JP6443565B2 - アンテナ装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の非接触伝送システムに使用されるアンテナ装置およびそれを備えた電子機器に関するものである。
従来のアンテナ装置として、例えば、引用文献1に記載のものがある。引用文献1に記載された従来例では、平面視で、受電コイルのコイル開口内に受信コイルが配置されている。引用文献1に記載された第1の実施例では、平面視で、受信コイルのコイル開口が受電コイルに沿って延伸し、受信コイルのコイル開口内に受電コイルが配置されている。引用文献1に記載された第2の実施例では、平面視で、受信コイルのコイル開口が受電コイルを跨ぎ、受信コイルのコイル開口の中央部が受電コイルと重なる。
特開平5−259949号公報
引用文献1に記載されたアンテナ装置では、受信コイルのコイル開口の中央部を送信側のアンテナ装置に近づけたとき、通信特性が最良となる。受電コイルのコイル開口の中央部を送電側のアンテナ装置に近づけたとき、電力伝送特性が最良となる。
引用文献1に記載された従来例では、平面視で、受信コイルのコイル開口の中央部と受電コイルのコイル開口の中央部とが一致している。このため、通信時と電力伝送時とにおいて、従来例のアンテナ装置の同一の箇所を相手側のアンテナ装置に近づければよい。しかし、引用文献1に記載された従来例では、受信コイルと受電コイルとの間に磁界結合が生じることで、通信と電力伝送とが互いを阻害してしまう。
引用文献1に記載された第1の実施例および第2の実施例では、一方のコイルにより他方のコイル開口に生成される磁束が、磁界の打ち消し合いにより小さくなる。このため、受信コイルと受電コイルとの磁界結合が小さくなる。しかし、引用文献1に記載された第1の実施例では、受信コイルと受電コイルとの磁界結合を小さくするために、受信コイルにおいて内側を周回する部分を大きくすると、十分な受信感度を確保できない。また、引用文献1に記載された第2の実施例では、平面視で、受信コイルのコイル開口の中央部と受電コイルのコイル開口の中央部とが一致しない。このため、通信時と電力伝送時とにおいて、第2の実施例のアンテナ装置の異なる箇所を相手側のアンテナ装置に近づける必要がある。
本発明の目的は、各非接触伝送において特性が良好となる送受のアンテナ装置の位置関係が概ね同一であり、各非接触伝送に使用されるコイルアンテナ間の不要な磁界結合が低減された、アンテナ装置およびそれを備える電子機器を提供することにある。
(1)本発明のアンテナ装置は、第1非接触伝送システムのための第1コイルアンテナと、第1非接触伝送システムとは異なる第2非接触伝送システムのための第2コイルアンテナとを備える。第1コイルアンテナは、第1コイル導体と、平面視したときに第1コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第1コイル開口とを有する。第2コイルアンテナは、第2コイル導体と、平面視したときに第2コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第2コイル開口とを有する。第1コイル開口を平面視したとき、第1コイル開口は、第2コイル開口とは重ならず、かつ、第2コイル開口により互いに分断される第1開口部と第2開口部を有する。第1コイル開口を平面視したとき、第1コイル開口において、第2コイル開口と重なる領域よりも第2コイル開口と重ならない領域の方が大きい。
この構成では、第1開口部および第2開口部が適宜設計されることで、第1コイル開口を平面視したとき、第1コイル開口の中央部と第2コイル開口の中央部とが概ね一致する。このため、第1非接触伝送および第2非接触伝送において特性が良好となる送受のアンテナ装置の位置関係を概ね同一にできる。また、この構成では、第2コイルアンテナにより第1コイル開口に生成される磁界が打ち消し合うことで、第2コイルアンテナによる第1コイル開口の開口面上の磁束の大きさが小さくなる。このため、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの不要な磁界結合を低減できる。
(2)第1コイル開口を平面視したとき、第1コイル導体は、第2コイル開口と重なる領域において、第1コイル開口側に凹む凹部を有してもよい。この構成では、凹部が形成されることにより、第2コイルアンテナによる第1コイル開口の開口面上の磁束が適宜調整される。このため、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの不要な磁界結合を効果的に低減できる。また、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナの磁界結合を低減するために、第2コイル開口の開口面積を大きくする必要がない。このため、平面視で第1コイルアンテナおよび第2コイルアンテナの占める占有面積を小さくできる。
(3)第1コイル開口を平面視したとき、第1開口部と第2開口部は、第1コイル開口の重心に関して回転対称に配置されてもよい。この構成では、第1コイルアンテナまたは第2コイルアンテナに位置ずれが生じても、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの磁界結合が大きく変化することを抑制できる。
(4)第1コイル開口を平面視したとき、第1開口部と第2開口部は、第1コイル開口の重心を通る軸に関して線対称に配置されてもよい。この構成では、第1コイルアンテナまたは第2コイルアンテナに位置ずれが生じても、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの磁界結合が大きく変化することを抑制できる。
