JP2015005941A - アンテナおよび通信装置 - Google Patents

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Masaaki Sano
雅明 佐野
宗範 藤村
Munenori Fujiwara
宗範 藤村
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Abstract

【課題】通信相手機器に搭載されるアンテナの様々なサイズに対応し、かつアンテナ間の位置ずれによる影響を受けにくいアンテナおよび通信装置を提供する。【解決手段】ループの中心から最も離れる少なくとも2つ以上の最外部(A部)と、最外部よりも内側に入り込んだ少なくとも2つ以上の内側部(B部)と、を備え、複数の最外部のうち少なくとも1対の最外部は対向し、複数の内側部のうち少なくとも1対の内側部は対向し、1対の最外部の長さの和は、1対の内側部の長さの和以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、RF−IDやNFCなどのICカードやICタグ、リーダライタなどの無線通信媒体との通信を行うアンテナおよび通信装置に関するものである。
従来のループ状のRF−IDやNFCなどのアンテナは、一般的に長方形や正方形にコイルが巻回されている(例えば特許文献1参照)。すなわち、これらのアンテナは携帯型の端末や電子機器、ICカードに搭載されるため、端末や電子機器の長方形または正方形などの筐体の形状に合わせてアンテナの開口面積を最大にしている。これは、ループ状アンテナの開口面積を大きくすることで、通信特性を向上させることができるからである。
このアンテナが磁界を発生させるリーダ/ライタ側として機能する場合において、通信相手となる電子機器は、一般的に非接触ICカードや、同じくNFCの機能を搭載した電子機器となる。2つの電子機器間の通信距離Zは、NFC通信の特性からして、0mmから数mm程度の範囲での安定した通信が求められる。
この時、通信相手となるICカードや電子機器に搭載されるアンテナのサイズはISOで規格化されており、正確な寸法は、ISO/IEC 14443−1に記載されているものの、サイズはクレジットカードサイズ以下の大、中、小様々な形状が考えられる。そして、NFC用アンテナ、その中でも特にリーダライタ側のアンテナには、通信相手となるアンテナのサイズが大、中、小のいずれであっても効率的な通信を可能とすることが求められている。これは、リーダライタと比較して、通信相手となるICカードや電子機器は様々なサイズをとるため、それに伴いアンテナのサイズも変化するからである。更に、通信時に対向し合うアンテナどうしの位置が多少ずれたとしても、安定して通信を行うことが求められている。
特許第4645698号公報
しかしながら、(特許文献1)に記載の技術では、単純な矩形形状のアンテナであるため、通信相手のアンテナが同程度サイズである場合には結合係数が極めて高くなり、通信相手のアンテナが大きく異なるサイズである場合には結合係数が小さくなる。更に、アンテナ間の位置ずれによって、アンテナ間の結合係数が大きく変動してしまう。なお、後で詳細に説明するが、NFC通信を良好かつ安定して行うためには、アンテナ間の結合係数を所定範囲内に安定して収めることが必要となる。
これらの結果、従来技術では、通信相手のアンテナサイズや位置ずれによってアンテナ間の結合係数が変動してしまうため、通信特性を安定して良好に保つことが困難であった。すなわち、従来技術のアンテナでは、通信相手のアンテナとして様々なサイズに対応することも、アンテナ間の位置ずれに対応することも、困難であった。
そこで本発明は、通通信相手のアンテナサイズの変化やアンテナ間の位置ずれによってアンテナ間の結合係数が大きく変動することを抑え、通信相手機器に搭載されるアンテナであって特に長方形のアンテナの様々なサイズに良好に対応し、かつアンテナ間の位置ずれによる影響を受けにくいアンテナおよび通信装置を提供することを目的とする。
本発明は、ループ状のアンテナであって、前記ループの中心から最も離れる少なくとも2つ以上の最外部と、複数の前記最外部の間に接続され、前記最外部及び前記最外部の延長線により囲まれる領域において、前記最外部よりも内側に入り込んだ少なくとも2つ以上の内側部と、を備え、前記複数の最外部のうち少なくとも1対の最外部は対向し、前記複数の内側部のうち少なくとも1対の内側部は対向し、前記1対の最外部の長さの和は、前記1対の内側部の長さの和以上であることを特徴とするアンテナとした。
本発明によれば、通信相手のアンテナサイズの変化やアンテナ間の位置ずれによってアンテナ間の結合係数が大きく変動することを抑え、通信相手機器に搭載されるアンテナの様々なサイズに対応し、かつアンテナ間の位置ずれによる影響を受けにくいアンテナおよび通信装置を提供することができる。
本願発明のアンテナを示す上面図 従来のリーダ/ライタ側アンテナによるNFC通信を示す図 一般的なリーダ/ライタ装置またはICカードの通信システムのブロック図 一般的なアンテナ間における結合係数とNFCコントローラ側から見た共振回路の入力インピーダンスを示す図 一般的なアンテナ間における結合係数とICカード側アンテナに誘起された電圧との関係を示す図 リーダ/ライタ側アンテナとICカード側アンテナとの位置関係を示す図 従来のリーダ/ライタ側アンテナがリーダ/ライタ電子機器に搭載された様子を示す図 図7に示す従来のリーダ/ライタ側アンテナの上面図 リーダ/ライタ側アンテナから発生される磁束の様子を示す図 図9の横軸0〜40までのリーダ/ライタ側アンテナから送信時に発生されるリーダ/ライタ側アンテナ上の磁束の様子を示す図 図10における磁界強度分布の比率を示す図 図9の横軸0〜40までのリーダ/ライタ側アンテナから発生されるリーダ/ライタ側アンテナ上5mmにおける磁束の様子を示す図 図12における磁界強度分布の比率を示す図 本願発明のアンテナの通信特性を示す図 従来のリーダ/ライタ側アンテナの通信特性を示す図 本願発明のアンテナの他の形状を示す上面模式図
