JP6436793B2 - シンチレータパネル、放射線検出器及びそれらの製造方法。 - Google Patents

シンチレータパネル、放射線検出器及びそれらの製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、シンチレータパネルと該シンチレータパネルを備える放射線検出器、及びそれらの製造方法に関するものである。
医療現場等で放射線撮影に用いられているフラットパネルディテクタ(FPD)などでは、被写体を通過した放射線をシンチレータ層で光に変換し、そのシンチレータ層が発した光を受光素子で検出している。シンチレータ層内で生じた光を受光素子に効率よく伝達させるシンチレータ層として、蒸着法にて製造されたヨウ化セシウムの針状結晶群が用いられている。その針状結晶群は各々の針状結晶間に空隙が形成されており、ヨウ化セシウムの屈折率(約1.8)と空気の屈折率(1.0)の比により、ヨウ化セシウム針状結晶中で生じた光が全反射を繰り返し、受光素子へ導波されるため、放射線検出器のMTFが向上する。尚、本発明及び本明細書において、針状結晶とは、一方向に成長した結晶のことを指し、先端の形状を問わない(つまり、柱状結晶を含む)ものとする。
針状結晶群を蒸着法によって製造する方法の一つとして、一般的に斜入射蒸着あるいは斜方蒸着と呼ばれる蒸着技術が知られている。斜方蒸着とは図9に示すように、基体の蒸着面6の法線方向11と蒸着原料の粒子4(ここではシンチレータ材料の粒子)の入射方向54との角度(入射角5)を0度より大きい角度に設定して蒸着する手法である。針状結晶10の先端部分に依って出来る影13の影響、すなわち射影効果により、隣接する結晶との間に蒸着原料の粒子4が直接到達できない部分が生じ、その結果、空隙12が形成される。入射角5を調整することで影13の大きさも調整することができるため、空隙12の大きさ(幅)も調整することができる。
特許文献1には、斜方蒸着を用いたシンチレータパネルの製造方法として、シンチレータ材料が基体の蒸着面に対して斜めに入射するように基体と蒸着源とを配置し、基体を回転方向7へ回転させながら蒸着する方法が記載されている。この製造方法では、蒸着面に形成された針状結晶に対して種々の方向から均一にシンチレータ材料を入射させることができるため、針状結晶のそれぞれを蒸着面の法線方向に沿って成長させることができる。
WO2013089015A1
特許文献1のように斜方蒸着を用いて針状結晶群を製造すると、基体面内において針状結晶群が配向しない。そのため、隣り合う針状結晶同士が接触しやすい。針状結晶同士が接触すると、上述の屈折率比による光の導波が起きにくい領域が生じたり、導波は起きるものの、光を閉じ込める領域が広くなったりするため、MTFが低下しやすい。一方、隣り合う針状結晶同士の間隔を大きくするために、入射角を大きくすると、充填率(シンチレータ層の体積(底面積×厚さ)に占める、実際に蒸着されたシンチレータの体積)が低くなるため、放射線を光へ変換する変換効率が低下しやすい。
本発明の発明者らは、基体面内における針状結晶群を配向させれば、針状結晶間の間隔を大きくしなくても針状結晶同士の接触を低減させることができたり、針状結晶同士の間隔を狭くしても針状結晶同士の接触の増加を防ぐことができたりすると考えた。そこで本発明は、基体面内において針状結晶群が配向したシンチレータ層及び該シンチレータ層を備える放射線検出器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのシンチレータパネルの製造方法は、基体の蒸着面の法線に対してシンチレータ材料を斜めに入射させて前記シンチレータ材料を前記蒸着面に蒸着することで複数の結晶を有するシンチレータ層を基体に形成するシンチレータパネルの製造方法であって、前記蒸着面内の一方向を基準方向とすると、前記シンチレータ材料の前記蒸着面への入射方向を前記蒸着面に投影した投影入射方向と前記基準方向との角度を変化させながら前記シンチレータ材料を前記蒸着面に蒸着する蒸着工程を有し、前記蒸着工程において、前記投影入射方向と前記基準方向との角度の変化に応じて、前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量を変化させることを特徴とする。
本発明のその他の側面については発明を実施するための形態で説明する。
本発明により、基体面内において針状結晶群が配向したシンチレータ層及び該シンチレータ層を備える放射線検出器の製造方法を提供することができる。基体面内において針状結晶群が配向することにより、針状結晶間の空隙を大きくしなくても針状結晶同士の接触を低下させることができると考えられるため、高いMTFと放射線から光への高い変換効率との両立が見込まれる。
実施形態に係る、針状結晶を模式的に示す平面図及び斜視図。 実施形態に係る、複数の針状結晶を模式的に示す平面図及び斜視図。 比較例1に係る、複数の針状結晶群を模式的に示す平面図及び斜視図。 実施形態に係る、蒸着方法を模式的に示す平面図。 実施形態1に係る、シャッターの平面図、及びそれを用いた蒸着装置の側面図。 実施形態1に係る、基体の平面図、及びそれを用いた蒸着装置の側面図。 実施形態3に係る、蒸着装置を示す斜視図。 実施形態に係る、針状結晶へ蒸着原料を供給する様子を模式的に示す平面図及び側面図。 斜入射蒸着による射影効果の説明図。 比較例1に係る、蒸着装置を示す側面図。 本発明の比較例に係る、シンチレータ層表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果。 実施例2に係る、シンチレータ層表面を走査型電子顕微鏡で観察した結果。 成膜面内の配向性評価をX線回折装置で行う際の説明図。 比較例1に係る、φスキャンの結果。 実施例2に係る、φスキャンの結果。 実施形態に係る、放射線検出器を模式的に示す断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明をする。
以下で説明をする実施形態1〜3にかかるシンチレータパネルは、複数の結晶を有するシンチレータ層と、シンチレータ層が配置された基体とを備える。複数の結晶の間の少なくとも一部には空隙が形成されており、結晶のそれぞれは針状結晶であることが好ましい。加えて、図2の模式図に示すように、複数の針状結晶10同士の配向が揃っている。このように、複数の結晶同士の配向が揃っていることで、図3の模式図に示したような、配向が揃っていない場合と比較して、結晶同士の接触によるMTF低下を軽減しつつ、充填率を向上させることができると考えられる。尚、図2、図3の(A)が針状結晶を基板と平行な面から見た上面図、(B)が斜視図である。充填率が向上すれば、単位面積当たりのシンチレータ材料の量が増えるため、変換効率が向上し、放射線検出器の感度も向上すると考えられる。尚、本発明及び本明細書において、複数の結晶同士の配向が揃っているとは、それらの結晶をφスキャンした結果、等間隔に複数のピークが観察できる状態のことを指す。尚、φスキャンとは、蒸着面の法線を軸として試料を回転させながらX線回析を行う分析方法であり、φスキャンを行うことで面内の回折線にピークが現れる。配向が揃っていない場合、回折線がない(X線が四方八方に回折される)ため、ピークが観察できない。