(5)第2コイル開口を平面視したとき、第2コイル開口は、第1コイル開口とは重ならず、かつ、第1コイル開口により互いに分断される第3開口部と第4開口部を有することが好ましい。この構成では、上述と同様に、第1非接触伝送および第2非接触伝送において特性が良好となる送受のアンテナ装置の位置関係を概ね同一にできる。また、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの不要な磁界結合を低減できる。
(6)第2コイル開口を平面視したとき、第2コイル導体は、第1コイル開口と重なる領域において、第2コイル開口側に凹む凹部を有してもよい。この構成では、上述と同様に、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの不要な磁界結合を効果的に低減できる。また、平面視で第1コイルアンテナおよび第2コイルアンテナの占める占有面積を小さくできる。
(7)第2コイル開口を平面視したとき、第3開口部と第4開口部は、第2コイル開口の重心に関して回転対称に配置されてもよい。この構成では、上述と同様に、位置ずれが生じても磁界結合が大きく変化することを抑制できる。
(8)第2コイル開口を平面視したとき、第3開口部と第4開口部は、第2コイル開口の重心を通る軸に関して線対称に配置されてもよい。この構成では、上述と同様に、位置ずれが生じても磁界結合が大きく変化することを抑制できる。
)第2コイル開口を平面視したとき、第2コイル開口において、第1コイル開口と重なる領域よりも第1コイル開口と重ならない領域の方が大きくてもよい。この構成では、上述と同様に、第1コイルアンテナと第2コイルアンテナとの不要な磁界結合を効果的に低減できる。
10)例えば、上記第1非接触伝送システムは通信システムであり、第2非接触伝送システムは電力伝送システムである。この構成では、例えば、NFC(Near field Communication、近傍界通信)および非接触充電を行うことができる。
11)上記通信システムは、例えば、近距離無線通信システムである。
12)上記電力伝送システムは、例えば、磁界共鳴電力伝送システムである。
13)本発明の電子機器はアンテナ装置を備える。アンテナ装置は、第1非接触伝送システムのための第1コイルアンテナと、第1非接触伝送システムとは異なる第2非接触伝送システムのための第2コイルアンテナとを有する。第1コイルアンテナは、第1コイル導体と、平面視したときに第1コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第1コイル開口とを有する。第2コイルアンテナは、第2コイル導体と、平面視したときに第2コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第2コイル開口とを有する。第1コイル開口を平面視したとき、第1コイル開口は、第2コイル開口とは重ならず、かつ、第2コイル開口により互いに分断される第1開口部と第2開口部を有する。第1コイル開口を平面視したとき、第1コイル開口において、第2コイル開口と重なる領域よりも第2コイル開口と重ならない領域の方が大きい。この構成により、上述と同様の効果を有する電子機器を実現できる。
本発明によれば、各非接触伝送において特性が良好となる送受のアンテナ装置の位置関係を概ね同一にできる。また、各非接触伝送に使用されるコイルアンテナ間の不要な磁界結合が低減できる。
第1の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。 図2(A)は、コイルアンテナ11Bによりコイルアンテナ11Aのコイル開口13Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図2(B)は、コイルアンテナ11Aによりコイルアンテナ11Bのコイル開口13Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。 第2の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。 図4(A)は、コイルアンテナ21Bによりコイルアンテナ21Aのコイル開口23Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図4(B)は、コイルアンテナ21Aによりコイルアンテナ21Bのコイル開口23Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。 第3の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。 図6(A)は、コイルアンテナ31Bによりコイルアンテナ31Aのコイル開口33Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図6(B)は、コイルアンテナ31Aによりコイルアンテナ31Bのコイル開口33Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。 第3の実施形態の変形例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。 第4の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。 図9(A)は、コイルアンテナ51Bによりコイルアンテナ51Aのコイル開口53Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図9(B)は、コイルアンテナ51Aによりコイルアンテナ51Bのコイル開口53Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。 第4の実施形態の変形例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。 図11(A)は、第5の実施形態の第1の例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。図11(B)は、第5の実施形態の第2の例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。 第6の実施形態に係る電子機器のブロック図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
