JP4785162B2 - 緑化設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋上、ベランダ等に於ける緑化対策の一環に使用し、都市型洪水を防止することが可能な緑化設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多くの地域で都市化の進展が著しいが、一般に都市化された地域では、道路や家屋などの施設周りがコンクリートで舗装され保水性が悪く、雨水を貯留する能力が著しく減少しており、また、下水道の普及とも相俟って雨水が河川へ到達する時間が短縮している。そのため、都市河川が氾濫して都市型洪水が頻繁に発生しており、都市浸水災害の増大が問題となっている。
【0003】
そして、都市型洪水を防止するために、建物の屋上に土壌を配設して芝生、樹木、草花などで緑化し、その土壌に雨水を含浸させ雨水の流出を抑制する対策が行われているが、かかる対策では建物の屋上に配設された土壌の土壌厚の問題が発生する。即ち、土壌厚を厚くすると土壌全体の荷重が増大することから、建物の耐荷重を考慮しなければならず、逆に土壌厚を薄くすると雨水の含浸量が殆どなくなり、都市型洪水の対策に役に立たないことになる。
【0004】
上記不具合を解消するために特許第3121174号の雨水貯留型植栽地盤が提案されている。この雨水貯留型植栽地盤は、屋外に設置され上端が開口したハウジングと、ハウジング内の下部に有底状に設けられた多孔質礫状材が充填された各貯水槽と、各貯水槽の上部と隣接する貯水槽の隙間とその上部とに設けられ所定量以上の雨水が降ると各貯水槽に通過させる地盤と、各貯水槽と前記地盤との間に設けられる開口率0.1〜10%の給水制限用シートと、隣接する貯水槽の隙間に配設され各貯水槽の水位が上記隙間の地盤の下端面より上昇したときに上記地盤を経て雨水を前記ハウジング外に徐々に排出する排出手段とから構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記雨水貯留型植栽地盤は、雨水貯水槽内に多孔質礫状材が充填されており、貯水槽外観に比し貯水空間が殆ど無い或いは極めて少ないことから、雨水貯水型植栽地盤が背高で大きなものとなり、その重量も重くなるという不具合がある。
【0006】
また、上記植栽地盤は貯水槽を有し、貯水槽と地盤との間に給水制限用シートが設けられる構成であるものの、常に貯水槽から水分を給水可能な状態であることから、地盤の植栽される植物の種類が湿気に弱い植物である場合等には、根腐れを起こして枯れることになる。即ち、多様な植物に十分対応することができず、それぞれ植物に対応した環境を形成することが難しい。
【0007】
また、上記植栽地盤では、少量の雨が降り続いた場合に地盤が潤って雨水が貯水槽に貯まるが、貯水槽間の地盤下端部よりも高い貯水槽の側面が通水不能であり、更に貯水槽で毛細管現象が生ずることから、貯水槽間の排水手段で排水されるべき水分が排水手段ではなく貯水槽に導かれ、貯水槽の上端面まで雨水が溜まった状態となってしまう。この状態で、その後に雨量がピークに達した場合、雨水の流出量を抑制することは殆どできない。
【0008】
また、上記植栽地盤は、貯水槽を所定間隔開け且つ貯水槽間に保持板を配設して並べ、その中に礫状材を充填し、給水制限シートや透水シートを敷き、更に地盤を敷設する等で施工することから、部品点数や作業工程が多く、その作業も複雑且つ面倒であり、施工性が良くないと共にコストも高いものとなる。
【0009】
また、上記植栽地盤は貯水槽間で水分を移動する構成ではないことから、貯水槽内の水分が無くなった場合、植生面全体の貯水槽毎に灌水を行わなければならず、面倒で多大な労力を要する。
【0010】
本発明は上記不具合を解消するためになされたものであって、施工性に優れ、降雨量のピーク時に於ける雨水流出量を確実に抑制することができ、都市型洪水を未然に防止することが可能な緑化設備を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の緑化設備は、植栽可能な植栽部からの余剰水を受け入れ、一時的に貯留可能な一時貯留部を備え、該一時貯留部に、内部の水を流出する流出部が設けられていると共に、該植栽部と該一時貯留部との間に、該余剰水が該一時貯留部へ流入する流入部が設けられており、該流出部と該流入部は、該流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値が該流入部から流入可能な単位時間当たりの水分量上限値未満となるように設定されており、前記流入部からの水の流入量が前記流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値を超えた場合、前記流入部から流入した水は、該流出部から流出しながら、徐々に前記一時貯留部に貯まり一時的に貯留され、前記流入部からの水の流入量が前記流出部からの流出可能な単位時間当たりの水分量上限値未満になると、前記一時貯留部に貯留された水は、該流出部から流出しながら減少していき、前記流出部から流出された水は、敷設面に排水されるようになっていることを特徴とする。また、前記一時貯留部内に貯留された水は、前記流出部からの流出により、敷設面に全て排水されるようになっていることが望ましい。
【0012】
さらに、本発明の緑化設備は、上記緑化設備に於いて、前記一時貯留部がユニット化された略箱型で、該一時貯留部の上面若しくは上面近傍に前記流入部が設けられ、該一時貯留部の底面若しくは底面近傍に前記流出部が設けられており、該一時貯留部の上面上の前記植栽部に育成材が敷設されていることを特徴とする。例えば前記一時貯留部を底面、側壁及び蓋面など上面を有するユニット化された略箱型とし、その一時貯留部の上面上に育成材を敷き詰めて形成される植栽部を設ける。
【0013】
さらに、本発明の緑化設備は、上記緑化設備に於いて、ユニット化された略箱体の内側で該略箱体の底面から所定寸法上方に該流入部を有する仕切板が設けられていると共に、該略箱体の底面若しくは底面近傍に前記流出部が設けられており、該略箱体の該仕切板より上方を前記植栽部、該仕切板よりも下方を前記一時貯留部とすることを特徴とする。前記略箱体には、例えば底面と側壁を有するユニット化されたものを用い、その略箱体の内側で底面から所定寸法上方に流入部を有する仕切板を設ける。
