JP6438647B2 - 緑茶抽出物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、緑茶抽出物の製造方法に関する。
緑茶葉には非重合体カテキン類が豊富に含まれており、非重合体カテキン類は緑茶葉から抽出することにより得ることができるが、抽出の際には、カフェイン等の夾雑物も同時に抽出されてしまう。
緑茶抽出物に含まれるカフェインを低減する技術として、例えば、緑茶抽出物を活性白土又は酸性白土と接触させる方法(特許文献1)、茶抽出物を、アルカリ条件下、合成吸着剤と接触させる方法(特許文献2)等が提案されている。また、生茶葉に含まれるカフェインを低減する方法として、例えば、生茶葉に所定量の熱水を所定の圧力条件下にて吹き付ける方法が知られている(特許文献3)。更に、生茶葉を乾燥し、乾燥茶葉を水にて抽出して抽出残渣を回収し、該抽出残渣を水で抽出する方法も報告されている(特許文献4)。
特開平6−142405号公報 特開平8−109178号公報 特開2007−60957号公報 特開2013−132229号公報
特許文献1、2に記載の方法は、緑茶抽出物中のカフェインの低減に有効であるが、非重合体カテキン類も同時に除去されるため、非重合体カテキン類の回収率が低下するという課題がある。また、特許文献3に記載の方法は、生茶葉からカフェインを効率的に除去できるが、非重合体カテキン類の抽出率を高めるために、被処理茶葉を、蒸熱、揉捻、乾燥等に供して荒茶を製造する必要がある。更に、特許文献4に記載の方法は、カフェイン等の夾雑物を低減し、非重合体カテキン類を収率よく回収することが可能であるが、生茶葉の乾燥工程が必要であるため、工業的規模で製造する際には操作が煩雑となる。そのため、非重合体カテキン類を効率よく回収し、カフェイン等の夾雑物を低減した緑茶抽出物を簡便な操作で製造できる方法が求められている。
本発明の課題は、非重合体カテキン類を効率よく回収し、カフェイン等の夾雑物を低減した緑茶抽出物を工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
緑茶抽出物の製造には、摘採後の生茶葉に蒸熱、粗揉、揉捻、中揉、精揉及び乾燥の各工程を施した荒茶が茶原料として一般に使用されている。本発明者らは、茶原料として生茶葉に着目し詳細に検討を進めた結果、生茶葉を一定温度の水にて抽出し抽出残渣を得、該抽出残渣を一定温度の水にて抽出することで、カフェイン等の夾雑物を低減しながら、非重合体カテキン類を効率よく回収できることを見出した。
すなわち、本発明は、生茶葉を70〜100℃の水にて抽出し、抽出液を分離して抽出残渣を得る工程Aと、該抽出残渣を105〜150℃の水にて抽出する工程Bを含む緑茶抽出物の製造方法を提供するものである。
本発明はまた、上記製造方法により得られた緑茶抽出物を配合してなる飲料を提供するものである。
本発明によれば、非重合体カテキン類を効率よく回収し、カフェイン等の夾雑物を低減した緑茶抽出物を工業的に有利に製造することができる。また、本発明の製造方法により得られた緑茶抽出物は、雑味が低減されているため飲料の製造原料として有用である。
〔緑茶抽出物の製造方法〕
本発明の緑茶抽出物の製造方法は、工程A及びBを含むものである。以下、各工程について詳細に説明する。
工程A
工程Aは、生茶葉を70〜100℃の水にて抽出し、抽出液を分離して抽出残渣を得る工程である。これにより、生茶葉の発酵を抑制するとともに、カフェイン等の夾雑物を除去して雑味を低減することができる。ここで、本明細書において「生茶葉」とは、摘採後、熱処理前の茶葉、又は摘採後、熱処理前に冷蔵若しくは冷凍保存した茶葉をいい、発酵抑制の観点から、生茶葉として、摘採後24時間以内のものを使用するか、又は摘採後24時間以内に冷蔵若しくは冷凍保存したものを使用することが好ましい。
また、本発明で使用する生茶葉は、摘採後、裁断又は粉砕したものを使用しても構わないが、雑味低減の観点から、摘採した状態の茶葉(フルリーフ)が好ましい。
