JP6446215B2 - プリズムシート用表面保護フィルム及び表面保護フィルム付きプリズムシート - Google Patents

プリズムシート用表面保護フィルム及び表面保護フィルム付きプリズムシート Download PDF

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本発明は、基材の一方の表面に、粘着剤層が積層されているプリズムシート用表面保護フィルムに関する。また、本発明は、プリズムシート用表面保護フィルムが貼り合わされている、表面保護フィルム付きプリズムシートに関する。
プリズムシートは、プリズム面となる片方の表面に複数の三角柱状のプリズムを有する。プリズムシートを用いることで、液晶ディスプレイ等の輝度を向上させることができる。また、プリズムシートのプリズム面とは反対側の表面には、微細な凹凸を有するマット面が形成されている。プリズムシートのマット面は、バックライトの光を均一に拡散させることができる。また、他の部材との密着による干渉防止や、傷等の外観上の不具合を隠す目的で設けられている。
プリズムシートのプリズム面及びマット面は、表面保護フィルムが貼り合わされて保護されている。表面保護フィルムは、プリズム面及びマット面の損傷や、プリズム面及びマット面への異物の付着を防止する目的で用いられている。表面保護フィルムとしては、基材上に粘着剤層が積層されたフィルムが従来広く用いられている。
例えば、下記の特許文献1〜3には、基材上に粘着剤層が形成された表面保護フィルムが開示されている。特許文献1では、上記粘着剤層が、スチレン系ブロック共重合体と、粘着付与剤と、高級アルキル基が導入されたポリエチレンイミンとを含む材料により構成されていることが記載されている。特許文献2では、上記粘着剤層が、スチレン系ブロック共重合体と、粘着付与剤と、高級アルキル基が導入されたポリエチレンイミンと、燐酸エステル系界面活性剤とを含む材料により構成されていることが記載されている。また、特許文献3では、上記粘着剤層が、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体と、粘着付与剤と、脂肪酸アミド及びポリエチレンイミンアルキルカルバミドのうち少なくとも一方とを含む材料により形成されていることが記載されている。
特開平1−129085号公報 特開平6−1958号公報 特開平8−12952号公報
プリズムシートのような表面に凹凸を有する被着体に対しては、表面保護フィルムの粘着剤層の接触面積を十分に得ることができない。従って、表面保護フィルムの粘着剤層を構成する粘着剤は、被着体に対する接触面積が小さくても、高い初期粘着力を発現させる必要がある。
一方で、表面に凹凸を有する被着体に表面保護フィルムを貼り付けた場合、時間や温度などの外的因子により、被着体と表面保護フィルムの粘着剤層との接触面積が増加する。被着体との接触面積が増加した場合、粘着力が昂進するため、表面保護フィルムを被着体から容易に剥離できないという問題点や、表面保護フィルムを剥離した後に被着体に糊残りが生じるという問題点がある。
この点に関して、特許文献1〜3に記載の表面保護フィルムでは、高級アルキル基が導入されたポリエチレンイミンや、脂肪酸アミドを添加することにより、粘着力の昂進が抑制されている。しかしながら、特許文献1〜3に記載の表面保護フィルムでは、高温下で長時間放置した場合のような過酷な環境下においては、粘着力の昂進を十分に抑制することができない。
従って、高温下で長時間放置した場合においても、粘着力が昂進し難く、粘着力が過度に高くならない表面保護フィルムが求められている。特に、プリズムシートのマット面のように、微細な凹凸形状を有する被着体に表面保護フィルムを貼り合わせた場合、粘着力がより一層昂進し易い傾向にあるため、プリズムシートのマット面に貼り合わせた際においても、粘着力が過度に高くならない表面保護フィルムが求められている。
本発明の目的は、初期粘着力に優れており、かつ高温で長時間放置した場合においても、粘着力が昂進し難く、粘着力が過度に高くならない、プリズムシート用表面保護フィルムを提供することである。
また、本発明の他の目的は、プリズムシートと、該プリズムシートのマット面に貼り合わされたプリズムシート用表面保護フィルムとを備える、表面保護フィルム付きプリズムシートを提供することである。
本発明の広い局面によれば、プリズムシートのマット面に貼り合わされて用いられる表面保護フィルムであって、基材と、上記基材の一方の表面に積層された粘着剤層とを備え、上記粘着剤層が、合成ゴムと、粘着付与剤と、脂肪酸アミドとを含み、上記合成ゴム100重量部に対する上記粘着付与剤の含有量が、2重量部以上、20重量部以下であり、上記合成ゴム100重量部に対する上記脂肪酸アミドの含有量が、1重量部以上、3重量部以下であり、上記合成ゴムのガラス転移温度が、−45℃を超え、−5℃未満であり、上記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率が、10MPaを超え、2000MPa未満であり、上記粘着付与剤のガラス転移温度が、80℃以上、100℃以下であり、上記粘着付与剤の重量平均分子量の数平均分子量に対する比が、3未満である、プリズムシート用表面保護フィルムが提供される。