JP6447067B2 - 車両用空調ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、車室内へ空調風を吹き出す車両用空調ユニットに関するものである。
車両用空調ユニットに関する従来技術として、例えば特許文献1には、第1空気吹出口と第2空気吹出口とを備え、その第1空気吹出口から吹き出される第1吹出空気の温度と第2空気吹出口から吹き出される第2吹出空気の温度との間に温度差が生じるように空調を行うことができる車両用空調ユニットが開示されている。
この特許文献1の車両用空調ユニットは、第1空気吹出口および第2空気吹出口の他に、遠心ファンを収容するスクロール部を有するブロワケースを備えている。そして、そのブロワケースの空気吐出口は第1空気吹出口と第2空気吹出口とのそれぞれにつながっている。
この特許文献1の車両用空調ユニットにおいて上記第1吹出空気と第2吹出空気との間に温度差を生じさせるときには、ブロワケースの空気吐出口から流出する空気の中でその空気流れに直交する方向の一方には冷風が偏ると共に他方には温風が偏るように、温度分布を有する空気をブロワケースの空気吸込口へ流入させる。
そして、空気吐出口から流出する空気のうちの冷風を吹出口切換ダンパによって第1空気吹出口へ導き、それにより、その第1空気吹出口を冷風導出口として機能させる。それと共に、空気吐出口から流出する空気のうちの温風を吹出口切換ダンパによって第2空気吹出口へ導き、それにより、その第2空気吹出口を温風導出口として機能させる。
特公平5−39810号公報
上述した特許文献1の車両用空調ユニットでは、確かに、第1空気吹出口から吹き出される空気の温度と第2空気吹出口から吹き出される空気の温度との間に温度差を生じさせることができる。しかし、一方が冷風になり他方が温風となっている温度分布を有した空気を分けて第1空気吹出口と第2空気吹出口とに導くので、その第1空気吹出口と第2空気吹出口との各々について見れば、上記温度分布が或る程度残ったまま、それぞれの空気吹出口から空気が吹き出ることになる。すなわち、温度むらのある空気が第1空気吹出口と第2空気吹出口とのそれぞれから吹き出ることになる。そして、このような吹出空気の温度むらは、車室内の乗員の快適性を損なう原因となり得るものである。
本発明は上記点に鑑みて、1つの空気吹出口から吹き出される空気の温度むらを抑えることができる車両用空調ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、第1下流端(121b)を有しその第1下流端へ向けて空気が流れる第1通風路(121、621)が形成されている通風部(12、62)と、前記第1通風路内で前記第1下流端より上流側に配置され、前記第1通風路内の空気流に温度分布を発生させる温度調節手段(14、64、16、16a、16b、161、661、22、24、72)と、前記第1下流端から空気が流入する空気吸込口(185、685)、空気が吹き出される第1空気吹出口(186、188、686)が形成されたファンケース部(184、684)と、前記ファンケース部内に収容され、所定のファン軸心(CLf)まわりに複数枚のブレード(182a)を有し、そのファン軸心まわりに回転することにより前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記第1空気吹出口に吹き出す遠心ファン(182、682)とを備え、前記空気吸込口において前記ファン軸心から見込む角度範囲のうち少なくとも一部の角度範囲で、前記空気吸込口の前記ファン軸心を中心とした径方向内側の内側領域(185c、185e、185p、185s)と径方向外側の外側領域(185d、185f、185q、185r、185t)との一方へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となるように、前記温度調節手段が配置されており、前記ファンケース部は、前記遠心ファンの径方向外側に位置すると共にその遠心ファンの外周に沿って湾曲し空気流れ下流側で前記第1空気吹出口へ接続されている第1空気通路(18c)を前記遠心ファンとの間に形成している内周面(184a)を有し、前記内周面においてインボリュート曲線が始まる巻き始め部分(184e)と前記インボリュート曲線が終了する部分(184y)とを繋ぐ平面を、前記第1空気通路と前記第1空気吹出口との接続部(184z)とすると、前記空気吸込口において前記ファン軸心から見込む角度範囲のうち前記少なくとも一部の角度範囲以外の角度範囲は、前記ファン軸心から前記接続部を見込む角度範囲を外れていることを特徴とする車両用空調ユニットである。
また、上記目的を達成するための請求項3に記載の発明は、第1下流端(120b、121b)を有しその第1下流端へ向けて空気が流れる第1通風路(120、121、621)が形成されている通風部(12、62)と、前記第1通風路内で前記第1下流端より上流側に配置され、前記第1通風路内の空気流に温度分布を発生させる温度調節手段(14、14a、14b、64、16、16a、16b、161、661、22、24、72)と、前記第1下流端から空気が流入する空気吸込口(185、685)、空気が吹き出される第1空気吹出口(186、188、686)が形成されたファンケース部(184、684)と、前記ファンケース部内に収容され、所定のファン軸心(CLf)まわりに複数枚のブレード(182a)を有し、そのファン軸心まわりに回転することにより前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記第1空気吹出口に吹き出す遠心ファン(182、682)と、前記第1通風路内に設けられダクト(26、28、78)と、を備え、前記空気吸込口において前記ファン軸心から見込む角度範囲のうち少なくとも一部の角度範囲で、前記空気吸込口の前記ファン軸心を中心とした径方向内側の内側領域(185c、185e、185p、185s)と径方向外側の外側領域(185d、185f、185q、185r、185t)との一方へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となるように、前記温度調節手段が配置されており、前記ダクトは、前記温度調節手段のうち第1加熱用熱交換器(16、161)から流出した温風を前記内側領域および前記外側領域のうち一方へ導き、前記第1加熱用熱交換器を迂回した冷風を、前記温風と混ざらないように前記内側領域および前記外側領域のうち他方へ導き、前記ダクトは、前記空気吸込口にかけて形成されていることを特徴とする車両用空調ユニットである。
このような温度調節手段の配置により、ファンケース部の空気吸込口において、ファン軸心から見込む角度範囲のうち少なくとも一部の角度範囲においては、内側領域と外側領域とのうち、一方へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となる。したがって、当該少なくとも一部の角度範囲については、温風と冷風の両方が遠心ファンのブレード間毎に流入する。これにより、回転するブレードの間から吹き出る空気が良く混ざり、空気吹出口から吹き出される空気の温度むらを抑えることができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
第1実施形態の車両用空調ユニット10を模式的に示した断面図である。 図1におけるII−II断面図である。 図1におけるIII−III断面図である。 第1実施形態において図3と同方向から送風機18を見た図であって、空気吸込口185の温度分布を示した図である。 ファン軸心CLfから見込む角度範囲k1〜k16と、各角度範囲の空気が入り込む先のファンブレードの隣接ペアとの対応関係を示す図である。 第2実施形態の車両用空調ユニット10を模式的に示した断面図である。 図6におけるVII−VII断面図である。 第3実施形態の車両用空調ユニット10を模式的に示した断面図である。 第4実施形態の車両用空調ユニット10を模式的に示した断面図である。 第5実施形態の車両用空調ユニット10を模式的に示した断面図である。 図10におけるXI−XI断面図である。 図10におけるXII−XII断面図である。 第5実施形態において図12と同方向から送風機18を見た図であって、空気吸込口185の温度分布を示した図である。 第6実施形態の空調ユニット10を模式的に示した断面図であって、第5実施形態の図10に相当する図である。 図14におけるXV−XV断面図である。 第7実施形態の空調ユニット8を模式的に示した断面図である。 図16におけるXVII−XVII断面図である。 第7実施形態の空調ユニット8が有する通風部12、62の斜視図である。 第5実施形態の空調ユニット10の変形例を模式的に示した断面図であって、図10に相当する図である。 図19におけるXX−XX断面図である。 遠心ファン182のブレード182aおよびその周辺部分すなわち図10のXXI部分の詳細図であって、(a)は送風機18がシロッコファンである場合を示し、(b)は送風機18がターボファンである場合を示す。 他の実施形態(8)において空気吸込口185を図13と同じ方向から見た場合の温度分布を示す図であり、空気吸込口185において温風領域および冷風領域が同心ではない場合を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の車両用空調ユニット10を模式的に示した断面図である。この車両用空調ユニット10(以下、単に空調ユニット10という)は、車室内においてその前方部分に配置され、例えばエンジンルームに配設されたコンプレッサおよびコンデンサ等から構成される冷凍サイクルを備えた車両用空調装置の一部を構成する。なお、図1の上下方向を示す矢印DR1は、空調ユニット10の車両搭載状態における上下方向を示している。以下、車両搭載状態における上下方向である車両上下方向を単に上下方向と言い、車両上下方向と直交する方向を単に水平方向と言う。
図1に示すように、空調ユニット10は、通風部12、エバポレータ14、ヒータコア16、送風機18、および、通風部12内の空気流れを切り替えるための複数のドア等を備えている。
通風部12は、例えば樹脂製であって、水平方向に延びた筒状の形状を成しており、この通風部12の内部の通風路120(特許請求の範囲の第1通風路の一例に相当する)を、冷却または加熱される空気が流れる。
