JP6443157B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、エンジンとモータとの駆動力により走行するHEVモードと、モータのみの駆動力で走行するEVモードとを走行状態に応じて切り替えながら走行可能なハイブリッド車両の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来のハイブリッド車両の制御装置は、EVモードで走行中に、アクセルペダルの踏み増しなどのエンジンの始動要求があった場合、モータの駆動力によりエンジンをクランキングして、エンジンを始動する。
特開2007−55291号公報
しかしながら、上記従来技術では、EVモードにおいて、エンジンの始動要求が生じた直後に、常に、エンジンを始動した場合、燃料を余計に消費してしまうことがある。
例えば、運転者が加速操作を行ってエンジンを始動した直後に、目前の信号が赤に変わって運転者が減速操作を行った場合、エンジンを始動したにも拘らず、すぐにエンジンを停止して、モータを回生させる必要がある。この場合、エンジンの始動に伴うHEVモードへの移行が不要であり、結果的に無駄な燃料消費が生ずることになる。
このように、エンジンの始動要求の直後にエンジンを始動した場合、不要なエンジン始動により燃料を余計に消費することがあり、この場合、ハイブリッド車両の燃費が低下するという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、燃費向上を図ることが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関するものであって、運転者からの要求出力に基づいて、
エンジンとモータとの駆動力により走行するHEVモードと、モータのみの駆動力により走行するEVモードと、を切り替えるコントローラを備えている。
このコントローラは、EVモードでの走行中において、運転者の要求出力が、予め設定された第1HEV遷移閾値以上で、かつHEV切替待機時間以上続いた場合に、EVモードからHEVモードに切り替える。
本発明のハイブリッド車両の制御装置では、EVモード時に、運転者の要求出力が第1HEV遷移閾値を越えても、HEV切替待機時間が経過する前に第1HEV遷移閾値よりも低下した場合には、HEVモードに移行せずにEVモードを維持する。
したがって、本発明は、不要なエンジン始動が減るため、燃費向上を図ることが可能となる。
実施の形態1の制御装置を備えたハイブリッド車両の全体構成の概略を示す全体システム図である。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置の統合コントローラの構成を示すブロック図である。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置におけるモード切替部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置の遷移判定用SOC演算部における遷移判定用SOCの演算に用いる遷移判定用SOC設定用マップである。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置におけるEVモードとHEVモードとの切替の基準となるEV→HEV遷移線、EV→HEV即遷移線、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線の特性を示す遷移特性マップである。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置の車速条件遷移判定部における遷移判定特性を示す遷移判定マップである。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置のアクセル開度条件遷移判定部における遷移判定特性を示す遷移判定マップである。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置のモード切替部における運転モードを決定する処理の全体の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置の目標駆動パワー条件遷移判定部における運転モードを決定する処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置によるEVモードからHEVモードへの遷移の際の作用効果を説明するタイムチャートである。 実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置によるHEVモードからEVモードへ遷移する際の作用効果を説明するタイムチャートである。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置の構成を説明する。
実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、左右前輪を駆動輪とし、変速機としてベルト式無段変速機(CVT)を搭載したFFハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例であり、以下、単にハイブリッド車両と称する)に適用したものである。
以下、実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置の構成を、「ハイブリッド車両の全体システム構成」、「ハイブリッド車両の制御系」[統合コントローラによる制御] [EVモードとHEVモードへの切替制御]に分けて説明する。
[ハイブリッド車両の全体システム構成]
図1は、実施の形態1の制御装置が適用されたハイブリッド車両の全体システムを示す。以下、図1に基づいて、ハイブリッド車両の全体システム構成を説明する。
ハイブリッド車両の駆動系は、エンジンEngと、第1クラッチCL1と、モータジェネレータMG(以下、モータMGという)と、第2クラッチCL2と、無段変速機CVTと、を備えている。
すなわち、ハイブリッド車両の駆動系は、駆動源としてのエンジンEngとモータMGとの出力が無段変速機CVTにより所定の変速比に変速されて駆動輪としての左右前輪FL,FRへ伝達可能に構成されている。
また、このハイブリッド車両の駆動系は、エンジンEngとモータMGとの間に、駆動伝達を断接可能な第1クラッチCL1が設けられているとともに、モータMGと無段変速機CVTとの間に駆動伝達を断接可能な第2クラッチCL2が設けられている。したがって、両クラッチCL1、CL2を締結してエンジンEngとモータMGとの駆動力により走行するHEVモードを形成することができる。また、第1クラッチCL1を解放する一方で、第2クラッチCL2を締結して、モータMGのみの駆動力により走行するEVモードを形成することができる。
エンジンEngは、希薄燃焼可能であり、スロットルアクチュエータによる吸入空気量とインジェクタによる燃料噴射量と、点火プラグによる点火時期の制御により、エンジントルクが指令値と一致するように制御される。
なお、エンジンEngは、第1クラッチCL1を滑り締結しながらモータジェネレータMGによりクランキングして始動可能である。また、低温時条件、高温時条件などでは図示を省略したスタータモータによる始動を可能とすることもできる。
第1クラッチCL1は、エンジンEngとモータジェネレータMGとの間に介装された摩擦締結要素である。この第1クラッチCL1として、後述する油圧制御回路110から供給される第1クラッチ油圧に基づくストローク制御より、完全締結、半締結、解放に切り替え可能なものを用いている。
モータ(モータジェネレータ)MGは、走行駆動源になる交流同期モータ構造であり、発進時や走行時に駆動トルク制御や回転数制御を行うとともに、制動時や減速時に回生ブレーキ制御による車両運動エネルギーの強電バッテリBATへ回収を行なうものである。
なお、このモータジェネレータMGと強電バッテリBATとの間には、力行時に直流を三相交流に変換し、回生時に三相交流を直流に変換するインバータINVが介在されている。
第2クラッチCL2は、モータジェネレータMGと駆動輪である左右の前輪FR,FLとの間に介装された摩擦締結要素である。この第2クラッチCL2も、油圧制御回路110から供給される第2クラッチ油圧によるストローク制御により、完全締結/スリップ締結/解放に制御される。
無段変速機CVTは、図示は省略するがプライマリプーリと、セカンダリプーリと、両プーリに掛け渡されたベルトと、を有する周知のものである。そして、この無段変速機CVTは、油圧制御回路110からプライマリ油室とセカンダリ油室へ供給されるプライマリ圧とセカンダリ圧により、ベルトの巻き付き径を変えることで無段階の変速比を得る変速機である。
なお、油圧制御回路110は、油圧源として、メインオイルポンプMOP(メカ駆動)と、サブオイルポンプSOP(モータ駆動)と、を有する。
メインオイルポンプMOPは、モータジェネレータMGのモータ軸(=変速機入力軸)により回転駆動される。また、サブオイルポンプSOPは、内蔵のモータにより駆動され、主に潤滑冷却用油を作り出す補助ポンプとして用いられる。
