JP6446200B2 - 紙容器入り水中油型乳化ゼリー - Google Patents

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Description

本発明は、高カロリー・高タンパク質でビタミンC(アスコルビン酸又はその塩)を含有した紙容器入り水中油型乳化ゼリーであって、ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーに関する。
咀嚼(食物をよくかみくだすこと)・嚥下機能が低下した高齢者や、何らかの疾病から回復し、経管栄養摂取から経口栄養摂取へのリハビリが必要な人にとって、通常の食事をすることは困難であり、また食事をすること自体が大変な労力となっている。
そのため、摂食できる食事量が少なくなり、エネルギー・タンパク質・ビタミン・ミネラル・その他栄養素が不足し、低栄養状態になりやすいといった問題が生じている。
そのような咀嚼・嚥下困難者や低栄養状態にある人には、小容量でも十分なカロリーと栄養素を摂取することができる高栄養食が数多く提供されている。
その中でも、まろやかな口当たりや風味と嚥下し易さという、食味と物性の両面から、水中油型に乳化されたゼリーが人気を博しており、さらに、病院や自宅で簡単に提供できることから紙容器に包装されたゼリーの需要が高い。
このようなゼリーには、栄養強化の目的でビタミンC(アスコルビン酸又はその塩)を含有することが求められているが、高カロリー・高タンパク質のゼリーに、ビタミンCを配合すると、ゼリーが経時的に黒く変色してしまうという特有の課題がある。
変色する作用機序については必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。まず、ゼリーに含有されるビタミンCが酸化されてデヒドロアスコルビン酸が生じる。次いで、デヒドロアスコルビン酸とタンパク質のアミノ基がアセチルコリン反応を起こし、赤〜褐色を呈するデヒドロ−L−スコルバミンが生じることで、ゼリーが経時的に黒く変色してしまう。
特に、紙容器に包装されたゼリーの場合、紙容器のストリップテープ部分や、折り目部分が酸化しやすいため、経時的な変色が生じやすい。
そこで、食品の酸化・変色防止方法として、例えば、ローズマリー水溶性抽出物とカテキンを特定割合で配合させる方法(特開2002−249770号公報)や、藻類抽出物を配合させる方法(特開2000−139434号公報)等が提案されている。
しかしながら、上述の方法では、本発明のような高カロリー・高タンパク質の紙容器入り水中油型乳化ゼリーにビタミンCを含有した場合には、効果が得られず、保存後も黒く変色しないゼリーを製することは困難であった。
特開2002−249770号公報 特開2000−139434号公報
そこで、本発明の目的は、高カロリー・高タンパク質でビタミンCを含有した紙容器入り水中油型乳化ゼリーであって、ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーを提供するものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、
高カロリー・高タンパク質でビタミンCを含有した紙容器入り水中油型乳化ゼリーであっても、ビタミンCの含有量をコントロールした状態でリコピンを含有させたところ、
意外にも、ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)脂質、糖質、及び3〜15%のタンパク質、並びにアスコルビン酸又はその塩を含有し、カロリー1.5kcal/g以上である、紙容器入り水中油型乳化ゼリーであって、
0.005〜1%のアスコルビン酸又はその塩、及びリコピンを含有し、
アセプティック殺菌処理を施した、
紙容器入り水中油型乳化ゼリー、
(2)(1)の紙容器入り水中油型乳化ゼリーにおいて、
リコピンの含有量が0.1〜100ppmである、
紙容器入り水中油型乳化ゼリー、
(3)(1)又は(2)の紙容器入り水中油型乳化ゼリーにおいて、
前記脂質の構成脂肪酸のうち飽和脂肪酸が55%以上である、
紙容器入り水中油型乳化ゼリー、
(4)(1)乃至(3)のいずれかの紙容器入り水中油型乳化ゼリーにおいて、
pH5〜8である、
紙容器入り水中油型乳化ゼリー、
である。
本発明によれば、高カロリー・高タンパク質でビタミンCを含有した紙容器入り水中油型乳化ゼリーであっても、特定量のビタミンCとリコピンとを含有することにより、
ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーを提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
