JP6440294B2 - テルミサルタン含有フィルムコーティング錠剤 - Google Patents

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Description

本発明は、原薬として4′−〔〔2−n−プロピル−4−メチル−6−(1−メチルベンズイミダゾール−2−イル)−ベンズイミダゾール−1−イル〕−メチル〕−ビフェニル−2−カルボン酸、すなわちテルミサルタン(日本医薬品一般名称)を含有し、その光安定性が向上したフィルムコーティング錠剤の創製に関する。
テルミサルタンは、EP0502314(A1)において開示されているように、高血圧症および他の適応症の治療のために開発されたアンギオテンシンII受容体拮抗薬である。
テルミサルタンは特許文献1に記載されているように2つの結晶多形が存在し、熱および湿度の影響を受けて、融点の低いB形結晶は融点の高いA形結晶に不可逆的に転移する。両結晶多形は胃腸管のpH1〜7の間のpH範囲における水への溶解度が極めて低いことを特徴とする。また、非特許文献1には、光苛酷試験にて「性状がわずかに黄変した」旨記載されており、光照射によって品質が低下することが判明している。
一方、曝光により品質が低下する錠剤の品質低下抑制方法として、素錠に酸化チタンを含有するフィルムをコーティングすることにより改善する方法が知られている(特許文献2、3)。しかし、酸化チタンとの反応性が高い薬剤ではこのような方法を用いる事が出来ない。
経口固形製剤において重要となる充分な腸管吸収のための、活性成分の充分な溶解性を満足し、光安定性が高いテルミサルタン錠剤の製造方法は未だ充分とはいえず、簡便な操作で、中間pHにおける溶解性が高く、かつ本医薬品が市場で流通している状態や無包装状態で保存された状態において着色が抑制された錠剤の開発が望まれる。
WO2000/043370号公報 特開2000−191516号公報 特開2007−145717号公報
「ミカルディス20mg、ミカルディス40mg、ミカルディス80mg」インタビューフォーム、2010年10月
本発明の課題は、テルミサルタン含有錠剤を製剤操作上簡便な方法で製造し、腸管を想定した中間pHにおいて充分な溶解性を示し、流通過程や無包装状態で保管した場合にも長期間色調が変化しないフィルムコーティング錠剤を提供することにある。
発明者らは、テルミサルタンの高品質錠剤を開発するため、汎用の添加剤(賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤等)を用い、常法により錠剤を製造して、その錠剤の溶出性及び光安定性を確認したところ、中間pHにおいて充分な溶解性を示さず、さらに光照射によって経時的に黄変することが判明した。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した。その過程において、テルミサルタンとメグルミンを前者1対後者1の重量比率で含有し、さらにテルミサルタンとポリエチレングリコールを前者1対後者0.2の重量比率で含有した錠剤では中性pH領域においても、製剤上許容される十分な速さでテルミサルタンが溶解することを見出した。さらに、素錠に遮光剤を含有しないフィルムコーティングを施した後に遮光剤入りのフィルムコーティングを施すことで、光照射後の色調変化が顕著に抑制されることを見出した。
そこで本発明者らは、その知見に基づいてさらに検討を加え、本発明を完成することができた。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(5)の発明に関するものである。
(1)素錠部にテルミサルタン、ポリエチレングリコール、塩基性化合物、さらに少なくとも一つの添加剤を含有し、フィルムコーティング層の1層目に遮光剤を含まないフィルムコーティングを施し、さらに2層目に遮光剤を含むフィルムコーティングを施したフィルムコーティング錠剤。
(2)塩基性化合物がメグルミンである前記(1)に記載のフィルムコーティング錠剤。
(3)テルミサルタン対メグルミンの重量比が、1対0.1〜5の範囲内である前記(2)に記載のフィルムコーティング錠剤。
(4)ポリエチレングリコールの平均分子量が4000〜20000の範囲内である前記(1)に記載のフィルムコーティング錠剤。
(5)テルミサルタン対ポリエチレングリコールの重量比が、1対0.05〜1の範囲内である前記(1)に記載のフィルムコーティング錠剤。
(6)1層目のフィルムコーティング層が1素錠あたりの表面積に対して0.5〜10mg/cmである前記(1)に記載のフィルムコーティング錠剤。
(7)2層目のフィルムコーティング層が1素錠あたりの表面積に対して0.5〜10mg/cmである前記(1)に記載のフィルムコーティング錠剤。
(8)2層目のフィルムコーティング層に含まれる遮光剤が1素錠あたりの表面積に対して0.05〜5mg/cmである前記(1)に記載のフィルムコーティング錠剤。
