JP3617965B2 - 無線カード - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線で情報の送受信や電力の供給を行う無線カード等の無線媒体に関し、特にアンテナを備えた無線カードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線で情報の送受信や電力の供給が可能な無線媒体として、無線ICカード等が提供されている。この無線ICカードは、通常、カード状の本体と、本体内に設けられた送受信用のコイル状アンテナと、コイル状アンテナに接続されたICモジュールとを備えて構成されている。そして、このような無線ICカードは、その利便性から種々のシステムに用いられている。
【0003】
すなわち、無線ICカードは、交番磁界中に晒されると、コイル状アンテナに電流が誘起され、アンテナに接続されたICモジュールを駆動することができ、カードリーダ/ライタにカードを挿入することなく、非接触で情報の読み出しや書き込みを行うことができる。
【0004】
通常、無線ICカードは1枚のみで使用されるが、無線ICカードを複数枚、例えば2枚重ねて使用する状態が生じる場合も考えられる。2枚の無線ICカードの位置関係は任意であるため、重なり合う部分が少ない場合、特に、アンテナ同士が重なり合う部分が少ない場合、アンテナ同士が相互に影響し合うことが少なく、無線ICカードの通信能力を著しく低下させることはない。
【0005】
しかしながら、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で密着して重ね合わせた場合、両無線ICカードのアンテナは大部分が重なり合い、これらアンテナ相互間の影響が強まり、すなわち、アンテナ間の結合が強まり、各無線ICカードの受信電圧低下や共振周波数の変動が生じる。その結果、通信距離が低下し、無線ICカード本来の能力を発揮できなくなる。
【0006】
そこで、例えば、特開2000−137777号公報に開示された無線ICカードによれば、2枚の無線ICカードを重ね合わせた際にアンテナ同士が重なる領域が低減するように、長方形状のアンテナをカード本体の各辺に対し傾斜して配置し、かつ、カード本体の中心軸に対して左右および上下非対称に配置して構成されている。
【0007】
上記構成の無線ICカードによれば、2枚の無線ICカードを外形を合わせて重ねた場合を想定すると、2枚の無線ICカードの位置関係が、左右及び上下に反転して重なっている場合、アンテナ同士が重なる領域が低減し、アンテナ同士の結合を弱くすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成された無線ICカードにおいて、アンテナを傾けて配置し、カード本体の中心軸に対して左右および上下非対称な配置形状とするには、アンテナの外形寸法をカード本体の外形寸法よりも充分に小さく形成する必要がある。そのため、特に消費電力の大きい無線ICカード等を考えた場合や、カードリーダ/ライタ側のアンテナとの関係を考慮した場合、十分な通信距離を確保することが困難となり問題を生じる可能性がある。
【0009】
この発明は、上記の問題に鑑みなされたもので、その目的は、単独で使用する場合、および複数枚を重ね合わせて使用した場合のいずれにおいても、充分な通信距離を確保することが可能な無線カードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係る無線カードは、カード本体と、カード本体上に設けられたICモジュールと、上記カード本体上に設けられているとともに上記ICモジュールに電気的に接続され、情報の送受信を行うアンテナと、を備え、
上記アンテナは、上記カード本体の外縁に沿って設けられた第1ループ部と、上記第1ループ部の内側に配設されているとともに第1ループ部に直列に接続された第2ループ部と、を備えていることを特徴としている。
【0011】
また、この発明に係る無線カードによれば、上記第1ループ部は、上記カード本体の外形とほぼ対応した形状および寸法を有していることを特徴としている。
上記構成の無線カードによれば、アンテナの第1ループ部をカード本体の外形寸法に限りなく近づけ、第1ループ部の内側に小型の第2ループ部を設けることにより、単体での使用時には十分な通信距離を得るとともに、複数枚重ねて使用する状況が生じた場合でも、アンテナの重なり部分を軽減しすることにより受信電力が大きく低下せず、通例の使用状態を確保することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態に係る無線ICカードについて詳細に説明する。
