JP6435170B2 - 一時貯留設備及び一時貯留施設 - Google Patents

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Description

本発明は、一時貯留設備及び一時貯留施設に関し、例えば、水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備え、特に雨水等の流出を抑制して都市型洪水を防止することができる一時貯留設備及び一時貯留施設に関する。
近年、多くの地域において都市化の進展が著しいが、一般に都市化された地域では道路や建物等がコンクリート等の保水性の悪い材料で覆われているため、雨水を貯留する能力が著しく低下しており、下水道の普及とも相俟って、雨水が下線へ淘汰する時間が短くなっている。そのため、都市化の進展に伴って都市河川が氾濫する都市型洪水が頻繁に発生しており、都市浸水災害の増大が大きな問題となっている。
そして、都市浸水災害を防止するために、雨水を一時的に貯留する技術が、特許文献1〜3に提案されている。
特許文献1には、植栽可能な植栽部からの余剰水を受け入れる一時貯留部を備えた緑化設備が開示されている。この緑化設備は、一時貯留部に、内部の水を外部に流出させる流出部が設けられていると共に、植栽部と一時貯留部との間に、余剰水を一時貯留部へ流入させる流入部が設けられている。また、流出部と流入部は、流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値が流入部から流入可能な単位時間当たりの水分量上限値未満となるように設定されている。
なお、上記の一時貯留部は、上面開放の箱型形状に形成され、その底面に設けられた開口が流出部になっており、開口の数或いは大きさで単位間当たりの水分量上限を調整している。
また、特許文献2には、植物を栽培可能な植栽層の下方に貯水可能な貯水層若しくは保水可能な保水層を設け、その貯水層若しくは保水層の下方に雨水を一時的に貯留可能な一時貯留層を設ける緑化設備で用いられる緑化用構造体が開示されている。この緑化用構造体では、貯水層若しくは保水層を構成する貯水部若しくは保水部と一時貯留層を構成する一時貯留部を有し、貯水部若しくは保水部と一時貯留部とが着脱可能になっている。
また、上記の一時貯留部には、外部へ排水する第2導水手段が設けられている。この第2導水手段は、一時貯留部の底面近傍に設けられた開口部に導水可能な導水部材を充填することにより、単位時間当たりの上限導水速度が調整できるようになっている。
また、特許文献3には、水を貯留する空間を有する貯水容器と、貯水容器の内側に収納され植栽部が載置される保水排水層又は培土と、貯水容器内に設けられ、保水排水層又は培土を支持して貯水容器の底面との間に水を貯留する空間を形成する支持部材と、貯水容器に貯留された水を毛細管現象で排水保水層又は培土へ給水する給水部材と、貯水容器に貯留された水が設定水位を超えると、貯水容器の外へ所定量排水する排水手段とを有している緑化容器が開示されている。この緑化容器は、排水手段が貯水容器の側壁を跨いで外部に露出した状態で設置されている。
特開2002−247914号公報 特開2004−261135号公報 特開2007−167039号公報
しかしながら、上述した従来技術は以下に示す課題を有している。
具体的には、特許文献1及び2に記載の技術(緑化設備、緑化用構造体)は、いずれも、一時貯留部の底面近傍から排水する構成であるため、一時貯留部にゴミや土壌等が入った場合、排水がうまくいかなくなる虞があるという課題を有している。すなわち、特許文献1及び2に記載の技術は、ゴミや土壌等の影響により排水性能が悪化するため、長期に亘って一時貯留機能を維持することができない虞がある。更に、特許文献1及び2に記載の技術は、底面からの排水のため、水圧によって排水量が異なってしまい、排水制御がうまくいかなくなる虞がある。
また、特許文献3に記載の緑化容器は、排水手段が貯水容器の側壁を跨いで外部に露出した状態で設置される構成であるため、排水手段の排水性能を確保するために、複数の緑化容器を並べて使用する場合、緑化容器相互に隙間をあけて設置しなければならず容易に施工できないという課題を有している。
また、特許文献3に記載の緑化容器の構成は、仮に緑化容器相互を接触させて並べた場合、或いは、何らかの理由(強風の影響等)で隙間をあけて並べられた緑化容器同士が接触してしまった場合、排水手段が潰れて排水性能が悪化して、最終的に一時貯留部としての機能を失う虞がある。
さらに、特許文献3に記載の緑化容器は、平面視で緑化容器の外周から排水手段が突出して露出しているため、美観を損ねているという課題を有している。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、複数の一時貯留設備を容易に施工でき、長期に亘って一時貯留機能を維持することが可能な、美観に優れた一時貯留設備及び一時貯留施設を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の第1態様は、水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、前記一時貯留部は、側壁と底面を有し、その上部に植栽部、平板又は砂利が設けられていると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、前記貫通部の周囲が貫通部壁で囲まれており、少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の第1態様は、水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、前記貫通部の周囲が前記側壁と一体で貫通部壁に囲まれており、少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の第1態様は、水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、前記貫通部の周囲が貫通部壁で囲まれて該貫通部の内部が中空状態に形成されており、少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられていることを特徴とする。