そして、油圧制御回路110は、第1クラッチソレノイドバルブ111、第2クラッチソレノイドバルブ112、変速制御ソレノイドバルブ113を備えている。
第1クラッチソレノイドバルブ111および第2クラッチソレノイドバルブ112は、それぞれ、油圧源からのポンプ吐出圧を調圧することで生成したライン圧PLを元圧とし、そのストローク量に基づいて第1クラッチ圧および第2クラッチ圧を形成する。
変速制御ソレノイドバルブ113は、ライン圧PLを元圧とし、そのストローク量によりプライマリ圧とセカンダリ圧を作り出すもので、複数のソレノイドバルブから構成されている。
ハイブリッド車両は、上述のように、1モータ・2クラッチと呼ばれるハイブリッド駆動システムが構成され、主な運転モードとして、「EVモード」、「HEVモード」、「(HEV)WSCモード」を有する。
「EVモード」は、第1クラッチCL1を解放し、第2クラッチCL2を締結してモータジェネレータMGのみを駆動源に有する電気自動車モードである。
「HEVモード」は、両クラッチCL1,CL2を締結してエンジンEngとモータMGを駆動源に有するハイブリッド車モードである。
「WSCモード」は、「HEVモード」において、モータMGを回転数制御し、第2クラッチCL2を要求駆動力相当の締結トルク容量にてスリップ締結するCL2スリップ締結モードである。この「WSCモード」は、「HEVモード」での停車からの発進域や低速からの停車域において、エンジンアイドル回転数以上で回転するエンジンEngと左右前輪FL,FRの回転差を、CL2スリップ締結により吸収するために選択される。なお、「WSCモード」が必要な理由は、駆動系にトルクコンバータのような回転差吸収継手を持たないことによる。
[ハイブリッド車両の制御系]
次に、ハイブリッド車両の制御系について説明する。
このハイブリッド車両の制御系は、インバータINVと、強電バッテリBATと、統合コントローラ10と、変速機コントローラ11と、クラッチコントローラ12と、エンジンコントローラ13と、モータコントローラ14と、バッテリコントローラ15と、ACコントローラ16と、を備えている。尚、本実施の形態においては、各種コントローラを個別に備えて制御系を構成しているが、1つのコントローラにまとめて制御系を構成するようにしても良い。
ハイブリッド車両の電源系は、モータジェネレータ電源としての強電バッテリBATと、12V系負荷電源としての12Vバッテリ(図示省略)と、を備えている。
インバータINVは、直流/交流の変換を行い、モータMGの駆動電流を生成する。また生成する駆動電流の位相を逆転することでモータMGの出力回転を反転する。
強電バッテリBATは、モータジェネレータMGの電源として搭載された二次電池であり、例えば、多数のセルにより構成したセルモジュールを、バッテリパックケース内に設定したリチウムイオンバッテリが用いられる。尚、本実施の形態では、リチウムイオンに限らず、ニッケル水素電池などの蓄電手段であっても良い。
インバータINVは、モータコントローラ14による力行/回生制御により、強電バッテリBATの放電によりモータMGを駆動する力行時、強電バッテリBATからの直流電力を三相交流に変換してモータMGに供給する。また、モータMGでの発電により強電バッテリBATを充電する回生時、モータMGからの三相交流電力を直流電力に変換する。
統合コントローラ10は、マイクロコンピュータを備えた電子制御ユニット(ECU)により構成され、バッテリ残量(バッテリSOC)、アクセル開度APO、車速VSPからなどから目標駆動トルクなどを演算する。そして、統合コントローラ10は、その演算結果に基づいて、各アクチュエータ(モータMG、エンジンEng、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、無段変速機CVT)に対する指令値を演算し、各コントローラ11〜15へと送信する。
なお、バッテリSOCは、バッテリコントローラ15から入力する。アクセル開度APOは、アクセル開度センサ21により検出する。車速VSPは、変速機出力回転数に同期した値であって、変速機出力回転数センサ22により検出する。
また、この統合コントローラ10は、メインオイルポンプMOPの吐出流量と、サブオイルポンプSOPの吐出流量、ライン圧PLの制御を行う。
変速機コントローラ11は、統合コントローラ10からの変速指令を達成するように変速制御を行なう。この変速制御は、油圧制御回路110を介して供給されたライン圧PLを元圧として、変速制御ソレノイドバルブ113の制御に基づいて無段変速機CVTのプライマリプーリに供給する油圧と、セカンダリプーリに供給する油圧をそれぞれ制御することで行われる。
そして、ライン圧PLからプライマリプーリに供給する油圧と、セカンダリプーリに供給する油圧を作り出した際に生じた余剰圧は、第1クラッチCL1や第2クラッチCL2の冷却や潤滑に回される。
クラッチコントローラ12は、クラッチの入力および出力回転数やクラッチ油温などを入力とし、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令および第2クラッチ制御指令を達成するように、第1クラッチ制御、第2クラッチ制御を行う。
この第1クラッチ制御は、油圧制御回路110を介して供給されたライン圧PLを元圧として、第1クラッチソレノイドバルブ111の制御に基づいて第1クラッチCL1に供給される油圧を制御することで行われる。
また、第2クラッチ制御は、油圧制御回路110を介して供給されたライン圧PLを元圧として、第2クラッチソレノイドバルブ112の制御に基づいて第2クラッチCL2に供給される油圧を制御することで行われる。
そして、ライン圧PLから第1クラッチCL1に供給される油圧と、第2クラッチCL2に供給される油圧を作り出した際に生じた余剰圧は、第1クラッチCL1や第2クラッチCL2の冷却や潤滑に回される。
エンジンコントローラ13は、エンジン回転数センサ23が検出するエンジン回転数や統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令値などを入力する。そして、エンジンコントローラ13は、始動制御や燃料噴射制御や点火制御や燃料カット制御などを行って目標エンジントルク指令値を達成するようにエンジントルクを制御する。
モータコントローラ14は、統合コントローラ10からの目標モータトルク指令値、モータ回転数指令値や、モータ回転数センサ24が検出するモータ回転数などを入力する。そして、モータコントローラ14は、目標モータトルク指令値やモータ回転数指令値を達成するようにモータMGの力行制御や回生制御、モータクリープ制御、モータアイドル制御などの制御を行なう。
バッテリコントローラ15は、バッテリ電圧センサ25や、バッテリ温度センサ26などからの入力情報に基づき、強電バッテリBATの残量であるバッテリSOCやバッテリ温度などを管理し、その情報を統合コントローラ10へと送信する。
ACコントローラ16は、各種車室温度に関係する環境因子を検出するセンサ(図示省略)の検出に基づいて、電動エアコン70の作動を制御する。この電動エアコン70は、強電バッテリBATからの給電により作動し、車内温度を調整するもので、この電動エアコン70には、冷媒を圧縮する電動コンプレッサ71が設けられている。この電動コンプレッサ71は、図示を省略したインバータを内蔵し、強電バッテリBATから供給される直流電力を交流電力に変換し、図示を省略したモータにより駆動する。なお、強電バッテリBATには、電動エアコン70と並列にDC/DCコンバータ80が接続されている。このDC/DCコンバータ80は、強電バッテリBATの電圧を変圧した上で、サブオイルポンプSOPなどの車載の電気機器に直流電力を供給する。
[統合コントローラによる制御]
次に、統合コントローラ10による制御について簡単に説明する。
統合コントローラ10は、図2に示すように、目標駆動トルク演算部100と、モード切替部200と、目標充放電出力演算部300と、動作点指令部400と、を備えている。
目標駆動トルク演算部100では、アクセル開度APOと車速VSPなどを入力し、目標定常トルクマップ(エンジントルクマップの一例)とアシストトルクマップ(モータジェネレータトルクマップの一例)とから、目標駆動トルクtTd(目標車両トータルトルク)を算出する。
モード切替部200では、目標とする運転モード、すなわち、HEVモードとEVモードとのいずれの運転モードとするかを演算する。なお、このモード切替部200による運転モードの設定の詳細については後述する。
目標充放電出力演算部300では、バッテリSOCが低いときは発電量を増加させ、バッテリSOCが高いときは発電量を絞り、モータアシストを増やすように目標充放電電力tPを演算する。
動作点指令部400では、アクセル開度APOと目標駆動トルクtTdと運転モードと車速VSPと目標充放電電力tPとから、これらの動作点到達目標を演算し、指令値として出力する。この動作点到達目標としては、目標エンジントルク、目標モータトルク、目標CL2トルク容量、目標変速比、第1クラッチソレノイド電流指令、第2クラッチソレノイド電流指令を演算する。尚、本実施の形態では、動作点司令部400が、目標エンジントルク、目標モータトルク、目標CL2トルク容量、目標変速比、第1クラッチソレノイド電流指令、第2クラッチソレノイド電流指令を統合して演算しているが、指令値を算出する手段を各々に設けるようにしても良い。