図1に示すように、この発明の第1の実施の形態に係る無線ICカードは、長方形状のカード本体10と、カード本体上に設けられたICモジュール12と、カード本体上に設けられているとともにICモジュールに電気的に接続され、情報の送受信を行うアンテナ14と、を備えている。
【0013】
アンテナ14は、カード本体の外縁にほぼ沿って設けられた第1ループ部16と、第1ループ部の内側に配設されているとともに第1ループ部に直列に接続された第2ループ部18と、を有している。第1ループ部16は、カード本体10の外形と対応した長方形状に形成されているとともに、カード本体の外形寸法に限りなく近づけた寸法を有している。
【0014】
一方、第2ループ部18は、第1ループ部16の長辺、短辺の1/2以下の長さの辺を有した矩形状に形成されている。そして、この第2ループ部18は、カード本体10の形状が多角形で辺数nの場合、多角形の中心を通る線により、n等分される領域の一つの範囲内に配設されている。すなわち、本実施の形態では、第2ループ部18は、長方形のカード本体10の内、長辺および短辺と平行でカード本体の中心を通る中心軸X、Yによって4等分された領域の1つの範囲内に配設されている。
また、ICモジュール12は、第2ループ部18の内側に配設されている。このICモジュール12は、第2ループ部18の外側に設けても良い。
【0015】
上記のように構成された無線ICカードによれば、アンテナ14を外側の第1ループ部16と内側の第2ループ部18とで構成することにより、複数枚の無線ICカードを重ね合わせて使用した場合でも、各アンテナの結合による受信電力の低下を軽減することができる。同時に、カード本体10の外形に合わせた大型の第1ループ部16を備えていることから最大限の通信距離を確保することができる。
【0016】
図2に示すように、例えば、カードリーダ/ライタ20に対して2枚の無線ICカードA、Bを重ね合わせて対向させた場合を想定すると、図3(a)に示すように、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で、かつ、左右反転した状態で密着して重ね合わせた場合、図3(b)に示すように、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で、かつ、上下反転した状態で密着して重ね合わせた場合、図3(c)に示すように、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で、かつ、180°回転した状態で密着して重ね合わせた場合、のいずれにおいても、第2ループ部18同士は互いに重なることなく互いにずれて位置する。従って、第2ループ部18同士が相互に影響し合いことが少なく、アンテナ間の結合を弱めることができ、無線ICカードの通信能力を著しく低下させることはない。
【0017】
図4は、無線ICカードを1枚で使用した場合と、2枚の無線ICカードを重ねて使用しアンテナ間の結合が弱い場合と強い場合との3種類について、無線ICカードの受信電圧のf特性を示している。図4において、曲線Cは無線ICカードを1枚で使用した場合、曲線Dは、無線ICカードを2枚重ねて使用しアンテナ間の結合が弱い場合、すなわち、図3(a)ないし3(c)に示す状態に相当している。更に、曲線Eは、無線ICカードを2枚重ねて使用しアンテナ間の結合が強い場合、すなわち、図5に示すように、2枚の無線ICカードが同一の向きで重なり合った状態に相当している。
【0018】
従って、無線ICカードを2枚重ねて通信を行う場合、アンテナ同士の結合が弱い方が有利であり、上述した本実施の形態に係る無線ICカードによれば、2枚の無線ICカードを同一の向きで外形を合わせて重ね合わせる場合を除き、アンテナ間の結合を弱くし、十分な通信距離を確保することができる。
【0019】
なお、上述した実施の形態では、アンテナ14の第2ループ部18をカード本体10の中心を通る中心軸X、Yによって4等分された領域の1つの範囲内に配設する構成としたが、第2ループ部を中心軸XおよびYに対して非対称に配置する構成としてもよい。この場合においても、無線ICカードを2枚重ねて使用した際、第2ループ部同士の重なり領域を少なくすることができる。また、カード本体10、第1ループ部16、および第2ループ部18は、長方形に限らず他の形状としてもよい。
【0020】
図6に示すように、この発明の第2の実施の形態に係る無線ICカードによれば、アンテナ14の第1ループ部16は、カード本体10の外形と対応した長方形状に形成されているとともに、カード本体の外形寸法に限りなく近づけた寸法を有している。また、第2ループ部18は、第1ループ部16の長辺および短辺を2辺とした直角三角形に形成されている。
