JP6440340B1 - 処理機器およびその製造方法ならびに構造体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】急速昇温層を含む皮膜の形成だけで、自動車の排ガス管を含む各種の処理機器の急速昇温特性を長期間に亘って維持することができるだけでなく、高温腐食雰囲気において優れた耐酸化性および長寿命を有し、しかも安価に製造することができる処理機器を提供する。【解決手段】処理機器は、金属基材10と、この金属基材10の一方の主面上に設けられた、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する急速昇温層20とを有する。急速昇温層20は、上記の少なくとも一種の元素を表面組成で7原子%以上100原子%以下含有する。【選択図】図1

Description

この発明は、処理機器およびその製造方法ならびに構造体およびその製造方法に関し、例えば、各種の内燃機関の排ガス管等の各種の処理機器あるいは構造体に適用して好適なものである。
図21は自動車のエンジンの排気系統の構造の一例を示す。図21に示すように、エンジン101で発生した排ガスは、エキゾーストマニホールド102から曲り管103で集められ、排気チューブ104を経て排ガス浄化装置105に通されて浄化され、続いて消音装置106に通されて消音され、最終的にエンドパイプ107を介して大気中に放出される。
エキゾーストマニホールド102は一般的には鋳鉄や炭素鋼、ステンレス鋼等で作られている。さらに、排気の熱を受けて高温になると輻射熱を発生するため、周囲の部材や部品等に熱の悪影響を及ぼさないように、グラスウール系断熱材を巻き付ける場合、金属製の遮熱板を取り付ける場合、あるいは外側表面にセラミックスコーティングが施される場合、がある。
自動車の排ガスの清浄化は、二酸化炭素の排出削減とともに、重要な技術課題の一つであり、排ガス浄化装置105の排ガス触媒によって低害化される。この自動車排ガス触媒は毒性気体を清浄化する一連の化学反応を、通常、常圧下において300℃から600℃までの温度範囲で促進する。
自動車排ガス触媒はエンジンから排出される高温の排ガスによって暖められることによって効率的に働くため、冷間始動時には、短時間で触媒の温度を上昇させることが重要となる。
エンジンから排出される排ガスの温度は、しかしながら、エキゾーストマニホールド102、曲り管103および排気チューブ104への伝熱・放熱によって低下し、排ガス浄化装置105の触媒の温度がその機能を発揮する300℃以上に上昇するまでに、時間的に遅延を生じることが問題となっている。
エンジン始動時に短時間で触媒の温度を高めるために、以下の方法が提案されている。すなわち、エキゾーストマニホールド102は厚肉の鋳鋼が用いられていたが、薄肉ステンレス鋼管を採用することによってエキゾーストマニホールド102の熱容量が減少するので、排ガス浄化装置105での排ガスの温度の低下が抑制され、排ガスの早期清浄化が促進される。さらに、エキゾーストマニホールド102の軽量化による燃比の向上が可能となる。
しかし、薄肉ステンレス鋼管では外部への流出熱も多くなり、他の装置・機器への熱的損傷を招く恐れがある。そこで、排ガス管の断熱性を付与するものとして、内管と外管の二重管構造のエキゾーストマニホールドおよび排気チューブが提案されている。さらに、二重管の内管と外管との間の空間の大気による断熱、空間への断熱性スラグウール等の装填(特許文献1参照)、無機質繊維の織物、等を挿入した構造の多層管(特許文献2、3参照)が提案されている。排気チューブ104についても、排ガスの温度低下を抑制し、触媒の早期活性化を図ることができる二重管構造が提案されている(特許文献4参照)。
二重管構造のエキゾーストマニホールドの内管を薄肉化することによって、始動時の排ガスの温度の低下は抑制されるので、排ガス浄化装置での排ガスの清浄化は促進される。しかし、自動車の走行条件によっては、内管は1000℃もの高温の排ガスに曝されることがあり、さらに、車体、エンジンの振動等に曝されるため、薄肉の内管には耐高温酸化性とともに内管と外管の温度差に起因する熱疲労を軽減するため、高温強度にも優れた特性が要求される(非特許文献1参照。)。従って、二重管構造のエキゾーストマニホールドの構造、端部接続方法、等が多数提案されている(特許文献5〜7参照。)。さらに、高強度薄肉管と二重管構造の排ガス部材は製造コスト上昇の要因となっている。
特公昭60−54803号公報 特開平4−309410号公報 特開平7−156329号公報 特開平8−246866号公報 特開平9−317462号公報 特開2000−45761号公報 特開2002−285837号公報 特許第4896702号 特許第4383499号 特許第4813576号 特許第6083710号
科学技術動向 2010年12月号 pp.8−16 SOKEIZAI, Vol.51(2010), No.12, 30-33
上記のように、自動車等の内燃機関の排ガス管部材には、冷間始動時における触媒の昇温遅延および定常運転時の放熱による機器の損傷、等の課題が存在し、薄肉内管や二重管構造を用いない簡便な手法でそれらの解決が望まれている。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、急速昇温層を含む皮膜の形成だけで、自動車の排ガス管を含む各種の処理機器あるいは構造体の急速昇温特性を長期間に亘って維持することができるだけでなく、高温腐食雰囲気において優れた耐酸化性および長寿命を有し、しかも安価に製造することができる処理機器および構造体ならびにそれらの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明は、
金属基材と、
上記金属基材の一方の主面上に設けられた、Ti(チタン)、Si(ケイ素)、Al(アルミニウム)、Zr(ジルコニウム)、Mg(マグネシウム)、W(タングステン)およびBi(ビスマス)からなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する急速昇温層と、
を有する処理機器である。
この発明において、急速昇温層は、金属基材の一方の主面の少なくとも一部、好適には主たる部分、より好適には全部に設けられる。
金属基材は、処理機器の用途、機能等に応じて適宜選択することができる。金属基材は、具体的には、例えば、鉄鋼材料(Fe基合金)、非鉄金属材料、鉄(Fe)、コバルト(Co)およびニッケル(Ni)からなる群より選択された少なくとも一種の元素とタングステン(W)とクロム(Cr)とを含有し、あるいはさらにモリブデン(Mo)、タンタル(Ta)およびレニウム(Re)からなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する合金、等であるが、これに限定されるものではない。鉄鋼材料は、例えば、軟鋼、炭素鋼、鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼(SUS310、316L等)等であるが、これに限定されるものではない。非鉄金属材料は、例えば、チタン(Ti)、耐熱チタン合金(チタン−アルミニウム合金等)、銅(Cu)等であるが、これに限定されるものではない。金属基材は、処理機器の用途、機能等に応じた形状に形成され、例えば平板状、管状、箱状等に形成される。典型的な一つの例では、金属基材は、自動車の排ガス管等に用いられる金属管である。
