JP6447041B2 - ポリアミド樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)ポリアミド樹脂成形品の製造方法であって、
1)(A)アミノ末端基濃度(a)[mol/g]とカルボキシル末端基濃度(b)[mol/g]の比((a)/(b))が0.3〜0.8であるポリアミド樹脂100重量部、および、(B)ガラス繊維10〜235重量部を2軸押出機に供給して溶融混練することにより、ポリアミド樹脂組成物を得る工程、
2)前記工程で得られたポリアミド樹脂組成物を成形してポリアミド樹脂成形品を得る工程を備えており、
前記2軸押出機のスクリューアレンジが、メインフィーダーからサイドフィーダーの間に逆ディスクとニーディングディスクを組み合わせ、サイドフィーダーからダイヘッドの間には、逆ディスクとニーディングディスクを用いないアレンジであり、
該ポリアミド樹脂成形品中のガラス繊維の重量平均繊維長が300〜800μmの範囲にあるポリアミド樹脂成形品の製造方法。
(2)前記ポリアミド樹脂がポリカプロアミド、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミドおよびこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である(1)記載のポリアミド樹脂成形品の製造方法。
(3)前記ポリアミド樹脂成形品が、パソコン筐体またはタブレット筐体である(1)または(2)に記載のポリアミド樹脂成形品の製造方法。
Lw=Σ(Ni×π×ri2×Li2×ρi)/Σ(Ni×π×ri2×Li×ρi)
繊維径および密度が一定の場合は、Lwは次式により算出できる。
Lw=Σ(Ni×Li2)/Σ(Ni×Li)
ポリアミド樹脂を0.5g精秤し、フェノール・エタノール混合溶媒(体積比83.5:16.5)25mlに溶解後、チモールブルーを指示薬として使用し、0.02N塩酸水溶液を用いて中和滴定した。
ポリアミド樹脂0.5gを精秤し、ベンジルアルコール溶液25mlに溶解後、フェノールフタレインを指示薬として用い、水酸化カリウムで中和滴定した。
日精樹脂工業(株)製NEX1000射出成形機を用いて、射出時間を10秒、冷却時間を10秒、背圧を2MPa、保圧力を50MPa、保圧時間を5秒、射出圧力を最終充填部まで充填可能な最低射出圧力に対して1割高い射出圧力に設定して、上端にフィルムゲートを配した長さ80mm、幅80mm、厚み1mmの角板状金型を用いて、各実施例・比較例により得られたペレットを、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で射出成形することによって、角板状の試験片を得た。角板中央部の10gを空気中において550℃で8時間加熱して樹脂を除去した。残存したガラス繊維を、光学式顕微鏡を用いて倍率120倍にて観察し、無作為に選択した1000個以上のガラス繊維の繊維長を測定した。実施例・比較例の範囲においては、繊維径および密度が一定であることから、重量平均繊維長(Lw)は、繊維長(Li)、繊維径(ri)を有する繊維の本数を(Ni)とし、次式により算出した。
Lw=Σ(Ni×Li2)/Σ(Ni×Li)。
・試験片:ISO294−1に準拠し、各実施例・比較例により得られたペレットから、厚さ4mmの多目的試験片を成形した。
・試験条件:ISO527に準拠し、引張速度50mm/分、標点間距離115mmの条件で、引張強度の測定を行った。
・試験雰囲気:気温23℃、湿度50%RHとした。
・試験片:ISO294−1に準拠し、各実施例・比較例により得られたペレットから、厚さ4mmの多目的試験片を成形した。
・試験条件:ISO178に準拠し、降伏速度2mm/分、スパン間距離64mmの条件で、曲げ弾性率の測定を行った。
・試験雰囲気:気温23℃、湿度50%RHとした。
・試験片:ISO294−1に準拠し、各実施例・比較例により得られたペレットから、厚さ4mmの多目的試験片を成形した。この多目的試験片の中央部分より、80mm×10mm×4mmの試験片を切削加工し、得られた試験片を、JISK7144に準拠しノッチ加工することで衝撃試験片を得た。
・試験条件:ISO179に準拠し、シャルピー衝撃強度の測定を行った。
・試験雰囲気:気温23℃、湿度50%RHとした。
上記(3)の角板状の試験片を成形収縮率試験片とした。成形収縮率試験片のゲートを上端として、左端から1mm内側部分の長さと左端から40mm内側部分の長さ、右端から1mm内側部分の長さの寸法を測定した。3点の寸法の測定値それぞれについて、下記に示す計算式で金型寸法からの成形収縮率を算出し、3点の平均値を求めた。5枚の成形収縮率試験片について測定を行い、その平均値を成形収縮率とした。
成形収縮率[%]=<{(金型寸法−成形収縮率試験片寸法)/金型寸法}>×100。
上記(7)の成形収縮率試験片の表面を目視にて評価した。ガラス繊維の浮きが観察されたものは不良と判断し、ガラス繊維の浮きが認められないものは良好と判断した。
日精樹脂工業(株)製のNEX1000射出成形機を用いて、シリンダー温度を280℃、射出圧力を60MPaに設定し、金型温度80℃の条件で、各実施例・比較例により得られたペレットから、幅10mm×1.0mm厚の棒流動試験片を射出成形し、保圧0における棒流動長を測定した。