本発明によれば、テルミサルタン含有フィルムコーティング錠剤を製剤操作上簡便な方法で製造し、中性pH領域においても、製剤上許容される十分な速さでテルミサルタンが溶解し、さらに流通過程や無包装状態で保管した場合にも長期間色調が変化しない錠剤を医療現場に提供することができる。
図1は、実施例1の錠剤及び比較例1〜4の錠剤について、それぞれ溶出試験第二液(pH6.8)での溶出挙動を測定した結果を併せて表示したものである。 図2は、実施例1の錠剤及び比較例1〜4の錠剤について、それぞれ光照射前後での色差を算出した結果を示したものである。
本発明において使用されるテルミサルタンの平均粒子径(光散乱法による測定値)は10μm以下のものが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmである。必要に応じて適宜乾式又は湿式粉砕を行い、任意の粒子径に調整することも可能である。
本発明において使用される好ましいポリエチレングリコールとして、市販のポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール600、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール1500、ポリエチレングリコール1540、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール20000及びポリエチレングリコール35000等を挙げることができ、より好ましくはポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000及びポリエチレングリコール20000であり、最も好ましくはポリエチレングリコール6000である。
また、テルミサルタンとポリエチレングリコールを使用する好ましい重量比は、前者1に対し後者を0.05〜1、より好ましくは0.1〜0.5、さらに好ましくは0.15〜0.3である。
本発明において使用される塩基性化合物は、薬理学的に許容され且つ水に溶解し得るものであれば特に限定はないが、好ましい塩基としては水酸化ナトリウム、L−アルギニン、メグルミン、水酸化カリウムを挙げることができ、より好ましくはメグルミンである。
また、テルミサルタンと塩基性化合物を使用する好ましい重量比は、前者1に対し後者0.1〜5、より好ましくは0.5〜2である。
製剤上の添加物としては、通常使用されている賦形剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑択剤、遮光剤等が使用できる。
例えば賦形剤としては、乳糖、結晶セルロース、トウモロコシ澱粉、バレイショ澱粉、D-マンニトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、イソマルト、マルチトール、白糖、ショ糖、ブドウ糖等を挙げる事ができ、好ましくはD-マンニトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、及びイソマルトであり、最も好ましくはエリスリトールである。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、ポビドン、エチルセルロース、アルファー化デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリエチレングリコール等を挙げる事ができ、最も好ましくはポリエチレングリコールである。
崩壊剤としては、例えばトウモロコシ澱粉、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン、カンテン末、D−マンニトール等を挙げる事ができ、最も好ましくはD−マンニトールである。
界面活性剤としては、ポリソルベート、ショ糖脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等を挙げる事ができ、好ましくはポリソルベート及びショ糖脂肪酸エステルであり、最も好ましくはポリソルベートである。
滑択剤としては、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、硬化油等を挙げる事ができ、好ましくはステアリン酸マグネシウム及びフマル酸ステアリルナトリウムであり、最も好ましくはフマル酸ステアリルナトリウムである。
遮光剤としては、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄等を挙げる事ができ、好ましくは酸化チタン及びタルクであり、最も好ましくは酸化チタンである。
フィルムコーティング層の1層目及び2層目の双方に用いることが出来る添加剤として特に限定されないが、好ましくはヒプロメロース、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールを挙げることができ、最も好ましくはヒプロメロース、ポリエチレングリコールである。
上記遮光剤は、フィルムコーティング層の1層目には含まれず、フィルムコーティング層の2層目に含まれる。
本発明に係るフィルムコーティング錠剤の製造方法の操作法に困難はなく、常法にしたがって容易に目的のフィルムコーティング錠剤を製造することができる。