図1は、第1の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。アンテナ装置10はスマートフォン等の電子機器に実装される。アンテナ装置10はコイルアンテナ11A,11Bを備える。コイルアンテナ11Aは近距離無線通信システム等の通信システムに使用される。近距離無線通信システムは、例えば、NFC(Near field Communication、近傍界通信)を用いたシステム等である。例えば、近距離無線通信システムは、HF帯、特に13.56MHz付近の周波数で用いられる。また、近距離無線通信システムは磁界結合により通信相手と通信を行う。コイルアンテナ11Bは電磁誘導電力伝送システムや磁界共鳴電力伝送システム等の磁界型非接触電力伝送システムに使用される。例えば、磁界共鳴電力伝送システムは、HF帯、特に6.78MHz付近の周波数で用いられる。また、磁界型非接触電力伝送システムは磁界結合により電力伝送相手と電力伝送を行う。電力伝送システムは、例えば、スマートフォン等の電子機器を充電するために使用される。コイルアンテナ11Aは本発明の「第1コイルアンテナ」の一例である。コイルアンテナ11Bは本発明の「第2コイルアンテナ」の一例である。NFCを用いたシステムは本発明の「第1非接触伝送システム」の一例である。電力伝送システムは本発明の「第2非接触伝送システム」の一例である。
なお、アンテナ装置10が実装される電子機器は、例えば、フィーチャーフォン等の携帯電話やPDA、スマートグラスやスマートウォッチ等のウェアラブル端末、ノートPC、タブレット端末、カメラ、ゲーム機、玩具、SDカードやSIMカード等の情報記憶媒体でもよい。また、コイルアンテナ11Aは電力伝送システムに使用され、コイルアンテナ11Bは通信システムに使用されてもよい。コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bが共に互いに異なる通信システムに使用されてもよいし、共に互いに異なる電力伝送システムに使用されてもよい。コイルアンテナ11A,11Bは通信システムおよび電力伝送システム以外のシステムに使用されてもよい。
コイルアンテナ11Aは、コイル導体12Aと、コイル導体12Aに囲まれたコイル開口13Aとを有する。コイルアンテナ11Bは、コイル導体12Bと、コイル導体12Bに囲まれたコイル開口13Bとを有する。コイル導体12Aは本発明の「第1コイル導体」の一例である。コイル導体12Bは本発明の「第2コイル導体」の一例である。コイル開口13Aは本発明の「第1コイル開口」の一例である。コイル開口13Bは本発明の「第2コイル開口」の一例である。なお、ここで言う第1コイル開口とは、第1コイル導体の巻回軸方向から平面視したときに、第1コイル導体の同一の周回方向に電流が流れる部分に囲まれた領域を指す。つまり、第1コイル開口周りに位置する第1コイル導体は、第1コイル開口を第1コイル導体の巻回軸方向から平面視したとき第1コイル開口周りを右回りまたは左回りの何れか一方の周回方向の電流が流れるように互いに接続されている。同様に、ここで言う第2コイル開口とは、第2コイル導体の巻回軸方向から平面視したときに、第2コイル導体の同一の周回方向に電流が流れる部分に囲まれた領域を指す。つまり、第2コイル開口周りに位置する第2コイル導体は、第2コイル開口を第2コイル導体の巻回軸方向から平面視したとき第2コイル開口周りを右回りまたは左回りの何れか一方の周回方向の電流が流れるように互いに接続されている。
コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとは、コイル開口13Aの開口面とコイル開口13Bの開口面とが互いに略平行になるように配置されている。コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとは、コイル開口13Aのコイル開口面の法線方向に所定の間隔を隔てて配置されている。コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとは、平面視で(コイル開口を平面視したとき)、コイル開口13Aの中央部とコイル開口13Bの中央部とが略一致するように配置されている。
コイル開口13Aは開口部131,132A,133Aを有する。開口部131は、平面視でコイル開口13Aとコイル開口13Bとが重なる領域である。開口部132A,133Aは、コイル開口13Aの領域のうち、平面視で、コイル開口13Bと重ならず、かつ、コイル開口13Bにより分断される領域である。コイル開口13Bは開口部131,132B,133Bを有する。開口部132B,133Bは、コイル開口13Bの領域のうち、平面視で、コイル開口13Aと重ならず、かつ、コイル開口13Aにより分断される領域である。開口部132Aは本発明の「第1開口部」の一例である。開口部133Aは本発明の「第2開口部」の一例である。開口部132Bは本発明の「第3開口部」の一例である。開口部133Bは本発明の「第4開口部」の一例である。開口部132Aの周囲のコイル導体12Aと開口部133Aの周囲のコイル導体12Aとに流れる電流の周回方向は同一である。開口部132Bの周囲のコイル導体12Bと開口部133Bの周囲のコイル導体12Bとに流れる電流の周回方向は同一である。
コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとは略同一形状を有する。コイル導体12A,12Bは渦巻形状を有する。なお、コイル導体は螺旋形状に形成されてもよい。コイル導体12Aの端部14Aは、整合回路を介して送受信回路に接続される。コイル導体12Bの端部14Bは、整合回路を介して受電回路または送電回路に接続される。コイル導体12A,12Bのターン数は3である。なお、コイル導体のターン数は適宜定めればよい。コイル導体12A,12Bは、導線で構成されてもよいし、基板に形成された導体パターンおよび層間接続導体で構成されてもよい。
コイル開口13A,13Bは矩形状を有する。平面視におけるコイル開口13Aの重心とコイル開口13Bの重心は一致している。コイルアンテナ11Aは、平面視で、コイル開口13Bの重心O1の周りにコイルアンテナ11Bを所定の角度回転させたものに略一致するように配置されている。開口部132A,133Aはコイル開口13Aの角部から構成され、平面視で直角三角形状を有する。開口部132B,133Bはコイル開口13Bの角部から構成され、平面視で直角三角形状を有する。開口部132A,133A,132B,133Bは平面視で互いに略同一形状を有する。開口部132A,133Aからなる形状(一対の直角三角形)は、平面視で、重心O1を中心にコイルの巻回方向に2回対称となる配置を有する。即ち、開口部132A,133Aは、平面視で、コイル開口13Aの重心O1に関して180°回転対称に配置されている。開口部132B,133Bからなる形状は、平面視で、重心O1を中心にコイルの巻回方向に2回対称となる配置を有する。即ち、開口部132B,133Bは、平面視で、コイル開口13Bの重心O1に関して180°回転対称に配置されている。なお、ここでいう重心とは、幾何学における重心である。
図2(A)は、コイルアンテナ11Bによりコイルアンテナ11Aのコイル開口13Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図2(B)は、コイルアンテナ11Aによりコイルアンテナ11Bのコイル開口13Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。図2(A)に示すように、コイル導体12Bに電流が流れると、コイルアンテナ11Bにより磁界が生成される。コイルアンテナ11Bにより生成される磁界に関して、コイル開口13B内に生成されるZ軸方向(コイル開口の開口面の法線方向)の磁界とコイル開口13B外に生成されるZ軸方向の磁界とは逆向きになる。このため、開口部131に生成されるZ軸方向の磁界と、開口部132A,133AにZ軸方向の生成される磁界とは逆向きになる。この結果、開口部131に生成される磁界のZ軸成分と開口部132A,133Aに生成される磁界のZ軸成分とが打ち消し合うので、コイル開口13Aの開口面上の磁束の大きさは小さくなる。従って、コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとの磁界結合が小さくなる。
この結果については、図2(B)に示すように、コイルアンテナ11Aにより磁界が生成される場合を考えることでも説明できる。即ち、コイルアンテナ11Aにより生成される磁界に関して、開口部131に生成されるZ軸方向の磁界と開口部132B,133Bに生成されるZ軸方向の磁界とは逆向きになる。このため、コイル開口13Bの開口面上の磁束の大きさが小さくなるので、コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとの磁界結合が小さくなる。
コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bの磁界結合を小さくするためには、コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとが重ならない面積ができるだけ大きいことが望ましい。そのため、コイルアンテナ11Aをコイルアンテナ11Bに対して回転させる角度を調整し、開口部132A,133Aの合計の面積比が最も大きくなるようにすることが望ましい。
第1の実施形態では、平面視で、コイル開口13Aの中央部とコイル開口13Bの中央部とが一致している。このため、通信時と電力伝送時とにおいて、特性が最良になるアンテナ装置10と相手側のアンテナ装置との位置関係は同一になる。また、上述のように、コイルアンテナ11Aとコイルアンテナ11Bとの不要な磁界結合を小さくできる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、アンテナコイルのコイル開口が平面視で十字形状を有する。図3は、第2の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。コイルアンテナ21Aのコイル開口23Aおよびコイルアンテナ21Bのコイル開口23Bは平面視で十字形状を有する。コイルアンテナ21Aは、平面視で、コイル開口23Bの重心O1の周りにコイルアンテナ21Bを45°回転させたものに一致するように配置されている。コイル開口23Aの開口部232A,233A,234A,235Aは、コイル開口23Aの領域のうち、平面視で、コイル開口23Bと重ならず、かつ、コイル開口23Bにより分断される領域である。開口部232A,233A,234A,235Aは平面視で二等辺三角形状を有する。
開口部232A,233A,234A,235Aからなる形状は、平面視で、重心O1を中心にコイルの巻回方向に4回対称となる配置を有し、軸L1,L2,L3,L4に対して線対称である。ここで、軸L1は、コイル開口23Aの重心O1を通り、かつ、コイル開口23Aの十字形状の縦線に平行な軸である。軸L2は、平面視で重心O1の周りに軸L1を45°回転させたものである。軸L3は、平面視で重心O1の周りに軸L2を45°回転させたものである。軸L4は、平面視で重心O1の周りに軸L3を45°回転させたものである。コイルアンテナ21Bも、コイルアンテナ21Aに関して上述した特徴を有する。
