JP6438888B2 - 特定有害物質の不溶化材及びこれを用いた特定有害物質の不溶化方法 - Google Patents

特定有害物質の不溶化材及びこれを用いた特定有害物質の不溶化方法 Download PDF

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Description

本発明は、特定有害物質(詳細は後述するが「重金属等」とも呼ぶ)の不溶化材に関し、更に詳しくは、一貫してpH11以上の強塩基性域とならない状態(以下、「中性域」或いは「中性域〜弱塩基性域」と呼ぶ場合がある)で処理して土壌中等に含まれる重金属等を不溶化することが可能な特定有害物質の不溶化材、及びこれを用いた特定有害物質の不溶化方法に関する。
例えば、重金属等による健康被害について認識されていなかった時代から操業していた工場跡地等にあっては、重金属等で汚染された汚染土壌が存在している場合がある。また、これらに起因するなどして埋め立て用の残土中に重金属等が含有されている場合もある。近年、これらの土壌中に含有されていた重金属等が溶出し地下水中等に侵入して、人の健康を脅かす事態が生じることが知られるようになり、重金属等を土壌中に安定的に固定化する技術の重要性が認識されるに至っている。ここで、埋め立てに用いられる残土は、環境への配慮から、中性(具体的には、pHが5.0〜9.0)であることが望まれているが、モルタルが混じるなどした塩基性の強い土壌が頻繁に排出されることもあって、塩基性である場合も多い。更に、埋め立てに用いられる残土は、排水処理で生じる大量の汚泥や建設残土などの含水泥土など、含水率の高いものも多く、これらを埋め立てに用いる場合には、泥土を固化することが必要になる場合も多い。
先述したように、工場跡地等の土壌や、残土で埋め立てた土壌から重金属等が溶出し、地下水中に侵入することを防止する必要性から、これまでにも、重金属等の溶出を抑制する目的で種々の重金属等の不溶化材が使用されており、その効果が確認されている。尚、本発明でいう「重金属等」とは、平成15年施行の土壌汚染対策法の第2条で規定される「特定有害物質である重金属等」(第2種特定有害物質)を言い、具体的には次のものを指す。
・カドミウム及びその化合物
・六価クロム化合物
・シアン化合物
・水銀及びその化合物(アルキル水銀を含む)
・セレン及びその化合物
・鉛及びその化合物
・砒素及びその化合物
・フッ素及びその化合物
・ほう素及びその化合物
先述したように、土壌中に含まれる重金属等を不溶化させるための種々の提案がなされており、その実用化もされている。例えば、フッ素汚染土壌等に対するフッ素の難溶化・安定化技術として、石膏、石灰、硫酸鉄及びリン酸化合物を含有する材料で、フッ化アパタイト及びエトリンガイト生成によりフッ素を難溶化・安定化する方法が提案されている(特許文献1参照)。また、セメント、硫酸バンドと石膏からなる固化材組成物を利用してエトリンガイトを生成させることで重金属を不溶化する技術についての提案もある(特許文献2参照)。更に、本出願人も、これまでに、排水処理で生じる汚泥或いは建設残土などの泥土に添加混合して使用することで、処理した後の処理物を中性にすることができ、泥土中に含まれる重金属等を不溶化すると同時に固化して泥土に強度を与えてハンドリング性に優れるものとすることができる、石膏系の重金属等の不溶化固化剤についての提案をしている(特許文献3参照)。具体的には、焼石膏に、水酸化アルミニウム等から選ばれるアルミニウム化合物と、カルシウム又はマグネシウム成分を含む中和剤を含有させてなる重金属等の不溶化固化材の提案をしている。
従来知られている重金属不溶化材の多くは、強塩基性の材料又は強塩基性の材料と酸性の材料の混合物を使用しているため、その処理過程中における処理物は強塩基性を示すものの、そのテーブル試験では、空気との接触や材料同士の良好な混合が行えるので、最終的に得られる処理物は中性になる(特許文献4参照)。
特開2007−330884号公報 特開昭57−140699号公報 特開2010−207659号公報 特開2004−043698号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、実際の施工現場では、処理物と空気との接触面積は非常に限られ、また、材料同士が十分に混ざらないことにより、処理後の土壌が塩基性を呈するという問題が生じている。例えば、前記した特許文献3の技術では、主成分をセメントとしたことで、その処理の際に、土壌のpHをエトリンガイトが生成する11以上の塩基性の状態にしており、上記の技術では、処理中に、土壌が、pH11以上の強塩基性を呈するようにすることが必須である。したがって、このような場合にも、上記した実際の施工現場において生じている処理後の土壌が塩基性を呈するという問題は避けられず、処理後の処理物(以下、単に「処理物」と呼ぶ場合がある)を確実に中性のものにすることは難しい。
また別の問題として、エトリンガイトは膨張材料であるため、処理物を埋め立て処理等した際に、経時により二次膨張や盤膨れと呼ばれる埋立地が隆起するといった問題もある。
更に、より安価で且つ確実な重金属等の不溶化の処理方法を開発するという観点からは、安価な材料によって処理できることに加えて、大掛かりな、土壌と重金属等の不溶化材との混合処理を不要にできることが望まれる。特に汚染された工場跡地等の土壌の表面近傍には重金属等が多く存在すると考えられるため、土壌の表面に散布して付与するだけで重金属等を簡便に固定することが可能な、重金属等の不溶化材が開発されれば極めて有用である。更に、含水率が高い泥土を処理する場合も多いことから、泥土を固化して取扱い性を高める必要が生じる場合もあるが、その際にも中性域で処理でき、処理物も中性のものであることが要望されている。
