JP6437483B2 - アンカー - Google Patents

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Description

本発明は、地中に打ち込んだ状態でケース内に収容した拡翼をケース外に進出させ、鉛直支持力および引抜抵抗力の向上を図るアンカーに関する。
この種のアンカーとしては、例えば特許文献1が公知である。特許文献1のアンカー杭では、中空状のパイプ内に抵抗部材が収納されており、パイプ側面の二ヶ所に抵抗部材の突起部(拡翼)を進出案内する挿通孔部(進出窓)が形成されている。挿通孔部は、パイプの側面に切れ込みを設けてその一部をパイプの内側に凹ませてあり、凹ませた部分がガイド部として機能している。抵抗部材の結合部に押し引き棒の係合端部を係合させ、押し引き棒で抵抗部材を引き上げると、突起部の先端部がガイド部で案内されながらパイプの外側に向かって屈曲してパイプの外側に突き出される。
本出願人もこの種のアンカーを提案している。本出願人に係る特許文献2のアンカーでは、円管状のケースと、ケースに収容される一対の拡翼と、拡翼を変位操作する拡開構造とを備えている。拡開構造は、ねじ軸と、同軸と噛合って軸心方向に沿って変位操作される可動ブロックなどで構成されており、ケースの対向周面には両拡翼を地中へ向かって進出案内する一対の開口(進出窓)が形成されている。一対の開口は、ケースの外側周面に設けた封口体で塞がれており、拡開構造を変位操作することにより、拡翼は封口体を貫通しながら拡開位置に変位操作される。
特許第5847977号公報 特開2014−152444号公報
特許文献1のアンカー杭では、挿通孔部が開放されているので、アンカー杭が地中に打ち込まれる際に、挿通孔部からパイプ内に土砂が侵入してしまう。このようにパイプ内に土砂が侵入すると、抵抗部材を引き上げるときに、土砂の抵抗によりパイプ内で突起部が変形してしまうため、突起部をパイプの外側に向かって適正に突き出すことができず、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力を発揮させることができない。また、多量の土砂が侵入してパイプ内に充満した場合には、抵抗部材と押し引き棒とを係合連結することができず、突起部の突き出し操作が困難となる。
その点、特許文献2のアンカーでは、封口体で開口を塞いでいるので、アンカーが地中に打ち込まれる際に、開口からケース内へと土砂が侵入するのを阻止することができる。しかし、封口体はケースの外側周面に設けられているので、地中へのアンカー打ち込み時の土砂との摩擦により、封口体が開口部分から位置ずれることがあった。このように封口体が開口部分から位置ずれすると、開口が露出しケース内に土砂が侵入して、拡翼を進出窓から適正に進出させることができず、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力を発揮させることができない。また、土砂により拡開構造の操作抵抗が増大することが避けられず、アンカーの設置に時間と手間を要する。最悪の場合には、ケース内で拡翼が変形するおそれもある。
特許文献1のアンカー杭、および特許文献2のアンカーでは、拡翼が鉛直支持力または引抜抵抗力を発揮したとき、自身の構造強度のみで土砂からの反力を受止めている。そのため、大きな反力が作用した場合に拡翼が変形しやすく、こうした場合には、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力を維持することができず、アンカーが沈下あるいは浮上するおそれがある。また、アンカーは地中に打ち込まれたのち拡翼を変位操作するので、拡翼が適正に進出しているかどうかの確認を行うことができない点で問題があった。
本発明の目的は、土砂が進出窓からケース内へ侵入するのを阻止して、拡翼をケース外へと確実に進出させることができ、従って、鉛直支持力および引抜抵抗力を常に強固に発揮できるアンカーを提供することにある。
本発明の目的は、拡翼を適正な拡開位置へと進出させ、さらに拡開位置にある拡翼が変形するのを抑制して、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力を長期にわたって安定した状態で発揮できるアンカーを提供することにある。
本発明の目的は、拡開構造で拡翼を拡開位置へと変位操作する過程で、拡翼が適正に進出しているかどうかを目視で簡単に確認することができ、従って施工の信頼性を向上できるアンカーを提供することにある。