【0021】
すなわち、カード本体10が多角形で辺数nの場合、第2ループ部18は、第1ループ部16のn−1辺以内の数の辺が第1ループ部の辺に沿って延び、残りの辺が第1ループの辺から離間した直線あるいは曲線で形成されている。
【0022】
更に、図7に示すように、この発明の第3の実施の形態に係る無線ICカードによれば、アンテナ14の第1ループ部16は、カード本体10の外形と対応した長方形状に形成されているとともに、カード本体の外形寸法に限りなく近づけた寸法を有している。また、第2ループ部18はほぼ楕円形状に形成され、楕円の中心をカード本体10の中心からずらして配置されている。また、第2ループ部18は、その長軸がカード本体10の直交する2つの中心軸X、Yに対して傾斜して延びている。
【0023】
すなわち、アンテナ14の第2ループ部18は、カード本体10の直交する2つの中心軸の夫々より短い領域内で、カード本体10の中心と異なる中心を持った形状に形成されている。
【0024】
上記第2および第3の実施の形態において、他の構成は前述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0025】
そして、第2および第3の実施の形態においても、2枚の無線ICカードを重ねて使用する場合、無線ICカードを同じ向き重ねた場合を除き、すなわち、左右反転、上下反転、180°回転して重ねた場合は、アンテナ同士に重ならない部分が生じ、結合を弱めることが可能となる。従って、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0026】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した各実施の形態において、アンテナの巻き数について触れられていないが、第1および第2ループ部の巻き数は、種々の状況に応じて任意の設定可能であり、両ループの巻き数を同一にしても、あるいは、互いに異なる巻き数としてもよい。
【0027】
また、アンテナの第1ループ部の形状は、カード本体の外形と異なる形状としてもよい。第1ループ部の少なくとも一部を、例えば、カード本体の形状が多角形で辺数nの場合、多角形の中心を通る線により、n等分される1つの領域内に位置した部分を、カード本体の側縁に対して傾斜した形状や湾曲した形状としてもよい。このような構成によれば、複数枚の無線ICカードを外形を合わせて重ねた場合、アンテナの第1ループ同士で重ならない領域を得ることができ、アンテナ間の結合を低減し、その結果、通信距離の低減を一層抑えることが可能となる。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、単独で使用する場合、および複数枚を重ね合わせて使用した場合のいずれにおいても、充分な通信距離を確保することが可能な無線カードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る無線ICカードを示す平面図。
【図2】2枚重ねて配置された上記無線ICカードおよびカードリーダ/ライタを概略的に示す斜視図。
【図3】上記無線ICカードを2枚重ねて配置した状態をそれぞれ示す平面図。
【図4】上記無線ICカード単体で使用した場合、2枚重ねて使用した場合の周波数特性を示す図。
【図5】上記無線ICカードを同一の向きに2枚重ねて配置した状態を示す平面図。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係る無線ICカードを示す平面図。
【図7】この発明の第3の実施の形態に係る無線ICカードを示す平面図。
【符号の説明】
10…カード本体
12…ICモジュール
14…アンテナ
16…第1ループ部
18…第2ループ部
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線で情報の送受信や電力の供給を行う無線カード等の無線媒体に関し、特にアンテナを備えた無線カードに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線で情報の送受信や電力の供給が可能な無線媒体として、無線ICカード等が提供されている。この無線ICカードは、通常、カード状の本体と、本体内に設けられた送受信用のコイル状アンテナと、コイル状アンテナに接続されたICモジュールとを備えて構成されている。そして、このような無線ICカードは、その利便性から種々のシステムに用いられている。
【0003】
すなわち、無線ICカードは、交番磁界中に晒されると、コイル状アンテナに電流が誘起され、アンテナに接続されたICモジュールを駆動することができ、カードリーダ/ライタにカードを挿入することなく、非接触で情報の読み出しや書き込みを行うことができる。