、排水部材には、例えば、長帯状の不織布等が用いられる。
本発明の第1態様によれば、一時貯留部の底面に当接し、且つ貫通部壁を跨いで貫通部に挿通する排水部材が設けられた構成により、排水部材の毛細管現象により一時貯留部の水分を、一時貯留部の外部に排水させることができる。そのため、本発明の第1態様によれば、一時貯留部に育成材やごみ等が入ってきても、排水機能が損なわれることがなく、水圧による影響もなくなる。
また、本発明の第1態様は、一時貯留部の側壁で囲まれた空間内に設けた貫通部の周囲を囲む貫通部壁に排水部材が設けられており、上述した従来技術(特許文献3)のように排水手段が容器の側壁を跨いで設置される構成(容器の外部に露出する構成)になっていない。したがって、本発明では、排水部材が外部の物に接触して潰れて排水性能が悪化することがなく、安定した排水性能が維持される。また、本発明では、複数の一時貯留設備を並べて使用する場合、隣接して設置する一時貯留設備に、排水部材が接触しないように注意して、一時貯留設備相互に隙間をあけて設置する必要がなく、容易に施工できる。
さらに、本発明の第1態様は、排水部材が一時貯留部の内部に設置されており、上述した従来技術(特許文献3)のように容器の外周から排水手段が突出して露出している構成ではないため、従来技術(特許文献3)のように美観を損ねることがない。
また、本発明の第2態様は、水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁の一部に内側にへこんだ凹部が設けられ、少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記側壁を跨いで外部に到達する排水部材が前記凹部内に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の第3態様は、水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁の一部に外側に突出した突出部が複数設けられ、少なくとも、前記底面に当接し、且つ隣接する前記突出部の間に位置する側壁を跨いで外部に到達する排水部材が設けられていることを特徴とする。
本発明の第2、3態様によれば、排水部材が一時貯留部の側壁を跨いで設けられており、排水部材の毛細管現象により、一時貯留部の水分を、一時貯留部の外部に排水させることができるため、上記の第1態様と同様、一時貯留部に育成材やごみ等が入ってきても、排水機能が損なわれることがなく、水圧による影響もなくなる。
また、本発明の第2態様では、排水部材が側壁の凹部内に設けられるようになっている(一時貯留部の外側に設置される排水部材が凹部以外の側壁よりも内側に配置されるようになる)。また、第3態様は、排水部材が隣接する突出部の間に位置する側壁を跨いで配置されるようになる(一時貯留部の外側に設置される排水部材が突出部よりも内側に配置されるようになる)。そのため、本発明の第2、3態様によれば、一時貯留部の外側に設置される排水部材が外部の物等に接触して潰れて排水性能が悪化する可能性が低減され、安定した排水性能が維持される。また、本発明の第2、3態様は、上記構成により、複数の一時貯留設備を並べて使用する場合、排水部材が隣接して設置する一時貯留設備に接触しないように注意して、一時貯留設備相互に隙間をあけて設置する必要がない。
また、本発明の第2、3態様は、上記構成により、従来技術(特許文献3)のように容器の外周から排水手段が突出して露出することがないため、従来技術(特許文献3)のように美観を損ねることがない。
また、前記一時貯留部を複数段積み重ねることにより、前記貫通部、前記凹部又は前記突出部相互間が平面視同一位置に配置されることが望ましい。
また、本発明の一時貯留施設は、水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を敷設面に敷設してなる一時貯留施設において、前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、前記貫通部の周囲が貫通部壁で囲まれており、少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられ、前記排水部材により、前記一時貯留部の水分が前記敷設面に排水されるようになっていることを特徴とする。
本発明によれば、美観に優れており、複数の一時貯留設備を複数並設させたとしても容易に施工でき、長期に亘って一時貯留機能を維持することができる一時貯留設備及び一時貯留施設を提供することができる。