急速昇温層は、急速昇温の効果を十分に得るために、好適には、上記の少なくとも一種の元素を表面組成で7原子%以上100原子%以下含有するが、これに限定されるものではない。急速昇温層の厚さは、特に制限はなく、必要に応じて選ばれるが、厚すぎると亀裂や金属基材からの剥離が生じやすく、薄すぎると昇温特性の長時間の維持が難しいことから、一般的には、25μm以上500μm以下、好適には50μm以上300μm以下、より好適には50μm以上200μm以下に選ばれる。急速昇温層は、好適には、上記の少なくとも一種の元素を含有する原料粉末を含むスラリー液の金属基材の一方の主面上への塗布および加熱処理により形成されたものである。こうすることで、急速昇温層を容易に形成することができる。
処理機器は、好適には、金属基材と急速昇温層との間に設けられた拡散バリア層をさらに有する。拡散バリア層は、急速昇温層の構成元素が金属基材側に拡散するとともに、金属基材の構成元素が急速昇温層側に拡散するのを防止するためのものである。拡散バリア層としては、特許文献8〜11等に提案された拡散バリアコーティングシステム(略称:DBCシステム)の拡散バリア層に代表される従来公知のものを用いることができ、必要に応じて選ばれる。このDBCシステムは、拡散バリア層とリザバ層との複層構造を有し、リザバ層はAl、Cr、Si等を含有し、これらの金属の酸化物(Al2 3 、Cr2 3 、SiO2 )皮膜を形成して金属基材の高温酸化を抑制し、一方、拡散バリア層はリザバ層と金属基材との間に挿入されて両者間の相互拡散を抑制する結果として、リザバ層のAl、Cr、Si等の濃度を長時間に亘って維持し、耐酸化性に優れたコーティングとしての機能を発揮する。このDBCシステムは、ジェットエンジン、ガスタービン、ボイラー、焼却炉、等の各種金属部材に適用して優れた効果を発揮している。拡散バリア層は、具体的には、例えば、W、Re、MoおよびNbからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有し、さらに、Cr、Fe、CoおよびNiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有することもある合金からなる。拡散バリア層は、拡散バリアの効果を十分に得るために、好適には、例えば、W、Re、MoおよびNbからなる群より選択された少なくとも一種の元素を30原子%以上50原子%以下含有し、Crを含有する場合は15原子%以上35原子%以下含有し、Fe、CoおよびNiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する場合は30原子%以上50原子%以下含有するが、これに限定されるものではない。拡散バリア層の厚さは、特に制限はなく、必要に応じて選ばれるが、機械的特性および長時間に亘る組織の安定性を考慮すると、好適には25μm以上150μm以下、より好適には50μm以上100μm以下に選ばれる。
急速昇温層は、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素に加えて、金属基材および/または拡散バリア層が含有する少なくとも一種の元素をさらに含有することもある。金属基材および/または拡散バリア層が含有する少なくとも一種の元素は、例えば、Fe、Co、Ni、Cr、Nb、MoおよびWからなる群より選択された少なくとも一種の元素である。この場合、急速昇温層は、Fe、CoおよびNiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する場合は例えば15原子%以上55原子%以下含有し、Crを含有する場合は例えば15原子%以上25原子%以下含有する。
処理機器は、急速昇温層上に設けられた酸化物層をさらに有することもある。この酸化物層は、Ti、Si、Al、Zr、Mg、Cr、W、Bi、Fe、Co、Ni、NbおよびMoからなる群より選択された少なくとも一種の元素の酸化により形成される保護的酸化物からなる。この酸化物層は、例えば、高温の排ガス等の酸化性雰囲気に曝されることによって急速昇温層に含有される元素が選択的に酸化されることで急速昇温層の表面に形成されたものや、酸化処理等によって急速昇温層の表面に予め形成されたものである。
処理機器は、必要に応じて、金属基材の他方の主面上に設けられた拡散バリア層と、この拡散バリア層上に設けられた断熱層とをさらに有する。断熱層は、従来公知の遮熱コーティング(TBC:Thermal Barrier Coating)において用いられているイットリア安定化ジルコニウム(YSZ)が代表的なものであり、通常、溶射等により金属基材の表面に直接形成される。加熱・冷却を繰り返す熱サイクル酸化では、この断熱層に亀裂・剥離が発生することが課題となっているが、拡散バリア層上に断熱層を設けることにより、この課題を解決することができる。すなわち、拡散バリア層は、熱サイクル酸化時の断熱層の亀裂・剥離もまた抑制することができる。言い換えると、拡散バリア層は、原子の相互拡散を抑制する機能のみならず、応力とその分布を制御する応力緩和層としての機能も合わせ有する。この意味からは、この拡散バリア層は拡散防止層兼応力緩和層と呼ぶこともできる。
処理機器は、ガスや液体(溶融金属を含む)等と接触して何らかの処理を行うためのものであれば、特に限定されない。ここで、処理は、最も広義に解し、ガスや液体を加熱すること、ガスや液体を搬送(輸送)すること、ガスや液体を反応させて目的物質を成長(合成)すること、ガスや液体を貯留すること、ガスや液体を無害化すること、等、あらゆるものが含まれる。また、機器には、機械、器械、器具等、あらゆるものが含まれる。処理機器は、具体的には、例えば、自動車、オートバイ、船舶等の各種移動体の内燃機関の排ガス管、化学プラントの輸送管、反応槽、成長槽、無害化槽、等であるが、これに限定されるものではない。
急速昇温層、拡散バリア層および酸化物層の形成方法は特に限定されず、必要に応じて選ばれるが、例えば、物理的蒸着法(電子ビーム蒸着法等)、溶射法、拡散浸透法、スラリー法、化学的蒸着法、電気めっき法、電気泳動法等である。これらの中でも、スラリー法は、極めて簡便で低コストの形成方法であるだけでなく、様々な形状の金属基材のどの部位にも急速昇温層等を容易に形成することができ、例えば金属管の内周面にも容易に急速昇温層等を形成することができる。
また、この発明は、
金属基材と、
上記金属基材の一方の主面上に設けられた、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する急速昇温層と、
