以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において同一部分または相当部分は、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の給湯機の構成図である。給湯機は、ヒートポンプユニット1と貯湯ユニット2とを備える。ヒートポンプユニット1と貯湯ユニット2とは、配管によって接続される。
ヒートポンプユニット1は、内部に圧縮機、給湯用熱交換器、膨張弁及び空気熱交換器を備える。圧縮機、給湯用熱交換器、膨張弁及び空気熱交換器は、順に冷媒配管で接続される。圧縮機、給湯用熱交換器、膨張弁、空気熱交換器及び冷媒配管は冷凍サイクルシステムを構成する。ヒートポンプユニット1は、冷凍サイクルシステムによって水を沸き上げる。ヒートポンプユニット1は、本発明の沸き上げ手段の一例である。ヒートポンプユニット1は、沸き上げた水を貯湯ユニット2へ供給する。
貯湯ユニット2は、貯湯タンク3及び熱交換器4を備える。また貯湯ユニット2は、ヒートポンプ循環ポンプ5、タンク循環ポンプ6及び風呂循環ポンプ7を備える。また貯湯ユニット2は、一般給湯側混合弁8、風呂給湯側混合弁9及び電磁弁10を備える。
貯湯タンク3は、内部に水を貯留する。貯湯タンク3は、上下で温度差を生じるように水を貯留する。貯湯タンク3の上部には、高温の水が貯留される。また貯湯タンク3の下部には、低温の水が貯留される。
貯湯タンク3は、下部にヒートポンプ往き口3a、給水口3b及び追い焚き戻り口3cを有する。また貯湯タンク3は、上部にヒートポンプ戻り口3d、給湯口3e及び追い焚き往き口3fを有する。
貯湯タンク3の外面には、第1温度センサ11a、第2温度センサ11b、第3温度センサ11c及び第4温度センサ11dがそれぞれ異なる取り付け高さに設けられる。第1温度センサ11a、第2温度センサ11b、第3温度センサ11c及び第4温度センサ11dは、例えば上部から下部へと順に設けられる。第1温度センサ11a、第2温度センサ11b、第3温度センサ11c及び第4温度センサ11dは、それぞれ設けられた位置の水の温度を検知する。
第1温度センサ11aは、例えば貯湯タンク3の満容量から0Lの位置に設けられる。第2温度センサ11bは、例えば貯湯タンク3の満容量から50Lの位置に設けられる。第3温度センサ11cは、例えば貯湯タンク3の満容量から100Lの位置に設けられる。第4温度センサ11dは、例えば貯湯タンク3の満容量から150Lの位置に設けられる。なお貯湯タンク3の外面に設けられる温度センサの個数は、本例の4つ以外の個数としてもよい。
ヒートポンプ往き口3aには、ヒートポンプ往き配管12の一端が接続される。ヒートポンプ往き配管12の他端は、ヒートポンプユニット1の流入口に接続される。またヒートポンプユニット1の流出口には、ヒートポンプ戻り配管13の一端が接続される。ヒートポンプ戻り配管13の他端は、ヒートポンプ戻り口3dに接続される。ヒートポンプ往き配管12及びヒートポンプ戻り配管13は、ヒートポンプユニット1と貯湯ユニット2とを繋ぐ。
ヒートポンプ往き配管12には、ヒートポンプ循環ポンプ5が設けられる。ヒートポンプ循環ポンプ5は、貯湯タンク3の下部から低温の水を取り出す。貯湯タンク3の下部から取り出された水は、ヒートポンプ往き配管12を介してヒートポンプユニット1へ供給される。ヒートポンプユニット1は、供給された水を沸き上げる。
ヒートポンプユニット1によって沸き上げられた水は、ヒートポンプ戻り配管13を介して貯湯タンク3の上部へ供給される。貯湯タンク3は、ヒートポンプユニット1によって沸き上げられた水を貯留する。ヒートポンプ往き配管12及びヒートポンプ戻り配管13は、加熱循環回路14を構成する。
ヒートポンプ往き配管12には、第5温度センサ11eが設けられる。第5温度センサ11eは、ヒートポンプ往き配管12内の水の温度を検知する。第1温度センサ11a、第2温度センサ11b、第3温度センサ11c、第4温度センサ11d及び第5温度センサ11eは、貯湯タンク3に貯留された水のもつ熱量を検出するための装置である。
ヒートポンプ戻り配管13とヒートポンプ戻り口3dとの接続部には、貯湯タンク温度センサ15が設けられる。貯湯タンク温度センサ15は、ヒートポンプユニット1から貯湯タンク3へ供給される水の温度を検知する。なお貯湯タンク温度センサ15は、貯湯タンク3の外面のうちヒートポンプ戻り口3dの近傍等に設けられてもよい。
貯湯ユニット2は、給水管16によって貯湯ユニット2外部の水源と繋がれている。水源は、水道等である。水源には、給水管16の一端が接続される。給水管16の他端は、貯湯ユニット2の内部の第1分岐点16aで2つに分岐する。
給水管16には、水源と第1分岐点16aとの間で給水温度センサ17が設けられる。給水温度センサ17は、給水管16を流れる水の温度を検知する。
第1分岐点16aで2つに分岐した給水管16の一方は、給水口3bに接続される。第1分岐点16aで2つに分岐した給水管16の他方は、第2分岐点16bで再び2つに分岐する。第2分岐点16bで2つに分岐した給水管16の一方は、一般給湯側混合弁8に接続される。また第2分岐点16bで2つに分岐した給水管16の他方は、風呂給湯側混合弁9に接続される。
給湯口3eには、給湯管18の一端が接続される。給湯管18の他端は、第3分岐点18aで2つに分岐する。第3分岐点18aで2つに分岐した給湯管18の一方は、一般給湯側混合弁8に接続される。また第3分岐点18aで2つに分岐した給湯管18の他方は、風呂給湯側混合弁9に接続される。
一般給湯側混合弁8には、混合給湯管19の一端が接続される。混合給湯管19の他端は、貯湯ユニット2外部の出湯端末へ接続される。出湯端末は、蛇口及びシャワー等である。一般給湯側混合弁8には、給水管16から低温の水が供給される。また一般給湯側混合弁8には、給湯管18から高温の水が供給される。一般給湯側混合弁8は、供給された低温の水と高温の水とを混合する。一般給湯側混合弁8は、適正温度の水を生成する。一般給湯側混合弁8は、適正温度の水を、混合給湯管19を介して出湯端末へ供給する。
混合給湯管19には、一般給湯側混合弁8と出湯端末との間に、給湯用流量センサ20と給湯用温度センサ21とが順に設けられる。給湯用流量センサ20は、混合給湯管19を流れる水の流量を検知する。給湯用温度センサ21は、混合給湯管19を流れる水の温度を検知する。なお給湯用流量センサ20と給湯用温度センサ21とは、上記例と順を逆にして設けられてもよい。
