JP6440575B2 - ガスエンジン用燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスエンジンに適用される燃料供給装置に関する。
ガス燃料の発熱量(Heat of Combustion)はガスエンジンの燃焼状態に影響を及ぼす。燃料源におけるガス燃料の発熱量の変動時に燃焼状態を安定化させるための技術の一つとして、メインガスエンジンとは別に計測用ガスエンジンを設置し、これらガスエンジンに同じ燃料を供給し、計測用ガスエンジンで採られた運転データに基づき燃料の発熱量を判断し、その判断結果に基づいてメインガスエンジンの空燃比および点火時期を調整する、というものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−226621号公報
しかし、発熱量が短期間で高熱側へ変動した場合、これに応じてエンジンの運転条件を調整しても、発熱量の変動に伴う燃焼状態の急変に追従できず、強ノッキングの発生またはノッキングの頻発を回避できないおそれがある。
本発明は、燃料源におけるガス燃料の発熱量が急上昇しても、強ノッキングの発生またはノッキングの頻発を未然に回避することを目的とする。
本発明の一形態に係るガスエンジン用燃料供給装置は、燃料源からのガス燃料が流れる上流路、ガスエンジンへと延びる下流路、並びに前記上流路の下流端から分岐し前記下流路の上流端で合流する第1分岐路および第2分岐路を含む燃料通路と、前記第2分岐路に設けられたガスタンクと、前記上流路を流れる前記ガス燃料の発熱量を検出する熱量計と、前記第1分岐路および前記第2分岐路におけるガス燃料の流通の可否を切り換える切換え機構と、制御器と、を備え、前記制御器は、前記熱量計によって検出される前記発熱量が、第1閾値よりも低い低域、前記第1閾値と第2閾値の間の中域、および前記第2閾値よりも高い高域のうちいずれにあるのか判定し、前記検出される発熱量が前記低域または前記中域にある場合、前記ガス燃料が少なくとも前記第2分岐路を流通して前記ガスタンクに溜められるように前記切換え機構を操作し、前記検出される発熱量が前記中域から前記高域に移行したときに、ガス燃料が前記第2分岐路に流通するように前記切換え機構を操作する。
前記構成によれば、検出される発熱量が低域または中域にあれば、ガス燃料が上流路から第2分岐路を介して下流路およびガスエンジンに供給され、その過程で、ガス燃料がガスタンクに溜められる。検出される発熱量が低域または中域から高域へと急上昇すると、高発熱量のガス燃料が第2分岐路を流通する。検出される発熱量が高域に達した直後において、ガスタンクに溜められているガス燃料の発熱量は、上流路を流れるガス燃料よりも低い。このガスタンク内のガス燃料は、上流路からのガス燃料で押し出され、上流路からのガス燃料と混合された状態でガスエンジンに供給され始める。ガスタンクに溜められていたガス燃料が出尽くすまで、下流路を流れるガス燃料の発熱量は上流路を流れるガス燃料の発熱量よりも低く、ガス燃料が出尽くせば、下流路を流れるガス燃料の発熱量が上流路を流れるガス燃料の発熱量と同じとなる。燃料源におけるガス燃料の発熱量が急上昇しても、ガスタンクに溜められていたガス燃料が出尽くすまでの時間を使って、ガスエンジンに供給されるガス燃料の発熱量の上昇を緩和できる。すると、エンジンの点火時期の調整を発熱量の上昇に追従させることができ、強ノッキングの発生やノッキングの頻発を未然に回避できる。
前記制御器は、前記検出される発熱量が前記低域から前記中域に移行してきた場合、前記ガス燃料が前記第1分岐路を流通し、前記ガスタンク内に当該移行前のガス燃料が維持されるように前記切換え機構を操作してもよい。
前記構成によれば、発熱量が低域から中域に移行してきた場合に、ガス燃料が第1分岐路を流通するので、その移行前にガスタンクに溜められていた低発熱量のガス燃料がガスタンク内で維持される。このため、検出される発熱量が、低域から中域を経て高域に入ったときには、低発熱量のガス燃料を利用できる。検出される発熱量が高域に入ったときに、下流路での発熱量上昇をなるべく緩慢にでき、強ノッキングの発生やノッキングの頻発を未然に回避できる。
前記制御器は、前記検出される発熱量が前記高域から前記中域に移行してきた場合、前記ガス燃料が少なくとも前記第2分岐路を流通して前記ガスタンクに溜められるように前記切換え機構を操作してもよい。