したがって、本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決できる高性能の特定有害物質(重金属等)の不溶化材を提供することである。すなわち、本発明の目的は、土壌に添加混練して行う不溶化処理や、土壌表面へ散布して行う不溶化処理において、入手し易い安価な原料を用いた経済的な材料からなる有害物質(重金属等)の不溶化材を提供することにある。更に、土壌中や土壌表面近傍に含有される健康に影響を与える重金属等を、一貫して中性域〜弱塩基性域で処理して効果的に不溶化して固定することができ、しかも、固化材を使用した場合であっても、その処理物が確実に再利用可能な環境に配慮した中性(pHが5.0〜9.0)のものになる、実用価値の高い特定有害物質(重金属等)の不溶化材を提供することにある。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、土壌に対し、一貫してpH11以上の強塩基性域とならない状態での処理を可能にする特定有害物質の不溶化材であって、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される1又は2以上の併用成分とを含有してなることを特徴とする特定有害物質の不溶化材を提供する。
上記特定有害物質の不溶化材の好ましい形態としては、以下のものが挙げられる。
前記アルミニウム化合物1molに対して、前記併用成分を0.215〜7.000molの範囲で含むこと;
前記アルミニウム化合物と、前記併用成分として強塩基性でない、カルシウム化合物及びリン酸化合物とをいずれも含有すること;
前記アルミニウム化合物が、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム、硫酸アルミニウム及びそれらの水和物からなる群から選択される少なくともいずれかであること;
前記カルシウム化合物が、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硬焼酸化カルシウム、過酸化カルシウム、フッ化カルシウム、ヨウ化カルシウム、リン酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム及び乳酸カルシウムからなる群から選択される少なくともいずれかであること;
前記リン酸化合物が、リン酸三ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カルシウム及びリン酸マグネシウムからなる群から選択される少なくともいずれかであること;
前記マグネシウム化合物が、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硬焼酸化マグネシウム及び酢酸マグネシウムからなる群から選択される少なくともいずれかであること;
前記特定有害物質が、カドミウム及びその化合物、六価クロム化合物、シアン化合物、水銀及びその化合物(アルキル水銀を含む)、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物、フッ素及びその化合物、及び、ほう素及びその化合物からなる群から選択される少なくともいずれかであること;が挙げられる。
本発明は、別の実施形態として、特定有害物質の不溶化が必要な土壌に対して、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される1又は2以上の併用成分とを予め混合した状態で、或いは、前記アルミニウム化合物と前記併用成分を別にした状態で、前記土壌に添加混練するか或いは散布することで、処理域の状態が、pH11以上の強塩基性域とならない状態を常に維持して処理を行って、特定有害物質の不溶化をすることを特徴とする特定有害物質の不溶化方法を提供する。
本発明は、また別の実施形態として、特定有害物質の不溶化が必要な土壌に対して、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される1又は2以上の併用成分とを予め混合した状態で、或いは、前記アルミニウム化合物と前記併用成分を別にした状態で、前記土壌に添加混練するか或いは散布することで、処理域の状態が、pH11以上の強塩基性域とならない状態を常に維持し、且つ、処理した後の土壌のpHが5.0〜9.0となるように処理を行って、特定有害物質の不溶化をすることを特徴とする特定有害物質の不溶化方法を提供する。
上記いずれかの特定有害物質の不溶化方法の好ましい形態としては、以下のものが挙げられる。
前記土壌1m3に対して前記アルミニウム化合物を25〜300molの範囲内で添加すること;前記土壌1m3に対して前記アルミニウム化合物を50〜250molの範囲内で添加すること;前記土壌1m3に対して前記アルミニウム化合物を75〜215molの範囲内で添加すること;前記不溶化される特定有害物質が、前記土壌に起因するものであるか、或いは、前記不溶化材の構成成分に起因するものであること;が挙げられる。
本発明によれば、土壌に添加混練して行う不溶化処理や、土壌表面へ散布して行う不溶化処理において、入手し易い安価な原料を用いた経済的な材料を主成分とする有害物質(重金属等)の不溶化材が提供される。更に、本発明によれば、土壌中や土壌表面近傍に含有される健康に影響を与える重金属等を、一貫して中性域〜弱塩基性域で処理して効果的に不溶化して固定することができ、しかも、必要に応じて固化材を併用した場合も含め、その処理物が確実に、再利用が可能な環境に配慮した中性のものにできる、実用価値の高い特定有害物質(重金属等)の不溶化材が提供される。
