JP6434999B2 - 装飾積層フィルム、及びこの装飾積層フィルムを有する袋状容器並びにシール材 - Google Patents

装飾積層フィルム、及びこの装飾積層フィルムを有する袋状容器並びにシール材 Download PDF

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Description

本発明は、文字や図柄が凸部により形成されて成る装飾積層フィルムに関するものであり、より詳細には、発泡フィルムに由来するパール調光沢によって文字や図柄の立体感が強調された意匠性に優れた装飾積層フィルム、及びこの装飾積層フィルムを有する袋状容器並びにシール材に関する。
食品、飲料、洗剤等の半流動性又は流動性の内容物を充填するためのパウチ等の袋状容器や、カップ状、トレー状容器の蓋として用いられるシール材には、商品名等の文字と共に種々の図柄を配することにより、他社の製品との差別化を図り、商品価値を高めることが要求されている。このような要求を満足するために、文字や図柄を立体的にする等して際立たせることが行われている。
例えば、下記特許文献1には、エンボス模様に従って形成された凸部を所定温度に加熱して、軟包材の表面に接触させて軟包材を部分的に収縮させて外側に盛り上がらせて成るエンボス模様を有する袋状容器が提案されている。このエンボス模様付袋状容器においては、印刷による模様とは異なる質感のあるエンボス模様が袋状容器に形成されているが、エンボス模様及び印刷の組み合わせによる相乗効果までは得られておらず、意匠性の点で未だ十分満足するものではなかった。
また下記特許文献2には、熱膨張係数の異なる複数のフィルムを積層して成る積層フィルムに、文字又はマークをかたどる型を加熱して押圧し、型の形状を膨出させて成る積層フィルム、或いは型の形状に箔を転写すると共に膨出させて成る積層フィルムが提案されており、この積層フィルムにおいては、文字マーク自体を膨出させて立体的な文字又はマークを形成させることができる。
特許第4370768号 特許第5150433号
しかしながら、熱膨張係数の異なる複数のフィルムから成る積層フィルムを加熱押圧して、積層フィルムを部分的に膨出させることにより、文字やマークに立体感を付与する方法においても、膨出による加飾効果は未だ十分満足するものではなかった。また、加飾性を高めるために広範囲に膨出させると、或いは膨出量を多くすると、内面側のフィルムが部分的に薄くなり、材料強度やバリア性を維持することが困難になり、包装材料としての内容物の保護性と保存性が担保できず、実用には適さない。
従って本発明の目的は、包装材料としての機能を損なうことなく、パール調光沢のある印刷デザインと凸部による装飾が形成された意匠性に優れた装飾積層フィルムを提供することである。
本発明の他の目的は、文字や図柄が立体的に強調され意匠性に優れた装飾を有する袋状容器並びにシール材を提供することである。
本発明によれば、少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、文字及び/又は図柄が、印刷及び外面フィルム側に張出した凸部により形成されて成る装飾積層フィルムにおいて、前記積層フィルムが、内面フィルムがポリエチレン又はポリプロピレンから成り、外面フィルムが延伸ナイロン又は延伸ポリエチレンテレフタレートから成り、前記内面フィルムと外面フィルムの間に、パール超光沢を有する発泡フィルムを有しており、前記文字及び/又は図柄の少なくとも一部が、前記発泡フィルムに由来する金属光沢を有し、前記文字及び/又は図柄とこれを除く領域の少なくとも一部が、色相、明度,彩度,或いは光沢度の少なくとも一つが異なっており、前記文字及び/又は図柄の少なくとも一部に沿って凸部が形成されていること特徴とする装飾積層フィルムが提供される。
本発明の装飾積層フィルムにおいては、
1.前記文字及び/又は図柄と、これを除く領域が、明暗差を有し、前記凸部が相対的に明るい部分に形成されていること、
2.前記凸部の形成箇所に一方向から光を照射した場合に影となる部分に、影を強調する印刷が施されていること、
.前記発泡フィルムが、熱可塑性樹脂フィルムに不活性ガスを含浸させて加熱した後、延伸して成る発泡フィルムであること、
.前記凸部が、0.1〜0.35mmの範囲の成形高さ、10mm以下の成形幅を有すること、
.前記凸部が、冷間、温間、或いは熱間で積層フィルムを圧縮成形することにより、外面フィルム側に張出させて形成したものであること、
が好適である。
本発明によればまた上記装飾積層フィルムを有する袋状容器が提供される。
本発明によれば更にまた上記装飾積層フィルムから成るシール材が提供される。