本発明のアンカーは、中空管状のケース1と、ケース1に収容される拡翼2と、拡翼2を収容位置と、ケース1から進出する拡開位置との間で姿勢変位可能に変位操作する拡開構造3を備えており、ケース1の管壁に拡翼2を進出案内する進出窓4が形成されている。ケース1の内部に、進出窓4を封口する封止位置と、進出窓4を開口する開放位置との間でスライド変位可能な封口体28が設けられ、拡翼2を収容位置に位置させた状態において、封口体28は封止位置に保持されている。拡翼2が拡開構造3で拡開位置へ変位操作される過程において、封口体28が拡翼2の移動に同行移動して開放位置へとスライド変位されるように構成されていることを特徴とする。
拡翼2は、拡翼2の翼本体9の基端に設けた連結腕10が、拡開構造3の連結ボルト24で揺動自在に支持され、翼本体9の揺動先端が接当して封口体28を開放位置へとスライド変位する。封口体28は、ケース1の内面の断面形状に略一致する外断面形状を有し、翼本体9の揺動先端と接当する封口体28の端面に、翼本体9の先端を進出窓4に向かって進出案内するガイド面33を設ける。
拡開構造3は、ケース1内に固定した支持プレート19で回転のみ自在に支持したねじ軸16と、ねじ軸16に噛み合う可動ブロック17と、ねじ軸16を回転操作する操作頭部18とを備え、可動ブロック17に装着した連結ボルト24で拡翼2を揺動自在に支持する。封口体28に固定した規制ピン29を進出窓4の端縁で受け止めて、封口体28をケース1で上下スライドのみ自在に案内支持する。封口体28を、ねじ軸16に装着した付勢ばね30で付勢板32を介して封止位置へ向かって付勢する。
ケース1の外面に、拡開位置にある拡翼2を支持する支持板36を、翼本体9の進出経路に沿って張り出し形成する。
拡翼2に、翼本体9の先端を二股状に区分するスリット12を形成する。支持板36に、スリット12と係合して拡開位置における翼本体9の先端を固定保持するフック37を設ける。
支持板36に、スリット12をフック37に向かって係合案内する倣い面38を設ける。
ケース1の外面に、一端が進出窓4より下側に固定され、他端がケース1の上端近傍に配置されるチェックワイヤー41を設ける。チェックワイヤー41を、同ワイヤー41の中途部が進出窓4の開口面を上下に横切り、かつ拡翼2の進出軌跡と交差するように設ける。
本発明のアンカーにおいては、ケース1の内部に設けた封口体28を、拡翼2を収容位置に位置させた状態において封止位置に保持し、拡開構造3による拡翼2の拡開位置への変位操作の過程で、封口体28を拡翼2と同行移動させて開放位置へとスライド変位するように構成した。このような構成によれば、封口体28は、ケース1の外周面よりも内側に位置するので、アンカーが地中に打ち込まれる際に、封口体28が土砂と接触してずれ動くことがない。また、拡開構造3を操作しない限り、進出窓4が開放されることがないので、設置現場へのアンカーの輸送時、あるいはアンカーの設置時等に進出窓4が不用意に開放されるのを防止できる。以上により、本発明によれば、土砂が進出窓4からケース1内へ侵入するのを阻止して、拡翼2をケース1外へと確実に進出させることができ、従って、鉛直支持力および引抜抵抗力を常に強固に発揮できる。加えて、封口体28の開放位置へのスライド変位を拡開構造3で行うので、別途封口体28の変位操作を行う必要がなく、また、ケース1内に侵入した土砂による拡開構造3の操作抵抗の増大が生じることがないので、アンカーの設置を少ない手間で簡便に行うことができる。
拡翼2の翼本体9の連結腕10を、拡開構造3の連結ボルト24で揺動自在に支持し、翼本体9の揺動先端を接当させて封口体28を開放位置へとスライド変位するようにした。翼本体9の揺動先端と接当する封口体28の端面に、翼本体9の先端を進出窓4に向かって進出案内するガイド面33を設けた。このような構成によれば、封口体28が拡翼2と同行移動して開放位置へとスライド変位されたのち、拡翼2は連結ボルト24を揺動中心としてガイド面33に沿って揺動しながら進出窓4に向かって進出するので、拡翼2を適正な拡開位置へと適正に進出させることができる。また、ケース1の内断面形状に略一致する外断面形状を有する封口体28によれば、内外の封口体28とケース1との間に隙間ができるのを解消でき、土砂が進出窓4からケース1内へ侵入するのを効果的に阻止できる。
拡開構造3のねじ軸16に装着した付勢ばね30で封口体28を付勢板32を介して封止位置へ向かって付勢すると、封口体28を開放位置へと変位させる方向の外力が、付勢ばね30の付勢力を超えて作用しない限り、進出窓4が開放されることがない。従って、仮に封口体28に土砂や他物が接触した場合であっても、土砂が進出窓4からケース1内へ侵入するのをより効果的に阻止できる。また、封口体28に固定した規制ピン29を進出窓4の端縁で受け止めて、封口体28をケース1で上下スライドのみ自在に案内支持すると、封口体28がケース1の軸心まわりに回転するのを防止して、ガイド面33と進出窓4との位相がずれるのを防止できる。また、ねじ軸16と可動ブロック17とを含んで構成した拡開構造3によれば、ねじの倍力作用により小さなトルクでも拡翼2を拡開位置へ確実に変位操作できる。
