JP4279009B2 - 緑化用構造体及び緑化設備 - Google Patents

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  • Cultivation Of Plants (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋上、ベランダ等に緑化エリアを形成する緑化設備及び緑化用構造体に係り、特に雨水等の流出を抑制して都市型洪水を防止することができる緑化用構造体及び緑化設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの地域で都市化の進展が著しいが、一般に都市化された地域では道路や建物等がコンクリート等の保水性の悪い材料で覆われているため、雨水を貯留する能力が著しく低下しており、下水道の普及とも相俟って、雨水が河川へ到達する時間が短くなっている。そのため、都市化の進展に伴って都市河川が氾濫する都市型洪水が頻繁に発生しており、都市浸水災害の増大が大きな問題となっている。また、ヒートアイランド現象の防止等を図り都市環境を向上すべく、都市緑化が盛んに行われている。
【0003】
そして、都市緑化を図りつつ都市型洪水を防止する対策として、例えば建物の屋上面に土壌を敷設し、土壌に芝生、樹木、草花等を植栽して緑化エリアを形成することで、都市緑化を図ると共に、土壌に雨水を含浸させ雨水の流出を抑制することが行われているが、建物の屋上面に土壌を敷設する場合には土壌厚の問題が発生する。即ち、土壌の保水性は限られるため、土壌厚を厚くして保水性を向上させることになるが、土壌厚を厚くすると土壌荷重が増大し、建物の耐荷重性の範囲を超えてしまうという問題を生じ、逆に土壌厚を薄くすると雨水の含浸量が殆どなくなるため、都市型洪水の対策に役立たなくなってしまう。
【0004】
そのため、土壌厚や土壌荷重を増加せずに緑化エリアの保水能力を向上することに関連する技術が特許文献1〜3で提案されている。特許文献1には、ハウジング内の下部に多孔質礫状材を充填した各貯水槽を設け、各貯水槽の上部と隣接する貯水槽の隙間とその上部に、所定量以上の雨水が降ると各貯水槽に通過させる地盤を保持板で保持して設け、各貯水槽と前記地盤との間に給水制限シートを設け、各貯水槽の水位が前記隙間の地盤の下端面より上昇したときに、前記地盤を経て雨水を前記ハウジング外に徐々に排出する排出手段を前記隙間に配設する雨水貯留型植栽地盤が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、雨水等を所定の水位以下に制御しながら貯留すると共に空気層を形成する貯留水槽と、貯留水槽内に設置される土壌層支持構造体と、土壌層支持構造体上に形成される植栽用土壌層と、貯留水槽内の貯留水を植栽用土上層に給水する給水手段を有し、余剰水をオリフィス、オーバーフロー管、ポンプで排水する貯留緑化給水システムが開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、植栽部の余剰水を受け入れる一時貯留部を備え、一時貯留部に内部の水を流出する流出部を設け、植栽部と一時貯留部との間に余剰水を一時貯留部へ流入する流入部を設け、流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値が流入部から流入可能な単位時間当たりの水分量上限値未満となるように設定し、一時貯留部で降雨のピーク時に於ける流出量をカットする緑化設備で、貯水トレー上に一時貯留部が配置されるものが開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特許第3121174号公報
【特許文献2】
特開2002−294766号公報
【特許文献3】
特開2002−247914号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1の植栽地盤は、雨水の貯水槽内に多孔質礫状材が充填されていることから、貯水槽の外観に比し貯水空間が極めて少なくなる。そのため、緑化エリアの保水能力を高めるために、植栽地盤或いは多孔質礫状材が充填された貯水槽の高さを高くして大型化する必要が生じ、植栽地盤の重量が重くなってしまう。また、前記植栽地盤は、保持板上の地盤の下端面の位置より貯水槽の水位が上になった場合に、水を貯水槽上部の地盤中に一旦上昇し、前記保持板上の地盤を経て排水する構成であるから、地盤が潤っている場合には水分の上昇による排水機能が発揮できず、例えば少量の雨が降り続いた際には雨水が全く排水されずに貯水槽が満水状態になってしまう。さらに、貯水槽で毛細管現象が生ずることから、排水すべき水分が貯水槽間の排水手段では無く貯水槽に続々と導かれ、貯水槽の満水状態がより早く到来してしまう。そして、貯水槽が満水状態で、その後に雨量のピークに達した場合には、雨水の流出量を抑制することは殆どできなくなってしまう。