前記構成によれば、発熱量が高域から中域に移行してきた場合には、ガスタンク内のガス燃料は、それまでに溜められてきた高発熱量のガス燃料から、現に燃料源から供給されている中発熱量のガス燃料で置換され、中発熱量のガス燃料がガスタンクに溜められていく。検出される発熱量が、高域から中域を経て高域に戻ったときには、中発熱量のガス燃料を利用できる。それにより、下流路での発熱量上昇をなるべく緩慢にでき、強ノッキングの発生やノッキングの頻発を未然に回避できる。
前記切換え機構は、前記第1分岐路に介在して前記第1分岐路を開閉する第1開閉弁と、前記第2分岐路に介在して前記第2分岐路を開閉する第2開閉弁とを含み、前記制御器は、前記検出される発熱量が前記中域から前記低域に移行したとき、または前記高域から前記中域に移行したときに、前記第1分岐路と前記第2分岐路を両方開くように前記第1開閉弁および前記第2開閉弁を操作してもよい。
前記構成によれば、発熱量が低域または中域にあってガス燃料をガスタンクに溜めるときに、それまでガスタンクに溜められてきた相対的に高い発熱量のガス燃料が押し出される一方、現に燃料源から供給される相対的に低い発熱量のガス燃料の一部が、ガスタンクを迂回して第1分岐路を流通する。そのため、ガスタンクから押し出された相対的に高い発熱量のガス燃料が、下流路の上流端で第1分岐路を流通した相対的に低い発熱量のガス燃料と混合される。このため、ガスタンク内のガス燃料を相対的に低い発熱量のもので置換する際に、ガスエンジンに供給されるガス燃料の発熱量が一時的に上昇するのを抑制できる。
本発明によれば、燃料源におけるガス燃料の発熱量が急上昇しても、強ノッキングの発生またはノッキングの頻発を未然に回避できる。
第1実施形態に係る燃料供給装置の構成図である。 図1に示す制御器により実行される燃料供給処理を示すフローチャートである。 図2に示す工程S1で判定される発熱量の領域を示す図である。 図2に示す燃料供給処理を実行した場合における発熱量等の時間変化の一例を示すタイミングチャートである。 第2実施形態に係る燃料供給装置の構成図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。全図を通じて同一又は対応する要素には同一の符号を付して重複する詳細な説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態の燃料供給装置1は、燃料通路10、ガスタンク15、熱量計16、切換え機構17、および制御器20を備え、燃料源(図示せず)のガス燃料を燃料通路10を介してガスエンジン2に供給する。例えば、燃料源は、ガス供給者によって敷設されたガス導管でもよい。その場合、ガスエンジン2の提供者および利用者が関与できずに、ガス燃料の性状が変動する可能性がある。単なる一例として、ガス燃料の高位発熱量(総発熱量)は、46MJ/m3 Nの範囲で変動する可能性がある。
燃料通路10は、燃料源からのガス燃料が流れる上流路11、ガスエンジン2へと延びる下流路12、並びに上流路11の下流端で分岐して下流路12の上流端で合流する第1分岐路13および第2分岐路14を含む。ガスタンク15は、第2分岐路14に設けられており(より詳しくは、第2分岐路14上に介設され)、上流路11から第2分岐路14に流入したガス燃料を溜めることができる。下流路12にはガスエンジン2へ供給される燃圧を調整する圧力調整弁21が設けられている。圧力調整弁21をガスタンク15よりも下流に設けることで、ガスエンジン2に極力近い位置で燃圧調整を行える。
熱量計16は、上流路11を流れるガス燃料の発熱量を検出する。切換え機構17は、第1分岐路13および第2分岐路14におけるガス燃料の流通の可否を切換え可能に構成され、制御器20によって操作される。
本実施形態の切換え機構17は、第1分岐路13上に設けられた第1開閉弁18と、第2分岐路14上に設けられた第2開閉弁19とによって構成される。切換え機構17は、ガス燃料の流通が第1分岐路13で許可され第2分岐路14で阻止される第1流通状態、ガス燃料の流通が第1分岐路13で阻止され第2分岐路14で許可される第2流通状態、およびガス燃料の流通が第1分岐路13と第2分岐路14の両方で許可される第3流通状態の3つの流通状態のうちいずれか1つとなる。第1開閉弁18が開且つ第2開閉弁19が閉のとき、第1流通状態が得られる。第1開閉弁18が閉且つ第2開閉弁19が開のとき、第2流通状態が得られる。第1開閉弁18および第2開閉弁19が開のとき、第3流通状態が得られる。第2開閉弁19は、第2分岐路14上でガスタンク15よりも下流に設けられている。第1開閉弁18および第2開閉弁19は、制御器20によって操作される電磁弁で構成される。必要であれば、第2分岐路14上のガスタンク15よりも上流側に逆止弁22を設けてもよい。