以下、「文字及び/又は図柄」を総称して「模様」又は「印刷デザイン」ということがある。
本発明の装飾積層フィルムにおいては、印刷及び凸部の組み合わせによって形成された模様が、発泡フィルムに由来するパール調光沢を有することにより、そのパール調光沢によって凸部が際立って強調されると共に、色相、明度,彩度,或いは光沢度の少なくとも一つが模様を除く領域と異なることにより、模様が背景から明確に区別されると共に立体感を増し、これらの作用効果が、文字及び/又は図柄の少なくとも一部に沿って形成された凸部の存在と相俟って、積層フィルムを部分的に膨出させる従来の装飾に比して顕著に装飾効果が向上される。
また発泡フィルムはそれ自体が半透明であることから、本発明の装飾積層フィルムを用いて包装袋等を形成した場合に内容物を視認することができ、視認性を向上しつつ意匠性も向上させることができる。
本発明においては、前述したように、模様が発泡フィルムに由来するパール調光沢を有すると共に、好適には更に色相、明度、彩度等の、或いは光沢等によって凸部を効果的に際立たせているため、凸部の高さ及び幅を大きくする必要がなく、袋状容器やシール材等の包装材料とした場合でも、落下による破袋や、バリア性の低下等のおそれがなく、優れた機械的強度及びバリア性を発現できる。
また、積層フィルムとして、内面側に伸びの大きいフィルム、外面側に伸びの小さいフィルムから成る積層フィルムを使用することにより、冷間、温間、熱間の何れでも凸部を張出成形することが可能であり、成形性にも優れている。
本発明の装飾積層フィルムの製造に用いる積層フィルムの一例の断面構造を示す図である。 本発明の装飾積層フィルムの製造に用いる積層フィルムの他の一例の断面構造を示す図である。 本発明の装飾積層フィルムの凸部の成形加工を説明するための図である。 図1に示した積層フィルムに凸部を形成した、本発明の装飾積層フィルムの断面構造を示す図である。 図2に示した積層フィルムに凸部を形成した、本発明の装飾積層フィルムの断面構造を示す図である。 実施例1で作成した装飾積層フィルムを示す図である。 実施例4で作成した装飾積層フィルムを示す図である。
(装飾積層フィルム)
本発明においては、模様の少なくとも一部が有するパール調光沢は、後述するように用いる積層フィルムが、内面フィルムと外面フィルムの間にパール調光沢を発現可能な発泡フィルムを有することに由来するものである。このパール調光沢を有する模様と、模様以外の部分が色相、明度、彩度、或いは光沢度の少なくとも一つが異なり、この模様の少なくとも一部に沿って凸部が形成されることにより、優れた装飾効果を発現できる。
また本発明の装飾積層フィルムにおいては、模様と、模様が形成されていない部分とが、明度差を有し、模様が相対的に明るい部分に形成されていることにより、模様が形成されていない部分と明確に区別され、模様の輪郭に沿って形成される凸部の存在と相俟って模様の立体感を更に際立たせることができる。
例えば、後述する実施例により作成された装飾積層フィルムを示す図6及び図7から明らかなように、模様(横棒「―」)の部分は、発泡フィルムのパール調光沢を有する一方、模様以外の背景が光沢のないマットな質感の印刷が施されている場合には、パール調光沢による模様の存在感のみならず、色相及び明度も異なり、しかも凸部が形成される模様部分が相対的に明るい色で形成されており、模様がくっきりと目立ち、装飾効果が向上する。
更に本発明の装飾積層フィルムにおいては、図示していないが、凸部の形成されている箇所に一方向から光を照射した場合に影となる部分に、影を強調する印刷が施されていることにより、模様の立体感を更に際立たせることができる。
本発明の装飾積層フィルムをパウチ等の袋状容器やシール材などの包装材料として使用する場合には、その機械的強度やバリア性等が要求されることから、主たる凸部の幅は10mm以下、特に1〜3mmの範囲にあり、凸部の高さは0.35mm以下、特に0.1〜0.35mmの範囲あることが好ましい。そのため大きな模様を構成する場合には、模様の外郭等、その一部を凸部で縁取りすることが望ましい。
また、図示していないが、凸部の表面粗度を凸部の周囲の表面粗度よりも高くし、これらの間に光沢度の差を形成することにより、凸部をギラギラと光が散乱した状態とし、文字や図柄の立体感を更に強調して、より一層、意匠性に優れた装飾を付与することができる。
文字輪郭の凸部の成形加工において、金型を、凸部で区画された文字の内側領域を加工する金型の高さを文字の周囲より高く、かつ凸部を加工する金型よりも少し低く調整することにより、凸部及び凸部で区画された文字の内側部分の両方を同時に少量膨出させることができるので、容易に文字全体の立体感を際立たせることができる。
