JP6439597B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、半導体スイッチング素子を過電流から保護する保護回路を備える電力変換装置に関する。
直流電圧と交流電圧との間で電力変換を行う電力変換装置として、電源線間に1相分につき上アーム用及び下アーム用の一対の半導体スイッチング素子(以下、スイッチング素子と称する)が直列接続されて構成されたものが知られている。この種の電力変換装置では、上アーム用及び下アーム用の各スイッチング素子が交互に駆動されることで、例えば直流電圧と交流電圧との間で電力を変換する。
ところで、スイッチング素子は、そのスイッチング動作等に起因して短絡異常が生じる可能性がある。そして、上アーム用及び下アーム用のうちの一方のスイッチング素子に短絡異常が生じた場合には、他方のスイッチング素子の駆動状態で定格電流以上の過電流が流れる不都合が生じうる。
そこで従来から、一方のスイッチング素子に駆動電圧が印加された状態で過電流が流れる場合には、当該スイッチング素子を強制的に遮断状態に切り替えることで過電流から保護している(特許文献1参照)。
特開2014−117112号公報
スイッチング素子の短絡異常は、一方のスイッチング素子に駆動電圧が印加される前に、他方のスイッチング素子が故障していることに起因する場合(以下、第1ケースと称する)と、一方のスイッチング素子に駆動電圧が印加されている際に、他方のスイッチング素子が故障することに起因する場合(以下、第2ケースと称する)とがある。
第1ケースの場合には、スイッチング素子における駆動電圧が飽和するフルオン電圧となる前に、スイッチング素子が強制的に遮断状態とされるため、異常電流が比較的に小さい。一方、第2ケースの場合には、スイッチング素子の駆動電圧がフルオン電圧となる際に、スイッチング素子が強制的に遮断状態とされるおそれがあり、異常電流が比較的に大きくなる傾向がある。
このように、短絡異常の発生が第1ケースの場合と第2ケースの場合とではスイッチング素子が遮断される際の過電流の大きさが異なるため、第1ケースと第2ケースとでは異なる遮断速度でスイッチング素子の強制的な遮断処理が実施されることが好ましい。しかし、第1ケースであるか第2ケースとであるかが正しく判定されないことが想定され、第1ケースと第2ケースとが誤判定されてしまうと、スイッチング素子が適切な遮断速度で遮断されないことに伴う不都合が生じるおそれがある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、スイッチング素子を過電流からより適切に保護できる電力変換回路を提供することを主たる目的とするものである。
本発明は、互いに直列接続された上アーム用及び下アーム用の一対の半導体スイッチング素子(11a,11b)を備え、その半導体スイッチング素子によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、前記半導体スイッチング素子の入出力端子間に流れる電流を検出する電流検出部(23)と、前記電流検出部で検出された前記電流の時間変化率を求める電流変化率検出部(24)と、前記電流変化率検出部で検出された前記電流の時間変化率に基づいて前記スイッチング素子の異常の有無を判定する異常判定部(25)と、前記異常判定部により前記スイッチング素子に異常があると判定されたことを条件として、前記電流の時間変化率に基づき、前記半導体スイッチング素子を遮断する遮断速度を設定する遮断速度設定部(30)と、前記遮断速度設定部で設定された遮断速度で、前記半導体スイッチング素子を強制的に遮断する遮断部(30)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、異常電流が発生した場合には、その影響が直ちに電流の時間変化率に反映されるため、電流の時間変化率を用いることで、異常電流の有無を速やかに検出することができ、ひいてはその後の遮断処理等を迅速に行うことができる。
電力変換システムの概略構成図。 インバータの概略構成図。 スイッチング素子の異常と電流の時間変化率との関係を示す図。 異常検出回路の概略構成図。 本実施形態における異常判定処理の例を示す図。 変容例の異常判定処理のフローチャート。