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムのある特定の局面では、上記合成ゴム100重量部に対する上記粘着付与剤の含有量が、4重量部以上、16重量部以下である。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムのある特定の局面では、上記粘着付与剤のガラス転移温度が、85℃以上、98℃以下である。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムのある特定の局面では、上記粘着付与剤の重量平均分子量の数平均分子量に対する比が、2.5未満である。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムのある特定の局面では、上記合成ゴムが、スチレン系エラストマーである。上記スチレン系エラストマーは、水素添加されたスチレン系エラストマーであることが好ましい。上記水素添加されたスチレン系エラストマーは、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体であることが好ましい。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムのある特定の局面では、上記脂肪酸アミドが、飽和脂肪酸脂肪族ビスアミドである。上記飽和脂肪酸脂肪族ビスアミドは、エチレンビスステアリン酸アミドであることが好ましい。
本発明の他の広い局面によれば、プリズムシートと、該プリズムシートのマット面に貼り合わされた、上記プリズムシート用表面保護フィルムとを備える、表面保護フィルム付きプリズムシートが提供される。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、プリズムシートのマット面に貼り合わされて用いられる表面保護フィルムであって、基材と、上記基材の一方の表面に積層された粘着剤層とを備える。
さらに、本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、上記の各層の構成を有し、上記粘着剤層が、合成ゴムと、粘着付与剤と、脂肪酸アミドとを含み、上記合成ゴム100重量部に対する上記粘着付与剤の含有量が、2重量部以上、20重量部以下であり、上記合成ゴム100重量部に対する上記脂肪酸アミドの含有量が、1重量部以上、3重量部以下であり、上記合成ゴムのガラス転移温度が、−45℃を超え、−5℃未満であり、上記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率が、10MPaを超え、2000MPa未満であり、上記粘着付与剤のガラス転移温度が、80℃以上、100℃以下であり、上記粘着付与剤の重量平均分子量の数平均分子量に対する比が、3未満であるので、初期粘着力に優れており、かつ高温で長時間放置した場合においても、粘着力が昂進し難く、粘着力が過度に高くならない。
また、本発明に係る表面保護フィルム付きプリズムシートでは、プリズムシートのマット面に上記プリズムシート用表面保護フィルムが貼り合わされているので、プリズムシートを良好に保護することができる。従って、本発明に係る表面保護フィルム付きプリズムシートは、信頼性を高めることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
[プリズムシート用表面保護フィルム]
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、プリズムシートのマット面に貼り合わされて用いられる。上記プリズムシートのマット面は、拡散機能を有する面である。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、基材と、粘着剤層とを備える。上記粘着剤層は、上記基材の一方の表面に積層されている。従って、本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、上記基材と上記粘着剤層とがこの順で並んで配置された構造を有する。
上記粘着剤層は、合成ゴムと、粘着付与剤と、脂肪酸アミドとを含む。上記合成ゴム100重量部に対する上記粘着付与剤の含有量は、2重量部以上、20重量部以下である。上記合成ゴム100重量部に対する上記脂肪酸アミドの含有量は、1重量部以上、3重量部以下である。
上記粘着剤層に含まれる上記合成ゴムのガラス転移温度(Tg)は、−45℃を超え、−5℃未満である。上記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率(E’)は、10MPaを超え、2000MPa未満である。
上記粘着剤層に含まれる上記粘着付与剤のガラス転移温度は、80℃以上、100℃以下である。上記粘着付与剤の重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)は、3未満である。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムでは、上記の構成が採用されているので、表面に凹凸のある被着体に対しても初期粘着力が優れている。従って、本発明に係る表面保護フィルムは、被着体に貼り合わせる際に、良好に貼り合わせを行うことができる。このため、表面保護フィルムを取り扱う際の作業効率が高くなる。