を有する構造体である。
構造体は、処理機器に加えて、処理機器に該当しない各種の構造体を含む、より広い概念である。例えば、構造体には、処理機器を支持、包囲等する部材、壁等であって、処理機器と熱的に接触しており、処理機器と同時に昇温させる必要のあるものが含まれる。この構造体の発明においては、その性質に反しない限り、上記の処理機器の発明に関連して説明したことが成立する。
また、この発明は、
金属基材の一方の主面上にTi、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する原料粉末を含むスラリー液を塗布する工程と、
上記原料粉末の融点より高く、かつ上記金属基材の融点より低い温度で加熱することにより、上記少なくとも一種の元素を含有する急速昇温層を形成する工程と、
を有する処理機器の製造方法である。
ここで、スラリー液を塗布した後の加熱の温度は、原料粉末等に応じて適宜選択することができるが、一般的には、例えば1100℃以上1250℃以下である。この処理機器の製造方法の発明においては、その性質に反しない限り、上記の処理機器の発明に関連して説明したことが成立する。
また、この発明は、
金属基材の一方の主面上にTi、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する原料粉末を含むスラリー液を塗布する工程と、
上記原料粉末の融点より高く、かつ上記金属基材の融点より低い温度で加熱することにより、上記少なくとも一種の元素を含有する急速昇温層を形成する工程と、
を有する構造体の製造方法である。
この構造体の製造方法の発明においては、上記の構造体の発明および上記の処理機器の製造方法の発明に関連して説明したことが成立する。
この発明によれば、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する急速昇温層を含む皮膜の形成だけで、自動車の排ガス管を含む各種の処理機器あるいは構造体の急速昇温特性を長期間に亘って維持することができる。加えて、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiはいずれも高温腐食雰囲気において保護的酸化物を形成するため、金属基材の酸化を長期に亘って効果的に抑えることができ、処理機器あるいは構造体は高温腐食雰囲気において優れた耐酸化性および長寿命を有する。また、急速昇温層はスラリー液の塗布および加熱処理により容易に形成することができることから、処理機器あるいは構造体を安価に製造することができる。
この発明の第1の実施の形態による処理機器を示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態による処理機器を示す断面図である。 この発明の第3の実施の形態による処理機器を示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態による処理機器を示す断面図である。 電気炉内への試験片の挿入時および取り出し時の温度変化を測定する方法を説明するための略線図である。 昇温時の急速昇温層の表面温度の経時変化を示す略線図である。 降温時の急速昇温層の表面温度の経時変化を示す略線図である。 試料番号:断面01の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面02の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面03の試験片の断面構造を示す図面代用写真である。 試料番号:断面04の試験片の断面構造を示す図面代用写真である。 試料番号:断面05の試験片の断面構造を示す図面代用写真である。 試料番号:断面05の試験片の断面構造を示す図面代用写真である。 試料番号:断面05の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面06の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面07の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面08の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面08の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面09の試験片の断面構造を示す図面代用写真およびこの断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 試料番号:断面10の試験片の断面構造を示す図面代用写真および断面における各元素の濃度分布の測定結果を示す略線図である。 従来の自動車のエンジンの排気系統の構造の一例を示す断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、単に「実施の形態」と言う。)について説明する。
〈第1の実施の形態〉
[処理機器]
図1Aは第1の実施の形態による処理機器を示す。図1Aに示すように、この処理機器においては、金属基材10の一方の主面上に急速昇温層20が設けられている。この急速昇温層20は、金属基材10の一方の主面の少なくとも一部、好適には全面に設けられる。金属基材10は、処理機器の用途、機能等に応じて、平板状、管状(円筒状等)、円柱状、箱状等のいずれの形状であってもよいが、図1Aにおいては一例として金属基材10が平板状である場合が示されている。図1Bはこの金属基材10が円筒状、すなわち金属管である場合を示し、この場合、この円筒状の金属基材10、すなわち金属管の内周面上に急速昇温層20が設けられている。
金属基材10は、例えば、先に例示したものの中から、処理機器の用途、機能等、急速昇温層20の形成方法等に応じて適宜選択することができ、鉄鋼材料、非鉄金属材料等のいずれからなるものであってもよく、炭素の含有の有無あるいは含有濃度も特に限定されない。金属基材10の材料は、一般的には鉄鋼材料であり、具体的には、軟鋼、炭素鋼、鋳鋼、ステンレス鋼、等である。
急速昇温層20は、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する。この急速昇温層20は、好適には、これらの元素を表面組成で7原子%以上100原子%以下含有する。この急速昇温層20中の元素は、この急速昇温層20の内部の位置によって、概ね0.1原子%以上100原子%以下の範囲で分布している。この急速昇温層20は、上記の元素に加えて、金属基材10が含有する少なくとも一種の元素、例えば、Fe、Co、Ni、Cr、Nb、MoおよびWからなる群より選択された少なくとも一種の元素をさらに含有することもある。急速昇温層20が、Fe、CoおよびNiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する場合は例えば15原子%以上55原子%以下含有し、Crを含有する場合は例えば15原子%以上25原子%以下含有する。急速昇温層20の厚さは、一般的には、25μm以上500μm以下、好適には50μm以上300μm以下、より好適には50μm以上200μm以下に選ばれる。