【0004】
通常、無線ICカードは1枚のみで使用されるが、無線ICカードを複数枚、例えば2枚重ねて使用する状態が生じる場合も考えられる。2枚の無線ICカードの位置関係は任意であるため、重なり合う部分が少ない場合、特に、アンテナ同士が重なり合う部分が少ない場合、アンテナ同士が相互に影響し合うことが少なく、無線ICカードの通信能力を著しく低下させることはない。
【0005】
しかしながら、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で密着して重ね合わせた場合、両無線ICカードのアンテナは大部分が重なり合い、これらアンテナ相互間の影響が強まり、すなわち、アンテナ間の結合が強まり、各無線ICカードの受信電圧低下や共振周波数の変動が生じる。その結果、通信距離が低下し、無線ICカード本来の能力を発揮できなくなる。
【0006】
そこで、例えば、特開2000−137777号公報に開示された無線ICカードによれば、2枚の無線ICカードを重ね合わせた際にアンテナ同士が重なる領域が低減するように、長方形状のアンテナをカード本体の各辺に対し傾斜して配置し、かつ、カード本体の中心軸に対して左右および上下非対称に配置して構成されている。
【0007】
上記構成の無線ICカードによれば、2枚の無線ICカードを外形を合わせて重ねた場合を想定すると、2枚の無線ICカードの位置関係が、左右及び上下に反転して重なっている場合、アンテナ同士が重なる領域が低減し、アンテナ同士の結合を弱くすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成された無線ICカードにおいて、アンテナを傾けて配置し、カード本体の中心軸に対して左右および上下非対称な配置形状とするには、アンテナの外形寸法をカード本体の外形寸法よりも充分に小さく形成する必要がある。そのため、特に消費電力の大きい無線ICカード等を考えた場合や、カードリーダ/ライタ側のアンテナとの関係を考慮した場合、十分な通信距離を確保することが困難となり問題を生じる可能性がある。
【0009】
この発明は、上記の問題に鑑みなされたもので、その目的は、単独で使用する場合、および複数枚を重ね合わせて使用した場合のいずれにおいても、充分な通信距離を確保することが可能な無線カードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係る無線カードは、カード本体と、カード本体上に設けられたICモジュールと、上記カード本体上に設けられているとともに上記ICモジュールに電気的に接続され、情報の送受信を行うアンテナと、を備え、
上記アンテナは、上記カード本体の外縁に沿って設けられた第1ループ部と、上記第1ループ部の内側に配設されているとともに第1ループ部に直列に接続された第2ループ部と、を備えていることを特徴としている。
【0011】
また、この発明に係る無線カードによれば、上記第1ループ部は、上記カード本体の外形とほぼ対応した形状および寸法を有していることを特徴としている。
上記構成の無線カードによれば、アンテナの第1ループ部をカード本体の外形寸法に限りなく近づけ、第1ループ部の内側に小型の第2ループ部を設けることにより、単体での使用時には十分な通信距離を得るとともに、複数枚重ねて使用する状況が生じた場合でも、アンテナの重なり部分を軽減しすることにより受信電力が大きく低下せず、通例の使用状態を確保することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態に係る無線ICカードについて詳細に説明する。
図1に示すように、この発明の第1の実施の形態に係る無線ICカードは、長方形状のカード本体10と、カード本体上に設けられたICモジュール12と、カード本体上に設けられているとともにICモジュールに電気的に接続され、情報の送受信を行うアンテナ14と、を備えている。
【0013】
アンテナ14は、カード本体の外縁にほぼ沿って設けられた第1ループ部16と、第1ループ部の内側に配設されているとともに第1ループ部に直列に接続された第2ループ部18と、を有している。第1ループ部16は、カード本体10の外形と対応した長方形状に形成されているとともに、カード本体の外形寸法に限りなく近づけた寸法を有している。
【0014】
一方、第2ループ部18は、第1ループ部16の長辺、短辺の1/2以下の長さの辺を有した矩形状に形成されている。そして、この第2ループ部18は、カード本体10の形状が多角形で辺数nの場合、多角形の中心を通る線により、n等分される領域の一つの範囲内に配設されている。すなわち、本実施の形態では、第2ループ部18は、長方形のカード本体10の内、長辺および短辺と平行でカード本体の中心を通る中心軸X、Yによって4等分された領域の1つの範囲内に配設されている。
