JP6613348B2 - 固定用金具およびその使用方法 - Google Patents

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Description

この発明は、固定用金具およびその使用方法に関するものである。
例えば、住宅などの建物では、改修工事を行う際などに、高所作業を伴うことがある。このような高所作業を行う場合、作業員が、安全帯(または安全ベルト)を装着できるようにしておくことが必要となる。
そして、安全帯を装着できるようにするために、建物に対して着脱可能な固定用金具(安全帯固定用金具)が用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
この安全帯取付用の固定用金具は、建物に対して着脱可能なクランプ部と、固定用金具に対して安全帯のフック部を係止可能なフック係止用穴部とを有するものとされている。
なお、建物に対するものではないが、特許文献3のように、電柱に対して安全帯の取付けができるようにしたものや、特許文献4のように、塀などを構成するパネルに対して、横桟部材を係止保持させるようにしたものなども存在している。
特開平 9−10344号公報 特開平11−131821号公報 実開昭56−146954号公報 特開平 8−144537号公報
しかしながら、上記特許文献1,2に記載された固定用金具には、以下のような問題があった。
即ち、上記した各特許文献の固定用金具は、建物(の骨組み)を構成する鉄骨のフランジ部などに、上記クランプ部を挟着させることで、建物に取付けるようにしている。しかし、建物の表面に上記したフランジ部のような張出部分が存在しない場合には、固定用金具を取付けることができなかった。
よって、上記した固定用金具は、鉄骨が外部に露出している建築中の建物にしか使用することができず、鉄骨が外壁などで完全に覆い隠されてしまった後の建物(完成後の建物)には、使用することができなかった。
そこで、本発明は、上記した問題点を解決し、建物の表面にフランジ部などの張出部分が存在しないような場合であっても、支障なく取付けることができるようにすることを、主な目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
構造物の外面に当接可能な当接部材と、
構造物の隙間へ差込可能な棒状の差込具と、を備え、
前記当接部材は、内面側に、前記差込具を差込む前記構造物の隙間へ差込可能な係止用突出部を一体的に固定され、前記当接部材が、前記差込具を挿通配置可能な挿通穴部を有し、
前記差込具は、前記当接部材の前記隙間に沿った前記係止用突出部の両側の位置に、設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、当接部材の挿通穴部に差込具を挿通させた状態で、当接部材が構造物の外面に当接されるように、係止用突出部および係止用突出部の両側の棒状の差込具を構造物の隙間へ差込む。以上により、固定用金具を、クランプ部などのない、簡単な構成のものとすることができると共に、この固定用金具を用いて構造物の外面に外部の部材を簡単に取付けることが可能となる。
しかも、構造物の隙間へ差込具および係止用突出部を差込んで当接部材を保持させるようにしているので、構造物の表面にフランジ部などの張出部分が存在しないような場合であっても、構造物の表面に支障なく固定用金具を取付けることができるようになる。
本発明の実施例にかかる、構造物に対する固定用金具の取付状態を示す側面図である。 図1の固定用金具を外面側から見た斜視図である(構造物への取付け前の状態)。 図1の固定用金具を内面側から見た斜視図である。 図1の固定用金具の側面図である(構造物への取付け後の状態)。 差込具の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は後端面図である。 固定用金具に差込具の他の例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 外部の部材として梯子を接続した、図1と同様の側面図である。 構造物に対して固定用金具を取付ける手順を示す作動図であり、構造物の隙間に養生テープを貼付けた状態を示す外面図である。 構造物の隙間に固定用金具を臨ませた状態を示す斜視図である。 構造物の隙間に固定用金具の当接部材を当接させた状態を示す斜視図である。 図10の状態から差込具を回転させた状態を示す斜視図である。 部材取付部に外部の部材を取付けた状態を示す斜視図である。 部材取付部に外部の部材を取付けた直後に確認のために水平に強く引張っている状態を示す斜視図である。
例えば、住宅などの建物では、改修工事を行う際などに、高所作業を伴うことがある。このような高所作業の場合、作業員は、安全帯(または安全ベルト)などを装着できるようにすることが必要となる。
そして、安全帯を装着できるようにするために、建物に対して着脱可能な固定用金具(安全帯固定用金具)を設けるようにする。
以下、本実施の形態、および、それを具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図13は、この実施の形態の実施例およびその変形例を説明するためのものである。
<構成>以下、構成について説明する。