ガスエンジン2が稼働している間、制御器20は、熱量計16によって検出される上流路11を流れるガス燃料の発熱量を常時監視し、図2に示す燃料供給処理を所定の制御周期で繰返し実行する。この燃料供給処理では先ず、制御器20が、検出された発熱量を1以上の閾値と比較し、検出された発熱量が閾値によって規定される複数の領域のうちいずれにあるのか判定する(工程S1)。
図3を参照すると、閾値には、第1閾値H1、および第1閾値H1と異なる値であって第1閾値H1よりも高値である第2閾値H2が含まれている。2つの閾値H1,H2は、3つの領域、すなわち、第1閾値H1よりも低い「低域LR」、第1閾値H1と第2閾値H2の間の1つの「中域MR」、および第2閾値H2よりも高い「高域HR」を規定している。低域LRは、複数の領域のなかでも発熱量最低の領域であり、高域HRは、複数の領域のなかでも発熱量最高の領域である。閾値の具体的数値は、ガスエンジン2の仕様、ガスエンジン2の仕向け地、燃料源におけるガス燃料の発熱量の想定変動幅などに照らして、適当な値に設定される。
図2に戻り、検出された発熱量が低域LRにある場合(S2:YES)、制御器20は、第1分岐路13と第2分岐路14の両方でガス燃料の流通を許可するように切換え機構17を操作する(工程S11)。検出された発熱量が高域HRにある場合(S3:YES)、制御器20は、第2分岐路14のみにおいてガス燃料の流通を許可するように切換え機構17を操作する(工程S12)。検出された発熱量が中域MRにある場合(S2:NO且つS3:NO)、制御器20は、検出された発熱量が低域から移行してきたのか否かを判断する(工程S4)。検出された発熱量が、低域LRから中域MRに移行してきた場合(S4:YES)、制御器20は、第1分岐路13のみにおいてガス燃料の流通を許可するように切換え機構17を操作する(工程S13)。発熱量が、高域HRから中域MRに移行してきた場合(S4:NO)、制御器20は、第1分岐路13と第2分岐路14の両方でガス燃料の流通を許可するように切換え機構17を操作する(工程S14)。
図4は、ガス燃料の発熱量、燃料供給処理で実行される工程、第1分岐路13の流通可否、および第2分岐路14の流通可否の時間変化の一例を上からこの順で示している。発熱量に関し、実線は、熱量計16によって検出される上流路11を流れるガス燃料の発熱量を示し、これは、燃料源におけるガス燃料の発熱量と略同等である。鎖線は、下流路12を流れるガス燃料またはガスエンジン2に供給されているガス燃料の発熱量を示す。
検出される発熱量が低域LRにある場合、工程S11が実行される。ガス燃料は、上流路11から第1分岐路13と第2分岐路14の両方を流通してガスエンジン2に供給される。第2分岐路14に流入したガス燃料は、ガスタンク15に溜められる。
検出される発熱量が低域LRから高域HRへと急上昇した場合、検出される発熱量が高域HRに入った時点で、工程S12が開始する。ガス燃料は、上流路11から第2分岐路14のみ流通できる。
なお、発熱量が第2閾値H2に達するまでの期間において、その期間はごく短期ではあるが、制御器20は、検出される発熱量が中域MRにあると判定する。発熱量が中域MRにあると判定されている間、工程S13が実行され、第2分岐路14におけるガス燃料の流通が阻止される。そのため、低発熱量のガス燃料(より詳しくは、発熱量が第1閾値H1以下のガス燃料)がガスタンク15内に維持される。特に、ガスタンク15の上流に逆止弁22を設けた場合、低発熱量のガス燃料がガスタンク15から流出して第2分岐路を逆流するのを防止でき、低発熱量のガス燃料をガスタンク15により確実に留め続けることができる。
検出される発熱量が高域HRに入ると、ガスタンク15に溜められていた低発熱量のガス燃料が、第2分岐路14に流入した高発熱量のガス燃料(より詳しくは、発熱量が第2閾値H2以上のガス燃料)で押し出されていき、この高発熱量のガス燃料と混合された状態で下流路12を介してガスエンジン2に供給される。
ガスタンク15に溜められていたガス燃料が出尽くすと、下流路12を流れるガス燃料の発熱量が上流路11を流れるガス燃料の発熱量と同じになる。燃料源におけるガス燃料の発熱量が急上昇しても、ガスタンク15に溜められていたガス燃料が出尽くすまでの間、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量の上昇は緩慢になる。