風呂給湯側混合弁9には、混合風呂管22の一端が接続される。混合風呂管22の他端には、風呂往き配管23の一端が接続される。風呂往き配管23の他端は、浴槽アダプタ等を介して貯湯ユニット2外部の浴槽へ接続される。
風呂給湯側混合弁9には、給水管16から低温の水が供給される。また風呂給湯側混合弁9には、給湯管18から高温の水が供給される。風呂給湯側混合弁9は、供給された低温の水と高温の水とを混合する。風呂給湯側混合弁9は、適正温度の水を生成する。風呂給湯側混合弁9は、適正温度の水を、混合風呂管22及び風呂往き配管23を介して浴槽へ供給する。
混合風呂管22には、電磁弁10が設けられる。また混合風呂管22には、電磁弁10と風呂往き配管23との間に、風呂用流量センサ24が設けられる。風呂用流量センサ24は、混合風呂管22を流れる水の流量を検知する。混合風呂管22と風呂往き配管23との接続部には、風呂用温度センサ25が設けられる。風呂用温度センサ25は、混合風呂管22または風呂往き配管23を流れる水の温度を検知する。
また風呂往き配管23には、混合風呂管22との接続部に、風呂循環配管26の一端が接続される。風呂循環配管26の他端は、熱交換器4の二次側流出口に接続される。熱交換器4の二次側流入口には、風呂戻り配管27の一端が接続される。風呂戻り配管27の他端は、浴槽アダプタ等を介して貯湯ユニット2外部の浴槽へ接続される。風呂往き配管23、風呂循環配管26及び風呂戻り配管27は、風呂循環回路28を構成する。
風呂戻り配管27には、風呂循環ポンプ7が設けられる。風呂循環ポンプ7は、風呂循環回路28に浴槽内の水を循環させる。なお風呂循環ポンプ7は、風呂往き配管23あるいは風呂循環配管26に設けられてもよい。
追い焚き往き口3fには、タンク往き配管29の一端が接続される。タンク往き配管29の他端は、熱交換器4の一次側流入口に接続される。熱交換器4の一次側流出口には、タンク戻り配管30の一端が接続される。タンク戻り配管30の他端は、追い焚き戻り口3cに接続される。タンク往き配管29及びタンク戻り配管30は、タンク循環回路31を構成する。
タンク戻り配管30には、タンク循環ポンプ6が設けられる。タンク循環ポンプ6は、タンク循環回路31に貯湯タンク3内の水を循環させる。なおタンク循環ポンプ6は、タンク往き配管29に設けられても良い。
また本実施の形態の給湯機は、制御装置32を備える。制御装置32は、貯湯ユニット2の内部に設けられる。制御装置32は、貯湯ユニット2外部のリモートコントローラー33と電気的に接続される。制御装置32とリモートコントローラー33とは、相互通信が可能である。なお制御装置32は、貯湯ユニット2の外部等に設けられてもよい。
リモートコントローラー33は、例えば操作部33a、切り替えスイッチ33b及び表示部33c等を有する。操作部33a及び切り替えスイッチ33bは、使用者が給湯機を操作するために設けられる。また表示部33cは、給湯機の状態表示を行う。
制御装置32は、ヒートポンプユニット1と電気的に接続される。制御装置32とヒートポンプユニット1とは、相互通信が可能である。制御装置32は、ヒートポンプユニット1を制御する。
制御装置32は、ヒートポンプ循環ポンプ5、タンク循環ポンプ6、風呂循環ポンプ7、一般給湯側混合弁8、風呂給湯側混合弁9及び電磁弁10と電気的に接続される。制御装置32は、ヒートポンプ循環ポンプ5、タンク循環ポンプ6、風呂循環ポンプ7、一般給湯側混合弁8、風呂給湯側混合弁9及び電磁弁10を制御する。
制御装置32は、第1温度センサ11a、第2温度センサ11b、第3温度センサ11c、第4温度センサ11d及び第5温度センサ11eと電気的に接続される。制御装置32は、第1温度センサ11a、第2温度センサ11b、第3温度センサ11c、第4温度センサ11d及び第5温度センサ11eから、水の温度の情報を取得する。
制御装置32は、貯湯タンク温度センサ15、給水温度センサ17、給湯用温度センサ21及び風呂用温度センサ25と電気的に接続される。制御装置32は、貯湯タンク温度センサ15、給水温度センサ17、給湯用温度センサ21及び風呂用温度センサ25から、水の温度の情報を取得する。
制御装置32は、給湯用流量センサ20及び風呂用流量センサ24と電気的に接続される。制御装置32は、給湯用流量センサ20及び風呂用流量センサ24から、水の流量の情報を取得する。
また制御装置32は、湯張り追い焚き制御部32a、蓄熱量算出部32b、使用熱量算出部32c、目標熱量算出部32d、夜間沸き上げ制御部32e、昼間沸き上げ制御部32f、沸き上げ禁止制御部32g及び時刻設定部32hを備える。
湯張り追い焚き制御部32aは、風呂給湯側混合弁9及び電磁弁10を制御する。制御装置32には、例えば使用者が操作部33aを操作することによって湯張り機能が設定される。本実施の形態の給湯機は、制御装置32に湯張り機能が設定されることによって湯張り動作を開始する。湯張り追い焚き制御部32aは、湯張り動作の際、風呂給湯側混合弁9を動作させる。また湯張り追い焚き制御部32aは、湯張り動作の際、電磁弁10を開状態にする。
湯張り追い焚き制御部32aは、風呂給湯側混合弁9に、適正温度の水を生成させる。適正温度は、使用者がリモートコントローラー33を操作することによって、湯張り追い焚き制御部32aに設定される。風呂給湯側混合弁9は、風呂用温度センサ25が検知する温度を適正温度とするように、低温の水と高温の水とを混合する。風呂給湯側混合弁9は、適正温度の水を浴槽へ供給する。
湯張り追い焚き制御部32aは、風呂給湯側混合弁9に、浴槽への湯張り量が設定湯張り量となるまで適正温度の水を供給させる。設定湯張り量は、使用者がリモートコントローラー33を操作することによって、湯張り追い焚き制御部32aに設定される。湯張り追い焚き制御部32aは、風呂用流量センサ24から取得した情報に基づいて、浴槽への湯張り量を算出する。制御装置32は、浴槽への湯張り量が設定湯張り量となると、電磁弁10を閉状態にする。電磁弁10が閉状態になることにより、湯張り動作が終了する。
制御装置32に設定された湯張り機能は、湯張り動作が終了すると解除される。本実施の形態における湯張り機能は、一定時間経過後に自動で解除される動作機能の一例である。また操作部33aは、機能設定手段の一例である。