また、本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムでは、上記の構成が採用されているので、高温で長時間放置した場合においても、粘着力が昂進し難い。特に、本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、表面に微細な凹凸があるプリズムシートのマット面に貼り合わせた場合においても、粘着力が昂進し難く、粘着力が過度に高くならない。
本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、上記のように高温で長時間放置した場合においても、粘着力が過度に高くならないので、被着体に貼り合わせた後も容易に剥離することができる。また、剥離後に被着体に糊残りも生じ難い。従って、本発明に係るプリズムシート用表面保護フィルムは、取り扱い性に優れ、かつ信頼性に優れている。
以下、表面保護フィルムを構成する各層の詳細等を説明する。
(基材)
上記基材は、特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂により形成することができる。上記基材に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂;プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、及びプロピレン−エチレン共重合体などのポリプロピレン系樹脂;ブテン単独重合体;ブタジエン及びイソプレンなどの共役ジエンの単独重合体又は共重合体等が挙げられる。また、上記ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレン等が挙げられる。共重合の形態は、ランダムであってもよく、ブロックであってもよく、三元共重合体の形態であってもよい。上記ポリオレフィン系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリエチレン系樹脂は、エチレンを主成分として用いて得られる。上記ポリエチレン系樹脂の全構造単位100重量%中、エチレンに由来する構造単位の割合は好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。
上記ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンを主成分として用いて得られる。上記ポリプロピレン系樹脂の全構造単位100重量%中、プロピレンに由来する構造単位の割合は好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。
上記基材の厚みは、特に限定されない。上記基材の厚みは好ましくは10μm以上、好ましくは100μm以下である。上記基材の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなる。
(粘着剤層)
上記粘着剤層は、合成ゴムと、粘着付与剤と、脂肪酸アミドとを含み、これらの成分を含む粘着剤により形成されている。
上記粘着剤及び上記粘着剤層を形成する粘着剤において、上記合成ゴム100重量部に対する上記粘着付与剤の含有量は、2重量部以上、20重量部以下である。上記合成ゴム100重量部に対する上記記粘着付与剤の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、初期粘着力及び高温で長時間放置後の粘着力が適切な範囲になり、表面保護フィルムの取扱い性が高くなる。
上記粘着剤及び上記粘着剤層を形成する粘着剤において、上記合成ゴム100重量部に対する上記粘着付与剤の含有量は、好ましくは3重量部以上、より好ましくは4重量部以上、好ましくは18重量部以下、より好ましくは16重量部以下である。上記粘着付与剤の含有量が上記下限以上であると、初期粘着力がより一層高くなり、表面保護フィルムの取り扱い性がより一層高くなる。上記粘着付与剤の含有量が上記上限以下であると、高温で長時間放置後の粘着力がより一層適切な範囲となり、表面保護フィルムの取り扱い性や信頼性がより一層高くなる。
上記粘着剤及び上記粘着剤層を形成する粘着剤において、上記合成ゴム100重量部に対する上記脂肪酸アミドの含有量は、1重量部以上、3重量部以下である。上記合成ゴム100重量部に対する上記脂肪酸アミドの含有量が、1重量部より少ないと、高温下で長期間放置した場合に粘着力が昂進し易い。上記合成ゴム100重量部に対する上記脂肪酸アミドの含有量が、3重量部より多いと、連続製膜できないおそれがある。初期粘着力を効果的に高め、高温で長時間放置した場合の粘着力の昂進を効果的に抑制する観点からは、上記合成ゴム100重量部に対する上記脂肪酸アミドの含有量は、好ましくは1.2重量部以上である。
合成ゴム;
上記粘着剤層に含まれる合成ゴムのガラス転移温度(Tg)は、−45℃を超え、−5℃未満である。上記合成ゴムのガラス転移温度が、上記下限以下であると、粘着力が昂進し易く、表面保護フィルムの取り扱い性が悪くなるおそれがある。上記合成ゴムのガラス転移温度(Tg)が、上記上限以上であると、粘着剤層を構成する粘着剤が硬くなりすぎて、十分な初期粘着力が得られないおそれがある。