生茶葉としては、一般に栽培されている茶品種であれば特に限定されないが、例えば、べにふうき、べにほまれ、べにふじ、べにひかり、やぶきた、あさつゆ、やまとみどり、まきのはらわせ、かなやみどり、やえほ、するがわせ、ゆたかみどり、おくむさし、おくみどり、おおいわせ、おくひかり、めいりょく、さみどり、こまかげ、やまなみ、みねかおり、はつもみじ、やまかい、からべに等を挙げることができる。これらは1種又は2以上を適宜選択して使用することができる。茶葉の採取時期は、一番茶、二番茶、三番茶及び四番茶のいずれでもよい。また、摘採方法としては、二葉摘み、三葉摘み、普通摘み等を挙げることができる。なお、茶葉のみならず、茎も使用してもよい。
抽出方法としては、生茶葉の表面に水を接触させることができれば特に限定されないが、例えば、生茶葉を水に浸漬させる方法、生茶葉に水をシャワー状に供給する方法等を挙げることができる。生茶葉を水に浸漬させる方法としては、例えば、バッチ抽出が挙げられ、バッチ抽出の際には、ニーダー等により攪拌してもよい。
水の種類は特に限定されず、例えば、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水等を適宜選択して使用することができる。
水の温度は70〜100℃であるが、発酵抑制、夾雑物除去の観点から、75℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、88℃以上が更に好ましく、90℃以上が更に好ましく、また温度制御の容易さの点から、99℃以下が好ましく、98℃以下がより好ましく、97℃以下が更に好ましい。かかる水の温度の範囲としては、好ましくは75〜99℃、より好ましくは80〜98℃、更に好ましくは88〜97℃、更に好ましくは90〜97℃である。
水の量は、抽出方法やスケールにより適宜選択することが可能であるが、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)として、発酵抑制、夾雑物除去の観点から、15以上が好ましく、17以上がより好ましく、18以上が更に好ましく、また非重合体カテキン類の抽出抑制の観点から、100以下が好ましく、70以下がより好ましく、40以下が更に好ましい。かかる質量比(水/生茶葉)の範囲としては、好ましくは15〜100、より好ましくは17〜70、更に好ましくは18〜40である。
抽出時間は、発酵抑制、夾雑物除去の観点から、30秒以上が好ましく、45秒以上がより好ましく、1分以上が更に好ましく、また非重合体カテキン類の抽出抑制の観点から、10分以下が好ましく、7分以下が好ましく、4分以下が更に好まく、3分以下が更に好ましい。かかる抽出時間の範囲としては、好ましくは30秒から10分、より好ましくは45秒から7分、更に好ましくは1〜4分、更に好ましくは1〜3分である。ここでいう抽出時間とは、70〜100℃の水と生茶葉との接触時間である。
抽出後、抽出液を分離して抽出残渣を回収する。回収された抽出残渣は、次工程にそのまま使用することが可能であり、一般的な製茶工程、例えば、蒸熱、揉捻、乾燥等の処理や、裁断、粉砕等の処理を必ずしも要しない。また、分離した抽出液は廃棄してよい。
抽出残渣の回収方法としては、例えば、濾過、遠心分離等を挙げることができる。
濾過は、例えば、濾紙、ステンレス等の金属製フィルタ等によるフィルタ分離を採用することができる。金属製フィルタのメッシュサイズは、例えば、18〜300μmである。
遠心分離は、分離板型、円筒型、デカンター型などの一般的な機器を使用することができる。遠心分離条件は適宜選択可能であるが、例えば、温度は、好ましくは5〜70℃、更に好ましくは10〜40℃であり、回転数と時間は、例えば、分離板型の場合、好ましくは4000〜10000rpm、より好ましくは5000〜10000rpm、更に好ましくは6000〜10000rpmであって、好ましくは0.2〜30分、より好ましくは0.2〜20分、更に好ましくは0.2〜15分である。
工程B