(構成1)
図1および図2〜図4に示すように(主に、図2参照)、この実施例の固定用金具1は、
構造物2の外面3に当接可能な当接部材4と、
構造物2の隙間5へ差込可能な棒状の差込具6と、を備えている。
そして、上記当接部材4が、上記差込具6を挿通配置可能な挿通穴部7を有するものとされる。
また、上記当接部材4が、構造物2と接しない部分に、外部の部材8(図1、図7参照)を取付可能な部材取付部9を有するものとされる。
加えて、上記当接部材4と上記差込具6との間に、上記挿通穴部7へ挿通配置された上記差込具6と、構造物2の外面3に当接された上記当接部材4とを位置固定可能な位置固定部11を備えるようにする。
(補足説明1)
ここで、上記についての補足説明を行う。なお、補足説明については、必要に応じて参照すれば良い。
上記した「構造物2」は、固定用金具1を取付ける対象物のことである。構造物2は、主に、住宅や集合住宅などの建物を想定している。しかし、差込具6を差込むことができるような隙間5を有していれば、上記に限るものではない。なお、構造物2の詳細については後述する。
上記した「外面3」は、構造物2の外側の面(例えば、構造物2の外壁部の表面など)のことである。この場合には、外面3は、クランプで挟着可能なフランジ部などの張出部分のない、比較的平坦な面などを想定している。
上記した「当接部材4」は、構造物2の外面3に対して当接配置可能な当接面を有する部材のことである。当接部材4の形状や構造については、任意とすることができる。この場合、当接部材4は、金属製のものとされる。
上記した「構造物2の隙間5」は、構造物2の外面3に存在する何らかの隙間5のことである。この隙間5には、固定用金具1および外部の部材8を保持するのに必要な保持力が得られる程度の深さが必要となる。隙間5は、構造物2の外面3に対して、垂直な方向へ真直ぐに延びるものであることが望ましい。
この場合には、上記隙間5は、建物などの構造物2に対して、構造上設けられものなどとされる。或いは、上記隙間5は、固定用金具1の取付けを予定して、建物などの構造物2に対して、予め設定しておくこともできる。なお、この隙間5は、構造物2の外面3に外側から見える状態で存在している必要はなく、例えば、構造物2の外面3の一部を取外すことによって外部に露出されるようなものであっても良い。或いは、化粧材などによって覆い隠されるようにしても良い。
上記した「差込具6」は、構造物2の隙間5へ差込んで固定を行わせるための、例えば、杭のようなものである。差込具6は、構造物2の隙間5へ十分に差込むことができるような長さや太さや強度などを有する棒状部材とされる。例えば、差込具6は、構造物2の壁部の厚みよりも十分に長いものなどとされる。この差込具6は、金属製のものとされる。
なお、差込具6は、隙間5との間で所要の摩擦保持力が得られるのであれば直線状のものとしても良い。しかし、それ以外の場合には、差込具6は、その先端部に、構造物2の内奥部に対して係止可能な係止部などを設けるのが好ましい。この係止部は、例えば、差込具6の先端部を構造物2の内奥部の形状に合わせて折曲げることなどによって形成することができる。なお、係止部については、後述する。
この場合、差込具6は、左右一対設けられている。このように、差込具6を左右一対設けたのは、構造物2の外面3に対する当接部材4の保持力を増大させるためと、構造物2の外面3に当接された状態での当接部材4の回動を防止するためである。但し、差込具6の設置本数については、上記に限るものではなく、構造物2や、構造物2に設けられる隙間5の状況などに応じて適宜設定することができる。
上記した「挿通穴部7」は、当接部材4に対して、その内外面間を貫通するように設けられた貫通穴のことである。挿通穴部7は、当接部材4の断面形状に応じた形状および大きさを有するものとされる。この場合、挿通穴部7は、差込具6と対応させて(左右一対)設けられる。この左右一対の挿通穴部7は、当接部材4の上下方向の中間部で、当接部材4の両側部近傍の位置に設けられている。
上記した「外部の部材8」は、固定用金具1とは異なる別の部材のことである。この場合には、構造物2のメンテナンスや改修工事などの際に用いられる保安部品や道具類や資材類などを想定している。なお、外部の部材8については、後述する。
上記した「部材取付部9」は、外部の部材8を具体的に取付けるのに適した形状や構造を有するものとされる。この場合、部材取付部9は、当接部材4とは別体に設けられると共に、溶接などによって当接部材4に一体的に接合された取付片などとされている。この部材取付部9は、当接部材4の面に沿って上下方向へ延びる辺と、当接部材4の下端部から面直外方へ延びる底辺と、これら二辺の端部間を斜めに結んで下広がりに延びる斜辺と、を有する直角三角形状のものとされている。
但し、部材取付部9は、上記に限るものではなく、例えば、上広がりに延びる斜辺を有する(上記とは上下逆さまの)直角三角形状のものとしたり、上下に等辺を有する二等辺三角形状のものとしたり、または、その他の形状としたりすることなどができる。
上記した「構造物2と接しない部分」は、当接部材4の内面(当接面)以外の部分である。この場合、部材取付部9は、当接部材4の外面における幅方向の中央部の位置などに設けられている。この際、部材取付部9を、左右一対の差込具6の幅方向中間の位置に設けることにより、外部の部材8によって部材取付部9に作用する荷重を、左右一対の差込具6に直接作用させないようにすると共に、左右一対の差込具6に対して均等に分担させるようにしている。