プリズムシートのマット面に貼り合わせた際の初期粘着力が高くなりすぎないようにするという設計の観点からは、合成ゴムのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−35℃を超える。
上記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率(E’)は、10MPaを超え、2000MPa未満である。上記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率(E’)が、上記下限以下であると、粘着力が昂進し易く、表面保護フィルムの取り扱い性が悪くなるおそれがある。上記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率(E’)が、上記上限以上であると、粘着剤層が硬くなりすぎて、十分な初期粘着力が得られないおそれがある。
プリズムシートのマット面に貼り合わせた際の初期粘着力が高くなりすぎないようにするという設計の観点からは、上記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率(E’)は、好ましくは50MPaを超える。
プリズムシートのマット面に対する初期粘着力を効果的に高め、粘着力の昂進を効果的に抑制する観点からは、上記粘着剤層を構成する粘着剤に含まれる合成ゴムは、好ましくはスチレン系エラストマーである。
上記スチレン系エラストマーとしては、ジエンブロック(ジエン重合体部)であるソフトセグメントと、スチレンブロック(スチレン重合体部)であるハードセグメントとを有するブロック共重合体等が挙げられる。上記ジエンブロックは、スチレンとジエンとのランダム構造を有するブロックであってもよい。
上記スチレン系エラストマーの具体例としては、スチレン−ブタジエン(SB)共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)共重合体、スチレン−イソプレン(SI)共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン(SEP)共重合体、及びスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)共重合体などの共重合体が挙げられる。これらの共重合体はブロック共重合体であってもよい。これらの共重合体は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
プリズムシートのマット面に対する初期粘着力を効果的に高め、粘着力の昂進を効果的に抑制する観点からは、上記スチレン系エラストマーは、好ましくはSEB共重合体、SEBS共重合体、SEP共重合体、又はSEPS共重合体であり、より好ましくはSEBS共重合体である。
押出成形時の熱安定性をより一層良好にし、均質な表面保護フィルムを得る観点、並びにスチレン系エラストマーと脂肪酸アミドとの相溶性を効果的に高め、表面保護フィルムの初期粘着力を効果的に高め、更に表面保護フィルムを被着体に貼り合わせた後の粘着力の昂進を効果的に抑制する観点からは、上記スチレン系エラストマーは、好ましくは水素添加されたスチレン系エラストマーであり、より好ましくは水素添加されたSEB共重合体、水素添加されたSEBS共重合体、水素添加されたSEP共重合体、又は水素添加されたSEPS共重合体であり、更に好ましくは水素添加されたSEBS共重合体である。
粘着付与剤;
上記粘着剤層に含まれる上記粘着付与剤のガラス転移温度(Tg)は、80℃以上、100℃以下である。上記粘着付与剤のガラス転移温度(Tg)が80℃未満であると、マット面に貼り合わせた際の粘着力の昂進を抑制できず、表面保護フィルムの取り扱い性が悪くなるおそれがある。上記粘着付与剤のガラス転移温度(Tg)が、100℃を超えると、十分な初期粘着力が得られず、表面保護フィルムの取り扱い性が悪くなるおそれがある。
マット面に貼り合わせた際の粘着力の昂進を効果的に抑制し、表面保護フィルムの取り扱い性を効果的に高める観点からは、上記粘着付与剤のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは81℃以上、より好ましくは85℃以上である。マット面に対する初期粘着力を効果的に高め、表面保護フィルムの取り扱い性を効果的に高める観点からは、上記粘着付与剤のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは99℃以下、より好ましくは98℃以下である。
上記粘着付与剤の重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比は、3未満である。上記粘着付与剤の重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が上記上限以上であると、マット面に貼り合わせた際の粘着力の昂進を抑制し難く、表面保護フィルムの取り扱い性が悪くなるおそれがある。
マット面に貼り合わせた際の粘着力の昂進を効果的に抑制し、表面保護フィルムの取り扱い性を効果的に高める観点からは、上記比(Mw/Mn)は、好ましくは2.5未満である。