評価試験4で行った重金属等の不溶化が持続的であることの確認結果を示すグラフである。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。本発明者らは、上記した従来技術の課題について鋭意検討する過程で、土壌中の重金属等を、エトリンガイトを生成させることで不溶化する従来技術では、その処理物を埋立て等に使用した場合、確実に中性に保つことが困難であると認識するに至り、処理物を埋立て等に用いた場合にも中性で問題のない良好なものとできる新たな重金属等の不溶化材を開発することが重要であるとの認識の下、更なる検討を行った。
具体的には、まず、その処理物を、確実に中性のものとするためには、処理する土壌を一度も強塩基性(pH11以上)にすることなく重金属等を不溶化する技術を開発することが重要であると考え、種々の化合物を用いて土壌中の重金属等を固定することができるか否かについて検討を行った。
その結果、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される少なくとも1種の併用成分とを含有してなるものを処理に使用することで、処理の際に土壌を強塩基性化させることなく重金属等を不溶化できることを見出して本発明に至った。本発明者らは、その検討過程で、まず最初に、非晶質のアルミニウム化合物を用いることで、土壌中の重金属等を良好な状態に不溶化する効果が得られることを見出した。しかし、その一方で、この場合に生じる下記の課題を認識した。すなわち、大量の不溶化材を必要とする土壌処理に使用する処理材は、その基本的な性能として、大量に供給できる、より安価な原料を使用したものであることが要求されるのに対し、非晶質のアルミニウム化合物の発生量は、非晶質でない一般的なアルミニウム化合物に比べて少ないという課題があった。このことは、重金属等の不溶化材を工業上の利用可能なものにするためには極めて大きな問題である。
そこで、本発明者らは更なる検討を行った結果、入手が容易な非晶質でないアルミニウム化合物を用いた場合でも、特定の構成とすることで、pH11以上の強塩基性域とならない状態で処理して重金属等を不溶化することが可能であることを見出した。本発明者らの検討によれば、非晶質でないアルミニウム化合物として強塩基性でないものを用いることで、より確実に、一貫してpH11以上の強塩基性域とならない状態での処理を行えるようになる。なお、処理する土壌が、含水率の高い泥土である場合には、本発明で必須とする併用成分としてのカルシウム成分とは別に、必要に応じて固化材として焼石膏を用いることもでき、このようにすれば、処理物が、中性の状態を保って固化されるので、環境に配慮した取扱い性が向上した処理物となる。この点についての詳細は後述する。
強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される1又は2以上の併用成分とを含有してなる本発明の特定有害物質の不溶化材を用いることで、土壌中の重金属等、不溶化材の構成成分に起因する重金属等を、一貫して中性域で処理して効果的に不溶化して固定することが可能になった理由は定かではないが、本発明者らは、以下のように考えている。
本発明者らは、水中において、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物又はリン酸化合物とを併存させると、アルミニウム化合物と、これらの併存成分とが反応して水に不溶性のアルミニウム化合物が生成・沈殿するが、その際に、水中に重金属等が溶けて存在していると、これらの重金属等も析出して沈殿することを確認した。これらの事実から、本発明者らは、本発明を特徴づける強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物を泥土等の土壌に添加混練或いは散布すると、該アルミニウム化合物は、土壌に含まれる水中に溶解し、本発明で該化合物と併用させた強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物又はリン酸化合物とが反応することで不溶性のアルミニウム化合物を生成し、その際に土壌中に含まれる重金属等に何かしらの作用が働き、土壌由来のシリカ成分等と鉱物化することで安定して重金属を不溶化できたものと考えている。上記した作用によって、本発明の不溶化材によれば、従来知られている、pH11以上の強塩基性域で処理してエトリンガイトを生成させることで土壌中の重金属等を不溶化する技術と異なり、土壌を強塩基性化させることなく重金属等を不溶化できるという極めて大きな利点が得られる。
すなわち、本発明によれば、従来技術のように、処理状態をpH11以上の強塩基性域にする必要がなく、土壌を一貫して中性域で処理することを可能にできる。具体的には、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択されるいずれかの併用成分とを含んでなる不溶化材を土壌に施工することにより、一貫して中性域〜弱塩基性域での処理が行われ、これにより土壌からの重金属等の溶出を防ぐことができる。本発明者らの検討によれば、本発明の不溶化材の中でも特に、水溶性のアルミニウム化合物と、カルシウム化合物及びリン酸化合物とを含有してなる構成のものを使用した場合に、より顕著な効果が得られる。更に本発明においては、処理対象とする土壌が含水率の高い泥土の場合は、上記に加えて、焼石膏を含む石膏を固化材として併用する構成とすることが好ましい。
以下、本発明の特定有害物質の不溶化材を構成する各材料について詳述する。
<アルミニウム化合物>
本発明では、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性であるアルミニウム化合物であれば、いずれも利用可能である。前述した通り、本発明は、上記した水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物或いはリン酸化合物とを反応させ、水に不溶なアルミニウム化合物を生成することで重金属等を不溶化しているので、少なくとも、アルミニウム化合物は水に可溶であることが必要とされる。このようなアルミニウム化合物としては、例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム及び硫酸アルミニウム等が挙げられる。これらアルミニウム化合物は、水和物及び無水和物のいずれも使用可能である。