図1に示すように、電力変換システム10は、車載主機としてのモータジェネレータMG、インバータIV、MPU40を備えて構成されている。
モータジェネレータMGは、3相回転機であり、インバータIVを介して高圧バッテリ15に接続されている。インバータIVは、三相ブリッジにて構成されており、1相ごとに上アーム用回路のIGBT11aと下アーム用回路のIGBT11bとが直列接続されている。各IGBT11(11a,11b)には、還流用のダイオード13と電流センス用の回路とが設けられ個別のモジュールとして構成されている。
図2に示すように、電流センス用の回路は、センス端子Stと、センス抵抗RSとを備えており、センス端子StはIGBT11とセンス抵抗RSとの間に接続されている。以上の構成により、センス端子Stから出力される微小電流によってセンス抵抗RSに電圧降下が生じるため、センス抵抗RSのうちセンス端子St側の電位(センス電圧Vse)を、コレクタ電流と相関を有する電気的な状態量として検出できる。
また図2において、インバータIVを構成する各IGBT11(11a,11b)は、駆動IC20に接続されている。駆動IC20はMPU40に接続されている。MPU40は、CPU、ROM、RAM等を備えて構成される周知のマイクロコンピュータであり、上位ECU(図示略)からの指令信号に基づき、各IGBT11の駆動状態(オン状態)と遮断状態(オフ状態)とを切り替える制御信号として、周知のPWM制御信号等を出力する。
駆動IC20は、駆動回路21、電圧監視回路22、電流監視回路23、電流変化率検出回路24、異常検出回路25、保護回路30を備えている。
駆動回路21は、MPU40からの制御信号に基づき、IGBT11のオンとオフを切り替える。すなわち駆動回路21は、IGBT11をオンに切り替える際には、駆動電圧(ゲート電圧Vge)を上昇させることで、IGBT11をターンオンする。一方、IGBT11をオフに切り替える際には、IGBT11の駆動電圧(ゲート電圧Vge)を低下させることにより、IGBT11をターンオフする。
電圧監視回路22は、IGBT11の開閉制御端子であるゲートGにかかるゲート電圧Vgeを駆動電圧として検出する。電流監視回路23は、センス電圧Vseを用いてコレクタ電流Iceを検出する。コレクタ電流Iceの検出結果は、電流変化率検出回路24に入力される。
電流変化率検出回路24は、電流監視回路23で検出された電流の単位時間当たりの変化率(電流の時間変化率)(di/dt)を検出するものであり、周知の微分回路や、サンプルホールド回路等を用いて構成される。電流変化率検出回路24による電流の時間変化率(di/dt)の検出結果は、異常検出回路25に入力される。
異常検出回路25は、電流変化率検出回路24で検出された電流の時間変化率(di/dt)に基づいて、IGBT11を流れる異常電流の有無を判定する。なお異常電流としては、過電流異常と短絡異常とがある。過電流異常は、信号処理系統のエラーにより電流量が適切に制御されなかったこと等に起因して発生する異常電流であり、その後に異常状態から復帰する可能性がある。一方、短絡異常は、IGBT11の配線系統にショート故障等が発生すること等に起因して発生する異常電流であり、その後に異常状態から復帰する可能性は低い。
また、短絡異常においては、上アーム用回路及び下アーム用回路における一対のIGBT11において、一方のIGBT11に駆動電圧が印加される前に他方のIGBT11が故障する第1ケースの短絡異常と、一方のIGBT11に駆動電圧が印加されている場合に、他方のIGBT11が故障する第2ケースの短絡異常とがある。
第1ケースの短絡異常の場合には、IGBT11の駆動電圧がフルオン電圧となる前に短絡異常が発生しているため、IGBT11の強制遮断が行われる際の過電流が比較的に小さい。一方、第2ケースの短絡異常の場合には、IGBT11の駆動電圧がフルオン電圧となる際に短絡異常が発生する可能性があり、IGBT11の強制遮断が行われる際の過電流が大きくなる可能性がある。
つまり、第1ケースの短絡異常と第2ケースの短絡異常とでは、遮断処理を行う際の電流の影響が異なるため、第1ケースの短絡異常であるか第2ケースの短絡異常であるかに応じてIGBT11の強制的な遮断処理を行う際の遮断速度が設定されることが好ましい。しかし第1ケースの短絡異常であるか第2ケースの短絡異常であるかが正しく判定されないと、第1ケースと第2ケースとが誤判定されることとなり、IGBT11が適切な遮断速度で遮断されないことに伴う不都合が生じてしまう。