【0009】
これに対し、特許文献2の緑化設備は、不必要に重量を増加せず、雨水の流出抑制機能を維持することが可能であるが、緑化設備の全体に一律で雨水を一時貯留する構造を設ける高価なものであるため、一時貯留構造を不要とすることや低価格化を望む顧客ニーズに合致しない場合がある。更に、一時貯留構造を取り替え、貯留可能な水分量を変更する作業等を容易に行うことができず、一端施工が完了した後に一時貯留性能をアップさせたい場合等には、再施工して部材を全て取り替える作業等を行う必要が生じ、施工性に劣り高コストになる。
【0010】
また、特許文献3の緑化設備は、植栽部と貯水トレーの間に一時貯留部が設けられるため、緑化設備や植栽部の高さが高いものになり、例えば一時貯留部が不要な顧客に対しても、無駄な高さを有する緑化設備や植栽部を提供することになり、顧客の要望に沿えない場合も生ずる。更に、植栽部からの余剰水が一時貯留部へ流入するため、一時貯留部内に土壌等の育成材が入り込んで流出口を塞ぐ等により、一時貯留性能を維持できない虞がある。更に、一時貯留部と貯水トレーが全く異なる構造で、2種類の部材を別途に容易する必要があり、製造コストが高コストになる。
【0011】
そのため、不必要に重量を増加せず、雨水の流出抑制機能を維持することが可能であると共に、顧客の要望に応じて一時貯留層の設置や不設置を容易に変更することが可能であり、又、低コストで良好な施工性を有する緑化設備が切望されている。
【0012】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、不必要に重量を増加させずに雨水の流出抑制機能を良好に維持することが可能であり、又、顧客の要望に応じて一時貯留部或いは一時貯留層の設置や不設置を容易に変更することが可能であり、又、低コスト化を図ることができ、良好な施工性が得られる緑化用構造体及び緑化設備を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の緑化用構造体は、植物を栽培可能な植栽層の下方に貯水可能な貯水層若しくは保水可能な保水層を設け、該貯水層若しくは保水層の下方に雨水を一時的に貯留可能な一時貯留層を設ける緑化設備で用いられる緑化用構造体であって、該貯水層若しくは保水層を構成する貯水部若しくは保水部と該一時貯留層を構成する一時貯留部を有し、該貯水部若しくは保水部と該一時貯留部が着脱可能であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の緑化用構造体は、植物を栽培可能な植栽層の下方に貯水可能な貯水層若しくは保水可能な保水層を設け、該貯水層若しくは保水層の下方に雨水を一時的に貯留可能な一時貯留層を設ける緑化設備で用いられる緑化用構造体であって、該貯水層若しくは保水層を構成する貯水部若しくは保水部と該一時貯留層を構成する一時貯留部を有し、該貯水部若しくは保水部に余剰水を該一時貯留部へ導く第1導水手段が設けられ、該一時貯留部に外部へ水分を排出する第2導水手段が設けられ、該第2導水手段の上限導水速度を該第1導水手段の上限導水速度よりも遅く設定されていることを特徴とする。更に、第1導水手段の水分の導入口を貯水部の略上部の所定高さに設ける等、所定貯水量を超える場合に第1導水手段が一時貯留部への導水を開始する構成とすると好適である。
【0015】
更に、本発明の緑化用構造体は、前記第2導水手段が、前記一時貯留部の底面近傍に設けられた開口部に導水可能な導水部材を充填してなることを特徴とする。前記導水部材は、例えば毛細管現象により導水可能な導水部材とする。また、本発明の緑化用構造体は、前記第1導水手段を、前記貯水部の底面から立設する中空筒材とし、前記中空筒材が上端から前記貯水部の底面の下端まで連なった開口を有することを特徴とする。
【0016】
更に、本発明の緑化用構造体は、前記貯水部若しくは保水部と一時貯留部が同一構造であることを特徴とする。好適には、上記開口部を薄肉形成されるノックアウト構造とするとよい。
【0017】
また、本発明の緑化設備は、植物を栽培可能な植栽層の下方に貯水可能な貯水層若しくは保水可能な保水層を設け、該貯水層若しくは保水層の下方に雨水を一時的に貯留可能な一時貯留層を設けることを特徴とし、更に、本発明の緑化用構造体は、植物を栽培可能な植栽層の下方に貯水可能な貯水層若しくは保水可能な保水層を設け、該貯水層若しくは保水層の下方に雨水を一時的に貯留可能な一時貯留層を設ける緑化設備で用いられる緑化用構造体で、貯水部若しくは保水部の下方に雨水を一時的に貯留可能な一時貯留部が設けられるものとする。また、本発明の緑化用構造体は、植物を栽培可能な植栽層の下方に設けられ、水分を貯水して植物に供給する貯水部と、該貯水部の下方に設けられ、該貯水部から導水される水分を一時的に貯留して外部に排出する一時貯留部とを有し、該一時貯留部の底面に下方に突出する脚部と上方に突出する柱状部材とを設け、該柱状部材で該貯水部を支持することを特徴とする。