本発明は、ループ状のアンテナであって、前記ループの中心から最も離れる少なくとも2つ以上の最外部と、複数の前記最外部の間に接続され、前記最外部及び前記最外部の延長線により囲まれる領域において、前記最外部よりも内側に入り込んだ少なくとも2つ以上の内側部と、を備え、前記複数の最外部のうち少なくとも1対の最外部は対向し、前記複数の内側部のうち少なくとも1対の内側部は対向し、前記1対の最外部の長さの和は、前記1対の内側部の長さの和以上であることを特徴とするアンテナであって、通信相手のアンテナサイズの変化やアンテナ間の位置ずれによってアンテナ間の結合係数が大きく変動することを抑え、通信相手機器に搭載されるアンテナの様々なサイズに対応し、かつアンテナ間の位置ずれによる影響を受けにくくすることができる。
(実施の形態)
以下、図面を用いて本願発明を説明する。なお、本実施の形態においては本願発明のアンテナをNFC通信のリーダ/ライタ装置に搭載されるアンテナとして説明するが、これに限られない。すなわち、通信相手であるICカード側などであってもよい。また、非接触通信回路とアンテナコイルを用いた非接触通信機能を備えた装置であれば、例えば、RFIDタグ、携帯端末(例えば、携帯型音楽/映像プレーヤ、携帯型ゲーム機、ICレコーダ、PDA)、ゲーム機、撮像装置(例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ)、電子財布、パーソナルコンピュータなど、任意の電子機器に適用できる。
図1は、本願発明のアンテナを示す上面図である。
本願発明のアンテナ1はループ状のアンテナコイル2と磁性シート3とを備える。アンテナコイル2は導体が略十字架形状に巻回され、フレキシブルプリント基板などの基材に印刷される。
ループ状のアンテナコイル2の形状は、ループの中心から最も離れる少なくとも2つ以上の第1の磁界発生部である最外部(例えばA部)と、複数の最外部の間で接続され、最外部及び最外部の延長線により囲まれる領域(図1では46mm×46mmの正方形)において、最外部よりも内側に入り込んだ少なくとも2つ以上の第2の磁界発生部である内側部(例えばB部)と、を備え、複数の最外部のうち少なくとも1対の最外部(例えばA部とA´部)は対向し、複数の内側部のうち少なくとも1対の内側部(例えばB部とB´部)は対向し、1対の最外部の長さの和(図1では22mm×2=44mm)は、1対の内側部の長さの和(図1では7.96mm×2=15.92mm)以上である。1対の最外部の長さの和(図1では22mm×2=44mm)は、1対の内側部の長さの和よりも長いことが好ましい。なお、最外部と内側部とは、それぞれ直線もしくは略直線である。すなわち、必ずしも一本の直線である必要はなく、略直線すなわち図1の最外部のように複数の直線から構成されてもよいし、緩やかな曲線を描いてもよい。最外部と内側部との境界線が角であると好ましい。このとき、最外部を構成する複数の直線との間の角度は、150度〜180度程度であり、曲線の場合はこの角度程度の曲線である。なお、ここで言う対向するとは、最外部及び/または内側部が直線である場合、最外部どうし及び/または内側部どうしが平行または±45度以内の関係であることを言う。また、最外部及び/または内側部が曲線である場合、最外部の接線どうし及び/または内側部の接線が平行または±45度以内の関係であることを言う。1対の最外部及び1対の内側部は直線状であり、外側部の長さは、1対の内側部間の距離よりも長い。
1対の最外部及び1対の内側部は、それぞれ略同一形状(同一形状であってもよい)である。端子の影響や外部部品の影響、巻線の段数により多少形状が異なることはあるが、その70%以上が略同一形状であることが好ましい。更に、1対の最外部及び1対の内側部は、それぞれ略平行(平行であってもよい)である。1対の最外部及び1対の内側部が必ずしも同一形状であるわけではないが、形状の微差を無視した場合、平行または略平行に近い形状である。このように構成することで、通信特性のバランスがとれる。なお、ここで言う平行するとは、最外部及び/または内側部が直線である場合、最外部どうし及び/または内側部どうしが平行または±15度以内の関係であることを言う。また、最外部及び/または内側部が曲線である場合、最外部の接線どうし及び/または内側部の接線が平行または±15度以内の関係であることを言う。
また、それぞれ複数存在する最外部すべて及び内側部すべては、略同一形状である。これにより、さらにアンテナコイル2の通信特性のバランスが良好となる。
また、一対の最外部と、1対の内側部と、は、略平行である。これにより、通信相手のアンテナの位置ずれによる悪影響が抑制され、更に様々なサイズのアンテナ(特に長方形や正方形の形状)に対応することができる。
更に、最外部と内側部との間を接続する連結部を備えても良い。すなわち、最外部と内側部とは直接接続している必要はない。これにより、本願発明のアンテナ1の配置に合わせて様々な形状を取ることができる。
アンテナコイル2の材質としては、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル等の導電性金属であり、それらの線材、板材、箔材等から適宜選択することができる。基材上へのアンテナパターンは、金属線、金属箔、導電性ペースト、めっき転写、スパッタ、蒸着、もしくは、スクリーン印刷によって形成することができる。
また、基材は、ポリイミド、PET、ガラエポ等の基板材で形成することが可能である。基材をポリイミド、PET等のフィルム材にて形成すれば、薄くて柔軟性を有するアンテナコイル2を形成することができる。