図4(A)は、コイルアンテナ21Bによりコイルアンテナ21Aのコイル開口23Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図4(B)は、コイルアンテナ21Aによりコイルアンテナ21Bのコイル開口23Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、コイル開口の各開口部に生成される磁界が互いに打ち消し合うことで、コイル開口の開口面上の磁束の大きさが小さくなる。このため、コイルアンテナ21Aとコイルアンテナ21Bとの磁界結合が小さくなる。
第2の実施形態では、平面視でコイル開口23A,23Bが互いに重ならない領域が高い対称性を有する。このため、コイルアンテナ21A,21Bに位置ずれが生じても、コイルアンテナ21Aとコイルアンテナ21Bとの磁界結合が大きく変化することを抑制できる。
なお、コイルアンテナ21Aは、コイルアンテナ21Bのコイル開口23Bと重なる領域において、コイル開口23A側に凹む凹部を4個有している。またコイルアンテナ21Bは、コイルアンテナ21Aのコイル開口23Aと重なる領域において、コイル開口23B側に凹む凹部を4個有しており、当該凹部は、それぞれ開口部232A,233A,234A,235Aと一致する。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、所定方向において、第1コイルアンテナの第1コイル開口の幅が第2コイルアンテナの第2コイル開口の幅より広く、第1コイル開口が第2コイル開口を跨ぐように各コイルアンテナが配置されている。また、平面視で、第1コイル開口において、第2コイル開口と重なる領域よりも第2コイル開口と重ならない領域の方が大きい。
図5は、第3の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。コイルアンテナ31Aのコイル開口33Aおよびコイルアンテナ31Bのコイル開口33Bは矩形状を有する。コイルアンテナ31A,31Bは、コイル開口33Aの長手方向とコイル開口33Bの長手方向が平行になるように配置されている。コイル開口33Aの長辺はコイル開口33Bの長辺より長い。コイル開口33Aの短辺はコイル開口33Bの短辺より短い。コイルアンテナ31A,31Bは、コイル開口33Aの長手方向においてコイル開口33Aがコイル開口33Bを跨ぐように、かつ、コイル開口33Aの短手方向においてコイル開口33Bがコイル開口33Aを跨ぐように、配置されている。
コイル開口33Aは開口部331,332A,333Aを有する。開口部331は、平面視でコイル開口33Aとコイル開口33Bとが重なる領域である。開口部332A,333Aは、コイル開口33Aの領域のうち、平面視で、コイル開口33Bと重ならず、かつ、コイル開口33Bにより分断される領域である。コイル開口33Bは開口部331,332B,333Bを有する。開口部332B,333Bは、コイル開口33Bの領域のうち、平面視で、コイル開口33Aと重ならず、かつ、コイル開口33Aにより分断される領域である。
開口部332Aおよび開口部333Aの開口面の面積の和は、開口部331の開口面の面積より大きい。即ち、平面視で、コイル開口33Aにおいて、コイル開口33Bと重なる領域よりもコイル開口33Bと重ならない領域の方が大きい。開口部332Bおよび開口部333Bの開口面の面積の和は、開口部331の開口面の面積より大きい。即ち、平面視で、コイル開口33Bにおいて、コイル開口33Aと重なる領域よりもコイル開口33Bと重ならない領域の方が大きい。
開口部332A,333Aはコイル開口33Aの長手方向の端部から構成され、平面視で矩形状を有する。開口部332B,333Bはコイル開口33Bの短手方向の端部から構成され、平面視で矩形状を有する。コイル開口33Aの重心とコイル開口33Bの重心は一致している。開口部332A,333Aからなる形状は、平面視で、コイル開口33Aの重心O1を中心にコイルの巻回方向に2回対称となる配置を有し、軸L1,L2に対して線対称である。開口部332B,333Bからなる形状は、平面視で、重心O1を中心にコイルの巻回方向に2回対称となる配置を有し、軸L1,L2に対して線対称である。ここで、軸L1は、重心O1を通り、かつ、コイル開口33Aの短手方向に平行な軸である。軸L2は、平面視で重心O1の周りに軸L1を90°回転させたものである。
図6(A)は、コイルアンテナ31Bによりコイルアンテナ31Aのコイル開口33Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図6(B)は、コイルアンテナ31Aによりコイルアンテナ31Bのコイル開口33Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。第3の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、コイル開口の各開口部に生成される磁界が互いに打ち消し合うことで、コイル開口の開口面上の磁束の大きさが小さくなる。このため、コイルアンテナ31Aとコイルアンテナ31Bとの磁界結合が小さくなる。