【0018】
【作用】
本発明の緑化用構造体等は、植栽層の下方に設けられる貯水部若しくは保水部の下方に一時貯留部を設け、貯水部若しくは保水部と一時貯留部を着脱可能とすることにより、顧客の要望に沿って適宜一時貯留層を取り付け或いは取り除くことが可能となり、例えば一時貯留部を取り外して緑化用構造体や緑化設備の一部或いは全体の高さを抑えることができる。更には、不必要に重量を増やさずに、所望の雨水の流出抑制機能を発揮させることが可能である。
【0019】
また、本発明の緑化用構造体等は、植栽層の下方に設けられる貯水部若しくは保水部の下方に一時貯留部を設け、貯水部若しくは保水部に余剰水を一時貯留部へ導く第1導水手段を設け、一時貯留部に外部へ水分を排出する第2導水手段を設け、第2導水手段の上限導水速度を第1導水手段の上限導水速度よりも遅く設定することにより、第2導水手段の導水速度を超える降雨量があった場合には一時貯留部に水分を貯留して、降雨のピーク時等に於ける雨水の流出抑制を容易且つ確実に行うことができる。更に、第1導水手段の水分の導入口を貯水部の略上部の所定高さに設ける等により、植栽層からの余剰水に混入して育成材等が貯水部等に落下した場合にも貯水部等から一時貯留部への落下を防止することができ、第2導水手段が詰まる等で流出抑制機能や排出機能が阻害されることを防ぐことができる。
【0020】
また、第2導水手段を一時貯留部の底面近傍に設けられた開口部に導水可能な導水部材を充填して構成することにより、万一、一時貯留部に異物が入った場合にも、第2導水手段に異物が詰まって導水或いは排水できなくなる等の不具合を防止することができ、一時貯留部内の全ての水分を良好に排出することが可能となる。
【0021】
また、貯水部若しくは保水部と一時貯留部が同一構造とし、好適には上記開口部を薄肉形成されるノックアウト構造とすると、貯水部若しくは保水部と一時貯留部を別個に製造して用意する必要がなくなり、緑化用構造体や緑化設備の低コスト化を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面に沿って説明する。図1及び図2は本発明の第1実施形態に関し、図1は貯水部及び一時貯留部を示す図、図2は緑化設備を示す図である。
【0023】
第1実施形態に於ける緑化用構造体10は貯水部20及び一時貯留部30を有し、貯水部20は、図1に示すように、平面視略正方形で側壁21及び底面22を有する上面開口の略箱形であって、底面22の下面の四隅近傍から下方に突出して脚部23が設けられており、脚部23を後述する一時貯留部30の上面開口に嵌め込んで位置決め可能な構成である。又、底面22の上面の所定箇所から上方に突出して平面視略十字形の第1柱状部材24が複数(図示例では16本)設けられ、第1柱状部材24は側壁21と略同一高さまで立設され、後述する植栽層400からの踏圧等の外力或いは植栽層自体の重さを支持し、貯水部20の変形を防止可能な構成である。
【0024】
貯水部20の左右の側壁21の近傍には、余剰水を流出する第1導水手段25が複数(図示例では6本)立設されている。本実施形態の第1導水手段25は中空筒形で、その上端が側壁21よりも低く形成されていると共に、前記中空は底面22の下面まで連なって下端が開口しており、貯水部20内の水位が第1導水手段25の上端よりも高い水量になると、上端の開口から筒内を通って下端の開口から後述する一時貯留部30へ導出或いは排出する構成であり、第1導水手段25の上端の高さによって貯水部20内に貯水可能な水量或いは水位が決定されている。
【0025】
一時貯留部30は、貯水部20と略同大同形で側壁31及び底面32を有する上面開口の略箱形であって、底面32の下面の四隅近傍から下方に突出して脚部33が設けられており、脚部33で敷設面500に敷設した際に一時貯留部30の底面32と敷設面500との間に排水空間Sを形成し、後述する第2導水手段35から排出された水分をスムーズに外部に排出可能になっている。又、底面32の上面の載置される貯水部20の第1柱状部材24の下端と対応する位置からそれぞれ上方に突出して平面視略十字形の第2柱状部材34が複数(図示例では16本)設けられ、第2柱状部材34は側壁31と略同一高さまで立設され、貯水部2の重さや植栽層の重さや植栽層からの踏圧等の外力を支持し、一時貯留部30の変形を防止可能な構成である。
【0026】
一時貯留部30の底面32の中央近傍には4つの排出口351が穿設されており、各排出口351に不織布等の毛細管現象を利用して水分を外部に導水可能な導水部材352が嵌め込まれて或いは充填されてなる第2導水手段35が設けられ、第2導水手段35により一時貯留部30内の水分が外部に排出されるようになっている。