[処理機器の製造方法]
まず、金属基材10を用意する。金属基材10の形状、長さ、直径等は、製造しようとする処理機器に応じて決められる。
次に、金属基材10の一方の主面上、特に金属基材100が円筒状である場合はその内周面上に急速昇温層20を形成する。特に急速昇温層20をスラリー法により形成する場合は、次のようにして急速昇温層20を形成する。すなわち、金属基材10より融点が低い、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する原料粉末を含むスラリー液を塗布した後、上記の原料粉末の融点より高く、金属基材10の融点より低い温度で加熱することにより、急速昇温層20を形成する。より詳細には、例えば、原料粉末を秤量し、乳鉢で混練した後、有機溶剤とエタノールとを含むスラリー液に投入する。粉末投入後のスラリー液の粘性は、例えば、エタノール添加により調整する。このスラリー液を金属基材10の一方の主面上に塗布する。例えば、金属基材10の全体をスラリー液中に浸漬した後、引き上げることにより金属基材10の表面全体にスラリー液を塗布することができる。スラリー液の塗布量は、例えば、50mg/cm2 以上200mg/cm2 以下、好適には100±50mg/cm2 (50mg/cm2 以上150mg/cm2 以下)である。
次に、こうしてスラリー液を塗布した金属基材10を例えば60〜80℃に加熱した電熱オーブンに入れて乾燥した後、加熱する。加熱方法は特に制限はないが、減圧雰囲気(油回転ポンプによる排気) および不活性ガス雰囲気の電気炉による加熱、ならびに、燃焼ガスフレームによるいわゆるフュージョン処理が望ましい。後述の実施例では、減圧雰囲気および不活性ガス(Ar)雰囲気で、電気炉による加熱方法を採用した。加熱温度は例えば1100℃以上1250℃以下、加熱時間は例えば30分以上4時間以下である。加熱は、必要に応じて、後述の実施例のように、埋め込み粉末に金属基材10を埋没した状態で行う。
以上により、目的とする、図1Aまたは図1Bに示す処理機器が製造される。
以上のように、この第1の実施の形態によれば、金属基材10の一方の主面上にTi、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する急速昇温層20が設けられていることにより、例えば、処理機器、より具体的には金属基材10に沿って高温のガスや液体が流れる時、これらのガスや液体の温度に追従して急速昇温層20の温度を急速に上昇させることができる。このため、これらのガスや液体の温度の低下を防止することができる。例えば、金属基材10が自動車の排ガス管である場合には、高温の排ガスの温度に追従して急速昇温層20の温度を急速に上昇させることができるため、高温の排ガスは温度の低下を伴わずに排ガス浄化装置の触媒に速やかに到達し、これによって排ガスの清浄化が早期に効率的に行われる。また、特に急速昇温層20をスラリー法により形成することにより、極めて簡便かつ安価に急速昇温層20を形成することができ、ひいては処理機器を安価に製造することができる。また、急速昇温層20の構成元素は酸化により保護的酸化物を形成するものであるため、急速昇温層20の急速昇温特性を長期間に亘って維持することができるだけでなく、高温腐食雰囲気において優れた耐酸化性および長寿命を有する処理機器を実現することができる。
〈第2の実施の形態〉
[処理機器]
図2Aは第2の実施の形態による処理機器を示す。図2Aに示すように、この処理機器においては、金属基材10の一方の主面上に急速昇温層20が設けられ、この急速昇温層20上に保護的酸化物からなる酸化物層30が設けられている。酸化物層30としては、既に挙げたものを用いることができる。金属基材10は、処理機器の用途、機能等に応じて、平板状、管状(円筒状等)、円柱状、箱状等のいずれの形状であってもよいが、図2Aにおいては一例として金属基材10が平板状である場合が示されている。図2Bはこの金属基材10が円筒状、すなわち金属管である場合を示し、この場合、この円筒状の金属基材10、すなわち金属管の内周面上に急速昇温層20が設けられ、その上に酸化物層30が設けられている。その他のことは第1の実施の形態と同様である。
[処理機器の製造方法]
この処理機器の製造方法は、急速昇温層20上に酸化物層30を形成することを除いて第1の実施の形態による処理機器の製造方法と同様である。酸化物層30は、例えば、高温で急速昇温層20の酸化処理を行うことによって形成することができる。例えば、大気中で800℃以上1100℃以下の温度に加熱することにより急速昇温層20の表面を酸化させて酸化物層30を形成する。
この第2の実施の形態によれば、金属基材10上に急速昇温層20が設けられていることにより、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができることに加えて、急速昇温層20上に保護的酸化物からなる酸化物層30が形成されていることにより次のような利点を得ることができる。すなわち、保護的酸化物からなる酸化物層30は耐酸化性に優れているため、急速昇温層20を構成する元素の酸化消耗を抑制することができ、急速昇温の効果を長期に亘って維持することができる。
〈第3の実施の形態〉
[処理機器]
図3Aは第3の実施の形態による処理機器を示す。図3Aに示すように、この処理機器においては、金属基材10の一方の主面と急速昇温層20との間に拡散バリア層40が設けられ、急速昇温層20上に保護的酸化物からなる酸化物層30が設けられている。言い換えると、金属基材10の一方の主面上に拡散バリア層40、急速昇温層20および酸化物層30が順次設けられている。拡散バリア層40は、既に挙げたものの中から適宜選択することができる。拡散バリア層40の厚さは、例えば、25μm以上150μm以下、好適には50μm以上100μm以下である。金属基材10は、処理機器の用途、機能等に応じて、平板状、管状(円筒状等)、円柱状、箱状等のいずれの形状であってもよいが、図3Aにおいては一例として金属基材10が平板状である場合が示されている。図3Bはこの金属基材10が円筒状、すなわち金属管である場合を示し、この場合、この円筒状の金属基材10、すなわち金属管の内周面上に拡散バリア層40、急速昇温層20および酸化物層30が順次設けられている。その他のことは第1の実施の形態と同様である。
[処理機器の製造方法]
この処理機器の製造方法は、金属基材10上に拡散バリア層40を形成し、その上に急速昇温層20および酸化物層30を順次形成することを除いて第2の実施の形態による処理機器の製造方法と同様である。酸化物層30は、第2の実施の形態と同様に形成することができる。拡散バリア層40は、既に挙げた形成方法により形成することができる。