上記粘着付与剤としては、特に限定されないが、脂肪族系共重合体、芳香族系共重合体、脂肪族・芳香族系共重合体及び脂環式系共重合体等の石油系樹脂;クマロン−インデン系樹脂;テルペン系樹脂;テルペンフェノール系樹脂;重合ロジン等のロジン系樹脂;フェノール系樹脂;キシレン系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、水素添加された樹脂であってもよい。上記粘着付与剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記粘着付与剤が、水素添加された樹脂である場合に剥離性及び耐候性等がより一層高くなる。上記粘着剤層中の粘着付与剤は水素添加された樹脂であることが好ましい。
脂肪酸アミド;
上記粘着剤層に含まれる上記脂肪酸アミドは、好ましくは飽和脂肪酸ビスアミドである。上記粘着剤層が飽和脂肪酸ビスアミドを含有する場合、プリズムシートのマット面に対する初期粘着力を効果的に高め、粘着力の昂進を効果的に抑制することができる。
上記飽和脂肪酸ビスアミドの具体例としては、エチレンビスステアリン酸アミド(EBSA)、メチレンビスステアリン酸アミド、およびヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸脂肪族ビスアミド;ならびにm−キシリレンビスステアリン酸アミド、およびN,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド等の飽和脂肪酸芳香族ビスアミド等が挙げられる。上記飽和脂肪酸ビスアミドは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
マット面に対する初期粘着力を効果的に高め、粘着力の昂進を効果的に抑制する観点からは、上記脂肪酸アミドは、飽和脂肪酸脂肪族ビスアミドであることが好ましく、エチレンビスステアリン酸アミド(EBSA)であることがより好ましい。
上記脂肪酸アミドの酸価は、好ましくは1以上、好ましくは7以下、より好ましくは5以下である。上記脂肪酸アミドの酸価が上記下限以上であると、粘着力の昂進をより一層抑制することができる。上記脂肪酸アミドの酸価が上記上限以下であると、初期粘着力をより一層高めることができる。
上記粘着剤層の厚みは、特に限定されない。上記粘着剤層の厚みは好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。粘着剤層の厚みが上記下限以上であると、より一層均一な厚みの粘着剤層が形成される。粘着剤層の厚みが上記上限以下であると、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなる。
(表面保護フィルムの他の詳細)
表面保護フィルムにおける上記基材及び上記粘着剤層はそれぞれ、本発明の目的を阻害しない範囲で、ベンゾトリアゾール系又はヒドロキシフェニルトリアジン系等の紫外線吸収剤;金属害防止剤;ヘキサブロモビフェニルエーテル又はデカブロモジフェニルエーテル等のハロゲン化難燃剤;ポリリン酸アンモニウム又はトリメチルフォスフェート等の難燃剤;充填剤;帯電防止剤;安定剤;顔料等の添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
表面保護フィルムにおける上記基材及び上記粘着剤層はそれぞれ、本発明の目的を阻害しない範囲で、粘着力の制御等を目的に、必要に応じて、例えば、軟化剤、酸化防止剤及び接着昂進防止剤等の公知の添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記軟化剤としては、特に限定されないが、低分子量のジエン系ポリマー、ポリイソブチレン水素添加ポリイソプレン、水素添加ポリブタジエン、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、ひまし油、トール油、天然油、液体ポリイソブチレン樹脂、ポリブテン及びこれらの水素添加物などが挙げられる。
上記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等が挙げられる。上記フェノール系酸化防止剤としては、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤及び高分子型フェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
上記接着昂進防止剤としては、ポリエチレンイミンの長鎖アルキルグラフト物、大豆油変性アルキド樹脂、トール油及び変性アルキド樹脂等が挙げられる。
上記表面保護フィルムの厚みは、特に限定されない。上記表面保護フィルムの厚みは好ましくは15μm以上、好ましくは130μm以下である。表面保護フィルムの厚みが上記下限以上であると、マット面に対する粘着力がより一層高くなり、表面保護フィルムの取扱い性がより一層高くなる。粘着剤層の厚みが上記上限以下であると、粘着力の昂進がより一層抑制され、表面保護フィルムの取り扱い性がより一層高くなる。
(表面保護フィルムの製造方法)