実施形態1〜3では、基体と蒸着源とを相対的に回転(基体の面内回転(自転)又は、基体を中心とした蒸着源の回転(公転)の少なくともいずれか)させながら、断続的にシンチレータ材料を蒸着する。これにより、蒸着面の面内における一方向を基準方向としたとき、この基準方向に対する角度に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量が変化し、該角度に応じて結晶の面が形成される。例えば、図4(A)〜(D)に示すように、基準方向26に対する角度が0、1/2π、π、3/2πのときに、蒸着面へのシンチレータ材料の付着量を多くする。すると、針状結晶10のそれぞれが、基準方向26に対する法線の角度が0、1/2π、π、3/2πとなる面を有するように形成されるため、針状結晶同士の配向を揃えることができる。このとき、シンチレータ層は4回回転対称性を有する。尚、本発明及び本明細書において、蒸着原料2が配置された蒸着ボートのことを蒸着源1と呼ぶ。また、蒸着面へのシンチレータ材料の付着量とは、蒸着面そのものに直接付着したシンチレータ材料の付着量だけでなく、蒸着面に形成された針状結晶へのシンチレータ材料の付着量も含む。
同様に、0、2π/n、4π/n、・・・・、2×(n−1)π/nのときに蒸着面へのシンチレータ材料の付着量を多くすれば、n回回転対称性を持つ針状結晶を形成することができる。nの値は、用いるシンチレータ材料の結晶構造に応じて決める。シンチレータ材料としてヨウ化セシウムを用いた場合、ヨウ化セシウムは図1のように立方晶なので、針状結晶のそれぞれは4回回転対称性を有する。よって、n=4とし、図4(A)〜(D)に示した方向からのシンチレータ材料の付着量を多くすることで、針状結晶同士の配列方向を揃えることができる。六方晶のように回転対称が6つある結晶構造をとる材料をシンチレータ材料として用いる場合は、n=6とすることで、針状結晶同士の配向を揃えることができる。尚、六方晶の針状結晶をとるシンチレータ材料の例としては、酸化亜鉛や硫化亜鉛が挙げられる。尚、図1の符号30は[001]結晶方位、符号31は<110>結晶方位である。
尚、本発明及び本明細書において基準方向26に対する角度とは、後述するシンチレータ材料の入射方向54を蒸着面6に投影した方向(投影入射方向34と呼ぶことがある)と基準方向26との角度のことを指す。シンチレータ材料が、蒸着源から蒸着面へ広がりながら蒸着される場合は、蒸着面へ入射するシンチレータ材料束の中心線を入射方向とする。尚、中心線は、蒸着面のうち、実際にシンチレータ材料が入射する範囲の中心と蒸着源の蒸着原料の出射口とを結ぶ線と一致する。また、基準方向26とは、蒸着面内の任意の一方向のことを指す。
以下、各実施形態について説明をする。
〔実施形態1〕
本実施形態では、シンチレータ材料を遮蔽する遮蔽部とシンチレータ材料を透過する透過部を備えるシャッターを用いることで、シンチレータ材料の蒸着を断続的に行う。このように、シンチレータ材料の蒸着を断続的に行うことで、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させることができる。シャッターは、例えば、図5((A)、(B))に示すような、複数の透過部14が配置されたシャッター9を用いることができる。シャッター9は、シンチレータ材料を遮蔽する遮蔽部であり、透過部14のそれぞれがシンチレータ材料を透過する透過部である。尚、図5において透過部14のそれぞれは開口部である。このように、蒸着を断続的に行うために用いるシャッターを、一般的な蒸着に用いられるシャッター(蒸着の開始時に開き、終了時に閉じるシャッター)と区別するために、断続蒸着用シャッターと呼ぶことがある。シャッター9を蒸着源1と基体16との間に配置し、基体の回転にあわせてシャッター9を回転方向7へ面内回転させることで、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させることができる。
以下、シンチレータ材料としてヨウ化セシウムを用いた場合を例に挙げて説明する。図1(A)はヨウ化セシウムの針状結晶10の上面図(針状結晶の高さが紙面の奥行き方向)であり、図1(B)は斜視図である。図1に示すように、ヨウ化セシウムの結晶系は立方晶であり、蒸着面内の形状(つまり、断面形状)は正方形であり、正方形の各頂点から針状結晶先端へ伸びる稜が直交する関係、すなわち4回回転対称性を有する。このように、シンチレータ材料の結晶が4回回転対称性を有する場合は、n=4とし、基準方向に対する角度が0、1/2π、π、3/2πのときに、蒸着面へのシンチレータ材料の付着量を多くする(この時の角度を蒸着原料供給角度と呼ぶことがある)。そして、1/4π、3/4π、5/4π、7/4πのときに、シンチレータ材料の付着量を少なくし(この時の角度を蒸着原料非供給角度と呼ぶことがある)、その他の角度のときの付着量は、それらの間に収まるようにすることが好ましい。付着量の変化は、周期的であり、その周期は、2π/nであることが好ましい。
投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量が変化していれば良いが、付着量の変化が周期的であるとき、付着量の変化1周期分における付着量のコントラストは、2.6以上であることが好ましい。但し、本発明及び本明細書において、付着量のコントラストとは、蒸着原料供給角度における付着量/蒸着原料非供給角度における付着量とする。これは、付着量の変化が一周期分起きたときの付着量の最大値/付着量の最小値と一致する。付着量の変化の周期が、2π/nのとき、蒸着原料供給角度と蒸着原料非供給角度とは、0以上2π未満の範囲にn個ずつ存在する。n個の蒸着原料供給角度における付着量はその平均値の±10%以内に収まり、n個の蒸着原料非供給角度における付着量はその平均値の±10%以内に収まることが好ましい。