本発明の第1実施形態の一時貯留設備を構成する植物栽培部を説明するための図であり、(a)は植物栽培部の底面図であり、(b)は植物栽培部の平面図である。 図1(b)に示した植物栽培部のA−A線断面図である。 本発明の第1実施形態の一時貯留設備を構成する貯水部を説明するための図であり、(a)は貯水部の底面図であり、(b)は貯水部の平面図である。 図3(b)に示した貯水部のB−B線断面図である。 本発明の第1実施形態の一時貯留設備を構成する一時貯留部を説明するための図であり、(a)は一時貯留部の底面図であり、(b)は一時貯留部の平面図である。 図5(b)に示した一時貯留部のC−C線断面図である。 本発明の第1実施形態の一時貯留設備の側面分解説明図である。 本発明の第1実施形態の一時貯留設備の側面を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の一時貯留設備における水の流れを説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態の一時貯留施設を示す側面図である。 本発明の第2実施形態の一時貯留設備を構成する一時貯留部を説明するための図であり、(a)は一時貯留部の平面図であり、(b)は図11(a)に示す一時貯留部に排水部材を設けた状態を示した平面図である。 本発明の第3実施形態の一時貯留設備を構成する一時貯留部を説明するための図であり、(a)は貯水部の平面図であり、(b)は図12(a)に示す一時貯留部のD−D線断面図である。 本発明の第3実施形態の一時貯留設備を示す模式図であり、(a)は第3実施形態の第1例の一時貯留設備を示す模式図であり、(b)は第3実施形態の第2例の一時貯留設備を示す模式図であり、(c)は第3実施形態の第3例の一時貯留設備を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の一時貯留部を重ねた設置例を示した模式図であり、(a)は一時貯留部を2段重ねた例を示した模式図であり、(b)は一時貯留部を3段重ねた例を示した模式図である。 本発明の第2実施形態の一時貯留部の変形例を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態(第1〜3実施形態)の一時貯留設備及び一時貯留施設について説明する。尚、本発明の一時貯留設備及び一時貯留施設は、以下に示す各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各構成要件を組み合わせ或いは組み替える構成や、各実施形態の各構成要件を削除するなど本発明の要旨の範囲内の全ての構成が含まれる。
《第1実施形態》
先ず、本発明の第1実施形態について、図1〜10を用いて説明する。
本発明の第1実施形態の一時貯留設備W1は、図9に示すように、敷設面GLに敷設される一時貯留部40と、一時貯留部40の上に設けられる貯水部20と、貯水部20の上に設けられる植物栽培部10とを備えている。
植物栽培部10には、育成材60が充填され、その育成材60に植物Pが植栽できるようになっている。
また、貯水部20は、植物栽培部10に植栽された植物Pに供給する水分を貯水するものであり、雨水等の水分が貯水されるようになっており、貯水された水が、後述する吸水棒19を介して植物Pに供給されるようになっている。
また、一時貯留部40は、集中豪雨等により、貯水部20の水分が一定量以上になった場合に、一定量をオーバーした水分を一時的に貯水すると共に、貯水した水分を徐々に敷設面GLに排水するものであり、一時的に降雨を貯めて都市型洪水等を防ぐ役割を果たしている。
以下、第1実施形態の一時貯留設備W1の各構成部を順次説明していく。
先ず、植物栽培部10の構成について図1、2を用いて説明する。
図示するように、植物栽培部10は、底面10aと側壁10bとを有する上面開口の矩形箱型(図示する例では、平面視略正方形の底面10aと、底面10aの各辺から上方に延設された側壁10bとを有する箱型)に形成されており、内部に育成材60を充填可能な構造となっている。この底面10aには余剰水を下方に排水するスリット状の排水孔10cが穿設されている。
また、底面10aには、上方に延びる平面視略十字形の柱状部材11aが複数立設している。また、底面10aには、側壁10bに沿って平面視略十字状の柱状部材11bと、略I字状の柱状部材11cとが複数立設している。これらの柱状部材11a、11b、11cにより、上部からの踏圧による育成材60の固化が防止される構造となっている。尚、図示する例では、柱状部材11a、11b、11cは、側壁10bよりも低い高さ寸法になっている。
また、複数の柱状部材11aの内の4つには、平面視略十字状の交点の位置に平面視円形の筒状部12が立設しており、筒状部12の底面には後述する固定ビスを挿通可能なビス固定孔12aが穿設されている。また、底面10aには下方に突出する突出凹部13が形成され、この突出凹部13の略中央には吸水棒19(図7参照)を取り付けるための取付孔13aが穿設され、この取付孔13aに吸水棒19が取り付けられるようになっている。取付孔13aに取り付けられた吸水棒19が、毛細管現象により貯水部20から水分を吸い上げて植物栽培部10に導水する構成になっている。
また、側壁10bの下端には、底面10aよりも下方に突出する脚部15が設けられている。
また、隣り合う2側壁10b・10bの外面には2つの突部16と1つの突部(図示せず)が設けられている。尚、同じように後述する貯水部20及び一時貯留部40の隣り合う2側壁にも2つの突部と1つの突部が設けられている。各部(植物栽培部10、貯水部20、一時貯留部40)の側壁に設けた突部は、一時貯留設備Wを形成する際に位置決めの目印になる。具体的には、一時貯留設備Wを形成する際に、2つの突部が同じ側面に位置するように、1つの突部も同じ側面に位置するように施工すると、施工間違いなく施工することができるようになる。
次に貯水部20の構成について図3、4を用いて説明する。
図示するように、貯水部20は、底面20aと側壁20bとを有する上面開口の矩形箱型(図示する例では、平面視略正方形の底面20aと、底面20aの各辺から上方に延設された側壁20bとを有する箱型)に形成されており、内部に水分を貯めることが可能な構造となっている。