この第3の実施の形態によれば、第1および第2の実施の形態と同様な利点に加えて、金属基材10と急速昇温層20との間に拡散バリア層40が設けられていることにより、次のような利点を得ることができる。すなわち、拡散バリア層40により、金属基材10の構成元素が急速昇温層20側に拡散するとともに、急速昇温層20の構成元素が金属基材10側に拡散すること、すなわち金属基材10と急速昇温層20との間の相互拡散を抑制することができるため、急速昇温層20の急速昇温の効果を維持することができるとともに、金属基材10の特性を維持することができる。
〈第4の実施の形態〉
[処理機器]
図4Aは第4の実施の形態による処理機器を示す。図4Aに示すように、この処理機器においては、金属基材10の一方の主面上に拡散バリア層40、急速昇温層20および酸化物層30が順次設けられていることに加えて、金属基材10の一方の主面と反対側の他方の主面上に拡散バリア層50および断熱層60が順次設けられている。拡散バリア層50および断熱層60は、既に挙げたものの中から適宜選択することができる。拡散バリア層50の厚さは、例えば、25μm以上150μm以下、好適には50μm以上100μm以下である。金属基材10は、処理機器に応じて、平板状、管状(円筒状等)、円柱状、箱状等のいずれの形状であってもよいが、図4Aにおいては一例として金属基材10が平板状である場合が示されている。図4Bはこの金属基材10が円筒状、すなわち金属管である場合を示し、この場合、この円筒状の金属基材10、すなわち金属管の内周面(一方の主面)上に拡散バリア層40、急速昇温層20および酸化物層30が順次設けられ、金属管の外周面(他方の主面)上に拡散バリア層50および断熱層60が順次設けられている。その他のことは第1の実施の形態と同様である。
[処理機器の製造方法]
この処理機器の製造方法は、金属基材10の一方の主面上に拡散バリア層40、急速昇温層20および酸化物層30を順次形成することに加えて、金属基材10の他方の主面上に拡散バリア層50および断熱層60を順次形成することを除いて第3の実施の形態による処理機器の製造方法と同様である。断熱層60は、例えば、電気泳動法、溶射、電子ビーム蒸着法等により形成することができる。
この第4の実施の形態によれば、第3の実施の形態と同様な利点に加えて、金属基材10の他方の主面上に拡散バリア層50および断熱層60が設けられていることにより、拡散バリア層50が断熱性も兼ね備えていることと相まって、金属基材10の他方の主面側の断熱性の大幅な向上を図ることができ、金属基材10の他方の主面からの放熱を効果的に抑制することができるという利点を得ることができる。例えば、金属基材10が自動車の排ガス管である場合には、排ガス管の外周面に拡散バリア層50および断熱層60が設けられていることにより、排ガス管からの放熱を効果的に抑制することができ、排ガス管の周囲の機器等の熱による損傷等を防止することができる。
以下、実施例に基づいて、より詳細に説明する。
金属基材10として、Feからなる直径10mm、長さ40mmの円柱状の棒(以下「試験片」と言う)を用いた。
上記の試験片の表面にスラリー法により以下のようにして拡散バリア層および急速昇温層を順次形成した。
(1)スラリー液の調製
以下の薬品を秤量混合し、スラリー液を調製した。
エタノール 305g
テルビネオール 403g
エチルセルロース 80g
分散材 6g
消泡材 6g
(2)急速昇温層
(a)混合粉末含有スラリー液の調製
表1に記載の金属・合金・化合物の混合粉末を(1)で調製したスラリー液に混合し、さらに粘度調節のためのエタノールを加えて混合粉末含有スラリー液を調製した。
なお、表1に記載の[AP]は、試験片を混合粉末(15重量%Al+5重量%NH4 Cl+80重量%Al2 3 )中に埋没し、800℃で20分の加熱処理により、Alを拡散浸透する処理を行うことを示す。
(b)急速昇温層の形成
(a)で調製した混合粉末含有スラリー液を上記の試験片の表面に塗布・乾燥した。塗布量は100±50mg/cm2 とした。試料番号1、5、14以外の各試験片は、表2に記載の埋め込み用粉末に埋没した後、1100℃〜1250℃の温度で真空中で30分〜4時間加熱処理を行うことにより、急速昇温層を形成した。試料番号1、5、14の各試験片は、1100℃〜1250℃の温度で真空中で30分〜4時間加熱処理を行うことにより、急速昇温層を形成した。
(3)拡散バリア層
(a)混合粉末含有スラリー液の調製
下記の金属の混合粉末(重量%)を(1)で調製したスラリー液に混合し、さらに粘度調節のためのエタノールを加えて混合粉末含有スラリー液を調製した。
・75Ni(自)+25Cr
・44Ni(自)+33W+12Cr+11Mo
・48Co(自)+48W+2Nb+2Mo
ただし、Ni(自)はNi基自溶性合金粉末、Co(自)はCo基自溶性合金粉末を意味し、組成(原子%)は以下の通りである。
Ni(自):
70.1Ni−19.1Cr−4.7Si−4.0Fe−1.3Mn−0.8Mo
Co(自):
52.9Co−22.6Cr−11.1Ni−6.9Si−2.0W−0.2Mo
(b)拡散バリア層の形成
(a)で調製した混合粉末含有スラリー液を上記の試験片の表面に塗布・乾燥した。塗布量は100±50mg/cm2 とした。その後、1150℃〜1250℃の温度で真空中で2時間加熱処理を行うことにより、拡散バリア層を形成した。
(4)温度測定
上記のようにして試験片の表面に拡散バリア層および急速昇温層からなる皮膜を形成した後、図5に示すように、その皮膜の表面に熱電対素線として直径0.5mmのK熱電対素線をスポット溶接により接合した。また、溶接が困難であった皮膜には、直径0.3mmのNi細線でK熱電対素線を固定して、加熱・冷却時の温度測定に供した。
温度測定は、800℃に保持した電気炉にK熱電対素線を接合または固定した試験片を室温で挿入し、温度が一定に達した後、取り出し、大気中で冷却した。高温保持時間は35分、室温での保持時間は25分とした。
蛍光X線装置(日本電子株式会社製エレメントアナライザー)を用いて、皮膜表面の元素分析を行った。本測定では、酸素、窒素、炭素、ホウ素等の軽元素の分析は行っていない。表3に各試料に対する急速昇温層の表面組成(原子%)の測定結果を示す。
ただし、表3中、Al(試料番号5〜8の試験片を除く)は、試験片の埋め込みに使用したAl2 3 粉末由来である。
表3に示した結果から、試験片に含有されているCr、Mn、Fe、Co、Ni、Nb、Mo等のほかに、表1に記載の混合粉末に含有されているAl、Si、Ti、Cu、Zr、W、Bi、Ag、Sn、Mg等が検出されている。
図6は室温から800℃に加熱した際の急速昇温層の表面温度の時間変化を示す。表4および表5は、図6に示した結果から、室温からそれぞれ300℃および600℃に達するまでの時間を短時間側から順に示す。図6、表4および表5において、「W」はK熱電対素線をNi細線で試験片に固定して温度測定を行った結果を示し、「S」はスポット溶接でK熱電対素線を試験片に直接接合して温度測定を行った結果を示す。