前述したとおり、本発明は、少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、文字及び/又は図柄の少なくとも一部が、外面フィルム側に張出した凸部により形成されて成る装飾積層フィルムにおいて、文字及び/又は図柄の少なくとも一部が発泡フィルムに由来するパール調光沢を有し、文字及び/又は図柄とこれを除く領域が色相、明度、再度或いは光沢度の少なくとも一つが異なることを満足する限り、前述した具体的な態様に限定されない。
例えば、模様全体がパール調光沢を有するだけでなく、文字の一部分のみが光っているように部分的にパール調光沢を有してもよい。
また、色相、明度、彩度のすべてが異なる色を使用する以外にも、例えば、グラデーションやぼかしのように明度や彩度のみが異なる場合でも、同様の効果が得られる。
更に、模様全体を均一な凸部で加工するのみならず、成形幅や高さが異なる凸部を組み合わせることもできる。
(装飾積層フィルムの製造方法)
本発明の装飾積層フィルムは、内面フィルム及び外面フィルムの間にパール調光沢を有する発泡フィルムを備えて成る積層フィルムを用い、この積層フィルムに文字及び/又は図柄を除く部分(背景)に印刷した後、凸部を成形加工することによって製造することができる。
[積層フィルム]
本発明の装飾積層フィルムに用いる積層フィルムとしては、後述する凸部の成形加工の観点から、内面フィルムに伸びの大きいフィルムを用い、外面フィルムに伸びの小さいフィルムを用い、内面フィルムと外面フィルムの間にパール調光沢を有する発泡フィルムを用いた積層フィルムを用いることが望ましい。
内面フィルムとして用いる伸びの大きいフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等から成るヒートシール性を有するフィルムを用いることが好ましく、一方外面フィルムとして用いる伸びの小さいフィルムとしては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」ということがある)等の延伸フィルムを用いることが好ましい。
また発泡フィルムとしては、パール調光沢を発現可能である限り特に限定されず、従来公知の発泡フィルムを使用することができる。
発泡フィルムとしては、これに限定されないが、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミドナイロン樹脂等の熱可塑性樹脂から成るフィルムに、二酸化炭素ガス等の不活性ガスを含浸させて、加熱することにより発泡させた後、これを延伸することによって得られるパール調光沢を有する発泡フィルム(特開2007−22554号公報参照)や、ポリオレフィン樹脂に、アゾ化合物、有機系化学発泡剤、無機系化学発泡剤等の発泡剤を含有する発泡性混合物から成るフィルムを加熱することにより発泡させて成るパール調光沢を有する発泡フィルム(特開2010−105396号公報参照)等を例示することができる。
具体的な積層フィルムとしては、これに限定されないが、内面/外面の順で、ポリエチレンフィルム/発泡フィルム/延伸ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム/発泡フィルム/延伸PETフィルム、ポリエチレンフィルム/発泡フィルム/延伸ナイロンフィルム/延伸PETフィルム、ポリエチレンフィルム/発泡フィルム/延伸PETフィルム/延伸ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム/発泡フィルム/延伸PETフィルム/延伸PETフィルム、ポリプロプレン/発泡フィルム/延伸ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム/発泡フィルム/延伸PETフィルム、ポリプロピレンフィルム/発泡フィルム/延伸ナイロンフィルム/延伸PETフィルム、ポリプロピレンフィルム/発泡フィルム/延伸PETフィルム/延伸ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム/発泡フィルム/延伸PETフィルム/延伸PETフィルム、等を好適に使用できる。
凸部の成形加工前における内面フィルム、発泡フィルム及び外面フィルムの厚みは、これに限定されないが、凸部の成形加工性の点から、内面フィルムが10〜200μmの範囲にあり、発泡フィルムが50〜500μmの範囲にあり、外面フィルムが10〜30μmの範囲にあり、内面フィルムが外面フィルムの3〜20倍程度の厚みを有することが特に好適である。