<本発明の特徴>
本発明は、脂質、糖質、及び3〜15%のタンパク質、並びにアスコルビン酸又はその塩を含有し、カロリー1.5kcal/g以上である、紙容器入り水中油型乳化ゼリーであって、
0.005〜1%のアスコルビン酸又はその塩、及びリコピンを含有し、
アセプティック殺菌処理を施した、
酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーに特徴を有する。
<紙容器入り水中油型乳化ゼリー>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、一般的にゼリーと称されるもののうち、油脂が油滴として水相中に均一に分散し水中油型に乳化されたゼリーであり、さらに紙容器に包装されたものである。
なお、前記紙容器の形状・材質は特に限定しないが、形状については、例えば、100kcal単位で充填されている場合、100kcalごとに分けやすいことから、四角柱の紙容器を用いると良い。また、材質については、変色をより抑制できるもの、例えば、アルミがラミネートされた容器を用いると良い。
<アスコルビン酸又はその塩>
本発明に用いるアスコルビン酸又はその塩は、一般的にビタミンCとして食品に用いられるものであればいずれのものでもよく、アスコルビン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
<アスコルビン酸又はその塩の含有量>
本発明の容器入り水中油型乳化ゼリーは、ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーを得るために、アスコルビン酸又はその塩の含有量は0.005〜1%であり、さらに0.01%〜0.1%であると良い。
アスコルビン酸又はその塩の含有量が0.005%より少ないと、栄養強化の点で優れたゼリーが得られない。
一方、アスコルビン酸又はその塩の含有量が1%より多いと、例えリコピンと組み合わせたとしても、ビタミンCの酸化によるゼリーの経時的な変色が抑制されない。
さらに、1%より多いと、アスコルビン酸又はその塩由来の酸味が強く、乳化物特有のまろやかな風味が損なわれ、咀嚼・嚥下困難者が喫食したときむせや誤嚥が生じてしまう。
<リコピン>
リコピン(lycopene)とは、トマト、柿、スイカ、ピンクグレープフルーツ等に含まれているカロチノイドの一種であるカロテン類に属する赤色色素であり、化学式C4056(分子量536.87)で表され、474nm(アセトン)に吸収極大を示す。
リコピンには、分子中央の共役二重結合のcis−、trans−の異性体も存在し、例えば、全trans−、9−cis体と13−cis体などが挙げられるが、本発明においては、これらのいずれであってもよい。
本発明に用いるリコピンは、一般的に食品に用いられるものであればいずれのものでも良く、例えば、天然物から分離及び抽出されたものであってもよく、また、さらにこの抽出物を必要に応じて適宜精製したものでもよく、また、合成品であってもよい。
リコピンを含む色素製剤としての形態は、乳化液タイプ、ペーストタイプ、粉末タイプ、オイルタイプ等主に4種類が知られている。
本発明では、上記いずれのタイプを用いても良いが、特に、本発明の水中油型乳化ゼリーに含有させる場合、分散性に優れている点で、乳化液タイプの色素製剤を用いるとよい。
<リコピンの含有量>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーが得られ易く、さらにリコピンの着色作用を考慮し、リコピンの含有量は0.1〜100ppmであるとよく、さらに0.5〜50ppm以下であるとよい。
<脂質>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、脂質を含有するものである。
脂質に関しては、ビタミンCの酸化が少なく、その結果、ゼリーの経時的な変色が抑制されたものが得られ易いことから、前記脂質の構成脂肪酸のうち飽和脂肪酸が55%以上とするとよく、さらに58〜65%とするとよい。
なお、上限は規定するものではないが、飽和脂肪酸が70%を超えると、融点が低く、常温で固体になってしまうため、製造工程中の取扱が悪くなり易いことから、上限は70%以下とするとよい。
脂質源としては、一般的に食品に用いられるものであれば、いずれのものでもよく、例えば、牛乳、生クリーム等の乳脂を含む乳原料、やし油、パーム核油、パーム油、バター、マーガリン、菜種油、大豆油、紅花油、ひまわり油、コーン油、オリーブ油、グレープシード油、ごま油、綿実油、シソの実油、アマニ油等が挙げられ、脂質の構成脂肪酸のうち飽和脂肪酸が55%以上になるようにこれらのうち1種以上を組み合わせて用いればよい。