そこで本実施形態では、電流の時間変化率(di/dt)を用いて異常電流の有無を判定する。なお、電流の時間変化率(di/dt)は配線のインダクタンスLに依存しており、異常電流の発生に伴ってIGBT11を流れる電流量が変化すると、その影響が直ちに電流の時間変化率(di/dt)に反映される。そのため、電流の時間変化率(di/dt)を用いて異常判定を行う場合、異常電流の有無を速やかに判定することができる。なお異常電流の有無が速やかに判定できることで、その後の遮断処理も速やかに行うことができるようになる。
また、異常電流が発生した場合において、電流の時間変化率が増加する度合いは、異常電流の発生原因(過電流異常、第1ケースの短絡異常、第2ケースの短絡異常)によって異なり、例えば図3に示すように、過電流異常、第1ケースの短絡異常、第2ケースの短絡異常の順番に大きくなる。
そこで本実施形態では、異常電流の発生原因の種類に応じて電流の時間変化率の大きさが異なることを利用して、異常検出回路25により異常の種類を特定する。
なお、異常電流の発生原因が異なると、IGBT11に流れる電流の大きさが相違するため、電流の大きさに基づいて、異常電流の発生原因の種類を特定することが可能である。しかしながら、かかる場合には、異常電流の発生原因毎に定めた閾値に電流値が達するのを待たなくてはならず、結果として電流増加を招いてしまう。これに対して、電流の時間変化率(di/dt)の大きさを比較することで、異常電流の発生原因の種類を特定する場合、異常電流の発生原因の種類の特定に時間を要しないため、電流増加を招くことなく、異常電流の発生原因の種類を速やかに判定できる。
図4に異常検出回路25の回路構成の具体例を示す。異常検出回路25は、駆動IC20内に設けられた3つの比較回路41〜43と、駆動IC20外に設けられた3つの分圧抵抗44〜46とを備えている。
分圧抵抗44は、抵抗R1と抵抗R0との直列接続体で構成されている。分圧抵抗45は、抵抗R2と抵抗R0との直列接続体で構成されている。分圧抵抗46は、抵抗R3と抵抗R0との直列接続体で構成されている。なお、各分圧抵抗44〜46の抵抗R0の抵抗値は同じであり、抵抗R1,R2,R3の抵抗値は、R1<R2<R3に設定されている。また、各分圧抵抗44〜46の一端は電源電圧Vaに接続され、他端は接地されている。
以上の構成により、分圧抵抗44の抵抗R1と抵抗R0との接続点(ノードP1)の電位が閾値Th1、分圧抵抗44の抵抗R2と抵抗R0との接続点(ノードP2)の電位が閾値Th2、分圧抵抗45の抵抗R2と抵抗R0との接続点(ノードP3)の電位が閾値Th3に設定される。なお、抵抗R1<R2<R3であるため、閾値Th1>Th2>Th3の関係となっている。
各比較回路41〜43は一対(2つ)の入力端と、1つの出力端とを備えている。比較回路41は、第2ケースの短絡異常の有無を判定する回路であり、入力端の一方は電流変化率検出回路24に接続され、電流の時間変化率の検出結果が入力される。入力端の他方は、分圧抵抗44のノードP1が接続され、閾値Th1が入力される。
以上により、比較回路41は、電流変化率検出回路24の電流変化率と閾値Th1とを比較し、電流変化率が閾値Th1以上であれば、第2ケースの短絡異常を肯定する判定結果を出力端から出力し、電流変化率が閾値Th1未満であれば、第2ケースの短絡異常を否定する判定結果を出力端から出力する。
比較回路42は、第1ケースの短絡異常の有無を判定する回路であり、入力端の一方には、電流変化率検出回路24が接続され、電流の時間変化率の検出結果が入力される。入力端の他方には、分圧抵抗45のノードP2が接続され、閾値Th2が入力される。
以上により、比較回路42は、電流変化率検出回路24の電流変化率と閾値Th2とを比較し、電流変化率が閾値Th2以上であれば、第1ケースの短絡異常を肯定する判定結果を出力端から出力し、電流変化率が閾値Th2未満であれば、第1ケースの短絡異常を否定する判定結果を出力端から出力する。