<併用成分>
(カルシウム化合物)
本発明を構成する併用成分としてのカルシウム化合物には、強塩基性でないカルシウム化合物であればよく、いずれも利用できる。具体的には、例えば、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硬焼酸化カルシウム、過酸化カルシウム、フッ化カルシウム、ヨウ化カルシウム、リン酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム及び乳酸カルシウムが挙げられる。本発明においては、中でも、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム化合物を使用することが好ましい。ここで、酸化カルシウムは、塩基性が強く、処理の際に土壌が強塩基性となる恐れがあるので本発明に適用できないが、硬焼酸化カルシウムは、活性に乏しく、土壌が強塩基性にならないので使用可能である。
ここで、併用成分としての硫酸カルシウム(以下、「石膏」と呼ぶ場合がある。)は、下記に説明するように、中性の物質であり、大量に使用してもpHが変動することがなく、処理系を中性域に維持できることから、本発明で規定する併用成分として有用である。更に、石膏として焼石膏を用いた場合は、重金属類の不溶化を達成できることに加えて、その水和反応によって固化性能を付与することができるので、特定有害物質の不溶化が必要な土壌が泥土である場合などに、得られる処理物の取扱い性を向上させるという別の利点が得られる。ここで、併用成分として硫酸カルシウムを利用した場合は、その使用量において、不溶化材を構成する他の併用成分とは異なる扱いができ、この点においても利点がある。すなわち、泥土等の含水率の高い土壌に対し、石膏を固化材として使用した場合は、土壌に対する硫酸カルシウムの量は、後述の、併用成分について好適であるとされた範囲を超えて大量に使用されることになるが、その場合も、上記したように、硫酸カルシウムの添加によって処理系のpHが変動することがないので、何らの問題も生じない。また、石膏には、フッ素等を吸着し、固定し易くする機能もあるので、特定有害物質の不溶化の観点からも、むしろ使用が望まれる。勿論、本発明で規定する他の併用成分を用いる場合に、石膏を、泥土等の土壌の固化材として使用することも好ましい実施形態である。以下に、本発明で使用する石膏について説明する。
上記したように、本発明では、石膏を、本発明で規定する併用成分としても、特定有害物質の不溶化が必要な土壌が泥土である場合などに、得られる処理物の取扱い性を向上させるための固化材としても用いることができる。特に、石膏の持つ固化機能を利用する目的で石膏を用いる場合には、少なくともその一部に、土壌の固化性能に優れる焼石膏を用いることが好ましい。焼石膏とは、硫酸カルシウムの1/2水和物[CaSO4・1/2H2O]及び無水和物[CaSO4]であるが、焼石膏を用いることで、本発明が目的としている特定有害物質の不溶化の達成と同時に、固化性能の有効利用が可能になる。すなわち、焼石膏は、土壌中の水分と化学反応し、水和反応により容易に二水石膏に変化するため、これで処理した土壌は固化して強度を有するものとなり、土壌の取扱い性を向上させることができる。焼石膏としては、β型半水石膏、α型半水石膏、III型無水石膏、又はそれらの混合物などが挙げられ、いずれも用いることができる。また、II型無水石膏は、他の焼石膏と比べ水和速度が緩慢ではあるが、用いることができる。焼石膏の原料石膏としては、天然物、副生石膏或いは廃石膏のいずれでもよい。これらの中の天然物や副生石膏も安価な材料であり好ましいが、より高い経済性と資源の有効活用とを考慮すると、原料に廃石膏を用いることがより好ましい。なお、本発明によれば、廃石膏のように、材料自体に起因する重金属等の存在が懸念される場合であっても、これらの重金属類も処理物内に安定に固定されるので、その利用が期待される。石膏を固化材の目的で使用する場合の使用量は、処理する泥土の含水率に応じて適宜に決定すればよい。
(マグネシウム化合物)
本発明を構成する併用成分であるマグネシウム化合物としては、強塩基性でないマグネシウム化合物であればよく、いずれも利用可能である。具体的なものとしては、例えば、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硬焼酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、リン酸マグネシウム等のマグネシウム化合物が挙げられる。ここで、酸化マグネシウムは、塩基性が強く、処理の際に土壌が強塩基性となる恐れがあるので本発明に適用できないが、硬焼酸化マグネシウムは、活性に乏しく、土壌が強塩基性にならないので使用可能である。
(リン酸化合物)
本発明を構成する併用成分であるリン酸化合物としては、強塩基性でないリン化合物であればよく、いずれも利用可能である。具体的には、例えば、リン酸三ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カルシウム及びリン酸マグネシウム等のリン酸化合物が挙げられる。
先に述べたように、本発明者らは、本発明に先だって、非晶質のアルミニウムが、土壌中の重金属等の不溶化材の成分として有効であることを新たに見出した。その詳細な検討によれば、非晶質のアルミニウム化合物は、非晶質でない(結晶質の)ものと比較すると重金属等の吸着能力に優れ、土壌中や土壌表面に非晶質アルミニウム化合物を添加すると、土壌中や土壌表面、又は不溶化材自身に含有されている重金属等を容易に吸着し、更に、非晶質のアルミニウム化合物が土壌内で結晶質へと変化する過程で、吸着した重金属等と、土壌中に含有されているシリカ成分やカルシウム成分を取り込んで鉱物化し、この結果、重金属等を安定的に不溶化することが達成される。