特に、本発明において、乳化物特有のまろやかな風味が引き立つことから、生クリームを0.5〜5%含有することができ、さらに1〜3.5%含有することができる。
<脂質の含有量>
脂質の含有量は、乳化物の油分離やゼリー全体の食味等、タンパク質及び脂質との配合バランスを考慮しつつ、本発明のゼリーのカロリーが1.5kcal/g以上になるように含有すればよく、具体的には、例えば、1〜30%とすることができ、さらに3〜20%とすることができる。
<糖質>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、糖質を含有するものである。
糖質源としては、一般的に食品に用いられるものであれば、いずれのものでも良く、例えば、単糖類、二糖類、三糖以上の多糖類、水あめ類、糖アルコール類、デキストリン類、澱粉類等、また、牛乳、生クリーム等の乳糖を含む乳原料等が挙げられる。
<糖質の含有量>
糖質の含有量は、乳化物の油分離やゼリー全体の食味等、タンパク質及び脂質との配合バランスを考慮しつつ、本発明のゼリーのカロリーが1.5kcal/g以上になるように含有すればよく、具体的には、例えば、5〜30%とすることができ、さらに10〜25%とすることができる。
<タンパク質>
本発明に用いるタンパク質は、一般的に食品に用いられるものであれば、いずれのものでも良い。
タンパク質源としては、例えば、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、乳清タンパク質、カゼインナトリウム、チーズ、ヨーグルト等の乳タンパク質を含む乳原料や、液全卵、乾燥卵白、卵白ペプチド等の卵タンパク質を含む卵原料、大豆、豆乳、大豆ペプチド等の大豆タンパク質を含む大豆原料、ゼラチン等が挙げられる。
ゼラチンは、特有の軟らかさと変形し易さを有し、口腔中でむせを引き起こす食品の破片が生じにくいこと、ゲルの表面が体温で溶け始めることにより溶けた液状物が嚥下時の潤滑油として働くため、ゼラチンを含有する方が、咀嚼・嚥下困難者に適したゼリーになり易い。
<タンパク質の含有量>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーを得るために、タンパク質の含有量が3〜15%であり、さらに5〜10%であるとよい。
タンパク質の含有量が3%より少ないと、本発明の製品設計である高タンパク質食品が得られない。また、本発明の高カロリーに設計するには、脂質・糖質の含有量を高める必要があり、油分離が発生したり、食味に影響を及ぼしてしまう。
一方、タンパク質の含有量が15%より多いと、本発明の目的であるビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーが得られない。
なお、糖質の含有量は、健康増進法第31条第1項の規定に基づき定めた栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)による計算式(100−(水分+たんぱく質+脂質+灰分+食物繊維))より求められ、
タンパク質の含有量は、前記栄養表示基準で定めた窒素定量換算法により測定することができる。
<カロリー>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、咀嚼・嚥下困難者や低栄養状態にある人が効率よくエネルギーを摂取できるように、カロリー1.5kcal/g以上であり、さらに2.0kcal/g以上であると良い。
なお、ゼリー1gあたりのカロリーは式(1)により算出できる。
式(1)・・・カロリー(kcal/g)=脂質含有量(g/g)×9+タンパク質含有量(g/g)×4+糖質含有量(g/g)×4+食物繊維含有量(g/g)×2
<アセプティック殺菌処理>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、熱によるビタミンCの酸化を抑え、結果として、ゼリーの経時的な変色が抑制されたものを得るため、アセプティック殺菌処理を施したものである。
アセプティック殺菌処理としては、内容物を超高温短時間(UHT)滅菌、具体的には、例えば、120℃〜150℃で1秒〜120秒程度殺菌を施し、あらかじめ滅菌された容器に無菌的に充填・包装する殺菌処理をいう。
<pH>
本発明の紙容器入り水中油型ゼリーは、咀嚼・嚥下困難者が喫食してもむせや誤嚥が生じないように、pH5〜8とするとよく、さらに5.5〜7.5とするとよい。