工程Bは、抽出残渣を105〜150℃の水にて抽出する工程である。これにより、緑茶葉に含まれる非重合体カテキン類を収率よく回収することができる。ここで、本明細書において「非重合体カテキン類」とは、エピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びカテキンガレートからなるガレート体と、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びカテキンからなる非ガレート体を併せての総称である。なお、非重合体カテキン類の濃度は、上記8種の合計量に基づいて定義され、本発明においては、上記8種の非重合体カテキン類のうち少なくとも1種を含有すればよい。
本工程の抽出は、水を所定の温度に設定するために加圧条件で行う。
圧力条件は、ゲージ圧で、通常0.01〜1.0MPa、好ましくは0.02〜0.4MPaである。
抽出方法としては、例えば、バッチ抽出が挙げられ、バッチ抽出の際には攪拌することも可能である。抽出に使用する装置としては、例えば、オートクレーブ、水熱反応分解装置を挙げることができる。また、装置内の雰囲気を窒素ガス等の不活性ガスに置換し、いわゆる非酸化的雰囲気下で抽出してもよい。
水の温度は105〜150℃であるが、非重合体カテキン類の抽出効率の観点から、110℃以上が好ましく、115℃以上がより好ましく、118℃以上が更に好ましく、また夾雑物低減、雑味抑制の観点から、145℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、135℃以下が更に好ましい。かかる水の温度の範囲としては、好ましくは110〜145℃、より好ましくは115〜140℃、更に好ましくは118〜135℃である。
水の量は、スケール等により適宜選択することが可能であるが、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)として、非重合体カテキン類の抽出効率の観点から、15以上が好ましく、17以上がより好ましく、18以上が更に好ましく、また夾雑物低減、雑味抑制の観点から、50以下が好ましく、40以下が好ましく、30以下が更に好ましい。かかる質量比(水/生茶葉)の範囲としては、好ましくは15〜50、より好ましくは17〜40、更に好ましくは18〜30である。なお、水の種類としては、工程Aと同様のものを挙げることができる。
抽出時間は、非重合体カテキン類の抽出効率の観点から、30秒以上が好ましく、40秒以上がより好ましく、50秒以上が更に好ましく、また夾雑物低減、雑味抑制の観点から、10分以下が好ましく、7分以下がより好ましく、3分以下が更に好ましく、2分以下が更に好ましい。かかる抽出時間の範囲としては、好ましくは30秒から10分、より好ましくは40秒から7分、更に好ましくは50秒から3分、更に好ましくは50秒から2分である。ここでいう抽出時間とは、抽出装置に抽出残渣及び水を投入して加圧下にて加熱し、温度が105〜150℃に到達した水と抽出残渣との接触時間である。投入する水の温度は、抽出時間短縮と風味の観点から、90℃以上100℃以下が良い。
抽出後、例えば、濾過、遠心分離等により緑茶抽出物と抽出残渣を分離し、緑茶抽出物を回収する。濾過及び遠心分離は、工程Aと同様の方法を採用することができる。
このようして本発明の緑茶抽出物を得ることができるが、当該緑茶抽出物は、カフェイン/非重合体カテキン類の質量比が、好ましくは0.001〜0.12、より好ましくは0.005〜0.10、更に好ましくは0.01〜0.08、殊更に好ましくは0.01〜0.06である。このように、非重合体カテキン類を効率よく回収しながら、カフェイン含有量を通常含まれる量よりも大幅に低減した緑茶抽出物を効率よく得ることができる。
緑茶抽出物の形態としては、例えば、液体、スラリー、半固体、固体等の種々のものが挙げられる。緑茶抽出物の製品形態として液体が望ましい場合は、例えば、減圧濃縮、逆浸透膜濃縮等により濃縮することができる、また、粉体が望ましい場合は、例えば、噴霧乾燥や凍結乾燥等により乾燥し粉体化することが可能であり、濃縮と組み合わせて行うこともできる。
〔飲料〕
本発明の飲料は、前述の緑茶抽出物を配合したものである。
