電極610は、水没すると水没姿勢に関わらず、必ず水没する箇所に設置される必要がある。
例えば、前面が上向き(図10(A)参照)、背面が上向き(図10(B)参照)に関わらず、各部のバランスを本体110の上面が必ず水没するように設計したトランシーバーT/R2であれば、図8に示すように本体110の上面に一対の電極610を設置することになる。
すなわち、トランシーバーT/R2は、筐体111を含む本体110及び筐体111の上面に上方に向けて設けられたアンテナ120を有する外観を呈している。このアンテナ120は、コイル状のアンテナ線を樹脂パイプに収納したロッド状のアンテナである。
アンテナ線は、銅線又は鉄線であるため重量があり、このアンテナ120の重量によって、トランシーバーT/R1の全体の重量バランスは上部に偏っている。
スピーカーグリル112の内部には、スピーカーSPが設けられている。筐体111の向かって左側面には、PTT(プッシュ・トゥ・トーク)スイッチ115が設けられている。筐体111の上面のアンテナ120の向かって左側には防水キャップが被せられたSP/MICコネクタ116が設けられている。
キーパネル114には、パワーキーPSやテンキーを含む複数のキースイッチが配置されている。パワーキーPSは、電源をオン/オフするためのキースイッチであり、ユーザーが一定時間(例えば2秒以上)押圧すると、トランシーバーT/R2の電源がオンからオフ又はオフからオンに切り替えられる。また、このキーパネル114の背面にもバックライトとしてのLEDが設けられている。キーパネル114の各キースイッチは、キートップが透明又は半透明になっており、バックライトの点灯により背面から照射される。
なお、ディスプレイ113のバックライトとしてのLEDと、キーパネル114のバックライトとしてのLEDとはまとめて、水没したときに発光する前面側LED118Aを兼ねている。
なお、筐体111の背面の下部には、発光体としての背面側LED117Bが配置されている。
この図では、トランシーバーT/R2の回路のうち、電源制御、オーディオ信号処理、通信制御に関連する回路を示している。
トランシーバーT/R2は、制御部200と、電源制御部300と、受信部及び送信部を含む通信部400と、前面側点灯回路500Aと、背面側点灯回路500Bと、水没検出部600と、オーディオ部700と、姿勢センサー800とを有している。
前記制御部200は、CPUに加えて、メモリ、各種のインターフェイス、A/D、D/Aコンバータ等を備えたいわゆるマイクロコントローラであり、図3〜図4のタイミング図に示す設定動作を含むトランシーバーT/R2の全体動作を制御する。この制御部200には、ディスプレイ113及びキーパネル114も接続されている。
なお、制御部200のメモリには、このトランシーバーT/R2の動作を制御する制御プログラムが記憶されている。
通信部400の受信部410は、高周波信号の受信及びオーディオ信号の放音を処理する回路である。この受信部410の最終段にはスピーカーSPが接続されている。なお、このスピーカーSPは、オーディオ部700との兼用である。また、通信部400の送信部420は、マイクMICから入力された音声信号を高周波信号の送信信号に変換し、アンテナ120から送出する回路である。
なお、上述したように、前面側LED118Aは、ディスプレイ113のバックライト、キーパネル114のバックライトとして用いられるとともに、発光体として水没時に点灯してトランシーバーT/R2の所在位置を知らせる機能を果たす。
なお、図8では前面側LED118Aをディスプレイのバックライトとして2個、キーパネル114のバックライトとして9個、背面側LED117Bを1個のみ示しているが、実際の前面側LED118は、ディスプレイ113及びキーパネル114の全体を背面から照射するのに必要な個数及び輝度を備えている。
電源スイッチング回路320は、上述のパワーキーPS及びホールド回路321を有している。ホールド回路321は、電源スイッチオン信号PSONを出力する。ホールド回路321は、パワーキーPSが一定時間以上オンされたとき電源スイッチオン信号PSONの状態を(H/L)を反転する。電源スイッチオン信号PSONは、OR回路330に入力される。
OR回路330には、電源スイッチオン信号PSON、水没信号WETに加えて、制御部200から出力される電源維持信号PONも入力される。
また、背面側点灯回路500Bは、制御部200から入力されるLED点灯信号LONBのHに応じて発光体である背面側LED117Bを点灯させる。制御部200がLED点灯信号LONBのHを維持すると背面側LED117Bは継続的に点灯し、制御部200がLED点灯信号LONBのH/Lを周期的に切り換えると、背面側LED117Bは点減する。
なお、水没したトランシーバーT/R2の発見を容易にする観点からは、前面側LED118A、背面側LED117Bの点灯は点減であることが望ましい。
なお、水没時の前面側LED118Aの点減周期や、取り上げ後の点減継続時間はユーザーが任意に設定可能である。
なお、水没時の背面側LED117Bの点減周期や、取り上げ後の点減継続時間はユーザーが任意に設定可能である。