また、底面20aには、上方に延びる平面視略十字状の柱状部材21aが複数立設している。また、底面20aには、側壁20bに沿って平面視略I字状の柱状部材21bと、平面視E字状の柱状部材21cとが複数立設している。そして、植物栽培部10からの踏圧を一連の柱状部材21a、21b、21cで支持する構造となっている。尚、図示する例では、柱状部材21a、21b、21cは、側壁20bと同じ高さか僅かに低い高さ寸法になっている。
また、底面20aには、底面20aから上方に延びる筒状のオーバーフロー部26が形成されている。このオーバーフロー部26は、上部に孔26aが穿設され上下に貫通した構成になっている(筒状の内側の底面10aが開口している)。この構成により、貯水部20に水分が一定以上貯まった場合に後述する一時貯留部40に水が排水されるようになる。尚、オーバーフロー部26は側壁よりも低く形成されている。
また、底面20aの一部に平面視略円形の凹部23が形成されており、この凹部23内に植物栽培部10の突出凹部13に取り付けられる吸水棒19が略当接するようになっており、貯水部20内の水分をより多く吸上げ可能な構造となっている。
また、植物栽培部10のビス固定孔12aに対応する位置に、中空で上方に立設する筒状突出部22が形成され、この筒状突出部22の上端に孔22aが穿設されている。この孔22aにビスが挿通されて、後述する一時貯留部40の筒状突出部42の上端までビスが導かれる構造となっている。
尚、筒状突出部22の周りには四つの補強のための補強用リブ24が形成されている。また、筒状突出部22の周りの底面20aは下方にへこんだへこみ部20a1が形成されており、敷設面GLに敷設した場合にへこみ部20aの底面が敷設面(或いは、下方に配置される一時貯留部40)に当接する構造となっている。
また、貯水部20の側壁20bで囲まれた空間内には、底面20aを上下に貫通する貫通部27が形成されている。具体的には、貯水部20の箱内の四隅部に、底面20aを上下に貫通する平面視矩形の貫通部27が形成されていると共に、側壁20bと一体に貫通部27を囲むように貫通部壁28が形成されている。また、貫通部27を囲む側壁20b及び貫通部壁28には、植物栽培部10の脚部15が嵌合するための脚部嵌合凹部35(図4参照)が形成されている。
尚、貫通部壁28は側壁20bと同じ高さ寸法か僅かに低い高さ寸法になっている。
また、4側壁のうちの一の側壁20bには隣り合う貯水部20と連係及び水分を流水可能な流水部29が形成されていると共に、この流水部29を有する側壁20bと対向する側壁20bに、流水部29を係合可能な被係合用凹部31が形成されている。また、柱状部材21a、21b、21cが立設している箇所、四隅等には底面20aから下方に向かって脚部25が突出しており、側壁20bが浮いた状態で、脚部25、へこみ部20a1及び凹部23の共働により支持する構造となっている。
次に一時貯留部40の構成について図5、6を用いて説明する。
一時貯留部40は、上述した貯水部20と略同じ構造となっている。そのため、以下では簡略化して説明する(一時貯留部40は、上述したオーバーフロー部26以外、貯水部20と同じである)。
図示するように、一時貯留部40は、底面40aと側壁40bとを有する上面開口の矩形箱型に形成されており、内部に水分を貯めることが可能な構造となっている。この底面40a及び側壁40bの構造は、貯水部20の底面20a及び側壁20bと同じである。
また、底面40aには、平面視略十字状の柱状部材41aと、平面視略I字状の柱状部材41bと、平面視E字状の柱状部材41cとが複数立設している。なお、柱状部材41a、41b、41cは、貯水部20の柱状部材21a、21b、21cと同じである。
また、底面40aには、底面40aから上方に延びる筒状で且つ上面が閉鎖された筒状部46が形成されている。この筒状部46は、上部に孔が穿設されていない以外は、貯水部20のオーバーフロー部26と同じ形状である。
また、底面40aの一部に平面視略円形の凹部43が形成されている。この凹部43は、貯水部20の凹部23と同じ形状である。
また、底面部40aには、上述した貯水部20の筒状突出部22に対応する位置に、筒状突出部22と同様の筒状突出部42が形成されている。この筒状突出部42の上端には孔42aが穿設されている。また、筒状突出部42の周りには、上述した貯水部20の補強用リブ24と同様の構造の補強用リブ44が形成されている。また、筒状突出部42の周りの底面40aは、下方にへこんだへこみ部40a1が形成されている。このへこみ部40a1には、貯水部20のへこみ部20a1と同じである。
また、一時貯留部40の四隅部には、底面40aを上下に貫通する平面視矩形の貫通部47が形成されていると共に、側壁40bと一体に貫通部47を囲むように貫通部壁48が形成されている。また、貫通部47を囲む側壁40b及び貫通部壁48には、貯留部20の脚部25が嵌合するための脚部嵌合凹部55(図6参照)が形成されている。なお、貫通部47、貫通部壁48、脚部嵌合凹部55は、貯水部20の貫通部27、貫通部壁28、脚部嵌合凹部35と同じ構造である。
また、4側壁のうちの一の側壁40bには隣り合う一時貯水部40と連係及び水分を流水可能な流水部49が形成されていると共に、この流水部49を有する側壁40bと対向する側壁40bに、流水部49を係合可能な被係合用凹部51が形成されている。また、柱状部材41a、41b、41cが立設している箇所、四隅等には底面40aから下方に向かって脚部45が突出している。なお、流水部49、被係合用凹部51、脚部45は、貯水部20の流水部29、被係合用凹部31、脚部25と同じである。
次に、植物栽培部10、貯水部20、一時貯留部40により構成される一時貯留設備W1について図7〜9を用いて説明する。
図示するように、一時貯留設備W1を敷設面GLに敷設する場合、敷設面GL上に一時貯留部40を敷設し、その上に平面視同一位置に貯水部20を載置し、その上に、平面視ずらした状態で植物栽培部10を載置する。