上記した「位置固定部11」は、当接部材4を、差込具6の長手方向に対して位置固定することによって、当接部材4を、構造物2の外面3に当接または圧接された状態に保持させるものである。この位置固定部11には、当接部材4を構造物2の外面3側へ徐々に変位させることによって、構造物2に対する当接部材4の圧接力を設定・調整可能な位置調節機構または圧接力調整機構を備えることができる。
(構成2)
図5または図6に示すように、上記差込具6の先端部に、上記隙間5の奥部への差込具6の差込を案内可能な平たい矢尻状部21を取付けるようにする。
(補足説明2)
ここで、上記した「平たい矢尻状部21」は、文字通り、肉厚が比較的薄い矢尻状をした部分のことである。この平たい矢尻状部21は、上記した差込具6の先端部に設けられる係止部に相当するものである。
例えば、図5に示す矢尻状部21は、先端側が鋭角状に尖ったほぼ二等辺三角形状のものなどとされている。また、図6に示す矢尻状部21は、図5のものよりも、先端部の角度が大きくなるように形成される(直角に近い角度とされる)と共に、先端部をアール状に丸めることにより、先端部を鈍らせて、構造物2の隙間5への差込容易性と、構造物2の隙間5に対する損傷防止性との両立を図るようにしている。この場合、平たい矢尻状部21は、所要板厚の金属板を矢尻状に打抜いて形成したものとされる。この平たい矢尻状部21は、棒状の差込具6の先端部に溶接などによって一体的に固定される。なお、矢尻状部21は、差込具6に対し、左右対称に取付けられている。
(構成3)
上記平たい矢尻状部21の後端部に、構造物2の内奥部に内側から当接係止可能な係止部31、および、この係止部31による係止状態を保持可能な抜止用の返し部32を設けるようにする。
(補足説明3)
ここで、上記した「構造物2の内奥部」は、構造物2における、隙間5の奥側の部分のことである。この場合には、構造物2の壁部の内部(より具体的には、構造物2の外壁部(後述する外壁パネル82)と内壁部(不図示)との間の部分)などとされている。
上記した「係止部31」は、構造物2の内奥部の形状に適した係止形状のものとされる。この場合には、係止部31は、差込具6の軸線と直交する方向へ延びる一直線状の後縁部とされている。この係止部31は、構造物2の内奥部における、係止部31が係止する部分(被係止部)よりも、若干(少なくとも返し部32を設ける分だけ)幅の広いものとされている。
上記した「返し部32」は、係止部31の両端部から、差込具6のほぼ後端側へ向けて僅かに延びる抜止用突起部などとされている。この返し部32は、係止部31の両端部の、上記した被係止部からハミ出した部分に形成されている。
(構成4)
図6に示すように、上記棒状の差込具6の後端部に、差込具6を軸転させる際に把持する把持部41を設けるようにする。
(補足説明4)
ここで、上記した「把持部41」は、棒状の差込具6とは別体に形成された把持片を、棒状の差込具6の後端部に対して一体的に取付けたものなどとすることもできる。しかし、この場合には、棒状の差込具6の後端部を直接屈曲させることによって把持部41を差込具6に一体に形成するようにしている(屈曲端部)。
把持部41の屈曲方向は、どのような方向であっても良いが、特に、この場合には、把持部41は、平たい矢尻状部21との間に関連を持たせるために、平たい矢尻状部21の面と平行な面内で屈曲させるようにしている。但し、把持部41は、平たい矢尻状部21の面と垂直な面内で屈曲させるようにしても良い。
把持部41の屈曲形状については、差込具6の軸転をスムーズに行わせることができるのであれば、どのような形状としても良い。この場合には、L字型の屈曲形状としている。また、把持部41の屈曲した部分の長さについては、手で操作し易い長さ、例えば、数センチ程度のものとしている。
なお、棒状の差込具6の後端部に把持部41を設けない場合には、図5(c)に示すように、棒状の差込具6の後端部の断面形状を、例えば、小判型などとして、専用の工具を用いて差込具6を軸転させ得るようにした操作部などとしても良い。
(構成5)
上記位置固定部11が、上記差込具6の、少なくとも後端側に形成されたネジ部51と、このネジ部51に螺着された手動操作可能なナット部材52とを有するものとされる。
(補足説明5)
ここで、上記した「ネジ部51」は、雄ネジとされている。このネジ部51は、差込具6の後端側の部分に、部分的に形成するようにしても良いし、または、差込具6のほぼ全長に亘って形成するようにしても良い。
上記した「手動操作可能なナット部材52」は、文字通り、手で締めたり緩めたりすることができる構造を持ったナット部材52(手動操作ナット)のことである。ナット部材52には、例えば、蝶ナットを用いることができる。この蝶ナットは、外周部に一対の操作片部を有するナット部材52のことである。この一対の操作片部は、ナット部材52の側面における、周方向に180°離れた2箇所の位置から、一体的に突出するようにして設けられている。
また、ナット部材52には、例えば、大径の操作部を有する段付きのものを用いることができる。この大径の操作部の外周部には、滑り止め用の凹凸部(ギザギザ部)などを設けることができる。