[EVモードからHEVモードへの切替制御]
次に、モード切替部200による運転モードの切替制御について詳細に説明する。
本実施の形態1では、モード切替部200は、図3に示すように、目標駆動パワー演算部210と、遷移判定用SOC演算部220と、遷移判定閾値演算部230と、待機時間演算部240と、EV/HEV遷移判定部250と、を備えている。
目標駆動パワー演算部210は、運転者の要求出力に応じて走行に必要な目標駆動パワーを演算するものであって、仕事率としてkW換算して演算する。具体的には、この目標駆動パワー演算部210では、目標駆動トルク演算部100にて求めた目標駆動トルクtTdに車速VSPを乗じて求めた駆動力に、メインオイルポンプMOPを駆動させるための仕事量(回転数×トルク)を加算して目標駆動パワーとする。
遷移判定用SOC演算部220は、検出したバッテリSOC(実バッテリSOC)を入力して、モード遷移判定に用いるバッテリSOCである遷移判定用SOCを演算する。すなわち、モード遷移判定では、検出される実バッテリSOCをそのまま用いることなく、図4に示すバッテリSOC変換マップを用いて、遷移判定用SOCを求める。
このバッテリSOC変換マップでは、遷移判定用SOCを、中間領域では、実バッテリSOCの上昇時と下降時とでヒステリシスを与えた一定値に変換し、EVモードとHEVモードとのモード遷移ハンチングが生じるのを抑えるようにしている。
遷移判定閾値演算部230は、図5に示すEV→HEV遷移線(第1HEV遷移閾値)、EV→HEV即遷移線(第2HEV遷移閾値)、HEV→EV遷移線(第1EV遷移閾値)、HEV→EV即遷移線(第2EV遷移閾値)の設定を行う。
各遷移線は、目標駆動パワーとバッテリSOCに基づいて運転モードをEVモードとHEVモードとの何れにするかを判定するのに用いる閾値である。
EV→HEV遷移線およびEV→HEV即遷移線は、EVモード走行時にHEVモードへの遷移の判定に用いる閾値である。すなわち、目標駆動パワー(kW)および制御用バッテリSOCが、EV→HEV遷移線とEV→HEV即遷移線とのいずれかを下から上に横切れば、運転モードをEVモードからHEVモードへ遷移と判定する。
HEV→EV遷移線およびHEV→EV即遷移線は、HEVモード走行時にEVモードへの遷移の判定に用いる閾値である。すなわち、目標駆動パワー(kW)および制御用バッテリSOCが、HEV→EV遷移線とHEV→EV即遷移線とのいずれかを上から下に横切れば、運転モードをHEVモードからEVモードへ遷移と判定する。
遷移判定閾値演算部230は、上述のEV→HEV遷移線、EV→HEV即遷移線、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線を演算する。なお、EV→HEV遷移線は、予め初期値(補正前)が与えられている。一方、EV→HEV即遷移線、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線は、EV→HEV遷移線に対するオフセット量(of1,of2,of3)が初期値として与えられている。
したがって、EV→HEV遷移線に対して後述するエアコン給電量ACkWに応じ補正を行ってシフトした場合、EV→HEV即遷移線、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線も、EV→HEV遷移線と同様の補正量だけシフトする。
図5に示すように、EV→HEV遷移線(第1HEV遷移閾値)は、バッテリSOCが、予め設定された第1残量値SOCmin1よりも低い領域(バッテリSOCの低残量領域)では、バッテリSOCが低くなるほど、EV→HEV遷移線の値が低く(HEVモード領域が広く)なるように設定している。これは、バッテリSOCが低い場合に、エンジン始動しやすくするものであって、バッテリSOCが低くなるほどEV→HEV遷移線の値を低くすることで、早目にエンジンEngを始動させることができる。これにより、バッテリSOCが低い場合であっても、早目にエンジンEngを始動して、エンジン駆動力に頼る走行ができるため、モータ駆動によりバッテリ消費を抑制することができる。
また、EV→HEV遷移線には、目標駆動パワーに下限値PHEVminを設定しており、後述する補正時に、EV→HEV遷移線が、下限値PHEVminよりも低い値とならないように制限している。
EV→HEV即遷移線(第2HEV遷移閾値)は、全領域でEV→HEV遷移線よりも大きな値にオフセット(of1)して設定している。したがって、EV→HEV遷移線と同様に、第1残量値SOCmin1よりも低い領域(バッテリSOCの低残量領域)では、バッテリSOCが低くなるほど、EV→HEV遷移線の値が低く(HEVモード領域が広く)なるように設定している。
前述のように、EV→HEV遷移線およびEV→HEV即遷移線は、EVモードからHEVモードへの遷移を判定する値であるが、EV→HEV遷移線とEV→HEV即遷移線とでは、モード遷移の判定の態様が異なる。
すなわち、目標駆動パワーおよびバッテリSOCが、EV→HEV即遷移線を、下から上へ横切った場合には、即座にHEVモードに遷移と判定する。
一方、目標駆動パワーおよびバッテリSOCが、EV→HEV遷移線を下から上へ横切った場合、HEVモードへの遷移判定は即座に行うのではなく、EV→HEV遷移線を越えた状態が後述するHEV切替待機時間timer1以上継続した場合に行う。
なお、HEV切替待機時間timer1は、数秒であり、例えば、2秒としている。また、HEV切替待機時間timer1は、本発明に係る実施例を限定するものではなく、固定値や可変値としても良く、例えばバッテリSOCにより可変するものとしても良い。
HEV→EV遷移線(第1EV遷移線)およびHEV→EV即遷移線(第2EV遷移線)は、HEVモードにおいて、目標駆動パワーおよびバッテリSOCが、上から下に横切った場合に、EVモードへの遷移と判定する値である。
HEV→EV遷移線は、前述のEV→HEV遷移線よりも低い値にオフセット(of2)して設定している。そして、HEV→EV遷移線は、EV→HEV遷移線と同様に、バッテリSOCが第1残量値SOCmin1よりも低い領域では、バッテリSOCが低くなるほど低く(HEVモード領域が広く)なるように設定している。
また、HEV→EV即遷移線は、HEV→EV遷移線よりも、さらに低い値にオフセット(of3)して設定し、かつ、第1残量値SOCmin1よりも低い領域では、バッテリSOCが低くなるほど低く(HEVモード領域が広く)なるように設定している。
また、目標駆動パワーおよびバッテリSOCが、HEV→EV即遷移線を、上から下へ横切った場合には、即座にEVモードに遷移する。一方、目標駆動パワーおよびバッテリSOCが、HEV→EV遷移線を上から下へ横切った場合、EVモードへの遷移は即座に行うのではなく、このHEV→EV遷移線とHEV→EV即遷移線との間の状態がEV切替待機時間以上継続した場合に行う。
また、各遷移線は、第1残量値SOCmin1よりも低い低バッテリSOC領域では、各遷移線をバッテリSOCに応じて減少させている。そのため、例えば、第1残量値SOCmin1よりもバッテリSOCが低い領域にEVモードで走行している場合おいて、目標駆動パワーを一定にして走行すれば、バッテリSOCが減少してしまうことがある。この場合は、遷移線を越えてエンジンEngが始動することになるが、エンジン始動後の発電によりバッテリSOCが復帰すれば、再びEVモードに復帰することになる。してみれば、目標駆動パワーが一定にした場合であっても、バッテリSOCの変動により走行モードのハンチングが生ずるおそれがある。
そこで、前述した遷移判定用SOCを、図4に示すように、実バッテリSOCに対して、その中間値の領域で、上昇時と下降時とでヒステリシスを与えた一定値に設定することにより、上述のモード遷移ハンチングが生じるのを抑えるようにしている。
また、図5に示すように、バッテリSOCがEV下限値SOCmin2よりも低い領域は、強制HEV領域とし、本制御とは異なるバッテリSOCに応じた制御により、強制的にHEVモードとする。これにより、モータMGで発電を行って、バッテリSOCの低下を防止する。
さらに、遷移判定閾値演算部230は、上述したEV→HEV遷移線を、図5に示す初期値(補正前)から、エアコン給電量ACkWに応じ補正する(補正後のEV→HEV遷移線を二点鎖線により示す)。また、EV→HEV即遷移線、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線も、補正後のEV→HEV遷移線に対しオフセット量(of1,of2,of3)だけオフセットさせることで、EV→HEV遷移線の補正量と同量(ACkW)だけ補正する。