飲料中への緑茶抽出物の配合量は、適宜選択することが可能であるが、例えば、20℃における飲料のBrixが0.20となるように、緑茶抽出物を配合することができる。この場合、水、他の茶抽出物等で希釈することも可能である。水としては、前述と同様のものが挙げられ、また他の茶抽出物としては、配合すべき緑茶抽出物以外の緑茶抽出物、紅茶抽出物、烏龍茶抽出物を挙げることができる。
本発明の飲料は、茶飲料でも、非茶系飲料であってもよい。茶飲料としては、例えば、緑茶飲料、烏龍茶飲料、紅茶飲料が挙げられる。また、非茶系飲料としては、例えば、果汁ジュース、野菜ジュース、スポーツ飲料、アイソトニック飲料、エンハンスドウォーター、ボトルドウォーター、ニアウォーター、コーヒー飲料、栄養ドリンク剤、美容ドリンク剤等の非アルコール飲料、ビール、ワイン、清酒、梅酒、発泡酒、ウィスキー、ブランデー、焼酎、ラム、ジン、リキュール類等のアルコール飲料が挙げられる。なお、飲料の形態は特に限定されず、摂取しやすい形態であれば、液体、ゲル状、スラリー状等のいずれであってもよい。
更に、本発明の飲料には、香料、ビタミン、ミネラル、酸化防止剤、各種エステル類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、酸味料、果汁エキス、野菜エキス、花蜜エキス、品質安定剤等の添加剤を1種又は2種以上を組み合わせて配合することができる。これら添加剤の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することができる。
本発明の飲料のpH(25℃)は、非重合体カテキン類の安定性の点から、好ましくは2〜7、より好ましくは3〜6.5、更に好ましくは3〜6である。
また、本発明の飲料は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して提供することができる。また、容器詰飲料は、加熱殺菌されていてもよく、加熱殺菌方法としては、適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するものであれば特に限定されるものではない。例えば、レトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、超高温殺菌法(UHT法)等を挙げることができる。また、容器詰飲料の容器の種類に応じて加熱殺菌法を適宜選択することも可能であり、例えば、金属缶のように、飲料を容器に充填後、容器ごと加熱殺菌できる場合にあってはレトルト殺菌を採用することができる。また、PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、飲料をあらかじめ上記と同等の殺菌条件で加熱殺菌し、無菌環境下で殺菌処理した容器に充填するアセプティック充填や、ホットパック充填等を採用することができる。
上記実施形態に関し、本発明は更に以下の緑茶抽出物の製造方法及び飲料を開示する。
<1>
生茶葉を70〜100℃の水にて抽出し、抽出液を分離して抽出残渣を得る工程Aと
該抽出残渣を105〜150℃の水にて抽出する工程B
を含む緑茶抽出物の製造方法。
<2>
生茶葉が、好ましくは摘採した状態の茶葉、更に好ましくはフルリーフである、前記<1>記載の製造方法。
<3>
工程Aに係る抽出方法が、好ましくは生茶葉を水に浸漬させる方法、又は生茶葉に水をシャワー状に供給する方法である、前記<1>又は<2>記載の製造方法。
<4>
工程Aに係る抽出方法が、好ましくは撹拌抽出、カラム抽出又はドリップ抽出である、前記<1>又は<2>のいずれか一に記載の製造方法。
<5>
工程A及びBで使用する水が、好ましくは水道水、蒸留水、イオン交換水及び天然水から選ばれる1種又は2種以上である、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載の製造方法。
<6>
工程Aで使用する水の温度が、好ましくは75℃以上、より好ましくは80℃以上、更に好ましくは88℃以上、更に好ましくは90℃以上であって、好ましくは99℃以下、より好ましくは98℃以下、更に好ましくは97℃以下である、前記<1>〜<5>のいずれか一に記載の製造方法。