もちろん、アンテナコイル2は印刷による巻回だけでなく、導線を略十字架形状に巻回して形成しても良い。
本願発明のアンテナ1には整合回路が接続される。整合回路には、整合素子(チップコンデンサやチップインダクタ)がアンテナコイル2の各電極を例えば橋渡しする形で実装され、その個数を変えてインピーダンスの整合が図れ、また、その値を変えて共振周波数の調整が行える。
このアンテナコイル2は、近くに存在する金属体から大きな影響を受ける。すなわち、アンテナコイル2が通信を行うために磁束を発生させると、金属体にはアンテナコイル2の磁束を弱める方向に渦電流が発生し、渦電流によって発生する磁束とアンテナコイル2による磁束とが打ち消しあってしまう。この結果、アンテナコイル2の通信特性が極めて下がってしまう。しかし、アンテナコイル2の周囲には、例えばリーダ/ライタ装置の筐体内に搭載される金属電子部品、ICカードであってもICカードの周囲にある金属体などが存在する可能性がある。従って、アンテナコイル2の発生させる磁束が金属体に及ばないようにする必要がある。
従って、本願発明のアンテナ1は磁性シート3を備える。磁性シート3は、フェライト系磁性体を主成分とする磁性材で構成され、それを厚さ0.01mm〜1mm程度のシート状(あるいは板状、膜状、層状)に形成し、その平面形状を基材の平面形状とほぼ同じ形態にしたものである。ここで、磁性材小片の集合体構成とするときは、磁性シート3総厚に対して磁性体を効率よくシート状に形成できる。また、磁性シート3に要求される厚み寸法や、機械的強度、その他の物理的性能の範囲において磁性体の最大限の体積を利用することができ、高い磁気性能を得ることができる。アンテナコイル2が発生させた磁束は、磁性シート3に集中して通り、磁性シート3の裏側にもれにくくなる。この結果、アンテナコイル2と金属体との間に磁性シート3を配置することで、アンテナコイル2が金属体の影響を受けにくくなる。更に、アンテナコイル2の磁束は磁性シート3とは反対方向(通信方向)に強められ、通信特性を向上させることができる。
磁性シート3は、たとえば単層構成、多層構成、磁性材小片の集合体構成の何れかなどであるが、両面が保護部材(絶縁材)によってコーティングされている。
また、磁性シート3の磁性材としては、フェライトやパーマロイ、センダスト、珪素合板等を用いることができる。その中でも、軟磁性フェライトが好ましい。また、アモルファス合金やアモルファス箔、パーマロイ、電磁鋼、珪素鉄、Fe−Al合金、センダスト合金のいずれかの磁性体を単独で用いても良く、または、様々な磁性体を組み合わせて用いても良い。
本実施の形態では、磁性シート3の柔軟性や加工性を確保するため、磁性シート3の一方側から例えばローラを押し当てて相対移動させることで、磁性シート3を規則的もしくは非規則的に粉砕してもよい。これによれば、磁性シート3に柔軟性を与えることができ、磁性シート3の加工性が良くなる。また、磁性シート3の形状は長方形または正方形であることが多く、その角部が曲線であることもある。
次に、通信を行うアンテナ間の結合係数に関し、従来技術では安定した通信が困難であった理由を説明する。
図2は、従来のリーダ/ライタ側アンテナによるNFC通信を示す図である。図3は、一般的なリーダ/ライタ装置またはICカードの通信システムのブロック図である。本願発明では、リーダ/ライタを構成する際、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の代わりに、本願発明のアンテナ1が用いられることは言うまでもない。
図4は、一般的なアンテナ間における結合係数とNFCコントローラ側から見た共振回路の入力インピーダンスを示す図である。図5は、一般的なアンテナ間における結合係数とICカード側アンテナに誘起された電圧との関係を示す図である。なお、図5におけるIC出力制限後の誘起電圧とは、前述したようにICの出力電流がある一定値(この場合0.1A)に制限されるため、結合係数が増加するとともに入力インピーダンスZinが低下し、その結果出力電圧が下がっていくことを示す。
図2では、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11及びICカード側アンテナ12とで非接触通信を行っている。一般的に、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11とICカード側アンテナ12とも長方形にコイルが巻回されている。これは先述したように、一般的にループアンテナの通信特性を向上させるためにはアンテナの開口部を大きく形成するほうがよいこと、一般的に長方形であることが多い筐体内やカード内という限られた空間の中では、アンテナを長方形(正方形)に形成することで大きな開口とすることができること、という理由によるものである。すなわち、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11も、ICカード側アンテナ12も略同様の形状をしているため、辺と辺とが重なりやすくなる。図2では、縦方向の2辺どうしが近い距離で平行に並んでいるため、この辺によってアンテナ間の結合係数が高くなる。
ここで問題となるのが、図3のような通信システム(特にリーダ/ライタ側)においては、図4に示されるとおり、アンテナ間の結合係数が変動すると、NFCコントローラ14(IC)側からみた共振回路13の入力インピーダンスZinも大きく変動することである。特に、アンテナ間距離が近づくと、結合係数が大きくなって入力インピーダンスが非常に下がることが分かる。