通風路120はエバポレータ14の直後の位置に相当する上流端120aと送風機18の直前の位置に相当する下流端120b(特許請求の範囲の第1下流端の一例に相当する)とを有する。車室外の空気である外気または車室内の空気である内気は、エバポレータ14を通った後に当該上流端120aから通風路120に流入し、通風路120内を下流端120bへ向けて流れる。
エバポレータ14は、その内部を流通する冷媒とエバポレータ14を通り抜ける空気とを熱交換させてその空気を冷却する冷却用熱交換器であって、第1通風路121と第2通風路122とのそれぞれへ流入する空気を冷却する冷却部を構成している。エバポレータの形状は、直方体形状である。エバポレータ14は、通風部12内に設置され、通風路120に対し空気流れ上流側に設けられている。なお、エバポレータ14を空気が通り抜ける方向は、図1中の左右方向である。
エバポレータ14は、通風路120へ流入して通風路120を流れる空気を冷却する。また、図2に示すように、エバポレータ14は、上流端120aの空気流れ上流側で通風路120の全体を覆うように設けられ、これにより、上流端120aへ流入する空気はエバポレータ14を迂回することなく、エバポレータ14で冷却されてから上流端120aへ流入する。
図1に示すヒータコア16は、その内部を流通する温水であるエンジン冷却水とヒータコア16を通り抜ける空気とを熱交換させてその空気を加熱する直方体形状の加熱用熱交換器である。なお、ヒータコア16を空気が通り抜ける方向は、図1中の左右方向である。
ヒータコア16は、通風路120内において上流端120aと下流端120bとの間に配置され、エバポレータ14によって冷却された空気を加熱する。そして、通風路120は、エバポレータ14によって冷却された空気をヒータコア16を迂回させて下流端120bへ流す第1バイパス路121cおよび第2バイパス路122cを有している。
なお、図1において、空気流れを示す実線矢印は、エバポレータ14で冷却されヒータコア16を迂回する冷風の流れを示している。その一方で、空気流れを示す破線矢印は、ヒータコア16を通過してヒータコア16で加熱された温風の流れを示している。このことは後述の図5、図6、図8、図9でも同じである。
また、ヒータコア16は、図2のようにファン軸心CLf方向に見たときに、通風路120の中央部分に位置するように設けられている。つまり、ファン軸心CLfを真っ直ぐ延長した仮想線がヒータコア16の周縁ではなく内部(より具体的には中心)を貫く。
そして、ヒータコア16と空気通路120をファン軸方向から見たときに、ヒータコア16は、車両前後方向(図2の左右方向)の両端部が空気通路端部まで達している。そして、第1バイパス路121cは、ヒータコア16に対する上側のみに形成されている。また、第2バイパス路122cは、ヒータコア16に対する下側のみに、第1バイパス路121cとは分離して、形成されている。
図1に示す通風路120内において上流端120aとヒータコア16との間には、第1エアミックスドア22および第2エアミックスドア24が設けられている。エアミックスドア22、24の各々は、車両用の一般的な空調ユニットに設けられるエアミックスドアであり、具体的には、円弧状の軌跡に沿ってスライドするスライド式ドアである。そして、エアミックスドア22、24は、第1バイパス路121cまたは第2バイパス路122cを流れる空気の風量とヒータコア16へ流れる空気の風量との風量割合を調節する風量割合調節装置である。
具体的に、エアミックスドア22、24は、当該エアミックスドア22、24に接続されたアクチュエータによって連続的に変位させられる。詳細には、エアミックスドア22、24は、マックスクール位置からマックスホット位置までの間で変位させられる。マックスクール位置では、エアミックスドア22、24はヒータコア16への空気流れを遮断して第1バイパス路121cおよび第2バイパス路122cへの空気流れを最大にする。マックスホット位置では、エアミックスドア22、24はヒータコア16への空気流れを最大にして第1バイパス路121cおよび第2バイパス路122cへの空気流れを遮断する。
上記エバポレータ14、ヒータコア16、エアミックスドア22、24は、全体として、通風路120内の空気流に温度分布を発生させる温度調節手段の一例に相当する。
送風機18は遠心式多翼送風機すなわちシロッコファンである。送風機18は、電動モータ181と、その電動モータ181によって駆動されて所定のファン軸心CLfまわりに回転する遠心ファン182と、この遠心ファン182を収容しているファンケース部184とを備えている。図1に示すように、送風機18は、ファン軸心CLfが通風路120の空気流れ方向(通風路120の長手方向)と平行になるように配置されている。なお、以下の説明では、ファン軸心CLfの軸方向を略してファン軸心CLf方向と言う。
ファンケース部184は、例えば樹脂製であり、射出成形等によって通風部12と一体的に成形されている。ファンケース部184および通風部12は一体として、空調ユニット10の筐体である空調ケースを構成している。
ファンケース部184には、図1に示す空気吸込口185と、図1、図3に示す1つの空気吹出口188(特許請求の範囲の第1空気吹出口の一例に相当する)が形成されている。ファンケース部184は、シロッコファンにおいて一般的に用いられるスクロールケーシングである。従って、ファンケース部184では、空気吸込口185からファンケース部184内へ吸い込まれた空気が空気吹出口188からファンケース部184外へ吹き出される。
空気吸込口185は、送風機18と正対すると共にファン軸心CLfを中心軸として円形形状に開いた孔であり、図1に示すように、ファン軸心CLf方向においてファンケース部184の一方側すなわち通風部12側に開口するように形成されている。空気吸込口185の開口径は遠心ファン182の外径よりも小さくなっている。
空気吹出口188は、当該空気吹出口188に接続された不図示のダクトを介して、車室内への吹出口(例えば、フェイス吹出口、フット吹出口、デフロスタ吹出口)に接続されている。
スクロールケーシングであるファンケース部184は、図3に示すように、内周面184aとノーズ部184bとを備えている。内周面184aは、遠心ファン182の径方向外側に配置され、その遠心ファン182の外周と同方向に湾曲している。そして、第1内周面184aは、遠心ファン182の径方向において遠心ファン182との間に、遠心ファン182の外周に沿って湾曲した空気通路18aを形成している。その空気通路18aでは、遠心ファン182の回転方向DRrvと同方向に空気が流れ、空気通路18aは、空気通路18aの空気流れ下流側で空気吹出口188へ接続されている。
また、内周面184aの巻き始め部分184eは、空気通路18aの空気流れ上流側端部に位置しており、インボリュート曲線が始まる部分である。ノーズ部184bは、内周面184aの巻き始め部分184eに形成されている。そして、ノーズ部184bは、ファンケース部184の内側へ膨らんだ凸形状を成している。なお、内周面184aの巻き始め部分184eとは、遠心ファン182の回転方向DRrvに従った回転方向での内周面184aの始まり部分である。
遠心ファン182は、車両用の一般的な空調ユニットに設けられる遠心式の多翼ファンであり、ファン軸心CLfまわりに回転する。その遠心ファン182の回転方向は図3の矢印DRrvで示す方向である。遠心ファン182は、ファン軸心CLfまわりに多数枚配置された板状のブレード182a(図1、図5参照)を備えている。遠心ファン182は、電動モータ181により回転駆動されることにより、図3に示す空気吸込口185から遠心ファン182内に吸引し、その吸入した空気を遠心ファン182の周囲の空気通路18c(第1空気通路の一例に相当する)にそれぞれ吹き出すようになっている。すなわち、遠心ファン182は、空気吸込口185から吸い込んだ空気を、空気通路18cを介して空気吹出口188に吹き出す。
上述した本実施形態によれば、空調ユニット10において例えば第1エアミックスドア22および第2エアミックスドア24が図1のようにマックスクール位置とマックスホット位置との間の中間位置にあるとすれば、エバポレータ14からの空気は、ヒータコア16と第1バイパス路121cおよび第2バイパス路122cとのそれぞれに流れる。そして、第1通風路120のヒータコア16よりも下流側では、ヒータコア16を迂回した冷風とヒータコア16で加熱された温風とは互いに或る程度は混ざり合う。
しかし、ヒータコア16を迂回した冷風とヒータコア16で加熱された温風とは真正面からぶつかり合うわけではないので、混ざり合いの度合いは小さい。したがって通風路120内でのヒータコア16の形状および配置に応じた温度分布を有した空気が空気吸込口185へ流入する。
具体的には、図4のように、空気吸込口185のうち内側領域185pを、ヒータコア16で加熱された温風が主に占める。また、内側領域185p以外の領域として、内側領域185pの上下にある第1外側領域185qおよび第2外側領域185rを、ヒータコア16を迂回した冷風が主に占める。
内側領域185pの形状は、ヒータコア16の形状に対応し、車両搭載時の車両前後方向DR2に長手方向が一致する帯形状となっている。そして内側領域185pは、その周縁ではなくその内部に、ファン軸心CLf(より具体的には、ファン軸心を真っ直ぐ延長した仮想線上の一点)を含むようになっている。
また、第1外側領域185qおよび第2外側領域185rの形状は、それぞれ、第1バイパス路121cおよび第2バイパス路121cの形状に対応している。そして外側領域185pは、ファン軸心CLf(より具体的には、ファン軸心を真っ直ぐ延長した仮想線上の一点)を含まない。
このように、ヒータコア16は、内側領域185pに流入する空気が第1外側領域185qおよび第2外側領域185rへ流入する空気よりも高温となるように配置されている。なお、図4は、図3と同方向から送風機18を見た図であって、空気吸込口185の温度分布を示した図である。
また、図4に示すように、空気吸込口185へ流入する空気において、ファン軸心CLfの近傍では、ファン軸心CLfまわりの周方向における温度むらは抑えられる。その一方で、その空気吸込口185へ流入する空気は、ファン軸心CLfから見込む特定の角度範囲内では、ファン軸心CLfの径方向へ温度勾配を有し、空気吸込口185の中心に近いほど高温になる温度分布を示す。
ところで、図1に示すように、空気吸込口185に流入する空気は、空気吸込口185におけるファン軸心CLfからの距離に応じて、遠心送風機18の奥まで入り込む程度が異なる。