これらのナット部材52は、差込具6のネジ部51に対し、ワッシャなどの座金を介して、当接部材4の外面側に位置するように螺着される。上記ネジ部51とナット部材52とによって、上記した位置調節機構または圧接力調整機構が構成される。
(構成6)
上記平たい矢尻状部21の先端縁または後端縁の少なくとも一方に、端縁側へ向かって肉厚が減少するテーパ状の損傷防止部61を形成する。
(補足説明6)
ここで、上記した「損傷防止部61」は、矢尻状部21が、構造物2の隙間5およびその周辺部分(例えば、後述するシール部材85など)と干渉して損傷を与えるのを防止するためのものである。この場合には、損傷防止部61は、平たい矢尻状部21の先端縁、および、後端縁の両方に対して、先細状の角取加工部をそれぞれ片面または両面に施すことによって形成している。
(構成7)
上記当接部材4に設けられた上記挿通穴部7が、上記矢尻状部21を挿脱可能な長穴71とされる。
(補足説明7)
ここで、上記した「長穴71」は、文字通り、丸穴よりも細長く形成された穴部のことである。この長穴71は、少なくとも、平たい矢尻状部21が通り得る長さ寸法および幅寸法を有するものとされる。
(構成8)
図1に示すように、上記構造物2が、下部構造物2aの上側に上部構造物2bを載置した積層構造物とされる。
そして、上記構造物2の隙間5が、下部構造物2aと上部構造物2bとの合わせ目5aに形成される。
更に、上記当接部材4が、積層構造物の外面3側に当接可能なベース板4aとされる。
また、上記部材取付部9が、外部の部材8の取付部8aを係止可能な部材取付用穴部9aを有するものとされる。
そして、上記差込具6が、長ボルト6aで構成される。
(補足説明8)
ここで、上記した「下部構造物2a」は、構造物2において、上部構造物2bの下側に設置される構造体である。
上記した「上部構造物2b」は、下部構造物2aの上側に設置される構造体である。
上記した「積層構造物」は、積層構造を有する構造物2のことである。この場合、積層構造物は、工場で予め製造された建物ユニット(特に、鉄骨系ユニット)を上下方向に積層して構築されるユニット建物などとされている。よって、上記した下部構造物2aは、下階の建物ユニット(下階ユニット)とされ、上部構造物2bは、上階の建物ユニット(上階ユニット)とされる。なお、積層構造物における、建物ユニットの積層数は、2層に限るものではなく、それ以上であっても良い。
上記した「合わせ目5a」は、上下方向に積層された下部構造物2a(の上部)と上部構造物2b(の下部)との間の部分(水平な合わせ線)のことである。この合わせ目5aは、積層構造物の場合、全周に亘って形成される。
より具体的には、上記したユニット建物の場合、合わせ目5aは、下階ユニットの外壁パネル82の上縁部82aと、上階ユニットの外壁パネル82の下縁部82bなどとの間に形成される所要の合わせ隙間とされる。この合わせ目5aは、胴差などと呼ばれる横化粧材(不図示)によって覆い隠される。
そして、この合わせ目5aの奥側には、下階ユニットの天井梁83と、上階ユニットの床梁84とが、所要のクリアランスを有して上下に配置されている。
ここで、下階ユニットの天井梁83や上階ユニットの床梁84は、それぞれC型鋼などによって構成されている。このC型鋼は、C型の開口部分が建物ユニットの内方へ向くように設置されている。そして、これら天井梁83(の上部フランジ部83a)および床梁84(の下部フランジ部84a)の少なくとも一方または両方が、上記した被係止部となる。
更に、下階ユニットの天井梁83と上階ユニットの床梁84との間のクリアランスには、弾性変形可能なシール部材85が設置される。このシール部材85は、上記クリアランスに沿って延びる帯状または紐状のものなどとされる。この場合、シール部材85は、矩形断面のものとされている。そして、シール部材85は、下階ユニットの天井梁83(の上部フランジ部83a)の上面に対してのみ接着されており、上階ユニットの床梁84(の下部フランジ部84a)は、このシール部材85の上に非接着状態で当接配置(載置および圧接)されている。この構造により、シール部材85は、(全体がほぼ均一に)圧縮変形されて、上記したクリアランスを均等にシールするように機能する。
上記した「ベース板4a」は、固定用金具1にとってベースとなる板材のことである。または、当接部材4の本体を構成する板材のことである。ベース板4aの左右の両側部には、ベース板4aを容易に把持できるようにしたり、補強したりするためのフランジ部が外面側へ向けて曲げ形成されている。また、ベース板4aの内面側(当接面側)には、積層構造物に対する当たりを和らげたり、積層構造物を傷付けるのを防止したりするためのクッション材86(緩衝材)が貼付けられている。クッション材86は、ベース板4aのほぼ全面に対して取付けるようにしても良い。また、クッション材86は、ベース板4aに対し、部分的に取付けるようにすることもできる。この場合、クッション材86は、ベース板4aの左右の縁部に対して一対取付けられるか、または、ベース板4aの上下の縁部に対して一対取付けられるようにしている。
上記した「外部の部材8の取付部8a」は、外部の部材8に設けられた、固定用金具1に対する取付部8aのことである。この取付部8aについては後述する。