ケース1の外面に、拡開位置にある拡翼2を支持する支持板36を翼本体9の進出経路に沿って張り出し形成すると、拡翼2が鉛直支持力または引抜抵抗力を発揮したときに土砂から受ける反力で拡翼2が変形するのを抑制できる。例えば拡翼2が前記反力を受けて、その中途部で翼本体9が上下方向に屈曲するように折れ曲がり変形すると、打ち込み方向と直交する面の投影面積が小さくなり、鉛直支持力および引抜抵抗力が減少する。しかし、支持板36で拡翼2の変形を抑制して、前記投影面積を維持することにより、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力を長期にわたって安定した状態で発揮できる。
支持板36に、翼本体9の先端のスリット12と係合して拡開位置における翼本体9の先端を固定保持するフック37を設けると、拡開位置における拡翼2の先端が上下に移動するのを規制し、さらに拡翼2を可動ブロック17とフック37とで両持ち状に支持できる。従って、拡翼2が変形するのを抑制しながらより強固に支持して、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力をより長期にわたって安定した状態で発揮できる。
支持板36に、スリット12をフック37に向かって係合案内する倣い面38を設けると、拡翼2を倣い面38に沿わせて拡開位置へと進出させ、スリット12をフック37に確実に係合させ、翼本体9の先端を固定保持できる。従って、拡翼2を適正な拡開位置へと進出させ、さらに拡開位置にある拡翼2が変形するのを抑制して、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力をより長期にわたって安定した状態で発揮できる。
一端が進出窓4より下側に固定され、他端がケース1の上端近傍に配置される状態で、ケース1の外面にチェックワイヤー41を設け、同ワイヤー41の中途部を進出窓4の開口面を上下に横切り、かつ拡翼2の進出軌跡と交差するように設けた。このような構成によれば、進出窓4から拡開位置に向かって進出する翼本体9の先端に、チェックワイヤー41を引っ掛けることができる。引っ掛けられたチェックワイヤー41は、拡翼2の進出に伴って、地上にある部分が地中へと引き込まれていくので、地上にあるチェックワイヤー41の移動量を観察すれば、拡翼2が適正に進出しているかどうかを目視で簡単に確認することができる。
本発明の実施例1に係るアンカーの要部の縦断正面図であり、拡翼が収容位置にあるときの状態を示している。 本発明の実施例1に係るアンカーの全体構造を示す縦断正面図である。 拡翼が拡開位置にあるときの縦断正面図である。 図2におけるX−X線断面図である。 図2におけるY−Y線断面図である。 進出窓部分を示す側面図である。 拡翼が拡開位置にあるときの横断平面図である。 拡翼の拡開過程を示す説明図である。 アンカーの使用状態を示す概略図である。 本発明の実施例2に係るアンカーの全体構造を示す縦断正面図、および同図におけるZ−Z線断面図である。 本発明の実施例3に係るアンカーの全体構造を示す縦断正面図である。
(実施例1) 図1から図9に本発明の実施例1に係るアンカーを示す。なお、本実施例における前後、左右、上下とは、図2および図4に示す矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2に示すように、アンカーはケース1と、ケース1に収容される収容位置と、ケース1から進出する拡開位置(図3参照)との間で姿勢変位可能に構成される左右一対の拡翼2・2と、両拡翼2を収容位置と拡開位置との間で変位操作するための拡開構造3とを備えている。図3に示すように、本実施例における拡翼2は、拡開構造3で変位操作されて、斜め下方向に進出する。
ケース1は所定寸法に切断した円管状(中空管状)の足場用鋼管(単管パイプ)からなる。足場用鋼管は、JISで規定される肉厚が1.8mm、外径が48.6mmの一般構造用炭素鋼鋼管に亜鉛めっきを施したものであり、本実施例では、ケース1の上下長さ寸法は1000mmに設定してある。ケース1の下側管壁の左右対向周面には、一対の拡翼2・2をケース1外へと進出案内するための左右一対の進出窓4・4がプレス加工により打抜き形成されている。図6に示すように、進出窓4は上向きの矢羽状に形成されており、その前後方向の寸法は、後述する拡翼2の翼本体9の前後幅方向の寸法よりも僅かに大きく設定されている。これにより、拡翼2が拡開位置へと変位操作されるとき、進出窓4の前後の開口縁で翼本体9が前後にぶれるのを規制しながら進出案内している。ケース1の下端には、地中への打ち込みを容易にするための円錐状の先端ヘッド5が差し込み固定されている。