比較回路43は、過電流異常の有無を判定する回路であり、入力端の一方には、電流変化率検出回路24が接続され、電流の時間変化率の検出結果が入力される。入力端の他方には、分圧抵抗46のノードP3が接続され、閾値Th3が入力される。
以上により、比較回路43は、電流変化率検出回路24の電流変化率と閾値Th3とを比較し、電流変化率が閾値Th3以上であれば、過電流異常を肯定する判定結果を出力端から出力し、電流変化率が閾値Th3未満であれば、過電流異常を否定する判定結果を出力端から出力する。なお比較回路43から過電流異常を否定する結果が出力された場合には、IGBT11は正常状態であると判定されることになる。
なお、電流変化率(di/dt)が閾値Th3未満であったとしても、IGBT11のオン状態が誤って長く継続される等により、過電流状態となることも想定される。そこで、電流変化率<Th3であると判定された場合においても、そのIGBT11のオン状態が長引く異常が発生した場合には、過電流異常であると判定してもよい。例えば、電流変化率<Th3であると判定された場合には、電流監視回路23を用いて、コレクタ電流Iceが流れる時間を計測する。そしてコレクタ電流Iceが流れる時間が閾値Th4以上となる際に、過電流異常であると判定してもよい。これ以外にも、コレクタ電流Iceが所定の判定値以上となる際、又はコレクタ電流Iceが所定の判定値を超えて増加することが予測される際に、過電流異常であると判定されてもよい。以上のように、電流変化率(di/dt)<Th3であるが、IGBT11のオン状態が長引く異常等が発生した場合に、過電流異常であると判定することで、その後に強制的な遮断処理にて異常電流を遮断することができる。
図2の説明に戻り、保護回路30は、IGBT11(11a又は11b)にゲート電圧Vgeが印加されている状態で、異常検出回路25によってIGBT11の異常(短絡異常や過電流異常)が検出された際に、IGBT11を強制的に遮断状態に切り替えるための回路であり、遮断速度設定部31、遮断処理部32を備えている。
遮断速度設定部31は、IGBT11の異常の種類に応じてIGBT11の遮断速度を異なる値に設定する。すなわち、過電流異常の場合には、遮断速度V0で遮断処理を行う。第1ケースの短絡異常の場合には、遮断速度V1で遮断処理を行う。第2ケースの短絡異常の場合には、遮断速度V2で遮断処理を行う。なお、遮断速度V0<V1<V2であり、それぞれの遮断速度は実験などに基づき予め設定されている。
遮断処理部32は、遮断速度設定部31で設定された遮断速度で、IGBT11を強制的に遮断状態に切り替える。すなわちIGBT11の駆動電圧を、遮断速度設定部31で設定された遮断速度でゼロレベルに低下させることにより、IGBT11を遮断状態に切り替える。
次に上記構成を備える電力変換システムにおいて、電流異常の発生に伴って行うIGBT11の強制的な遮断処理の一例について図5を用いて説明する。図5(a),(b)には、下アーム用回路のIGBT11bについて、ゲート電圧Vge,コレクタ電流Iceの波形が示されている。
<第1ケースの短絡異常の場合>
図5(a)に、下アーム用回路のIGBT11bに駆動電圧が印加される前に、上アーム用回路のIGBT11aが故障する例を示す。時刻t0で、上アーム用回路のIGBT11aがオン状態の際に故障(短絡異常)が発生している。この場合、時刻t1で下アーム用回路のIGBT11bがオフ状態からオン状態に切り替えられた後、時刻t2で、IGBT11bにコレクタ電流Iceが流れ始めた際に、コレクタ電流Iceの時間変化率(di/dt)が、Th2≦(di/dt)<Th1であることが検出されるため、その後、遮断速度V1でIGBT11bが強制的に遮断状態に切り替えられる。
<第2ケースの短絡異常の場合>
図5(b)に、下アーム用回路のIGBT11bの駆動状態で、上アーム用回路のIGBT11aが故障する例を示す。時刻t11以前は、下アーム用回路のIGBT11bがオン状態であり、かつ上下アームの各IGBT11a,11bが正常状態であるため、コレクタ電流Iceの時間変化率(di/dt)<Th3となり、正常状態であると判定されることで、強制遮断は実施されない。
その後、時刻t11で上アーム用回路のIGBT11aに故障(短絡異常)が発生すると、コレクタ電流Iceが急増し、その時間変化率(di/dt)が、Th1≦(di/dt)となることが検出されると、その後、遮断速度V2でIGBT11bが強制的に遮断状態に切り替えられる。