なお、検出される発熱量が高域にある場合、第1分岐路13におけるガス燃料の流通は阻止される。このため、ガスタンク15から押し出された低発熱量のガス燃料が、ガスタンク15を迂回した高発熱量のガス燃料と下流路12の上流端で混合されるのを防止できる。したがって、検出される発熱量が高域HRに達して以降、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量が上昇するのを抑制できる。 このように、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量の上昇が、燃料源におけるガス燃料の発熱量の上昇に対して緩慢になるので、強ノッキングの発生またはノッキングの頻発を未然に回避できる。
この点について詳細に説明すると、ガス燃料の発熱量はガスエンジン2の燃焼状態に影響を及ぼす。例えば、ガス燃料の発熱量が高くなると、点火時期に関するノッキング発生領域が遅角側に拡大してくる。一方、ガスエンジン2の一般的な運転方法では、ガスエンジン2の高効率化を実現するため、点火時期が、例えばノックセンサ(図示せず)の検出を監視しながらノッキング頻発や強ノッキング発生を避けるようにして、MBT(Minimum advance for Best Torque)に向けて極力進角され、その結果としてノッキング発生領域と安全運転領域の境界付近の値に調整される。仮にガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量が急上昇して高域HRに入ると、ノッキング発生領域と安全運転領域の境界が遅角側へと急速にシフトし、ノッキング発生領域が遅角側へ急速に拡大し、俄かに点火時期がノッキング発生領域内に深く入り込む。この状態を脱しようとエンジンの点火時期を変えても、脱する前に強ノッキングの発生またはノッキングの頻発を招いてしまう。強ノッキングの発生やノッキングの頻発はガスエンジン2の損傷を誘発する。ガスエンジン2の一般的な運転方法では、一旦このような致命的なノック現象が生じると、その回避を優先すべく、エンジンを即座に非常停止したりエンジン出力を即座に急低下させたりするといった安全制御を働かせる。
本実施形態では、燃料源におけるガス燃料の発熱量が急上昇しても、ガスエンジン2に実際に供給されるガス燃料の発熱量の上昇は緩慢となる。そのため、ノッキング発生領域が遅角側に拡大していくスピードも緩慢となり、点火時期がノッキング発生領域内に深く入り込むのを回避できる。すると、ノックセンサにより検出される比較的軽度の散発的なノッキングに基づいて、ノッキング発生領域と安全運転領域の境界のシフトに追従させるように、点火時期を当該境界付近の値に調整された状態を保って遅角していくことができる。このため、エンジンの点火時期を変えるだけで、致命的なノック現象を未然に回避できる。それにより、エンジンの非常停止または出力急低下も未然に回避でき、ガスエンジン2の出力を高く保ってガスエンジン2を運転し続けることができる。
本実施形態は、燃料源におけるガス燃料の発熱量が高くなったときに、ガス燃料の発熱量を低値に調製し続け、調製されたガス燃料をガスエンジン2に供給し続ける、というものではない。ガスタンク15は、燃料源におけるガス燃料の発熱量が急上昇した直後において、この急上昇をガスエンジン2に直接伝わらせず、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量の上昇を緩慢するために必要な容量を有していればよい。ガスタンク15に溜めておく低発熱量のガス燃料は、検出される発熱量が第2閾値H2に達する以前に燃料源から供給されていたものである。ガスタンク15にガス燃料を補給する作業を要さず、燃料供給装置1を簡便に運用できる。
なお、検出される発熱量が高域HRに入ると、低発熱量のガス燃料はガスタンク15から出尽くす。すなわち、ガスタンク15内のガス燃料は、高発熱量のガス燃料で置換される。
その後、検出される発熱量が高域HRから中域MRへと下降した場合、検出される発熱量が中域MRに入った時点で、工程S14が開始される。ガス燃料は、上流路11から第1分岐路13と第2分岐路14の両方を流通する。