つまり、ファン軸心CLfにより近い位置から空気吸込口185に流入する空気(典型的には破線のように流れる空気)ほど、遠心送風機18のより奥側(ファン軸心CLf方向で空気吸込口185側とは反対側)に偏ってブレード182a間に流入する。換言すれば、ファン軸心CLfからより遠い位置から空気吸込口185に流入する空気(典型的には実線のように流れる空気)ほど、遠心送風機18のより手前側(ファン軸心CLf方向で空気吸込口185側)に偏ってブレード182a間に流入する。
したがって、図1、図5の矢印(実線、破線)に示すように、全ファンブレード182aのうちどの隣接ペアをとっても、その隣接ペアとなるファンブレード182a間に、ファン軸心CLfから様々な距離で空気吸込口185に流入する空気が、流れ込む。ここで、隣接ペアとは、隣接する2枚のファンブレード182aをいう。つまり、ファンブレード182aのどの隣接ペア間にも、ファン軸心CLfに近い位置で空気吸込口185に流入する空気と、ファン軸心CLfから遠い位置で空気吸込口185に流入する空気とが、流入する。
したがって、図5に示すように、ファン軸心CLfから見込む角度範囲k1において空気吸込口185に流入した空気は、内側領域185pの温風および第1外側領域185qの冷風を含み、同じ隣接ペア間に流れ込む。これにより、回転する当該隣接ペア間から吹き出る空気では、温風と冷風が良く混ざっている。角度範囲k2〜k6の各々についても同じである。
また、ファン軸心CLfから見込む角度範囲k9において空気吸込口185に流入した空気は、内側領域185pの温風および第2外側領域185rの冷風を含み、同じ隣接ペア間に流れ込む。これにより、回転する当該隣接ペア間から吹き出る空気では、温風と冷風が良く混ざっている。角度範囲k10〜k14の各々についても同じである。
しかし、ファン軸心CLfから見込む角度範囲k7において空気吸込口185に流入した空気は、殆どすべてが内側領域185pの温風であり、同じ隣接ペア間に流れ込む。これにより、回転する当該隣接ペア間から吹き出る空気では、冷風が殆ど混ざっていない。角度範囲k8、k15、k16の各々についても同じである。
このように、本実施形態では、温度調節手段14、16、22、24の配置により、ファンケース部184の空気吸込口185において、空気吸込口185のファン軸心CLfを内部に含む内側領域185pと、ファン軸心CLfを含まない外側領域185q、185rとのうち、一方(具体的には内側領域185p)へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となる。
したがって、空気吸込口185においてファン軸心CLfから見込む少なくとも一部の角度範囲k1〜k6、k9〜k14については、温風と冷風の両方が遠心ファンのブレード間毎に流入する。
これにより、回転するブレード182aの隣接ペアのうち、少なくとも一部は当該隣接ペアの間から吹き出る空気が良く混ざっている。したがって、空気吹出口188から吹き出される空気の温度むらを従来よりも抑えることができる。
なお、ファンブレード182aの隣接ペアのうち、当該隣接ペアから吹き出る空気が殆ど温風のみしか含んでいない場合があるのは、ヒータコア16が、車両前後方向(図2の左右方向)の両端部が通風路120の端部すなわち通風部12まで達しているからである。
ヒータコア16がこのような構成になっている場合、後述するヒータコア16の4辺全てが通風部12から離間する構成に比べ空気の温度むらを抑える効果が少なくなる。しかし、本実施形態のような構成では、ヒータコア16を通風部12に固定するという簡易な方法でヒータコア16を指示できるという効果がある。また、エアミックスドアの形状を簡易な矩形形状にしても、マックスクール時には殆ど完全にヒータコア16を空気が通らなくすることができ、マックスホット時にはヒータコア16に殆どすべての空気が通るようにすることができる。
また、本実施形態では、ヒータコア16の長手方向すなわち通風部12に達する方向(図2の左右方向)と、ファン軸心CLfから見込む接続部185z(空気通路18cと空気吹出口188の接続部)の角度範囲とが、一致もしないし重複もしない。ここで、接続部185zは、内周面184aにおいてインボリュート曲線が始まる巻き始め部分184eとインボリュート曲線が終了する部分184yとを繋ぐ平面であると規定する。
このようになっていることで、空気吸込口185においては、ファン軸心CLfから見込む角度範囲のうち上記少なくとも一部の角度範囲k1〜k6、k9〜k14以外の角度範囲k7、k8、k15、k16は、ファン軸心CLfから接続部185zを見込む角度範囲を外れている。
したがって、空気吸込口185において角度範囲k7、k8、k15、k16から送風機18に流入することで隣接ペア内で温風と殆ど混ざらなかった冷風は、遠心ファン182を出た後で向きを変えずに直接空気吹出口188に入ることはない。つまり、必ず向きを変えた後に空気吹出口188に入る。したがって、向きを変える間に他の空気と混ざる可能性が高くなるので、空気吹出口188から吹き出される空気の温度むらをより抑えることができる。
また、本実施形態では、通風路120内において、ヒータコアとエバポレータが1個ずつある構成となっている。したがって、1つの通風路内にヒータコアまたはエバポレータを複数有するような構成に比べて、簡易に空調ユニット10を構成することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。図6は、本実施形態の空調ユニット10を模式的に示した断面図であって、第1実施形態の図1に相当する図である。
図6に示すように、本実施形態の空調ユニット10は、第1実施形態の構成に加え、通風路120内に設けられた温風ダクト26を備えている。温風ダクト26は、通風路120内においてヒータコア16から空気吸込口185にかけて形成され、ヒータコア16から流出した空気を送風機18に導く通路を形成する。
具体的に、ヒータコア16は、温風ダクト26の空気流れ上流端に配置されている。すなわち、第1実施形態と同様に、ヒータコア16は、内側領域185pへ流入する空気(温風)が第1外側領域185qおよび第2外側領域185rへ流入する空気(冷風)よりも高温となるように配置されている。
そして、温風ダクト26は、共に樹脂製の第1仕切板26aと第2仕切板26bを有している。第1仕切板26aは、ヒータコア16側の端部から空気吸込口185側の端部までのすべてにおいて、左右方向(図6の紙面に垂直な方向)の両端で通風路120の端部すなわち通風部12まで達している。同様に、第2仕切板26bも、ヒータコア16側の端部から空気吸込口185側の端部までのすべてにおいて、左右方向(図6の紙面に垂直な方向)の両端で通風路120の端部すなわち通風部12まで達している。
したがって、第1仕切板26a、第2仕切板26a、および通風部12によって、温風ダクト26が構成されており、これにより、通風路120内において、温風ダクト26内の温風と、ヒータコア16を迂回した冷風とが混ざらないようになっている。
したがって、温風ダクト26は、その内壁面によって、ヒータコア16から流出した温風を内側領域185pに導くと共に、逆の見方をすれば、その外壁面によって、ヒータコア16を迂回した冷風を内側領域185q、185rに導く。
また、第1実施形態では送風機18はファン軸心CLfが水平方向を向くように配置されているが、本実施形態では、図6に示すように、送風機18はファン軸心CLfが上下方向DR1を向くように配置されている。また、空気吸込口185は、通風部の上端面において、送風機18と正対すると共に、ファン軸心CLfを中心軸とする円形に開口している。
また、図7に示すように、空気吸込口185において、温風ダクト26(より具体的には仕切板26a、26b)は、車両前後方向DR2の両端において空気吸込口185の端部に達している。
したがって、本実施形態でも、内側領域185pが空気吸込口185の端部に伸びる長手方向(車両前後方向DR2)と、送風機18のファン軸心CLfから見た空気吹出口188の方向(車両左右方向DR3)とが、一致せず、両方向のずれが45°以上かつ135°未満に、より具体的にはほぼ90°になっている。したがって、第1実施形態と同様、隣接ペア内で温風と殆ど混ざらなかった冷風は、遠心ファン182を出た後で向きを変えずに直接空気吹出口188に入ることはない。つまり、必ず向きを変えた後に空気吹出口188に入る。したがって、向きを変える間に他の空気と混ざる可能性が高くなるので、空気吹出口188から吹き出される空気の温度むらをより抑えることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の空調ユニット10は、図8に示すように、第1実施形態の空調ユニット10に対して、温風ダクト26の第1仕切板26aおよび第2仕切板26aの空気吸込口185側の端部を、空気吸込口185に到達させないように変更している。
このように、温風ダクト26の空気吸込口185側の端部が空気吸込口185に完全に到達せず、空気吸込口185より少し手前で途切れていても、空気吸込口185において第2実施形態とほぼ同等の温度分布を実現可能である。
つまり、温風ダクト26は、空気吸込口185において主に温風が占める内側領域185pと主に冷風が占める外側領域185q、185rができるよう、ヒータコア16を通った温風の流れをガイドするようになっていればよい。
しかも、本実施形態のようにすることで、温風ダクト26の長さが短い分、温風ダクト26内の温風および温風ダクト26外の冷風の圧力損失が低減され、かつ、温風ダクト26の材料の量を低減することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の空調ユニット10は、図9に示すように、第1実施形態の空調ユニット10に対して、エバポレータ14を上下方向DR1に2つのエバポレータ14a、14bに分離し、ヒータコア16を上下方向DR1に2つのヒータコア16a、16bに分離したものである。
そして更に、エバポレータ14a、14bおよびヒータコア16a、16bを通風路120中の空気流れ方向(図9の左右方向)に対して傾斜させる。具体的には、通風路120中の空気流れ方向の上流から下流側に向けてエバポレータ14aとエバポレータ14bの間の間隔が広がるように、エバポレータ14a、14bを傾斜させる。また、通風路120中の空気流れ方向の上流から下流側に向けてヒータコア16aとヒータコア16bの間の間隔が広がるように、ヒータコア16a、16bを傾斜させる。