【0014】
さらに、本発明の緑化設備は、上記緑化設備に於いて、前記植栽部がユニット化された略箱型で、該植栽部の底面若しくは底面近傍に前記流入部が設けられていると共に、前記一時貯留部がユニット化された略箱型で、該一時貯留部の底面若しくは底面近傍に前記流出部が設けられており、該植栽部と該一時貯留部が着脱自在であることを特徴とする。例えば前記植栽部を底面と側壁を有するユニット化された略箱型とし、前記一時貯留部を底面と側壁を有するユニット化された略箱型とし、前記植栽部が前記一時貯留部の上部へ着脱自在とする。
【0015】
さらに、本発明の緑化設備は、植栽可能な植栽部と、該植栽部の下方側に形成され且つ該植栽部からの余剰水を受け入れて一時的に貯留可能な一時貯留部と、前記一時貯留部の下方側に設けられた貯水槽とを備えた緑化設備であって、前記植栽部と前記一時貯留部との間に、前記余剰水が該一時貯留部へ流入する流入部が設けられていると共に、前記一時貯留部には、内部の水を流出する流出部が設けられ、該流出部と該流入部は、該流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値が該流入部から流入可能な単位時間当たりの水分量上限値未満となるように設定されており、前記植栽部は、下方に突出して形成された吸水部を有し、前記吸水部は、前記一時貯留部内を挿通し、その下端が前記貯水槽内まで延設され、該貯水槽内の水を毛細管現象により前記植栽部に吸水できるようになっており、前記流入部からの水の流入量が前記流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値を超えた場合、その水は、該流出部から流出しながら、徐々に前記一時貯留部に貯まり一時的に貯留され、前記流入部からの水の流入量が前記流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値未満になると、前記一時貯留部に貯留された水は、該流出部から流出しながら減少していき、前記流出部から流出された水は、前記貯水槽に貯水されると共に、該貯水槽の上限水位を超えた場合に、敷設面に排水されることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の緑化設備は、上記緑化設備に於いて、前記貯水槽内に貯水可能な上限水位と前記一時貯留部の底面との間に空気層が形成される構成であることが望ましい。
【0017】
さらに、本発明の緑化設備は、上記緑化設備に於いて、前記流入部と前記流出部を開口とし、該流入部の開口の数が該流出部の開口の数よりも多く設けられていることを特徴とする。
【0018】
さらに、本発明の緑化設備は、上記緑化設備に於いて、前記流入部と前記流出部を開口とし、該流入部の開口の大きさが該流出部の開口の大きさよりも大きく形成されていることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明の緑化設備は、上記緑化設備に於いて、前記流出部を開口とし、該開口に通水量を安定する通水手段が設けられていることを特徴とする。前記通水手段としては例えば不織布を用い、不織布の場合には開口に不織布を挿通して設ける。
【0020】
【作用】
流入部により植栽部から一時貯留部の内部へ流入する単位時間当たりの水分流入量の上限を、流出部により一時貯留部の内部から外部へ流出する単位時間あたりの水分流出量の上限より多く設定することで、例えば単位時間当たりの降雨量が少ない場合には、一時貯留部への流入量と一時貯留部からの流出量とがほぼ同量となって一時貯留部に殆ど貯留されない状態となり、単位時間当たりの降雨量が流出量の上限を越える場合には、流入量が流出量を上まわり一時貯留部に水分が徐々に貯留されることとなる。単位時間当たりの水分流出量の上限値は、単位時間当たりの降雨量に合わせて許容流出量になるように設定し、降雨のピーク時など、許容流出量を超える降雨量の水が即時に敷設面に流出することを防止する或いはカットすることができる。
【0021】
また、例えばユニット化された略箱型の一時貯留部を用い、敷設面にこの一時貯留部を複数敷き並べ、この一時貯留部上に土壌を敷設し植栽部を形成して緑化設備を構成することが可能なので、施工が簡単で施工時間を短縮することが可能であると共に、施工費を低下させコストダウンを図ることができる。
【0022】
また、例えば上面開放のユニット化された略箱体を用い、この略箱体内を仕切板で上下に仕切って上方を植栽部、下方を一時貯留部とし、仕切板に流入部、略箱体の底面若しくは底面近傍に流出部を形成して緑化設備を構成することにより、緑化したい敷設面に前記略箱体等を複数敷き並べるだけで、雨水流出抑制可能な緑化エリアを容易に形成することができ、施工性が向上し、又、屋上等に敷設する場合に、定期的な防水層工事の際の撤去、移動、更には再施工も容易となる。更に略箱体毎に様々な種類の植栽を施すことができ、又レイアウト変更も容易であり、美感に優れた緑化エリアを形成することができる。
【0023】
また、例えば上面開放の略箱型である植栽部と、上面開放の略箱型である一時貯留部を有し、植栽部の下方に一時貯留部を着脱自在に配設可能な緑化設備を構成することにより、一時貯留部をユーザーの希望にそって取付・取外することが可能になると共に、貯水量が異なる様々な深さ等の一時貯留部を用意し、よりユーザーの希望に沿った緑化設備を提供することが可能となる。また、上記同様に施工性も向上し、レイアウト変更、撤去・移動・再施工も容易となる。
【0024】
また、例えば本発明の緑化設備を敷設する際に、敷設面に貯水トレーなど貯水槽を複数敷設した後に一時貯留部や植栽部を敷設し、植栽部下部に貯水槽内の水分を吸水するための吸水凸部を形成することにより、水分がある程度必要な植物に対しては給水間隔を長くすることができると共に、雨水等を貯めて植栽に利用することも可能となり水道費を節約することができる。また、一時貯留部の底面と貯水槽内に貯留可能な上限水位との間に空気層が形成される構成とすると、一時貯留部からの流出を効率的に行うことが可能となって好適である。
【0025】