つまり、遷移判定閾値演算部230は、強電バッテリBATから電動コンプレッサ71への給電状態に基づいて、給電量が相対的に多い場合は、給電量が相対的に少ない場合よりもHEVモードへの遷移を促進する側の値に補正するために各遷移線を低い値に設定する。
具体的には、各遷移線(kW)を、その初期値から、エアコン給電量ACkWの分だけ低下させた位置に設定する。すなわち、図5に示すHEV→EV遷移線を、初期値である補正前の値から、エアコン給電量ACkWの分だけ低下させた補正後の値とする。そして、このHEV→EV遷移線に、各オフセット量of1,of2,of3を設定して、EV→HEV即遷移線、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線についても、同様にエアコン給電量ACkWの分だけ低下させる。
次に、待機時間演算部240について説明する。
待機時間演算部240は、上述したHEV切替待機時間およびEV切替待機時間を演算する。すなわち、待機時間演算部240には、予めHEV切替待機時間およびEV切替待機時間の初期値が与えられている。そして、これらHEV切替待機時間およびEV切替待機時間は、バッテリ残量が低いほど、短く設定する。
この場合、例えば、バッテリSOCが、予め設定されたバッテリ残量閾値(例えば、第1残量値SOCmin1と同様の値とする)よりも高い値では一定値(初期値)とする。そして、図5に示す各遷移線と同様に、バッテリSOCが、設定されたバッテリ残量閾値よりも低下した場合には、各切替待機時間を、バッテリSOCが低いほど短い時間、すなわち、HEVモードへの遷移を促進する側に補正する。この場合、バッテリSOCに比例して低下させてもよいし、段階的に低下させてもよい。
次に、EV/HEV遷移判定部250について説明する。
このEV/HEV遷移判定部250は、目標駆動パワー条件遷移判定部251と、車速条件遷移判定部252と、アクセル開度条件遷移判定部253と、最終遷移判定部254と、を備えている。
目標駆動パワー条件遷移判定部251は、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCと、上述したEV→HEV遷移線、EV→HEV即遷移線、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線と、に基づいて、運転モードの遷移を判定する。
すなわち、EVモード時に、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV即遷移線を、下から上へ横切った場合には、即座にHEVモードに遷移と判定する。一方、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV遷移線以上、かつEV→HEV即遷移線未満の状態がHEV切替待機時間timer1以上続いた場合に、HEVモードに遷移と判定する。
なお、HEV切替待機時間timer1を計測する図示を省略したカウンタは、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV遷移線以上となった時点から、カウントを開始する。また、そのカウンタは、カウント中に、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV遷移線未満となるか、EV→HEV即遷移線以上となると、カウントをクリアして停止する。
また、HEVモード時に、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV即遷移線を、上から下へ横切った場合には、即座にEVモードに遷移する。一方、目標駆動パワーおよびバッテリSOCの値が、HEV→EV遷移線以上、かつ、HEV→EV遷移線未満の状態がEV切替待機時間timer2以上続いた場合に、EVモードに遷移と判定する。
なお、EV切替待機時間timer2を計測する図示を省略したカウンタは、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV遷移線以下となった時点から、カウントを開始する。また、そのカウンタは、カウント中に、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV遷移線よりも大となるか、HEV→EV即遷移線以下となると、カウントをクリアして停止する。
次に、車速条件遷移判定部252およびアクセル開度条件遷移判定部253について、簡単に説明する。
すなわち、車速条件遷移判定部252は、図6に示すように、予め設定したEV→HEV遷移車速閾値と、このEV→HEV遷移車速閾値に対してヒステリシスを与えてこれよりも低い値に設定したHEV→EV遷移車速閾値とを備えている。
EVモード時には、車速VSPが、EV→HEV遷移車速閾値よりも低い値では、HEVモードへの遷移禁止(本制御無効)と判定する。一方、車速VSPが、EV→HEV遷移車速閾値以上となると、HEVモードへの遷移許可(本制御有効)と判定する。
また、HEVモード時には、車速VSPが、HEV→EV遷移車速閾値よりも高い側ではEVモードへの遷移許可(本制御有効)と判定し、HEV→EV遷移車速閾値以下では、HEVモード遷移禁止(本制御無効)と判定する。また、上記のEV→HEV遷移車速閾値およびHEV→EV遷移車速閾値も、バッテリSOCが低下するほど、低い値に補正してもよい。
なお、本制御有効では、目標駆動パワー条件遷移判定部251の判定結果がHEVモード、EVモードのいずれの場合も有効とする。一方、本制御無効では、EVモードへの遷移を禁止するフラグを立てず、EVモードへの遷移判定は常に有効とする一方、HEVモードへの遷移判定は無効とする。
アクセル開度条件遷移判定部253は、本実施の形態1では、図7に示すように、HEV→EV遷移APO閾値が設定されている。そして、HEVモード時に、アクセル開度APOが、HEV→EV遷移APO閾値よりも高い場合は、EVモード遷移許可(本制御有効)と判定し、HEV→EV遷移APO閾値以下の場合は、HEVモード遷移禁止(本制御無効)と判定する。なお、本制御有効、本制御無効に対する処理は、上記の車速条件遷移判定部252と同様である。
なお、HEV→EV遷移APO閾値も、バッテリSOCが低下するほど、低い値に補正してもよい。また、EV→HEV遷移APO閾値と、このEV→HEV遷移APO閾値に対してヒステリシスを与えてこれよりも低い値に設定したHEV→EV遷移APO閾値とを備えてもよい。
最終遷移判定部254は、各遷移判定部251〜253の判定結果に基づいて、運転モードの判定を行う。例えば、EVモード時には、各遷移判定部251〜253が、HEVモードと判定した場合に、EVモード禁止フラグを設定し、HEVモードに遷移する。また、EVモード時において、上記以外の判定結果では、EVモード許可フラグを設定し、EVモードを維持する。
一方、HEVモード時には、各遷移判定部251〜253が、EVモードと判定した場合に、EVモードに遷移する。
尚、最終遷移判定部254は、各遷移判定部251〜253の何れかが走行モードを変更する判定を下した場合に、走行モードを遷移させるようにしても良い。さらに、目標駆動パワー条件遷移判定部251が、即EV→HEV遷移閾値、もしくは即HEV→EV遷移閾値を超えたと判定した場合には、車速条件遷移判定部252及びアクセル開度条件遷移判定部253の判定に関わらず、走行モードを遷移させるようにしてもよい。
次に、図8のフローチャートに基づいて、モード切替部200における運転モードを決定する処理の全体の流れを説明する。
まず、ステップS101では、目標駆動トルクtTd、オイルポンプ仕事量、実バッテリSOC、エアコン給電量ACkW、車速VSP、アクセル開度APOを読み込み、ステップS102に進む。
ステップS102では、ステップS101にて読み込んだ各値に基づいて、目標駆動パワー、遷移判定用SOC、各遷移線、待機時間を演算し、ステップS103に進む。
ステップS103では、目標駆動パワー条件遷移判定部251、車速条件遷移判定部252、アクセル開度条件遷移判定部253におけるモード判定結果に基づいて運転モードを決定し、ステップS104に進む。
ステップS104では、ステップS103において決定した運転モードを形成する制御を実行する。すなわち、現在EVモードであってHEVモード遷移と決定した場合には、エンジンEngを始動するとともに、第1クラッチCL1を締結してHEVモードに遷移する。また、現在HEVモードであってEVモード遷移と決定した場合には、第1クラッチCL1を解放するとともに、エンジンEngの駆動を停止してEVモードに遷移する。
次に、ステップS103の運転モード判定において、目標駆動パワー条件遷移判定部251にて実行する運転モード判定の処理の流れを、図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS201では、目標駆動パワー、遷移判定用SOC、各遷移線、各切替待機時間timer1,timer2を読み込み、ステップS202に進む。
ステップS202では、現在の運転モードが、EVモードとHEVモードのいずれであるかを判定し、EVモードであればステップS203に進み、HEVモードであればステップS208に進む。