上記した「部材取付用穴部9a」は、外部の部材8の取付部8aを取付けるために、部材取付部9に設けられた取付穴のことである。この場合、部材取付用穴部9aは、直角三角形状の部材取付部9の底辺と斜辺とのコーナー部分の位置周辺に設けられている。これにより、部材取付用穴部9aは、部材取付部9の下端側(の差込具6よりも低い位置)に設けられることになる。なお、底辺と斜辺とのコーナー部分には、角取用のアール加工が施されている。
また、上記したように、部材取付部9を、上広がりに延びる斜辺を有する(上記とは上下逆さまの)直角三角形状のものとした場合には、部材取付用穴部9aは、部材取付部9の上端側のコーナー部分に設けるようにする。同様に、部材取付部9を、上下に等辺を有する二等辺三角形状のものとした場合には、部材取付用穴部9aは、部材取付部9の上下方向の中間に位置するコーナー部分に設けるようにする。
上記した「長ボルト6a」は、比較的容易且つ安価に入手することが可能な、長いボルト部品のことである。この場合、長ボルト6aは、両端部に頭部がない均一径のものとされると共に、少なくとも後端側の部分に対して、上記したネジ部51(雄ネジ)が形成されている。
(構成9)
図3に示すように、ベース板4a(当接部材4)が、その内面側に、下部構造物2aと上部構造物2bとの合わせ目5a(構造物2の隙間5)に対して嵌合係止可能な係止用突出部91を有するものとされる。
また、上記長穴71が、上下方向に延設形成されるようにする。
(補足説明9)
ここで、上記した「係止用突出部91」は、上記した合わせ目5aの内部の形状とほぼ同じ形で、ほぼ同じ大きさを有する突出部分のことである。この場合には、上記した隙間5の上下方向の幅と奥行き(外壁部の厚みなど)とに合わせてコ字状またはC字状に曲げ形成された金属板が、係止用突出部91としてベース板4aの内面における上下方向および幅方向の中間部に、一体的に溶接固定されている。なお、この係止用突出部91は、左右一対の差込具6間の間隔よりも短い長さ(左右方向の長さ)に形成されて、左右一対の差込具6間の位置に設置されている。
上記した「上下方向」は、構造物2の外面3に当接部材4を当接させた状態を基準とする。これにより、長穴71は、上下方向長穴となる。
(構成10)
図1に示すように、構造物2の外面3に取付けた上記固定用金具1の部材取付部9に、外部の部材8として、安全帯101のフック部101aを係止させるようにする。
(補足説明10)
ここで、上記した「安全帯101」は、外部の部材8としての安全ベルトのことである。
上記した「フック部101a」は、安全帯101の先端部などに取付けられた係止具である。フック部101aは、カラビナなどの環状係止具であっても良い。
(構成11)
図7に示すように、構造物2の外面3に取付けた上記固定用金具1に、外部の部材8として、梯子111を連結させるようにする。
(補足説明11)
ここで、上記した「梯子111」には、その縦木の上端部などに、固定用金具1の部材取付部9に対して連結固定可能な連結部を設けるようにしても良い。或いは、固定用金具1の部材取付部9と、例えば、梯子111の最上段の横木との間を、上記した安全帯101と同様の連結部材などを用いて連結するようにしても良い。
また、外部の部材8は、梯子111に限らず、足場などとしても良い。
なお、図8中、Tは、養生テープ、Sは防水シートである。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
構造物2としてのユニット建物(積層構造物)に対して、メンテナンスや改修工事を行う際などに、構造物2の外面3に固定用金具1を取付ける手順について説明する。
まず、下階ユニット(下部構造物2a)の上部と上階ユニット(上部構造物2b)の下部との間に設置された胴差などの横化粧材を取外して、積層構造物の合わせ目5a(隙間5)を外部に露出させる。そして、図8に示すように、この合わせ目5aにおける、固定用金具1を取付ける部分の上下にそれぞれ養生テープTなどのテープ材を貼付けて、取付位置に目印を付けると共に、取付位置の状態を整えるようにする。この際、合わせ目5aに、防水シートSなどのシート材の端部が存在する場合には、作業の邪魔にならないように、この防水シートSなどの端部をめくって養生テープTで留めておくようにする。
次に、当接部材4の挿通穴部7に差込具6が挿通配置されている状態で、図9に示すように、平らな矢尻状部21を上記合わせ目5aと平行にして、この合わせ目5aへ、平らな矢尻状部21の側から差込具6を差込むようにする(図10)。この際、平らな矢尻状部21は、合わせ目5aの奥にある、下階ユニットの天井梁83と上階ユニットの床梁84との間のクリアランスの内部にまで深く差込むようにする。しかも、平らな矢尻状部21は、シール部材85の上面と床梁84の下面との間の、接着されていない部分に差込むようにする。このようにすることにより、合わせ目5aの奥深くまで差込具6を差込むと共に、合わせ目5aの奥にあるシール部材85を損傷せずに、差込具6を差込むことができる。なお、シール部材85は、差込具6が当たる部分だけが凹むように弾性変形されるため、特に、損傷を受けることはない。また、シール部材85全体のシール性が損なわれることもない。