具体的には、図7に示すように、先ず、一時貯留部40の箱内の貫通部47を囲む貫通部壁48に、貫通部壁48を跨ぐように排水部材50を設置する(掛け渡す)。この排水部材50は、例えば、長帯状の不織布であり、その一端が一時貯留部40の底面40aに当接し、その他端が貫通部47の下端近傍に位置するように、貫通部壁48を跨いで貫通孔47に挿通するように設けられている。
尚、一時貯留部40の底面40aは、脚部45により敷設面GLより浮いた状態で維持される。そのため、排水部材50の一端が他端よりも高い位置になるように設置することで、排水部材50の毛細管現象により一時貯留部40に貯まった水分の殆どを排水することが可能になる。
尚、一時貯留部40を敷設面GLに敷設する際には、底面40aのへこみ部40a1に接着剤又は粘着剤などを塗布し、敷設面GLに固定する。
次に、一時貯留部40の上に貯水部20を載置し、その後、貯水部20の上に、吸水棒19を取り付けた植物栽培部10を載置する(図8に示す状態にする)。最後に、植物栽培部20の筒状突出部22に長いビスを打ち込み、ビスを貯水部20の筒状突出部22の孔22aに貫通させ、且つ一時貯留部40の筒状突出部42の孔42aにねじ込ませる。これにより、植物栽培部10と貯水部20は、敷設面GLに固定された一時貯留部40と一体化され、結果的に敷設面GLに固定されるようになる。
尚、図9に示すように、植物栽培部10に育成材60を充填して、その育成材60に植物Pを植栽することになるが、上記の作業を行った後に育成材60を充填して植栽を施しても良く、また予め植物栽培部10に育成材60だけ充填しておき、上記作業を行った後に植栽だけを施す、或いは予め植物栽培部10に育成材60を充填し、且つ植栽を施した後に、上記作業を行う等適宜である。
次に、第1実施形態の一時貯留設備W1の一時的に降雨を貯める機能について図9を参照しながら説明する。尚、図中の矢印が水の流れを示している。
図示するように、植物Pの上方からの雨水が排水孔10cや植物栽培部10の側壁10bから貯水部20に落下し、貯水部20に水分が貯められるようになっている。この貯められた水は、晴天時には吸水棒19を介して植物Pに供給される。また、降雨が多い場合に、貯水部20の水分が一定量以上(貯水部20の水分がオーバーフロー部26の上端よりも高い水位)となると、オーバーフロー部26の孔26aから一時貯留部40に排水され、一時貯留部40に水分が導かれる。一時貯留部40の水は、排水部材50により徐々に敷設面GLに排水されることとなるが、集中豪雨等の影響により、オーバーフロー部26からの水分の排水量が排水部材50の排水量よりも多くなると、一時貯留部40に徐々に水分が貯まり、一時的に降雨を貯める機能を発揮することとなる。その後、雨がやんだ場合は、徐々に一時貯留部40の水分が排水部材50により排水され、最終的には一時貯留部40は空に近い状態となり、次の集中豪雨に備えることが可能となっている。
このように、第1実施形態では、箱状に形成された一時貯留部40の箱内の四隅部に、底面40aを上下に貫通する貫通部47が設けられていると共に、側壁40bと一体に貫通部47を囲む貫通部壁48が形成されている。そして、排水部材50は、その一端が一時貯留部40の底面40aに当接し、その他端が貫通部47の下端近傍に位置するように、貫通部壁48を跨いで貫通孔47に挿通するように設置されている。すなわち、第1実施形態では、排水部材50が貫通部壁48を跨いで設けられ、排水部材50の毛細管現象により一時貯留部40の水分が敷設面GLに排水されるため、一時貯留部40に育成材やごみ等があったとしても、排水機能が損なわれることがない。
また、第1実施形態では、排水部材50が一時貯留部40の箱内に設けた貫通部壁48に設置されており、上述した従来技術(特許文献3)のように排水手段が側壁を跨いで設置される構成(容器の外部に露出する構成)になっていない。
したがって、第1実施形態では、排水部材50が外部の物(例えば、隣接して設置する一時貯留設備W1)に接触して潰れて排水性能が悪化する虞がなく、安定した排水性能が維持される。また、上記構成によれば、複数の一時貯留設備W1を設置する場合に、排水部材50が接触しないように注意して、一時貯留設備W1相互に隙間をあけて設置する必要がなく、従来技術(特許文献3)と比べて、施工が容易になる。
さらに、第1実施形態では、排水部材50が容器の外周に露出している構成ではないため、従来技術(特許文献3)のように美観を損ねることがない。
また、図10に示すように、上記の一時貯留設備W1を複数並設すると一時貯留施設Zが完成し、緑化と一時貯留施設とを一体で形成することが可能となる。
以上、第1実施形態の一時貯留設備W1を使用することにより、排水部材50が外部に露出せずに、美観に優れた一時貯留設備W1及び一時貯留施設Zを提供することが可能となり、長期に亘って安定した一時貯留機能を発揮することが可能となる。
また、一時貯留部40の四隅に貫通部47を形成することにより、勾配がある箇所であっても、勾配の低い側の貫通部47に排水部材50を設ければよく、確実に一時貯留部40の水分を排水することが可能となっている。
また、第1実施形態では、排水部材50の設置数によって、排水能力を調整することが可能となり、ユーザの期待にそえる機能(排水速度を容易に変えられる)を有する一時貯留設備W1及び一時貯留施設Zを提供することが可能となる。
《第2実施形態》
次に、本発明の第2実施形態の一時貯留設備について図11を用いて説明する。
ここで、図11は、本発明の第2実施形態の一時貯留設備を構成する一時貯留部を説明するための図である。
尚、第2実施形態の一時貯留設備W1は、第1実施形態の一時貯留設備W1の一時貯留部40の構成を一部変更したものであり、植物栽培部10及び貯水部20は第1実施形態と同じである。そのため、以下では第1実施形態と異なる構成を詳細に説明し、同じ構成の説明は省略する。また、以下の第2実施形態の説明では、第1実施形態と同じ構成及び相当する構成には、同じ符号を付けている。