本発明に係る表面保護フィルムは、基材を構成する材料と、粘着剤層を構成する材料(粘着剤)とを、共押出成形により同時に押出して、基材上に粘着剤層を積層することにより製造できる。表面保護フィルムの製造方法は、共押出成形法に限定されない。表面保護フィルムは、様々な公知の手法により製造可能である。基材上で、粘着剤層を形成してもよい。
[表面保護フィルム付きプリズムシート]
本発明に係る表面保護フィルム付きプリズムシートは、プリズムシートと、上述した本発明の表面保護フィルムとを備える。上記プリズムシートは、マット面に微細な凹凸を有する。上記表面保護フィルムは、上記プリズムシートのマット面に貼り合わされている。上記表面保護フィルムは、上記プリズムシートのマット面を覆うように貼り合わされている。なお、上記表面保護フィルムは、プリズムシートのプリズム面にも貼り合わせてもよいし、プリズム面及びマット面の双方に貼り合わせてもよい。
上記表面保護フィルムは、上記の構成が採用されているので、初期粘着力に優れている。このため、上記表面保護フィルムは、プリズムシートのマット面を確実に覆うことができ、表面保護フィルムの意図しない剥離を防ぐことができる。このため、本発明の表面保護フィルム付きプリズムシートは、プリズムシートのマット面を確実に保護することができる。このため、本発明に係る表面保護フィルム付きプリズムシートは、信頼性を高めることができる。
また、上記表面保護フィルムは、上記の構成を採るので、プリズムシートのマット面に貼り合わされた場合においても、粘着力が昂進し難く、粘着力が過度に高められることがない。従って、本発明に係る表面保護フィルム付きプリズムシートは、表面保護フィルムを容易に剥離することができる。また、表面保護フィルムを剥離した後も、プリズムシートに糊残りが生じ難い。よって、本発明に係る表面保護フィルム付きプリズムシートは、信頼性を高めることができる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づき、更に詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
各層の材料の準備及び調製:
ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、プライムポリマー社製「J715M」)を、基材を形成するための材料として用意した。
合成ゴム1(SEBS、Tg:−28℃、−30℃におけるE’:75MPa、総スチレン含有量:35%、末端のブロックスチレン含有量:15%、エチレンブチレンのランダムスチレン含有量:20%、JSR社製)100重量部と、粘着付与剤(Tg:81℃、Mw/Mn:2、荒川化学社製「アルコンP125」)5重量部と、脂肪酸アミド(EBSA、日本触媒社製「RP−20」)2.5重量部と、酸化防止剤(AO、BASF社製「IRGANOX 1010」)1重量部とを混合した混合物を用いて粘着剤層を形成するための粘着剤を得た。
表面保護フィルムの作製:
用意した基材層を形成するための材料と、得られた粘着剤層を形成するための粘着剤とを、Tダイ法により押出機を用いて200℃で共押出し成形することにより、基材上に粘着剤層が積層された表面保護フィルムを得た。得られた表面保護フィルムにおける各層の厚みに関しては、基材の厚みが40μm、粘着剤層の厚みが5μmであった。
(実施例2)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤として、荒川化学社製「アルコンP125」(Tg:81℃、Mw/Mn:2)の代わりに、荒川化学社製「アルコンP140」(Tg:86℃、Mw/Mn:2.1)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例3)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤として、荒川化学社製「アルコンP125」(Tg:81℃、Mw/Mn:2)の代わりに、荒川化学社製脂環族飽和炭化水素樹脂(Tg:97℃、Mw/Mn:2.2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例4,5,7及び比較例4,5)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤の重量部数を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例6)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤の重量部数を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例8)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いるEBSAの重量部数を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例4と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例9,11及び比較例6,7)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いるEBSAの重量部数を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