一般的にNFCコントローラ14の送信出力は電圧出力であり、且つ、最大出力電流に上限(例えば0.1A)がある。その結果、図4に示すように、入力インピーダンスZinが大幅に減少した場合は、NFCコントローラ14の電圧出力が下がり、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11への電力供給が低下する。従って、必然的にICカード側アンテナ12への電力供給が減少し、アンテナ間の誘起電圧が低下し、ICカードが動作できなくなる可能性がある。
一方で、アンテナ間の結合係数が低下しすぎた場合においても、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11からICカード側アンテナ12への電力供給は減少し、誘起電圧が低下し、非接触ICカードが動作できなくなる。
以上の結果から、アンテナ間の結合係数を所定範囲内におさめなくては、良好な通信を行うことが困難となる。好ましい結合係数の範囲については、後述する。
ここで、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11とICカード側アンテナ12との位置関係と結合係数との関係について、説明する。
図6は、リーダ/ライタ側アンテナとICカード側アンテナとの位置関係を示す図である。図6(a)は、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11がICカード側アンテナ12よりも小さい場合、図6(b)は、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11がICカード側アンテナ12よりも大きい場合を示す。図示していないが、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11とICカード側アンテナ12とは同程度の大きさの場合もある。
図6(a)の場合、アンテナどうしがうまく位置合わせすると、上下に伸びる左右の辺どうしが近づき、強結合(結合係数が大)となる。位置合わせがずれると、ずれ具合にもよるが、一部強結合となる可能性があるし、結合係数がかなり低下する可能性もある。
また、図6(b)の場合、アンテナどうしがうまく位置合わせすると、一部だけが強結合になることはなく、少なくとも結合係数が極めて高くなることはない。しかし、位置合わせがずれることで、強結合となる部分が現れる。
さらに、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11とICカード側アンテナ12とは同程度の大きさの場合は位置合わせが上手くいくことで結合係数が極めて高くなり、縦方向、横方向の両方向において位置合わせがずれなければ強結合を抑えることができない。
このように、一般的に長方形の形状であることが多いICカード側アンテナ12に対して、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11も長方形に巻回すると、様々なサイズのICカード側アンテナ12に対して結合係数を所望の範囲内に収めることが難しく、かつアンテナ間の位置ずれにより結合係数が大きく変動することが分かる。
このような課題を解決するため、本願発明のアンテナ1は、1対の最外部の長さの和は、1対の内側部の長さの和よりも長い。これにより、ICカード側アンテナ12がアンテナ小である場合に、本願発明のアンテナ1とICカード側アンテナ12とが重なる領域を小さくすることができる。また、それと同時に、ICカード側アンテナ12がアンテナ大である場合に、本願発明のアンテナ1とICカード側アンテナ12とが重なる領域を所望の範囲とすることができる。また、アンテナのそれぞれの中心の間の位置合わせが上手くいかないときも、内側部と最外部とを備えることによって通信良好とすることができる。
更に詳細に説明すると、図4、図5から、2つの電子機器間の通信距離Zが、0mmから5mmの範囲において、且、実用上問題のない読み取り範囲内において適切な電力供給を、本願発明のアンテナ1から、ICカード側アンテナ12に行うには、以下の範囲が好ましいことが分かる。すなわち、ICカード側アンテナ12の開口面積が大きい場合、結合係数が、約0.08〜0.32、中程度の場合、結合係数が、約0.06〜0.35、小さい場合、結合係数が、約0.05〜0.21の範囲を取るようにしなくてはならない。なお、本願発明のアンテナ1とICカード側アンテナ12とのアンテナ中心が最大5mm程度ずれたとしても、結合係数が上記範囲内になる必要がある。
ここでいうアンテナ大とは、外形が80mm×40mm程度の長方形ループアンテナ、アンテナ中とは、外形が40mm×30mm程度の長方形ループアンテナ、アンテナ小とは、外形が25mm×20mm程度の長方形ループアンテナのことをいい、ICカード側アンテナ12は一般的にこの程度の大きさのものが多い。図1の通り、アンテナコイル2の対向する一対の最外部(A部)の外端間距離は46mmであり、アンテナ大の短辺の外端間距離と同程度である。
また、NFCコントローラ14の出力は、図5において、3〜4V(ICカード側アンテナ12のサイズに依る)を越えていることを基準とする。この出力電圧が閾値を越えなければ、十分な誘起電圧が発生せず、ICカード側アンテナ12が駆動されない。
これらの結果、アンテナ間の結合係数は、ICカード側アンテナ12のサイズに応じて前述した範囲内となることが好ましいことが分かる。そして、アンテナの開口面積のサイズそれぞれに対して上記結合係数範囲内に収まるような、全サイズに対応できる本願発明のアンテナ1とすることが必要となる。
次に、ICカード側アンテナ12が発生させる磁界について説明する。図7は、リーダ/ライタ側アンテナがリーダ/ライタ電子機器に搭載された様子を示す図である。図8は、図7に示すリーダ/ライタ側アンテナの上面図である。図9は、リーダ/ライタ側アンテナから発生される磁束の様子を示す図である。図9の横軸は、図8のX軸上を表す。このとき、リーダ/ライタ側アンテナは、説明を分かりやすくするために従来のリーダ/ライタ側アンテナ11のような矩形の形状をしている。本図は一般的にアンテナコイルからどのような分布で磁束が発生されるかを説明するため、図1のような本願発明のアンテナ1であっても、同じ結果を得る。