<7>
工程Aで使用する水の温度が、好ましくは75〜99℃、より好ましくは80〜98℃、更に好ましくは88〜97℃、更に好ましくは90〜97℃である、前記<1>〜<6>のいずれか一に記載の製造方法。
<8>
工程Aで使用する水の量が、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)として、好ましくは15以上、より好ましくは17以上、更に好ましくは18以上であって、好ましくは100以下、より好ましくは70以下、更に好ましくは40以下である、前記<1>〜<7>のいずれか一に記載の製造方法。
<9>
工程Aで使用する水の量が、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)として、好ましくは15〜100、より好ましくは17〜70、更に好ましくは18〜40である、前記<1>〜<8>のいずれか一に記載の製造方法。
<10>
工程Aに係る抽出時間が、好ましくは30秒以上、より好ましくは45秒以上、更に好ましくは1分以上であって、好ましくは10分以下、より好ましくは7分以下、更に好ましくは4分以下、更に好ましくは3分以下である、前記<1>〜<9>のいずれか一に記載の製造方法。
<11>
工程Aに係る抽出時間が、好ましくは30秒から10分、より好ましくは45秒から7分、更に好ましくは1〜4分、更に好ましくは1〜3分である、前記<1>〜<10>のいずれか一に記載の製造方法。
<12>
工程Aにおいて、抽出後、濾過又は遠心分離により抽出液を分離する、前記<1>〜<11>のいずれか一に記載の製造方法。
<13>
工程A終了後、工程Bの前に、好ましくは工程A後の茶葉に製茶処理(例えば、蒸熱、揉捻、乾燥)、裁断処理、又は粉砕処理を行わない、前記<1>〜<12>のいずれか一に記載の製造方法。
<14>
工程Bで使用する水の温度が、好ましくは110℃以上、より好ましくは115℃以上、更に好ましくは118℃以上であって、好ましくは145℃以下、より好ましくは140℃以下、更に好ましくは135℃以下である、前記<1>〜<13>のいずれか一に記載の製造方法。
<15>
工程Bで使用する水の温度が、好ましくは110〜145℃、より好ましくは115〜140℃、更に好ましくは118〜135℃である、前記<1>〜<14>のいずれか一に記載の製造方法。
<16>
工程Bで使用する水の量が、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)として、好ましくは15以上、より好ましくは17以上、更に好ましくは18以上であって、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは30以下である、前記<1>〜<15>のいずれか一に記載の製造方法。
<17>
工程Bで使用する水の量が、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)として、好ましくは15〜50、より好ましくは17〜40、更に好ましくは18〜30である、前記<1>〜<16>のいずれか一に記載の製造方法。
<18>
工程Bに係る抽出時間が、好ましくは30秒以上、より好ましくは40秒以上、更に好ましくは50秒以上であって、好ましくは10分以下、より好ましくは7分以下、更に好ましくは3分以下、更に好ましくは2分以下である、前記<1>〜<17>のいずれか一に記載の製造方法。
<19>
工程Bに係る抽出時間が、好ましくは30秒から10分、より好ましくは40秒から7分、更に好ましくは50秒から3分、更に好ましくは50秒から2分である、前記<1>〜<18>のいずれか一に記載の製造方法。
<20>
工程Bに係る抽出を、好ましくは加圧条件で行う、前記<1>〜<19>のいずれか一に記載の製造方法。
<21>
工程Bに係る抽出を、ゲージ圧で、好ましくは0.01〜1.0MPa、更に好ましくは0.02〜0.4MPaの加圧条件で行う、前記<1>〜<20>のいずれか一に記載の製造方法。