pHを調整する場合、本発明の効果を損ねない範囲で、クエン酸、乳酸、レモン果汁等の酸材、又は炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ材を適宜配合すれば良い。
<乳化剤>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーは、乳化剤を含有することができる。
本発明に用いる乳化剤としては、一般的に食品に用いられるものであれば、いずれのものでもよい。
例えば、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、リゾリン脂質、リン脂質等が挙げられる。
特に、乳化状態が安定しやすいことから、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルを用いると良い。
また、前記乳化剤の含有量は、油分離を防止し十分に乳化状態を保つことのできる程度であればよいが、具体的には、例えば、0.05〜5%とすることができ、さらに0.1〜1%とすることができる。
<他の原料>
本発明の紙容器入り水中油型乳化ゼリーには、上述した脂質源、糖質源、タンパク質源、アスコルビン酸またはその塩、リコピン、乳化剤以外の食品素材を本発明の効果が損なわれない範囲で適宜添加することができる。
具体的には、カラギーナン、キサンタンガム、グアガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、アラビアガム、又はサイリュームシードガム、ペクチン、寒天等の増粘剤、
ソーマチン、スクラロース、アスパルテーム、エリスリトール、L−フェニルアラニン化合物、アセスルファムK、又はステビア等の甘味料、
クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、又は酒石酸等の酸味料、
アルギニン、ロイシン、又はトリプトファン等の各種アミノ酸、各種ビタミン、亜鉛又は鉄等の各種ミネラル、香料、リコピン以外の色素が挙げられる。
次に、本発明を実施例、比較例及び試験例に基づき、さらに説明する。
なお、本発明はこれに限定するものではない。
[実施例1]
配合表1に基づいて、実施例1の紙容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
具体的には、脱脂粉乳、グラニュー糖、デキストリン、生クリーム(脂肪分47%)、カゼインナトリウム、ゼラチン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、カラギーナン、L―アスコルビン酸ナトリウムをミキサーに投入し、撹拌する。
次いで、加工油脂(パーム油30%、ヤシ油68%、乳化剤2%)、イチゴフレーバー、リコピン色素製剤(乳化液タイプ、色価30,000、リコピン含量3%)を投入して撹拌混合することで、乳化状態を作り、混合液を得る。
得られた混合液をUHT殺菌機にて142℃で4秒間殺菌し、底面積15cm、高さ8.6cmの四角柱の紙容器に充填し、5℃で24時間冷却して、実施例1の紙容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
栄養成分を算出したところ、カロリー2.4kcal/gであり、pHは6.5であった。
なお、タンパク質の含有量6%、脂質の含有量16%(うち飽和脂肪酸63%)、糖質の含有量19%であった。
[配合表1]
加工油脂 15%
脱脂粉乳 10%
グラニュー糖 10%
デキストリン 4%
生クリーム(脂肪分47%) 2.5%
カゼインナトリウム 2%
ゼラチン 1%
イチゴフレーバー 0.9%
グリセリン脂肪酸エステル 0.2%
ショ糖脂肪酸エステル 0.2%
ソルビタン脂肪酸エステル 0.1%
カラギーナン 0.1%
L―アスコルビン酸ナトリウム 0.05%
リコピン色素製剤 0.02%(リコピン含量6ppm)
精製水で100%
[比較例1]
実施例1において、リコピン色素製剤をベニコウジ色素製剤(色価70、ベニコウジ含量50%)に変更する。さらにベニコウジ含量が6ppmになるように調整して、実施例1と同様の製造方法により、比較例1の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[比較例2]
実施例1において、リコピン色素製剤をベニバナ色素製剤(色価30、ベニバナ含量50%)に変更する。さらにベニバナ含量が6ppmになるように調整して、実施例1と同様の製造方法により、比較例2の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[実施例2]