また、流入部や流出部を開口からなる通水口とし、流入部の通水口と流出部の通水口の数を異ならせる、或いは径を異ならせることにより、流入量と流出量を異ならせる構成とすることで、容易に流入量と流出量を所要値に設定することが可能となる。また、流出部の通水口に不織布などの通水手段を挿通すると、通水口の土壌等による詰まりを防止し、小さい径で詰まる恐れのある流出部の水分流出量を安定することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の緑化設備の具体的な実施例について図面に沿って説明する。図1は本発明の第1実施例の緑化設備を示す。
【0027】
緑化設備10は、図1に示すように、建物の屋上などの敷設面1000にユニット化された略箱型の一時貯留部20が複数隙間無く並設され、その上部の植栽部30に人工土壌などの育成材301が敷設されている構成であり、育成材301上に植栽して緑化エリアが形成される。
【0028】
各一時貯留部20は、側壁21及び底面22を有する上面開放の略方形箱型であり、底面22には流出部である流出口221が複数穿設され、また底面22の周囲には略方形枠型の脚部23が下方に突出し、脚部23によって底面22と敷設面1000との間に排水用空間24が形成されるようになっており、また脚部23の各辺の略中央には排水凹部231が形成されている。そして、流出口221から下方へ流出する水が敷設面1000上に流出し、脚部23による排水用空間24及び排水凹部231で形成された敷設面1000上の流路を流れて排出されるようになっている。
【0029】
一時貯留部20の開放した上部には蓋体25を載置して、その上面251を一部貯留部20の上面とし、一時貯留部20の開放した上部を塞ぐ構成とする。蓋体25の上面251には、流入部である流入口252が複数穿設され、植栽部30からの余剰水を受入可能であり、流入口252は前記流出口221よりも数多く形成されている。本実施例に於ける流出口221及び流入口252の径は略同一である。また、上面251の下部には略方形枠型の嵌合部253が下方に突出形成され、嵌合部253を側壁21内に嵌挿して側壁21の上端上に蓋体25の上面251を載置するようになっている。
【0030】
育成材301には適宜のものを用いることができるが、屋上或いはベランダ等に敷設する場合には出来るだけ軽量なものを用いると好適であり、例えばパーライト、バーミキューライト、ピートモス、バーク堆肥、チャフコン、木質腐朽有機物、ゼオライト等から適宜の育成材を用いる。また、前記育成材の内の数種類から、又は必要と思われる根腐れ防止用の珪酸塩白土等から、植物の種類、環境等に応じて複数を適宜選定し、これらを保水性、排水性、通気性等を良好にするためバランス良く配合した軽量育成材等を用いても良く、通気性等が良好な軽量育成材等を採用することにより植物の根が傷むことも防止することが可能で、また前記軽量育成材による荷重は通常の客土の約1/3とすることが可能であり、敷設面1000へ負荷される荷重を軽減することもできる。
【0031】
上記緑化設備10で形成された緑化エリアでは、前記緑化エリア上に降雨があった場合、植栽部30に敷設された育成材301で少量の雨水を保持し、育成材301が潤った後は、余剰水として流入口252から一時貯留部20の内部に流入し、更に一時貯留部20の内部から敷設面1000上に流出口221を介して排水される。そして、流出口221は略同一径の流入口252より数少なく形成されていることから、流出口221からの単位時間あたりの水分流出量以下の降雨量の場合は、一時貯留部20内部に流入した雨水の全てが流出口221から敷設面1000上に順次排出されていくが、流出口221からの単位時間あたりの水分流出量を超える降雨量の場合は、前記水分流出量を超える部分の水量が一時貯留部20内部に徐々に貯留されていくことになる。
【0032】
第1実施例の緑化設備10を使用することにより、安価に、且つ簡単な施工で緑化エリアを形成することができ、一時貯留部20で確実に降雨のピーク時に於ける流出量をカットすることが可能となる。また、植栽部30に敷設した育成材301の厚さを植物によって容易に変えることが可能である等、植物の種類に応じて十分且つ多様な対応をすることができ、それぞれの植物に対応した環境を形成することができる。また、降雨時でない場合等には、常時一時貯留部20に空気が入っているため、根腐れを起こす心配がなくなり、良好な植栽を行うことが可能となる。
【0033】
尚、本発明の緑化設備は上記実施例に限定されず、例えば上記一時貯留部20の上面の平面視面積よりも下面の平面視面積を小さく形成し、一時貯留部20・20間の下方に排水経路を形成する、或いは側壁21下部に内向きへこみ部を形成する等の構成で、より効果的に排水することができるようにしてもよい。また一時貯留部20の上面と底面22との間に補強として支持柱を介在して、緑化エリア上を歩行可能な構成としても良い。この場合の支持柱は、底面から上方に一体形成で立設する、或いは上面から下方に一体形成で立設する、或いは別体の柱状部材を取り付ける等適宜である。また支持柱を設けずに、一時貯留部20を所定以上の強度で形成し、緑化エリア上を歩行可能な構成としてもよい。また、複数の一時貯留部20上に土壌の流出を防止する不織布を介して土壌を敷設してもよい。
【0034】
次に、本発明の緑化設備の第2実施例について説明する。図2及び図3は本発明の第2実施例を示し、図2は第2実施例の緑化設備を示す斜視説明図、図3は図2の緑化設備の断面説明図である。
【0035】
本実施例の緑化設備10aは、図2及び図3に示すように、ユニット化された上面開放の略方形箱体40を有し、箱体40は側壁41と底面42とを備え、底面42には後述する一時貯留部の内部の水分を流出する流出口421が複数穿設され、また底面42の四隅にはL字形の脚部43が下方に突出形成されており、流出口421からの流出水分を効率的に排水可能な構成としている。
【0036】
前記緑化設備10aは、側壁41で囲まれる箱体40の内径と略同一外形で平板状の仕切板50を有し、仕切板50には上下に貫通する流入口51が複数穿設され、流入口51の径は流出口421の径と略同一で形成され、流入口51の数は流出口421の数より多く形成されており、また仕切板50には下方に突出する支柱52が所定高さで複数立設されている。仕切板50は、支柱52が底面42に当接するまで箱体40内に挿入され、箱体40内で略水平に所定高さで支持される。そして、箱体40内が仕切板50により上下に区画され、仕切板50で上下に仕切られることにより、仕切板50の上方に植栽部30aが、仕切板50aの下方に一時貯留部20aが形成され、緑化設備10aが形成される。