蒸着原料供給角度の付着量の計測方法について説明する。図5に示す断続成膜用シャッターの透過部14の中央に蒸着原料が入射するように、基体と断続成膜用シャッターと蒸着源との相対位置を固定した状態(基体と断続成膜用シャッターとの回転を止めた状態)で、蒸着源から蒸着原料を出射し、蒸着を行う。そして、基体の蒸着面うち、断続成膜用シャッターの透過部14の中央の直上の領域に付着した材料の膜厚を蒸着原料供給角度の付着量とした。同様に、蒸着原料非供給角度の付着量は、断続成膜用シャッターの遮蔽部の中央に蒸着原料が入射するように、基体と断続成膜用シャッターと蒸着源との相対位置を固定した状態で蒸着を行って計測する。そして、基体の蒸着面うち、遮蔽部の中央の直上の領域に付着した材料の膜厚を蒸着原料非供給角度の付着量とした。本実施形態のように、同じ形状、同じサイズの透過部(開口)14が等間隔で配置されたシャッターを用いる場合、n個の蒸着原料供給角度における付着量は等しく、n個の蒸着原料非供給角度における付着量も等しいとみなすことができる。
尚、付着量が変化しない場合、付着量の変化1周期における付着量のコントラストは1である。
遮蔽部同士の巾(開口巾)19が小さくなると、蒸着源の蒸着原料出射口の大きさと蒸着雰囲気などによっては蒸着原料の回り込みが生じるようになり、付着量のコントラストが低下する。よって、実現したい付着量のコントラストがある場合にはこの回り込みを考慮して遮蔽部の巾を決定することが必要である。尚、透過部同士の巾20(遮蔽巾)の比率を小さくすれば、付着量のコントラストを大きくすることが可能であるが、シャッターに付着する蒸着原料が増えるため、絶対的な成膜レートが小さくなり、材料の利用効率も低くなる。よって、付着量のコントラストは137以下であることが好ましい。
上述のように、0、2π/n、4π/n、・・・・、2×(n−1)π/nで表される角度が付着量が多い角度(蒸着原料供給角度)であり、付着量が多い角度同士の間毎に付着量が少ない角度(蒸着原料非供給角度)が存在することが好ましい。付着量が最大値を取る際の投影入射方向と基準方向との角度が、0、2π/n、4π/n、・・・・、2×(n−1)π/nで表される角度±0.2π/nの範囲内であることがより好ましい。尚、本発明及び本明細書において、付着量が少ないとは、付着量が0、つまり、付着しないことを含む。
斜入射蒸着による射影効果を得るために、蒸着面の法線方向に対する蒸着原料の粒子の入射角5は45度以上であることが好ましく、60度以上であることがより好ましい。また、入射角5は、70度以下であることが好ましい。入射角が小さいと斜入射蒸着による射影効果が十分得られなくなり、MTFが低下する可能性がある。また、入射角が大きいと針状結晶間の空隙が大きくなってシンチレータの充填率が低下したり、基体の蒸着面以外(蒸着装置の内壁、断続成膜用シャッターなど)に付着する蒸着原料が増えて蒸着原料の利用効率が低下したりする。また、基体の蒸着面と蒸着源との距離とのばらつきが大きくなるため、所望の厚さの膜を均一に形成するのが難しくなったりする。
上述のように、本実施形態では、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させるために、図5に示したシャッター9を蒸着源1と基体の蒸着面6との間に配置する。図5に示したシャッターは、透過部14を4箇所有し、シャッターが面内で1回転すると、蒸着源と基体の蒸着面との間に4回透過部が配置される。図5(B)のようにシャッター9を蒸着源1と蒸着面との間に配置し、基体の回転とシャッターの回転とを同期させ、基体とシャッターとの角速度が等しくなるようにそれぞれを面内回転(自転)させる。すると、1/4回転毎に蒸着源1からシャッターの透過部14を通して蒸着原料を蒸着面へ供給することが可能となる(図8)。図8(A)はヨウ化セシウムの針状結晶10の上面図であり、結晶の4つの成膜面(21〜24)を示している。上述のように基体の回転とシャッターの回転とを同期させると、シャッターの4つの透過部のそれぞれから、結晶の4つの面のそれぞれに蒸着原料が供給される。尚、透過部の数は、回転対称の数と等しくすることが好ましい。
図5に示した遮蔽板9には、複数の開口が配置されているが、透過部は1つであっても良い。その場合、シャッターの回転速度を、基体の回転速度のn倍にすれば、開口がn個存在する場合と同様の機能を果たすことができる。
尚、シャッター9を用いる代わりに、図6(A)に示すように複数の衝立15を基体の蒸着面6に配置することで、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させることができる。衝立15同士は、蒸着面に間隔をあけて配置される。図6(B)に示すように、蒸着原料の粒子の入射方向54が蒸着面6に対して斜めなので、衝立15により蒸着原料の粒子の入射が制限される。よって、複数の衝立15のそれぞれがシャッターの遮蔽部と同様の機能を果たし、衝立と衝立との間隙がシャッターの透過部と同様の機能を果たす。複数の衝立15を蒸着面6に配置すると、シャッターと基体とを同期させて回転させる必要がないため、シャッターを用いる場合よりも蒸着装置の構成を簡易にすることができる。このように、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させることができれば、シャッターは図に示したシャッター9のように平板状でなくてもよい。
シンチレータ層が有する複数の結晶同士の配向を揃えるその他の方法として、複数の結晶と同程度の格子定数を有する結晶面を蒸着面として用い、その結晶面にシンチレータ材料をエピタキシャル成長させる方法が考えられる。例えば、ヨウ化セシウムをシンチレータ材料として用いる場合には、ヨウ化セシウムの単結晶を基体として用いれば良い。しかしながら、この様にエピタキシャル成長を利用して複数の結晶の配向を揃えるためには、基体として単結晶を用いる必要があるため、シンチレータ層の大面積化が難しい。本実施形態を用いれば、基体の結晶方位を用いた結晶の配向制御を必要としない。よって、複数のシンチレータ結晶同士の配向が揃っており、且つ、基体の少なくとも一部の領域の配向と、その領域上に配置された複数の結晶の配向とが揃わないシンチレータパネルを製造することができる。このように、基体の結晶方位を用いた結晶の配向制御が必要でないため、ガラスやセラミックスや樹脂の基体上、あるいはそれらの複合基体上への作製も可能である。つまり、複数のヨウ化セシウムの針状結晶を有し、針状結晶の配向が揃っているシンチレータ層を、ヨウ化セシウムの単結晶以外の基体に形成することができる。