現在の運転モードがEVモードである場合に進むステップS203では、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV遷移線以上か否か判定する。そして、EV→HEV遷移線以上の場合はステップS204に進み、EV→HEV遷移線未満の場合はステップS205に進む。なお、ステップS205では、運転モードをEVモードと判定する。
ステップS204では、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV遷移線以上となってからの経過時間が、HEV切替待機時間timer1以上か否か判定する。そして、経過時間がHEV切替待機時間timer1以上の場合はステップS206に進み、経過時間がHEV切替待機時間timer1未満の場合はステップS207に進む。
なお、経過時間がHEV切替待機時間timer1以上の場合に進むステップS206では、運転モードをHEVモードと判定する。
また、前記経過時間がHEV切替待機時間timer1を越えない場合に進むステップS207では、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV即遷移線以上か否か判定する。そして、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、EV→HEV即遷移線以上の場合は、ステップS206に進んで運転モードをHEVモードと判定し、EV→HEV即遷移線未満の場合はステップS205に進んで、運転モードをEVモードと判定する。
次に、ステップS202において、現在の運転モードがHEVモードである場合に進むステップS208では、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV遷移線以下か否か判定する。そして、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV遷移線以下の場合は、ステップS209に進み、HEV→EV遷移線未満の場合はステップS206に進んで、HEVモードと判定する。
ステップS209では、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV遷移線以下となった時点からの経過時間が、EV切替待機時間timer2以上であるか判定する。そして、経過時間がEV切替待機時間timer2以上の場合はステップS205に進んで、EVモードと判定し、経過時間がEV切替待機時間timer2未満の場合はステップS210に進む。
また、ステップS209において経過時間がEV切替待機時間timer2未満の場合に進むステップS210では、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV即遷移線以下か否か判定する。そして、目標駆動パワーおよび遷移判定用SOCの値が、HEV→EV即遷移線以下の場合は、ステップS205に進んで運転モードをEVモードと判定し、HEV→EV即遷移線よりも大きい場合はステップS206に進んで、HEVモードと判定する。
(実施の形態1の作用)
次に、実施の形態1の作用を、図10、図11のタイムチャートに基づいて説明する。
まず、図10に基づいてEVモードからHEVモードへの遷移の際の作用効果を説明する。
このタイムチャートは、t00〜t10までは、車両停止状態であり、t10の時点からアクセルペダル(図示省略)を踏み込んで発進し、走行を開始した場合の動作例を示している。
このタイムチャートに示す動作例では、アクセルペダルの踏み込みに応じ、t10の時点で、車速VSPが上昇するとともに、目標駆動パワーも上昇する。
そして、t11の時点で、目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となり、この時点では、経過時間の計測を開始するだけでHEVモードに遷移することなくEVモードを維持する。なお、以上の処理は、ステップS201→S202→S203→S204→S207→S205の流れの処理に基づく。
その後、上記経過時間がHEV切替待機時間timer1となるt13の時点よりも前のt12の時点で、目標駆動パワーが、EV→HEV即遷移線以上となるのに応じ、HEVモードに遷移する。したがって、第1クラッチCL1を締結し、エンジンEngを始動させる。以上の動作は、ステップS201→S202→S203→S204→S207→S206の流れの処理に基づく。なお、このt12の時点では、同時に、車速VSPがEV→HEV遷移閾値以上である。
上述のHEVモードへの遷移後、図外のアクセルペダルの戻し操作により目標駆動パワーが低下し、HEV→EV遷移線以下となり(t14の時点)、さらに、HEV→EV即遷移線以下となる(t15の時点)のに対応して、EVモードに遷移する。この場合、目標駆動パワーが、HEV→EV遷移線以下となったt14の時点からの経過時間がEV切替待機時間timer2を越える前のt15の時点で、目標駆動パワーが、EV→HEV即遷移線を越えたのに応じ、EVモードに遷移する。なお、このEVモードへの遷移は、ステップS201→S202→S208→S209→S210→S205の流れの処理に基づく。また、t15の時点では、車速VSPがHEV→EV遷移閾値以下となっている。
このEVモードへの遷移後、t16の時点で、運転者がアクセルペダル(図示省略)を踏み込む加速操作を行って、目標駆動パワーが上昇し、t17の時点で目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となる。この場合も、このt17の時点では、HEVモードに移行することは無く、この時点からの経過時間がHEV切替待機時間timer1以上となるまでカウントを続ける。
その後、この動作例では、運転者が加速操作を中断し、図示を省略したアクセルペダルを戻した結果、t18の時点で目標駆動パワーがEV→HEV遷移線よりも低下し、これにより、経過時間をクリアし、EVモードを維持する。
このt16〜t18の時点の動作の作用について、比較例の動作と共に説明を加える。
このような運転操作は、例えば、運転者に加速意図があって加速を開始した直後に、例えば、脇道から先行車両が入って来るなどの加速を中断せざるを得ない状態となった場合に実行されることがある。そして、加速を中断し、図示のように、減速を行った場合、モータMGは、回生作動を行う。
このような運転操作を行った場合に、目標駆動パワーが、EV→HEV遷移線以上となったt17の時点で、直ちにHEVモードに遷移した比較例では、その後のt18の時点からの減速に応じた回生作動を行うと、エンジンEngの駆動は、無駄になる。
このため、不要なエンジン始動と、電気エネルギー欠損分の発電とにより燃料を余計に消費し、燃費低下を招く。加えて、エンジン始動直後に上記回生モードに移行する場合は、エンジンEngとモータMGとの間の駆動力伝達経路の断接やモータ回転数の調整が必要になるため、回生を瞬時に実行できず、十分な電気エネルギーを回収できない。
それに対して、本実施の形態1では、t17の時点で目標駆動パワーが、EV→HEV遷移線以下となっても、HEV切替待機時間を経過するt19の時点までの間、HEVモードへの切り替えを待機して、EVモードを継続する。このため、上記のような加速から減速に転じた場合に、エンジンEngを始動させることは無く、上記の不要なエンジン始動と、電気エネルギー欠損分の発電とによる燃料の無駄な消費を抑えることができ、加えて回生によるエネルギー回収も効率良く行うことができる。
また、本実施の形態1では、t18の時点で目標駆動パワーが、EV→HEV遷移線未満となった際に、HEV切替待機時間timer1の計測用のタイマのカウントをクリアする。よって、HEV切替待機時間timer1を経過したt19の時点以降も、EVモードに維持する。
その後、運転者は、t20の時点から、再び加速操作を行い、目標駆動パワーが上昇するとともに、車速VSPも増加する。
さらに、t21の時点で、目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となり、HEV切替待機時間timer1の経過を計測するタイマのカウントを開始する。
そして、このt20の時点からの加速では、HEV切替待機時間timer1が経過するt23の時点よりも前のt22の時点で、目標駆動パワーがEV→HEV即遷移線以上となり、この時点でHEVモードに遷移する。すなわち、第1クラッチCL1を締結させてモータMGの駆動力でエンジンEngを始動させる。
このように、目標駆動パワーの立ち上がりが急な加速操作時には、目標駆動パワーが、EV→HEV遷移線よりも高い値のEV→HEV即遷移線以上となった時点で、即座にエンジンEngを始動させてHEVモードに遷移させる。したがって、EVモードのままで加速を行うよりも、高車速となるまで加速を維持した急加速を円滑に行うことができる。
よって、常に、目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となった後にHEV切替待機時間timer1が経過するまでHEVモードへの遷移を待機するものと比較して、運転者に違和感のない加速感を与えることが可能である。