一般的に、コイル開口の開口面上の磁束に対するコイル開口の開口部に生成される磁界の寄与は、コイル開口の開口部の面積と、コイル開口の開口部におけるZ軸方向(コイル開口の開口面の法線方向)の磁界成分との積に比例する。また、コイルアンテナがそのコイル開口内に生成するZ軸方向の磁界と、コイルアンテナがそのコイル開口外に生成するZ軸方向の磁界とは、逆向きになる。さらに、コイルアンテナがそのコイル開口内に生成する磁界は、コイルアンテナがそのコイル開口外に生成する磁界より大きい。このため、平面視で、第1コイルアンテナの第1コイル開口において、第2コイルアンテナの第2コイル開口と重なる領域よりも第2コイル開口と重ならない領域の方を幾分大きくすることで、第2コイルアンテナにより生成される第1コイル開口上の磁束をほぼ0に調整できる。
第3の実施形態では、開口部332Aおよび開口部333Aの開口面の面積の和は、開口部331の開口面の面積より幾分大きい。このため、コイル開口の各開口部に生成される磁界が効果的に打ち消し合うことで、コイル開口の開口面上の磁束が0に近くなる。この結果、コイルアンテナ31Aとコイルアンテナ31Bとの磁界結合が効果的に小さくなる。
次に、第3の実施形態の変形例について説明する。第3の実施形態の変形例では、第1コイルアンテナの第1コイル開口の長手方向と第2コイルアンテナの第2コイル開口の短手方向が平行になるように、第1コイルアンテナおよび第2コイルアンテナが配置されている。
図7は、第3の実施形態の変形例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。コイルアンテナ41A,41Bは、コイルアンテナ41Aのコイル開口43Aの長手方向とコイルアンテナ41Bのコイル開口43Bの短手方向が平行になるように配置されている。コイル開口43Aの長辺はコイル開口43Bの短辺より長い。コイル開口43Aの短辺はコイル開口43Bの長辺より短い。平面視で、コイル開口43Aにおいて、コイル開口43Bと重なる領域よりもコイル開口43Bと重ならない領域の方が大きい。平面視で、コイル開口43Bにおいて、コイル開口43Aと重なる領域よりもコイル開口43Aと重ならない領域の方が小さい。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、第1コイルアンテナの第1コイル導体が、平面視で、第2コイルアンテナの第2コイル開口と重なる領域において、第1コイルアンテナの第1コイル開口側に凹む凹部を有する。
図8は、第4の実施形態に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。コイルアンテナ51Aのコイル開口53Aおよびコイルアンテナ51Bのコイル開口53Bは略矩形状を有する。コイルアンテナ51A,51Bは、コイル開口53Aの重心とコイル開口53Bの重心が一致するように、かつ、コイル開口53Aの長手方向とコイル開口53Bの短手方向が平行になるように配置されている。コイル開口53Aの長辺はコイル開口53Bの短辺より長い。コイル開口53Aの短辺はコイル開口53Bの長辺と略等しい。
コイルアンテナ51Aのコイル導体52Aは、平面視で、コイルアンテナ51Bのコイル開口53Bと重なる領域において、コイル開口53A側に凹む凹部521,522を有する。換言すると、コイル開口53Aの短手方向の幅は、コイル開口53Aの長辺方向の中央部で他の箇所より局所的に狭くなっている。コイル開口53Bは、平面視で、コイル開口53Aの短手方向において、コイル開口53Aの長辺方向の中央部を跨いでいる。平面視で、コイル開口53Aにおいて、コイル開口53Bと重なる領域よりもコイル開口53Bと重ならない領域の方が大きい。平面視で、コイル開口53Bにおいて、コイル開口53Aと重なる領域よりもコイル開口53Aと重ならない領域の方が大きい。
開口部532A,533Aは、コイル開口53Aの領域のうち、平面視で、コイル開口53Bと重ならず、かつ、コイル開口53Bにより分断される領域である。開口部532B,533Bは、コイル開口53Bの領域のうち、平面視で、コイル開口53Aと重ならず、かつ、コイル開口53Aにより分断される領域である。開口部532A,533Aからなる形状、および、開口部532B,533Bからなる形状は、平面視で、コイル開口53Aの重心O1を中心にコイルの巻回方向に2回対称となる配置を有し、軸L1,L2に対して線対称である。ここで、軸L1は、重心O1を通り、かつ、コイル開口53Aの短手方向に平行な軸である。軸L2は、平面視で重心O1の周りに軸L1を90°回転させたものである。
図9(A)は、コイルアンテナ51Bによりコイルアンテナ51Aのコイル開口53Aに生成される磁界を示す模式的平面図である。図9(B)は、コイルアンテナ51Aによりコイルアンテナ51Bのコイル開口53Bに生成される磁界を示す模式的平面図である。第4の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、コイル開口の各開口部に生成される磁界が互いに打ち消し合うことで、コイル開口の開口面上の磁束の大きさが小さくなる。このため、コイルアンテナ51Aとコイルアンテナ51Bとの磁界結合が小さくなる。
第4の実施形態では、凹部521,522が形成されることで、コイル開口53A上の磁束に対する、コイルアンテナ51Bにより各開口部531,532A,533Aに生成される磁界の寄与が調整される。このため、コイル開口の各開口部に生成される磁界が効果的に打ち消し合うことで、コイル開口の開口面上の磁束が0に近くなる。この結果、コイルアンテナ51Aとコイルアンテナ51Bとの磁界結合が効果的に小さくなる。また、コイルアンテナ51Aとコイルアンテナ51Bとの磁界結合を小さくするために、コイル開口53Bの長辺を長くする必要がない。このため、平面視でコイルアンテナ51A,51Bの占める占有面積を小さくできる。