なお、これまでの説明においては単一の蒸着原料粒子について述べてきたが、複数の材料を蒸着しても良い。例えばヨウ化セシウムを主体とした針状結晶を形成する場合に、タリウム等の発光中心を添加すると、輝度向上が可能になり好ましい。タリウムを添加する場合には蒸着原料にヨウ化タリウムを用いることができる。ヨウ化タリウムは、ヨウ化セシウムの原料と混合して蒸着することも可能であるが、ヨウ化タリウムをヨウ化セシウムとは別の蒸着源から供給することが好ましい。これは、ヨウ化タリウムとヨウ化セシウムの蒸気圧が大きく異なるためであり、各々の蒸着源の加熱温度を別々に制御することにより、添加量の制御性が良くなるためである。なお、発光中心の添加量は微量であり、典型的には1モル%以下である。そのため、ヨウ化タリウムの入射方向はヨウ化セシウムの入射方向と一致しなくても、針状結晶の配向への影響はあまりなく、断続的に蒸着させなくても良い。このように、添加量が微量であり、結晶構造に与える影響が小さい材料は、従来の斜方蒸着のように付着量のコントラストを1にして蒸着しても良い。なお、タリウムの添加濃度など化学組成の評価は、例えば、蛍光X線分析を用いて行うことができる。
本実施形態で製造したシンチレータパネル41を、光検出器43と組み合わせることで、放射線検出器を製造することができる。本実施形態に係る放射線検出器を図16に示す。シンチレータパネル41は、基体16とその上に形成されたシンチレータ層100(針状結晶10を複数有する層)を有する。光検出器43は、光検出器基体45と光検出器基体45に配置された複数の受光素子44を有する。シンチレータ層100は放射線の照射により光を発生させる。よって、この光が受光素子44に入射して光検出器43により該光が検出されるように、シンチレータパネル41のシンチレータ層100が光検出器43側になるようにシンチレータパネル41と光検出器43とを配置する。そして、光検出器とシンチレータプレートとを固定することで放射線検出器を製造することができる。この際、光検出器43とシンチレータ層との間に保護層42を配置しても良い。
また、付着量を変化させながら蒸着を行う蒸着工程は、以下のように説明もできる。
蒸着工程は、第1の蒸着工程〜第4の蒸着工程を順次行うことを複数回くり返すことで行われる。第1の蒸着工程は、投影入射方向と基準方向とが第1の角度をなすように蒸着面に対してシンチレータ材料を蒸着する工程である。同様に、第2の蒸着工程は、第2の角度をなすように蒸着する工程であり、第3の蒸着工程は、第3の角度をなすように蒸着する工程であり、第4の蒸着工程は、第4の角度をなすように蒸着する工程である。尚、各蒸着工程において、蒸着方向と蒸着面の法線との角度は変わらない。
付着量の変化1周期分における付着量のコントラストが、2.6以上のとき、各蒸着工程におけるシンチレータ材料の付着量は以下の条件を満たす。第1の蒸着工程におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最大値は、第1の角度より大きく、第2の角度よりも小さい角度におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上である。同様に、第2の蒸着工程におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最大値は、第2の角度より大きく、第3の角度よりも小さい角度におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上である。第3の蒸着工程におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最大値は、第3の角度より大きく、第4の角度よりも小さい角度におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上である。第4の蒸着工程におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最大値は、第4の角度より大きく、第1の角度よりも小さい角度におけるシンチレータ材料の蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上である。
〔実施形態2〕
本実施形態は、図5のように蒸着源1に対して基体16が回転する構成において、これらの間にシャッター9が設けられていない蒸着装置を用いるものである。本実施形態は、シャッターを用いる代わりに、基体が1回転する間に基体の回転速度を変化させることで、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させる点が実施形態1と異なる。その他の点は実施形態1と同様のため省略する。
本実施形態では、基体を面内で回転させ、投影入射方向と基準方向との角度が特定の角度をとる位置で基体の回転を一時停止する。基体の回転が一時停止している間にも蒸着が行われるため、投影入射方向と基準方向との角度がその角度にあるときの蒸着原料の付着量を、その他の角度にある時の付着量よりも多くすることができる。本発明及び本明細書では、このように、回転速度を0以外の値から0にすることも回転速度を変化させるという。
本実施形態を用いると、シャッターも蒸着面へ配置する衝立も用いずに付着量を変化させることができる。そのため、シャッター又は衝立に付着する分の蒸着原料のロスを減らすことができる。尚、上述のように、基体と蒸着源とが相対的に回転すれば良いため、基体を回転させる代わりに、基体の周りを蒸着源が回転(公転)する構成とし、この蒸着源の回転速度を変化させても良い。その場合も、投影入射方向と基準方向との角度が付着量を多くしたい角度をとるときに、蒸着源の回転を一時停止させればよい。
また、一時停止させる代わりに、投影入射方向と基準方向との角度が特定の範囲内にあるときの基体もしくは蒸着源の回転速度を遅くしても良い。本実施形態においても、付着量のコントラストは2.6以上であることが好ましい。
〔実施形態3〕
本実施形態は、図7に示すように、シャッターを用いる代わりに、基準方向と投影入射方向とが所定の角度になるように配置した複数の蒸着源(1a〜1d)と、それらに付随するシャッター(18a〜18d)を用いる。そして、シャッターを順次開閉することで、付着量を変化させる点が実施形態1と異なる。
この場合、基体の面内回転は必ずしも必要では無く、蒸着を行う蒸着源を順次入れ替えることで、蒸着源の回転と同じ効果を得ることができる。尚、図7のシャッター(18a〜18d)のそれぞれは、開口部(17a〜17d)を有し、シャッターの回転により、シャッターが開閉する。開口部の数は1つ以上であれば特に問わないが、同時に複数の蒸着源からの蒸着が起きると面内配向しにくくなるため、同時に2つ以上のシャッターが開かないようにシャッターを回転させることが好ましい。シャッターは回転式のシャッターに限らず用いることができるが、同時に2つ以上のシャッターが開かないようにシャッターを動かすことが好ましい。