【0037】
尚、支柱52の高さは、一時貯留部20a内に一時貯留したい水分量や植栽部30aに植栽される植物の種類によって適宜設定することが可能であり、また支柱52は仕切板50に設ける構成ではなく、箱体40の底面42から上方に立設する構成としてもよく、また箱体底面42と仕切板50との間に別体の支柱を設ける構成としても良い。
【0038】
植栽部30aには、第1実施例と同様の育成材301を充填し、育成材301の上方から種子を蒔く、或いは切り芝を載置する等によって、育成材301に植栽を行い、植栽を行った緑化設備10aを敷設面1000に隙間無く複数敷設して緑化エリアを形成する。尚、植栽部30a等が区画して形成されたユニットタイプの実施例全てに関し、育成材301等は施工現場で充填する、或いは予め工場で充填しておく等適宜である。
【0039】
尚、予め工場等で充填する場合は充填後にプレス機をかけ、少なくとも育成材301等の上面をバインダ処理することが望ましく、例えば、ポバールなどをお湯でとかした液体を育成材301等上に吹き付けて処理する、アルギン酸溶液やでんぷん溶液等を散布し、バインダ粉の散布後にその散布面に温水等の水分を供給散布して処理する、又はバインダシート等を載置してそのシート上面に温水などの水分を供給散布して処理する等を行い、前記様々な処理後にその表面を自然乾燥或いは強制乾燥等して乾燥処理する。また、前記バインダ処理は、植物育成条件や育成材301等の混合物の性質、特長等を考慮して適宜選定する。バインダ処理により、少なくとも育成材301等の表面が固定化されるので、育成材301等の飛散、移動が防止でき、運搬等の取扱いが極めて容易となる。
【0040】
第2実施例の緑化設備10aを使用することにより、施工性、移動、撤去等も容易に行うことができ、定期的にある屋上面の防水層工事を容易に行うことが可能となると共に、第1実施例と同様に効果的に降雨のピーク時に於ける雨水流出量をカットすることが可能となる。また、一時貯留部20aの定期メンテナンスも容易に行うことが可能となる。また、植栽部30aが複数のユニットに区画された構成であるため、ユニット毎に異なる種類の植栽を施したり、或いは植物以外に板状のデッキ材等を載置可能となり、美感に優れた緑化エリアを形成することができ、レイアウト変更等も容易に行うことができる。
【0041】
次に、本発明の第3実施例の緑化設備について説明する。図4及び図5は本発明の第3実施例を示し、図4は第3実施例の緑化設備を示す斜視説明図、図5は図4の緑化設備の断面説明図である。
【0042】
本実施例の緑化設備10bは、図4及び図5に示すように、一時貯留部60及び植栽部70がそれぞれ別体でユニット化され、一時貯留部60は側壁61と底面62とを有する上面開放の略箱型であり、また植栽部70は側壁71の下端に設けられた底面72とを有する略箱型であり、植栽部70の下部に一時貯留部60が着脱自在に構成されているものである。
【0043】
一時貯留部60には、底面62に流出口621が複数開口して形成され、一時貯留部60内の水分を効率的に敷設面1000に排出可能な構成である。また四面ある側壁61の各角部にはL字形の係止片611が設けられている。
【0044】
植栽部70には、底面72に流入口721が複数開口して穿設され、植栽部70の余剰水を下部に配設される一時貯留部60内に排出可能であり、流入口721は流出口621と略同一の径で流出口621より数多く穿設されている。また四面ある側壁71の下部にそれぞれ内向きへこみ部711が形成され、側壁71の下端の底面72から更に下方へは脚部73が形成されている。脚部73の高さは一時貯留部側壁61よりも若干高く、脚部73の内部に一時貯留部60の配設可能な空間が形成され、且つ前記配設された一時貯留部底面62と敷設面1000との間に空間が形成される高さである。
【0045】
脚部73の内面には、一時貯留部側壁61の四隅に形成された係止片611と係止可能な係止受片731が形成され、係止片611と係止受片731とを係止し或いは外すことにより、一時貯留部60と植栽部70とを着脱可能に構成している。そして、一時貯留部側壁61の上端が植栽部底面72に近接するように、係止片611を係止受片731に係止して一時貯留部60が植栽部70の脚部73内に取り付けられ、敷設面1000と一時貯水部底面62との間に空間が形成され流出口621から敷設面1000上に排水可能な状態で、植栽部70に一時貯水部60が保持される。
【0046】
第3実施例の緑化設備10bを使用することにより、緑化設備10bを敷設面1000に複数隣接して敷設した際に、一時貯水部60が係合された植栽部70・70の内向きへこみ部711・711間に空間部が形成され、排水効率が向上する。また前記空間部に例えば配線や給水管等を配設することが可能となり、より美感に優れた緑化エリアを形成することが可能となる。また一時貯留部60を植栽部70に対して着脱自在に構成しているため、一時貯留部60を不要とする場合は、簡単に取り外した状態でユーザーに提供することが可能であり、ユーザーの希望に一層沿った緑化設備を提供することができる。また、一時貯留部は一定量の水分を保持可能な強度を有すればよく、より安価な緑化設備を提供することができる。また上記第1、2実施例と同様に効果的に降雨ピーク時の水分流出量をカットすることができる。
【0047】
次に、本発明の第4実施例の緑化設備について説明する。図6から図9は本発明の第4実施例を示し、図6は第4実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図、図7は貯水トレーを配置した図6の緑化設備を示す断面説明図、図8は貯水トレーを複数敷設した状態を示す平面図、図9は緑化エリアの平面図である。
【0048】