図9に示すように、アンカーは、電動ハンマーなどを使用してケース1の上端部が地上に露出する状態で地中に打ち込まれたのち、拡開構造3で拡翼2を拡開位置に変位させて地盤に固定される。拡開位置にある拡翼2は、鉛直支持力および引抜抵抗力を発揮して、アンカーが沈下あるいは浮上するのを阻止する。本実施例における架台Bは、足場用鋼管をパイプジョイントで連結してトラス状に構築してあり、架台Bの柱材がケース1にパイプジョイントで固定してある。架台Bには、太陽電池パネルPが取付けられる。なお、アンカーを地盤に固定したのちは、ケース1の上端開口にキャップシール6を嵌め込んで、ケース1内への雨水などの侵入を防止する(図3参照)。
図3および図5に示すように、拡翼2は、断面V字状に形成される翼本体9と、翼本体9の基端に設けられる前後一対の連結腕10・10とを備えるプレス成型品からなる。各連結腕10には、拡開構造3に連結するための長穴状の連結穴11がそれぞれ形成されている。拡翼2の全体は、拡翼2の谷線が外突状に湾曲する状態でアーチ状に折曲げられている。翼本体9の先端には、翼本体9の先端を二股状に区分するスリット12が谷線に沿って形成されている。また、翼本体9の先端両角部には、斜めにカットしたテーパー面13が形成されており、これにより、拡翼2を拡開位置へと変位操作する際に土砂から受ける抵抗を減少させている。一対の拡翼2・2は同一部材からなり、各拡翼2の谷線同士が対向する状態でケース1に収容される。本実施例では、翼本体9の前後方向の寸法は約28mm、断面V字の壁が挟む角度は140度に設定してある。
図3および図7に示すように、拡開構造3は、ケース1の軸心位置に配置されるねじ軸16と、ねじ軸16と噛合ってねじ軸16の軸心方向に沿って変位操作される可動ブロック17とを備えている。ねじ軸16は右ねじの寸切りボルトからなり、その上端には、高ナットからなる操作頭部18が溶接固定されている。操作頭部18の下側には、リング状の支持プレート19が設けられており、支持プレート19は、ケース1の内面に溶接固定されて、ねじ軸16を回転自在に軸支する。図3において符号20は、ねじ軸16に溶接固定された規制ナットであり、操作頭部18と規制ナット20とで支持プレート19を上下に挟みこむことにより、ねじ軸16の上下動を規制している。操作頭部18と支持プレート19との間、および規制ナット20と支持プレート19との間には、それぞれワッシャーが設けてある。
可動ブロック17の中央には、上下に貫通する雌ねじ部23が形成されており、その前後面には、両拡翼2を揺動自在に連結する前後一対の連結ボルト24・24をねじ込むための一対のねじ穴25・25が形成されている。可動ブロック17に拡翼2を組み付ける手順は、まず、拡翼2を可動ブロック17の左右に谷線同士が対向する状態で対向配置して、連結腕10を可動ブロック17の前後面にあてがう。この状態で、連結穴11を介して連結ボルト24のねじ軸を可動ブロック17のねじ穴25にねじ込んで、一対の拡翼2・2を可動ブロック17に対して揺動自在に連結する。拡翼2が収容位置にあるときには、図2および図5に示すように、断面V字状の谷面がねじ軸16に密着し、さらに前後縁が近接対向する状態で拡翼2を収容できるので、一対の拡翼2と拡開構造3をコンパクトにケース1に収容できる。
図1および図3に示すように、ケース1の内部には封口体28が設けられており、封口体28はケース1の内面の断面形状に略一致する外断面形状を有する円管状(中空管状)に形成されている。封口体28は、進出窓4を封口する封止位置と、進出窓4を開口する開放位置との間で上下スライドのみ自在にケース1で案内支持されている。詳しくは、図4に示すように、封口体28の周面の左右後側には、スプリングピンからなる左右一対の規制ピン29・29が固定されており、この規制ピン29が進出窓4の後側の開口縁に接触することで、ケース1の軸心まわりの回転が規制されている。また、封止位置においては、規制ピン29は進出窓4の上側の開口縁に接触し、開放位置においては、規制ピン29は進出窓4の下側の開口縁に接触することで、上下方向のスライド限界が規定されている(図6参照)。
上記のように、ケース1の内断面形状に略一致する外断面形状を有する封口体28によれば、内外の封口体28とケース1との間に隙間ができるのを解消でき、土砂が進出窓4からケース1内へ侵入するのを効果的に阻止できる。また、封口体28を上下スライドのみ自在に案内支持すると、封口体28がケース1の軸心まわりに回転するのを防止して、ガイド面33と進出窓4との位相がずれるのを防止できる。