本実施形態を用いると、基体を回転させる機構も蒸着源を回転させる機構も使用せずに、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させることができる。また、シャッター(18a〜18d)を用いるため、理論上は蒸着原料非供給角度において回り込みをなくすことができる。
以上、実施形態1〜3について説明をしたが、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させることができれば、その手法は問わない。尚、各手法により、実現される付着量のコントラストの範囲も異なるため、付着量のコントラスト、蒸着量のロス量、使用する蒸着装置の構成等を考慮して適宜付着量を変化させる手法を選択すれば良い。例えば、実施形態1より2と3の方が実現できるコントラストの範囲が広いが、基体を変速的に回転させることが難しかったり、蒸着源を複数用いることがコストや装置サイズの面から難しかったりする場合は、実施形態1を用いればよい。尚、実施形態1のなかでも、基体の蒸着面に衝立を配置する方が、断続成膜用シャッターを用いるよりも実現できるコントラストの範囲は広い。
また、複数の基体に同時に蒸着する蒸着装置に本発明を適用することも可能である。複数の基体を同時に蒸着する蒸着装置に実施形態1を適用する場合は、例えば、複数の基体とそれらの基体のそれぞれに対応する断続成膜用シャッターを用い、特許文献1のように基体と断続成膜用シャッターとの組を自転させながら、公転させればよい。
以下、本発明の実施例および比較例について詳細に説明する。
〔比較例〕
本比較例は、図10に示すような蒸着装置を用いて、ヨウ化セシウムを主成分とする針状結晶構造のシンチレータを、斜入射蒸着法で形成したものである。投影入射方向と基準方向との角度の変化に依らず、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を一定(誤差を除く)、つまり、付着量のコントラストを1として斜入射蒸着を行った。
まず、図10の蒸着ボート(材質:タンタル,サイズ:直径20ミリメートル、長さ 50ミリメートル)に、蒸着原料2としてヨウ化セシウム20グラムを入れたものを蒸着源1とした。そして、蒸着源1と基体(材質:シリコン、 20ミリメートル角、厚さ525マイクロメートル)を、入射角が60°、蒸着源1の出射口3から基体の蒸着面6の中心までの距離が60ミリメートルになるように、蒸着装置内に配置した。また、図示していないが、ヨウ化タリウムの蒸着源1を蒸着面6への蒸着が可能な位置に配置した。蒸着装置内を0.01Pa以下となるまで真空排気した後、各々の蒸着ボートに電流を徐々に流し、蒸着面6と蒸着源の間に設けられたシャッター(不図示)を開けることで蒸着を開始した。なお、基体の面内回転の速度は毎分30回転とした。蒸着の様子を確認しつつ、原料が無くなる前にシャッターを閉じ、蒸着を終了した。基体と蒸着ボートを室温まで冷却後、基体を取り出して走査型電子線顕微鏡で観察すると、図11のように針状結晶が分離して形成されている様子を観察することができた。
次に、蒸着されたシンチレータ層の蒸着面内における配向性、膜充填率、MTFを測定した。蒸着面内における配向性の測定は、φスキャンにより行った。ヨウ化セシウムの結晶を複数有するシンチレータ層の場合、ヨウ化セシウム結晶の[001]結晶方位30の周りの<110>結晶方位31をφスキャンにて測定する。測定結果に、ピークが4つ現れ、この4つのピークの間隔が等しければ(1/2π毎)、4回回転対称性を有するシンチレータ層、つまり、配向が揃ったシンチレータ層であることが分かる。具体的な手順を説明する。X線回折装置のCu−Kα線を用いて、図13に示すように、まずθ(=ω)−2θスキャン測定を行って、(100)の回折ピークが得られる条件に角度を固定した。この後、ωスキャン測定を行ってロッキングカーブを取得したところ、半値巾は3°であったため、基体の蒸着面に対する針状結晶のそれぞれの傾きが小さいことがわかった。更にシンチレータ層をΨ方向へ45°手前へ回転した後、θ−2θの角度を(110)回折ピークが得られる条件に角度を設定した。そして、サンプルをφ方向に回転しながら360°に渡り測定を行った。その結果、図14に示すように、四角い基体の形状を反映したうねりを除けば、回転対称性がほとんど無く、いずれの方向からも一様に<110>からの回折が生じている、つまり、ピークが現れないことが分かった。尚、図13中の符号60は入射X線、61は反射X線を示す。
充填率の測定は、以下の手順で行った。シンチレータ層の表面(蒸着後期に蒸着された側)である針状結晶の針先から光吸収性を有する黒インクを含浸させた後、針先を研磨して透明な基体に低融点ワックスで貼り付け、シンチレータ層の基体を除去した。そして、針先部分が残る厚さまでさらに研磨して評価用サンプルとした。この評価用サンプルを光学顕微鏡で観察し、平面観察像を取得して針状結晶部分と隙間部分の面積を計測して、充填率を算出した結果、67%であった。
次に、分解能の指標であるMTF値を測定した。MTF値は、空間周波数が1ミリメートル当たり2ラインペアー(2Lp/mm)に相当する値を、照射X線の線質を国際規格のRQA5に準じて測定した。本比較例で得られたシンチレータ層の表面を、FOP(Fiber Optic Plate)を介して光検出器(1500x1000画素)に押しつけた。そして、基体側からX線を垂直に照射し、タングステン製のナイフエッジを用いたエッジ法によりMTF値を測定した。ここで得られたMTFを100とした。
本実施例は、実施形態1の具体的な実施例である。本実施例では、図5(A)に示すような開口部14が形成された断続蒸着用シャッター9を、図5(B)に示すように用いて、ヨウ化セシウムを主成分とする複数の針状結晶10を有するシンチレータ層を有するシンチレータパネルを斜入射蒸着法で製造した。基体と蒸着源との間に断続蒸着用シャッター9を配置した点以外は比較例1と同様であるため、省略する。
基体の蒸着面6と蒸着源1との間には断続蒸着用シャッター9(開口サイズ:巾10ミリメートル、長さ30ミリメートル,開口数:4)を配置した。この断続蒸着用シャッター9は、基体の面内回転と同期して回転し、基体が面内で1回転する間に断続蒸着用シャッター9も面内で1回転する(つまり、角速度が等しい)。開口巾19と遮蔽巾20の比は22:78であり、実際に蒸着を行った時の付着量コントラストは120であった。