本願発明のアンテナ1がリーダ/ライタ装置に搭載されると、一般的に筐体内にはフレームや基板や電子部品などの金属体も存在する。この金属体は渦電流などによって本願発明のアンテナ1の特性を劣化させる。従って、本実施の形態においては、図7のように金属板20が本願発明のアンテナ1の近くに位置することを前提としている。
図7では、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11は、アンテナコイル112が磁性シート113上に載置され、金属板20の上に従来のリーダ/ライタ側アンテナ11が載置されている。この状態で従来のリーダ/ライタ側アンテナ11が通信を行うと、図9に示すような磁界を形成する。
図10は、図9の横軸0〜40までのリーダ/ライタ側アンテナから送信時に発生されるリーダ/ライタ側アンテナ上の磁束の様子を示す図である。ここでいうリーダ/ライタ側アンテナ上の磁束の様子は、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の形状に基づくものであるが、アンテナコイルから発生する磁束の様子であるので、アンテナの形状に依らず本願発明のアンテナ1のアンテナコイル2から発生する磁束の様子と定性的に略等価である。図11は、図10における磁界強度分布の比率を示す図である。すなわち、図10において、横軸21と22の間のあたりで磁界強度の向き(プラスマイナス)が変わっている(ゼロクロスの位置)。そして、横軸21における磁界強度は全体の磁界強度の9%である。従って、図10、図11においても横軸21の地点では9%を示す。次に、図10から、横軸20においては、横軸20における磁界強度は全体の磁界強度の21.5%である。従って、図11においては横軸20の地点では9%+21.5%=30.5%を示す。このように、ゼロクロスの位置から外側に向かって各地点での磁界強度を足していき、最外において100%になるようにしている。この結果、図11における横軸15の地点の値を見ると、横軸15の地点からゼロクロスの位置までに発生している磁界の強度が、全体の磁界の強度のうちどの程度を占めているのかがわかる。
また、図12は、図9の横軸0〜40までのリーダ/ライタ側アンテナから発生されるリーダ/ライタ側アンテナ上5mmにおける磁束の様子を示す図である。図13は、図12における磁界強度分布の比率を示す図である。すなわち、図10、図11はリーダ/ライタ側アンテナ上(0mm)における磁束の様子を示し、図12、図13はリーダ/ライタ側アンテナから上方に5mm離れた地点における磁束の様子を示している。
なお、図10〜図13の横軸の0は、図7記載の従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の中心を表し、横軸は図8のX軸上を通って、横軸が大きくなるほど図7記載の従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の外側を表す。すなわち本実施の形態においては、アンテナコイル2の外周幅が46mmであるため、図10〜図13の横軸23がアンテナコイル2の外端部を表す。また、磁性シート113の一辺の長さが48mmであるため、図10〜図13の横軸24が磁性シート113の端部を表す。
図10〜図13から、以下のことがわかる。
図11の領域(1)から、リーダ/ライタ側アンテナ11上(表面)では、およそ磁性シート113から外側に2mm(左右それぞれの外側に1mmずつ)の領域にて、発生磁束の約90%は相殺される。すなわち、横軸24から1mm外側の横軸25において、図11では−90%を示している。ここで言う相殺とは、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11からICカード側アンテナ12へ向かう向きの磁束と、ICカード側アンテナ12から従来のリーダ/ライタ側アンテナ11へ向かう向きの磁束と、の双方がICカード側アンテナ12を貫き、双方向の磁束それぞれがお互いに打ち消しあってしまうことをいう。従って、磁束どうしが打ち消しあってしまうと、ICカード側アンテナ12に誘起電圧が起こらず、ICカード側アンテナ12が駆動できない。
すなわち、ICカード側アンテナ12の内側端が、リーダ/ライタ側の磁性シート113より1mm以上外側にある場合は、その領域においては、殆ど、磁束の鎖交が得られない。なぜならば、図11の領域(1)から分かるとおり、ICカード側アンテナ12の中心の貫通孔内を、+100%の磁束と−90%の磁束とが貫くため、そのほとんどがお互いに打ち消しあってしまうからである。
従って、本願発明において、リーダ/ライタ側の磁性シート3のサイズは、ICカード側アンテナ12のアンテナコイルの内端の幅よりも2mm(左右それぞれ1mmずつ)以上大きいことが望ましい。例えば、長方形の形状をしたICカード側アンテナ12の内端のサイズが20mm×30mmである場合、リーダ/ライタ側の磁性シート3の幅は少なくとも22mm以上であることが好ましい。更に、32mm以上であると、より好ましい。また、リーダ/ライタ側の磁性シート3の外端幅は、大きいICカード側アンテナ12の内端サイズ(例えば短辺長さ31mmとする)から、小さくとも33mm×33mm以上でなくてはならない。
なお、本願発明のアンテナ1の外寸は、磁性シート3以下でなくてはならない。すなわち、本願発明のアンテナ1全体が、磁性シート3の上におさまって載置されている。