しかしながら、先に述べたように、非晶質のアルミニウム化合物の発生量は、非晶質でない一般的なアルミニウム化合物に比べて少ないことから、実用化する場合に、大量の不溶化材が必要となる土壌処理に用いる材料としては好適なものとは言い難い。そこで、本発明者らは、さらなる検討を行い、その結果、入手が容易な、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物を利用することで、土壌中に含まれる重金属等を良好な状態に不溶化できる構成を見出して本発明に至ったものである。すなわち、本発明の不溶化材は、使用する材料が入手し易く、実用上の観点から、より有用なものである。
上記に挙げたような非晶質でないアルミニウム化合物等の成分を含んで構成した本発明の特定有害物質の不溶化材を使用することで、土壌中の重金属等が安定して不溶化できた理由は定かではないが、先にも述べたように、本発明者らは下記のようであると考えている。本発明者らの詳細な検討によれば、アルミニウム化合物の中でも、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物(すなわち、結晶性のアルミニウム化合物)は、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される成分と共に土壌中や土壌表面に添加されると、不溶性のアルミニウム化合物を形成すると考えられる。そして、その際に、土壌中や土壌表面、又は不溶化材自身に含有されている重金属等も何らかの理由で、上記で形成された化合物と共に土壌中に含まれるシリカ成分等と鉱物化し、その結果として、安定して重金属等を不溶化できたものと考えられる。すなわち、本発明を特徴づける、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物は、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物或いはリン酸化合物のいずれかの併用成分と共に用いることで、土壌中に含有されている特定有害物質、例えば、砒素、セレン、カドミウム、水銀、シアン、鉛及び六価クロム等の重金属や、フッ素やほう素などの無機物を不溶化し、処理物中に安定に固定することが可能になったものと考えられる。
本発明者らは、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、その併用成分とを使用して処理することで得られた上記効果を確認すべく、pH11以上の強塩基性域とならない状態で、本発明で規定するアルミニウム化合物と、その併用成分と、土壌とを混合して養生し、養生後の処理物の性状についての調査を行った。その結果、上記した本発明の顕著な効果を、後述するような溶出試験を行うことで確認することができた。その詳細については後述する。本発明の特定有害物質の不溶化材は、土壌に添加混練することで効果的に使用できるが、土壌の表面近傍に散布することでも、上記した本発明の顕著な効果が得られるので、このようにすれば、より簡便な処理が可能になる。
本発明の特定有害物質の不溶化材は、強塩基性でなく且つ非晶質でないアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物、マグネシウム化合物或いはリン酸化合物のいずれかの併用成分とを含有してなることを要するが、併用成分の量は、その種類によって最適な範囲が異なるが、本発明者らの検討によれば、下記の範囲とすることが好ましい。前記アルミニウム化合物1molに対して、併用成分を0.215〜7.000molの範囲で含むもの、更には、0.334〜4.500molの範囲で含むものが好ましい。その理由は下記のとおりである。
実施例でも示すが、例えば、硫酸アルミニウムとリン酸三ナトリウムを用いた場合、下記の反応が起きている。
Figure 0006438888
この反応においては、理論上はアルミニウム化合物1molに対してリン酸化合物2mol配合することが最適と考えられる。しかし、本発明者らの検討によれば、後述するように、実際の土壌に硫酸アルミニウムとリン酸三ナトリウムとの組み合わせからなる不溶化材を適用した場合、アルミニウム化合物1molに対してリン酸化合物を、0.857(理論値の0.429倍)〜4.667(理論値の2.334倍)mol、より好ましくは1.333(理論値の0.667倍)〜3.000(理論値の1.500倍)molの範囲で含むことが好ましいことがわかった。このことは、アルミニウム化合物1molに対して、併用する成分を理論値に対して0.429〜2.334倍程度の範囲内で、より好ましくは、併用する成分を理論値に対して0.667〜1.500倍程度の範囲内で使用すれば、本発明の効果を得ることができる不溶化材となることを示している。
ここで、本発明で規定する、アルミニウム化合物と、カルシウム化合物、マグネシウム化合物或いはリン酸化合物を用い不溶化材を構成する場合、使用する化合物の種類にもよるが、理論上は、アルミニウム化合物1molに対して、カルシウム化合物、マグネシウム化合物或いはリン酸化合物を、0.5(例えば、塩化アルミニウムとリン酸カルシウムとの組み合わせの場合)〜3.0(例えば、硫酸アルミニウムと炭酸カルシウムとの組み合わせの場合)mol配合することが最適と考えられる。しかし、本発明者らの検討によれば、実際の土壌に適用する場合においては、上記したように、理論値の0.429〜2.334倍、すなわち、0.215〜7.000molの範囲内で、より好ましくは理論値の0.667〜1.500倍、すなわち、0.334〜4.500molの範囲内で含むように構成すれば、本発明の効果がより安定して得られることがわかった。