図6、表4および表5に示す結果から、K熱電対素線をNi細線で試験片に固定して行った温度測定では、スポット溶接でK熱電対素線を試験片に直接接合して行った温度測定よりも、より短時間の値となっている。この原因として、加熱昇温途中で、細いK熱電対素線の熱容量が試験片の熱容量よりも小さいため、より速く加熱・昇温されることによるものと予想される。K熱電対素線の固定方法としてスポット溶接(S)とNi細線固定(W)とでの測定結果を比較すると、表4の試料番号23[1]および23[2]に示すように、300℃までの昇温時間はSでは66秒、Wでは33秒となっている。さらに、表5に示す結果から、600℃までの昇温でも同様の結果となっている。これらの結果から、目標の温度に到達する時間は、熱電対素線の固定方法に依存して変化することから、SとWとでの値を直接比較することはできない。しかし、同一の固定方法で得られた値は、相対的に、比較は可能と考えられる。なお、表4および表5には、比較のために、試験片が、拡散バリア層および急速昇温層を形成していないTi棒、316L棒、Fe棒である場合の結果も示した。
室温からそれぞれ300℃および600℃に昇温するまでの時間を短時間側から見て10番以内の試料番号および急速昇温層の形成に使用した混合粉末(重量%)を対比して、表6に示す。表6に示す試料番号の試験片の急速昇温層が含有する、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群に含まれる元素の合計の表面濃度は、表3より次の通りである。試料番号4はAl+Si+Ti=69.2原子%、試料番号9はAl+Si=57.3原子%、試料番号10はAl+Si+Ti=84原子%、試料番号11はAl+Si=98.4原子%、試料番号12はAl+Si+Ti=81.9原子%、試料番号13はAl+Zr+W=49.7原子%、試料番号15はAl+Si+Bi=13.6原子%、試料番号16はAl+Si+Ti+Bi=75.9原子%、試料番号17はAl+Ti+W=76原子%、試料番号20[2]はAl+Si=7.7原子%、試料番号21はAl+Si+Mg=68.2原子%である。これらの結果から、急速昇温層が、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を表面組成で7原子%以上100原子%以下含有することが裏付けられる。
表6に示す結果から、短時間側から上位10番以内の試験片は300℃と600℃とでほぼ同じであり、短時間の昇温に効果的に機能している元素は、Ti、Si、Al、Zr、Mg、WおよびBiであることが分かる。
図7は、800℃から室温に冷却した際の急速昇温層の表面温度の時間変化を示す。表7および表8は、図7に示した結果から、800℃からそれぞれ300℃および600℃に達するまでの時間を短時間側から順に示す。図7、表7および表8において、上記の昇温測定で観察されたように、Ni細線でK熱電対素線を試験片に固定して測定した降温速度がスポット溶接でK熱電対素線を試験片に接合して測定した降温速度に比較して大きくなっている。この結果は、昇温過程で得られた結果と同様の理由による。
表9は各試験片に対して20回サイクル酸化(室温で25分間の保持、800℃で35分間の保持を繰り返す)を行った後に測定した急速昇温層の表面組成(原子%)を示す。
表9に示した結果から、検出された元素および濃度は、試験片は、Ni(自)およびCo(自)に含有されている元素(Fe、Co、Ni、Si、Mn、Nb、Mo:なお、Bは測定されず)のほかに、急速昇温層の形成のために添加した元素がそれぞれ検出される。なお、既に述べたように、今回の測定では酸素は測定できないが、後述の断面のSEM−EDX分析に示すように、これらの元素を含む酸化物皮膜が形成されており、酸素を除いた金属原子%で示す。
表10は急速昇温層に含まれている元素の中で最も濃度の高い元素を選択し、それぞれの元素の酸化前と20サイクル酸化後の値を比較して示す。これらの元素の濃度(酸素濃度を含まず)は酸化前後で顕著な変動は見られないことから、800℃と室温との間を20回サイクル酸化される過程で、表面には酸化前の元素がそれらの酸化物を形成していることが分かる。
Feからなる金属基材(試験片)上に拡散バリア層および急速昇温層を形成し、断面組織の観察および各元素の濃度分布の測定を行った。
表11は、断面組織観察および各元素の濃度分布の測定のために使用した10種類の試験片(試料番号:断面01〜10)と急速昇温層の形成に使用した金属・合金・化合物の混合粉末およびその組成(重量%)を示す。断面組織観察は走査型電子顕微鏡(SEM)により行った。元素の濃度分布の測定はエネルギー分散型元素分析装置(EDAX)により行った。
図8は試料番号:断面01の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG1に沿っての元素の濃度分布、表12は分析線LG1に沿っての元素の濃度の分析値を示す。
図9は試料番号:断面02の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG1に沿っての元素の濃度分布、表13は分析線LG1に沿っての元素の濃度の分析値を示す。
図10は試料番号:断面03の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における測定点012〜025、表14はこの断面における測定点012〜025の元素の濃度の分析値を示す。
図11は試料番号:断面04の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における測定点001〜011、表15はこの断面における測定点001〜011の元素の濃度の分析値を示す。
図12は試料番号:断面05の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における測定点001〜025、表16はこの断面における測定点001〜025の元素の濃度の分析値を示す。
図13は試料番号:断面05の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における測定点026〜033、表17はこの断面における測定点026〜033の元素の濃度の分析値を示す。
図14は試料番号:断面05の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG1に沿っての元素の濃度分布、表18は分析線LG1に沿っての元素の濃度の分析値を示す。
図15は試料番号:断面06の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG1に沿っての元素の濃度分布、表19は分析線LG1に沿っての元素の濃度の分析値およびこの断面における測定点001〜005の元素の濃度の分析値を示す。