また、第1エアミックスドア22は、第1バイパス路121cを流れる空気の風量とヒータコア16aへ流れる空気の風量との風量割合を調節するよう、ヒータコア16aと同様に傾斜さえる。また、第2エアミックスドア24は、第2バイパス路122cを流れる空気の風量とヒータコア16bへ流れる空気の風量との風量割合を調節するよう、ヒータコア16bと同様に傾斜させている。
なお、第1実施形態では、エバポレータ14およびヒータコア16を通過する空気の流通方向は図1中の左右方向であったが、本実施形態でエバポレータ14a、14bを通過して冷却される空気の流通方向は、エバポレータ14a、14bの傾斜と同様に傾斜している。また、本実施形態でヒータコア16a、16bを通過して冷却される空気の流通方向は、ヒータコア16a、16bの傾斜と同様に傾斜している。
このように、エバポレータ14a、14bは、全体として通風路120中で空気流れ方向上流側に凸になるように、各々が通風路120中で空気流れ方向(通風路120の長手方向)に対して傾斜して配置されている。また、ヒータコア16a、16bも、全体として通風路120中で空気流れ方向上流側に凸になるように、各々が通風路120中で空気流れ方向(通風路120の長手方向)に対して傾斜して配置されている。
このように、エバポレータ14a、14bおよびヒータコア16a、16bを傾斜させることで、第1実施形態の構成に対してエバポレータおよびヒータコアの性能を損ないまま、通風路120の上下方向DR1の寸法を低減することができる。また、第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
なお、本実施形態で第1実施形態の空調ユニット10に対して行った変更と同等の変更を、第2、第3実施形態の空調ユニット10に対して実施してもよい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態につい手説明する。図10は、本実施形態の車両用空調ユニット10を模式的に示した断面図である。この車両用空調ユニット10(以下、単に空調ユニット10という)は、車室内においてその前方部分に配置され、例えばエンジンルームに配設されたコンプレッサおよびコンデンサ等から構成される冷凍サイクルを備えた車両用空調装置の一部を構成する。なお、図10の上下方向を示す矢印DR1は、空調ユニット10の車両搭載状態における上下方向を示している。以下、車両搭載状態における上下方向である車両上下方向を単に上下方向と言い、車両上下方向と直交する方向を単に水平方向と言う。
図10に示すように、空調ユニット10は、冷却または加熱される空気が流れる通風部12、エバポレータ14、ヒータコア16、送風機18、および、通風部12内の空気流れを切り替えるための複数のドア等を備えている。
通風部12は、例えば樹脂製であって、水平方向に延びた筒状の形状を成しており、その通風部12内を第1通風路121と第2通風路122とに分割している仕切部123を有している。その仕切部123は平板形状を成しており、通風部12内の中央部分において厚み方向が上下方向となるように設けられている。
第1通風路121および第2通風路122は、仕切部123によって通風部12の内部に形成されている。第1通風路121は第2通風路122と並列に配置され、第2通風路122に対して上側に設けられている。第1通風路121は第1上流端121aと第1下流端121bとを有し、第1通風路121では、車室外の空気である外気または車室内の空気である内気がその第1上流端121aから流入し第1下流端121bへ向けて流れる。第2通風路122に関しても同様であり、第2通風路122は第2上流端122aと第2下流端122bとを有し、第2通風路122では、外気または内気が第2上流端122aから流入し第2下流端122bへ向けて流れる。
エバポレータ14は、その内部を流通する冷媒とエバポレータ14を通り抜ける空気とを熱交換させてその空気を冷却する冷却用熱交換器であって、第1通風路121と第2通風路122とのそれぞれへ流入する空気を冷却する冷却部を構成している。エバポレータ14は、通風部12内に設置され、直方体形状の第1冷却部141と直方体形状の第2冷却部142とを備えている。エバポレータ14は、第1通風路121および第2通風路122に対し空気流れ上流側に設けられている。
エバポレータ14の第1冷却部141は、第1通風路121の第1上流端121aへ流入する空気を冷却する。すなわち、第1通風路121内を流れる空気を冷却する。また、図10におけるXI−XI断面図である図11に示すように、第1冷却部141は、第1上流端121aの空気流れ上流側でその全体を覆うように設けられ、これにより、第1上流端121aへ流入する空気は第1冷却部141を迂回することなく、その第1冷却部141で冷却されてから第1上流端121aへ流入する。
図10に示すように、第2冷却部142は、第2通風路122の第2上流端122aへ流入する空気を冷却する。すなわち、第2通風路122内を流れる空気を冷却する。また、図11に示すように、第2冷却部142は、第2上流端122aの空気流れ上流側でその全体を覆うように設けられ、これにより、第2上流端122aへ流入する空気は第2冷却部142を迂回することなく、その第2冷却部142で冷却されてから第2上流端122aへ流入する。
図10に示すヒータコア16は、その内部を流通する温水であるエンジン冷却水とヒータコア16を通り抜ける空気とを熱交換させてその空気を加熱する加熱用熱交換器である。ヒータコア16は、第1通風路121に配設された直方体形状の第1加熱部161と、第2通風路122に配設された直方体形状の第2加熱部162とを備えている。
ヒータコア16の第1加熱部161は、第1通風路121内において第1上流端121aと第1下流端121bとの間に配置され、第1冷却部141によって冷却された空気を加熱する。そして、第1通風路121は、第1冷却部141によって冷却された空気を第1加熱部161を迂回して第1下流端121bへ流す第1バイパス路121cを備えている。
ヒータコア16の第2加熱部162は、第2通風路122内において第2上流端122aと第2下流端122bとの間に配置され、第2冷却部142によって冷却された空気を加熱する。そして、第2通風路122は、第2冷却部142によって冷却された空気を第2加熱部162を迂回して第2下流端122bへ流す第2バイパス路122cを備えている。なお、図10において、空気流れを示す実線矢印は、エバポレータ14で冷却されヒータコア16を迂回する冷風の流れを示している。その一方で、空気流れを示す破線矢印は、ヒータコア16で加熱された温風の流れを示している。このことは後述の図14および図19でも同じである。
また、ヒータコア16は、図11のようにファン軸心CLf方向に見たときに、第1通風路121および第2通風路122の全体の中で中央部分に位置するように設けられている。すなわち、第1加熱部161と第2加熱部162との各々について言えば、第1加熱部161は第1通風路121内において仕切部123に隣接して配置され、第2加熱部162は第2通風路122内において仕切部123に隣接して配置されている。そして、第1通風路121の第1バイパス路121cは、第1加熱部161に対する上側だけでなく水平方向の両側にまで及ぶように形成され、第2通風路122の第2バイパス路122cは、第2加熱部162に対する下側だけでなく水平方向の両側にまで及ぶように形成されている。
図10に示す第1通風路121内において第1上流端121aと第1加熱部161との間には、第1エアミックスドア22が設けられている。その第1エアミックスドア22は、車両用の一般的な空調ユニットに設けられるエアミックスドアであり、具体的には、円弧状の軌跡に沿ってスライドするスライド式ドアである。そして、第1エアミックスドア22は、第1バイパス路121cを流れる空気の風量と第1加熱部161へ流れる空気の風量との風量割合を調節する。すなわち、第1通風路121においてその風量割合を調節する第1風量割合調節装置である。
具体的に、第1エアミックスドア22は、その第1エアミックスドア22に接続されたアクチュエータによって連続的に変位させられる。詳細には、第1エアミックスドア22は、第1加熱部161への空気流れを遮断し第1バイパス路121cへの空気流れを最大にするマックスクール位置から、第1加熱部161への空気流れを最大にして第1バイパス路121cへの空気流れを最小にするマックスホット位置までの間で変位させられる。
第2通風路122内において第2上流端122aと第2加熱部162との間には、第2エアミックスドア24が設けられている。その第2エアミックスドア24は、第1エアミックスドア22と同様のスライド式ドアであり、第2バイパス路122cを流れる空気の風量と第2加熱部162へ流れる空気の風量との風量割合を調節する。すなわち、第2通風路122においてその風量割合を調節する第2風量割合調節装置である。
具体的に、第2エアミックスドア24は、その第2エアミックスドア24に接続されたアクチュエータによって、第1エアミックスドア22と同様に連続的に変位させられる。すなわち、第2エアミックスドア24は、第1エアミックスドア22と同様にマックスクール位置からマックスホット位置までの間で変位させられる。
送風機18は遠心式多翼送風機すなわちシロッコファンである。送風機18は、電動モータ181と、その電動モータ181によって駆動されて所定のファン軸心CLfまわりに回転する遠心ファン182と、この遠心ファン182を収容しているファンケース部184とを備えている。図10に示すように、送風機18は、ファン軸心CLfが第1通風路121および第2通風路122の空気流れ方向と平行になるように配置されている。なお、以下の説明では、ファン軸心CLfの軸方向を略してファン軸心CLf方向と言う。
ファンケース部184は、例えば樹脂製であり、射出成形等によって通風部12と一体的に成形されている。ファンケース部184および通風部12は一体として、空調ユニット10の筐体である空調ケースを構成している。