なお、短絡異常が判定されたIGBT11については、その後、ターンオンしないように制御するとよい。これにより、短絡状態のIGBT11bに異常電流が流れる不都合を抑えることができる。
上記によれば以下の優れた効果を奏することができる。
・異常電流が発生した場合には、その影響が直ちに電流の時間変化率に反映されるため、電流の時間変化率を用いることで、異常電流の有無を速やかに検出することができ、ひいてはその後の遮断処理等を迅速に行うことができる。
・電流の時間変化率を用いることで、IGBT11がフルオン状態となる前に発生する第1ケースの短絡異常と、IGBT11のフルオン状態で発生する第2ケースの短絡異常とを区別して速やかに検出することができる。
・電流の時間変化率を用いることで、IGBT11に短絡が生じていない状態で過電流が流れる過電流異常を速やかに検出することができる。
・短絡異常が発生した際のIGBT11の駆動状態に基づいて、IGBT11の遮断速度を適切に設定することができる。
本発明は上記に限定されず次のように実施してもよい。なお以下の説明において上記と同様の構成については同じ図番号を付し詳述を省略する。
・上記において、IGBT11の遮断処理はソフトウェアの演算にて実施されてもよい。図6にソフトウェアにてIGBT11の強制的な遮断処理を行う場合のフローチャートを示す。本構成では、図2の駆動IC20にマイコンを設け、電流変化率検出回路24、異常検出回路25、保護回路30の機能をマイコンのソフトウェアプログラムにより実現するものとしている。
図6において、まず、コレクタ電流Ice>0であるか否かを検出する(S11)。本処理は、電流監視回路23によるコレクタ電流Iceの検出結果に基づき検出する。S11を否定した場合には処理を終了する。
S11を肯定した場合には、電流変化率(di/dt)が閾値Th1以上であるか否かを検出する(S12)。S12を肯定した場合は、第2ケースであると検出する(S13)。そして、遮断速度V2で、IGBT11を強制的に遮断する(S14)。S12を否定した場合には、電流変化率(di/dt)が閾値Th2以上であるか否かを検出する(S15)。S15を肯定した場合には、第1ケースであると判定する(S16)。そして、遮断速度V1で、IGBT11を強制的に遮断する(S17)。
S15を否定した場合には、電流変化率(di/dt)が閾値Th3以上であるか否かを検出する(S18)。S18を肯定した場合には、過電流状態であると判定し(S19)、遮断速度V0でIGBT11を強制的に遮断する(S20)。
S18を否定した場合には、コレクタ電流Iceが流れる時間が閾値Th4以上であるか否かを検出する(S21)。本処理はIce>0となってから電流が継続して流れる時間を計測し、その計測時間を閾値Th4とを比較することにより判定する。S21を肯定した場合には、IGBT11は正常であると判定する(S22)。この場合には、遮断処理は行われないこととなる。S21を否定した場合には、S19に進み、過電流異常であると判定した後、S20でIGBT11を遮断速度V0で強制的に遮断する。
・駆動IC20によって、IGBT11の強制的な遮断処理が終了した後、異常電流の種類の判定結果をMPU40側に送信してもよい。この場合、MPU40は、異常電流の種類の判定結果を、その後の各処理に活用することができる。
・上記において、第1ケースの短絡異常の場合には、短絡異常が生じていない側のIGBT11がオンに切り替えられてから、所定時間が経過した時点での電流の時間変化率に基づき異常判定を行うようにしてもよい。この場合、IGBT11のターンオン時のノイズの影響を避けて、第1ケースの短絡異常の検出精度を高めることができる。
・上記では、駆動IC20が、各IGBT11の電流の時間変化率を検出する例を示した。これ以外にも、駆動IC20に代えて、MPU40が電流の時間変化率を検出するものであってもよい。
・過電流異常の場合には、電流がピーク値となるまでに時間を要するため、MPU40の指令信号に基づき遮断処理が行われてもよい。
11…IGBT、23…電流監視回路、24…電流変化率検出回路、25…異常検出回路、30…保護回路。