次に、図11に基づいてHEVモードからEVモードへ遷移する際の作用効果を説明する。
このタイムチャートは、t30の時点においてHEVモードで走行しており、かつ、図示を省略したアクセルペダルを踏み込んだ状態で、アクセル開度APOを増減させながら走行している状態の動作を示している。なお、このような走行は、例えば、有る程度の通行量が多く、前走車両との車間が開いたり狭まったりするのに対応して速度調整を行いながら走行する場合が想定される。
このような走行時、t31の時点で、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下に低下し、その直後のt32の時点から、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線よりも増加している。本実施の形態1では、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下に低下したt31の時点では、HEVモードに遷移することなく、EV切替待機時間timer2の計測を開始する。
そして、この図11のタイムチャートの動作例では、EV切替待機時間timer2の計測が終了するt33の時点よりも前に、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以上に増加し、EVモードに遷移することなく、t33の時点以降もHEVモードに維持する。
その後、t34の時点で、再び、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下となり、再び、EV切替待機時間timer2の計測を開始する。そして、この動作例では、EV切替待機時間timer2が経過したt35の時点まで、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下の状態が継続したため、EVモードに移行する。
なお、このとき、車速条件遷移判定部252およびアクセル開度条件遷移判定部253は、車速VSPおよびアクセル開度APOに基づいてEV遷移許可と判定している。
ここで、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下に低下した場合に、直ちにEVモードに遷移させる比較例の場合を説明する。
この比較例では、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下に低下したt31の時点で、EVモードへ遷移させる。このため、エンジンEngを停止させる制御を開始し、エンジン回転数NEは、図において点線により示すように、t31の時点の直後に低下する。
そして、この動作例では、t32の時点から、目標駆動パワーが上昇してEV→HEV遷移線以上となるため(t33の時点よりも前の時点)、HEVモードに遷移する。よって、この時点で、エンジンEngを始動させ、低下したエンジン回転数NEが再び上昇する。
このように、エンジンEngを停止させた直後に、エンジンEngを始動させることになり、運転者に違和感を与えるおそれがあり、かつ、エンジン始動により電力および燃料を無駄に消費する。特に、車両に、エンジン回転数メータを搭載している場合、このようなエンジン回転数変動がメータの針の動きとなり、運転者に、いっそう違和感を与えるおそれがある。
これに対し、本実施の形態1では、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下に低下した場合に、EV切替待機時間timer2の経過を待ってEVモードに遷移させるため、このt31〜t33の目標駆動パワーの変動時には、HEVモードに維持する。
したがって、エンジン回転数NEは、図において実線により示すように、変動することが無く、運転者に違和感を与えることが無い。また、上記のエンジン停止直後にエンジン再始動を行うことが無いため、無駄な始動に電力および燃料を消費することがないとともに、回生を瞬時に実行して効率良くエネルギー回収を行うことができ、燃費効率に優れる。
なお、図11の動作例では、上述したように目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下となったt34の時点からEV切替待機時間timer2の計測を開始し、EV切替待機時間timer2が経過したt35の時点で、EVモードに遷移を行う。
したがって、目標駆動パワーがHEV→EV即遷移線以下とならなくても、HEV→EV遷移線以下の状態がEV切替待機時間timer2が経過する間持続するような大きな目標駆動パワーを必要としない走行状態では、EVモードに遷移して、燃費向上を図る。
その後、目標駆動パワーが、EV→HEV遷移線以上となったt36の時点から、HEV切替待機時間timer1のカウントを開始するとともに、EV→HEV即遷移線以上となったt37の時点で、HEVモードに遷移する。
(実施の形態1の効果)
以下に、実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置の効果を列挙する。
1)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
エンジンEngとモータMGとによる動力源と、
運転者からの要求出力を検出する要求出力検出装置としての目標駆動トルク演算部100と、
要求出力に応じて、エンジンEngとモータMGとの駆動力により走行するHEVモードと、モータMGのみの駆動力により走行するEVモードとを切り替える統合コントローラ10と、
を備えたハイブリッド車両の制御装置であって、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、EVモードでの走行中に、要求出力としての目標駆動パワーがHEVモードへの切替基準とする第1HEV遷移閾値としてのEV→HEV遷移線以上で、且つEV→HEV遷移線以上の要求出力がHEV切替待機時間timer1以上続いた場合に、HEVモードに切り替えることを特徴とする。
したがって、EVモード時に、運転者が、加速操作を行った直後に減速操作を行った場合のように、目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となりHEV切替待機時間timer1の経過前にEV→HEV遷移線未満となった際は、HEVモードに遷移しない。
よって、目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となったら即座にHEVモードに遷移させるものと比較して、無駄なエンジンEngの始動を減らし、始動に伴う燃料消費や運転者に与える違和感を抑制することが可能である。
2)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほどEV→HEV遷移線を低く設定することを特徴とする。
したがって、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほど、エンジンEngを駆動させるHEVモードへ遷移し易くなり、強電バッテリBATへの充電を実行し易くして、残量(バッテリSOC)不足になりにくくすることができる。
3)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、目標駆動パワーが前記EV→HEV遷移線より大きい第2HEV遷移閾値としてのEV→HEV即遷移線以上の場合に、即座に前記HEVモードに切り替えることを特徴とする。
したがって、上記1)のようにHEV切替待機時間timer1を設定していても、運転者の要求駆動力が高い場合などのエンジン始動要求が高い状況では、即座に確実にエンジンEngの始動を行うことができる。
よって、上記1)のように目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となった後にHEV切替待機時間timer1が経過するまでHEVモードへの遷移を待機することを常に行うものと比較して、運転者に違和感のない加速感を与えることが可能である。
4)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、強電バッテリBATの残量が低いほどEV→HEV即遷移線を低く設定することを特徴とする。
したがって、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほど、エンジンEngを駆動させるHEVモードへ遷移し易くなり、強電バッテリBATへの充電を実行し易くして、バッテリ残量(バッテリSOC)不足になりにくくすることができる。
5)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