ファンケース部184には、図10に示す空気吸込口185と、図12に示す2つの空気吹出口186、187すなわち第1空気吹出口186及び第2空気吹出口187とが形成されている。ファンケース部184は、シロッコファンにおいて一般的に用いられるスクロールケーシングである。従って、ファンケース部184では、空気吸込口185からファンケース部184内へ吸い込まれた空気が第1空気吹出口186と第2空気吹出口187とのそれぞれからファンケース部184外へ吹き出される。図12は、図10におけるXII−XII断面図である。
空気吸込口185は、ファン軸心CLfを中心として円形形状に開いた孔であり、図10に示すように、ファン軸心CLf方向においてファンケース部184の一方側すなわち通風部12側に開口するように形成されている。空気吸込口185の開口径は遠心ファン182の外径よりも小さくなっている。また、仕切部123の空気流れ下流側の下流端部123aは、ファン軸心CLf方向において空気吸込口185と重なる位置に配置されている。
また、図12に示すように、空気吸込口185は、ファン軸心CLfを含み仕切部123に沿った仮想的な水平平面である仮想境界面FCspを境界として、上側の第1吸込範囲185aと下側の第2吸込範囲185bとに分かれている。そして、空気吸込口185は第1吸込範囲185aにおいて第1通風路121の第1下流端121bへ接続されているので、その第1吸込範囲185aには、第1下流端121bからの空気が流入する。その一方で、空気吸込口185は第2吸込範囲185bにおいて第2通風路122の第2下流端122bへ接続されているので、その第2吸込範囲185bには、第2下流端122bからの空気が流入する。
第1空気吹出口186は、その第1空気吹出口186に接続された不図示のダクトを介して、車室内のダッシュボードの中央部上方と左右両端部上方とにそれぞれ配置された吹出口に接続されている。すなわち、第1空気吹出口186は、車室内において着座者の顔を含む上半身に向けて空気を吹き出すためのフェイス吹出口である。例えば、第1空気吹出口186に対する空気流れ下流側には、第1空気吹出口186から車室内への空気流路を開閉する不図示の第1開閉ドアが設けられている。
第2空気吹出口187は、その第2空気吹出口187に接続された不図示のダクトを介して、車室内の下方に配置された吹出口に接続されている。すなわち、第2空気吹出口187は、車室内で着座した乗員の足元すなわち着座者の足元に向けて空気を吹き出すためのフット吹出口である。例えば、第2空気吹出口187に対する空気流れ下流側には、第2空気吹出口187から車室内への空気流路を開閉する不図示の第2開閉ドアが設けられている。
上記第1開閉ドアおよび第2開閉ドアは空調ユニット10の吹出モードを切り替えるために開閉作動させられ、その吹出モードは、フェイスモード、フットモード、およびバイレベルモードなどの複数の吹出モードに択一的に切り替えられる。例えば、フェイスモードでは、上記第1開閉ドアが開放されると共に上記第2開閉ドアが閉じられ専ら第1空気吹出口186から空調空気が吹き出される。逆に、フットモードでは、上記第1開閉ドアが閉じられると共に上記第2開閉ドアが開放され専ら第2空気吹出口187から空調空気が吹き出される。また、バイレベルモードでは、上記第1開閉ドアおよび第2開閉ドアの両方が開放され両方の空気吹出口186、187から空調空気が吹き出される。
スクロールケーシングであるファンケース部184は、図12に示すように、第1内周面184aと第1ノーズ部184bと第2内周面184cと第2ノーズ部184dとを備えている。第1内周面184aは、遠心ファン182の径方向外側に配置され、その遠心ファン182の外周と同方向に湾曲している。そして、第1内周面184aは、遠心ファン182の径方向において遠心ファン182との間に、遠心ファン182の外周に沿って湾曲した第1空気通路18aを形成している。その第1空気通路18aでは、遠心ファン182の回転方向DRrvと同方向に空気が流れ、第1空気通路18aは、第1空気通路18aの空気流れ下流側で第1空気吹出口186へ接続されている。
また、第1内周面184aの巻き始め部分184eは、第1空気通路18aの空気流れ上流側端部に位置している。第1ノーズ部184bは、その第1内周面184aの巻き始め部分184eに形成されている。そして、第1ノーズ部184bは、ファンケース部184の内側へ膨らんだ凸形状を成している。更に、第1ノーズ部184bは、仮想境界面FCspと重なるように配置されている。詳細には、第1ノーズ部184bの頂部において仮想境界面FCspと接するように配置されている。なお、第1内周面184aの巻き始め部分184eとは、遠心ファン182の回転方向DRrvに従った回転方向での第1内周面184aの始まり部分である。また、第1ノーズ部184bが仮想境界面FCspと重なるとは、第1ノーズ部184bが仮想境界面FCspと接することの他に、仮想境界面FCspと交差することを含む意味である。
第2内周面184cは、第1内周面184aに対しファン軸心CLfを中心とした点対称形状となるように構成されている。従って、第2内周面184cは、第1内周面184aと同様に、遠心ファン182の径方向外側に配置され、その遠心ファン182の外周と同方向に湾曲している。そして、第2内周面184cは、遠心ファン182の径方向において遠心ファン182との間に、遠心ファン182の外周に沿って湾曲した第2空気通路18bを形成している。その第2空気通路18bでも、第1空気通路18aと同様に、遠心ファン182の回転方向DRrvと同方向に空気が流れ、第2空気通路18bは、第2空気通路18bの空気流れ下流側で第2空気吹出口187へ接続されている。
また、第2内周面184cの巻き始め部分184fは、第2空気通路18bの空気流れ上流側端部に位置している。第2ノーズ部184dは、第1ノーズ部184bに対しファン軸心CLfを中心とした点対称形状となるように構成されているので、その第2内周面184cの巻き始め部分184fに形成され、ファンケース部184の内側へ膨らんだ凸形状を成している。更に、第2ノーズ部184dは、ファン軸心CLfを挟んで第1ノーズ部184b側とは反対側に配置され、且つ、仮想境界面FCspと重なるように配置されている。詳細には、第2ノーズ部184dの頂部において仮想境界面FCspと接するように配置されている。なお、第1内周面184aと第2内周面184cとの関係、および、第1ノーズ部184bと第2ノーズ部184dとの関係が点対称形状となるようにということであるが、これは、厳密に点対称形状を成すということに限るのではなく、おおよそ点対称形状を成すということを含んだ意味である。
このように第1ノーズ部184bおよび第2ノーズ部184dがそれぞれ仮想境界面FCspと重なるように配置されているので、空気吸込口185の第1吸込範囲185aから吸い込まれた第1吸込空気は専ら第1空気通路18aを通って第1空気吹出口186へと流れる。そして、空気吸込口185の第2吸込範囲185bから吸い込まれた第2吸込空気は専ら第2空気通路18bを通って第2空気吹出口187へと流れる。すなわち、第1空気吹出口186は、第1吸込空気の方が第2吸込空気よりも多く遠心ファン182によって吹き出されるように配置され、第2空気吹出口187は、第2吸込空気の方が第1吸込空気よりも多く遠心ファン182によって吹き出されるように配置されていることになる。
遠心ファン182は、車両用の一般的な空調ユニットに設けられる遠心式の多翼ファンであり、ファン軸心CLfまわりに回転する。その遠心ファン182の回転方向は図12の矢印DRrvで示す方向である。遠心ファン182は、ファン軸心CLfまわりに多数枚配置された板状のブレード182a(図10参照)を備えている。遠心ファン182は、電動モータ181により回転駆動されることにより、図12に示す空気吸込口185から遠心ファン182内に吸引し、その吸入した空気を第1空気通路18aと第2空気通路18bとにそれぞれ吹き出すようになっている。すなわち、遠心ファン182は、空気吸込口185から吸い込んだ空気を第1空気吹出口186と第2空気吹出口187とにそれぞれ吹き出す。
上述した本実施形態によれば、空調ユニット10において例えば第1エアミックスドア22および第2エアミックスドア24が図10のようにマックスクール位置とマックスホット位置との間の中間位置にあるとすれば、エバポレータ14からの空気は、ヒータコア16と第1バイパス路121cおよび第2バイパス路122cとのそれぞれに流れる。そして、第1通風路121および第2通風路122のヒータコア16よりも下流側では、ヒータコア16を迂回した冷風とヒータコア16で加熱された温風とは互いに或る程度は混ざり合う。
しかし、第1通風路121内での第1加熱部161の配置と第2通風路122内での第2加熱部162の配置とに応じた温度分布を有した状態の空気が空気吸込口185へ流入する。具体的には、空気吸込口185へ流入する空気において、ファン軸心CLfまわりの周方向における温度むらは抑えられる。その一方で、その空気吸込口185へ流入する空気は、ファン軸心CLfの径方向へ温度勾配を有し、空気吸込口185の中心に近いほど高温になる温度分布を示す。
すなわち、空調ユニット10において第1加熱部161は、図13に示すように、空気吸込口185の第1吸込範囲185aのうち、ファン軸心CLfを中心とした径方向内側の内側領域185cへ流入する空気が径方向外側の外側領域185dへ流入する空気よりも高温となるように配置されている。そして、第2吸込範囲185bでも同様に、第2加熱部162は、空気吸込口185の第2吸込範囲185bのうち、ファン軸心CLfを中心とした径方向内側の内側領域185eへ流入する空気が径方向外側の外側領域185fへ流入する空気よりも高温となるように配置されている。なお、図13は、図12と同方向から送風機18を見た図であって、空気吸込口185の温度分布を示した図である。また、図10では第2通風路122の方が第1通風路121よりも温風割合が多くなるように両エアミックスドア22、24が位置決めされているので、それに合わせて、図13では、第2吸込範囲185bの内側領域185eの方が第1吸込範囲185aの内側領域185cよりも大きくなっている。
空気吸込口185へ流入する空気がこのような温度分布を示すと、両吸込範囲185a、185bの外側領域185d、185fへ流入する空気である冷風は、遠心ファン182のブレード182a間においてファン軸心CLf方向で空気吸込口185側に偏って流入する(図10参照)。それと共に、内側領域185c、185eへ流入する空気である温風は、ブレード182a間においてファン軸心CLf方向で空気吸込口185側とは反対側に偏って流入する。