図11の領域(2)から、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11上(表面)では、およそ磁性シート113から外側に12mm(左右それぞれの外側に6mmずつ)の領域にて、発生磁束の約95%は相殺される。すなわち、横軸24から6mm外側の横軸30において、図11では−95%を示している。
図11の領域(3)から、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11上(表面)では、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の内端(横軸20)から内側に約3mm地点から従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の巻線のほぼ中心位置(磁界の極性の反転地点)までの間に発生磁束の約70%が集中している。従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の内端とは、コイルの中空部の端部であり、図11の横軸20の点である。従って、横軸20から3mm内側の横軸17において、図11では70%を示している。
すなわち、ICカード側アンテナ12の短辺側の外側が、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の単純な矩形アンテナコイルの内端の3mm以内にある場合は、図11の領域(3)に集中する磁束を、ICカード側アンテナ12が従来のリーダ/ライタ側アンテナ11より受け取る。そのため、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の発生する磁束の30%以上の磁束と鎖交してしまい、良好な通信特性を取ることが難しい。すなわち、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11が、単純な矩形形状である場合は、ICカード側アンテナ12の形状変化に対応することが困難である。
しかしながら、アンテナコイルを大きくしすぎた場合、結合係数が小さくなりすぎる為、本願発明では、アンテナコイル2のA部の長さを制御することによって、アンテナ大に対して適切な結合係数を得るようにしている。従って、ICカード側アンテナ12の短辺側の外側は、本願発明のアンテナ1のアンテナコイル2の内端の3mm以内にあっても良い。この場合、本願発明のアンテナ1の内端は、ICカード側アンテナ12がアンテナ大の場合の外端最小幅(例えば40〜45mm程度)に6mm(左右3mmずつ)を加えた幅より小さくすることが可能である。すなわち、本願発明のアンテナ1の内端は、46〜51mm以下であっても良い。
図11の領域(4)から、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11上(表面)では、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の内端(横軸20)から内側に約5mmまでに発生磁束の約80%が集中している。すなわち、横軸20から5mm内側の横軸15において、図11では80%を示している。
また、磁界の極性の反転は、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の巻線のほぼ中心位置で発生する。すなわち、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の巻線はだいたい横軸19から横軸22の位置であり、磁界の極性の反転は、横軸20と横軸21との間で発生している。
従来のリーダ/ライタ側アンテナ11から5mm離れた位置でも、正方向の磁界が負方向の磁界に反転する位置は、リーダ/ライタ側アンテナ表面上における正方向の磁界が負方向の磁界に反転する位置とほぼ同じ位置(横軸20と横軸21との間)である。
また、前述したように、ICカード側アンテナ12の開口面積が大きい場合を前提とすると、アンテナ間の結合係数は0.08〜0.32であることが好ましい。そして、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11が発生させる磁束は、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の内端(横軸20)からその内側に約3mmまでの領域(図11の領域(3))に発生磁束の約70%が集中している。
この結果、図11の領域(3)においてアンテナの少なくとも一部どうしが平行に対向した場合、アンテナ間の結合係数を0.08〜0.32とするためには、本願発明のアンテナ1とICカード側アンテナ12が平行に対向している部分の本願発明のアンテナ1の導線の長さが、リーダ/ライタ側のアンテナの平均開口(アンテナの外端と内端の間の中心)の外周の長さの約8%〜46%となるようにしなくてはならない。なぜならば、結合係数を少なくとも0.08得るためには、本願発明のアンテナ1が発生させる磁束の100%を受け取ることのできる領域にて、本願発明のアンテナ1とICカード側アンテナ12とが本願発明のアンテナ1の平均開口の外周の長さの8%以上重なることが必要だからである。また、結合係数を0.32以下に抑えるためには、本願発明のアンテナ1が発生させる磁束の70%を受け取ることのできる領域にて、本願発明のアンテナ1とICカード側アンテナ12とが本願発明のアンテナ1の平均開口の外周の長さの46%(0.32/0.7)以下でなくてはならない。この結果、本発明のコイルアンテナ2は、長方形や正方形ではなく、十字架のような形をし、アンテナ間が位置ずれしてもしなくても、前述した範囲の中でアンテナどうしが重なるようにしている。
また、アンテナ間の位置合わせのズレにも対応しなくてはならない。ここで、ICカード側アンテナ11が大きい場合に、アンテナの中心どうしが10mmずれた場合について考える。