なお、本発明を実施する際に使用する攪拌混合機としては、一般的なパドル式攪拌混合機または、ホモジナイザー(TOKUSYU KIKA社製:ROBOMICS)等を用いることができる。
2層コーティング錠剤の調製
エリスリトール142.8g及び軽質無水ケイ酸4.0gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン(分子量:514.62)80.0g、メグルミン(分子量:195.21)80.0g、ポリソルベート80 0.2g及びポリエチレングリコール6000 16.0gを精製水180gに溶解した液を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品の内161.5gにショ糖脂肪酸エステル4.0gおよびフマル酸ステアリルナトリウム4.5gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8.5mmに圧縮成型し、下記組成の素錠を得た。次いで素錠をコーティング機(パウレック社製:DRC−200型)に投入し、これに、予めヒプロメロース27.0g及びポリエチレングリコール6000 3.0gを精製水360.0gに加え、均一分散させた液を噴霧し、1錠質量173mgになるまでコーティングし、乾燥して1層コーティング錠を得た。さらに1層コーティング錠をコーティング機(パウレック社製:DRC−200型)に投入し、これに、予めヒプロメロース24.0g、酸化チタン2.4gおよびタルク3.6gを精製水360.0gに加え、均一分散させた液を噴霧し、1錠質量176mgになるまでコーティングし、乾燥して2層コーティング錠を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・素錠
テルミサルタン 40.0
エリスリトール 71.4
メグルミン 40.0
ポリエチレングリコール6000 8.0
軽質無水ケイ酸 2.0
ポリソルベート80 0.1
ショ糖脂肪酸エステル 4.0
フマル酸ステアリルナトリウム 4.5
・フィルムコーティング1層目
ヒプロメロース 2.7
ポリエチレングリコール6000 0.3
・フィルムコーティング2層目
ヒプロメロース 2.4
酸化チタン 0.24
タルク 0.36
〔比較例1〕メグルミン非含有素錠の調製
D−マンニトール240.8g、軽質無水ケイ酸0.2g及びテルミサルタン80.0gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入しポリエチレングリコール6000 16.0gを精製水180gに溶解した液を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品の内168.5gにステアリン酸マグネシウム1.5gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物を、ロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の素錠を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・素錠
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 120.4
ポリエチレングリコール6000 8.0
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.5
〔比較例2〕ポリエチレングリコール6000非含有素錠の調製
D−マンニトール176.8g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g及びメグルミン80.0gを精製水180gに溶解した液を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品の内168.5gにステアリン酸マグネシウム1.5gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物を、ロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の素錠を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・素錠
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 88.4
メグルミン 40.0
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.5
〔比較例3〕メグルミンとポリエチレングリコール6000含有素錠の調製