図示するように、第2実施形態の一時貯留部40は、側壁40bの一部に内方にへこんでいる凹部70を設け、この凹部70に側壁40bを跨いだ状態の排水部材50を設ける構成となっている。具体的には、排水部材50は、その一端が一時貯留部40の底面40aに当接し、その他端が側壁40bを跨いで外部に到達するように凹部70内に設けられている。
また、図11(b)に示すように排水部材50の厚みは、凹部70のへこみよりも薄くなるように構成されており、一時貯留施設W1を構成した場合に、排水部材50が凹部70に収容され、凹部70以外の側壁よりも内側に配置されるようになっている。この構成により、排水部材50が一時貯留部40の側壁40b相互に挟まれてしまうことを未然に防止し、長期に亘って排水性能を維持することが可能となっている。
なお、図中では、貫通部47及び貫通部壁48が設けられている例を示しているが、第2実施形態では貫通部47及び貫通部壁48が設けられていない構成でも良い。
このように、第2実施形態では、排水部材50は、その一端が一時貯留部40の底面40aに当接し、その他端が側壁40bを跨いで外部に到達するように設けられ、排水部材50の毛細管現象により一時貯留部40の水分が敷設面GLに排水されるようになるため、第1実施形態と同様、一時貯留部40に育成材やごみ等があったとしても、排水機能が損なわれることがない。
また、第2実施形態は、図11(b)に示すように、排水部材50が凹部70内に収納されるようになるため、上述した従来技術(特許文献3)のように「排水手段が外部の物に接触して潰れて排水性能が悪化すること」がなく、安定した排水性能が維持される。
また、第2実施形態は、排水部材50が凹部70内に収納されるようになるため、複数の一時貯留設備W1を並べて使用する場合、隣接して設置する一時貯留設備W1に排水部材50が接触しないように注意して、一時貯留設備W1相互に隙間をあけて設置する必要がない。
さらに、第2実施形態は、排水部材50が凹部70内に収納されるようになるため、従来技術(特許文献3)のように美観を損ねることがない。
《第3実施形態》
次に、本発明の第3実施形態の一時貯留設備について図12及び図13を用いて説明する。
ここで、図12は、本発明の第3実施形態の一時貯留設備を構成する一時貯留部を説明するための図である。また、図13は、本発明の第3実施形態の一時貯留設備を示した模式図である。
尚、第3実施形態は、第1実施形態の一時貯留部40の構成を一部変更し、植物栽培部10及び貯水部20を用いないで構成するものである(第3実施形態は、植物栽培部10及び貯水部20が存在しない例である)。
先ず、第3実施形態の一時貯留部80の構成を説明する。
図12に示すように、第3実施形態の一時貯留部80は、底面80aと側壁80bを有する上面開口の矩形箱型(図示する例では、平面視略正方形の底面80aと、底面80aの各辺から上方に延設された側壁80bとを有する箱型)に形成されており、内部に水分を一時的に貯めることが可能な構造となっている。
底面80aには、平面視略十字形の柱状部材81aが側壁80bと同じ高さまで複数立設していると共に、側壁80bに沿って平面視略I字状の柱状部材81bが側壁80bと同じ高さまで複数立設し、後述する平板100或いは砂利110などを支持可能な構造となっている。
また、底面80aの略中央に円筒状からなる貫通部壁88を有する貫通部87が形成されている。貫通部87は、底面80aを上下に貫通しており、その周囲が貫通部壁88により囲まれている。この貫通部壁88は、側壁80bよりも低い高さ寸法で形成されている。また、円筒状の貫通部壁88の周りの底面(外周囲の底面)80aには、下方にへこんだへこみ部80a1が形成されていると共に、このへこみ部80a1には円筒状を中心に放射状に下面開放のリブ84が形成され、排水部材50により排水された水分がリブ84の下面を通って効率よく排水可能な構造となっている。また、側壁80bの下面には適宜切欠き(図示せず)を設けた脚部85が形成されており、この脚部85により底面80aが敷設面GLから浮いた状態で支持されている。
次に、上記の一時貯留部80を用いた一時貯留設備W2について、3例を挙げて説明する。
具体的には、第3実施形態の一時貯留設備W2は、例えば、図13(a)に示すように、一時貯留部80を敷設面GLに敷設する際に、貫通部壁88を跨いだ状態で排水部材50を設け、さらに、一時貯留部80の上に水分を通すことが可能な平板(透水平板)100を載置することにより形成される。
ここで、排水部材50は、その一端が一時貯留部80の底面80aに当接し、その他端が貫通部87の下端近傍に位置するように、貫通部壁88を跨いで貫通部87に挿通するように設けられる。
また、第3実施形態の一時貯留設備W2は、例えば、図13(b)に示すように、貫通部壁88を跨いだ状態で排水部材50を設けた一時貯留部80の上に、不織布や孔あき板等からなる支持部材102を設置して、その支持部材102の上に砂利110を載置することにより形成される。
また、第3実施形態の一時貯留設備W2は、例えば、図13(c)に示すように、貫通部壁88を跨いだ状態で排水部材50を設けた一時貯留部80の上に、底面に孔のあいた容器104を載置し、その中に砂利110などを充填する等により形成される。尚、第3実施形態の一時貯留設備W2を複数並設することにより一時貯留施設を形成することが可能となる。
このように、第3実施形態では、排水部材50が一時貯留部80の箱内に設けた貫通部壁88に設置されているため、排水部材50が外部の物に接触して潰れて排水機能が損なわれる虞がなく、且つ複数の一時貯留設備W2を並べて使用する場合、隣接して設置する一時貯留設備Wに排水部材50が接触しないように注意して、一時貯留設備W2相互に隙間をあけて設置する必要がない。また、第3実施形態では、排水部材50が一時貯留部80の箱内に設置されているため、従来技術(特許文献3)のように美観を損ねることがない。