更に、内面フィルム又は外面フィルムと発泡フィルムの間や、外面フィルムの外側には、本発明の効果を損なわない範囲でさらに他の層が形成されていてもよく、例えば外面フィルムの外側にトップコート層等を形成することができる。
積層フィルムには、更に他の層を設けることもできる。
図1は、本発明の装飾積層フィルムの製造に用いられる積層フィルムの一例の断面構造を示す図である。この積層フィルム1においては、内面フィルム2及び外面フィルム3の間に、発泡フィルム4が設けられており、外面フィルム3と発泡フィルム4の間に、凸部を形成する模様の部分5の周囲に模様部分5とは色相等が異なるように印刷が施された印刷部(背景)6が形成されている。この印刷部(背景)6は、外面フィルム3側から表面印刷層6aと白色のインキから成る下地印刷層6bから成っている。この白色インキによる下地印刷層6bが施されていることにより、印刷部6が透けてしまうことなく、白色以外のインキの色を鮮明に発現できるので、模様部分5と色相、明度、彩度等を明確に相違させることが可能となり、後述する図4に示すように、模様部分5の箇所に凸部が形成されることによって模様を際立たせることが可能となる。
尚、本発明の装飾積層フィルムを用いて包装袋等を作成する際に、内容物を外部から視認可能とする場合には、白色下地印刷部6bを形成しなくても勿論よい。また、凸部を形成する模様部分5に表面印刷層6aのみを施すことにより、後述する実施例4(図7)に示すように色相の異なるパール調光沢とすることができる。
また図2は、本発明の装飾積層フィルムの製造に用いられる積層フィルムの他の一例の断面構造を示す図である。この積層フィルム1においては、図1に示した積層フィルムにおいて、発泡フィルム4の外面フィルム側に、更に、外面フィルムと同様に伸びの小さい中間フィルム7が形成されている。この態様は、外面フィルムに印刷部を印刷し、これに中間フィルムを積層して成る積層フィルムと、発泡フィルムと内面フィルムの積層フィルムをラミネートすることにより得ることができ、これによれば、発泡フィルムとの積層に際して印刷部の保護が可能になる。また発泡フィルム4が内面フィルム2及び中間フィルム7の中間層として形成された積層フィルムを用い、これを外面フィルムとラミネートすることによっても得ることができる。
積層フィルムへの模様の印刷は、積層フィルムを構成するフィルムに予め印刷を施し、これを他のフィルムと積層することが好適である。この方法によれば、印刷層を積層フィルムの内部に形成することができ、印刷層上にトップコート層等の保護層を設けなくても印刷層の損傷を有効に防止できる。具体的には、外面フィルムの内面側に印刷することが好ましい。
印刷方法は、従来公知の印刷方式を採用することができ、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷等を採用することができるが、本発明の装飾フィルムにおいては、特に印刷スピードの速いグラビア印刷やフレキソ印刷で行うことが好ましい。
また印刷インキとして、アルミ粉末やパール顔料などを含有する高輝度インキを使用することもでき、これにより発泡フィルムに由来するパール調光沢と相俟って、より装飾性を向上することができる。
[凸部成形加工]
本発明の装飾積層フィルムにおいては、前述した模様を有する積層フィルムに凸部の立体成形を行う。
凸部の成形加工は、外面フィルム側に突出する凸部が形成し得る限り、その成形方法に制限はないが、本発明においては、前述したように、内面フィルムとして伸びの大きいフィルム、外面フィルムとして伸びの小さいフィルムから成る積層フィルムを用い、冷間、温間、或いは熱間で圧縮成形することにより、外面フィルム側に張出させて形成することが好適である。
図3は本発明の装飾積層フィルムの凸部の成形加工の一例を説明するための図であり、この図3に示すように、内面フィルム10a及び外面フィルム10bから成る積層フィルム10(発泡フィルムについては図示していない)を、室温、或いは内面フィルム10aの軟化点温度近傍に加熱し、この加熱された積層フィルムを、加工部13を有する加工ロール11及びアンビルロール12の間で、積層フィルム10の凸部を形成したい部位に加工部13で厚み方向に圧縮成形すると、圧縮した部位が圧力を開放すると外面フィルム10b側に張出し、凸部14が形成される。
図4及び図5は、それぞれ図1及び図2に示した積層フィルムを用い、この積層フィルムの模様部分5に凸部14を形成して成る装飾積層フィルムの凸部部分の断面の拡大図であり、形成された凸部は、エッジ内側近傍において最も大きな加工を受け、内面フィルムが大きく伸び、且つ外側にスクイズしており、外面フィルムはほとんど伸びていない。