例10,14)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤として、荒川化学社製「アルコンP125」(Tg:81℃、Mw/Mn:2)の代わりに、荒川化学社製脂環族飽和炭化水素樹脂(Tg:81℃、Mw/Mn:2.8)を用いたこと及びEBSAの重量部数を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例12)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤の重量部数を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例11と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(実施例13)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる合成ゴムとして、合成ゴム1(SEBS、Tg:−28℃、−30℃におけるE’:75MPa、総スチレン含有量:35%、末端のブロックスチレン含有量:15%、エチレンブチレンのランダムスチレン含有量:20%、JSR社製)の代わりに、合成ゴム2(SEBS、Tg:−8℃、−30℃におけるE’:1800MPa、総スチレン含有量:45%、末端のブロックスチレン含有量:15%、エチレンブチレンのランダムスチレン含有量:30%、JSR社製)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例1)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤として、荒川化学社製「アルコンP125」(Tg:81℃、Mw/Mn:2)の代わりに、荒川化学社製「アルコンP90」(Tg:48℃、Mw/Mn:1.7)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例2)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤として、荒川化学社製「アルコンP125」(Tg:81℃、Mw/Mn:2)の代わりに、荒川化学社製「アルコンP100」(Tg:58.5℃、Mw/Mn:1.8)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例3)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤として、荒川化学社製「アルコンP125」(Tg:81℃、Mw/Mn:2)の代わりに、荒川化学社製「アルコンP115」(Tg:72℃、Mw/Mn:2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例8)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤として、荒川化学社製「アルコンP125」(Tg:81℃、Mw/Mn:2)の代わりに、荒川化学社製脂環族飽和炭化水素樹脂(Tg:81℃、Mw/Mn:3.9)を用いたこと及び及びEBSAの重量部数を下記の表1に示すように設定したこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例9)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる粘着付与剤及びEBSAの重量部数を下記の表1に示すように設定した(無配合)こと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(比較例10)
粘着剤層を形成するための粘着剤に用いる合成ゴムとして、合成ゴム1(SEBS、Tg:−28℃、−30℃におけるE’:75MPa、総スチレン含有量:35%、末端のブロックスチレン含有量:15%、エチレンブチレンのランダムスチレン含有量:20%、JSR社製)の代わりに、合成ゴム3(SEBS、Tg:−49℃、−30℃におけるE’:5MPa、総スチレン含有量:9%、末端のブロックスチレン含有量:9%、エチレンブチレンのランダムスチレン含有量:0%、JSR社製)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、表面保護フィルムを得た。
(評価)
得られた表面保護フィルムについて、以下の評価項目について評価を実施した。
(1)初期粘着力
アクリル樹脂により形成されており、プリズム面とは反対側の表面に微細な凹凸を有するマット面が設けられたプリズムシート(マット面の算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)が0.32μmのアクリルフィルムである拡散フィルム)を被着体として用意した。被着体のマット面を覆うように、25mm幅の表面保護フィルムを貼り合わせて、試験片を作製した。貼り合わせは、23℃及び相対湿度50%RHの環境下で、2kgの圧着ゴムローラーを用いて、300mm/分の速度で圧締することにより行った。得られた試験片は、23℃及び相対湿度50%RHの環境下で30分放置した。放置後、JIS Z0237に準拠して、引張速度300mm/分で180°方向に表面保護フィルムを剥離し、初期粘着力を測定した。また、初期粘着力を下記の基準で判定した。