ポリアミド樹脂を96%硫酸に溶解した溶液を用いて、ISO307に準拠して測定した。
(A1)ポリアミド610樹脂:融点225℃、粘度数110ml/g、アミノ末端基濃度(a):3.32[10−5mol/g]、カルボキシル末端基濃度(b):5.22[10−5mol/g]、(a)/(b)=0.64
(A2)ポリアミド610樹脂:融点225℃、粘度数130ml/g、アミノ末端基濃度(a):3.17[10−5mol/g]、カルボキシル末端基濃度(b):7.43[10−5mol/g]、(a)/(b)=0.43
(A3)ポリアミド610樹脂:融点225℃、粘度数110ml/g、アミノ末端基濃度(a):2.28[10−5mol/g]、カルボキシル末端基濃度(b):12.81[10−5mol/g]、(a)/(b)=0.18
(A4)ポリアミド610樹脂:融点225℃、粘度数130ml/g、アミノ末端基濃度(a):6.16[10−5mol/g]、カルボキシル末端基濃度(b):5.60[10−5mol/g]、(a)/(b)=1.10
(A5)ポリアミド66樹脂:融点265℃、粘度数120ml/g、アミノ末端基濃度(a):2.73[10−5mol/g]、カルボキシル末端基濃度(b):8.44[10−5mol/g]、(a)/(b)=0.32
(A6)ポリアミド6樹脂:融点225℃、粘度数110ml/g、アミノ末端基濃度(a):4.84[10−5mol/g]、カルボキシル末端基濃度(b):7.34[10−5mol/g]、(a)/(b)=0.66。
(B1)ガラス繊維:チョップドストランド状 日本電気硝子(株)製 T275H(断面の直径10.5μm、繊維長3mm、表面処理シランカップリング剤)
(B2)ガラス繊維:ロービング状(断面の直径13.0μm、表面処理シランカップリング剤)。
(株)日本製鋼所製二軸押出機TEX44αIIを用いて、表1に示す組成でメインフィーダーから(A)ポリアミド樹脂を供給し、サイドフィーダーから(B)ガラス繊維を供給し、樹脂溶融温度を280℃、吐出量を200kg/hとし、溶融混練後ペレット化した。なお、二軸押出機のスクリューアレンジは、メインフィーダーからサイドフィーダーの間に逆ディスクとニーディングディスクを組み合わせ、サイドフィーダーからダイヘッドの間には、逆ディスクとニーディングディスクを用いないアレンジとした(スクリューアレンジA)。得られた樹脂組成物のペレットを80℃、12時間の条件で真空乾燥した。乾燥したペレットを用いて、日精樹脂工業(株)製のNEX1000射出成形機を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃の条件で各試験片を成形し、前述の方法により評価した。
樹脂溶融温度を295℃としたこと以外は実施例1と同様に樹脂組成物ペレットを得て、各試験片を成形し、評価した。
吐出量を170kg/hとしたこと以外は実施例3と同様に樹脂組成物ペレットを得て、各試験片を成形し、評価した。
二軸押出機のスクリューアレンジを、メインフィーダーからサイドフィーダーの間とサイドフィーダーからダイヘッドの間にそれぞれ逆ディスクとニーディングディスクを組み合わせた構成(スクリューアレンジB)としたこと以外は実施例1と同様に樹脂組成物ペレットを得て、各試験片を成形し、評価した。
単軸押出機を用いて、表1に示す組成でメインフィーダーから(A)ポリアミド樹脂を供給し、溶融したポリアミド樹脂で満たした含浸ダイに、ガラス繊維のロービング(B2)を導き、ポリアミド樹脂を外側に被覆させた。ダイ先端から吐出させるストランドを冷却固化後に10mmの長さにペレタイズし、樹脂組成物ペレットを得た。得られたペレットを用いて、実施例1と同様に各試験片を成形し、評価した。
Claims (3)
- ポリアミド樹脂成形品の製造方法であって、
1)(A)アミノ末端基濃度(a)[mol/g]とカルボキシル末端基濃度(b)[mol/g]の比((a)/(b))が0.3〜0.8であるポリアミド樹脂100重量部、および、(B)ガラス繊維10〜235重量部を2軸押出機に供給して溶融混練することにより、ポリアミド樹脂組成物を得る工程、
2)前記工程で得られたポリアミド樹脂組成物を成形してポリアミド樹脂成形品を得る工程を備えており、
前記2軸押出機のスクリューアレンジが、メインフィーダーからサイドフィーダーの間に逆ディスクとニーディングディスクを組み合わせ、サイドフィーダーからダイヘッドの間には、逆ディスクとニーディングディスクを用いないアレンジであり、
該ポリアミド樹脂成形品中のガラス繊維の重量平均繊維長が300〜800μmの範囲にあるポリアミド樹脂成形品の製造方法。 - 前記(A)ポリアミド樹脂がポリカプロアミド、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミドおよびこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のポリアミド樹脂成形品の製造方法。
- 前記ポリアミド樹脂成形品が、パソコン筐体またはタブレット筐体である請求項1または2に記載のポリアミド樹脂成形品の製造方法。
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