モータMGに電力供給を行う強電バッテリBATからの給電により車内温度を調整する電動エアコン70をさらに備え、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、電動エアコン70への給電電力に応じて、目標駆動パワーとEV→HEV遷移線との少なくとも一方を補正することを特徴とする。
すなわち、本実施の形態1では、EV→HEV遷移線を、電動エアコン70への給電量の分だけ低く補正するようにした。
したがって、強電バッテリBATからの放電電力が相対的に大きい場合には、HEVモードへの遷移を相対的に促進し、強電バッテリBATの過大な電力消費を抑えることができる。加えて、エンジン始動判定の適正化を図ることで、過剰な燃料消費を抑えることが可能となる。
なお、目標駆動パワーとEV→HEV遷移線との少なくとも一方の値を、EVモードからHEVモードへの遷移を促進する側の値に補正するのにあたり、エアコン給電量ACkW分を、目標駆動パワーに上乗せしてもよい。また、強電バッテリBATの電力を消費する機器が他にも存在する場合、目標駆動パワーとEV→HEV遷移線を給電量に応じて変更するのにあたり、この電力消費機器への給電量をさらに加えてもよい。
6)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
モータMGに電力供給を行う強電バッテリBATからの給電により車内温度を調整する電動エアコン70をさらに備え、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、電動エアコン70への給電電力に応じて、目標駆動パワー、EV→1HEV遷移線及びEV→HEV即遷移線の少なくとも何れかを補正することを特徴とする。
したがって、上記5)と同様に、強電バッテリBATからの放電電力が相対的に大きい場合には、HEVモードへの遷移を相対的に促進し、強電バッテリBATの過大な電力消費を抑えることができる。加えて、エンジン始動判定の適正化を図ることで、過剰な燃料消費を抑えることが可能となる。
7)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほどHEV切替待機時間timer1を短く設定することを特徴とする。
したがって、目標駆動パワーがEV→HEV遷移線以上となってからエンジン始動を行うまでのHEV切替待機時間timer1を設定していても、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほど、エンジンEngを始動させやすくなる。よって、エンジンEngの駆動による強電バッテリBATの充電を行い易くして、バッテリ残量(バッテリSOC)不足になりにくくすることができる。
8)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、HEVモード走行中において、目標駆動パワーが、EVモードへの切替基準とする第1EV遷移閾値としてのHEV→EV遷移線以下で、且つHEV→EV遷移線以下の目標駆動パワーがEV切替待機時間timer2以上続いた場合に、EVモードに切り替えることを特徴とする。
したがって、HEVモードで運転者が減速を行った直後に加速操作を行った場合のように、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下となった後、EV切替待機時間timer2の経過前にHEV→EV遷移線よりも大きくなった際は、EVモードに遷移しない。
よって、目標駆動パワーがHEV→EV遷移線以下となって即座にEVモードに遷移させるものと比較して、エンジン停止要求の判定精度を高め、無駄なエンジンEngの始動頻度を減らし、始動に伴う燃料消費や運転者に違和感を与えることを抑制可能である。
9)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほどHEV→EV遷移閾線を低く設定することを特徴とする。
強電バッテリBATの残量が低いほど、エンジンEngによる発電要求は高い。したがって、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほどHEV→EV遷移閾値を低くすることで、HEVモードの維持傾向が高まり、エンジン駆動時間が長くなる。よって、より多くの発電量を確保することができる。
10)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、HEVモード走行中において、目標駆動パワーが、HEV→EV遷移閾線よりも小さい第2EV遷移閾値としてのHEV→EV即遷移線以下の場合は、即座にEVモードに切り替えることを特徴とする。
このように、エンジンEngを即座に停止させHEV→EV即遷移線を設定することにより、エンジンEngの停止要求が高い運転状況では、エンジンEngを即座に停止でき、エンジン停止判定精度を高めることができる。
11)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、強電バッテリBATの残量が低いほどHEV→EV即遷移線を低くい値に設定することを特徴とする。
すなわち、強電バッテリBATの残量が低いほど、エンジンEngによる発電要求は高い。したがって、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほどHEV→EV遷移閾値を低くすることで、HEVモードの維持傾向が高まり、エンジン駆動時間が長くなる。よって、より多くの発電量を確保することができる。
12)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
モータMGに電力供給を行う強電バッテリBATからの給電により車内温度を調整する電動エアコン70をさらに備え、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、電動エアコン70への給電電力に応じて、目標駆動パワーとHEV→EV遷移閾線との少なくとも一方を補正することを特徴とする。
すなわち、本実施の形態1では、HEV→EV遷移閾線とHEV→EV即遷移線、電動エアコン70への給電量の分だけ低く補正するようにした。
したがって、強電バッテリBATからの放電電力が相対的に大きい場合には、HEVモードへの遷移を相対的に促進し、強電バッテリBATの過大な電力消費を抑えることができる。加えて、エンジン始動判定の適正化を図ることで、過剰な燃料消費を抑えることが可能となる。
なお、目標駆動パワーとEV→HEV遷移線との少なくとも一方の値を、EVモードからHEVモードへの遷移を促進する側の値に補正するのにあたり、エアコン給電量ACkW分を、目標駆動パワーに上乗せしてもよい。また、強電バッテリBATの電力を消費する機器が他にも存在する場合、目標駆動パワーとEV→HEV遷移線を給電量に応じて変更するのにあたり、この電力消費機器への給電量をさらに加えてもよい。
13)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
モータMGに電力供給を行う強電バッテリBATからの給電により車内温度を調整する電動エアコン70をさらに備え、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、電動エアコン70への給電電力に応じて、目標駆動パワー、HEV→EV遷移閾線、HEV→EV即遷移閾線の少なくとも何れかを補正することを特徴とする。
したがって、上記12)と同様に、強電バッテリBATからの放電電力が相対的に大きい場合には、HEVモードへの遷移を相対的に促進し、強電バッテリBATの過大な電力消費を抑えることができる。加えて、エンジン始動判定の適正化を図ることで、過剰な燃料消費を抑えることが可能となる。
14)実施の形態1のハイブリッド車両の制御装置は、
統合コントローラ10のEV/HEV遷移判定部250は、強電バッテリBATの残量が低いほど、EV切替待機時間timer2を長く設定することを特徴とする。
強電バッテリBATの残量が低いほど、エンジンEngによる発電要求は高い。したがって、強電バッテリBATの残量(バッテリSOC)が低いほどEV切替待機時間timer2を長く設定することで、HEVモードの維持傾向が高まり、エンジン駆動時間が長くなる。よって、より多くの発電量を確保することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施の形態に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施の形態では、エンジンとモータとの間に駆動力の伝導を断接する駆動力断接手段としての第1クラッチを設けた例を示したが、このような構成に限定されるものではない。すなわち、このような駆動力の断接を行うことなく、EVモードとHEVモードとに遷移可能なものを用いてもよい。あるいは、駆動力断接手段を設ける場合も、図示のようなクラッチを用いる以外にも、遊星歯車などの他の手段を用いることもできる。
また、実施の形態では、モータとして、力行と回生とが可能なモータジェネレータを示したが、これに限定されず、力行のみが可能なモータを用いてもよい。