図11の領域(3)の結果から、アンテナの中心どうしが10mmずれたときに、ICカード側アンテナ12の外端が、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の内端よりも3mm以上内側に位置すると、あまり磁束を受け取ることができない。アンテナ大の短辺側外端サイズを40〜45mmとするため、アンテナの中心どうしが10mmずれたときには、ICカード側の外端は図10〜図13の横軸で言えば10〜12.5に位置する。そして、従って、このとき、ICカード側アンテナ12の外端と本願発明のアンテナ1の内端との距離が3mm以下でなくてはならないため、(10〜12.5+3)×2=26〜31mm以下でなくてはならない。従って、図1の一対の内側部(B部とB´部)間距離は、31mm以下であり、本実施の形態においては28mmである。
図1の内側部(例えばB部)の長さは、本願発明のアンテナ1の平均開口の外周の長さの、前述したように、8%〜46%の半分である。これは、図1では内側部が最外部を挟んだ両脇に2つに分かれているためである。
また、図1に示すように、内側部であるB部は、他の内側部であるB2部と直線状で接触せずに並んでいる。これにより、アンテナ大が位置ずれした場合はB部とB2部と結合しやすくなり、アンテナ小が位置ずれした場合はいずれか一方と結合しやすくなる。また、アンテナ小が位置ずれしない場合も、B部とB2部との間が接触せず離れているため、アンテナ間の接合係数を抑えることができる。このように、アンテナのサイズ、位置ずれに対応しやすく構成されている。
また、ICカード側アンテナ12が小さい場合においては、アンテナの中心どうしが5mmずれた場合について考える。ICカード側アンテナ12がアンテナ小の場合、アンテナの結合係数が、約0.05〜0.21であることが好ましいのは、前述したとおりである。
図11の領域(4)から、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の内端から内側に5mm以上の領域には、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11の発生させる磁束の約20%が存在する。すなわち、この領域(以下、20%領域とする)内であれば、結合係数が0.21を越えることはない。
ICカード側アンテナ12がアンテナ小の場合は、位置合わせが正常である場合、主として20%領域から発生する磁束によって、誘起電圧を発生させる。この結果、良好な特性を得ることができる。しかし、位置がずれた場合は、20%領域から発生する磁束の一部と、その外周の80%の磁束によって、誘起電圧を発生させる。
位置がずれた場合も、結合係数が、0.21を超えないようにするために、以下の条件が必要となる。
アンテナ小に、5mmの位置ずれがある場合を想定する。20%領域とアンテナ小の領域の重なる部分を、アンテナ小の領域で除した値をR1とする。20%領域においてICカード側アンテナ12を貫く磁束は、0.21×R1である。そして、(1−R1)の領域における磁束が、0.21×(1−R1)よりも小さければ、所望の結合係数を得ることができる。
(1−R1)の領域においては、アンテナ小のICカード側アンテナ12と重なるのは図1のB部(内側部)である。すなわち、0.21×(1−R1)/0.8が(C部の長さ)/リーダ/ライタ側アンテナの平均外周よりも大きくなければならないため、以下のようになる。アンテナ小のサイズが、25mm×20mmであるとし、アンテナコイル2のB、B’部の一部で、アンテナコイル2の中心から17.5mmはなれた地点(図1)から内側に伸びるアンテナコイル2の長さをC部とする。C部長さ=0.21×(1−R1)/2/0.8×リーダ/ライタ側アンテナの平均外周で求められる値以下でなくてはならない。従って、図1の本願発明のアンテナ1の寸法の場合は、C部の長さ=5.07mmとなる。
次に、これまでの条件を満たす図1の本願発明のアンテナ1と、従来の矩形のアンテナとの通信特性の違いについて説明する。
図14は、本願発明のアンテナの通信特性を示す図である。図15は、従来のアンテナの通信特性を示す図である。
図14、図15において、上段はリーダ/ライタ装置上0mmにおける、通信良好領域を塗りつぶして表している。このとき、直径10mm範囲で通信が良好であることが求められる。下段はリーダ/ライタ装置上5mmにおける、通信良好領域を塗りつぶして表している。このとき、直径20mm範囲で通信が良好であることが求められる。図14、図15の左側2つの結果が、ICカード側アンテナ12がアンテナ大であった場合を示す。中央2つの結果が、ICカード側アンテナ12がアンテナ中であった場合を示す。右側2つの結果が、ICカード側アンテナ12がアンテナ小であった場合を示す。
図14、図15から明らかな通り、本願発明のアンテナ1を用いると、従来のリーダ/ライタ側アンテナ11では読み取りが出来ない場合があるアンテナが互いに近い位置にある場合の中央位置においても、安定した読み取りが可能となることが分かる。このように、アンテナのサイズに依らず、様々なサイズと良好な通信ができる。
次に、図1の本願発明のアンテナ1とは異なる形状のアンテナについて説明する。図16は、本願発明のアンテナの他の形状を示す上面模式図である。このように、本願発明のアンテナは、図1の形状に限られるわけではなく、前述した条件を満たすものであれば良い。
図16では、最外部はC1部とC2部であり、このとき、最外部の長さとは、C1部とC2部の長さの和である。すなわち、C1部とC2部とはそれぞれの延長線上にそれぞれが位置するため、その長さの和を最外部の長さとする。一方、内側部はD部である。内側部の場合、図1において延長線上に2つの内側部B部とB1部が位置するが、内側部の長さとして2つの内側部B部とB1部の長さを足したものとはしない。なお、側部B部とB1部の長さを足した結果、図1のA部の長さを越えても良いが、越えないことが好ましい。