なお、水没検出部600から出力される水没信号WETがHからLに変化しても、制御部200は前記姿勢信号SOによってトランシーバーT/R2が背面を上向きにした水没姿勢であることを検知した場合は、スピーカーグリル112が下向きになっている、すなわちスピーカーグリル112が水面下にあることになるので、この場合、制御部200はアラーム音発生信号ACHを発生させない。
トランシーバーT/R2が、前面を上向きにした水没姿勢で水没すると、一対の電極610が導通するので、10ms以内に水没検出部600から制御部200に入力される水没信号WETがHからLに変化する。制御部200は、この水没信号WETのHからLへの変化を受けるとともに、姿勢センサー800からの姿勢信号SOを受けて、トランシーバーT/R2が前面を上向きにした水没姿勢で水没したと判断して以下の動作を行う。
発光体である前面側LED118Aの点減を開始する。制御部200は、この前面側LED118Aの点減のため、前面側点灯回路500Aに入力される前面側LED点灯信号LONAのH/Lを所定周期で切り換える。前面側点灯回路500Aは、前面側LED点灯信号LONAがHになると前面側LED118Aを点灯させ、LED点灯信号LONAがLになると前面側LED118Aを消灯させる。前面側LED点灯信号LONAは、所定周期でH/Lを繰り返すため、前面側LED118Aは点減することになる。
なお、前面を上向きにした水没姿勢では、背面側LED点灯信号LONBは出力されないので、背面側LED117Bは点灯しない。このため、背面側LED117Bは電力を消費しない。
(2)アラーム音の放音
アラーム音の放音を開始する。制御部200は、アラーム音の放音のため、オーディオ部700にアラーム音発生信号ACHを入力する。スピーカーSPはアラーム音を放音し、スピーカーグリル112内が完全に水で塞がっていなければ、このアラーム音は外部に放音され、ユーザーに到達する。
(1)アラーム音の停止
制御部200は、アラーム音発生信号ACHをLとしてアラーム音の放音を停止するとともに、排水音を放音する。すなわち、排水音の放音のため、オーディオ部700に排水音発生信号ECHを入力する。
(2)前面側LED118Aの点減継続時間等の測定を開始
制御部200は、前面側LED118Aの点減継続時間を測定するLED用タイマーと排水音を放音する排水音継続時間を計測する排水音用タイマーとを起動する。LED用タイマーのタイムアップ時間である点灯継続時間が経過すると、LED点灯信号LONAが停止されるので、前面側LED118Aの点減が停止される。また、排水音用タイマーのタイムアップ時間である排水音継続時間が経過すると、排水音発生信号ECHが停止されるので、排水音の放音が停止される。
なお、排水音継続時間は、スピーカーSPの特性、スピーカーグリル112内の容量、トランシーバーT/R2の形状等の条件に合わせて適宜決定されればよく、例えば10秒程度が適当である。なお、この排水音継続時間は、ユーザーによって適宜に設定可能としてもよい。
(3)水没前状態への復帰
前面側LED118Aの点灯と排水音の放音とが停止されると、ユーザーはすぐにトランシーバーT/R2の使用を再開することができる。
トランシーバーT/R2が、背面を上向きにした水没姿勢で水没すると、一対の電極610が導通するので、10ms以内に水没検出部600から制御部200に入力される水没信号WETがHからLに変化する。制御部200は、この水没信号WETのHからLへの変化を受けるとともに、姿勢センサー800からの姿勢信号SOを受けて、トランシーバーT/R2が前面を上向きにした水没姿勢で水没したと判断して以下の動作を行う。
発光体である背面側LED117Bの点減を開始する。制御部200は、この背面側LED117Bの点減のため、点灯回路500Bに入力される背面側LED点灯信号LONBのH/Lを所定周期で切り換える。点灯回路500Bは、背面側LED点灯信号LONBがHになると背面側LED117Bを点灯させ、背面側LED点灯信号LONBがLになると背面側LED117Bを消灯させる。LED点灯信号LONBは、所定周期でH/Lを繰り返すため、背面側LED117Bは点減することになる。
なお、背面を上向きにした水没姿勢では、前面側LED点灯信号LONAが出力されないので、前面側LED118Aは点灯しない。このため、前面側LED118Aは電力を消費しない。
なお、背面を上向きにした水没姿勢では、スピーカーグリル112が下向きになっている、すなわちスピーカーグリル112が水面下にあることになるので、この場合、制御部200はアラーム音発生信号ACHを発生させない。
(1)背面側LED117Bの点減継続時間等の測定を開始
制御部200は、背面側LED117Bの点減継続時間を測定するLED用タイマーと排水音を放音する排水音継続時間を計測する排水音用タイマーとを起動する。LED用タイマーのタイムアップ時間である点灯継続時間が経過すると、背面側LED点灯信号LONBが停止されるので、背面側LED117Bの点灯が停止される。また、排水音用タイマーのタイムアップ時間である排水音継続時間が経過すると、排水音発生信号ECHが停止されるので、排水音の放音が停止される。
なお、排水音継続時間は、スピーカーSPの特性、スピーカーグリル112内の容量、トランシーバーT/R2の形状等の条件に合わせて適宜決定されればよく、例えば10秒程度が適当である。なお、この排水音継続時間は、ユーザーによって適宜に設定可能としてもよい。
(2)水没前状態への復帰