図1および図3に示すように、封口体28の下側には、圧縮型の円筒コイルばねからなる付勢ばね30がねじ軸16に隙間を介して外嵌する状態で装着されている。付勢ばね30は、その上下端がねじ軸16に外嵌するリング状の付勢板32と、ねじ軸16にねじ込んだ保持ナット31で受止められて圧縮変形しているので、付勢板32で支持された封口体28を上向き(封止位置に向かう)に移動付勢している。保持ナット31は、ゆるみ止め機能を備えたUナットからなり、付勢ばね30の上下端には、それぞれワッシャーが設けてある。上記構成により、拡翼2を収容位置に位置させた状態においては、封口体28は付勢ばね30の付勢力を受けて封止位置に保持されて進出窓4を塞いでいる。
上記のように、付勢ばね30で封口体28を付勢板32を介して封止位置へ向かって付勢すると、封口体28を開放位置へと変位させる方向の外力が、付勢ばね30の付勢力を超えて作用しない限り、進出窓4が開放されることがない。従って、仮に封口体28に土砂や他物が接触した場合であっても、土砂が進出窓4からケース1内へ侵入するのをより効果的に阻止できる。また、付勢ばね30をねじ軸16に外嵌する状態で装着すると、ねじ軸16と付勢ばね30とを重畳する状態で配置して、付勢ばね30をコンパクトにケース1内に収めることができる。
図1に示すように、封口体28の上端面には、封口体28の左右中央付近から左右に向かってそれぞれ下り傾斜する一対の傾斜面が形成されており、この傾斜面が翼本体9の先端を進出窓4に向かって進出案内する左右一対のガイド面33・33として機能する。収容位置における拡翼2は、翼本体9の揺動先端が封口体28のガイド面33と接当するようにケース1に収容されており、封口体28は、拡開構造3による拡翼2の変位操作に伴って、拡翼2で押し下げ操作されることにより、付勢ばね30の付勢力に抗して開放位置へとスライド変位される。翼本体9の先端をガイド面33に接当させることにより、拡翼2はねじ軸16に対する回転が規制されており、別途回転を規制する構造を設けることなく、拡翼2と進出窓4との位相が一致するようにねじ軸16の軸心まわりの位置が保持されている。
例えばアンカーの輸送時、あるいはアンカーの打ち込み時の振動等で、ねじ軸16が可動ブロック17を上向きに引き上げる方向(時計回転方向)に回転した場合には、可動ブロック17とともに拡翼2が上方向に移動し、翼本体9の先端がガイド面33から浮き離れることがある。このとき、可動ブロック17はケース1に対してねじ軸16の軸心まわりの位置が規制されていないので、拡翼2と進出窓4との位相がずれることがある。こうした場合でも、可動ブロック17が下向きに移動する向きにねじ軸16を回転(左回り方向)させることで、ガイド面33で翼本体9の先端を案内して、拡翼2と進出窓4との位相が一致する位置へ拡翼2を復帰させることができる。
上記のように、封口体28の上端面にガイド面33を設けると、封口体28が拡翼2と同行移動して開放位置へとスライド変位されたのち、拡翼2は連結ボルト24を揺動中心としてガイド面33に沿って揺動しながら進出窓4に向かって進出するので、拡翼2を適正な拡開位置へと適正に進出させることができる。また、拡翼2が進出窓4から進出する際に、下り傾斜するガイド面33で翼本体9の先端をスムーズに案内して拡翼2の動きがぎくしゃくするのを防止できる。
図3に示すように、進出窓4より下側のケース1外面には、翼本体9の進出経路に沿って支持板36が張り出し形成されており、支持板36は、拡開位置にある拡翼2を下側から受止め支持するために設けられている。支持板36は横向きの略直角二等辺三角形状に形成されて、その板面が上下方向に沿うように、基端側の辺部がケース1に溶接固定されている。拡開位置にある拡翼2は、翼本体9の谷線部分が支持板36で受止め支持されている。支持板36の先端には、先のスリット12と係合して拡開位置における翼本体9の先端を固定保持する鉤状のフック37が上向きに一体に設けられている。フック37にスリット12が差込み係合されることにより、拡開位置における拡翼2の先端が上下に移動するのを規制し、さらに拡翼2を可動ブロック17とフック37とで両持ち状に支持できる。
上記のように、拡開位置にある拡翼2を支持する支持板36を設けると、拡翼2が鉛直支持力または引抜抵抗力を発揮したときに土砂から受ける反力で、翼本体9が上下方向に屈曲するように折れ曲がり変形するのを抑制できる。これにより、拡翼2の打ち込み方向と直交する面の投影面積が小さくなるのを阻止して、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力を長期にわたって安定した状態で発揮できる。また、フック37で拡開位置における翼本体9の先端を固定保持すると、拡翼2が変形するのを抑制しながらより強固に支持して、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力をより長期にわたって安定した状態で発揮できる。