D−マンニトール160.8g及び軽質無水ケイ酸0.2gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、メグルミン80.0g及びポリエチレングリコール6000 16.0gを精製水180gに溶解した液を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品の内168.5gにステアリン酸マグネシウム1.5gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物を、ロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8mmに圧縮成型し、下記組成の素錠を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・素錠
テルミサルタン 40.0
D−マンニトール 80.4
メグルミン 40.0
ポリエチレングリコール6000 8.0
軽質無水ケイ酸 0.1
ステアリン酸マグネシウム 1.5
〔比較例4〕1層コーティング錠剤の調製
エリスリトール142.8g及び軽質無水ケイ酸4.0gを流動層造粒機(パウレック社製:MP−01型)に投入し、テルミサルタン80.0g、メグルミン80.0g、ポリソルベート80 0.2g及びポリエチレングリコール6000 16.0gを精製水180gに溶解した液を噴霧、造粒した。得られた顆粒を乾燥し、JIS30メッシュの篩にて篩過した。得られた整粒品の内161.5gにショ糖脂肪酸エステル4.0gおよびフマル酸ステアリルナトリウム4.5gを加え、ポリエチレン製の袋にて混合した。次いで、この混合物をロータリー式打錠機(菊水製作所製:VELA5型)を用いて直径8.5mmに圧縮成型し、下記組成の素錠を得た。次いで素錠をコーティング機(パウレック社製:DRC−200型)に投入し、これに、予めヒプロメロース48.0g、酸化チタン6.0g、ポリエチレングリコール6000 3.0gおよびタルク3.0gを精製水720.0gに加え、均一分散させた液を噴霧し、1錠質量176mgになるまでコーティングし、乾燥して1層コーティング錠を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・素錠
テルミサルタン 40.0
エリスリトール 71.4
メグルミン 40.0
ポリエチレングリコール6000 8.0
軽質無水ケイ酸 2.0
ポリソルベート80 0.1
ショ糖脂肪酸エステル 4.0
フマル酸ステアリルナトリウム 4.5
・フィルムコーティング1層目
ヒプロメロース 4.8
ポリエチレングリコール6000 0.3
酸化チタン 0.6
タルク 0.3
〔試験例1〕溶出試験
実施例1及び比較例1〜4で得た錠剤について、溶出試験(試験液pH6.8:日本薬局方第二液、パドル回転数50rpm)によりテルミサルタンの溶出挙動をそれぞれ測定し、その結果を図1に示した。
図1から、本発明に係る実施例1の錠剤では、試験開始から15分以内に85重量%以上が溶出しているのに対し、比較例1の錠剤では約5重量%と大きく下回っていることが判る。すなわち、本発明により得られる錠剤は、テルミサルタンの溶出率が極めて優れ、水に難溶性の問題点を効果的に改善し得ることが判った。
〔試験例2〕色差測定
実施例1及び比較例1〜4で得た錠剤について、白熱光3000lxを400時間、合計120万lx・hr照射した後、各錠剤の明度(L*)、色相と彩度を示す色度(a*およびb*)について分光色差計(日本電色工業社製:SE6000型)を用いて測定した。この結果と初期値から、色差(ΔE)を算出して図2に示した。色差は色度値としてCIELab1976に規定されるL*a*b*を用い、ΔEについて下記の式にて算出した。ΔE={(ΔL*)^2+(Δa*)^2(Δb*)^2}^1/2(日本電色工業株式会社、Spectrophotometer SE6000型、取扱説明書より)。
図2から、本発明に係る実施例1の錠剤では、色調変化が顕著に抑制されていることが判る。すなわち、本発明により得られる錠剤は、光安定性が極めて優れ、着色の問題点を効果的に改善し得ることが判った。
本発明によれば、テルミサルタン含有フィルムコーティング錠剤を製剤操作上簡便な方法で製造し、テルミサルタンが中性pH領域においても、製剤上許容される十分な速さでテルミサルタンが溶解し、流通過程や無包装状態で保管した場合にも長期間色調が変化しない錠剤を医療に供することができる。

Claims (3)

  1. テルミサルタンを含有する素錠部に、遮光剤を含まないフィルムコーティング層が1層目に施され、さらに遮光剤を含むフィルムコーティング層が2層目に施された、フィルムコーティング錠(但し、テルミサルタンのみを原薬として含有する錠剤に限る。)であって、遮光剤が酸化チタンであり、フィルムコーティング層にヒプロメロース及びポリエチレングリコールが含有される、フィルムコーティング錠。
  2. 素錠部にポリエチレングリコール、塩基性化合物、さらに少なくとも一つの添加剤が含まれる、請求項1に記載のフィルムコーティング錠。
  3. 塩基性化合物が水酸化ナトリウム、L−アルギニン、メグルミン及び水酸化カリウムから選ばれる、請求項に記載のフィルムコーティング錠。
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