実施例1において、L−アスコルビン酸ナトリウムの含有量を0.008%に変更し、実施例1と同様の製造方法により、実施例2の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[実施例3]
実施例1において、L−アスコルビン酸ナトリウムの含有量を0.3%に変更し、実施例1と同様の製造方法により、実施例3の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[比較例3]
実施例1において、L−アスコルビン酸ナトリウムの含有量を5%に変更し、実施例1と同様の製造方法により、比較例3の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[試験例1]
色素の種類、及びアスコルビン酸又はその塩の含有量による、ゼリーの経時的な変色を抑制する効果に及ぼす影響について調べた。
つまり、実施例1〜3、比較例1〜3の紙容器入り水中油型乳化ゼリーを製造後、品温25℃で3ヶ月間保存し、ビタミンCの酸化によるゼリーの経時的な変色が抑えられているかについて評価した。
評価は、下記の評価基準に従ったものである。
<酸化による経時的な変色が抑制されているか>
◎:保存後も全く変色していなく、非常に良好な外観を有していた。
〇:保存後も変色してはいないが、やや色素の褪色が見られた。
△:保存後は黒く変色している部分があった。
×:保存後は黒く変色しており、食品としての外観を損なっていた。
Figure 0006446200
表1より、脂質、糖質、及び3〜15%のタンパク質、並びにアスコルビン酸又はその塩を含有し、カロリー1.5kcal/g以上である、紙容器入り水中油型乳化ゼリーであって、
0.005〜1%のアスコルビン酸又はその塩、及びリコピンを含有しないと、
ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーが得られないことが理解できる(実施例1〜3)。
特に、アスコルビン酸又はその塩の含有量が0.01〜0.1%である方が、本発明の効果が得られ易いことが理解できる(実施例1)。
[実施例4]
実施例1において、リコピン色素製剤の含有量を0.0009%(リコピン含量0.27ppm)に変更し、実施例1と同様の製造方法により、実施例4の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[実施例5]
実施例1において、リコピン色素製剤の含有量を0.07%(リコピン含量21ppm)に変更し、実施例1と同様の製造方法により、実施例5の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[実施例5]
実施例1において、リコピン色素製剤の含有量を0.2%(リコピン含量60ppm)に変更し、実施例1と同様の製造方法により、実施例5の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造した。
[試験例2]
リコピンの含有量による、ゼリーの経時的な変色を抑制する効果に及ぼす影響について調べた。
つまり、実施例1、4〜6の容器入り水中油型乳化ゼリーを製造後、試験例1と同様の方法により、評価した。結果を表2に示す。
[表2]
Figure 0006446200
表2より、リコピンの含有量が0.1〜100ppmである方が、ビタミンCの酸化による経時的な変色が抑制されたゼリーが得られ易いことが理解できる(実施例1、4〜6)。
さらに、リコピンの含有量が0.5〜50ppmである方が、本発明の効果が顕著に現れた(実施例1、5)。
なお、実施例6で製したゼリーは、保存後も変色は抑制できたものの、強く着色されすぎてしまい、実施例1で製したゼリーと比べて、食品としての外観が劣っていた。

Claims (3)

  1. 脂質、糖質、及び3〜15%のタンパク質、並びにアスコルビン酸又はその塩を含有し、
    カロリー1.5kcal/g以上である、紙容器入り水中油型乳化ゼリーであって、
    0.005〜1%のアスコルビン酸又はその塩、及び
    0.1〜100ppmのリコピンを含有し、
    アセプティック殺菌処理を施した、
    紙容器入り水中油型乳化ゼリー。
  2. 請求項記載の紙容器入り水中油型乳化ゼリーにおいて、
    前記脂質の構成脂肪酸のうち飽和脂肪酸が55%以上である、
    紙容器入り水中油型乳化ゼリー。
  3. 請求項1又は2記載の紙容器入り水中油型乳化ゼリーにおいて、
    pH5〜8である、
    紙容器入り水中油型乳化ゼリー。
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