また、第3実施形態の一時貯留設備W2及び一時貯留施設を使用することにより、植物以外であっても容易に一時貯留設備W2や一時貯留施設を提供することが可能となる。また、第3実施形態では、貯水部20が存在しないため、安価に、一時貯留設備W2や一時貯留施設を提供することが可能となる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態〜第3実施形態によれば、美観に優れており、例えば、複数の一時貯留設備を複数並設させたとしても容易に施工でき、長期に亘って一時貯留機能を維持することができる一時貯留設備及び一時貯留施設が提供できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において、様々な拡張及び変形が可能であり、例えば各実施形態及び以下の変形例の構成をそれぞれ組み合わせることが可能である。
例えば、植物栽培部10、貯水部20、一時貯留部40、80の形状は上記各実施形態の平面視略正方形以外にも適宜である。また、植物栽培部10、貯水部30、一時貯留部40、80以外にも、災害時に飲料水や生活水として使用できる貯水部を追加する等適宜である。
また、図14(a)、(b)に示すように一時貯留部40を複数段重ねる構造であっても良く、同じ一時貯留部40を複数段重ねる(同じでなくても貫通部47が平面視同一位置にあれば良い)ことにより、平面視同一箇所に貫通部47が形成され、一連の排水経路が形成されることとなり、ユーザの要望にあった一時貯留設備W1及び一時貯留施設Zを提供することが可能となる。
尚、図14(a)では、上述した第1実施形態において一時貯留部40を2段重ねた例を示しており、14(b)は一時貯留部40を3段重ねた例を示している。
そして、図14(a)、(b)のいずれにおいても、一時貯留部40が下に存在する上側の一時貯留部40には、貯水部20と同様の構成のオーバーフロー部460(図4〜6で示した筒状部46の上面に孔461が穿設されたオーバーフロー部460)が設けられている。この構成により、上側の一時貯留部40が満水になると、その下の一時貯留部40にオーバーフロー部460を介して排水されることとなる(最下層の一時貯留部40は、第1実施形態と同様の構成でよい)。
また、一時貯留部40から排水される排水部材50の単位時間当たりの排水速度を各段で異ならせる(上から順次単位時間当たりの排水速度を遅くする、或いは早くする、ランダムに速度を設定する)と、よりユーザの要望にあった一時貯留設備W1及び一時貯留施設Zを提供することが可能となる。尚、単位時間当たりの排水速度を変える方法としては、排水部材50の断面積を変える、或いは排水部材50の材質を変える、排水部材50の数を変える等適宜である。
また、図14に示す例の場合、オーバーフロー部26、460が平面視同一位置に存在することとなり、一時貯留部40への水の貯まりが少なくなる虞がある場合は、例えばオーバーフロー部460の下面に水を誘導するシート或いは板状部材を設ける、或いは一時貯留部40を90度や180度回転させて積み重ねることにより、オーバーフロー部460の平面視位置がずれるようにする等適宜である。
また、上述した第2実施形態では、一時貯留部40の側壁40bに凹部70を設ける構成について説明したが、図15に示すように、一時貯留部40の側壁40bに(側壁40bの一部に)外方に突出する突出部90を複数設け、この突出部90相互間に排水部材50を設ける構造であっても良い。
図示する例では、側壁40bに、2つの突出部90が所定間隔を開けて設けられている。この突出部90は、排水部材50の厚み寸法以上に、側壁40bから外方に
突出している。そして、排水部材50は、その一端が底面40aに当接し、且つ2つの突出部90(隣接する突出部90)の間に位置する側壁40を跨いて外部に到達するように設けられている。
また、第1実施形態及び第2実施形態共に、必ずしも植物栽培部10に育成材60及び植栽を施す必要はなく、第3実施形態のように平板100を載置する、或いは砂利110を充填する構造であっても良い。また、植物Pが耐乾燥性に強い場合などは、必ずしも貯水部20を設ける必要はなく、一時貯留部40の上に直接植物栽培部10を載置しても良く、より安価に一時貯留設備W1及び一時貯留施設Zを提供することが可能となる。
また、各柱状部材(11a〜11c、21a〜21c、41a〜41c、81a、81b)を適宜或いは全く設けない構成とすることも可能であり、又、柱状部材(11a〜11c、21a〜21c、41a〜41c、81a、81b)の平面形状はL字形、円形、楕円形、多角形等適宜であるが、柱状部材(11a〜11c、21a〜21c、41a〜41c、81a、81b)は中空部を有しない構造とすると、上に載置されるものの支持強度が上がると共に、一時貯留部40の貯留用の空間を多くとることができて好適である。
また、一時貯留部40は、必ずしもユニット化する必要はなく、現場で組み立てる構造であっても良い。
また、第3実施形態の一時貯留部80を複数敷設し、その上に、不織布等の透水シートを敷設(必要に応じて保水排水層を設ける等適宜である)し、その上に育成材を充填し、植物を植栽する等、第3実施形態で植物Pを栽培する構成であっても良い。
また、貫通部47、87及び貫通部壁48、88の位置、数、形状、高さ等は適宜であり、特に高さの場合は、上端に排水部材50を跨がせることが可能な凹部を設けると好適であり、貫通部壁47の上端で上に載置されるものを支持できると共に、排水部材50も挿通可能で、長期に亘って排水性能を維持可能である。また、必ずしも貫通部壁48、88の上端を跨がせる必要はなく、貫通部壁48、88に穴を穿設し、その穴に排水部材50を挿通する構成であっても良い。