また湯張り追い焚き制御部32aは、タンク循環ポンプ6及び風呂循環ポンプ7を制御する。本実施の形態の給湯機は、使用者がリモートコントローラー33を操作することによって追い焚き動作を開始する。制御装置32は、追い焚き動作の際、タンク循環ポンプ6及び風呂循環ポンプ7を駆動させる。
タンク循環ポンプ6が駆動すると、貯湯タンク3内の高温の水が追い焚き往き口3fから取り出される。追い焚き往き口3fから取り出された高温の水は、タンク往き配管29を介して熱交換器4の一次側に流入する。また風呂循環ポンプ7が駆動すると、浴槽から水が取り出される。浴槽から取り出された水は、風呂戻り配管27を介して熱交換器4の二次側に流入する。
熱交換器4は、熱交換器4の一次側を流れる高温の水と熱交換器4の二次側を流れる水との間で熱交換を行う。熱交換器4の一次側を流れる水は温度が低下する。熱交換器4の二次側を流れる水は加温される。熱交換器4の一次側を流れる温度が低下した水は、タンク戻り配管30を介して追い焚き戻り口3cから貯湯タンク3内へ戻される。熱交換器4の二次側を流れる加温された水は、風呂循環配管26及び風呂往き配管23を介して浴槽へ戻される。これにより浴槽の水が加温される。
湯張り追い焚き制御部32aは、風呂用温度センサ25が検知する温度が適正温度となると、タンク循環ポンプ6及び風呂循環ポンプ7を停止する。適正温度は、使用者がリモートコントローラー33を操作することによって、湯張り追い焚き制御部32aに設定される。タンク循環ポンプ6及び風呂循環ポンプ7が停止することにより、追い焚き動作が終了する。
本実施の形態において風呂給湯側混合弁9及び電磁弁10は、貯湯タンク3に貯留された水を使用して浴槽への湯張りを行う湯張り手段の一例である。またタンク循環ポンプ6及び風呂循環ポンプ7は、浴槽の中の水を加温する追い焚き手段の一例である。湯張り追い焚き制御部32aは、湯張り手段及び追い焚き手段を制御する湯張り追い焚き制御手段の一例である。
蓄熱量算出部32bは、貯湯タンク3に貯留された水のもつ熱量を算出する。蓄熱量算出部32bは、蓄熱量算出手段の一例である。蓄熱量算出部32bは、第1温度センサ11a、第2温度センサ11b、第3温度センサ11c、第4温度センサ11d及び第5温度センサ11eから取得した情報に基づいて貯湯タンク3に貯留された水のもつ熱量を算出する。蓄熱量算出部32bによって算出される熱量を、以下では単に蓄熱量と呼称する。
使用熱量算出部32cは、使用熱量を算出する。使用熱量は、一定期間に貯湯タンク3から使用された水の熱量である。一定期間は、例えば一週間である。一定期間は、予め使用熱量算出部32cに記憶される。なお一定期間は、リモートコントローラー33によって、任意の期間として使用熱量算出部32cに設定されるとしてもよい。
使用熱量算出部32cは、給水温度センサ17、給湯用流量センサ20、給湯用温度センサ21、風呂用流量センサ24及び風呂用温度センサ25から取得した情報に基づいて、使用熱量を算出する。
目標熱量算出部32dは、使用熱量算出部32cによって算出された使用熱量に基づいて目標熱量を算出する。目標熱量は、例えば一日の間に使用されると予測される熱量である。目標熱量算出部32dは、例えば一定期間における一日あたりの使用熱量の平均値を目標熱量として算出する。なお目標熱量算出部32dは、一定期間における一日あたりの使用熱量の最大値等を目標熱量として算出してもよい。
夜間沸き上げ制御部32eは、ヒートポンプユニット1を制御する。夜間沸き上げ制御部32eは、夜間時間帯にヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせる。夜間沸き上げ制御部32eは、本発明の第2沸き上げ制御手段の一例である。
夜間時間帯は、例えば24時間の中で電気料金単価の割安な時間帯として設定される時間帯である。夜間時間帯は、例えば23時から7時までとして設定される。夜間時間帯は、第2時間帯の一例である。夜間時間帯は、予め夜間沸き上げ制御部32eに設定される。なお夜間時間帯は、リモートコントローラー33によって、任意の時間帯として夜間沸き上げ制御部32eに設定されるとしてもよい。
夜間沸き上げ制御部32eは、目標熱量算出部32dによって算出された目標熱量に応じて、夜間時間帯にヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせる。夜間沸き上げ制御部32eは、夜間時間帯の夜間沸き上げ開始時刻になると、ヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせる。夜間沸き上げ開始時刻は、予め夜間沸き上げ制御部32eに設定される。夜間沸き上げ制御部32eは、夜間時間帯が終了するまでに蓄熱量を目標熱量以上とするように、ヒートポンプユニット1を制御する。これにより、貯湯タンク3には、夜間時間帯の間に目標熱量が確保される。
なお夜間沸き上げ開始時刻は、リモートコントローラー33によって、夜間時間帯の任意の時間として設定されるとしてもよい。また夜間沸き上げ開始時刻は、夜間沸き上げ制御部32eによって、目標熱量及びヒートポンプユニット1の加熱能力等に基づいて算出されるとしてもよい。夜間沸き上げ制御部32eは、夜間沸き上げ開始時刻を日によって変動させるとしてもよい。
昼間沸き上げ制御部32fは、ヒートポンプユニット1を制御する。昼間沸き上げ制御部32fは、昼間時間帯にヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせる。昼間沸き上げ制御部32fは、本発明の第1沸き上げ制御手段の一例である。
昼間時間帯は、夜間時間帯ではない時間帯として設定される。昼間時間帯は、例えば24時間の中で夜間時間帯に比べて電気料金単価の割高な時間帯として設定される時間帯である。昼間時間帯は、例えば7時から23時までとして設定される。昼間時間帯は、第1時間帯の一例である。昼間時間帯は、予め昼間沸き上げ制御部32fに設定される。なお昼間時間帯は、リモートコントローラー33によって、任意の時間帯として昼間沸き上げ制御部32fに設定されるとしてもよい。
昼間沸き上げ制御部32fは、昼間時間帯に蓄熱量が起動熱量を下回るとヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせる。起動熱量は、ヒートポンプユニット1に水の沸き上げを開始させる閾値である。起動熱量は、昼間沸き上げ制御部32fに予め設定される。起動熱量は、例えば42℃換算で300Lの水がもつ熱量として設定される。