支持板36の上側の辺部は内凹み湾曲状に形成されており、この辺部は進出途中の拡翼2の翼本体9の先端をフック37に向かって進出案内する倣い面38として機能する。このように、支持板36に倣い面38を設けると、拡翼2を倣い面38に沿わせて拡開位置へと進出させ、スリット12をフック37に確実に係合させて、翼本体9の先端を固定保持できる。従って、拡翼2を適正な拡開位置へと進出させ、さらに拡開位置にある拡翼2が変形するのを抑制して、設計通りの鉛直支持力および引抜抵抗力をより長期にわたって安定した状態で発揮できる。支持板36の下側の辺部は基端から先端側に向かって上り傾斜することで、アンカーを地中に打ち込む際に支持板36に作用する土砂の抵抗を低減している。また、支持板36の板面を上下方向に沿うようにケース1に固定したので、アンカーの打ち込み時に支持板36によって増加する打ち込み抵抗は僅かである。
本実施例のアンカーには、地中において拡翼2が適正に進出したか否かを確認するためのチェックワイヤー41が設けられており、チェックワイヤー41はケース1の外面左側に沿って設けられている。チェックワイヤー41の下端は、支持板36に形成した2個の緊線穴42に挿通されて止め金具43でループ状に固定されている。また、チェックワイヤー41の長さ寸法は、下端を固定した状態においてその上端がケース1の上端面を超える長さに設定されており、これにより、同ワイヤー41の上端はケース1の上端近傍に配置される。チェックワイヤー41の中途部は、進出窓4の開口面を上下に横切り、かつ拡翼2の進出軌跡と交差するように設けられている。
上記のようなチェックワイヤー41によれば、進出窓4から拡開位置に向かって進出する翼本体9の先端のスリット12を挟む爪部分に、チェックワイヤー41を引っ掛けることができ、引っ掛けられたチェックワイヤー41は、拡翼2の進出に伴って、地上にある部分が地中へと引き込まれていく。従って、地上にあるチェックワイヤー41の移動量を観察すれば、拡翼2が適正に進出しているかどうかを目視で簡単に確認することができる。なお、チェックワイヤー41は、スリット12に入り込んだ状態で翼本体9先端の爪部分に引っ掛けることができるように、進出窓4の開口面の中央付近に配置するとよい(図6参照)。これにより、進出途中に翼本体9の先端からチェックワイヤー41が脱落するのを阻止でき、スリット12に引っ掛けたチェックワイヤー41を確実に地中に引き込むことができる。
ここで、アンカーの組立て手順を説明する。まず、ねじ軸16の上端に規制ナット20、支持プレート19、操作頭部18をワッシャーを介在させた状態で組み付け、支持プレート19が上下にがたつかず、かつねじ軸16が回転できるように、操作頭部18および規制ナット20をねじ軸16に溶接固定する。次いで、可動ブロック17に一対の拡翼2を連結ボルト24で揺動自在に連結したものを、翼本体9の先端が下向きになるように、雌ねじ部23にねじ軸16の下端をねじ込む。このとき、可動ブロック17は、下側に封口体28などを組み付けることができる程度までねじ込んでおく。次いで、封口体28、付勢板32、付勢ばね30、保持ナット31をワッシャーを介在させた状態でねじ軸16に組み付け、これら部材を組み付けたねじ軸16をケース1の上方開口、あるいは下方開口からケース1の内部へと挿入し、ケース1の上端部に支持プレート19を溶接固定する。最後に、操作頭部18でねじ軸16を回転操作して、封口体28の周面が進出窓4に臨むように位置を調整し、封口体28に一対の規制ピン29を打ち込んで組み付けが完了する。こののち、規制ピン29が進出窓4の上側の開口縁に接触するように操作頭部18を回転操作し、ケース1の下端に先端ヘッド5を差込むことでアンカーの組立てが完了する。
次に、拡開構造3による拡翼2の変位操作について説明する。一対の拡翼2・2は拡開構造3のねじ軸16を回転操作することにより、拡翼2がケース1に収容されている収容位置から、拡翼2がケース1外に進出する拡開位置へと変位操作できる。変位操作は、地上に露出したアンカーの上端から、操作頭部18に対応するソケットを装着した電動回転工具等を用いて行う。
収容位置にある状態から、操作頭部18を電動回転工具で反時計回転方向へ回転操作すると、可動ブロック17は下方に向かって変位操作され、これに伴い両拡翼2は、姿勢を維持したまま封口体28を下方にスライド変位させながら移動する(図8(a))。このとき拡翼2は、封口体28のガイド面33で軸心まわりの回転が規制されている。封口体28が解放位置までスライド変位されると、両拡翼2は連結ボルト24を揺動中心にして、翼本体9の先端がガイド面33に沿って上向きに揺動しながら進出窓4に向かって進出する。さらに、操作頭部18を回転操作することにより、翼本体9の先端が支持板36の倣い面38に沿って進出し(図8(b))、翼本体9のスリット12がフック37に差込み係合されると、操作頭部18はそれ以上回転操作できなくなり、両拡翼2は拡開位置に変位される。拡翼2が進出窓4からケース1外に進出する過程においては、左側の拡翼2はチェックワイヤー41を引っ掛けながら進出するので(図8(b))、地上に露出しているチェックワイヤー41の移動状況を視認することで、適正に拡翼2が進出していることを確認できる。