【0027】
そして、一時貯留部30の上方に貯水部20を載置し、貯水部20の脚部23を一時貯留部30の上面開口側から側壁31内に嵌め込んで、側壁31の内面に当接させて位置決め固定し、緑化用構造体10が構成される。緑化用構造体10では、筒形の第1導水手段25は貯水部20内の余剰水が筒の内部を落下する上限導水速度が速い構成で、他方、第2導水手段35は毛細管現象を利用して一時貯留部30内の水分を徐々に外部へ排出し、最終的には降雨がなくなった後に一時貯留部30内の水分を略全て排出可能な上限導水速度が遅い構成であり、一時貯留部30の第2導水手段35から外部へ排出される単位時間当たりの上限導水量(上限導水速度)は、貯水部20の第1導水手段25から一時貯留部30内へ導水可能な上限導水速度よりも遅く設定されている。
【0028】
また、例えば屋上等の人工地盤上に緑化エリアを形成するため、緑化用構造体10を複数敷設し、緑化用構造体10の貯水部20上に植栽層400を形成して緑化設備100を構成する場合には、図2に示すように、一時貯留部30を敷設面500に複数敷設し、その一時貯留部30上に貯水部20を載置して設けて、或いは一時貯留部30上に貯水部20を載置した緑化用構造体10の状態で複数敷設面500に敷設して、一時貯留層300及び貯水層200を形成し、その貯水部20の上に植栽層400を形成する。植栽層400は、例えばある程度剛性を有する不織布或いは板状材等からなる植栽層支持部材401を貯水部20上に敷設し、後述する吸水部材404を設け、その上に土壌等の育成材402を敷設し、その育成材402或いはその上で植物403を栽培可能として構成する。
【0029】
前記植栽層400の底部である植栽層支持部材401は、敷設された状態で第1柱状部材24或いは第1柱状部材24及び側壁21により支持される。植栽層支持部材401には、雨水等の余剰水を貯水部20内へ導くための複数の排出口(図示せず)が穿設されていると共に、吸水部材404を挿通可能な挿通口(図示せず)が貯水部20に併せて複数穿設され、前記挿通口に挿通される吸水部材404は植栽層400の育成材402の水分が不足した場合に貯水部20内の水分を毛細管現象等で吸水するようになっている。
【0030】
上記緑化設備100に於いて、上からの降雨は図2の2点鎖線の矢印のように植栽層400の育成材402内に浸透し、植栽層400からの余剰水は植栽層支持部材401の排出口から貯水部20内へ導かれる。貯水部20に導かれた水分は第1導水手段25の上端位置の水位Wまでは貯水部20内に貯水され、それ以上の余剰水は第1導水手段25から一時貯留部30内へ排出或いは導水される。前記一時貯留部30内へ導水される水分の導水速度が第2導水手段35の外部への上限導水速度以上である場合には一時貯留部30内に徐々に水分が貯留され、又、第2導水手段35の上限導水速度以下の水分が貯水部20から導水される場合には、水分はそのまま貯留されることなく外部へ排出される。
【0031】
前記構成により、例えば多量の降雨時には植栽層400の育成材402にある程度の水分を保水し、育成材402に保水しきれなかった水分は貯水部20内に貯水し、貯水部20内に貯水しきれなかった水分は単位時間当たりの降雨量が所定量以上の降雨の場合は一時貯留部30内で貯水し、降雨時に河川へ流出する水分量のピークカットが可能となる。また、降雨後には、植栽層400の育成材402の保水は植物403の育成に使用され、且つ貯水部20内の貯水された水分は維持され、貯水部20内の水分は植栽層400の育成材402の水分が不足した場合に吸水部材404で育成材402へ吸水されるので、植物403の育成に有効利用される。また、逆に一時貯留部403内の水分は時間の経過と共に略全て外部に排出して、集中豪雨など降雨ピーク時やその直後の河川への流入量を効率よく確実にカットすることができ、次回の降雨時には空の状態を維持することが可能である。
【0032】
上記第1実施形態の緑化用構造体10或いは緑化設備100を用いることにより、例えば屋上等の人工地盤上に容易に緑化エリアを形成することができると共に、大規模な設備や重い荷重の設備を要することなく、降雨ピーク時やその直後の河川への雨水流入量をカットし、カットした雨水が河川へ到達する時間を遅らせることが可能となり、都市型洪水を防止することができる。また、雨水の流出を抑制する構造が緑化エリアの内部に存在するため、外観美を損なうことなく、且つ緑化による効果を維持しながら、雨水流出抑制効果を発揮できる。
【0033】