ガスタンク15に溜められていた高発熱量のガス燃料は、第2分岐路14に流入した中発熱量のガス燃料(より詳しくは、発熱量が第1閾値H1以上且つ第2閾値H2以下のガス燃料)で押し出されていく。これにより、ガスタンク15内のガス燃料は、中発熱量のガス燃料で置換されていく。一方、上流路11を流れるガス燃料の一部が、ガスタンク15を迂回し、第1分岐路13を流通して下流路12に流入する。ガスタンク15から押し出された高発熱量のガス燃料は、中発熱量のガス燃料と下流路12の上流端で混合される。このため、ガスタンク15の内部が高発熱量のガス燃料から中発熱量のガス燃料で置換される際、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量が一時的に上昇するのを抑制できる。
その後、検出される発熱量が中域MRから低域LRへと下降すると、検出される発熱量が低域LRに入った時点で、工程S11が開始する。ガス燃料は、上流路11から第1分岐路13と第2分岐路14の両方を流通する。このときも、検出される発熱量が高域HRから中域MRへと下降したときと同様の作用が得られる。すなわち、ガスタンク15に溜められていた中発熱量のガス燃料が、低発熱量のガス燃料で置換される。この置換の際、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量が一時的に上昇するのを抑制できる。
その後、検出される発熱量が低域LRから中域MRへと上昇すると、検出される発熱量が中域MRに入った時点で、工程S13が開始する。ガス燃料は、上流路11から第1分岐路13のみを流通する。このため、ガスタンク15に溜められている低発熱量のガス燃料が、現に燃料源から供給されている中発熱量のガス燃料で置換されるのを防止できる。ガスタンク15内には、中域MRへの移行前に溜められていた低発熱量のガス燃料が維持され続ける。なお、発熱量が第2閾値H2よりも低ければ、発熱量が急上昇してもエンジンの点火条件を調整することで、致命的なノック現象を回避してガスエンジン2の運転を継続できる。ガスタンク15の上流に逆止弁22を設けた場合、上記同様、低発熱量のガス燃料をガスタンク15により確実に留め続けることができる。
その後、検出される発熱量が中域MRから高域HRへと上昇した場合、低域LRから高域HRに至るまでに発熱量が中域MRにある期間が十分に長かったにも関わらず、ガスタンク15内のガス燃料は低く維持されている。このため、検出される発熱量が低域LRから高域HRへと急上昇したときと同様の作用が得られる。つまり、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量の上昇が、燃料源におけるガス燃料の発熱量の上昇に対して緩慢になり、強ノッキングの発生またはノッキングの頻発を未然に回避できる。
検出される発熱量が高域HRから中域MRに下降した後、中域MRから高域HRに上昇する場合に関し、発熱量が中域MRにある間、ガス燃料は、前述のとおり、第1分岐路13と第2分岐路14の両方を流通し、ガスタンク15内のガス燃料が、中発熱量のガス燃料に置換される。その後、発熱量が再び高域HRに入った時点で、工程S12が開始する。ガス燃料は、上流路11から第2分岐路14のみ流通する。ガスタンク15内のガス燃料が出尽くすまで、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量の上昇は、低発熱量のガス燃料が溜められているときほどではないものの緩和される。そのため、ガスエンジン2に供給されるガス燃料の発熱量が上流路11を流れるガス燃料の発熱量と同じになるまでの時間を稼ぐことができ、致命的なノック現象を回避できる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る燃料供給装置201を示す。以下、第2実施形態に係る燃料供給装置201の第1実施形態に対する相違を主に説明する。本実施形態では、切換え機構217が、第1分岐路13においてのみガス燃料の流通を許可する第1流通状態、および第2分岐路14においてのみガス燃料の流通を許可する第2連通状態の2つの流通状態のうちいずれか1つとなる。具体例として、切換え機構217は、上流路11の下流端(すなわち、第1分岐路13の上流端且つ第2分岐路14の上流端)に設けられた三方弁218を含む。三方弁218が上流路11を第1分岐路13と連通させるとき、第2分岐路14におけるガス燃料の流通が阻止され、第1流通状態が得られる。三方弁218が上流路11を第2分岐路14と連通させるとき、第1分岐路13におけるガス燃料の流通が阻止され、第2流通状態が得られる。切換え機構217は、第2分岐路14上においてガスタンク15よりも下流に設けられ、ガスタンク15から下流路12に向かう流れを許容してその逆流を阻止する逆止弁219を含む。逆止弁219に替えて、第1実施形態の第2開閉弁19(図1参照)と同様の電磁開閉弁を設けてもよい。