上記のように、拡開構造3による拡翼2の変位操作を行うだけで、封口体28を開放位置へとスライド変位でき、この状態からさらに連続して拡開構造3を操作すれば、ケース1外に拡翼2を進出させることができる。従って、拡開構造3の変位操作のみで、封口体28の開放位置へのスライド変位と、拡翼2の拡開位置への進出操作を行えるので、アンカーの設置を簡便に行うことができる。なお、拡開構造3はねじ軸16と可動ブロック17とを含んで構成したので、ねじの倍力作用により小さなトルクでも拡翼2を拡開位置へ確実に変位操作できる。
本実施例のアンカーは、ねじ軸16と可動ブロック17とを含んで構成した拡開構造3を採用しているので、拡開位置にある両拡翼2を、収容位置へと変位操作することも可能である。拡開位置にある状態から、操作頭部18を電動回転工具で時計回転方向に回転操作すると、可動ブロック17は上方に向かって変位操作され、これに伴い両拡翼2は、ケース1内へと引き込まれる。両拡翼2が完全にケース1内へと引き込まれると、拡翼2は付勢ばね30の付勢力を受ける封口体28とともに、ケース1内を上方へと移動して、両拡翼2は収容位置に変位される。このように、固定したアンカーを除去する際には、拡翼2を収容位置へと変位操作することにより、拡翼2による鉛直支持力および引抜抵抗力を解除できるので、地中からアンカーを引き抜くことができる。
(実施例2) 図10は、本発明の実施例2に係るアンカーを示す。本実施例においては、封口体28に形成した一対の傾斜面に、平面視において半円状のガイドプレート46を固定し、同プレート46の上面がガイド面33として機能するようにした。また、可動ブロック17より上側のねじ軸16に、規制パイプ47を外嵌装着した。さらに、付勢ばね30の形状を円筒形状から鼓形状に変更し、規制ピン29をスプリングピンに替えてピアスビスをねじ込み装着するようにした。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
上記のように、傾斜面に固定したガイドプレート46の上面をガイド面33として機能させると、実施例1における封口体28のガイド面33に比べて、その面積を大きくできるので、より安定した状態で翼本体9の先端を案内できる。ねじ軸16に規制パイプ47を外嵌装着すると、規制ナット20と可動ブロック17との間のねじ軸16がたわみ変形するのを規制パイプ47で阻止して、操作頭部18によるねじ軸16の回転操作を円滑に行うことができる。また、意図しないねじ軸16の回転による可動ブロック17の上側への移動を規制パイプ47で阻止して、拡翼2が組付け時の位置から大きくずれ動くのを規制できる。
(実施例3) 図11は、本発明の実施例3に係るアンカーを示す。本実施例においては、ねじ軸16に対する拡翼2、封口体28、付勢ばね30などの内部収容部材を天地を逆に配置し、それに伴い進出窓4の形状を下向きの矢羽状に形成した。支持板36は上下反転した状態で進出窓4の上側に溶接固定し、フック37の先端を延長して進出窓4の下方に溶接固定した。チェックワイヤー41用の緊線穴42は前記延長部分に形成した。これにより、本実施例における拡翼2は、斜め上方向に進出する。封口体28の封止位置においては、規制ピン29は進出窓4の下側の開口縁に接触し、開放位置においては、規制ピン29は進出窓4の上側の開口縁に接触する。
以上のように、上記各実施例のアンカーにおいては、封口体28は、ケース1の外周面よりも内側に位置するので、アンカーが地中に打ち込まれる際に、封口体28が土砂と接触してずれ動くことがない。また、拡開構造3を操作しない限り、進出窓4が開放されることがないので、設置現場へのアンカーの輸送時、あるいはアンカーの設置時等に進出窓4が不用意に開放されるのを防止できる。以上により、土砂が進出窓4からケース1内へ侵入するのを阻止して、拡翼2をケース1外へと確実に進出させることができ、従って、鉛直支持力および引抜抵抗力を常に強固に発揮できる。加えて、封口体28の開放位置へのスライド変位を拡開構造3で行うので、別途封口体28の変位操作を行う必要がなく、また、ケース1内に侵入した土砂による拡開構造3の操作抵抗の増大が生じることがないので、アンカーの設置を少ない手間で簡便に行うことができる。