第4実施例の緑化設備10cは、図6及び図7に示すように、第2実施例の緑化設備10aに類似し、側壁41a、底面42a及び底面42aから下方に突出形成された脚部43aを有する略方形の箱体40aに、箱体40aの内部を上下に仕切る仕切板50aが設けられており、更に仕切板50aが配設された箱体40aが貯水トレー80上に載置され、下方に貯水トレー80が配設される構造である。
【0049】
箱体40aには、その底面42aに流出口421aが複数穿設されていると共に、底面42aから下方に中空で略截頭円錐形の吸水凸部422が突出して形成され、更に吸水凸部422の頂部には複数のスリット状の吸水口423が形成されており、箱体40aの下方に配設される貯水トレー80内の水分を吸水し、後述する植栽部30cへ供給する構成である。また、四面ある側壁41aの下部には、上記第3実施例と同様にそれぞれ内向きへこみ部411が形成され、更に側壁41aの内面の所定高さに沿って、仕切板50aを支持する支持片412が内方に突出形成されている。また、各箱体側壁41aの中央下部に位置する脚部43aの中央下部には、箱体40aと貯水トレー80の配設位置を決めて係着するための凹部431が形成されている。
【0050】
仕切板50aは、箱体側壁41aの内面と略同一形状の略方形であり、支持片412上に載置されて箱体40a内を上下に仕切る構成である。仕切板50aには、全体で流出口421aより上限流量が多くなるように、複数のスリット状の流入口51aが複数形成されていると共に、箱体40aの吸水凸部422の内面に内接する形状及び位置で、略截頭円錐形の吸水凸部53が下方に突出して形成されている。吸水凸部53の頂部には開口531が設けられ、箱体40aの吸水口423から吸水した水分が、仕切板50aに形成されている吸水凸部53及びその開口531を介して植栽部30cへ吸水される構成である。
【0051】
前記仕切板50aで上下に仕切られた箱体40aの内部は、仕切板50aより上方を植栽部30c、下方を一時貯留部20cとして区画され、区画された植栽部30cには育成材301が充填され植栽されることになる。
【0052】
貯水トレー80は、四面の側壁81及び底面82を有する上面開放の略方形箱型であり、平面視で箱体50aと略同一の大きさである。一方で隣接する2つの側壁81・81の各上端部には、断面略鉤型である幅広の連係部811が形成され、対称に他方で隣接する2つの側壁81・81の各上端部には、断面略鉤型である幅狭の連係部812が形成されている。前記幅狭連係部812の上方から他の貯水トレー80の幅広連係部811を被せるように係合して連係し、複数の貯水トレー80を連設して敷き詰めることが可能である。
【0053】
一方向で対向する幅広連係部811と幅狭連係部812の上端には、それぞれ流水用の凹溝813が形成され、一方の貯水トレー80の幅狭連係部812に他方の貯水トレー80の幅広連係部811を係合する際に、前記幅狭連係部812の凹溝813上に前記幅広連係部811の凹溝813が被さって係合するようになっている。前記凹溝813によって貯水トレー80・80間の流水を可能にしつつ、流水方向を一方向に規制し、敷設した全ての貯水トレー80に水分を行き渡らせることが可能な構成である。また、幅広連係部811の凹溝813は、箱体40aを貯水トレー80に載置した際の箱体底面42aの高さよりも低い位置に形成され、貯水トレー80内の上限水位と箱体底面42aとの間に空気層が形成される構成である。
【0054】
前記貯水トレー80を傾斜面に複数敷設する場合には、幅広連係部811が傾斜面の下方に位置するように敷設すると、幅広連係部811と幅狭連係部812との連係箇所の隙間から水漏れが生ずることを防止できて好適である。尚、図8に示す貯水トレー80内の矢印は、幅広連係部811が設けられている位置と、矢印方向を傾斜面の勾配下方向に向けて施工すればよいことを意味し、施工性を向上するためのものである。
【0055】
また、貯水トレー80内で各側壁81の略中央から底面82上に凸部83が突出形成され、凸部83に箱体脚部43aに形成された凹部431が嵌められ貯水トレー80に対する箱体40aの位置が決められるようになっている。
【0056】
そして、幅広連係部811と幅狭連係部812を連係して複数の貯水トレー80を敷設面1000上に敷設すると共に、仕切板50aで植栽部30c、一時貯留部20cに区画された箱体40aを、凹部431を凸部83に係着して各貯水トレー80上に載置し、箱体40aの各植栽部30cに育成材301を充填して植物302を植栽することにより、図9に示すような緑化設備10cによる緑化エリアが完成する。
【0057】
前記緑化設備10cでは、降雨などにより植栽部30cで余剰水が発生した場合の余剰水の流路として、流入口51aを介して一時貯留部20cに導き、一時貯留部20cから流出口421aを介して貯水トレー80に排水する第1の経路と、吸水凸部53の開口531及び吸水口423を介して貯水トレー80に排水する第2の経路が形成される。そして、流出口421aの単位時間当たりの水分流出量の上限及び第2経路による水分流出量の上限を超える降雨があった場合、吸水凸部53を介した第2経路による排水は上限流出量で継続され、また、一時貯留部20cを介する第1経路による排水は流出口421aの上限流出量で継続されつつ、一時貯留部20cに徐々に水分が貯留されていくことになる。また、降雨がない場合や植栽部30c内の育成材301が水分不足となると、貯水トレー80内の水分を吸水凸部53を介して吸水し、毛細管現象により育成材301の全体に行き渡らせるので、良好に植栽可能となっている。
【0058】
また、貯水トレー80上に箱体40aを載置した場合、貯水トレー80内に貯留可能な凹溝813までの上限水位よりも上方に箱体底面42aが位置し、貯水トレー80内の上限水位と箱体底面42aとの間に空気層が形成され、一時貯留部20cの流出口421aからの水分が前記空気層を介して効率的に貯水トレー80内に排水される構成である。そして、貯水トレー80の余剰水は、凹溝813を介して貯水トレー80・80間を流れ、傾斜面の一番下に設けられた貯水トレー80の凹溝813から敷設面1000に排出される。
【0059】