図16は試料番号:断面07の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG1に沿っての元素の濃度分布、表20は分析線LG1に沿っての元素の濃度の分析値を示す。
図17は試料番号:断面08の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG1に沿っての元素の濃度分布、表21は分析線LG1に沿っての元素の濃度の分析値およびこの断面における測定点001〜004の元素の濃度の分析値を示す。
図18は試料番号:断面08の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG2に沿っての元素の濃度分布、表22は分析線LG2に沿っての元素の濃度の分析値およびこの断面における測定点005の元素の濃度の分析値を示す。
図19は試料番号:断面09の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線LG2に沿っての元素の濃度分布、表23は分析線LG2に沿っての元素の濃度の分析値を示す。
図20は試料番号:断面10の試験片の断面組織のSEM写真およびこの断面における分析線に沿っての元素の濃度分布、表24は分析線に沿っての元素の濃度の分析値を示す。
各試験片の断面における各元素の濃度分布の測定で得られた各元素の濃度の最小値および最大値(原子%)は下記の通りである。
(試料番号:断面01)(図8)
O:0.0〜0.1
Al:0.0〜0.2
Si:2.1〜8.8
Ti:0.0〜0.2
Cr:13.0〜15.5
Mn:0.5〜1.0
Fe:2.9〜9.9
Co:0.2〜1.9
Ni:3.1〜68.6
(試料番号:断面02)(図9)
O:0.0〜0.1
Al:33.9〜49.3
Si:1.1〜4.1
Cr:15.5〜63.6
Mn:0.0〜3.3
Fe:2.2〜54.9
Co:0.6〜2.1
Ni:3.1〜68.6
Mo:0.0〜0.3
W:0.4〜2.1
(試料番号:断面03)(図10)
O:0.0〜1.8
Al:0.2〜1.0
Si:0.4〜33.6
Cr:1.4〜3.5
Mn:0.0〜0.4
Fe:0.8〜8.2
Co:0.0〜9.3
Ni:21.0〜26.3
Nb:0.0〜1.6
Mo:0.0〜2.3
W:0.2〜36.1
(試料番号:断面04)(図11)
O:0.0〜2.0
Al:0.7〜1.6
Si:0.7〜1.0
Ti:48.3〜64.2
Cr:2.4〜5.4
Mn:0.0〜0.2
Fe:4.9〜10.0
Co:4.5〜9.4
Ni:21.0〜26.3
Nb:0.0〜0.2
Mo:0.0〜0.5
W:0.7〜1.4
(試料番号:断面05)(図12)
O:0.0〜3.3
Al:0.0〜0.54
Si:0.2〜5.0
Cr:1.1〜19.7
Mn:0.0〜1.3
Fe:0.1〜6.0
Co:1.2〜15.0
Ni:2.8〜66.1
Cu:0.0〜2.9
Nb:0.0〜0.2
Mo:0.0〜1.5
Ag:0.0〜86.7
W:0.4〜2.0
Bi:0.0〜1.7
(試料番号:断面05)(図13)
O:0.0〜9.1
Al:0.0〜0.2
Si:0.0〜4.7
Cr:0.8〜82.1
Mn:0.0〜6.0
Fe:0.0〜7.2
Co:0.1〜1.9
Ni:0.0〜65.6
Cu:0.0〜87.6
Nb:0.0〜0.1
Mo:0.0〜3.3
Ag:0.0〜95.0
W:0.01〜0.02
Bi:0.0〜4.3
(試料番号:断面05)(図14)
Al:0.0〜0.7
Si:0.0〜12.4
Cr:0.0〜86.5
Mn:0.0〜6.3
Fe:0.0〜6.8
Co:0.0〜2.7
Ni:0.0〜65.8
Nb:0.0〜0.4
Mo:0.0〜12.2
Ag:0.0〜97.6
W:0.0〜2.2
Bi:0.0〜69.7
(試料番号:断面06)(図15)
O:0.0〜1.7
Al:0.14〜0.71
Si:0.4〜23.1
Cr:13.9〜16.9
Mn:0.0〜0.1
Fe:6.0〜54.27
Co:3.9〜11.5
Ni:1.4〜31.22
Ge:1.7〜13.6
Nb:0.0〜2.2
Mo:0.0〜2.6
Ag:0.1〜0.8
Sn:0.0〜52.8
W:0.4〜20.1
(試料番号:断面07)(図16)
Al:0.0〜0.3
Si:0.9〜3.1
Cr:13.9〜16.9
Mn:0.0〜0.7
Fe:17.1〜25.6
Co:1.2〜15.0
Ni:27.6〜33.4
Ge:12.4〜20.2
Nb:0.0〜0.4
Mo:0.3〜0.6
W:0.0〜0.8
(試料番号 断面08)(図17)
O:0.0〜24.6
Al:0.0〜0.72
Si:0.0〜3.8
Ti:0.0〜1.3
Cr:0.0〜1.3
Mn:0.0〜0.3
Fe:0.9〜37.6
Co:0.1〜24.3
Ni:2.1〜15.2
Cu:0.0〜1.2
Nb:0.2〜3.2
Mo:0.4〜3.7
Hf:0.0〜0.4
W:0.0〜2.0
(試料番号:断面08)(図18)
O:0.0〜9.2
Al:0.0〜6.0
Si:0.0〜8.2
Ti:0.0〜1.3
Cr:0.0〜35.9
Mn:0.0〜1.4
Fe:0.1〜42.9
Co:0.0〜21.8
Ni:1.2〜28.8
Cu:0.0〜0.7
Zr:0.0〜90.0
Nb:0.0〜4.8
Mo:0.1〜3.7
Hf:0.0〜0.4
W:0.0〜5.5
(試料番号:断面09)(図19)
O:1.6〜13.2
Mg:70.1〜97.5
Si:0.1〜0.5
Cr:0.0〜0.1
Mn:0.0〜0.2
Fe:0.1〜0.5
Co:0.0〜0.4
Ni:0.2〜24.4
Nb:0.0〜0.1
Mo:0.0〜0.4
W:0.0〜0.7
(試料番号:断面10)(図20)
O:1.6〜42.6
Mg:31.3〜53.5
Al:0.0〜0.1
Si:0.1〜0.4
Cr:2.8〜19.6
Mn:0.0〜0.2
Fe:0.0〜0.7
Co:0.0〜0.9
Ni:2.1〜61.6
Nb:0.0〜0.3
Mo:0.0〜0.8
W:0.0〜1.8
以上、この発明の実施の形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
10…金属基材、20…急速昇温層、30…酸化物層、40…拡散バリア層、50…拡散バリア層、60…断熱層

Claims (15)

  1. 金属基材と、
    上記金属基材の一方の主面上に設けられた、Ti、SiZr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を表面組成で7原子%以上100原子%以下含有し、上記元素は内部の位置によって0.1原子%以上100原子%以下の範囲で分布し、または、AlとTi、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素とを表面組成で7原子%以上100原子%以下含有し、Alおよび上記元素は内部の位置によって0.1原子%以上100原子%以下の範囲で分布する急速昇温層と、