比較例と同様に、蒸着装置内を0.01Pa以下となるまで真空排気し、ヨウ化セシウムが入った蒸着ボートとヨウ化タリウムが入った蒸着ボートとに電流を徐々に流し、基体と蒸着ボートの間に設けられたシャッター(不図示)を開けることで蒸着を開始した。尚、基体と断続蒸着用シャッター9の回転速度は毎分30回転とした。蒸着の様子を確認しつつ原料2が無くなる前にシャッターを閉じ、蒸着を終了した。基体16と蒸着源1を室温まで冷却後、シンチレータ層を基体16と対向する側から観察すると、基体16に複数の針状結晶10が配置され、針状結晶10同士の針と針が分離している様子が観察できた。
次に、比較例と同様にシンチレータ層の蒸着面内における配向性の評価を行った。ωスキャン測定により得られたロッキングカーブの半値巾は4°と良好であることが確認できた。更に、φスキャンにより、図15に示したように、等間隔に4つのピークが観察される計測結果が取得された。このことから、本実施例により製造されたシンチレータ層が、4回回転対称性を有している、つまり、シンチレータ層の複数の針状結晶10同士の配向が揃っていることが分かった。尚、図15はピーク全体を示すために、図14とは縦軸のスケールが異なっている。図14に示す強度は、図15に含まれるバックグラウンド(つまり、ピークに挟まれた略平坦な領域のわずかな強度)と同程度である。
以上より、本実施例で製造されたシンチレータ層は複数の針状結晶を有し、複数の針状結晶は、材料供給方向に従った、同じ面内方位を有していることが分かった。
本実施例は、断続成膜用シャッターの透過部の巾が実施例1と異なる。その他の点は実施例1と同様であるため、省略する。
本実施例では、基体16の蒸着面6と蒸着源1との間に、実施例1よりも開口部の巾が大きい断続成膜用シャッター9(開口サイズ:巾24ミリメートル、長さ30ミリメートル,開口数:4)を配置した。開口巾19と遮蔽巾20の比は48:52であり、実際に蒸着を行った場合の付着量のコントラストは30であった。
実施例1と同様に蒸着を行い、基体と蒸着ボートを室温まで冷却後、基体を取り出して走査型電子線顕微鏡で観察した。その結果、図12のように、複数の針状結晶同士が分離し、かつ充填率が高く形成されている様子を観察することができた。
次に、比較例と同様にシンチレータ層の蒸着面内における配向性の評価を行った。ωスキャン測定を行ってロッキングカーブを取得したところ、半値巾は3°と良好であった。また、サンプルをφ方向に360°に渡り回転しながら測定を行った結果、等間隔に4つのピークが観察される計測結果が取得され、4回回転対称性を有していることが分かった。
また、比較例と同様に充填率を算出した結果、本実施例のシンチレータ層の充填率は71%であった。
なお、研磨の厚さが数マイクロメートルのサンプルにおいても、面内配向性評価より4回回転対称性を示す計測結果が得られたことから、少なくとも50から100マイクロメートル以上の膜厚で既に十分な面内配向性が達成されていることが分かった。つまり、膜厚が100マイクロメートル以下のシンチレータであっても、膜が基体の蒸着面にエピタキシャル成長しているわけではないにもかかわらず、膜に面内配向性が見られる場合、本発明の製造方法が用いられたと考えることができる。
次に、比較例と同様にMTFを測定した結果、MTF値は103であり、比較例と比較して3%向上した。また、MTFが向上しているにも関わらず、シンチレータの発光強度の低下は見られなかった。
以上より、本実施例で得られるシンチレータ層は、複数の針状結晶を有し、シンチレータ層の表面側から見て針状結晶同士は分離し、MTFも向上しているにも関わらず、充填率が向上していることが分かった。入射角度が比較例と同じであるにもかかわらず充填率が向上したのは、針状結晶の配向が揃うことにより、射影効果をもたらす針状結晶の影の面積(針状結晶間同士の空隙)が小さくなったためであると考えられる。
本実施例は、実施形態1の具体例である。断続成膜用シャッターを用いる代わりに、基体16の蒸着面6に衝立を配置することで、投影入射方向と基準方向との角度の変化に応じて、シンチレータ材料の蒸着面への付着量を変化させる点が実施例1と異なる。
本実施例では、図6((a)、(b))に示すように基体16の蒸着面6に衝立15を4つ配置し、ヨウ化セシウムを主成分とする針状結晶構造のシンチレータを、斜入射蒸着法で形成した。
まず、図6の蒸着ボート(材質:窒化ホウ素,サイズ:直径30ミリメートル、長さ 150ミリメートル)に、蒸着原料2としてヨウ化セシウム90グラムを充填したものを蒸着源1とした。蒸着源1と基体16(材質:シリコン, 20ミリメートル角、厚さ525マイクロメートル)を、入射角5が60°、出射口3(直径:5ミリメートル)から基体の蒸着面6の中心までの距離が120ミリメートルになるように、蒸着装置内に配置した。また、図示していないが、ヨウ化タリウムを充填した蒸着ボートを蒸着面6への蒸着が可能な任意の位置に配置した。さらに、蒸着面6には、衝立15(巾20ミリメートル、高さ30ミリメートル,衝立数:4)を配置した。開口巾19と遮蔽巾20の比は50:50であり、実際に蒸着を行った時の付着量コントラストは137であった。
蒸着装置内を0.01Pa以下となるまで真空排気した後、ヨウ化セシウムとヨウ化タリウムとの各々の蒸着ボートに電流を徐々に流し、基体と蒸着ボートの間に設けられたシャッター(不図示)を開けることで蒸着を開始した。なお、基体16の回転速度は毎分30回転とした。蒸着の様子を確認しつつ原料2が無くなる前にシャッターを閉じ、蒸着を終了した。基体16と蒸着ボートを室温まで冷却後、製造されたシンチレータ層の結晶性の評価、及び面内の配向性評価を比較例と同様に行った。シンチレータ層を基体16と対向する側から観察すると、基体16に複数の針状結晶10が配置され、針状結晶10同士の針と針が分離している様子が観察できた。ωスキャン測定により、ロッキングカーブを取得したところ、半値巾は1.1°と良好であった。φスキャンにより、4つのピークが観察される計測結果が取得された。このことから、本実施例により製造されたシンチレータ層が、4回回転対称性を有している、つまり、シンチレータ層の複数の針状結晶10同士の配向が揃っていることが分かった。
以上より、本実施例で製造されたシンチレータ層は複数の針状結晶を有し、複数の針状結晶は、材料供給方向に従った、同じ面内方位を有していることが分かった。
本実施例は、衝立15の幅が実施例3と異なる。その他の点は実施例3と同様であるため、省略する。
本実施例では、蒸着面6に、衝立15(巾10ミリメートル、高さ30ミリメートル,衝立数:4)を配置した。開口巾19と遮蔽巾20の比は73:27であり、実際に蒸着を行った時の付着量のコントラストは9.8:1であった。