<22>
工程Bに係る抽出を、好ましくはオートクレーブ、又は水熱反応分解装置にて行う、前記<1>〜<21>のいずれか一に記載の製造方法。
<23>
工程Bに係る抽出を、好ましくは非酸化的雰囲気下、より好ましくは不活性ガス雰囲気下、更に好ましくは窒素ガス雰囲気下で行う、前記<1>〜<22>のいずれか一に記載の製造方法。
<24>
工程B終了後、好ましくは濾過、又は遠心分離により緑茶抽出物と抽出残渣を分離し、緑茶抽出物を回収する、前記<1>〜<23>のいずれか一に記載の製造方法。
<25>
工程B終了後、好ましくは濃縮(例えば、減圧濃縮、逆浸透膜濃縮)する、前記<1>〜<24>のいずれか一に記載の製造方法。
<26>
工程B終了後、好ましくは乾燥(例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥)する、前記<1>〜<25>のいずれか一に記載の製造方法。
<27>
当該緑茶抽出物の形態が、好ましくは液体、スラリー、半固体、又は固体である、前記<1>〜<26>のいずれか一に記載の製造方法。
<28>
当該該緑茶抽出物は、カフェイン/非重合体カテキン類の質量比が、好ましくは0.001〜0.12、より好ましくは0.005〜0.10、更に好ましくは0.01〜0.08、殊更に好ましくは0.01〜0.06である、前記<1>〜<27>のいずれか一に記載の製造方法。
<29>
非重合体カテキン類が、好ましくはエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びカテキンから選ばれる少なくとも1種である、前記<28>記載の製造方法。
<31>
前記<1>〜<29>のいずれか一に記載の製造方法により得られた緑茶抽出物を配合してなる飲料。
<32>
当該飲料は、好ましくは20℃における飲料のBrixが0.20となるように緑茶抽出物を配合したものである、前記<31>記載の飲料。
<33>
好ましくは茶飲料又は非茶系飲料である、前記<31>又は<32>記載の飲料。
<34>
茶飲料が、好ましくは緑茶飲料、烏龍茶飲料又は紅茶飲料である、前記<33>記載の飲料。
<35>
非茶系飲料が、好ましくは果汁ジュース、野菜ジュース、スポーツ飲料、アイソトニック飲料、エンハンスドウォーター、ボトルドウォーター、ニアウォーター、コーヒー飲料、栄養ドリンク剤、美容ドリンク剤又はアルコール飲料である、前記<33>記載の飲料。
<36>
pH(25℃)が、好ましくは2〜7、より好ましくは3〜6.5、更に好ましくは3〜6である、前記<31>〜<35>のいずれか一に記載の飲料。
<37>
好ましくは容器詰飲料である、前記<31>〜<36>のいずれか一に記載の飲料。
<38>
容器が、好ましくはポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、又は瓶である、前記<37>記載の飲料。
<39>
好ましくは加熱殺菌されたものである、前記<31>〜<38>のいずれか一に記載の飲料。
<40>
加熱殺菌が、好ましくは適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた条件に適合するもの、更に好ましくはレトルト殺菌法、高温短時間殺菌法(HTST法)、又は超高温殺菌法(UHT法)である、前記<39>記載の飲料。
1.非重合体カテキン類及びカフェインの分析
純水で希釈した試料を、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により測定した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、流速は1mL/分、試料注入量は10μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。なお、グラディエント条件は以下の通りである。
濃度勾配条件(体積%)
時間 A液濃度 B液濃度
0分 97% 3%
5分 97% 3%
37分 80% 20%