第4実施例の緑化設備10cでは、側壁41a下部に内向きへこみ部411が形成され、その下方は貯水トレー80・80間が連結された貯水空間となっており、内向きへこみ部411・411間で且つ貯水トレー80上或いは貯水トレー80・80の連係部分上に多孔質管や浸み出しパイプ等の給水管を配設することが可能であるから、美感を損なうことなく給水管を配設することができる。また貯水トレー80・80間の流水方向を一方向に規制しているので、少なくとも傾斜面の最上部に於ける内向きへこみ部411・411間に給水管を配設するだけで全ての貯水トレー80に水分が行き渡ることとなり、緑化設備10c或いは緑化エリアへの給水作業を容易に行うことが可能である。
【0060】
また、水分を多く必要とする種類の植物の植栽をする場合、本実施例の貯水トレー80を有する構成を使用することにより、給水間隔を長くすることができると共に、雨水等を植栽に利用することができるので、水道費を削減することが可能となる。また、第1〜第3実施例に記載のように、降雨ピーク時など上限流出量を超える水分流出量を効率的にカットすることができ、貯水トレー内の水分の有無に直接関係なく、降雨ピーク時など上限流出量を超える一定量の水分流出量をカットすることができる。また、貯水トレー80内の水分が少ない場合などには、特に初期降雨による水分流出量もカットすることができる。
【0061】
次に、第4実施例に類似する他の実施例の緑化設備について第4実施例と異なる箇所を中心に説明する。図10及び図11は本発明の第5実施例の緑化設備を示し、図10は第5実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図、図11は貯水トレーを配置した図10の緑化設備を示す断面説明図である。
【0062】
本実施例の緑化設備10dに於いて、その箱体40bは四面の側壁41bと底面42bと脚部43bを有する略方形で、底面42bには流出口421bが複数穿設されていると共に、各側壁41bの下部には内向きへこみ部411aが形成され、四面の側壁41bの内面の所定高さに沿って支持片412aが内方に突出形成されており、脚部43bの中央下部には凹部431aが形成されている。更に底面42bには後述する仕切板50bの吸水凸部53aが貫通可能な貫通口424が前記吸水凸部53aの形成位置に合わせて形成され、また、貫通口424の外径を覆うように支持片412aの上端面と略同一高さの略円筒形の支持壁44が複数立設されており、仕切板50bを支持片412aと支持壁44で強固に支持可能な構成である。尚、箱体40bには第4実施例のような吸水凸部や吸水口は設けられていない。
【0063】
仕切板50bには、第4実施例と同様に、全体で流出口421bより上限流量が多くなるように複数のスリット状の流入口51bが複数開口して形成され、また、下方に突出して所定箇所に吸水凸部53aが形成され、吸水凸部53aの頂部には開口531aが穿設されている。仕切板50bは、各吸水凸部53aが支持壁44を介して各貫通口424に挿入された状態で箱体40bの支持片412a上に載置され、仕切板50bの上方の植栽部30dと下方の一時貯留部20dに区画する。貯水トレー80など、他の構成は第4実施例と同様である。
【0064】
第5実施例の緑化設備10dは、一時貯留部20dを下方に区画している仕切板50bが周囲の支持片412a及び複数の支持壁44で支持され、上方からの圧力を分散して負担することができ、緑化設備10dの上方からの圧力を高い強度で支持することができる。また、一時貯留部20dと吸水凸部53aが支持壁44で区画されているため、より確実に一時貯留部20d内に水分を貯留し、排水することができる。
【0065】
次に、第3実施例と第5実施例を合わせた形状に類似する第6実施例について説明する。図12及び図13は本発明の第6実施例を示し、図12は第6実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図、図13は貯水トレーを配置した図12の緑化設備を示す断面説明図である。
【0066】
第6実施例の緑化設備10eは、第3実施例と同様に、ユニット化された一時貯留部60aとユニット化された植栽部70aを備え、植栽部70aの下部に一時貯留部60aが着脱自在に構成されている。
【0067】
一時貯留部60aは、底面62aに流出口621aが複数開口して形成され、四面ある側壁61aの各角部にはL字形の係止片611aが設けられており、底面62aには後述する植栽部70aの吸水凸部74が貫通可能な貫通口63が開口され、貫通口63の内径に沿って側壁61aと略同一高さの仕切壁64が立設されている。前記仕切壁64により、一時貯留部60a内の水分が貫通口63から排出されることを防ぎ、効果的に降雨量のピーク時に於ける水分流出量上限をカットすることが可能となる。
【0068】
植栽部70aは、内向きへこみ部711aが形成された側壁71aと底面72aと脚部73aとを有し、植栽部70aの底面72aには、その頂部に吸水口75が穿設された中空で略截頭円錐形の吸水凸部74が下方に突設されていると共に、流出口621aの流出量より多い上限流量となるように複数のスリット状の流入口721aが形成されている。他の構成は第3実施例或いは第5実施例と同様であり、80は貯水トレー、731aは係止片611aが係止される係止受片、732は貯水トレー80に対して位置決めする凹部である。
【0069】
上記第6実施例の緑化設備10eを使用することにより、第3実施例が有する作用効果及び第5実施例が有する作用効果及びこれらの組み合わせにより得られる作用効果を奏する。
【0070】
次に、第6実施例の緑化設備の変形例である第7実施例の緑化設備について説明する。図14及び図15は第7実施例の緑化設備を示し、図14は第7実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図、図15は貯水トレーを配置した図14の緑化設備を示す断面説明図である。
【0071】
第7実施例の緑化設備10fは、図14及び図15に示すように第6実施例と同様、ユニット化された一時貯留部60aとユニット化された植栽部70bを備え、植栽部70bの下部に一時貯留部60aが着脱自在に構成されている。一時貯留部60a、貯水トレー80の構成は第6実施例と全く同様である。
【0072】