また、実施の形態では、変速機として無段変速機を用いた例を示したが、変速機としては、無段変速機に限らず、手動、自動の他の変速機を用いてもよい。
また、実施の形態では、電動エアコンを含む強電バッテリからの給電状態に基づいて、要求出力としての駆動パワーと第1HEV遷移閾値との少なくとも一方を、HEVモードへの遷移を促進する側の値に補正するのにあたり、第1HEV遷移閾値としてのEV→HEV遷移線を変更(低下)する例を示したが、これに限定されない。すなわち、駆動パワーと第1HEV遷移閾値との少なくとも一方をHEVモードへの遷移を促進する側の値に補正するのにあたり、駆動パワー(要求出力)に給電量を上乗せしてもよい。あるいは、駆動パワーに給電量の一部を上乗せし、第1HEV遷移閾値から駆動パワーの一部相当値分を差し引くようにしてもよい。さらに、その際、駆動パワーと第1HEV遷移閾値との少なくとも一方を補正するのにあたり、実施の形態で示したように、給電量相当分を補正するものに限らず、その給電量に満たない、あるいは、給電量以上の補正であってもよい。
また、第2HEV遷移閾値としてのEV→HEV即遷移線と駆動パワーとの関係についても同様である。すなわち、給電量相当を駆動パワーに上乗せしてもよいし、EV→HEV即遷移線を給電量に応じて低下させてもよい。
さらに、第1EV遷移閾値、第2EV遷移閾値としてのHEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線と駆動パワーとの関係についても同様である。すなわち、給電量相当を駆動パワーに上乗せしてもよいし、HEV→EV遷移線、HEV→EV即遷移線を給電量に応じて低下させてもよい。
さらに加えて、HEVモードとEVモードとを切り替える遷移線もしくは遷移閾値は、走行シーンに関わらず予め設定されているものでも良いし、所定周期毎に随時算出されるものでも良い。
10 統合コントローラ
70 電動エアコン
71 電動コンプレッサ
250 EV/HEV遷移判定部
BAT 強電バッテリ
Eng エンジン
MG モータジェネレータ(モータ)
timer1 HEV切替待機時間
timer2 EV切替待機時間

Claims (14)

  1. エンジンとモータとによる動力源と、
    運転者からの要求出力を検出する要求出力検出装置と、
    前記要求出力に応じて、前記エンジンと前記モータとの駆動力により走行するHEVモードと、前記モータのみの駆動力により走行するEVモードとを切り替えるコントローラと、
    を備えたハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記コントローラは、前記EVモードでの走行中に、前記要求出力が前記HEVモードへの切替基準とする第1HEV遷移閾値以上で、且つ前記第1HEV遷移閾値以上の前記要求出力がHEV切替待機時間以上続いた場合に、前記HEVモードに切り替え、
    また、前記モータに電力供給を行う強電バッテリの残量がEV下限値よりも低い領域では、強制的にHEVモードとし、
    さらに、前記EV下限値と、前記EV下限値よりも高い値のバッテリ残量閾値と、の間の領域では、前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が低いほど前記第1HEV遷移閾値を低く設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が、前記バッテリ残量閾値よりも高い領域では、前記第1HEV遷移閾値を一定値とすることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、前記要求出力が前記第1HEV遷移閾値より大きく設定された第2HEV遷移閾値以上の場合に、即座に前記HEVモードに切り替えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、前記EV下限値と、前記バッテリ残量閾値と、の間の領域では、前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が低いほど前記第2HEV遷移閾値を低く設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリからの給電により車内温度を調整する電動エアコンをさらに備え、
    前記コントローラは、前記電動エアコンへの給電電力に応じて、前記要求出力と前記第1HEV遷移閾値との少なくとも一方を補正するものであって、前記要求出力が前記第1HEV遷移閾値以上か否かを判定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  6. 請求項3もしくは請求項4に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリからの給電により車内温度を調整する電動エアコンをさらに備え、
    前記コントローラは、前記電動エアコンへの給電電力に応じて、前記要求出力、前記第1HEV遷移閾値、及び前記第2HEV遷移閾値の少なくとも何れかを補正するものであって、前記要求出力が前記第1HEV遷移閾値もしくは前記第2HEV遷移閾値以上か否かを判定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が低いほど前記HEV切替待機時間を短く設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、前記HEVモード走行中において、前記要求出力が、前記EVモードへの切替基準とする第1EV遷移閾値以下で、且つ前記第1EV遷移閾値以下の要求出力がEV切替待機時間以上続いた場合に、前記EVモードに切り替え、
    また、前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量がEV下限値よりも低い領域では、強制的にHEVモードとし、
    さらに、前記EV下限値と、前記EV下限値よりも高い値のバッテリ残量閾値と、の間の領域では、前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が低いほど前記第1EV遷移閾値を低く設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  9. 請求項8に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が、前記バッテリ残量閾値よりも高い領域では、前記第1EV遷移閾値を一定値とすることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  10. 請求項8または請求項9に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、前記HEVモード走行中において、前記要求出力が、前記第1EV遷移閾値よりも小さい第2EV遷移閾値以下の場合は、即座にEVモードに切り替えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  11. 請求項10に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が低いほど前記第2EV遷移閾値を低くい値に設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  12. 請求項8または請求項9に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリからの給電により車内温度を調整する電動エアコンをさらに備え、
    前記コントローラは、前記電動エアコンへの給電電力に応じて、前記要求出力と前記第1EV遷移閾値との少なくとも一方を補正するものであって、前記要求出力が前記第1EV遷移閾値以下か否かを判定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  13. 請求項10または請求項11に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリからの給電により車内温度を調整する電動エアコンをさらに備え、
    前記コントローラは、前記電動エアコンへの給電電力に応じて、前記要求出力、前記第1EV遷移閾値、及び前記第2EV遷移閾値の少なくとも何れかを補正するものであって、前記要求出力が前前記第1EV遷移閾値もしくは前記第2EV遷移閾値以上か否かを判定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  14. 請求項〜請求項13のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記コントローラは、前記モータに電力供給を行う前記強電バッテリの残量が低いほど、前記EV切替待機時間を長く設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。

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