また、一時貯留部30が貯水部20と着脱自在であるため、例えば顧客の要望に応じて、或いは地域に応じて一時貯留部30が不要な場合に、容易に取り外して対応可能であると共に、複数の深さの一時貯留部30を用意することにより、多様な深さに容易に対応することができる。また、植栽層400からの余剰水を貯水部20の第1導水手段25を介して一時貯留部30へ導くもので、前記筒状の第1導水手段25の上端の大きな導水口から導水するものであるから、植栽層400からの育成材402の落下等により第2導水手段35或いはその導水口が塞がれることがなく、更に、育成材402は一時貯留部30内に落下することが殆ど無く、更には第2導水手段35に導水部材352を設けて確実な排水を確保していることから、安定した導水や排水を行うことができ、良好な一時貯留効果や流出抑制効果を確実に維持することができる。
【0034】
次に、本発明の第2実施形態について第1実施形態と異なる箇所の詳細を説明する。図3及び図4は本発明の第2実施形態に関し、図3は植栽部の平面図、図4は緑化設備を示す縦断面図である。尚、本実施形態の貯水部20及び一時貯留部30による緑化用構造体10は上記第1実施形態と同様の構成である。
【0035】
第2実施形態に於ける植栽部40は、図3に示すように、第1実施形態の貯水部20や一時貯留部30と略同大同一形状であり、側壁41及び底面42を有する上面開口の略箱形であって、底面42の下面の四隅近傍から下方に突出して脚部43が設けられており、脚部43を貯水部20の上面開口に嵌め込んで位置決め可能な構成である。又、底面42の上面の所定箇所から上方に突出して平面視略十字形の第3柱状部材44が複数(図示例では16本)設けられており、第3柱状部材44は貯水部20の第1柱状部材24の上端面と対応する位置に設けられ、側壁41の上端と略同一高さまで立設されている。前記第3柱状部材44を設けることにより、植栽部40の上方からの踏圧等の外力に対し、育成材402の固化による植物403の根へのダメージを和らげることができ、植栽部40の破損を防止することができる。
【0036】
植栽部40の底面42には、複数の排出口45が穿設されており、上記第1実施形態の植栽層支持部材401と同様に、植栽部40内の余剰水を排出口45を介して貯水部20内へ排出可能である。更に、底面42の略中央部には、上記第1実施形態と同様に、吸水部材404を挿通可能な挿通口46が形成されており、植栽部40内の育成材402の水分が不足した場合に、挿通口46に挿通する吸水部材404を介して貯水部20内の水分から吸水可能である。
【0037】
そして、緑化用構造体10の貯水部20に脚部43を嵌め込んで植栽部40を載置すると共に、植栽部40の挿通口46に吸水部材404を挿通して設け、植栽部404内に育成材402を充填し、育成材402に植物403を植栽し、更に貯水部20、一時貯留部30、植栽部40の組を複数屋上等の敷設面500に敷設して緑化設備100を構成し、緑化エリアを形成する。
【0038】
上記第2実施形態に於ける緑化用構造体10及び緑化設備100を使用することにより、第1実施形態と同様の効果を奏することに加え、植栽層400を構成する植栽部40がユニット化され、一時貯留部30、貯水部20、植栽部40を敷設面500に敷き並べるだけで緑化設備100を設けることができるので、施工性が向上すると共に、例えば屋上等に緑化設備100を設けた場合に、屋上面の防水工事の際等の撤去作業や移設作業などを容易に行うことが可能となる。また、貯水部20、一時貯留部30、植栽部40共にユニット化されているため、緑化設備100の一部が破損した場合、緑化設備100の一部の植物が枯れた場合、一部の一時貯留部30を取り除く場合、或いは一部の一時貯留部30を深さが異なるものに変更する場合等に、貯水部20、一時貯留部30、植栽部40の必要な部分のみ取り除く或いは交換する作業を容易に行うことができ、メンテナンスやレイアウト変更等を低コスト且つ優れた施工性で行うことができる。更に、植栽部40毎或いは貯水部20・一時貯留部30・植栽部40の構造体毎に異なる植物403を簡単に栽培することができ、且つレイアウトの変更も容易である等から、より顧客の要望に合った緑化エリアを提供することができる。
【0039】
次に、本発明の第3実施形態について、上記第1、第2実施形態と異なる箇所の詳細を説明する。図5及び図6は本発明の第3実施形態に関し、図5は貯水部及び一時貯留部を示す図、図6は第1例と第2例の緑化用構造体を示す縦断面図である。尚、本実施形態の貯水部20と一時貯留部30は同一の製造工程で形成される同一部材であり、貯水部20や一時貯留部30の機能を発揮するように後に加工される。
【0040】
第3実施形態の貯水部20(一時貯留部30)は、第1実施形態と略同一の構成であり、図5に示すように、側壁21(31)と底面22(32)を有する略箱形であって、底面22(32)の四隅近傍に下方に向かって脚部23(33)が設けられ、平面視略十字形の第1柱状部材24(第2柱状部材34)が所定箇所で立設するものであるが、第1実施形態の貯水部20の導水手段と同様の略筒形の第1導水手段25(35a)が一方の側壁21(31)の近傍に設けられている。