また、排水部材50は、一時貯留部に貯められた水を導水可能なものであればなんであっても良い。
また、上述した全ての実施形態において、一時貯留部40(或いは一時貯留部80)と、貯水部20、植物栽培部10、支持部材或102或いは平板100とが1対1の関係である必要がなく、1対複数或いは複数対1の関係であっても良い。また、複数は整数倍である必要もない。
また、第1実施形態の一時貯留部40の筒状部46は、貯水部20のオーバーフロー部26の孔26aを蓋で塞ぐ構造、或いは孔26aの開いている状態で使用する構造にしても良く、全く同一構成の部材を使用することが可能となる。
本発明の一時貯留設備W1、W2及び一時貯留施設Zは、建築物の屋上、屋根、ベランダ等の人工地盤上のみならず、地上、地面を掘った地中等に一部埋設して使用することもできる。
Z…一時貯留施設
W1、W2…一時貯留設備
10…植物栽培部
10a…底面
10b…側壁
10c…排水孔
11a、11b、11c…柱状部材
12…筒状部
12a…ビス固定孔
13…突出凹部
13a…取付孔
15…脚部
16…突部
19…吸水棒

20…貯水部
40…一時貯留部
20a、40a…底面
20a1、40a1…へこみ部
20b、40b…側壁
21a、21b、21c、41a、41b、41c…柱状部材
22、42…筒状突出部
22a、42a…孔
23、43…凹部
24、44…補強用リブ
25、45…脚部
26、460…オーバーフロー部
26a、461…孔
27、47…貫通部
28、48…貫通部壁
29、49…流水部
31、51…被係合用凹部
35、45…脚部嵌合凹部
46…筒状部
50…排水部材
70…凹部
80…一時貯留部
80a…底面
80a1…へこみ部
80b…側壁
81a、81b…柱状部材
84…リブ
85…脚部
87…貫通部
88…貫通部壁

100…平板
102…支持部材
110…砂利

Claims (7)

  1. 水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、
    前記一時貯留部は、側壁と底面を有し、その上部に植栽部、平板又は砂利が設けられていると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、
    前記貫通部の周囲が貫通部壁で囲まれており、
    少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられていることを特徴とする一時貯留設備。
  2. 水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、
    前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、
    前記貫通部の周囲が前記側壁と一体で貫通部壁に囲まれており、
    少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられていることを特徴とする一時貯留設備
  3. 水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、
    前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、
    前記貫通部の周囲が貫通部壁で囲まれて該貫通部の内部が中空状態に形成されており、
    少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられていることを特徴とする一時貯留設備
  4. 水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、
    前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁の一部に内側にへこんだ凹部が設けられ、
    少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記側壁を跨いで外部に到達する排水部材が前記凹部内に設けられていることを特徴とする一時貯留設備。
  5. 水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を備えた一時貯留設備において、
    前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁の一部に外側に突出した突出部が複数設けられ、
    少なくとも、前記底面に当接し、且つ隣接する前記突出部の間に位置する側壁を跨いで外部に到達する排水部材が設けられていることを特徴とする一時貯留設備。
  6. 前記一時貯留部を複数段積み重ねることにより、前記貫通部、前記凹部又は前記突出部相互間が平面視同一位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の一時貯留設備。
  7. 水分を受け入れ、一時的に水分を貯留可能な一時貯留部を敷設面に敷設してなる一時貯留施設において、
    前記一時貯留部は、側壁と底面を有すると共に、前記側壁で囲まれた空間内に、前記底面を上下に貫通する貫通部を有し、
    前記貫通部の周囲が貫通部壁で囲まれており、
    少なくとも、前記底面に当接し、且つ前記貫通部壁を跨いで前記貫通部に挿通する排水部材が設けられ、
    前記排水部材により、前記一時貯留部の水分が前記敷設面に排水されるようになっていることを特徴とする一時貯留施設。
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