前記凸部の成形加工は、加工部を加熱することなく行う冷間であってもよいし、内面フィルムの軟化温度近傍まで加熱して行う熱間、あるいは冷間と熱間の中間の温度域(温間)で行ってもよい。例えば、内面フィルムがポリエチレンの場合には、少なくとも加工部を35〜80℃の温度に加熱する温間、或いは加工部を80〜100℃の温度に加熱する熱間であってもよく、必要により加工後冷却を行う。
尚、凸部の成形高さは、加工部の圧縮加工量によって決定され、例えば、図8に示す一対のロール間で加工を行う場合には、加工部13のアンビルロール12に対するクリアランス量によって決定される。
図3に示した具体例においては、加工ロール11に加工部13を有する一対のロール間で圧縮成形を行っているが、これに限定されず、アンビルロール12の加工部13に対応する箇所に雄型が形成されていてもよい。また図3に示した一対のロール間で圧縮成形するロール方式以外にも、プレス方式によっても成形することができる。この場合も加工部を受ける側(内面フィルム側)は平板状或いは雄型の何れであってもよい。
本発明の装飾積層フィルムの凸部の成形加工は、長尺状の積層フィルムに対して行うこともできるし、枚葉の装飾積層フィルムに対して行うこともできる。
(袋状容器)
本発明の袋状容器は、本発明の装飾積層フィルムを備えている限り、その製造方法は限定されない。例えば、本発明の装飾積層フィルムの内面フィルム同士を重ね合わせることにより成形してもよいし、本発明の装飾積層フィルムを一方の側面に用い、他方の側面には凸部が形成されていない積層フィルムを用いて袋状容器とすることもできる。
また、少なくとも伸びの大きい内面フィルムと伸びの小さい外面フィルムから成り、模様が印刷された積層フィルムの内面フィルム同士を重ね合わせて袋状容器を成形した後、凸部の成形加工を行うことにより成形することもできる。この場合においても、枚葉で袋状容器に凸部の成形加工を行うこともできるし、長尺状の積層フィルムを重ね合わせた複数枚の袋状容器が長尺状に連なった状態で連続的に凸部の成形加工を行った後、各袋状容器に切り離して製造することもできる。
袋状容器としては、スタンディングパウチ、三方シール袋、四方シール袋等従来公知の袋状容器、更にこれらにスパウトを装着したすべての形状及び形態に採用することができる。
(シール材)
本発明のシール材は、本発明の装飾積層フィルムを、カップ状、或いはトレー状容器等の所望の開口部形状に打ち抜くことにより成形できる。
1.積層フィルムの外面フィルム側に張り出した凸部の形成
一対の回転ロール(加工ロール、アンビルロール)の上方の回転ロール(加工ロール)に、積層フィルムを冷間で厚み方向に圧縮加工する凸部加工部を設けた。そして、積層フィルムの外面フィルムを加工ロール側、内面フィルム(シーラントフィルム)をアンビルロール側として両ロール間に供給して冷間で圧縮成形を行い、積層フィルムの外面フィルム側に張り出す凸部の形成を行った。
尚、前記凸部の形成においては、凸部加工部先端部と下方の回転ロール(アンビルロール)の設定クリアランスは60μmとした。
2.凸部加工部の形状
巾(加工ロール幅方向):50mm、長さ(加工ロール回転方向):3mm
3.凸部の最大成形高さh
積層フィルムの外面フィルム側に張り出した凸部の加工ロール回転方向の横断面における最大成形高さhを表面形状測定器で測定した。
4.評価
積層フィルムの外面フィルム側に張り出した凸部の装飾性について、パール感と視認性(凸部の識別性)の2項目を目視にて評価した。
(1)〔パール感〕
◎:パール感が際立ってある、○:パール感がある、×:パール感が乏しい。
(2)〔視認性〕
◎:視認性が非常によい、 ○:視認性がよい、×:視認性が乏しい。
(実施例1)
内面フィルムを直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(30μm)、発泡フィルムを低密度ポリエチレンフィルム(90μm)とし、内面フィルムと発泡フィルムを共押出により積層した2層フィルムとした。
外面フィルムを延伸ナイロンフィルム(15μm)とし、その内面の凸部を形成しない背景部に藍色インキ、白色インキによる印刷を順次行い、背景部の発泡フィルムによるパール調を隠蔽した。
次いで、内面フィルムと発泡フィルムから成る2層フィルムと外面フィルムをドライラミネートし、内面フィルム/発泡フィルム/外面フィルムから成る積層フィルムとした。
この積層フィルムを冷間で圧縮成形し、最大成形高さhが0.2mmの外面フィルム側に張り出す凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した(図6参照)。