また、ICモジュール12は、第2ループ部18の内側に配設されている。このICモジュール12は、第2ループ部18の外側に設けても良い。
【0015】
上記のように構成された無線ICカードによれば、アンテナ14を外側の第1ループ部16と内側の第2ループ部18とで構成することにより、複数枚の無線ICカードを重ね合わせて使用した場合でも、各アンテナの結合による受信電力の低下を軽減することができる。同時に、カード本体10の外形に合わせた大型の第1ループ部16を備えていることから最大限の通信距離を確保することができる。
【0016】
図2に示すように、例えば、カードリーダ/ライタ20に対して2枚の無線ICカードA、Bを重ね合わせて対向させた場合を想定すると、図3(a)に示すように、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で、かつ、左右反転した状態で密着して重ね合わせた場合、図3(b)に示すように、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で、かつ、上下反転した状態で密着して重ね合わせた場合、図3(c)に示すように、2枚の無線ICカードをその外形がほぼ一致した状態で、かつ、180°回転した状態で密着して重ね合わせた場合、のいずれにおいても、第2ループ部18同士は互いに重なることなく互いにずれて位置する。従って、第2ループ部18同士が相互に影響し合いことが少なく、アンテナ間の結合を弱めることができ、無線ICカードの通信能力を著しく低下させることはない。
【0017】
図4は、無線ICカードを1枚で使用した場合と、2枚の無線ICカードを重ねて使用しアンテナ間の結合が弱い場合と強い場合との3種類について、無線ICカードの受信電圧のf特性を示している。図4において、曲線Cは無線ICカードを1枚で使用した場合、曲線Dは、無線ICカードを2枚重ねて使用しアンテナ間の結合が弱い場合、すなわち、図3(a)ないし3(c)に示す状態に相当している。更に、曲線Eは、無線ICカードを2枚重ねて使用しアンテナ間の結合が強い場合、すなわち、図5に示すように、2枚の無線ICカードが同一の向きで重なり合った状態に相当している。
【0018】
従って、無線ICカードを2枚重ねて通信を行う場合、アンテナ同士の結合が弱い方が有利であり、上述した本実施の形態に係る無線ICカードによれば、2枚の無線ICカードを同一の向きで外形を合わせて重ね合わせる場合を除き、アンテナ間の結合を弱くし、十分な通信距離を確保することができる。
【0019】
なお、上述した実施の形態では、アンテナ14の第2ループ部18をカード本体10の中心を通る中心軸X、Yによって4等分された領域の1つの範囲内に配設する構成としたが、第2ループ部を中心軸XおよびYに対して非対称に配置する構成としてもよい。この場合においても、無線ICカードを2枚重ねて使用した際、第2ループ部同士の重なり領域を少なくすることができる。また、カード本体10、第1ループ部16、および第2ループ部18は、長方形に限らず他の形状としてもよい。
【0020】
図6に示すように、この発明の第2の実施の形態に係る無線ICカードによれば、アンテナ14の第1ループ部16は、カード本体10の外形と対応した長方形状に形成されているとともに、カード本体の外形寸法に限りなく近づけた寸法を有している。また、第2ループ部18は、第1ループ部16の長辺および短辺を2辺とした直角三角形に形成されている。
【0021】
すなわち、カード本体10が多角形で辺数nの場合、第2ループ部18は、第1ループ部16のn−1辺以内の数の辺が第1ループ部の辺に沿って延び、残りの辺が第1ループの辺から離間した直線あるいは曲線で形成されている。
【0022】
更に、図7に示すように、この発明の第3の実施の形態に係る無線ICカードによれば、アンテナ14の第1ループ部16は、カード本体10の外形と対応した長方形状に形成されているとともに、カード本体の外形寸法に限りなく近づけた寸法を有している。また、第2ループ部18はほぼ楕円形状に形成され、楕円の中心をカード本体10の中心からずらして配置されている。また、第2ループ部18は、その長軸がカード本体10の直交する2つの中心軸X、Yに対して傾斜して延びている。
【0023】
すなわち、アンテナ14の第2ループ部18は、カード本体10の直交する2つの中心軸の夫々より短い領域内で、カード本体10の中心と異なる中心を持った形状に形成されている。
【0024】