実施例3と同様に蒸着を行い、基体と蒸着ボートを室温まで冷却後、結晶性の評価、及び成膜面内の配向性評価を実施例3と同様に行った。シンチレータ層を基体16と対向する側から観察すると、基体16に複数の針状結晶10が配置され、針状結晶10同士の針と針が分離している様子が観察できた。φスキャンにより、等間隔に4つのピークが観察される計測結果が取得された。このことから、本実施例により製造されたシンチレータ層が、4回回転対称性を有している、つまり、シンチレータ層の複数の針状結晶10同士の配向が揃っていることが分かった。
以上より、本実施例で製造されたシンチレータ層は複数の針状結晶を有し、複数の針状結晶は、材料供給方向に従った、同じ面内方位を有していることが分かった。
次に、比較例と同様にMTFを測定した結果、MTF値は102と比較例1と比較して向上した。また、シンチレータの発光強度の低下も見られなかった。
本実施例は、衝立15の幅が実施例3と異なる。その他の点は実施例3と同様であるため、省略する。
本実施例では、蒸着面6には、衝立15(巾4ミリメートル、高さ30ミリメートル,衝立数:4)を配置した。開口巾19と遮蔽巾20の比は89:11であり、実際に蒸着を行ったときの付着量のコントラスト比は2.6:1であった。
実施例3と同様に蒸着を行い、基体と蒸着ボートを室温まで冷却後、結晶性の評価、及び成膜面内の配向性評価を実施例3と同様に行った。シンチレータ層を基体16と対向する側から観察すると、基体16に複数の針状結晶10が配置され、針状結晶10同士の針と針が分離している様子が観察できた。ωスキャン測定によりロッキングカーブを取得したところ、半値巾は1.7°と良好であった。更に、φスキャンにより、等間隔に4つのピークが観察される計測結果が取得された。ピークの強度は約20000カウント、バックグラウンドの強度は約500カウントであったため、そのコントラストは約40倍であった。
以上より、本実施例で製造されたシンチレータ層は複数の針状結晶を有し、複数の針状結晶は、材料供給方向に従った、同じ面内方位を有していることが分かった。
本実施例は、実施形態2の具体的な実施例である。本実施例は、図5(B)に示すような蒸着装置を使う点は実施例1と同様であるが、断続成膜用シャッター9を用いる代わりに、基体の回転を変速的にする点が実施例1と異なる。
実施例1と同様に蒸着を行った。但し、上述のように断続成膜用シャッター9は基体と蒸着源との間に配置せず、その代わりに、基体の回転は毎分300回転とし、4分の1回転する毎に0.5秒静止するようにした。実際の付着量コントラストは計測していないが、基体が1回転する毎に投影入射方向と基準方向との角度がx度(単位は1度とする)である時間は60sec÷300回転÷360度=1/1800secであり、静止時間は1/2secである。静止している角度の蒸着時間は静止していない角度の蒸着時間の900倍であり、付着量コントラストは2.6以上であったと推測される。基体と蒸着ボートを室温まで冷却後、基体を取り出して走査型電子線顕微鏡で観察すると、実施例2と同様に斜入射蒸着法で針状結晶が分離し、かつ充填率が高く形成されている様子を知ることができた。
結晶性の評価、及び配向性評価を実施例1と同様に行った。ωスキャン測定を行ってロッキングカーブを取得したところ、半値巾は3°と良好であった。更に、φスキャンにより、等間隔に4つのピークが観察される計測結果が取得された。
以上より、本実施例で製造されたシンチレータ層は複数の針状結晶を有し、複数の針状結晶は、材料供給方向に従った、同じ面内方位を有していることが分かった。
以上の比較例及び実施例1〜6により製造されたシンチレータ層の評価結果をまとめた表を下記する。
実施例1〜6より、付着量コントラストが2.6以上であれば、針状結晶が面内配向することが分かった。また、実施例2と4から、付着量コントラストが高い方がMTFが向上する傾向があることが推測される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 蒸着源
2 蒸着原料
4 蒸着原料粒子
5 入射角
6 蒸着面
7 回転方向
9 シャッター
10 針状結晶
11 蒸着面の法線方向
12 空隙
13 影
14 透過部
15 衝立
16 基体
17 開口部
18 シャッタ
19 開口巾
20 遮蔽巾
21 成膜面
22 成膜面
23 成膜面
24 成膜面
26 基準方向
30 [001]結晶方位
31 <110>結晶方位
34 投影入射方向
41 シンチレータパネル
42 保護層
43 光検出器
44 受光素子
45光検出器基体
54 入射方向
60 入射X線
61 反射X線
100 シンチレータ層

Claims (17)

  1. 基体の蒸着面の法線に対してシンチレータ材料を斜めに入射させて前記シンチレータ材料を前記蒸着面に蒸着することで複数の結晶を有するシンチレータ層を製造するシンチレータパネルの製造方法であって、
    前記蒸着面内の一方向を基準方向とすると、
    前記シンチレータ材料の前記蒸着面への入射方向を前記蒸着面に投影した投影入射方向と前記基準方向との角度を変化させながら前記シンチレータ材料を前記蒸着面に蒸着する蒸着工程を有し、
    前記蒸着工程において、前記投影入射方向と前記基準方向との角度の変化に応じて、前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量を変化させることを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
  2. 前記投影入射方向と前記基準方向との角度の変化に応じた前記付着量の変化のコントラストが2.6以上であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  3. 前記シンチレータ層が有する複数の結晶のそれぞれは、n回回転対称性を有し、
    前記付着量の変化は周期的であり、