上記の各実施例では、ケース1の形成素材として円管を採用したが、角管、あるいは多角形管を採用することができ、この場合には規制ピン29による封口体28のケース1の軸心まわり規制を省略できる。拡翼2は、左右一対で構成したが、1個、あるいは3個以上で構成することができる。翼本体9の形状は、上記各実施例の形状に限らず、ケース1に収容でき地中に進出したときに鉛直支持力および引抜抵抗力を発揮できる形状であればよい。ケース1の上下寸法は、拡翼2などの構成部材がケース1内に収容される寸法であれば、長短に自由に設定できる。また、ケース1の上側に足場用鋼管を溶接固定して上下寸法を調整してもよい。
拡開構造3はねじ軸16と可動ブロック17などで構成する以外に、拡翼2が揺動自在に取付けられてケース1で上下スライド案内される拡翼支持体と、拡翼支持体をケース上端から操作する長尺状の操作体とで構成することができる。圧縮型のコイルばねからなる付勢ばね30の形状は、円錐形状、樽形状などであってもよい。また、付勢ばね30は、圧縮コイル型のばね以外に、トーションばねや板ばねであってもよい。付勢ばね30は省略することができ、この場合には、ケース1の内面と封口体28の外面との間に摩擦部材を介在させて、封口体28を位置保持すればよい。チェックワイヤー41は、金属撚り線に限らず、十分な引張り強度があれば合成樹脂製のより紐等で代用できる。アンカーは、太陽電池パネルPが取付けられる架台Bの基礎以外に、仮設住宅、建設足場、仮設柵などの基礎として広く適用できる。
1 ケース
2 拡翼
3 拡開構造
4 進出窓
9 翼本体
10 連結腕
12 スリット
28 封口体
30 付勢ばね
33 ガイド面
36 支持板
37 フック
38 倣い面
41 チェックワイヤー

Claims (7)

  1. 中空管状のケース(1)と、ケース(1)に収容される拡翼(2)と、拡翼(2)を収容位置と、ケース(1)から進出する拡開位置との間で姿勢変位可能に変位操作する拡開構造(3)を備えており、ケース(1)の管壁に拡翼(2)を進出案内する進出窓(4)が形成されているアンカーであって、
    ケース(1)の内部に、進出窓(4)を封口する封止位置と、進出窓(4)を開口する開放位置との間でスライド変位可能な封口体(28)が設けられ、拡翼(2)を収容位置に位置させた状態において、封口体(28)は封止位置に保持されており、
    拡翼(2)が拡開構造(3)で拡開位置へ変位操作される過程において、封口体(28)が拡翼(2)の移動に同行移動して開放位置へとスライド変位されるように構成されていることを特徴とするアンカー。
  2. 拡翼(2)は、拡翼(2)の翼本体(9)の基端に設けた連結腕(10)が、拡開構造(3)の連結ボルト(24)で揺動自在に支持されて、翼本体(9)の揺動先端が接当して封口体(28)を開放位置へとスライド変位するようになっており、
    封口体(28)は、ケース(1)の内面の断面形状に略一致する外断面形状を有し、翼本体(9)の揺動先端と接当する封口体(28)の端面に、翼本体(9)の先端を進出窓(4)に向かって進出案内するガイド面(33)が設けられている請求項1に記載のアンカー。
  3. 拡開構造(3)は、ケース(1)内に固定した支持プレート(19)で回転のみ自在に支持したねじ軸(16)と、ねじ軸(16)に噛み合う可動ブロック(17)と、ねじ軸(16)を回転操作する操作頭部(18)とを備え、可動ブロック(17)に装着した連結ボルト(24)で拡翼(2)が揺動自在に支持されており、
    封口体(28)に固定した規制ピン(29)を進出窓(4)の端縁で受け止めて、封口体(28)がケース(1)で上下スライドのみ自在に案内支持されており、
    封口体(28)が、ねじ軸(16)に装着した付勢ばね(30)で付勢板(32)を介して封止位置へ向かって付勢されている請求項2に記載のアンカー。
  4. ケース(1)の外面に、拡開位置にある拡翼(2)を支持する支持板(36)が、翼本体(9)の進出経路に沿って張り出し形成されている請求項1から3のいずれかひとつに記載のアンカー。
  5. 拡翼(2)に、翼本体(9)の先端を二股状に区分するスリット(12)が形成されており、
    支持板(36)に、スリット(12)と係合して拡開位置における翼本体(9)の先端を固定保持するフック(37)が設けられている請求項4に記載のアンカー。
  6. 支持板(36)に、スリット(12)をフック(37)に向かって係合案内する倣い面(38)が設けられている請求項5に記載のアンカー。
  7. ケース(1)の外面に、一端が進出窓(4)より下側に固定され、他端がケース(1)の上端近傍に配置されるチェックワイヤー(41)が設けられており、
    チェックワイヤー(41)が、同ワイヤー(41)の中途部が進出窓(4)の開口面を上下に横切り、かつ拡翼(2)の進出軌跡と交差するように設けられている請求項1から6のいずれかひとつに記載のアンカー。
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