上記第2および第3の実施の形態において、他の構成は前述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0025】
そして、第2および第3の実施の形態においても、2枚の無線ICカードを重ねて使用する場合、無線ICカードを同じ向き重ねた場合を除き、すなわち、左右反転、上下反転、180°回転して重ねた場合は、アンテナ同士に重ならない部分が生じ、結合を弱めることが可能となる。従って、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0026】
なお、この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、上述した各実施の形態において、アンテナの巻き数について触れられていないが、第1および第2ループ部の巻き数は、種々の状況に応じて任意の設定可能であり、両ループの巻き数を同一にしても、あるいは、互いに異なる巻き数としてもよい。
【0027】
また、アンテナの第1ループ部の形状は、カード本体の外形と異なる形状としてもよい。第1ループ部の少なくとも一部を、例えば、カード本体の形状が多角形で辺数nの場合、多角形の中心を通る線により、n等分される1つの領域内に位置した部分を、カード本体の側縁に対して傾斜した形状や湾曲した形状としてもよい。このような構成によれば、複数枚の無線ICカードを外形を合わせて重ねた場合、アンテナの第1ループ同士で重ならない領域を得ることができ、アンテナ間の結合を低減し、その結果、通信距離の低減を一層抑えることが可能となる。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、単独で使用する場合、および複数枚を重ね合わせて使用した場合のいずれにおいても、充分な通信距離を確保することが可能な無線カードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る無線ICカードを示す平面図。
【図2】2枚重ねて配置された上記無線ICカードおよびカードリーダ/ライタを概略的に示す斜視図。
【図3】上記無線ICカードを2枚重ねて配置した状態をそれぞれ示す平面図。
【図4】上記無線ICカード単体で使用した場合、2枚重ねて使用した場合の周波数特性を示す図。
【図5】上記無線ICカードを同一の向きに2枚重ねて配置した状態を示す平面図。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係る無線ICカードを示す平面図。
【図7】この発明の第3の実施の形態に係る無線ICカードを示す平面図。
【符号の説明】
10…カード本体
12…ICモジュール
14…アンテナ
16…第1ループ部
18…第2ループ部
Claims (6)
- カード本体と、
カード本体上に設けられたICモジュールと、
上記カード本体上に設けられているとともに上記ICモジュールに電気的に接続され、情報の送受信を行うアンテナと、を備え、
上記アンテナは、上記カード本体の外縁に沿って設けられた第1ループ部と、上記第1ループ部の内側に配設されているとともに第1ループ部に直列に接続された第2ループ部と、を備えていることを特徴とする無線カード。 - 上記第1ループ部は、上記カード本体の外形とほぼ対応した形状および寸法を有していることを特徴とする請求項1に記載の無線カード。
- 上記カード本体が多角形で辺数nの場合、上記第2ループ部は、上記カード本体の中心を通る線によりn等分される領域の1つの範囲内に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線カード。
- 上記カード本体は長方形状を有し、上記第2ループ部は、上記カード本体の長辺および短辺と平行な直交する2本の中心軸で囲まれた領域に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の無線カード。
- 上記カード本体が多角形で辺数nの場合、上記第2ループ部は、上記第1ループ部のn−1辺以内の数の辺が上記第1ループ部の辺に沿って延び、残りの辺が第1ループの辺から離間した直線あるいは曲線で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線カード。
- 上記第2ループ部は、カード本体10の直交する2つの中心軸の夫々より短い領域内で、カードの中心と異なる中心を持った形状で作製されることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線カード。
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