本発明の不溶化材を土壌に添加混練して本発明の不溶化方法を実施する場合には、混合作業を容易にするために、必要に応じて土壌に水を適量加えてもよい。一般に、アルミニウム化合物は両性化合物であり、酸や塩基に溶けやすいので、処理した際に不溶性のアルミニウム化合物をより容易に生成・析出させるためには、処理した土壌(処理物)のpHが5.0〜9.0の範囲になるように構成することが好ましい。また、その処理物は、その後に埋立て等に利用されることを考えると、上記に加えて、処理した土壌のpHが5.6〜8.6の範囲になるようにすることがより好ましい。本発明の不溶化材は、必要に応じて固化材として石膏を用いた場合も含めて、いずれの成分も強塩基性でないので、その後に特別にpH調整を行うことなく、その処理物において好ましい上記範囲のpH値を達成できる。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。まず、使用した試験方法について述べる。その効果等を検証する際に用いた各試験は、以下の方法で行った。
[使用した各試験方法]
(1)含水比試験:「土の含水比試験方法JIS A1203」に準拠して、含水比w(%)は、次の式によって算出した。
w=(ma−mb)×100/(mb−mc
a:試料と容器の質量(g)
b:炉乾燥試料と容器の質量(g)
c:容器の質量(g)
(2)平成3年環境省告示第46号溶出試験法(以下「第46号試験」ともいう)
対象となる土壌を乾燥し、乾燥後に2mmの篩を通過させ、更に、溶媒として、pHを5.6〜6.3に調整した水を用い、篩を通過した乾燥土壌の10倍量の水を加えて試験用試料を調製する。これを6時間、200回/分、振り幅4〜5cmで連続して振り混ぜる。その後、遠心分離、ろ過後、得られたろ液を測定用サンプルとした。JISで標準化されているそれぞれの金属分析の方法に準拠した方法で、該サンプル中の金属分析を行った。
(3)pH試験:
「土懸濁液のpH試験方法 JGS0211」に準拠して下記の手順で測定した。
試料をビーカーに入れ、試料の乾燥質量に対する水(試料中の水を含む)の質量比が5になるように水を加える。試料を撹拌棒で懸濁させ、30分以上、3時間以内静置したものを測定用の試料液とする。ビーカー内の試料液を撹拌した後、ガラス電極pH計で測定する。
[評価用の模擬汚染土壌の調製]
110℃±5℃の乾燥機で恒量となるまで乾燥させた土壌を用意した。そして、該土壌に、フッ素及び鉛をそれぞれ添加して、フッ素の溶出量が6.0mg/L、鉛の溶出量が100mg/100mLになるように、各模擬汚染土壌を調整した。
[重金属等についての不溶化についての評価]
上記模擬汚染土壌1kgを含水比率が40%となるように調整し、調整した土壌に、アルミニウム化合物に、Ca系化合物、Mg系化合物、リン酸系化合物の各化合物を適宜に併用し、土壌に対して各化合物をそれぞれ一定量添加・混練し、処理を行い、得られた処理物について、使用した模擬汚染土壌に含まれる重金属等についての不溶化が行われたか否かの試験を行った。具体的には、アルミニウム化合物(Al系化合物)には、硫酸アルミニウム18水和物、塩化アルミニウム或いは硝酸アルミニウムのいずれかを用いた。また、アルミニウム化合物に併用する化合物には、カルシウム化合物(Ca系化合物)として、炭酸カルシウム、硬焼酸化カルシウム或いは硫酸カルシウムを用い、マグネシウム化合物(Mg系化合物)として、硬焼酸化マグネシウム或いは硫酸マグネシウムを用い、リン酸化合物(リン酸系化合物)としては、リン酸三ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム或いはリン酸三カリウムのいずれかを使用した。各化合物は、その性状や分子量に合わせ、添加量を適宜調整することができる。
(評価試験1:フッ素の不溶化についての試験結果−1)
フッ素の溶出量が6.0mg/Lとなるように調整した模擬汚染土壌に対して、表1に示した化合物の組み合わせで、アルミニウム化合物は土壌に対して5質量%で、硬焼酸化カルシウム及び硬焼酸化マグネシウムは土壌に対して2質量%で、その他の化合物は土壌に対して5質量%でそれぞれ添加し、混合撹拌して処理を行った。そして、先に述べた方法で、得られた各処理物についての試験用試料を調整し、それぞれ測定用サンプル中のフッ素量の測定を行って不溶化が行われたか否かの評価を行った。そして、本発明の実施例及び参考例となる処理を、表1中にNo.1−1〜1−9として示した。No.1−3とNo.1−9は参考例である。比較のために、比較例1−1として、化合物を何ら添加することなく同様の処理を行った場合の結果を示し、また、比較例1−2として、実施例及び参考例のNo.1−1〜1−6で使用したと同様の硫酸アルミニウム化合物のみを添加して同様の処理を行った場合の結果を示した。
上記した実施例及び比較例のそれぞれにおいて、先に述べた方法で、混合撹拌直後の土壌のpHと、処理後の溶出試験を行った際の土壌のpHについても併せて測定を行った。得られた結果を表1にまとめて示した。また、フッ素濃度は、イオン電極法で測定した。その結果、表1に示した通り、実施例の処理の場合は、比較例の処理の場合と比べて明らかにフッ素溶出量を低減できることを確認した。なお、各実施例ついて、生成した重金属等の固定化物を用い、強酸にて抽出試験を行ったところ、その中にフッ素が含まれていることが確認された。また、実施例の処理の場合は、処理後の土壌のpHはいずれも7近傍であった。これに対し、比較例1−2では、添加した硫酸アルミニウム18水和物の影響により、溶出試験サンプルのpHが5.0未満の酸性に傾いていた。そして、このことが原因して、何も添加しないで処理した比較例1−1の場合と比較して、フッ素の溶出量が増大したものと考えられる。このことは、本発明においては、処理系のpHが5.0未満の酸性に傾くことを避けることが極めて重要であることを示している。