その結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、外面フィルムを延伸PETフィルム(12μm)、中間フィルムを延伸ナイロンフィルム(15μm)としてドライラミネートし、内面フィルム/発泡フィルム/中間フィルム/外面フィルムから成る積層フィルムとした。
同様に凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した。
その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2において、外面フィルムを延伸ナイロンフィルム(15μm)、中間フィルムを延伸PETフィルム(12μm)としてドライラミネートし、内面フィルム/発泡フィルム/中間フィルム/外面フィルムから成る積層フィルムとした。
同様に凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した。
その結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例2において、外面フィルムの内面の凸部を形成する部分に黄色インキによる印刷を行った積層フィルムとし、同様に凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した(図7参照)。
その結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、発泡フィルムを用いず、内面フィルム/外面フィルムから成る積層フィルムとし、同様に、この積層フィルムを冷間で圧縮成形して外面フィルム側に張り出す凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した。
その結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、外面フィルムの内面に、凸部の形成をしない背景部に印刷を行わなかった以外は、同様に冷間で圧縮成形して外面フィルム側に張り出す凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した。
その結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例2において、発泡フィルムを用いず、内面フィルム/中間フィルム/外面フィルムから成る積層フィルムとし、同様に冷間で圧縮成形して外面側に張り出す凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した。
その結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例2において、外面フィルムの内面に、凸部の形成をしない背景部に印刷を行わなかった以外は、同様に冷間で圧縮成形して外面フィルム側に張り出す凸部の形成を行い、その凸部のパール感と視認性を目視で確認した。
その結果を表1に示す。
上述した実施例、比較例、表1から、本発明の装飾積層フィルムが外観特性に優れていることが判る。
1 積層フィルム、2 内面フィルム、3 外面フィルム、4 発泡フィルム、5 模様部分、6 印刷部、10 積層フィルム、11 加工ロール、12 アンビルロール、13 加工部、14 凸部。

Claims (3)

  1. 少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、文字及び/又は図柄が、印刷及び外面フィルム側に張出した凸部により形成されて成る装飾積層フィルムにおいて、
    前記積層フィルムが、内面フィルムがポリエチレン又はポリプロピレンから成り、外面フィルムが延伸ナイロン又は延伸ポリエチレンテレフタレートから成り、
    前記内面フィルムと外面フィルムの間に、パール超光沢を有する発泡フィルムを有しており、
    前記文字及び/又は図柄の少なくとも一部が、前記発泡フィルムに由来する金属光沢を有し、
    前記文字及び/又は図柄とこれを除く領域の少なくとも一部が、色相、明度,彩度,或いは光沢度の少なくとも一つが異なっており、
    前記文字及び/又は図柄の少なくとも一部に沿って凸部が形成されていること特徴とする装飾積層フィルム。
  2. 前記文字及び/又は図柄と、これを除く領域が、明暗差を有し、前記凸部が相対的に明るい部分に形成されている請求項1記載の装飾積層フィルム。
  3. 前記凸部の形成箇所に一方向から光を照射した場合に影となる部分に、影を強調する印刷が施されている請求項1又は2記載の装飾積層フィルム。
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