昼間沸き上げ制御部32fは、ヒートポンプユニット1に水の沸き上げを開始させた後に蓄熱量が終了熱量を上回ると、ヒートポンプユニット1に水の沸き上げを終了させる。終了熱量は、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを終了させる閾値である。終了熱量は、昼間沸き上げ制御部32fに予め設定される。終了熱量は、例えば42℃換算で350Lの水がもつ熱量として設定される。
沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1を制御する。沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを、設定開始時刻から規定時刻まで禁止する。設定開始時刻は、昼間時間帯の時刻として設定される。規定時刻は、夜間時間帯の時刻として設定される。本実施の形態において規定時刻は、夜間時間帯の開始時刻として設定される。沸き上げ禁止制御部32gは、本発明の沸き上げ禁止手段の一例である。
沸き上げ禁止制御部32gは、例えば切り替えスイッチ33bによって、有効状態と無効状態とに切り替えられる。切り替えスイッチ33bは、切り替え手段の一例である。沸き上げ禁止制御部32gは、有効状態にされているときのみ、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止する。沸き上げ禁止制御部32gは、無効状態にされているときは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止しない。
時刻設定部32hは、設定開始時刻を設定するために設けられる。設定開始時刻は、例えばリモートコントローラー33によって入力される。リモートコントローラー33によって入力された設定開始時刻は、時刻設定部32hに記憶される。沸き上げ禁止制御部32gは、時刻設定部32hに記憶された設定開始時刻から規定時刻まで、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止する。時刻設定部32hは、本発明の時刻設定手段の一例である。
次に本実施の形態における制御装置32の制御手順について説明する。図2は、制御装置32の制御手順を示すフローチャートである。制御装置32は、現在時刻が昼間時間帯であるか判定する(ステップS1)。
制御装置32は、現在時刻が昼間時間帯でないと判定した場合、ステップS1の判定を継続する。制御装置32は、現在時刻が昼間時間帯であると判定した場合、沸き上げ禁止制御部32gが有効状態であるか判定する(ステップS2)。
制御装置32は、沸き上げ禁止制御部32gが有効状態であると判定した場合、現在時刻が時刻設定部32hに設定された設定開始時刻に到達しているか判定する(ステップS3)。
制御装置32は、現在時刻が設定開始時刻に到達していると判定した場合、沸き上げ禁止制御部32gによって、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止する(ステップS4)。沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止すると、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する(ステップS5)。
沸き上げ禁止制御部32gは、現在時刻が夜間時間帯でないと判定した場合、ステップS5の判定を継続する。沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を継続する。沸き上げ禁止制御部32gは、ステップS5で現在時刻が夜間時間帯であると判定した場合、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除する(ステップS6)。
ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止が解除された後、夜間沸き上げ制御部32eは、夜間沸き上げ開始時刻になるとヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせる(ステップS7)。夜間沸き上げ制御部32eは、夜間時間帯に蓄熱量を目標熱量以上とするように、ヒートポンプユニット1を制御する。制御装置32は、夜間時間帯におけるヒートポンプユニット1による水の沸き上げが終了すると、再びステップS1の判定を実施する。
制御装置32は、ステップS2で沸き上げ禁止制御部32gが有効状態でないと判定した場合、昼間沸き上げ制御部32fによって、蓄熱量が起動熱量を下回っているか判定する。同様に制御装置32は、ステップS3で現在時刻が設定開始時刻に到達していないと判定した場合にも、昼間沸き上げ制御部32fによって蓄熱量が起動熱量を下回っているか判定する(ステップS8)。
昼間沸き上げ制御部32fは、蓄熱量が起動熱量を下回っていると判定した場合、ヒートポンプユニット1に水の沸き上げを開始させる(ステップS9)。昼間沸き上げ制御部32fは、ヒートポンプユニット1に水の沸き上げを開始させると、蓄熱量が終了熱量を上回っているか判定する(ステップS10)。
昼間沸き上げ制御部32fは、蓄熱量が終了熱量を上回っていないと判定した場合、ステップS10の判定を継続する。昼間沸き上げ制御部32fは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを継続させる。昼間沸き上げ制御部32fは、蓄熱量が終了熱量を上回っていると判定した場合、ヒートポンプユニット1に水の沸き上げを終了させる(ステップS11)。
制御装置32は、ステップS11でヒートポンプユニット1による水の沸き上げが終了すると、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する。同様に制御装置32は、ステップS8で蓄熱量が起動熱量を下回っていないと判定した場合にも、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する(ステップS12)。