すなわち、図10にて空気流れを示す実線矢印及び破線矢印のように、第1加熱部161または第2加熱部162で加熱された温風と加熱されていない冷風とが遠心ファン182のブレード182a間毎に流入する。これにより、回転するブレード182aの間から吹き出る空気が良く混ざり、バイレベルモードにおいて第1空気吹出口186および第2空気吹出口187のそれぞれから吹き出される空気の温度むらを抑えることができる。
また、本実施形態によれば、通風部12には、第1下流端121bを有する第1通風路121と第2下流端122bを有する第2通風路122とが形成されている。そして、第1空気吹出口186は、その第1下流端121bへ接続されている第1吸込範囲185aから吸い込まれた空気の方が、第2下流端122bへ接続されている第2吸込範囲185bから吸い込まれた空気よりも多く吹き出されるように配置されている。一方で、第2空気吹出口187は、第2吸込範囲185bから吸い込まれた空気の方が第1吸込範囲185aから吸い込まれた空気よりも多く吹き出されるように配置されている。従って、例えばバイレベルモードにおいて、第1通風路121を流れる空気と第2通風路122を流れる空気とを独立して調温することにより、第1空気吹出口186から吹き出される空気の温度と第2空気吹出口187から吹き出される空気の温度との間に温度差を生じさせることができる。
また、本実施形態によれば、第1ノーズ部184bおよび第2ノーズ部184dはそれぞれ仮想境界面FCspと重なるように配置されているので、空気吸込口185の第1吸込範囲185aから吸い込まれた空気と第2吸込範囲185bから吸い込まれた空気とを精度良く分離して、第1吸込範囲185aからの空気を第1空気吹出口186へ流し、第2吸込範囲185bからの空気を第2空気吹出口187へ流すことが可能である。
また、本実施形態によれば、第1加熱部161は第1通風路121内において仕切部123に隣接して配置され、第2加熱部162は第2通風路122内において仕切部123に隣接して配置されているので、その第1加熱部161と第2加熱部162とのそれぞれを、1台の加熱装置であるヒータコア16で構成することが可能である。
また、本実施形態によれば、ファンケース部184は、空気吸込口185の第1吸込範囲185aから吸い込まれた空気が専ら第1空気吹出口186へ流れ、且つ空気吸込口185の第2吸込範囲185bから吸い込まれた空気が専ら第2空気吹出口187へ流れるように形成されているので、第1空気吹出口186から吹き出される空気と第2空気吹出口187から吹き出される空気とをそれぞれ独立に温度コントロールしつつ、1つの送風機18でそれぞれの空気吹出口186、187へ空気を吹き出させることが可能である。
また、本実施形態のヒータコア16は、上記第1〜第4実施形態に比べて、ヒータコア16の4辺が通風路120の端部から離間している点が異なる。本実施形態では、このようになっていることで、空気吸込口185においてファン軸心CLfから見込む角度範囲のうちすべての角度範囲において(すなわち、ファン全周に亘って)、温風と冷風が内周側と外周側に存在する。したがって、本実施形態では、第1〜第4実施形態と比べて温風と冷風の混合の程度がより向上する。
また、本実施形態では、複数の121、122の各々において、ヒータコアとエバポレータが1個ずつある構成となっている。したがって、1つの通風路内にヒータコアまたはエバポレータを複数有するような構成に比べて、簡易に空調ユニット10を構成することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第5実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。後述の第7実施形態でも同様である。
図14は、本実施形態の空調ユニット10を模式的に示した断面図であって、第1実施形態の図10に相当する図である。図15は、図14におけるXV−XV断面図である。
図14および図15に示すように、本実施形態の空調ユニット10では、第5実施形態とは異なり、第1通風路121内に設けられた第1温風ダクト28と、第2通風路122内に設けられた第2温風ダクト30とを備えている。第1温風ダクト28および第2温風ダクト30は仕切部123と一体的に成形された樹脂部材である。
第1温風ダクト28は、第1通風路121内において第1加熱部161から空気吸込口185にかけて形成され、第1加熱部161から流出した空気を第1吸込範囲185aの内側領域185cへ導く。具体的に、第1加熱部161は、第1温風ダクト28の空気流れ上流端に配置されている。すなわち、第5実施形態と同様に、第1加熱部161は、第1吸込範囲185aの中で内側領域185cへ流入する空気が外側領域185dへ流入する空気よりも高温となるように配置されている。
したがって、温風ダクト28は、その内壁面によって、第1加熱部161から流出した温風を内側領域185cに導くと共に、逆の見方をすれば、その外壁面によって、第1加熱部161を迂回した冷風を外側領域185dに導く。
第2温風ダクト30は、仕切部123を基準とした対称形状を成している。第2温風ダクト30は、第2通風路122内おいて第2加熱部162から空気吸込口185にかけて形成され、第2加熱部162から流出した空気を第2吸込範囲185bの内側領域185eへ導く。具体的に、第2加熱部162は、第2温風ダクト30の空気流れ上流端に配置されている。すなわち、第5実施形態と同様に、第2加熱部162は、第2吸込範囲185bの中で内側領域185eへ流入する空気が外側領域185fへ流入する空気よりも高温となるように配置されている。
したがって、温風ダクト30は、その内壁面によって、第2加熱部162から流出した温風を内側領域185eに導くと共に、逆の見方をすれば、その外壁面によって、第2加熱部162を迂回した冷風を外側領域185fに導く。
上述した本実施形態によれば、第1温風ダクト28は、第1加熱部161から流出した空気を第1吸込範囲185aの内側領域185cへ導くと共に、第2温風ダクト30は、第2加熱部162から流出した空気を第2吸込範囲185bの内側領域185eへ導く。従って、空気吸込口185へ流入する空気の温度分布を、ファン軸心CLfまわりの周方向における温度むらが抑えられ且つファン軸心CLfの径方向へ温度勾配を有するように精度良く形成することができる。その結果、例えばバイレベルモードにおいて、第1空気吹出口186および第2空気吹出口187のそれぞれから吹き出される空気の温度むらを、前述の第5実施形態よりも抑えることが可能である。
なお、本実施形態および以降の実施形態においても、エバポレータ、ヒータコア、エアミックスドアは、全体として、通風路内の空気流に温度分布を発生させる温度調節手段の一例に相当する。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第6実施形態と異なる点を主として説明する。
図16は本実施形態の空調ユニット8を模式的に示した断面図であり、図17は図16におけるXVII−XVII断面図である。図16および図17に示すように、本実施形態の空調ユニット8は、第6実施形態の空調ユニット10と同様に構成された2つの空調部58、60、すなわち、第1空調部58および第2空調部60を備えている。本実施形態の説明を簡潔にするために、第1空調部58において用いられる符号は第6実施形態と同じものを用いる。その一方で、第2空調部60において用いられる符号は第6実施形態とは異ならせる。具体的に、第2空調部60においては、通風部12を符号62、第1通風路121を符号621、第2通風路122を符号622、仕切部123を符号623、エバポレータ14を符号64、第1冷却部141を符号641、第2冷却部142を符号642、ヒータコア16を符号66、第1加熱部161を符号661、第2加熱部162を符号662、送風機18を符号68、電動モータ181を符号681、遠心ファン182を符号682、ファンケース部184を符号684、空気吸込口185を符号685、第1空気吹出口186を符号686、第2空気吹出口187を符号687、第1エアミックスドア22を符号72、第2エアミックスドア24を符号74、第1温風ダクト28を符号78、第2温風ダクト30を符号80で示している。
第1空調部58の通風部12と第2空調部60の通風部62とは一体的に成形されており、第1空調部58は第2空調部60に対して上側に配置されている。そして、第1空調部58および第2空調部60は上下方向に対称形状をなすように構成されている。
空調ユニット8は、第1空調部58の通風路121、122と第2空調部60の通風路621、622とを仕切る上下仕切部801を備えている。この上下仕切部801は、厚み方向が上下方向となる平板形状を成している。
第6実施形態では第1通風路121および第2通風路122は上下方向DR1に並んで配置されているが、本実施形態では、図18の斜視図に示すように、第1空調部58の第1通風路121および第2通風路122は車両の前後方向DR2に並んで配置されている。詳細には、両通風路121、122は車両の左右方向へ延びるように形成され、第1通風路121が前側に配置され、第2通風路122が後側に配置されている。この配置は、第2空調部60の通風路621、622についても同様である。
また、第6実施形態では送風機18はファン軸心CLfが水平方向を向くように配置されているが、本実施形態では、図16および図17に示すように、第1空調部58の送風機18はファン軸心CLfが上下方向DR1を向くように配置されている。この配置は、第2空調部60の送風機68についても同様である。
そして、第1空調部58の送風機18のファン軸心CLfと第2空調部60の送風機68のファン軸心CLfとは一直線上に配置されている。
また、第1空調部58の第1空気吹出口186は、その第1空気吹出口186に接続された不図示のダクトを介して、車室内のダッシュボードの右側上方に配置された吹出口に接続されている。すなわち、この第1空気吹出口186は、右側前席である運転席側のフェイス吹出口となっている。また、第1空調部58の第2空気吹出口187は、その第2空気吹出口187に接続された不図示のダクトを介して、ダッシュボードの左側上方に配置された吹出口に接続されている。すなわち、この第2空気吹出口187は、左側前席である助手席側のフェイス吹出口となっている。