こうして差込具6が合わせ目5aの奥にまで差込まれたら、次に、図11に示すように、把持部41を手で操作して差込具6を90°回転し、平たい矢尻状部21の向きを隙間5の向きと交差または直交する方向へ向けるようにする。この際、矢尻状部21の後端部の係止部31が被係止部(天井梁83の上部フランジ部83aの縁部、および、床梁84の下部フランジ部84aの縁部)に当接されると共に、差込具6の長手方向に対して係止されるようにし、更に、返し部32が被係止部に引掛かるようにする。そして、差込具6を回すように動かして、差込具6が回転しないことを確かめることにより、返し部32が天井梁83や床梁84に確実に引掛かっていることを確認する。これにより、矢尻状部21の後端部が下階ユニットの天井梁83および上階ユニットの床梁84から外れないようになる。
その後、差込具6の後端側に形成された雄ネジに螺着されているナット部材52を手などで締め込んで、当接部材4を構造物2の外面3へ向けて徐々に変位させるようにする。これによって、当接部材4が構造物2の外面3に当接または圧接されて、当接部材4が構造物2の外面3に強固に固定される。
最後に、図12に示すように、この当接部材4の部材取付部9に、外部の部材8を取付けるようにする。例えば、安全帯101のフック部101aを係止させたり、梯子111の上端部を連結したりする。なお、安全帯101などの取付時には、図13に示すように、安全帯101を水平方向に強く引張ってみて、差込具6が抜けないことを確認する。
また、構造物2の外面3から固定用金具1を取外す場合には、上記とほぼ反対の手順を行う。この際、把持部41を手で操作して、差込具6を90°回転し、平たい矢尻状部21の向きを隙間5の向きと平行にしてから、差込具6を真っ直ぐに引抜くようにする。なお、被係止部への返し部32の引掛かりは、差込具6を僅かに押込むことによって解除する。この際、平らな矢尻状部21がシール部材85に引掛かりそうな時には、図示しないヘラなどの補助具を用いて、シール部材85の上面を押下げることにより、矢尻状部21の引掛かりをなくすようにしても良い。これにより、シール部材85を損傷することなく、差込具6を引抜くことが可能となる。なお、ヘラなどの補助具は、差込具6の差込時にも用いることができる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(作用効果1)
当接部材4の挿通穴部7に差込具6を挿通させた状態で、当接部材4が構造物2の外面3に当接されるように、棒状の差込具6を構造物2の隙間5へ差込む。そして、この状態で、位置固定部11を用いて、差込具6を当接部材4に位置固定させる。これにより、当接部材4を構造物2の外面3に当接または圧接した状態で保持させることが可能となる。
その後、当接部材4の部材取付部9に対して、外部の部材8を取付けるようにする。以上により、固定用金具1を、クランプ部などのない、簡単な構成のものとすることができると共に、この固定用金具1を用いて構造物2の外面3に外部の部材8を簡単に取付けることが可能となる。
しかも、構造物2の隙間5へ差込具6を差込んで当接部材4を保持させるようにしているので、構造物2の表面にフランジ部などの張出部分が存在しないような場合であっても、構造物2の表面に支障なく固定用金具1を取付けることができるようになる。
(作用効果2)
棒状の差込具6の先端部に上記したような平たい矢尻状部21を取付けた。これにより、この平たい矢尻状部21に案内を行わせることによって、差込具6を容易に隙間5の奥部へと差込むことが可能となる。しかも、平たい矢尻状部21によって、差込具6の差込時などに、構造物2の隙間5の周辺に損傷を与えない、または、与え難くすることができる。
より具体的には、例えば、構造物2がユニット建物の場合、下階の建物ユニット(下階ユニット)の天井梁83と、上階の建物ユニット(上階ユニット)の床梁84との間に対して、平たい矢尻状部21を有する差込具6を、シール部材85を損傷しないように差込んだり、引抜いたりすることが可能となる。
(作用効果3)
平たい矢尻状部21の後端部に、上記したような係止部31および返し部32を設けた。これにより、平たい矢尻状部21に案内させて隙間5の奥部へと差込んだ差込具6を回転(軸転)させて、平たい矢尻状部21の向きを隙間5の向きと交差する方向へ向けることで、矢尻状部21の後端部の係止部31を、構造物2の内奥部(の内側部分)に対して係止させることができる。
この際、矢尻状部21の後端部に設けた返し部32(抜止部)によって、係止部31による係止状態が外れないように(ロック)することができるため、差込具6が引抜けないようになる。以って、当接部材4を確実に構造物2の外面3に保持させることができる。
また、当接部材4の取外し時には、上記とは反対に、平たい矢尻状部21の向きが隙間5の向きと平行になるように差込具6を回転する。この際、返し部32の長さ分だけ、差込具6を奥側へ押し込むようにする。すると、構造物2の内奥部に対する矢尻状部21の後端部(の係止部31)の係止状態が解除される。これにより、構造物2の隙間5から差込具6を支障なく引抜くことが可能となる。
(作用効果4)
棒状の差込具6の後端部に上記したような把持部41を形成した。これにより、手で差込具6を直接操作することができるようになり、差込具6を手で回転(軸転)させることで、平たい矢尻状部21の向きを簡単に変更することができる。しかも、把持部41の向き(屈曲方向)を目視確認するだけで、平たい矢尻状部21の(回転方向の)向きが簡単に見分けられるので、係止状態か、または、係止解除状態かを確実に知ることができる。