【0041】
更に、第1柱状部材24(第2柱状部材34)の下端から下方に向かって平面視略円形の脚部26(36)が設けられ、脚部26(36)には柱状部材24(34)の平面視略十字形の形状に合わせて溝261(361)が形成されており、貯水部20と一時貯留部30を積重ねた際に、脚部26(36)の溝261(361)に柱状部材34(24)が嵌り込んで、脚部26(36)と柱状部材34(24)が衝突或いは干渉することを防止すると共に、位置決めすることが可能な構成である。
【0042】
また、底面22(32)の略中央部に他の底面22(32)の部分に比して厚さの薄い薄肉部221(321)を形成し、薄肉部221(321)の周りに筒状で切り欠き271(371)が形成されている導水部材支持部27(37)を設けている。そして、一時貯留部30として使用する場合には、薄肉部321を開口し、前記導水部材支持部37内に毛細管現象を起こす導水部材352を挿入して第2導水手段35を形成することが可能であり、前記構成により導水部材352を確実に支持し、第2導水手段35としての導水機能を長期に亘って果たすことができる。尚、切り欠き371を設けることにより、確実に導水部材352で導水することができると共に、異物の入り込み等による導水性能の低下を未然に防止することが可能となる。
【0043】
上記貯水部20及び一時貯留部30を重ね合わせて緑化用構造体10を構成する場合、基本的に同一部材であることから、図6(a)に示すように、平面視で180度回転させて一時貯留部30と貯水部20を積重ね、貯水部20の第1導水手段25から落下する水が確実に一時貯留部30内へ導かれる構成としてもよく、又、図6(b)に示すように、回転させずに第1導水手段25、35aが同一位置になるように一時貯留部30と貯水部20を積み重ね、第1導水手段35aの上部を塞ぐキャップ35bを設けることにより、第1導水手段25から落下する水が確実に一時貯留部30内へ導かれる構成としてもよい。
【0044】
尚、図6には植栽部40や植栽層400を省略したが、植栽部40や植栽層400として第1実施形態や第2実施形態のものを設けたり、或いは別の構造の植栽部40や植栽層400を設ける等適宜である。好適には第2実施形態の植栽部40による植栽層400を設けると、第3柱状部材44から一時貯留部30の脚部36まで略一連或いは略鉛直状にすることができるので、植栽層400の上方からの踏圧等の外力を確実に敷設面500で支持することが可能となり、植栽部40、貯水部20、一時貯留部30等の各部材の破損を防止し、各部材の性能を良好に維持することができると共に、緑化設備100上を歩いた場合に踏んだ箇所が沈まず優れた歩行感覚を得ることができる。
【0045】
上記第3実施形態に於ける緑化用構造体10及び緑化設備100を使用することにより、上記第1、第2実施形態と同様の効果が得られると共に、貯水部20と一時貯留層30を同一部材にて構成することができるため、製造コストを低減することができると共に、在庫管理が容易となり、在庫コストの低減を図ることも可能となる。
【0046】
次に、本発明の第4実施形態について上記第1、第2及び第3実施形態と異なる箇所の詳細を説明する。図7は第4実施形態に於ける緑化設備を示す縦断面図である。尚、本実施形態の貯水部20及び一時貯留部30は第2実施形態と同様の場合について説明するが、第3実施形態等と同様でもよい。
【0047】
第4実施形態に於ける緑化設備100は、図7に示すように、植栽層400の構成のみが第2実施形態と異なり、植栽部40が貯水部20に対して平面視ズレた状態で載置され植栽層400が形成されている。前記ズレの方向や状態としては、例えば植栽部40を貯水部20に対して平行方向にずらし、植栽部40と貯水部20の2つの側壁41、21が平面視でズレる状態にしてもよく、又、植栽部40を貯水部20に対して対角線方向にずらし、植栽部40と貯水部20の4つの側壁41、21が平面視でズレる状態にしてもよい。又、このズレにより、植栽部40のズレた方向の脚部43が隣の貯水部20の開口内に入り込み、貯水部20相互を連係する構造とすると、緑化用構造体10或いは植栽部40、貯水部20、一時貯留部30の構造体を複数敷設してなる緑化エリアが強固に連係し合い、外力に対してずれることが無くなるため好適である。尚、植栽部40、貯水部20、一時貯留部30の係合構成や嵌合構成は各実施形態に限定されず適宜である。尚、ずれた位置に配置した場合に、植栽部40の第3柱状部材44が第1柱状部材24や第2柱状部材34と略一連或いは略鉛直状になるような位置に第3柱状部材44を予め設け、耐荷重性を向上しても好適である。
【0048】