また、第2空調部60の第1空気吹出口686は、その第1空気吹出口686に接続された不図示のダクトを介して、車室内の右側下方に配置された吹出口に接続されている。すなわち、この第1空気吹出口686は運転席側のフット吹出口となっている。また、第2空調部60の第2空気吹出口687は、その第2空気吹出口687に接続された不図示のダクトを介して、車室内の左側下方に配置された吹出口に接続されている。すなわち、この第2空気吹出口687は助手席側のフット吹出口となっている。
第1空調部58のヒータコア16は第2空調部60のヒータコア66と別個の装置であるが、本実施形態の空調ユニット8では、第1空調部58のエバポレータ14と第2空調部60のエバポレータ64とは一体として1つの直方体形状の冷却装置65を構成している。すなわち、第1空調部58における2つの冷却部141、142と第2空調部60における2つの冷却部641、642とは1つの冷却装置65を構成している。
上述した本実施形態によれば、空調ユニット8は、第6実施形態の空調ユニット10と同様に構成された第1空調部58および第2空調部60を備えているので、4つの空気吹出口186、187、686、687から吹き出る空気をそれぞれ独立に温度コントロールすることができる。そのため、例えば車室内において、運転席側乗員の上半身まわり、運転席側乗員の足元まわり、助手席側乗員の上半身まわり、及び、助手席側乗員の足元まわりをそれぞれ独立に温度コントロールすることができる。
なお、上述の本実施形態の説明では第6実施形態と異なる点を主として説明したが、本実施形態を前述の第5実施形態と組み合わせることも可能である。
(他の実施形態)
(1)上述の第5実施形態以降において、第1ノーズ部184bおよび第2ノーズ部184dはそれぞれ、仮想境界面FCspと接するように配置されているが、それらのノーズ部184b、184dは仮想境界面FCspと交差するように配置されていても差し支えない。
(2)上述の第5実施形態以降において、第1加熱部161は、図13に示すように、空気吸込口185の第1吸込範囲185aにおいて内側領域185cへ流入する空気の方が外側領域185dへ流入する空気よりも高温となるように配置されている。しかし、逆に、内側領域185cへ流入する空気の方が外側領域185dへ流入する空気よりも低温となるように配置されていても差し支えない。このことは第2吸込範囲185bに関しても同じである。例えば、第1加熱部161と第2加熱部162とをそれぞれ独立したヒータコアとして、仕切部123から離して配置すれば、内側領域185c、185eへ流入する空気の方が外側領域185d、185fへ流入する空気よりも低温となる温度分布を実現できる。
この場合、第6実施形態では、温風ダクト28、30は、その内壁面によって、加熱部161、162を迂回した冷風を内側領域185c、185eに導くと共に、逆の見方をすれば、その内壁面によって、加熱部161、162を通過した温風を外側領域185d、185fに導く。
また同様に、第1〜第4実施形態以降において、ヒータコア16は、図4に示すように、空気吸込口185において内側領域185pへ流入する空気の方が外側領域185q、185rへ流入する空気よりも高温となるように配置されている。しかし、逆に、内側領域185pへ流入する空気の方が外側領域185q、185rへ流入する空気よりも低温となるように配置されていても差し支えない。
この場合、第2実施形態では、温風ダクト26は、その内壁面によって、ヒータコア16を迂回した冷風を内側領域185pに導くと共に、逆の見方をすれば、その内壁面によって、ヒータコア16を通過した温風を外側領域185q、185rに導く。
(3)上述の第7実施形態において、第1空調部58の送風機18のファン軸心CLfと第2空調部60の送風機68のファン軸心CLfとは一直線上に配置されているが、両方のファン軸心CLfが互いにずれていても差し支えない。
(4)上述の第5実施形態では、仕切部123の下流端部123aは、ファン軸心CLf方向において空気吸込口185と重なる位置に配置されているが、図19および図20に示すように、仕切部123は、遠心ファン182の複数枚のブレード182aに対する内側にまで延設されていても差し支えない。このことは第6、第7実施形態に関しても同様である。但し、第6、第7実施形態において仕切部123が上記のように延設されても、第1、第2温風ダクト28、30、78、80の空気流れ下流側の端部は延設されず、ファン軸心CLf方向において空気吸込口185、685と重なる位置に配置されたままとされる。なお、図19は、図10の空調ユニット10の変形例を模式的に示した断面図であり、図20は、図19におけるXX−XX断面図である。
(5)上述の第5実施形態において、送風機18はシロッコファンであるが、シロッコファンに限らず例えばターボファンであっても差し支えない。ここで、シロッコファンとターボファンとの間でブレード182aの形状を対比した図を図21として示す。その図21は、遠心ファン182のブレード182aおよびその周辺部分、すなわち図19のXII部分の詳細図である。図21の(a)は、送風機18がシロッコファンである場合を示し、図21の(b)は、送風機18がターボファンである場合を示す。
図21(a)(b)を対比して判るように、図21(b)に示すターボファンでは、図21(a)に示すシロッコファンと比較して、ファン軸心CLf方向のブレード182aの高さが遠心ファン182の径方向外側ほど小さくなっており、ブレード182a間の空気流れが径方向外側ほど細く絞られることになる。その結果、ターボファンにおいてはシロッコファンよりも、ブレード182a間へ流入する冷風と温風とが良く混ざり、ブレード182a間から吹き出される空気の温度むらを抑えることが可能である。このことは、第6、第7実施形態に関しても同様である。なお、送風機18がターボファンであれば、ファンケース部184はスクロールケーシングでなくてもよい。
(6)上述の各実施形態では、エアミックスドア22、24はヒータコア16、66に対して空気流れ上流側に設けられているが、ヒータコア16、66に対して空気流れ下流側に設けられていても差し支えない。
(7)上述の第5実施形態において、第1冷却部141および第2冷却部142は1つの冷却装置であるエバポレータ14を構成しているが、それぞれ別個に構成された冷却装置であっても差し支えない。このことは、第6、第7実施形態に関しても同様である。
(8)上述の第5実施形態において、第1加熱部161および第2加熱部162は1つの加熱装置であるヒータコア16を構成しているが、それぞれ別個に構成された加熱装置であっても差し支えない。このことは、第6、第7実施形態に関しても同様である。
(9)上記第5、第6実施形態から、仕切部123を除去してもよい。このようになっていても、空気吸込口185において内側領域185c、185e、外側領域185d、185fにおける温度分布は概ね第5、第6実施形態と同じになるので、隣接するファンブレード182a間に温風と冷風が共に入り込む。
また、更に上記第5実施形態に対しては、ヒータコア16の位置を下方にずらしてもよい。ただしその場合でも、ファン軸心CLfを真っ直ぐ延長した仮想線がヒータコア16の周縁ではなく内部を貫くようにする。
このようにした場合、図22に示すように、第5実施形態の内側領域185cと内側領域185eを結合した領域に相当する内側領域185sは、ヒータコア16を通って暖められた温風が主に占める。そして、第5実施形態の外側領域185dと外側領域185fを結合した領域に相当する外側領域185tは、ヒータコア16を迂回した冷風が主に占める。そして、内側領域185sは、その周縁ではなくその内部に、ファン軸心CLfを含み、外側領域185tは、ファン軸心CLfを含まない。
このようになっていても、隣接するファンブレード182a間に温風と冷風が共に入り込むことには変わりない。
(10)上記第4実施形態では、エバポレータ14a、14bは、全体として通風路120中で空気流れ方向上流側に凸になるように、各々が傾斜している。また、ヒータコア16a、16bも、全体として通風路120中で空気流れ方向上流側に凸になるように、各々が傾斜している。
このような実施形態と同等の効果を得る他の方法としては、例えば、第1〜第3実施形態のエバポレータ14およびヒータコア16を、空気流れ方向上流側に凸になるように上下方向中央部で折り曲げた形状に変更してもよい。あるいは、第1〜第3実施形態のエバポレータ14およびヒータコア16を、空気流れ方向上流側に凸になるように全体的に曲面状に曲げた形状に変更してもよい。このようにしても、エバポレータ14およびヒータコア16の少なくとも一部が、通風路120中で空気流れ方向(通風路120の長手方向)に対して各々が傾斜している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
8、10 空調ユニット(車両用空調ユニット)
120 通風路
121 第1通風路
122 第2通風路
14 エバポレータ(冷却部)
16 ヒータコア
161 第1加熱部
162 第2加熱部
182 遠心ファン
185 空気吸込口
22 第1エアミックスドア(第1風量割合調節装置)
24 第2エアミックスドア(第2風量割合調節装置)

Claims (12)

  1. 第1下流端(120b、121b)を有しその第1下流端へ向けて空気が流れる第1通風路(120、121、621)が形成されている通風部(12、62)と、
    前記第1通風路内で前記第1下流端より上流側に配置され、前記第1通風路内の空気流に温度分布を発生させる温度調節手段(14、14a、14b、64、16、16a、16b、161、661、22、24、72)と、
    前記第1下流端から空気が流入する空気吸込口(185、685)、空気が吹き出される第1空気吹出口(186、188、686)が形成されたファンケース部(184、684)と、
    前記ファンケース部内に収容され、所定のファン軸心(CLf)まわりに複数枚のブレード(182a)を有し、そのファン軸心まわりに回転することにより前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記第1空気吹出口に吹き出す遠心ファン(182、682)とを備え、 前記空気吸込口において前記ファン軸心から見込む角度範囲のうち少なくとも一部の角度範囲で、前記空気吸込口の前記ファン軸心を中心とした径方向内側の内側領域(185c、185e、185p、185s)と径方向外側の外側領域(185d、185f、185q、185r、185t)との一方へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となるように、前記温度調節手段が配置されており、