    前記付着量の変化の周期は、2π/nであることを特徴とする請求項1又は2項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  4. 前記シンチレータ材料を前記蒸着面へ出射する蒸着源と前記蒸着面との間に配置され、前記基準方向と前記投影入射方向との角度が所定の角度になる方向からの前記シンチレータ材料を遮蔽するシャッターを用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  5. 前記シャッターは、前記シンチレータ材料を遮蔽する遮蔽部と前記シンチレータ材料を透過する透過部とを有し、前記投影入射方向と前記基準方向との角度が0から2πに変化する間に、蒸着源と蒸着面との間に前記透過部と前記遮蔽部とのそれぞれが複数回ずつ配置されるように動作することを特徴とする請求項4に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  6. 複数の衝立が間隔をあけて前記蒸着面に配置された基体を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  7. 前記基体が面内回転することで、前記投影入射方向と前記基準方向との角度が変化することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  8. 蒸着源が前記蒸着面の法線に対する前記入射方向を保ちながら回転することで、前記投影入射方向と前記基準方向との角度が変化することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  9. 複数の蒸着源を用い、
    前記複数の蒸着源は、前記複数の蒸着源のそれぞれの前記投影入射方向と前記基準方向との角度が互いに異なるように配置されており、
    前記複数の蒸着源から前記蒸着面への蒸着を順次行うことで、
    前記投影入射方向と前記基準方向との角度の変化に応じて、前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量を変化させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  10. 前記基体を面内回転させ、前記基体が1回転する間に回転速度が変化することで、前記投影入射方向と前記基準方向との角度の変化に応じて、前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量を変化させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  11. 前記蒸着工程において、前記蒸着面へ蒸着原料を出射する蒸着源が、基体を中心として回転し、
    前記蒸着源が1回転する間に回転速度が変化することで、前記投影入射方向と前記基準方向との角度の変化に応じて、前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量を変化させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  12. 前記蒸着工程は、
    前記投影入射方向と前記基準方向とが第1の角度をなすように前記蒸着面に対して前記シンチレータ材料を蒸着する第1の蒸着工程と、
    前記投影入射方向と前記基準方向とが第2の角度をなすように前記蒸着面に対して前記シンチレータ材料を蒸着する第2の蒸着工程と、
    前記投影入射方向と前記基準方向とが第3の角度をなすように前記蒸着面に対して前記シンチレータ材料を蒸着する第3の蒸着工程と、
    前記投影入射方向と前記基準方向とが第4の角度をなすように前記蒸着面に対して前記シンチレータ材料を蒸着する第4の蒸着工程と、を順次行うことを複数回繰り返すことで行われ、
    第1の蒸着工程における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最大値は、
    前記第1の角度より大きく、前記第2の角度よりも小さい角度における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上であり、
    第2の蒸着工程における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最大値は、
    前記第2の角度より大きく、前記第3の角度よりも小さい角度における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上であり、
    第3の蒸着工程における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最大値は、
    前記第3の角度より大きく、前記第4の角度よりも小さい角度における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上であり、
    第4の蒸着工程における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最大値は、
    前記第4の角度より大きく、前記第1の角度よりも小さい角度における前記シンチレータ材料の前記蒸着面への付着量の最小値を2.6倍した値以上であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  13. 前記シンチレータ材料はヨウ化セシウムであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のシンチレータパネルの製造方法。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の製造方法で製造されたシンチレータパネルと、
    前記シンチレータパネルのシンチレータ層が放射線の照射を受けて発生させた光を検出する光検出器とを固定する工程を有することを特徴とする放射線検出器の製造方法。
  15. 基体と前記基体に形成されたシンチレータ層とを有するシンチレータパネルであって、
    前記基体の少なくとも前記シンチレータ層と接する面は結晶性の材料からなり、
    前記シンチレータ層は複数の針状のシンチレータ結晶を有し、
    前記複数の針状のシンチレータ結晶の配向が揃っており、
    前記基体の少なくとも一部の領域における結晶の配向と、前記複数の針状のシンチレータ結晶の配向とが異なることを特徴とするシンチレータパネル。
  16. 基体と前記基体に形成されたシンチレータ層とを有するシンチレータパネルであって、
    前記シンチレータ層は複数の針状のヨウ化セシウムの結晶を有し、
    前記複数の針状のヨウ化セシウムの結晶の配向が揃っており、
    前記基体はヨウ化セシウムの結晶ではないことを特徴とするシンチレータパネル。
  17. 請求項15又は16に記載のシンチレータパネルと、
    複数の受光素子を有し、前記シンチレータパネルで生じた光を検出する光検出器とを備えることを特徴とする放射線検出器。
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