制御装置32は、ステップS12で現在時刻が夜間時間帯であると判定した場合、上述したステップS7を実施する。また制御装置32は、ステップS12で現在時刻が夜間時間帯でない、すなわち昼間時間帯であると判定した場合、上述したステップS2を実施する。
制御装置32は、上述したステップS1からステップS12を繰り返し実施する。これにより沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを、設定開始時刻から夜間時間帯の開始時刻まで禁止する。本実施の形態において夜間時間帯の開始時刻は、本発明の規定時刻の一例である。
本実施の形態の給湯機では、夜間時間帯に貯湯タンク3内に目標熱量を確保するように水の沸き上げが行われる。ヒートポンプユニット1による水の沸き上げは、基本的に夜間時間帯に行われる。夜間時間帯は、昼間時間帯に比べて電気料金が割安な時間帯である。本実施の形態であれば、使用者は経済的に給湯機を使用することができる。
本実施の形態の給湯機の使用者は、沸き上げを止めたい任意の時刻を設定開始時刻として設定する。設定開始時刻は、時刻設定部32hに設定される。沸き上げ禁止制御部32gは、設定開始時刻から夜間時間帯の開始時刻まで、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止する。設定開始時刻から夜間時間帯の開始時刻までは昼間時間帯である。昼間沸き上げ制御部32fは、設定開始時刻から夜間時間帯の開始時刻までの昼間時間帯において、ヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせない。
設定開始時刻は、例えば使用者の家族全員の入浴が終了する20時として設定される。
入浴終了後から夜間時間帯の開始時刻までの時間帯は、多くの熱量を必要としない昼間時間帯である。本実施の形態の給湯機は、多くの熱量を必要としない昼間時間帯での沸き上げを禁止する。昼間時間帯は電気料金の割高な時間帯である。本実施の形態の給湯機は、電気料金の割高な時間帯における無駄な沸き上げを防止できる。
使用者は、時刻設定部32hに設定開始時刻を事前に設定することによって、無駄な沸き上げを防止することができる。使用者は、無駄な沸き上げを防止したいタイミング毎に操作を実行する必要がない。また使用者によって設定された設定開始時刻は、時刻設定部32hに記憶される。これにより、例えば無駄な沸き上げを毎日防止したい場合でも、使用者は毎日操作を実行する必要がない。使用者は、事前に設定を行うことによって、無駄な沸き上げを防止したい日毎に操作をすることなく、無駄な沸き上げを防止することができる。上記構成を採用することにより、本実施の形態であれば、使用者の負担を大きくすることなく無駄な沸き上げを防止することができる給湯機が得られる。
使用者は、生活状態に応じた任意の時間として設定開始時刻を設定することができる。また電気料金が割安な夜間時間帯と電気料金が割高な昼間時間帯とは、使用者の電気契約形態によって異なる。夜間時間帯と昼間時間帯とは、例えば使用者の電気契約形態に応じて、リモートコントローラー33によって設定されるとしてもよい。本例であれば、電気料金の割高な時間帯における無駄な沸き上げを使用者の生活状態に応じて防止できる。
本実施の形態の沸き上げ禁止制御部32gは、切り替えスイッチ33bによって有効状態と無効状態とに切り替えられる。沸き上げ禁止制御部32gは、有効状態になっている場合のみヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止する。沸き上げ禁止制御部32gは、無効状態になっている場合にはヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止しない。
沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止している時に無効状態に切り替えられた場合、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除するとしてもよい。これにより使用者は、任意の時点でヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除することができる。また沸き上げ禁止制御部32gは、有効状態と無効状態とに切り替えられなくてもよい。沸き上げ禁止制御部32gは、例えば常時有効状態であるとしてもよい。
また制御装置32には、例えば操作部33aによって満タン機能が設定されるとしてもよい。制御装置32は、満タン機能が設定されると、ヒートポンプユニット1に水の沸き上げを行わせる。ヒートポンプユニット1は、高温の水が貯湯タンク3の満容量まで貯留されるように沸き上げを行う。
制御装置32は、満タン機能が設定されている場合、蓄熱量が一定量減るごとにヒートポンプユニット1に水の沸き上げを行わせる。一定量は、例えば42℃換算で100Lの水がもつ熱量として設定される。ヒートポンプユニット1は、蓄熱量が一定量減るごとに、高温の水が貯湯タンク3の満容量まで貯留されるように水の沸き上げを繰り返す。
制御装置32に設定された満タン機能は、夜間時間帯の開始時刻に解除される。本例における満タン機能は、一定時間経過後に自動で解除される動作機能の一例である。また操作部33aは、機能設定手段の一例である。
満タン機能が設定されている場合、貯湯タンク3に貯留された水のもつ熱量は高い値に維持される。使用者は、満タン機能によって、過去の一定期間において使用した高温の水の量に比べて多量の高温の水が急に必要になった場合にも対応することができる。
沸き上げ禁止制御部32gは、制御装置32に満タン機能が設定されてから解除されるまでの間は、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止しないとしてもよい。沸き上げ禁止制御部32gは、例えばヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止している時に満タン機能が設定された場合、ヒートポンプユニットによる水の沸き上げの禁止を解除する。沸き上げ禁止制御部32gは、満タン機能が設定されてから解除されるまでの間は、設定開始から規定時刻までにおいても、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止しない。