本実施の形態に係る通信システムは、リーダライタと非接触ICカード等の非接触通信装置との間で非接触通信を行う。非接触通信は、RFID(Radio Frequency IDentification)、特に所定周波数(例えば、13.56MHz、4.915MHz)の高周波磁界を媒体として用いた近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)である。
リーダライタは、非接触ICカードと非接触通信することで、非接触ICカードからデータを読み出したり、非接触ICカードにデータを書き込んだりするための装置である。かかるリーダライタは、非接触ICカードと非接触通信するためのアンテナと、アンテナに接続された制御基板とを備える。
また非接触ICカードは、ユーザが携帯可能な大きさを有するカード型の非接触通信装置である。非接触ICカードは、薄型のカード外装内に、リーダライタと非接触通信するためのアンテナと、所定の演算処理を実行可能な集積回路(IC)が搭載されたICチップとを備えている。
非接触ICカードとリーダライタとの間で、電磁波を用いて非接触通信することが可能である。すなわち、非接触ICカードを、リーダライタの通信可能範囲内(リーダライタが発する電磁波の有効範囲内)に位置づけると、リーダライタは非接触ICカード内のデータを読み書きすることができる。
上記リーダライタと非接触ICカードとの間で行われる非接触通信は、例えば数cm〜5cm程度の近接無線通信である。なお、これまで説明したのは、ICカード側アンテナ12が長方形である場合において、異なるサイズのいずれにも対応できるアンテナ1についてであるが、これに限られるわけではない。すなわち、本願発明と同様の考え方で、異なる形状のICカード側アンテナ12に対応することも可能である。例えば丸型と長方形のICカード側アンテナ12双方に対応する場合、丸型と対応する最外部と、長方形と対応する内側部を備えると良い。すなわち、本願発明によれば、異なるサイズのアンテナや異なる形状のアンテナのICカード側アンテナ12に対応することができる。
本発明によれば通信相手のアンテナサイズに依らず安定した通信が可能であるため、携帯電話などの様々な電子機器のアンテナ、アンテナ装置および通信装置として有用である。また、特に自動で商品管理、書籍管理などが可能となる収納棚、展示棚以外の医薬品管理、危険物管理、貴重品管理システムなどの用途にも適用できる。
1 本願発明のアンテナ
2 アンテナコイル
3 磁性シート
11 従来のリーダ/ライタ側アンテナ
12 ICカード側アンテナ

Claims (10)

  1. ループ状のアンテナであって、
    前記アンテナのの中心から最も離れる少なくとも2つの第1の磁界発生部と、
    複数の前記第1の磁界発生部の間に接続された少なくとも2つの第2の磁界発生部と、を備え、
    前記複数の第1の磁界発生部のうち少なくとも1対の第1の磁界発生部は対向し、
    前記複数の第2の磁界発生部のうち少なくとも1対の第2の磁界発生部は対向し、
    前記1対の第1の磁界発生部間の距離は、前記1対の第2の磁界発生部間の距離よりも長く、
    前記1対の第1の磁界発生部の長さの和は、前記1対の第2の磁界発生部の長さの和以上であることを特徴とするアンテナ。
  2. 前記1対の第1の磁界発生部は、略同一形状であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ。
  3. 前記1対の第1の磁界発生部は、略平行であることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ。
  4. 前記一対の第2の磁界発生部は、略同一形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかひとつに記載のアンテナ。
  5. 前記一対の第2の磁界発生部は、略平行であることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ。
  6. 前記複数の第1の磁界発生部すべては、略同一形状であることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のアンテナ。
  7. 前記複数の第2の磁界発生部すべては、略同一形状であることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載のアンテナ。
  8. 前記一対の第1の磁界発生部と、前記1対の第2の磁界発生部と、は、略平行であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかひとつに記載のアンテナ。
  9. 更に、前記第1の磁界発生部と前記第2の磁界発生部との間を接続する連結部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかひとつに記載のアンテナ。
  10. 前記1対の第1の磁界発生部及び前記1対の第2の磁界発生部は直線状であり、前記第1の磁界発生部の長さは、前記1対の第2の磁界発生部間の距離よりも長いことを特徴とする請求項1〜9のいずれかひとつに記載のアンテナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016194540A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 デクセリアルズ株式会社 アンテナ装置、及び電子機器

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