植栽部70bは、その底面72bに流入口721b、吸水口75aを有する吸水凸部74aの他に、断面略十字形、略L字形或いは略T字形の柱状部材76が立設されている。植栽部70bの他の構成は全て上記第6実施例と同様であり、内向きへこみ部711bが形成された側壁71bと脚部73bを有し、731bは係止片611aが係止される係止受片、732aは貯水トレー80に対して位置決めする凹部である。
【0073】
尚、柱状部材76の断面形状は適宜であるが、上記のように断面略十字形など平面若しくは曲面が交わる空洞を有しない形状とすると、育成材301の充填量をあまり減らす必要なく、また植物が育ちにくい柱状部材76上の断面積をできるだけ少なくすることができ、植物に良好な環境をできるだけ確保して育成することを可能にしながら、上方からの圧力に対する強度を確保できる。また芝等の匍匐植物を植栽した場合などには、十分に柱状部材76上を被覆することが可能となるため、美感に優れた緑化エリアを形成することができる。尚、柱状部材76は本実施例のみではなく、上記各実施例に適宜採用することができる。
【0074】
第7実施例の緑化設備70fを使用することにより、植栽部70bに充填される育成材301が上方からの踏圧等の圧力によって圧縮や固化されることがなくなり、植物の根を傷めて枯らしてしまうという不具合を無くすことができる。また、緑化エリアを形成した場合に、緑化エリア上に凹凸面が形成されることなくなり、一層美感に優れた緑化エリアを形成することができる。また、図16に示す緑化エリア90のように、柱状部材76上に板状のデッキ材91等を載置することが可能となり、様々なレイアウトで美感に優れた緑化エリアを形成することができる。尚、図16の緑化エリア90に於いて、92は植物、93はライト、94は縁石である。
【0075】
以上、本発明の緑化設備の各実施例について説明したが、本発明の緑化設備は上記実施例に限定されるものではなく、例えば以下のような拡張或いは変形をすることが可能である。
【0076】
上記各流入口や各流出口は、上面、仕切板若しくは底面に設ける構成に限定されず、例えば植栽部の側面に流入口を段階的に設け、降雨量に応じて段階的に流出量を抑制することを可能とし、植栽部に水分が貯まることを未然に防止する構成など、内部の水を流出する流出口が一時貯留部に設けられ、植栽部の余剰水が一時貯留部へ流入する流入部が植栽部と一時貯留部との間に設けられている構成であれば適宜である。
【0077】
また、上記実施例以外に、例えば図17に示すように、側壁高さが相違して貯留量が異なるユニット化された複数種類の一時貯留部100、100a、100bを用意すると共に、ユニット化された植栽部110aを各一時貯留部100、100a、100bに着脱可能とし、各種類の一時貯留部100,100a、100bに植栽部110aを取り付け或いは取り外すことができる構成とすることにより、降雨ピーク時等に於いて水分流出量をカットした際の貯留可能量を適宜設定することができ、ユーザーの希望、植栽する植物、環境等に合わせて対応することができる。
【0078】
図17に示す各一時貯留部100、100a、100bは、側壁101と底面102を有し、底面102から下方に脚部103が突出形成され、底面102上には植栽部110の底面112を支持する所定高さの支柱104が複数立設されている。また、支柱104上面の高さと略同一高さの部分における側壁101には、略方形枠型の係止受片105が四面の側壁101の内周に沿って設けられており、支柱104の高さは、底面102から係止受片105上面までの高さと略同一である。
【0079】
植栽部110は、側壁111と底面112を有し、側壁111の下部には内向きへこみ部111aが形成されている。前記底面112には所定高さの複数の柱状部材113が上方へ立設され、また底面112の外側には係止部114が下方へ突出形成されている。前記係止部114を一時貯留部100、100a、100bの係止受片105に係止することにより、植栽部110を一時貯留部100、100a、100bに固定し、前記固定状態で植栽部底面112が支柱104で支持される構成である。
【0080】
また、上記各実施例に対して、流出口に通水手段を設けてもよく、前記通水手段を設けることにより、流出口の土壌による詰まり等を防止でき、安定した流出量を確保することが可能となる。例えば図18に示すような、側壁121、底面122、脚部123を有する上面が開放した略方形の箱体120に、底面122に立設された支柱124上に仕切板130を載置し、仕切板130で下方の一時貯留部140と上方の植栽部150に区画された緑化設備の場合、底面122に複数穿設された一時貯留部140の流出口に、通水手段として不織布160等を挿通するものである。
【0081】
また、上記第2実施例から第7実施例の緑化設備の場合、一時貯留部の定期的な点検することが簡単に行うことができ、長期にわたって確実に降雨量のピーク時等に於ける水分流出量をカットすることができる。
【0082】
また、本発明の緑化設備は、人工地盤上に敷設され、一時貯留部上が緑化された緑化エリアを形成するものであるから、雨水流出抑制の機能を有する美感に優れた緑化エリアを安価で簡単に提供することができる。また、貯水トレー間で流路が確保されていること等から、貯水トレーなど貯水槽内の水分が無くなった場合でも、容易に灌水を行うことができる。また、植物の種類に応じて十分且つ多様な対応をすることができ、それぞれの植物に対応した環境を形成することができる。
【0083】
【発明の効果】
本発明の緑化設備を使用することにより、建物の屋上面などを簡単な施工で緑化することが可能となると共に、緑化されたエリア内での降雨に関し、降雨量のピーク時に於ける雨水流出量を確実に抑制或いはカットすることができ、雨水の河川への到達時間を遅らせることができるため、都市型洪水を未然に防止することが可能となるという効果を奏する。
【0084】
また、本発明の緑化設備は軽量であり、例えば建物の屋上面に於ける荷重耐力範囲内のものとすることができる。また、本発明の緑化設備は施工コストやその部品の製造コストが低く、安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の緑化設備を示す説明図。
【図2】本発明の第2実施例の緑化設備を示す斜視説明図。
【図3】図2の緑化設備の断面説明図。
【図4】本発明の第3実施例の緑化設備を示す斜視説明図。
【図5】図4の緑化設備の断面説明図。