上記第4実施形態の緑化用構造体10及び緑化設備100を使用することにより、例えば植栽部40相互間から水分を確実に貯水部20内に導く等、確実に且つ多量の雨水等を貯水部20内へ導くことが可能となり、良好な雨水の流出抑制機能を確実に発揮でき、植物403の良好に育成することができる。即ち、一定時間に育成材402の浸透能力以上のかなり多量の降雨があった場合には、雨水が育成材402に浸透しきれず、植栽層400或いは植栽部40上を流れてしまい、植栽部40の側壁41相互間から雨水が流れ落ちてしまうが、第4実施形態ではかような雨水を直接敷設面500に流れさせず、確実に貯水部20内へ流れ落とし、より多くの雨水を貯水部20内へ導ける。従って、雨水を確実に貯水部20を介して一時貯留部30内へ導けるため、雨水の流出抑制効果をより確実に得られると共に、雨水を植栽に有効利用して良好な植栽を行うことができ、又、水道費の節約を図ることもできる。
【0049】
以上、本発明の第1〜第4実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な拡張及び変形が可能であり、例えば各実施形態の構成はそれぞれ適宜に組合せることが可能である。
【0050】
例えば植栽部40、貯水部20、一時貯留部30の形状は上記実施形態の平面視略正方形以外にも適宜である。また、第1導水手段25、第2導水手段35の構造や設置位置等は適宜であり、第1導水手段25の上限導水速度が第2導水手段35の上限導水速度よりも速い構成であれば全て含まれる。また、第3実施形態では貯水部20或いは一時貯留部30として使用する部材の第2導水手段35を形成する箇所を薄肉部321としたが、前記部材に予め開口を形成しておき、貯水部20として使用する場合にキャップ等により塞ぐ構造にしてもよい。
【0051】
また、図8に示すように、一時貯留部30を複数段重ねて緑化用構造体10を構成し、下方の一時貯留部30になるに従って第2導水手段35の上限導水速度を徐々に遅くする構成にしてもよい。即ち、図8の上段の一時貯留部30の第2導水手段35の上限導水速度よりも、下段の一時貯留部30の第2導水手段35の上限導水速度を遅く設定することにより、より河川への水分の到達を遅らせることが可能であり、例えば上段を第1ピークカット用の上限導水速度に設定し、下段を第1ピークカットよりも上限導水速度を落とした第2ピークカット用の上限導水速度に設定する。
【0052】
また、第2、第3実施形態のように植栽部40、貯水部20、一時貯留部30をそれぞれ着脱自在な構成では、例えば図9に示すように、左右両側のそれぞれについて、外側の2つの構造体を植栽部40のみで構成し、その内側の1つの構造体を貯水部20と植栽部40で構成し、その内側の1つの構造体を一時貯留部30、貯水部20、植栽部40で構成すると共に、真中の1つの構造体を一時貯留部30を2段重ねし、その上に貯水部20、植栽部30を有する構成として各構造体を敷設面500に敷設し、植栽部30の上に不織布等の透水性を有するシート405を敷設し、その上に育成材402を敷設することにより、傾斜を有する緑化設備100或いは緑化エリアを形成することができる。前記構成で緑化エリアにアンジュレーションをつけることができ、より様々な緑化エリアを形成することが可能となって、一層顧客の要望に沿った緑化エリア或いは緑化設備100を提供することができる。
【0053】
尚、図9のような構成で一時貯留部30を2段重ねする場合、一つの一時貯留部30は一時貯留性能を発揮しない或いは有しないものとし、単に高さ調節用として使用してもよい。又、図9の構成では植栽部40を一番上に設け、その上に不織布等のシート405を敷設し、シート405上に育成材402を敷設して植栽層400を設けているため、植栽部40に代えて一番上を貯水部20とし、その下を一時貯留部30としてもよい。又、貯水部20を設けない構成とすることも可能であり、植栽部40と貯水部20、一時貯留部30を様々な組合せ、順番で設けることが可能である。
【0054】
また、各柱状部材24、34、44を適宜或いは全て設けない構成とすることも可能であり、又、柱状部材24、34、44の平面視形状は十字形以外にもL字形やI字形、円形、楕円形、多角形等適宜であるが、柱状部材24、34、44は中空部を有しない構造とすると、植栽部40内の植栽空間、貯水部20内の貯水空間、一時貯留部30内の一時貯留空間をそれぞれ多く取ることが可能となって好適である。
【0055】
また、植栽部40、貯水部20、一時貯留部30は、いずれもユニット化しない構成とすることが可能であり、全てを非ユニット化、或いは一部を非ユニット化する構成など適宜であるが、植栽部40、貯水部20、一時貯留部30のいずれもユニット化すると取扱が容易になるため好適である。
【0056】