Figure 0006438888
(評価試験2:フッ素の不溶化についての試験結果−2)
アルミニウム化合物と、該化合物との併用成分であるカルシウム化合物、マグネシウム化合物或いはリン酸化合物の適切なモル比について、その代表例として、アルミニウム化合物(硫酸アルミニウム18水和物)と、リン酸(リン酸三ナトリウム)との組み合わせを用いて検討を行った。具体的には、評価試験1で用いた、フッ素の溶出量が6.0mg/Lとなるように調整した模擬汚染土壌に対し、硫酸アルミニウム18水和物と、リン酸三ナトリウムを、表2に示した各配合(mol)で添加してそれぞれ処理した。具体的には、表2に示したように、硫酸アルミニウム18水和物1molに対して、リン酸三ナトリウムを0.857mol〜4.667molでモル比を変化させた実施例2−1〜2−5の5種類の不溶化材を使用して、それぞれ処理を行った。
そして、処理後に得られた処理物について、評価試験1で行ったと同様に、先に述べた環境省告示46号溶出試験を行い、調整した測定用サンプルについてのpHをガラス電極法で、サンプル中のフッ素濃度をイオン電極法でそれぞれ測定した。より具体的には、アルミニウムとリン酸のモル比がそれぞれ下記の表2に示した通りになるように調整し、且つ、硫酸アルミニウム18水和物とリン酸三ナトリウムの合計量が、模擬汚染土壌に対し10質量%となるようにして評価試験2を行った。また、先に述べた方法で処理後の溶出試験を行った際における土壌のpHについても併せて測定を行った。表2に試験条件と得られた結果を、それぞれ実施例2−1〜2−5及び比較例2−1〜2−3として示した。表2に示した通り、実施例の処理の場合は、比較例の処理の場合と比べて明らかにフッ素溶出量を低減できた。また、処理後の土壌のpHはいずれも7の近傍であり、安定していた。
Figure 0006438888
上記で行った試験のように、硫酸アルミニウム18水和物とリン酸三ナトリウムを用いて処理をした場合、下記の反応が起こり、リン酸アルミニウムが生成すると予想される。さらに、リン酸アルミニウムと共に土壌中に存在しているフッ素に代表される重金属等も鉱物に取り込まれて不溶化されたものと考えられる。なお、上記した実施例についても、生成した重金属等の固定化物について、強酸にて抽出試験を行い、フッ素が存在していたことを確認した。
Figure 0006438888
なお、比較例2−2では、先に示した比較例1−2の場合と同様に、添加した硫酸アルミニウム18水和物の影響により、溶出試験サンプルのpHが4.01と酸性に傾いており、このことが原因して、フッ素の溶出量が増大したと考えられる。
(評価試験3:鉛の不溶化についての試験結果)
先述した鉛の溶出量がそれぞれ100mg/100mLになるように調整した模擬土壌に対して、実施例及び比較例の不溶化材を所望量添加した後、十分に混練して不溶化処理をそれぞれ行った。そして、処理後、1日養生した後、得られた処理物について、先に述べた方法で溶出試験を行い、調整した測定用サンプル中の鉛濃度を測定することで、処理物の土壌からの鉛の溶出量を得、その結果を表3に示した。試験に用いた不溶化材は、土壌に添加した際に、アルミニウム化合物と、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、リン酸系の化合物の合計量が、対象とする土壌に対して1質量%となるようにし、且つ、不溶化材を構成するアルミニウムに対する、カルシウム、マグネシウム或いはリン酸の量が、モル比で1:1となるように調整した。なお、実施例については、生成した重金属等の固定化物を用い、強酸にて抽出試験を行うことで、固定化物中に鉛が含まれていたことを確認した。
Figure 0006438888
表3に示したように、実施例3−1、実施例3−3及び参考例3−2の不溶化材はいずれも、明らかに、土壌中に含有される鉛に対する不溶化の効果を示した。表3に示されているように、鉛に対しても極めて高い不溶化効果を示すことが確認された。
(評価試験4:フッ素の不溶化についての長期安定化試験の結果)
フッ素の溶出量が6.0mg/Lとなるように調整した模擬汚染土壌を用い、これに、模擬汚染土壌に対して、硫酸アルミニウム18水和物が1質量%、リン酸三ナトリウムが1質量%となるように添加し、混合撹拌して処理を行い、30日間養生する試験を行った。そして、得られた処理物について、各段階でサンプルを採取して、各採取物について、先に述べた溶出試験を行い、得られた測定用サンプル中のフッ素量をそれぞれ測定した。具体的には、上記した処理を行っている過程で、初日、7日、10日及び30日の各段階における処理物をサンプルとしてそれぞれ採取し、これらを用いて溶出試験を行い、測定用サンプル中のフッ素量を測定した。その結果を表4と、図1に示した。
Figure 0006438888
表4に示したように、本発明の不溶化材は、明らかに、土壌中に含有されているフッ素に対する不溶化の効果が得られ、その効果は、初期においては勿論、その後に不溶化が進行することが確認できた。
(評価試験5:不溶化材の適性量の範囲についての検討試験の結果)
下記の手順で、土壌1m3当たりに添加する不溶化材の量についての検討を行って、適性量の範囲を明らかにした。
<試験方法>
評価試験1で用いた模擬汚染土壌1m3に対して、代表例として、硫酸アルミニウム18水和物と、リン酸三ナトリウムとの組み合わせからなる不溶化材を用い、添加する不溶化材の量を変化させて処理した後、溶出試験を行った。具体的には、まず、評価試験1で用いたと同様の、フッ素の溶出量が6.0mg/Lとなるように調整した模擬汚染土壌1m3に対し、硫酸アルミニウム18水和物とリン酸三ナトリウムとのモル比を1:2と一定にして用い、表5に示したように、順次、土壌に対する添加量を増加してそれぞれ処理を行った。処理した後、得られた処理物について、評価試験1で行ったと同様に、先に述べた環境省告示46号溶出試験を行い、調製した測定用サンプルのpHについてはガラス電極法で、サンプル中のフッ素濃度についてはイオン電極法でそれぞれ測定した。得られたフッ素濃度の測定値を用い、下記の基準で評価した。表5に、得られた結果を示した。