【図6】本発明の第4実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図。
【図7】貯水トレーを配置した図6の緑化設備を示す断面説明図。
【図8】貯水トレーを複数敷設した状態を示す平面図。
【図9】緑化エリアの平面図。
【図10】本発明の第5実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図。
【図11】貯水トレーを配置した図10の緑化設備を示す断面説明図。
【図12】本発明の第6実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図。
【図13】貯水トレーを配置した図12の緑化設備を示す断面説明図。
【図14】本発明の第7実施例の緑化設備に於いて貯水トレーがない状態を示す斜視説明図。
【図15】貯水トレーを配置した図14の緑化設備を示す断面説明図。
【図16】緑化エリアの斜視図。
【図17】本発明の緑化設備の他の実施例を示す断面説明図。
【図18】本発明の緑化設備に於いて流出口に不織布を挿通した状態を示す断面説明図。
【符号の説明】
10 緑化設備
20、60、100、140 一時貯留部
30、70、110、150 植栽部
40、120 箱体
50、130 仕切板
80 貯水トレー
90 緑化エリア
221、421、621 流出口
252、51、721 流入口
422、53、74 吸水凸部
1000 敷設面
Claims (9)
- 植栽可能な植栽部からの余剰水を受け入れ、一時的に貯留可能な一時貯留部を備え、該一時貯留部に、内部の水を流出する流出部が設けられていると共に、該植栽部と該一時貯留部との間に、該余剰水が該一時貯留部へ流入する流入部が設けられており、該流出部と該流入部は、該流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値が該流入部から流入可能な単位時間当たりの水分量上限値未満となるように設定されており、
前記流入部からの水の流入量が前記流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値を超えた場合、前記流入部から流入した水は、該流出部から流出しながら、徐々に前記一時貯留部に貯まり一時的に貯留され、
前記流入部からの水の流入量が前記流出部からの流出可能な単位時間当たりの水分量上限値未満になると、前記一時貯留部に貯留された水は、該流出部から流出しながら減少していき、
前記流出部から流出された水は、敷設面に排水されるようになっていることを特徴とする緑化設備。 - 前記一時貯留部内に貯留された水は、前記流出部からの流出により、敷設面に全て排水されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の緑化設備。
- 前記一時貯留部がユニット化された略箱型で、該一時貯留部の上面若しくは上面近傍に前記流入部が設けられ、該一時貯留部の底面若しくは底面近傍に前記流出部が設けられており、該一時貯留部の上面上の前記植栽部に育成材が敷設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の緑化設備。
- ユニット化された略箱体の内側で該略箱体の底面から所定寸法上方に該流入部を有する仕切板が設けられていると共に、該略箱体の底面若しくは底面近傍に前記流出部が設けられており、該略箱体の該仕切板より上方を前記植栽部、該仕切板よりも下方を前記一時貯留部とすることを特徴とする請求項1又は2記載の緑化設備。
- 前記植栽部がユニット化された略箱型で、該植栽部の底面若しくは底面近傍に前記流入部が設けられていると共に、前記一時貯留部がユニット化された略箱型で、該一時貯留部の底面若しくは底面近傍に前記流出部が設けられており、該植栽部と該一時貯留部が着脱自在であることを特徴とする請求項1又は2記載の緑化設備。
- 植栽可能な植栽部と、該植栽部の下方側に形成され且つ該植栽部からの余剰水を受け入れて一時的に貯留可能な一時貯留部と、前記一時貯留部の下方側に設けられた貯水槽とを備えた緑化設備であって、
前記植栽部と前記一時貯留部との間に、前記余剰水が該一時貯留部へ流入する流入部が設けられていると共に、前記一時貯留部には、内部の水を流出する流出部が設けられ、該流出部と該流入部は、該流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値が該流入部から流入可能な単位時間当たりの水分量上限値未満となるように設定されており、
前記植栽部は、下方に突出して形成された吸水部を有し、
前記吸水部は、前記一時貯留部内を挿通し、その下端が前記貯水槽内まで延設され、該貯水槽内の水を毛細管現象により前記植栽部に吸水できるようになっており、
前記流入部からの水の流入量が前記流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値を超えた場合、その水は、該流出部から流出しながら、徐々に前記一時貯留部に貯まり一時的に貯留され、
前記流入部からの水の流入量が前記流出部から流出可能な単位時間当たりの水分量上限値未満になると、前記一時貯留部に貯留された水は、該流出部から流出しながら減少していき、
前記流出部から流出された水は、前記貯水槽に貯水されると共に、該貯水槽の上限水位を超えた場合に、敷設面に排水されることを特徴とする緑化設備。 - 前記貯水槽内に貯水可能な上限水位と前記一時貯留部の底面との間に空気層が形成される構成であることを特徴とする請求項6記載の緑化設備。
- 前記流入部と前記流出部を開口とし、該流入部の開口の数が該流出部の開口の数よりも多く設けられている、又は前記流入部と前記流出部を開口とし、該流入部の開口の大きさが該流出部の開口の大きさよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の緑化設備。
- 前記流出部を開口とし、該開口に通水量を安定する通水手段が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の緑化設備。
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