また、植栽部40と貯水部20、貯水部20と一時貯留部30、貯水部20と一時貯留部30、植栽部40と貯水部20と一時貯留部30は一体形成したものとすることも可能であり、例えば一つの上面開口の略箱形からなる部材に仕切板を嵌めこみ、各層を区画する構成としてもよいが、好適には貯水部20と一時貯留部30は別体とすることが望ましい。
【0057】
また、植栽部40が水分不足となった場合に貯水部20から水分を吸水する吸水手段は、上記吸水部材404に限定されるものではなく、貯水部20から植栽部40へ水分を導ける構成であれば適宜である。
【0058】
また、一時貯留部30の底面32は傾斜面、或いは凹部を有する構成とすると好適であり、特に第2導水手段35へ向かって低くなるように傾斜する傾斜面とする、或いは第2導水手段35を有する箇所を他の底面32よりも低くなる凹部とすると、一時貯留部30の水分を全て排出することができるので、降雨時等の一時貯留量をより多くすることができ、又、一時貯留部30内に残留する水分が無くなるので、水分が腐敗して異臭が発生する等の不具合を無くすことができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明の緑化用構造体或いは緑化設備は、不必要に重量を増加させずに雨水の流出抑制機能を効果的に発揮し、且つ良好に維持することが可能であり、又、顧客の要望に応じて一時貯留部或いは一時貯留層の設置や不設置を容易に変更することができる。また、低コストで提供することが可能であり、施工性に優れる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第1実施形態に於ける貯水部の平面図。
(b)同図(a)のA−A矢視断面図。
(c)第1実施形態に於ける一時貯留部の平面図。
(d)同図(c)のA−A矢視断面図。
【図2】第1実施形態に於ける緑化設備を示す縦断面図。
【図3】(a)第2実施形態に於ける植栽部の平面図。
(b)同図(a)のA−A矢視断面図。
【図4】第2実施形態に於ける緑化設備を示す縦断面図。
【図5】(a)第3実施形態に於ける貯水部及び一時貯留部を示す平面図。
(b)同図(a)のA−A矢視断面図。
(c)同図(b)の導水部材支持部の拡大図。
(d)同図(c)のB−B矢視断面図。
【図6】(a)第3実施形態に於ける第1例の緑化用構造体を示す縦断面図。
(b)第3実施形態に於ける第2例の緑化用構造体を示す縦断面図。
【図7】第4実施形態に於ける緑化設備を示す縦断面図。
【図8】第5実施形態に於ける緑化用構造体を示す縦断面図。
【図9】本発明の緑化用構造体を用いて形成したアンジュレーションを有する緑化エリアを説明する説明図。
【符号の説明】
10 緑化用構造体
100 緑化設備
20 貯水部
200 貯水層
23、33、43、36 脚部
24 第1柱状部材
25、35a 第1導水手段
30 一時貯留部
300 一時貯留層
34 第2柱状部材
35 第2導水手段
352 導水部材
40 植栽部
400 植栽層
44 第3柱状部材
500 敷設面

Claims (5)

  1. 植物を栽培可能な植栽層の下方に貯水可能な貯水層若しくは保水可能な保水層を設け、該貯水層若しくは保水層の下方に雨水を一時的に貯留可能な一時貯留層を設ける緑化設備で用いられる緑化用構造体であって、
    該貯水層若しくは保水層を構成する貯水部若しくは保水部と該一時貯留層を構成する一時貯留部を有し、
    該貯水部若しくは保水部に余剰水を該一時貯留部へ導く第1導水手段が設けられ、
    該一時貯留部に外部へ水分を排出する第2導水手段が設けられ、
    該第2導水手段の上限導水速度を該第1導水手段の上限導水速度よりも遅く設定されていることを特徴とする緑化用構造体。
  2. 前記第2導水手段が、前記一時貯留部の底面近傍に設けられた開口部に導水可能な導水部材を充填してなることを特徴とする請求項記載の緑化用構造体。
  3. 前記第1導水手段を、前記貯水部の底面から立設する中空筒材とし、
    前記中空筒材が上端から前記貯水部の底面の下端まで連なった開口を有することを特徴とする請求項1又は2記載の緑化用構造体。
  4. 前記貯水部若しくは保水部と一時貯留部が同一構造であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の緑化用構造体。
  5. 植物を栽培可能な植栽層の下方に設けられ、水分を貯水して植物に供給する貯水部と、
    該貯水部の下方に設けられ、該貯水部から導水される水分を一時的に貯留して外部に排出する一時貯留部とを有し、
    該一時貯留部の底面に下方に突出する脚部と上方に突出する柱状部材とを設け、
    該柱状部材で該貯水部を支持することを特徴とする緑化用構造体。
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