(評価基準)
◎:フッ素溶出量が0.8mg/L(環境基準値)未満
〇:0.8mg/L以上1.6mg/L(環境基準値の倍)未満
△:1.6mg/L以上3.0mg/L未満
×:3.0mg/L以上
Figure 0006438888
表5に示したように、リン酸化合物を併用する前提で、土壌1m3に対して、硫酸アルミニウム18水和物が25〜300molの範囲内でフッ素の不溶化の効果があることが確認できた。また、より好ましくは50〜250mol、さらには、75〜215molの範囲内で土壌に添加することで、より良好な効果が得られることが確認された。なお、土壌に対する不溶化材の量を多量にした実施例5−6の処理系の場合に、フッ素溶出量が増加した理由は、処理系のpHが他の実施例に比べて酸性側になったことによると考えられる。このことからも、本発明においては、処理系のpHが5.0未満の酸性に傾くことを避けることが極めて重要であることが確認された。従って、不溶化材を構成する、アルミニウム化合物と併用成分は、大量に添加した場合にも、処理系のpHが5.0未満の酸性に傾くことのないものを使用することが有効である。

Claims (10)

  1. 土壌に対し、一貫してpH11以上の強塩基性域とならない状態での処理を行うための特定有害物質の不溶化材であって、
    処理の対象とする前記特定有害物質がフッ素及びその化合物であり、
    硫酸アルミニウムの水和物、並びに、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム及びそれらの水和物からなる群から選択される少なくともいずれかの、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される1又は2以上の併用成分とを含有してなり(但し、軽焼マグネシアまたは軽焼マグネシア部分水和物を含む場合を除く)、
    前記不溶化材のいずれの成分も強塩基性でないことを特徴とする特定有害物質の不溶化材。
  2. 前記アルミニウム化合物1molに対して、前記併用成分を0.215〜7.000molの範囲で含む請求項1に記載の特定有害物質の不溶化材。
  3. 前記アルミニウム化合物と、前記併用成分として強塩基性でない、カルシウム化合物及びリン酸化合物とをいずれも含有する請求項1又は2に記載の特定有害物質の不溶化材。
  4. 前記カルシウム化合物が、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硬焼酸化カルシウム、過酸化カルシウム、フッ化カルシウム、ヨウ化カルシウム、リン酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム及び乳酸カルシウムからなる群から選択される少なくともいずれかである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の特定有害物質の不溶化材。
  5. 前記リン酸化合物が、リン酸三ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸カルシウム及びリン酸マグネシウムからなる群から選択される少なくともいずれかである請求項1乃至のいずれか1項に記載の特定有害物質の不溶化材。
  6. 特定有害物質の一つであるフッ素及びその化合物の不溶化が必要な土壌に対して、硫酸アルミニウムの水和物、並びに、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム及びそれらの水和物からなる群から選択される少なくともいずれかの、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される1又は2以上の併用成分とを予め混合した状態で、或いは、前記アルミニウム化合物と前記併用成分を別にした状態で、前記土壌に添加混練するか或いは散布することで、処理域の状態が、pH11以上の強塩基性域とならない状態を常に維持して処理を行って、特定有害物質の不溶化をすることを特徴とする特定有害物質の不溶化方法。
  7. 特定有害物質の一つであるフッ素及びその化合物の不溶化が必要な土壌に対して、硫酸アルミニウムの水和物、並びに、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム及びそれらの水和物からなる群から選択される少なくともいずれかの、強塩基性でなく且つ非晶質でない水溶性のアルミニウム化合物と、強塩基性でない、カルシウム化合物及びリン酸化合物からなる群から選択される1又は2以上の併用成分とを予め混合した状態で、或いは、前記アルミニウム化合物と前記併用成分を別にした状態で、前記土壌に添加混練するか或いは散布することで、処理域の状態が、pH11以上の強塩基性域とならない状態を常に維持し、且つ、処理した後の土壌のpHが5.0〜9.0となるように処理を行って、特定有害物質の不溶化をすることを特徴とする特定有害物質の不溶化方法。
  8. 前記土壌1mに対して前記アルミニウム化合物を25〜300molの範囲内で添加する請求項又はに記載の特定有害物質の不溶化方法。
  9. 前記土壌1mに対して前記アルミニウム化合物を50〜250molの範囲内で添加する請求項又はに記載の特定有害物質の不溶化方法。
  10. 前記土壌1mに対して前記アルミニウム化合物を75〜215molの範囲内で添加する請求項又はに記載の特定有害物質の不溶化方法。
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