本例であれば使用者は、満タン機能を設定することによってヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を実施しないようにすることができる。これにより、高温の水が急に多量に必要になった場合において湯切れが発生する可能性が低減される。また使用者は、沸き上げ禁止制御部32gを有効状態としたまま、沸き上げの禁止を解除できる。また満タン機能は、夜間時間帯の開始時刻に自動で解除される。使用者は、満タン機能を使用した翌日以降は、新たな操作を行うことなくヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止できる。本例であれば、使用者は、大きな負担を必要とせずに、高温の水が急に多量に必要になった場合に対応することができる。
なお本例における満タン機能は一定時間経過後に自動で解除される動作機能の一例である。一定時間経過後に自動で解除される動作機能は、満タン機能以外のものとしてもよい。例えば湯張り機能によってヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止が解除される場合には、湯張りを原因とした湯切れが発生する可能性が低減される。
本実施の形態において起動熱量は、昼間沸き上げ制御部32fに予め設定される。起動熱量は、例えば昼間沸き上げ制御部32fによってヒートポンプユニット1が水の沸き上げを実施した後に元の値から引き下げられるとしてもよい。起動熱量は、例えば初期状態において42℃換算で300Lの水がもつ熱量として設定される。昼間沸き上げ制御部32fは、例えばヒートポンプユニット1に水を沸き上げさせた後に、起動熱量を42℃換算で200Lの水がもつ熱量に引き下げる。
また起動熱量及び終了熱量は、リモートコントローラー33によって任意の熱量として設定されるとしてもよい。また起動熱量及び終了熱量は、昼間沸き上げ制御部32fによって、使用熱量、目標熱量及びヒートポンプユニット1の加熱能力等に基づいて算出されるとしてもよい。昼間沸き上げ制御部32fは、起動熱量及び終了熱量を日によって変動させるとしてもよい。
本実施の形態において規定時刻は、夜間時間帯の開始時刻として設定される。規定時刻は本例以外にも、リモートコントローラー33によって夜間時間帯の任意の時間として設定されるとしてもよい。また規定時刻は、例えば夜間沸き上げ開始時刻としてもよい。例えば集合住宅において複数の家庭がそれぞれ給湯機を使用する。規定時刻をそれぞれの給湯機毎に異なる時刻にすることにより、沸き上げの禁止が同時に解除されることが防止される。それぞれの給湯機が同時に沸き上げを開始することが防止される。本例であれば、複数の給湯機が同時に沸き上げを開始することによる電力負荷の集中が防止される。
なお上記実施の形態における昼間時間帯は、本発明の第1時間帯の一例である。また夜間時間帯は、第1時間帯よりも電気料金が割安な第2時間帯の一例である。第1時間帯は、例えば電気料金の形態等に応じて昼間時間帯以外の時間帯としてもよい。第2時間帯は、第1時間帯に比べて電気料金が割安な時間帯であれば、夜間時間帯以外の時間帯としてもよい。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態の給湯機の構成は、実施の形態1と同様に図1で示される。図3は、本実施の形態の制御装置32の制御手順を示すフローチャートである。図3のステップS13からステップS16は、実施の形態1のステップS1からステップS4に相当する。ステップS19からステップS20は、実施の形態1のステップS6からステップS7に相当する。ステップS22からステップS26は、実施の形態1のステップS8からステップS12に相当する。
ステップS13からステップS16の動作は、実施の形態1のステップS1からステップS4の動作と同様のため、説明を省略する。沸き上げ禁止制御部32gは、ステップS16でヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止すると、蓄熱量が第1規定熱量以上であるか判定する(ステップS17)。第1規定熱量は、沸き上げ禁止制御部32gに予め設定される。なお第1規定熱量は、リモートコントローラー33によって任意の熱量として設定されるとしてもよい。
沸き上げ禁止制御部32gは、蓄熱量が第1規定熱量以上であると判定した場合、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する(ステップS18)。沸き上げ禁止制御部32gは、現在時刻が夜間時間帯であると判定した場合、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除する(ステップS19)。
ステップS19からステップS20の動作は、実施の形態1のステップS6からステップS7の動作と同様のため、説明を省略する。沸き上げ禁止制御部32gは、ステップS18で現在時刻が夜間時間帯でないと判定した場合、ステップS17の判定を再び行う。
沸き上げ禁止制御部32gは、ステップS17で蓄熱量が第1規定熱量を下回っていると判定した場合、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除する(ステップS21)。制御装置32は、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止が解除されると、昼間沸き上げ制御部32fによって蓄熱量が起動熱量を下回っているか判定する(ステップS22)。ステップS22からステップS26の動作は、実施の形態1のステップS8からステップS12の動作と同様のため、説明を省略する。
本実施の形態の制御装置32は、ステップS13からステップS26を繰り返し実施する。沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止している時に蓄熱量が第1規定熱量を下回ると、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除する。
沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止している時に蓄熱量が第1規定熱量以上の場合には、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を継続する。沸き上げ禁止制御部32gは、夜間時間帯の開始時刻に、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除する。なお夜間時間帯の開始時刻は、規定時刻の一例である。規定時刻は、実施の形態1と同様に、夜間時間帯の開始時刻以外の時刻としてもよい。