次に、第4の実施形態の変形例について説明する。第4の実施形態の変形例では、第1コイルアンテナの第1コイル導体および第2コイルアンテナの第2コイル導体が凹部を有する。図10は、第4の実施形態の変形例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。コイルアンテナ61Aのコイル導体62Aは凹部621A,622Aを有する。コイルアンテナ61Bのコイル導体62Bは凹部621B,622Bを有する。第4の実施形態の変形例では、凹部621A,622A,621B,622Bにより、コイルアンテナ61Aとコイルアンテナ61Bとの磁界結合が定められる。
《第5の実施形態》
第5の実施形態の第1の例では、第1コイルアンテナのコイル開口が平面視で楕円形状を有し、第2コイルアンテナのコイル開口が平面視で円形状を有する。図11(A)は、第5の実施形態の第1の例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。コイルアンテナ71Aのコイル開口73Aは平面視で楕円形状を有する。コイルアンテナ71Bのコイル開口73Bは平面視で円形状を有する。コイルアンテナ71A,71Bは、平面視でコイル開口73Aの重心とコイル開口73Bの重心とが一致するように配置されている。
コイル開口73Aの開口部732A,733Aは、コイル開口73Aの領域のうち、平面視で、コイル開口73Bと重ならず、かつ、コイル開口73Bにより分断される領域である。コイル開口73Bの開口部732B,733Bは、コイル開口73Bの領域のうち、平面視で、コイル開口73Aと重ならず、かつ、コイル開口73Aにより分断される領域である。開口部732A,733Aからなる形状、および、開口部732B,733Bからなる形状は、平面視で、コイル開口73Aの重心O1を中心にコイルの巻回方向に2回対称となる配置を有し、軸L1,L2に対して線対称である。ここで、軸L1は、コイル開口73Aの重心O1を通り、かつ、コイル開口73Aの楕円の長軸に平行な軸である。軸L2は、平面視で重心O1の周りに軸L1を90°回転させたものである。
次に、第5の実施形態の第2の例について説明する。第5の実施形態の第2の例では、コイルアンテナのコイル開口が平面視で略ジグザク形状を有する。図11(B)は、第5の実施形態の第2の例に係るアンテナ装置を示す模式的平面図である。コイルアンテナ81Aのコイル開口83Aおよびコイルアンテナ81Bのコイル開口83Bは、平面視で、略ジグザク形状を有し、90°に折れ曲がる部分を2箇所有する。コイルアンテナ81Aは、平面視で、コイル開口83Bの重心O1の周りにコイルアンテナ81Bを90°回転させたものに一致するように配置されている。コイル開口83Aの開口部832A,833Aは、コイル開口83Aの領域のうち、平面視で、コイル開口83Bと重ならず、かつ、コイル開口83Bにより分断される領域である。開口部832A,833Aからなる形状は、平面視で、重心O1を中心にコイルの巻回方向に2回対称となる配置を有する。コイルアンテナ81Bも、コイルアンテナ81Aに関して上述した特徴を有する。
《第6の実施形態》
図12は第6の実施形態に係る電子機器のブロック図である。電子機器90は通信装置Comm1および受電装置Rxpを備える。通信装置Comm1は、通信装置Comm2とともにNFCを用いた近距離無線通信システムを構成する。受電装置Rxpは、送電装置Txpとともに磁気共鳴電力伝送システムを構成する。通信装置Comm1は、通信コイルL1と、通信コイルL1とともにLC共振回路91を構成するキャパシタCr1と、LC共振回路91に電気的に接続されて、少なくとも通信コイルL1に信号を出力または通信コイルL1から信号を入力する機能を有する送受信回路92と、を備える。送受信回路92は、例えば、HF帯の13.56MHzの信号を扱う。通信コイルL1はコイルとして電気的に機能する両端が送受信回路92に接続される。通信装置Comm2は、通信コイルL3と、通信コイルL3とともにLC共振回路101を構成するキャパシタCr3と、LC共振回路101に電気的に接続されて、少なくとも通信コイルL3に信号を出力または通信コイルL3から信号を入力する機能を有する送受信回路102と、を備える。送受信回路102は、例えば、HF帯の13.56MHzの信号を扱う。通信コイルL3はコイルとして電気的に機能する両端が送受信回路102に接続される。
受電装置Rxpは、受電コイルL2と、受電コイルL2とともに受電共振機構93を構成する受電共振キャパシタCr2と、受電共振機構93に電気的に接続されて、負荷に電力を供給する受電回路94と、を備える。受電回路94は、例えば、HF帯の6.78MHzの電力を扱う。受電コイルL2はコイルとして電気的に機能する両端が受電回路94に接続される。送電装置Txpは、送電コイルL4と、送電コイルL4とともに送電共振機構103を構成する送電共振キャパシタCr4と、送電共振機構103に電気的に接続されて、直流入力電圧を送電共振機構103に断続的に与え、送電コイルL4に交流電圧を発生させる送電回路104と、を備える。送電回路104は、例えば、HF帯の6.78MHzの電力を扱う。送電コイルL4はコイルとして電気的に機能する両端が送電回路104に接続される。送電装置Txpには入力電源105が接続され、受電装置Rxpには負荷95が接続されて、送電装置Txpから受電装置Rxpへ電力が供給される。受電回路94は整流平滑回路941を備える。送電回路104は入力電源電圧を交番電圧に変換する制御回路部1041と、その交番電圧を電力変換する電力回路部1042とを備える。通信コイルL1は通信用のコイルアンテナである。受電コイルL2は受電用のコイルアンテナである。通信コイルL1および受電コイルL2は、例えば、上述の実施形態に従って配置される。
Comm1,Comm2…通信装置
Cr1,Cr3…キャパシタ
Cr2…受電共振キャパシタ
Cr4…送電共振キャパシタ
L1,L3…通信コイル
L2…受電コイル
L4…送電コイル
Rxp…受電装置
Txp…送電装置
10…アンテナ装置
11A…コイルアンテナ(第1コイルアンテナ)