[初期粘着力の判定基準]
◎:初期粘着力が、0.1N/25mm以上、0.4N/25mm未満
○:初期粘着力が、0.05N/25mm以上、0.1N/25mm未満若しくは
初期粘着力が、0.4N/25mm以上、0.5N/25mm未満
×:初期粘着力が、0.05N/25mm未満、0.5N/25mm以上
(2)経時粘着力
アクリル樹脂により形成されており、プリズム面とは反対側の表面に微細な凹凸を有するマット面が設けられたプリズムシート(マット面の算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)が0.32μmのアクリルフィルムである拡散フィルム)を被着体として用意した。被着体のマット面を覆うように、25mm幅の表面保護フィルムを貼り合わせて、試験片を作製した。貼り合わせは、23℃及び相対湿度50%RHの環境下で、2kgの圧着ゴムローラーを用いて、300mm/分の速度で圧締することにより行った。得られた試験片を厚さ2mmのポリカーボネート板で挟みこみ、これに6.0×10−3MPaの圧力を加えた状態で、50℃の温度環境下で、168時間放置した。放置後、室温に取り出し、さらに60分間放置した後、JIS Z0237に準拠して、引張速度300mm/分で180°方向に表面保護フィルムを剥離し、経時粘着力を測定した。
[経時粘着力の判定基準]
◎:経時粘着力が、0.1N/25mm以上、0.4N/25mm未満
○:経時粘着力が、0.05N/25mm以上、0.1N/25mm未満若しくは
経時粘着力が、0.4N/25mm以上、0.5N/25mm未満
×:経時粘着力が、0.05N/25mm未満、0.5N/25mm以上
(3)粘着昂進率
粘着昂進率は、下式を用いて算出した。
粘着昂進率(%)=(経時粘着力/初期粘着力)×100
[粘着昂進率の判定基準]
◎:粘着昂進率が、200%未満
○:粘着昂進率が、200%以上、300%未満
×:粘着昂進率が、300%以上
詳細及び結果を下記の表1に示す。
Figure 0006446215
なお、比較例7においては、表面保護フィルムを連続成膜できなかったため、表面保護フィルムを得ることができなかった。

Claims (8)

  1. プリズムシートのマット面に貼り合わされて用いられる表面保護フィルムであって、
    基材と、
    前記基材の一方の表面に積層された粘着剤層とを備え、
    前記粘着剤層が、合成ゴムと、粘着付与剤と、脂肪酸アミドとを含み、
    前記合成ゴムが、水素添加されたスチレン系エラストマーであり、
    前記水素添加されたスチレン系エラストマーが、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン共重合体、又はスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体であり、
    前記合成ゴム100重量部に対する前記粘着付与剤の含有量が、2重量部以上、20重量部以下であり、
    前記合成ゴム100重量部に対する前記脂肪酸アミドの含有量が、1重量部以上、3重量部以下であり、
    前記合成ゴムのガラス転移温度が、−45℃を超え、−5℃未満であり、
    前記合成ゴムの−30℃における貯蔵弾性率が、10MPaを超え、2000MPa未満であり、
    前記粘着付与剤のガラス転移温度が、80℃以上、100℃以下であり、
    前記粘着付与剤の重量平均分子量の数平均分子量に対する比が、3未満である、プリズムシート用表面保護フィルム。
  2. 前記合成ゴム100重量部に対する前記粘着付与剤の含有量が、4重量部以上、16重量部以下である、請求項1に記載のプリズムシート用表面保護フィルム。
  3. 前記粘着付与剤のガラス転移温度が、85℃以上、98℃以下である、請求項1又は2に記載のプリズムシート用表面保護フィルム。
  4. 前記粘着付与剤の重量平均分子量の数平均分子量に対する比が、2.5未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリズムシート用表面保護フィルム。
  5. 前記水素添加されたスチレン系エラストマーが、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリズムシート用表面保護フィルム。
  6. 前記脂肪酸アミドが、飽和脂肪酸脂肪族ビスアミドである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリズムシート用表面保護フィルム。
  7. 前記飽和脂肪酸脂肪族ビスアミドが、エチレンビスステアリン酸アミドである、請求項6に記載のプリズムシート用表面保護フィルム。
  8. プリズムシートと、該プリズムシートのマット面に貼り合わされた、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリズムシート用表面保護フィルムとを備える、表面保護フィルム付きプリズムシート。
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