第1規定熱量が起動熱量に比べて大きい熱量として設定された場合、貯湯タンク3には起動熱量が確保される。第1規定熱量が起動熱量に比べて小さい熱量として設定された場合、貯湯タンク3には第1規定熱量が確保される。貯湯タンク3には、一定の熱量が確保される。これにより、本例であれば、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げが禁止されていることを原因とする湯切れが発生する可能性が低減される。
なお沸き上げ禁止制御部32gは、上記ステップS21において無効状態に切り替わるとしてもよい。沸き上げ禁止制御部32gは、無効状態に切り替わることによって、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除するとしてもよい。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態の給湯機の構成は、実施の形態1及び実施の形態2と同様に図1で示される。図4は、本実施の形態の制御装置32の制御手順を示すフローチャートである。図4のステップS27からステップS30は、実施の形態1のステップS1からステップS4に相当する。ステップS34からステップS35は、実施の形態1のステップS6からステップS7に相当する。ステップS36からステップS40は、実施の形態1のステップS8からステップS12に相当する。
ステップS27からステップS30の動作は、実施の形態1のステップS1からステップS4の動作と同様のため、説明を省略する。またステップS36からステップS40の動作は、実施の形態1のステップS8からステップS12の動作と同様のため、説明を省略する。制御装置32は、ステップS30でヒートポンプユニット1による水の沸き上げが禁止されると、湯張り追い焚き制御部32aによって、蓄熱量が第2規定熱量を下回っているか判定する(ステップS31)。
第2規定熱量は、湯張り動作あるいは追い焚き動作が行われるために必要な熱量として設定される。第2規定熱量は、例えば42℃換算で150Lの水がもつ熱量として設定される。第2規定熱量は、湯張り追い焚き制御部32aに予め設定される。なお第2規定熱量は、リモートコントローラー33によって任意の熱量として設定されるとしてもよい。
湯張り追い焚き制御部32aは、蓄熱量が第2規定熱量を下回っていると判定した場合、湯張り動作及び追い焚き動作を禁止する(ステップS32)。湯張り動作及び追い焚き動作が禁止されると、沸き上げ禁止制御部32gは、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する。同様に沸き上げ禁止制御部32gは、ステップS31で蓄熱量が第2規定熱量を下回っていないと判定された場合にも、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する(ステップS33)。
沸き上げ禁止制御部32gは、現在時刻が夜間時間帯であると判定した場合、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を解除する(ステップS34)。ステップS34からステップS35の動作は、実施の形態1のステップS6からステップS7の動作と同様のため、説明を省略する。湯張り追い焚き制御部32aは、ステップS33で現在時刻が夜間時間帯でないと判定された場合、ステップS31の判定を再び行う。
本実施の形態の制御装置32は、ステップS27からステップS40を繰り返し実施する。湯張り追い焚き制御部32aは、沸き上げ禁止制御部32gによってヒートポンプユニット1による水の沸き上げが禁止されている時に蓄熱量が第2規定熱量を下回ると、湯張り動作及び追い焚き動作を禁止する。
湯張り追い焚き制御部32aは、例えば湯張り動作を禁止している際にリモートコントローラー33から湯張り動作を開始するように指示を受けた場合、指示を拒絶する。湯張り追い焚き制御部32aは指示を拒絶すると、湯張り手段の一例である風呂給湯側混合弁9及び電磁弁10に湯張りを行わせない。
同様に湯張り追い焚き制御部32aは、例えば追い焚き動作を禁止している際にリモートコントローラー33から追い焚き動作を開始するように指示を受けた場合、指示を拒絶する。湯張り追い焚き制御部32aは指示を拒絶すると、追い焚き手段の一例であるタンク循環ポンプ6及び風呂循環ポンプ7に、浴槽の中の水を加温させない。
また湯張り追い焚き制御部32aは、例えば湯張り動作が実施されている最中に湯張り動作の禁止をした場合、湯張り動作を中止させる。同様に湯張り追い焚き制御部32aは、例えば追い焚き動作が実施されている最中に追い焚き動作の禁止をした場合、追い焚き動作を中止させる。
本実施の形態であれば、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止中に、貯湯タンク3内に十分な熱量が確保されていない状態で湯張り動作及び追い焚き動作が実施されることが防止される。これにより、湯切れが発生する可能性が低減される。なお図4において規定時刻は夜間時間帯の開始時刻となっている。規定時刻は、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、夜間時間帯の開始時刻以外の時刻としてもよい。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態の給湯機の構成は、実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3と同様に図1で示される。図5は、本実施の形態の制御装置32の制御手順を示すフローチャートである。図5のステップS41からステップS43は、実施の形態1のステップS1からステップS3に相当する。ステップS46からステップS48は、実施の形態1のステップS5からステップS7に相当する。ステップS49からステップS53は、実施の形態1のステップS8からステップS12に相当する。