背面側LED117Bの点灯と排水音の放音とが停止されると、ユーザーはすぐにトランシーバーT/R2の使用を再開することができる。
電源オフ状態であっても、トランシーバーT/R2が水没することで、電極610が水を介して導通するので、水没信号WETがHからLに変化する。この水没信号WETのHからLへの変化を受けて、OR回路330の出力がHになり、電源供給回路340を介してバッテリー310の電力が制御部200に供給される。また、制御部200は、この水没信号WETのHからLへの変化を受けるとともに、姿勢センサー800からの姿勢信号SOを受けて、トランシーバーT/R2が前面を上向きにした水没姿勢で水没したと判断して、前面側LED118Aを点減させるための前面側LED点灯信号LONAを出力する。この前面側LED点灯信号LONBがH/Lを繰り返し、前面側LED118Aが点減を開始する。また、前面側LED118Aの点減と同時にアラーム音発生信号ACHもHとなり、アラーム音も放音される。
水没信号WETがHからLに変化した場合には、アラーム音発生信号ACHをLとしてアラーム音の放音を停止し、その代わりに排水音発生信号ECHをHとして排水音を放音する。また、同時に前面側LED118Aの点減継続時間等の測定が開始されるので、点灯継続時間が経過すると前面側LED118Aの点減が停止され、排水音継続時間が経過すると排水音が停止される。
また、これらの前面側LED118Aの点減及び排水音の停止と同時に電源もオフされる。
電源オフ状態であっても、トランシーバーT/R2が水没することで、電極610が水を介して導通するので、水没信号WETがHからLに変化する。この水没信号WETのHからLへの変化を受けて、OR回路330の出力がHになり、電源供給回路340を介してバッテリー310の電力が制御部200に供給される。また、制御部200は、水没信号WETのHからLに変化と、姿勢センサー800からの姿勢信号SOを受けて、トランシーバーT/R2が背面を上向きにした水没姿勢で水没したと判断して、背面側LED117Bを点減させるための背面側LED点灯信号LONBを出力する。電源の供給が開始され、背面側LED117Bを点減させるための背面側LED点灯信号LONBがH/Lを繰り返し、背面側LED117Bが点減を開始する。
なお、背面が上向きの水没姿勢であるので、アラーム音発生信号ACHは出力されず、アラーム音も放音されない。
水没信号WETがHからLに変化した場合には、排水音発生信号ECHをHとして排水音を放音する。また、同時に背面側LED117Bの点減継続時間等の測定が開始されるので、点灯継続時間が経過すると背面側LED117Bの点減が停止され、排水音継続時間が経過すると排水音が停止される。
また、これらの背面側LED117Bの点減及び排水音の停止と同時に電源もオフされる。
さらに、上述した実施の形態では、トランシーバーT/R1、T/R2を取り上げた後、排水音を放音するとしたが、排水音の放音を行わないものであってもよいことはいうまでもない。
117B 背面側LED(発光体)
118A 前面側LED(発光体)
200 制御部
500A 前面側点灯回路
500B 背面側点灯回路
600A 前面側水没検出部
600B 背面側水没検出部
LONA 前面側LED点灯信号(点灯信号)
LONB 背面側LED点灯信号(点灯信号)
Claims (4)
- 自身が水面又は水中に落下したこと(以下「水没」と呼ぶ)を検出するとともに、前記水面又は水中から取り上げられたこと(以下「取り上げ」と呼ぶ)を検知する水没検出部と、筐体の内部に設けられた複数の発光体と、点灯信号の入力に応じて前記発光体を点灯させる点灯回路と、前記水没から取り上げまでの間、前記点灯信号を発生して前記点灯回路に入力することにより、前記発光体を点灯させる制御部とを備え、前記複数の発光体は水没姿勢のいかんに関わらず少なくとも1つは水面上から視認可能な位置に配置された電子機器において、水没姿勢を検出する姿勢検出部を有しており、この姿勢検出部で検出された水没姿勢に応じて、水面上から視認可能な発光体のみが点灯することを特徴とする電子機器。
- 前記姿勢検出部は、水没姿勢のいかんに関わらず少なくとも1つは水没する位置に配置された複数の水没検出部であり、ある水没姿勢で水没する水没検出部と、ある水没姿勢で水面上から視認可能な位置に配置された発光体とが対応したことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 前記姿勢検出部は、水没姿勢を検出し、水没姿勢に応じた姿勢信号を送出する姿勢センサーであり、水没検出部が水没を検出した場合、姿勢センサーからの姿勢信号に応じて、検出された水没姿勢で水面上から視認可能な発光体のみが点灯することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
- 水没検出部が水没を検出したならば水没信号を制御部に送出し、前記制御部は自身が取り上げられるまでの間、筐体の内部に設けられた複数の発光体を点灯させる点灯信号を点灯回路に対して送出する電子機器の制御方法において、水没姿勢を検出する姿勢検出部が検出した水没姿勢に応じて、複数の発光体のうち、水面上から視認可能な発光体のみを点灯させる点灯信号を点灯回路に対して送出することを特徴とする電子機器の制御方法。
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