    前記ファンケース部は、前記遠心ファンの径方向外側に位置すると共にその遠心ファンの外周に沿って湾曲し空気流れ下流側で前記第1空気吹出口へ接続されている第1空気通路(18c)を前記遠心ファンとの間に形成している内周面(184a)を有し、
    前記内周面においてインボリュート曲線が始まる巻き始め部分(184e)と前記インボリュート曲線が終了する部分(184y)とを繋ぐ平面を、前記第1空気通路と前記第1空気吹出口との接続部(184z)とすると、
    前記空気吸込口において前記ファン軸心から見込む角度範囲のうち前記少なくとも一部の角度範囲以外の角度範囲は、前記ファン軸心から前記接続部を見込む角度範囲を外れていることを特徴とする車両用空調ユニット。
  2. 前記第1通風路内に設けられ、前記温度調節手段のうち第1加熱用熱交換器(16、161)から流出した温風を前記内側領域または前記外側領域へ導くダクト(26、28、78)を有していることを特徴とする請求項に記載の車両用空調ユニット。
  3. 第1下流端(120b、121b)を有しその第1下流端へ向けて空気が流れる第1通風路(120、121、621)が形成されている通風部(12、62)と、
    前記第1通風路内で前記第1下流端より上流側に配置され、前記第1通風路内の空気流に温度分布を発生させる温度調節手段(14、14a、14b、64、16、16a、16b、161、661、22、24、72)と、
    前記第1下流端から空気が流入する空気吸込口(185、685)、空気が吹き出される第1空気吹出口(186、188、686)が形成されたファンケース部(184、684)と、
    前記ファンケース部内に収容され、所定のファン軸心(CLf)まわりに複数枚のブレード(182a)を有し、そのファン軸心まわりに回転することにより前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記第1空気吹出口に吹き出す遠心ファン(182、682)と、
    前記第1通風路内に設けられダクト(26、28、78)と、を備え、
    前記空気吸込口において前記ファン軸心から見込む角度範囲のうち少なくとも一部の角度範囲で、前記空気吸込口の前記ファン軸心を中心とした径方向内側の内側領域(185c、185e、185p、185s)と径方向外側の外側領域(185d、185f、185q、185r、185t)との一方へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となるように、前記温度調節手段が配置されており
    前記ダクトは、前記温度調節手段のうち第1加熱用熱交換器(16、161)から流出した温風を前記内側領域および前記外側領域のうち一方へ導き、前記第1加熱用熱交換器を迂回した冷風を、前記温風と混ざらないように前記内側領域および前記外側領域のうち他方へ導き、
    前記ダクトは、前記空気吸込口にかけて形成されていることを特徴とする車両用空調ユニット。
  4. 前記ファンケース部は、前記遠心ファンの径方向外側に位置すると共にその遠心ファンの外周に沿って湾曲し空気流れ下流側で前記第1空気吹出口へ接続されている第1空気通路(18c)を前記遠心ファンとの間に形成している内周面(184a)を有し、
    前記内周面においてインボリュート曲線が始まる巻き始め部分(184e)と前記インボリュート曲線が終了する部分(184y)とを繋ぐ平面を、前記第1空気通路と前記第1空気吹出口との接続部(184z)とすると、 前記空気吸込口において前記ファン軸心から見込む角度範囲のうち前記少なくとも一部の角度範囲以外の角度範囲は、前記ファン軸心から前記接続部を見込む角度範囲を外れていることを特徴とする請求項に記載の車両用空調ユニット。
  5. 前記温度調節手段のうち熱交換器(14a、14b、16、16a、16b)は、前記第1通風路内において、前記第1通風路の長手方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調ユニット。
  6. 前記温度調節手段は、前記第1通風路内において、加熱用熱交換器と冷却用熱交換器をそれぞれ1個のみ有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調ユニット。
  7. 前記通風部は、第2下流端(122b)を有しその第2下流端へ向けて空気が流れる第2通風路(122、622)が、前記第1通風路と互いに並列に形成されており、
    前記温度調節手段は、前記第1通風路内を流れる空気と前記第2通風路内を流れる空気とを冷却する冷却部(14、64)と、前記第1通風路内において前記第1下流端よりも空気流れ上流側に設けられ、前記冷却部によって冷却された空気を加熱する第1加熱部(161、661)と、前記第1通風路内に設けられ、前記第1加熱部を迂回して流れる空気の風量と第1加熱部へ流れる空気の風量との風量割合を調節する第1風量割合調節装置(22、72)と、を有し、
    当該車両用空調ユニットは更に、前記第2通風路内において前記第2下流端よりも空気流れ上流側に設けられ、前記冷却部によって冷却された空気を加熱する第2加熱部(162、662)と、前記第2通風路内に設けられ、前記第2加熱部を迂回して流れる空気の風量と第2加熱部へ流れる空気の風量との風量割合を調節する第2風量割合調節装置(24、74)とを備え、
    前記ファンケース部では、前記第2下流端から前記空気吸込口に空気が流入し、更に、空気が吹き出される第2空気吹出口(187、687)が形成されており、
    前記遠心ファンは、前記ファン軸心まわりに回転することにより前記空気吸込口から吸い込んだ空気を前記第1空気吹出口と前記第2空気吹出口とにそれぞれ吹き出し、
    前記空気吸込口は、前記ファン軸心の軸方向へ開口し、そのファン軸心を含む仮想境界面(FCsp)を境界として分けた前記空気吸込口全体の中の一方の第1吸込範囲(185a)において前記第1下流端へ接続されていると共に、前記仮想境界面を境界として分けた前記空気吸込口全体の中の他方の第2吸込範囲(185b)において前記第2下流端へ接続されており、
    前記第1空気吹出口は、前記第1吸込範囲から吸い込まれた空気の方が前記第2吸込範囲から吸い込まれた空気よりも多く前記遠心ファンによって吹き出されるように配置され、
    前記第2空気吹出口は、前記第2吸込範囲から吸い込まれた空気の方が前記第1吸込範囲から吸い込まれた空気よりも多く前記遠心ファンによって吹き出されるように配置され、
    前記内側領域は、前記空気吸込口の前記第1吸込範囲のうち、前記ファン軸心を中心とした径方向内側の領域(185c)であり、
    前記外側領域は、前記空気吸込口の前記第1吸込範囲のうち、前記ファン軸心を中心とした径方向外側の領域(185d)であり、
    前記第1加熱部は、前記空気吸込口の前記第1吸込範囲のうち前記内側領域と前記外側領域との一方へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となるように配置され、
    前記第2加熱部は、前記空気吸込口の前記第2吸込範囲のうち、前記ファン軸心を中心とした径方向内側の内側領域(185e)と径方向外側の外側領域(185f)との一方へ流入する空気が他方へ流入する空気よりも高温となるように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調ユニット。
  8. 前記ファンケース部は、
    前記遠心ファンの径方向外側に位置すると共にその遠心ファンの外周に沿って湾曲し空気流れ下流側で前記第1空気吹出口へ接続されている第1空気通路(18a)を前記遠心ファンとの間に形成している第1内周面(184a)と、
    前記第1内周面の巻き始め部分(184e)に形成された第1ノーズ部(184b)と、
    前記遠心ファンの径方向外側に位置すると共にその遠心ファンの外周に沿って湾曲し空気流れ下流側で前記第2空気吹出口へ接続されている第2空気通路(18b)を前記遠心ファンとの間に形成し、前記第1内周面に対し前記ファン軸心を中心とした点対称形状となるように構成された第2内周面(184c)と、
    前記第2内周面の巻き始め部分(184f)に形成され、前記第1ノーズ部に対し前記ファン軸心を中心とした点対称形状となるように構成された第2ノーズ部(184d)とを有し、
    前記第1ノーズ部および前記第2ノーズ部はそれぞれ、前記仮想境界面と重なるように配置されていることを特徴とする請求項に記載の車両用空調ユニット。
  9. 前記通風部は、その通風部内を前記第1通風路と前記第2通風路とに分割している仕切部(123、623)を有し、
    前記第1加熱部は前記第1通風路内において前記仕切部に隣接して配置され、前記第2加熱部は前記第2通風路内において前記仕切部に隣接して配置されていることを特徴とする請求項7または8に記載の車両用空調ユニット。
  10. 前記ダクトは、前記第1加熱部から流出した空気を前記第1吸込範囲の内側領域へ導く第1温風ダクト(28、78)であり、
    当該車両用空調ユニットは、前記第2通風路内に設けられ前記第2加熱部から流出した空気を前記第2吸込範囲の内側領域へ導く第2温風ダクト(30、80)を有していることを特徴とする請求項9に記載の車両用空調ユニット。
  11. 前記仕切部は、前記複数枚のブレードに対する内側にまで延設されていることを特徴とする請求項9または10に記載の車両用空調ユニット。
  12. 前記通風部、前記冷却部、前記第1加熱部、前記第1風量割合調節装置、前記第2加熱部、前記第2風量割合調節装置、前記ファンケース部、および前記遠心ファンを有する第1空調部(58)と第2空調部(60)とを備え、
    車両搭載状態において、前記第1空調部は前記第2空調部に対して上側に配置され、前記第1空調部の第1通風路(121)は前記第1空調部の第2通風路(122)に対して水平方向に並んで配置され、且つ、前記第2空調部の第1通風路(621)は前記第2空調部の第2通風路(622)に対して水平方向に並んで配置されることを特徴とする請求項7ないし11のいずれか1つに記載の車両用空調ユニット。
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