11B…コイルアンテナ(第2コイルアンテナ)
21A,21B,31A,31B,41A,41B,51A,51B,61A,61B,71A,71B,81A,81B…コイルアンテナ
12A…コイル導体(第1コイル導体)
12B…コイル導体(第2コイル導体)
52A,62A,62B…コイル導体
13A…コイル開口(第1コイル開口)
13B…コイル開口(第2コイル開口)
23A,23B,33A,33B,43A,43B,53A,53B,73A,73B,83A,83B…コイル開口
14A,14B…端部
90…電子機器
91,101…LC共振回路
92,102…送受信回路
93…受電共振機構
94…受電回路
95…負荷
103…送電共振機構
104…送電回路
105…入力電源
132A…開口部(第1開口部)
133A…開口部(第2開口部)
132B…開口部(第3開口部)
133B…開口部(第4開口部)
131,232A,233A,234A,235A,331,332A,333A,332B,333B,531,532A,533A,532B,533B,732A,733A,732B,733B,832A,833A…開口部
521,522,621A,622A,621B,622B…凹部
941…整流平滑回路
1041…制御回路部
1042…電力回路部

Claims (13)

  1. 第1コイル導体と、平面視したときに前記第1コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第1コイル開口とを有する、第1非接触伝送システムのための第1コイルアンテナと、
    第2コイル導体と、平面視したときに前記第2コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第2コイル開口とを有する、前記第1非接触伝送システムとは異なる第2非接触伝送システムのための第2コイルアンテナと、を備え、
    前記第1コイル開口を平面視したとき、前記第1コイル開口は、前記第2コイル開口とは重ならず、かつ、前記第2コイル開口により互いに分断される第1開口部と第2開口部を有し、前記第1コイル開口を平面視したとき、前記第1コイル開口において、前記第2コイル開口と重なる領域よりも前記第2コイル開口と重ならない領域の方が大きい、アンテナ装置。
  2. 前記第1コイル開口を平面視したとき、前記第1コイル導体は、前記第2コイル開口と重なる領域において、前記第1コイル開口側に凹む凹部を有する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1コイル開口を平面視したとき、前記第1開口部と前記第2開口部は、前記第1コイル開口の重心に関して回転対称に配置されている、請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1コイル開口を平面視したとき、前記第1開口部と前記第2開口部は、前記第1コイル開口の重心を通る軸に関して線対称に配置されている、請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2コイル開口を平面視したとき、前記第2コイル開口は、前記第1コイル開口とは重ならず、かつ、前記第1コイル開口により互いに分断される第3開口部と第4開口部を有する、請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ装置。
  6. 前記第2コイル開口を平面視したとき、前記第2コイル導体は、前記第1コイル開口と重なる領域において、前記第2コイル開口側に凹む凹部を有する、請求項5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第2コイル開口を平面視したとき、前記第3開口部と前記第4開口部は、前記第2コイル開口の重心に関して回転対称に配置されている、請求項5または6に記載のアンテナ装置。
  8. 前記第2コイル開口を平面視したとき、前記第3開口部と前記第4開口部は、前記第2コイル開口の重心を通る軸に関して線対称に配置されている、請求項5から7のいずれかに記載のアンテナ装置。
  9. 前記第2コイル開口を平面視したとき、前記第2コイル開口において、前記第1コイル開口と重なる領域よりも前記第1コイル開口と重ならない領域の方が大きい、請求項1からのいずれかに記載のアンテナ装置。
  10. 前記第1非接触伝送システムは通信システムであり、前記第2非接触伝送システムは電力伝送システムである、請求項1からのいずれかに記載のアンテナ装置。
  11. 前記通信システムは近距離無線通信システムである、請求項10に記載のアンテナ装置。
  12. 前記電力伝送システムは磁界共鳴電力伝送システムである、請求項10または11に記載のアンテナ装置。
  13. 第1コイル導体と、平面視したときに前記第1コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第1コイル開口とを有する、第1非接触伝送システムのための第1コイルアンテナと、
    第2コイル導体と、平面視したときに前記第2コイル導体の同じ周回方向に電流が流れる部分に囲まれた第2コイル開口とを有する、前記第1非接触伝送システムとは異なる第2非接触伝送システムのための第2コイルアンテナと、を有し、
    前記第1コイル開口を平面視したとき、前記第1コイル開口は、前記第2コイル開口とは重ならず、かつ、前記第2コイル開口により互いに分断される第1開口部と第2開口部を有し、前記第1コイル開口を平面視したとき、前記第1コイル開口において、前記第2コイル開口と重なる領域よりも前記第2コイル開口と重ならない領域の方が大きい、アンテナ装置を備える、電子機器。
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