    を有し、ガスもしくは液体を加熱し、ガスもしくは液体を輸送し、ガスもしくは液体を反応させて目的物質を合成し、ガスもしくは液体を貯留し、または、ガスもしくは液体を無害化する処理機器。
  2. 上記処理機器は、移動体の内燃機関の排ガス管、化学プラントの輸送管、反応槽、成長槽または無害化槽である請求項1記載の処理機器。
  3. 上記急速昇温層は、AlとSiとTiとを含有し、または、AlとSiとを含有し、または、AlとZrとWとを含有し、または、AlとSiとBiとを含有し、または、AlとSiとTiとBiとを含有し、または、AlとTiとWとを含有し、または、AlとSiとMgとを含有する請求項1または2記載の処理機器。
  4. 上記急速昇温層の厚さは25μm以上500μm以下である請求項1〜3のいずれか一項記載の処理機器。
  5. 上記金属基材と上記急速昇温層との間に設けられた、W、Re、MoおよびNbからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する合金からなる拡散バリア層をさらに有する請求項1〜4のいずれか一項記載の処理機器。
  6. 上記急速昇温層上に設けられた、Ti、Si、Al、Zr、Mg、Cr、W、Bi、Fe、Co、Ni、NbおよびMoからなる群より選択された少なくとも一種の元素の酸化により形成される保護的酸化物からなる酸化物層をさらに有する請求項1〜5のいずれか一項記載の処理機器。
  7. 上記急速昇温層は、上記金属基材および/または上記拡散バリア層が含有する少なくとも一種の元素をさらに含有する請求項1〜6のいずれか一項記載の処理機器。
  8. 上記金属基材および/または上記拡散バリア層が含有する少なくとも一種の元素は、Fe、Co、Ni、Cr、Nb、MoおよびWからなる群より選択された少なくとも一種の元素である請求項7記載の処理機器。
  9. 上記急速昇温層は、Fe、CoおよびNiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する場合は15原子%以上55原子%以下含有し、Crを含有する場合は15原子%以上25原子%以下含有する請求項8記載の処理機器。
  10. 上記金属基材の他方の主面上に設けられた、W、Re、MoおよびNbからなる群より選択された少なくとも一種の元素を含有する合金からなる拡散バリア層と、
    上記拡散バリア層上に設けられたYSZからなる断熱層と、
    をさらに有する請求項1〜9のいずれか一項記載の処理機器。
  11. 金属基材の一方の主面上に、Ti、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素、または、AlとTi、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素とを含有する原料粉末を含むスラリー液を塗布する工程と、
    上記金属基材の一方の主面上に上記スラリー液を塗布したものを、上記原料粉末の融点より高く、かつ上記金属基材の融点より低い温度で加熱することにより、Ti、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素、または、AlとTi、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素とを含有する急速昇温層を形成する工程と、
    を有する、ガスもしくは液体を加熱し、ガスもしくは液体を輸送し、ガスもしくは液体を反応させて目的物質を合成し、ガスもしくは液体を貯留し、または、ガスもしくは液体を無害化する処理機器の製造方法。
  12. 上記原料粉末は、AlおよびSiのみ含有し、または、Bi 2 3 、NiおよびTiのみ含有し、または、Si、TiおよびNiのみ含有し、または、TiおよびNiのみ含有し、または、Bi 2 3 のみ含有し、または、Mg、AlおよびSiのみ含有し、または、NiおよびZrのみ含有し、または、SiおよびNiのみ含有し、または、Ti、NiおよびWのみ含有し、または、Ti、NiおよびSiCのみ含有する請求項11記載の処理機器の製造方法。
  13. 上記金属基材の一方の主面上に上記スラリー液を塗布したものを埋め込み用粉末に埋没した後、真空中において1100℃〜1250℃の温度で30分〜4時間加熱処理を行うことにより上記急速昇温層を形成し、上記埋め込み用粉末は、上記原料粉末がAlおよびSiのみ含有する場合はAlおよびAl 2 3 のみ含有し、上記原料粉末がBi 2 3 、NiおよびTiのみ含有する場合はTiおよびAl 2 3 のみ含有し、上記原料粉末がSi、TiおよびNiのみ含有する場合はTiおよびAl 2 3 のみ含有し、上記原料粉末がTiおよびNiのみ含有する場合はTiおよびAl 2 3 のみ含有し、上記原料粉末がBi 2 3 のみ含有する場合はAl 2 3 のみ含有し、上記原料粉末がMg、AlおよびSiのみ含有する場合はMgおよびMgOのみ含有し、NiおよびZrのみ含有する場合はTiおよびAl 2 3 のみ含有し、SiおよびNiのみ含有する場合はSiおよびAl 2 3 のみ含有し、上記原料粉末がTi、NiおよびWのみ含有する場合はTiおよびAl 2 3 のみ含有し、上記原料粉末がTi、NiおよびSiCのみ含有する場合はTiおよびAl 2 3 のみ含有する請求項12記載の処理機器の製造方法。
  14. 金属基材と、
    上記金属基材の一方の主面上に設けられた、Ti、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素を表面組成で7原子%以上100原子%以下含有し、上記元素は内部の位置によって0.1原子%以上100原子%以下の範囲で分布し、または、AlとTi、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素とを表面組成で7原子%以上100原子%以下含有し、上記元素は内部の位置によって0.1原子%以上100原子%以下の範囲で分布する急速昇温層と、
    を有する構造体。
  15. 金属基材の一方の主面上に、Ti、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素、または、AlとTi、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素とを含有する原料粉末を含むスラリー液を塗布する工程と、
    上記金属基材の一方の主面上に上記スラリー液を塗布したものを、上記原料粉末の融点より高く、かつ上記金属基材の融点より低い温度で加熱することにより、Ti、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素、または、AlとTi、Si、Zr、Mg、WおよびBiからなる群より選択された少なくとも一種の元素とを含有する急速昇温層を形成する工程と、
    を有する構造体の製造方法。
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