よって、工具などを用いずに、差込具6の挿入、係止、係止解除、引抜などの操作を、容易に行うことができる。また、把持部41を、平たい矢尻状部21の面と平行な面内で屈曲する屈曲端部とすることによって、差込具6の後端部を屈曲するだけの簡単な構成で、上記した把持部41を得ることができる。
(作用効果5)
上記した位置固定部11を、差込具6の後端側に形成されたネジ部51と、蝶ナットなどの手動操作可能なナット部材52とによって構成した。これにより、手動操作可能なナット部材52を当接部材4の外面側から当接部材4へ向けて手で締め込むことで、(構造物2の内部に矢尻状部21が係止された状態の)差込具6に沿い、当接部材4を構造物2の側へ徐々に変位させて、当接部材4を構造物2の外面3に圧接させることが可能となる。
以って、簡単な操作で当接部材4を構造物2の外面3に対して強固に固定することが可能となる。また、位置固定部11を、ネジ部51と手動操作可能なナット部材52とによる簡単な構成のものとすることができる。
(作用効果6)
平たい矢尻状部21の先端縁または後端縁の少なくとも一方に、上記したようなテーパ状の損傷防止部61を形成した。そして、このテーパ状の損傷防止部61は、構造物2の隙間5の周辺に対して干渉を起こし難くするための角取形状を有するものである。
そのため、差込具6の差込時には矢尻状部21の先端縁が、また、差込具6の引抜時には矢尻状部21の後端縁が、構造物2の隙間5部分の周辺(例えば、上記したシール部材85など)に損傷を与えるのを防止することができる。
また、テーパ状の損傷防止部61は、差込具6の差込時や引抜時において、矢尻状部21の厚み方向に対するガイドとしての機能を有しているので、差込具6の差込や引抜きをより容易化することができる。
(作用効果7)
当接部材4の挿通穴部7を上記したような長穴71とした。これにより、平たい矢尻状部21の面の向きを長穴71の向きと合わせて長穴71から引抜くことで、当接部材4と差込具6とを分離することが可能となる。よって、固定用金具1の持ち運びを容易化することができる。
加えて、上記により、当接部材4や差込具6として、形状や大きさなどが異なる各種のものを多数用意しておくようにすれば、これらを適宜組合せることによって、様々な構造物2に適した固定用金具1を作ることが可能となる。
また、当接部材4に装着された差込具6は、長穴71の延設方向に対する変位が可能であるため、長穴71の延設方向については、当接部材4に作用する荷重を差込具6へ伝えないようにすることができる。
更に、挿通穴部7が長穴71であるため、差込具6を、当接部材4と面直な方向以外の方向へ向けて傾動させることができるので、構造物2の隙間5に対する差込具6の差込作業を容易化することができる。
(作用効果8)
上記した固定用金具1を、下部構造物2aと上部構造物2bとを有する積層構造物に対して用いることにより、積層構造物の上記した合わせ目5aに取付けるのに最適なものとすることができる。そして、上記固定用金具1は、合わせ目5aのどの位置に対しても、また、何個でも、自由に取付けることが可能となる。しかも、固定用金具1は、積層構造物に構造上設けられている合わせ目5aに適したものとされているので、積層構造物を損傷することなく固定用金具1を取付けることができる。
更に、上記当接部材4をベース板4aとすることにより、当接部材4を簡単な構造とすることができる。また、上記部材取付部9に部材取付用穴部9aを設けることにより、外部の部材8の取付部8aを簡単に係止固定することができる。そして、上記差込具6を長ボルト6aで構成することにより、安価で入手用意な汎用部品によって差込具6を作ることが可能となる。
(作用効果9)
ベース板4a(当接部材4)の内面側に上記したような係止用突出部91を設けた。これにより、積層構造物の外面3にベース板4aを保持させる際に、下部構造物2aと上部構造物2bとの合わせ目5aに係止用突出部91を嵌合することで、上下方向へ動かないようにベース板4aを積層構造物の外面3に係止保持させることが可能となる。また、これによって、固定用金具1に作用する上下方向の荷重を、積層構造物の外面3によって受けさせることが可能となる。
また、上記長穴71を、積層構造物の外面3への固定用金具1の取付状態で上下方向へ延びるものとした。これにより、差込具6は当接部材4に対して上下方向には位置固定されなくなるので、当接部材4に作用する上下方向の荷重を差込具6へ伝えないようにすることができ、差込具6に剪断力が作用されるのを防止することができる。
(作用効果10)
構造物2の外面3に取付けた固定用金具1の部材取付部9に、外部の部材8として、安全帯101のフック部101aを係止させるようにする。これにより、構造物2の外面3に対して簡単確実に安全帯101を取付けて使用することができる。
(作用効果11)
また、構造物2の外面3に取付けた固定用金具1の部材取付部9に、外部の部材8として、梯子111を連結させるようにする。これにより、構造物2の外面3に対して簡単確実に梯子111を固定して使用することができる。