本実施形態では、第1実施形態のように、上流路11が第1分岐路13と第2分岐路14の両方を介して下流路12と連通する第3流通状態が得られない。そこで、制御器220は、第1実施形態において切換え機構17(図1参照)が第3流通状態となるように操作していた状況下で、切換え機構217が第1流通状態となるように操作する。つまり、検出される発熱量が低域にある場合、検出される発熱量が高域から移行してきて中域にある場合に、制御器220は、切換え機構217が第1流通状態となるように操作する。この場合も、発熱量が低域から高域へと急上昇する場合に、強ノッキングの発生やノッキングの頻発を未然に回避できる。このように、制御器は、検出される発熱量が低域または中域にあってガス燃料をガスタンク15に溜めるときに、ガス燃料が少なくとも第2分岐路14を流通してガスタンク15に溜められるように切換え機構217を操作すればよい。
(変形例)
これまで実施形態について説明したが、上記構成は本発明の趣旨の範囲内で適宜変更、追加または削除可能である。
例えば、第1実施形態では、切換え機構17が2つの開閉弁18,19によって構成されたが、2つの開閉弁に代えて開度可変の第1および第2バルブが設けられてもよい。また、第2実施形態の三方弁218が分配弁に変更されてもよい。 また、検出される発熱量が中域から高域に移行し、当該移行前にガスタンクに溜められていたガス燃料がガスタンクから出尽くしてしまえば、制御器は切換え機構をどのように操作してもよい。検出される発熱量が高域から中域に移行したとき、および中域から低域に移行したときにおいても同様である。
1,201 燃料供給装置
2 ガスエンジン
10 燃料通路
11 上流路
12 下流路
13 第1分岐路
14 第2分岐路
15 ガスタンク
16 熱量計
17,217 切換え機構
18 第1開閉弁
19 第2開閉弁
20,220 制御器
H1 第1閾値
H2 第2閾値
HR 高域
LR 低域
MR 中域

Claims (4)

  1. 燃料源からのガス燃料が流れる上流路、ガスエンジンへと延びる下流路、並びに前記上流路の下流端から分岐し前記下流路の上流端で合流する第1分岐路および第2分岐路を含む燃料通路と、
    前記第2分岐路に設けられたガスタンクと、
    前記上流路を流れる前記ガス燃料の発熱量を検出する熱量計と、
    前記第1分岐路および前記第2分岐路におけるガス燃料の流通の可否を切り換える切換え機構と、
    制御器と、を備え、
    前記制御器は、
    前記熱量計によって検出される前記発熱量が、第1閾値よりも低い低域、前記第1閾値と第2閾値の間の中域、および前記第2閾値よりも高い高域のうちいずれにあるのか判定し、
    前記検出される発熱量が前記低域または前記中域にある場合、前記ガス燃料が少なくとも前記第2分岐路を流通して前記ガスタンクに溜められるように前記切換え機構を操作し、
    前記検出される発熱量が前記中域から前記高域に移行したときに、ガス燃料が前記第2分岐路に流通するように前記切換え機構を操作する、ガスエンジン用燃料供給装置。
  2. 前記制御器は、前記検出される発熱量が前記低域から前記中域に移行してきた場合に、前記ガス燃料が前記第1分岐路を流通し、前記ガスタンク内に当該移行前のガス燃料が維持されるように前記切換え機構を操作する、請求項1に記載のガスエンジン用燃料供給装置。
  3. 前記制御器は、前記検出される発熱量が前記高域から前記中域に移行してきた場合に、前記ガス燃料が少なくとも前記第2分岐路を流通して前記ガスタンクに溜められるように前記切換え機構を操作する、請求項1または2に記載のガスエンジン用燃料供給装置。
  4. 前記切換え機構は、前記第1分岐路に介在して前記第1分岐路を開閉する第1開閉弁と、前記第2分岐路に介在して前記第2分岐路を開閉する第2開閉弁とを含み、
    前記制御器は、前記検出される発熱量が前記中域から前記低域に移行したとき、または前記高域から前記中域に移行したときに、前記第1分岐路と前記第2分岐路を両方開くように前記第1開閉弁および前記第2開閉弁を操作する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスエンジン用燃料供給装置。
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