43分 80% 20%
43.5分 0% 100%
48.5分 0% 100%
49分 97% 3%
60分 97% 3%
2.Brixの測定
試料を、20℃にて糖度計(Atago RX−5000、Atago社製)を用いて測定した。
3.官能評価
各緑茶抽出物を、Brix(20℃)が0.20となるように蒸留水で希釈し緑茶飲料を調製した。次いで、各緑茶飲料を専門パネル3名が飲用し、雑味について下記の5段階で評価し、その後協議により最終スコアを決定した。
評価基準
評点5:雑味が極めて少ない
4:雑味が少ない
3:雑味がややある
2:雑味が多い
1:雑味が極めて多い
実施例1
(1)工程A
フルリーフの生茶葉(福岡産)8.5gを95℃の蒸留水170gに浸漬し、300rpmで2分間撹拌した後、目開き150μmの金属メッシュでろ過して抽出残渣を得た。
(2)工程B
抽出残渣に95℃の蒸留水を加えて合計質量を178.5gとし、これをバッチ式水熱処理装置(日東高圧製Start200New Quick、容積180mL)に入れ、上部空間を窒素置換し、300rpmで撹拌しながら加熱した。120℃に到達後、1分間保持した後に冷却した。30℃まで冷却後、 150μmの金属メッシュでろ過して緑茶抽出物156gを得た。
実施例2
工程Bにおいて、水の温度を110℃に変更した以外は実施例1と同様にして緑茶抽出物157gを得た。
実施例3
工程Aにおいて、水の温度を85℃、抽出時間を5分に変更した以外は実施例1と同様にして緑茶抽出物156gを得た。
実施例4
工程Bにおいて、抽出時間を5分に変更した以外は実施例1と同様にして緑茶抽出物158gを得た。
比較例1
生茶葉を電気乾燥機で乾燥し、ミルで粉砕した。粉砕した乾燥茶葉16.3gを98℃の蒸留水3200gに浸漬し、300rpmで10分間撹拌した後、目開き150μmの金属メッシュでろ過して緑茶抽出物を得た。
比較例2
工程Bにおいて、水の温度を95℃に変更した以外は実施例1と同様にして緑茶抽出物159gを得た。
比較例3
工程Bにおいて、水の温度を95℃、抽出時間を20分に変更した以外は実施例1と同様にして緑茶抽出物157gを得た。
Figure 0006438647
表1から、生茶葉を工程A及びBに供することにより、非重合体カテキン類を効率よく回収しながら、カフェイン等の夾雑物を低減し、雑味の少ない緑茶抽出物が得られることが分かる(実施例1〜4)。
一方、工程Bにおける抽出条件を、常圧下にて95℃の熱水を用いる条件に変更すると、カフェインが低減され、雑味が少ない緑茶抽出物が得られるものの、非重合体カテキン類の抽出効率が大きく低下することが分かる(比較例2)。また、当該抽出条件において、抽出時間を長くすると、非重合体カテキン類の抽出効率が向上するものの、非重合体カテキン類とともにカフェイン以外の夾雑物も抽出されるため、雑味の多い緑茶抽出物が得られることが分かる(比較例3)。
なお、生茶葉を乾燥後、粉砕した茶葉から得られた緑茶抽出物は、非重合体カテキン類の抽出効率が良好であるが、カフェイン等の夾雑物も抽出されやすくなるため、雑味がかなり多くなることが分かる(比較例1)。

Claims (4)

  1. 生茶葉を70〜100℃の水にて抽出し、抽出液を分離して抽出残渣を得る工程Aと
    該抽出残渣を105〜150℃の水に30秒から3分浸漬して抽出する工程B
    を含む緑茶抽出物の製造方法。
  2. 工程Aにおいて、70〜100℃の水との接触時間が30秒から10分である、請求項1記載の緑茶抽出物の製造方法。
  3. 工程Aにおいて、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)が15〜100となる量の水にて抽出する、請求項1又は2に記載の緑茶抽出物の製造方法。
  4. 工程Bにおいて、水と生茶葉との質量比(水/生茶葉)が15〜50となる量の水にて抽出する、請求項1〜のいずれか1項に記載の緑茶抽出物の製造方法。
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