上記において、上記固定用金具1は、外部の部材8を、構造物2へ近付く方向だけでなく、構造物2から離れる方向に対しても強く固定することができるので、様々な外部の部材8を、より有効に固定することができる。例えば、上記した固定用金具1には、外部の部材8として、図示しない足場などを固定することもできる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものである。よって、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例がこの発明のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
1 固定用金具
2 構造物
2a 下部構造物
2b 上部構造物
3 外面
4 当接部材
4a ベース板
5 隙間
5a 合わせ目
6 差込具
6a 長ボルト
7 挿通穴部
8 外部の部材
8a 取付部
9 部材取付部
9a 部材取付用穴部
11 位置固定部
21 矢尻状部
31 係止部
32 返し部
41 把持部
51 ネジ部
52 ナット部材
61 損傷防止部
71 長穴
91 係止用突出部
101 安全帯
101a フック部
111 梯子

Claims (13)

  1. 構造物の外面に当接可能な当接部材と、
    構造物の隙間へ差込可能な棒状の差込具と、を備え、
    前記当接部材は、内面側に、前記差込具を差込む前記構造物の隙間へ差込可能な係止用突出部を一体的に固定され、前記当接部材が、前記差込具を挿通配置可能な挿通穴部を有し、
    前記差込具は、前記当接部材の前記隙間に沿った前記係止用突出部の両側の位置に、設置されていることを特徴とする固定用金具。
  2. 前記差込具の先端部に、前記隙間の奥部への差込具の差込を案内可能な平たい矢尻状部を取付けたことを特徴とする請求項1に記載の固定用金具。
  3. 前記平たい矢尻状部の後端部に、構造物の内奥部に内側から当接係止可能な係止部、および、該係止部による係止状態を保持可能な抜止用の返し部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の固定用金具。
  4. 前記棒状の差込具の後端部に、差込具を軸転させる際に把持する把持部を設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の固定用金具。
  5. 前記差込具の後端側にネジ部が形成され、該ネジ部手動操作可能なナット部材が螺着されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の固定用金具。
  6. 前記平たい矢尻状部の先端縁または後端縁の少なくとも一方に、端縁側へ向かって肉厚が減少するテーパ状の損傷防止部を形成したことを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の固定用金具。
  7. 前記当接部材の前記挿通穴部が、前記矢尻状部を挿脱可能な長穴とされたことを特徴とする請求項2を引用する請求項ないし請求項6のいずれか1項に記載の固定用金具。
  8. 前記構造物が、下部構造物の上側に上部構造物を載置した積層構造物とされ、
    前記構造物の隙間が、下部構造物と上部構造物との合わせ目に形成され、
    前記当接部材が、積層構造物の外面側に当接可能なベース板とされると共に、前記構造物とは反対側に、外部の部材の取付部を係止可能な部材取付用穴部を有する部材取付部を備え
    前記差込具が、長ボルトで構成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の固定用金具。
  9. 前記係止用突出部は、前記ベース板の内面側に、下部構造物と上部構造物との合わせ目に対して嵌合係止可能に設けられ、
    前記長穴が、上下方向に延設形成されたことを特徴とする請求項7を引用する請求項8に記載の固定用金具。
  10. 構造物の外面に取付けた請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の固定用金具の部材取付部に、外部の部材として、安全帯のフック部を係止させることを特徴とする固定用金具の使用方法。
  11. 構造物の外面に取付けた請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の固定用金具に、外部の部材として、梯子を連結させることを特徴とする固定用金具の使用方法。
  12. 構造物の外面に当接可能な当接部材と、
    構造物の隙間へ差込可能な棒状の差込具と、を備え、
    前記当接部材が、前記差込具を挿通配置可能な挿通穴部を有すると共に、構造物と接しない部分に、外部の部材を取付可能な部材取付部を有し、
    更に、前記当接部材と前記差込具との間に、前記挿通穴部へ挿通配置された前記差込具と、構造物の外面に当接された前記当接部材とを位置固定可能な位置固定部を備え、
    前記差込具の後端側に屈曲部を設けたことを特徴とする固定用金具。
  13. 請求項12の固定用金具において、
    前記屈曲部は、前記差込具の先端部が成す面に対して平行な方向または直交する方向に屈曲されていることを特徴とする固定用金具。
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