ステップS41からステップS43の動作は、実施の形態1のステップS1からステップS3の動作と同様のため、説明を省略する。制御装置32は、ステップS43で現在時刻が設定開始時刻に到達していると判定した場合、沸き上げ禁止制御部32gによって、蓄熱量が第3規定熱量以上であるか判定する(ステップS44)。
第3規定熱量は、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げが禁止されている際に使用されることが予測される熱量として設定される。第3規定熱量は、沸き上げ禁止制御部32gに予め設定される。なお第3規定熱量は、リモートコントローラー33によって任意の熱量として設定されるとしてもよい。
沸き上げ禁止制御部32gは、蓄熱量が第3規定熱量以上であると判定した場合、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止する(ステップS45)。沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止すると、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する(ステップS46)。ステップS46からステップS48の動作は、実施の形態1のステップS5からステップS7の動作と同様のため、説明を省略する。
制御装置32は、ステップS44で蓄熱量が第3規定熱量を下回っていると判定した場合、昼間沸き上げ制御部32fによって、蓄熱量が起動熱量を下回っているか判定する(ステップS49)。ステップS49からステップS53の動作は、実施の形態1のステップS8からステップS12の動作と同様のため、説明を省略する。
本実施の形態の制御装置32は、ステップS41からステップS53を繰り返し実施する。沸き上げ禁止制御部32gは、設定開始時刻において蓄熱量が第3規定熱量を下回っている場合にはヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を開始しない。沸き上げ禁止制御部32gは、蓄熱量が第3規定熱量以上になった場合にヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を開始する。
本実施の形態であれば、貯湯タンク3に十分な熱量が確保されていない時にヒートポンプユニット1による水の沸き上げが禁止されることが防止される。これにより、湯切れの発生する可能性が低減される。なお図5において規定時刻は夜間時間帯の開始時刻となっている。規定時刻は、実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3と同様に、夜間時間帯の開始時刻以外の時刻としてもよい。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態の給湯機の構成は、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3及び実施の形態4と同様に図1で示される。図6は、本実施の形態の制御装置32の制御手順を示すフローチャートである。図6のステップS54からステップS56は、実施の形態1のステップS1からステップS3に相当する。ステップS59からステップS61は、実施の形態1のステップS5からステップS7に相当する。ステップS62からステップS66は、実施の形態1のステップS8からステップS12に相当する。
ステップS54からステップS56の動作は、実施の形態1のステップS1からステップS3の動作と同様のため、説明を省略する。制御装置32は、ステップS56で現在時刻が設定開始時刻に到達していると判定した場合、例えば湯張り追い焚き制御部32aによって湯張り動作又は追い焚き動作の実績が当日にあるか判定する(ステップS57)。
制御装置32は、湯張り動作又は追い焚き動作の実績が当日にあると判定した場合、沸き上げ禁止制御部32gによって、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止する(ステップS58)。沸き上げ禁止制御部32gは、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止すると、現在時刻が夜間時間帯であるか判定する(ステップS59)。ステップS59からステップS61の動作は、実施の形態1のステップS5からステップS7の動作と同様のため、説明を省略する。
制御装置32は、ステップS57で湯張り動作又は追い焚き動作の実績が当日にないと判定した場合、昼間沸き上げ制御部32fによって、蓄熱量が起動熱量を下回っているか判定する(ステップS62)。ステップS62からステップS66の動作は、実施の形態1のステップS8からステップS12の動作と同様のため、説明を省略する。
本実施の形態の制御装置32は、ステップS41からステップS53を繰り返し実施する。沸き上げ禁止制御部32gは、設定開始時刻において湯張り動作又は追い焚き動作が当日に一度も実施されていない場合には、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を開始しない。沸き上げ禁止制御部32gは、当日の設定開始時刻から規定時刻までの間で湯張り動作又は追い焚き動作が実施された時点で、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げの禁止を開始する。
湯張り動作及び追い焚き動作は、一般的に多くの熱量を必要とする。このため、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げが禁止されている時に湯張り動作及び追い焚き動作が実施された場合、湯切れが発生する可能性がある。
本実施の形態の沸き上げ禁止制御部32gは、湯張り動作又は追い焚き動作が当日に実施された実績がない場合、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げを禁止しない。これにより、ヒートポンプユニット1による水の沸き上げが禁止されている時に湯張り動作及び追い焚き動作が実施されることによる湯切れの発生する可能性が低減される。なお図6において規定時刻は夜間時間帯の開始時刻となっている。規定時刻は、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3及び実施の形態4と同様に、夜間時間帯の開始時刻以外の時刻としてもよい。