Claims (4)

  1. 互いに直列接続された上アーム用及び下アーム用の一対の半導体スイッチング素子(11a,11b)を備え、その半導体スイッチング素子によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、
    前記半導体スイッチング素子の入出力端子間に流れる電流を検出する電流検出部(23)と、
    前記電流検出部で検出された前記電流の時間変化率を求める電流変化率検出部(24)と、
    前記電流変化率検出部で検出された前記電流の時間変化率に基づいて前記スイッチング素子の異常の有無を判定する異常判定部(25)と、
    前記異常判定部により前記スイッチング素子に異常があると判定されたことを条件として、前記電流の時間変化率に基づき、前記半導体スイッチング素子を遮断する遮断速度を設定する遮断速度設定部(31)と、
    前記遮断速度設定部で設定された遮断速度で、前記半導体スイッチング素子を強制的に遮断する遮断部(32)と、
    を備え、
    前記異常判定部は、前記電流の時間変化率が所定の第1閾値以上の場合には、前記スイッチング素子のフルオン状態で短絡が発生している第2短絡異常であると判定し、前記電流の時間変化率が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以上であり且つ前記第1閾値未満の際には、前記スイッチング素子がフルオン状態となる前に前記短絡が発生している第1短絡異常であると判定し、
    前記異常判定部は、前記電流の時間変化率が、前記第2閾値よりも小さい第3閾値以上であり、且つ前記第2閾値未満の際には、前記スイッチング素子に短絡が生じていない状態で過電流が流れる過電流異常であると判定する、ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記遮断速度設定部は、前記第2短絡異常の際には前記半導体スイッチング素子の遮断速度を第1遮断速度(V2)に設定し、前記第1短絡異常の際には前記半導体スイッチング素子の遮断速度を前記第1遮断速度よりも遅い第2遮断速度(V1)に設定する請求項に記載の電力変換装置。
  3. 互いに直列接続された上アーム用及び下アーム用の一対の半導体スイッチング素子(11a,11b)を備え、その半導体スイッチング素子によるスイッチング動作により電力変換を行う電力変換装置であって、
    前記半導体スイッチング素子の入出力端子間に流れる電流を検出する電流検出部(23)と、
    前記電流検出部で検出された前記電流の時間変化率を求める電流変化率検出部(24)と、
    前記電流変化率検出部で検出された前記電流の時間変化率に基づいて前記スイッチング素子の異常の有無を判定する異常判定部(25)と、
    前記異常判定部により前記スイッチング素子に異常があると判定されたことを条件として、前記電流の時間変化率に基づき、前記半導体スイッチング素子を遮断する遮断速度を設定する遮断速度設定部(31)と、
    前記遮断速度設定部で設定された遮断速度で、前記半導体スイッチング素子を強制的に遮断する遮断部(32)と、
    を備え、
    前記異常判定部は、前記電流の時間変化率が所定の第1閾値以上の場合には、前記スイッチング素子のフルオン状態で短絡が発生している第2短絡異常であると判定し、前記電流の時間変化率が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以上であり且つ前記第1閾値未満の際には、前記スイッチング素子がフルオン状態となる前に前記短絡が発生している第1短絡異常であると判定し、
    前記遮断速度設定部は、前記第2短絡異常の際には前記半導体スイッチング素子の遮断速度を第1遮断速度(V2)に設定し、前記第1短絡異常の際には前記半導体スイッチング素子の遮断速度を前記第1遮断速度よりも遅い第2遮断速度(V1)に設定することを特徴とする電力変換装置。
  4. 前記各閾値を設定するための閾値設定部を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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