JP6434845B2 - ポーラス質耐火物、連続鋳造用ノズル及び連続鋳造方法 - Google Patents

ポーラス質耐火物、連続鋳造用ノズル及び連続鋳造方法 Download PDF

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本発明は、鋼の連続鋳造に使用されるタンディッシュノズル等の連続鋳造用ノズルの内孔部に好適に使用されるポーラス質耐火物、そのポーラス耐火物を使用した連続鋳造用ノズル、及び連続鋳造方法に関する。
鋼の連続鋳造において溶鋼をタンディッシュからモールドに排出するためにタンディッシュの底部に設置されたタンディッシュノズル等の連続鋳造用ノズルでは、その内孔面に溶鋼由来のアルミナ等の介在物が付着することによるノズル閉塞が生じやすい。そのような内孔面への介在物付着防止、溶鋼撹拌、その他の目的で、内孔面から不活性ガスを溶鋼中に注入することが多く行われている。
なお、本明細書において「アルミナ等」とは、溶鋼由来のAlを主とする酸化物、溶鋼が温度降下によって凝固又は高粘性化して固体に近い状態なった地金を含む。
このような連続鋳造用ノズルとしては、その本体をポーラス質の耐火物で構成し、その耐火物内の気孔をガスの通過経路として、内孔面のほぼ全体からガスを溶鋼中に注入するポーラス式のノズルがある。
このようなポーラス式のノズルのほかに、いわゆる貫通孔式のノズルが使用されることもある。これはノズルの耐食性や耐摩耗性等を向上させる等の目的から、ノズル本体を緻密な耐火物で構成し、その耐火物内部にガス通過経路たる貫通孔を形成したものである。この貫通孔は、溶鋼が侵入しない程度に小さな断面積のトンネル状の空間であって、ノズル本体の耐火物内部又はノズル本体とその外周面側に配置されたメタルケースとの間に設けたガスプールと、内孔面に設けたガス吐出口との間を貫通する。
耐食性や耐摩耗性等を重視する貫通孔式のノズルのノズル本体材質としては、一般的には高アルミナ質が使用されているが、アルミキルド鋼の鋳造に際して溶鋼由来の非金属介在物であるアルミナ(Alに他の成分を含んだクラスター状になることが多い)等が内孔面に付着し、ノズル内孔の閉塞を生じやすいという欠点がある。
内孔面にアルミナ等が付着すると、鋳造中にそのノズルだけでなく下方のノズルまでの広範囲の溶鋼流出経路での付着ないしは閉塞を招来して、溶鋼流量制御を行うスライディングノズルでの正常な溶鋼流量制御ができなくなったり、鋳造中にノズル内孔部を酸素で洗浄することが必要となる等、操業に支障を生じたり、鋼の品質にも悪影響を及ぼすことがある。
このような連続鋳造用ノズルにおけるアルミナ等の付着ないしは閉塞を防止する方策として、例えば特許文献1には、ガス吐出口に連通する貫通孔をノズル(内孔面)の上部と下部の上下2段に分離して配置した貫通孔式のノズルが開示されている。特許文献1によれば、貫通孔を内孔面の上下方向のほぼ全体に均等に配置したノズルよりも効率的にアルミナ等の付着を防止することができるとされている。
特許文献2には、取鍋の交換毎に溶鋼流出孔(内孔面)へのアルミナの付着が増大していく現象を防止することを目的に、ガス吹き込み部材(ポーラス質耐火物)のガス吹き込み部位をスライディングノズルの絞り部よりも鉛直方向の上方位置に設置し、溶鋼流出孔を流下する溶鋼の線流速よりも生成されるガス気泡の浮上速度が小さくなるように、溶鋼流出孔を流下する溶鋼の通過質量に応じて、予め調査したガス吹き込み部材の特性に基づいてガス吹き込み部位におけるガス吹き込み量を調整する、鋼の連続鋳造方法が開示されている。
特許文献3には、鋳造中のアルミナ付着抑制の安定化を目的に、ガスが通りやすい大きい気孔と、背圧を増加させるための小さい気孔との極大値が2つ以上あるポーラス質耐火物、すなわち平均気孔径が5μm以上で20μm以下、かつ気孔径分布に極大値が二つ以上であり、前記各極大値の少なくとも一つが20μm以上で50μm以下であるポーラス質耐火物が提案されている。
実開昭60−160965号公報 特開2005−246387号公報 特開2013−230496号公報
前記の各特許文献に例示される従来技術は、連続鋳造用ノズルの内孔面への介在物付着にのみ着目した技術であるが、ガス吹き込みを伴う連続鋳造においては、吹き込んだガスの気泡に起因する鋳片の欠陥(以下、「気泡欠陥」ともいう。)や、タンディッシュにおけるガス浮上を利用した介在物除去の効果が不十分となって介在物に起因する鋳片の欠陥(以下、「介在物欠陥」ともいう。)が生じることがある。この点、前記の各特許文献では、鋳片の品質に対する影響等については言及されておらず、また、介在物付着抑制と鋳片品質低下抑制との両方の効果を得ることのできるガスの吹き込み形態等の技術は、未だ確立されていない。
また、鋳造速度が速くなるにつれ吹き込まれたガスの気泡径は小さくなる傾向がある。このように気泡が微細化することで、微細化した気泡自体に起因する気泡欠陥や、気泡による介在物浮上機能が低下して介在物が鋳片に至ることで生じる介在物欠陥等が、特に鋳片表層において生じやすくなる。
本発明が解決しようとする課題は、鋼の連続鋳造において連続鋳造用ノズルの内孔面への介在物付着を抑制することができると共に、鋳片表層の気泡欠陥や介在物欠陥等による鋳片の品質低下をも抑制することができる、ガス吹き込み用のポーラス質耐火物、連続鋳造用ノズル、及び連続鋳造方法を提供することにある。
本発明は、次の(1)〜(2)に記載のポーラス質耐火物、(3)に記載の連続鋳造用ノズル、及び(4)に記載の連続鋳造方法を提供する。
(1)平均気孔径が60μm以上90μm以下、かつ気孔径分布において、気孔径1μm以上30μm以下の範囲、及び気孔径50μm以上200μm以下の範囲にそれぞれ極大値を一つずつ有し、前記気孔径50μm以上200μm以下の範囲における前記極大値の気孔径の値から前記気孔径1μm以上30μm以下の範囲における前記極大値の気孔径の値を減算して得た(以下「極大値間の差」という。)が40μm以上である、ポーラス質耐火物。
(2)気孔径0.2μm以上200μm以下の合計体積を100としたときに、気孔径1μm以上30μm以下の割合が10vol%以上30vol%以下、気孔径50μm以上200μm以下の割合が60vol%以上80vol%以下である、(1)に記載のポーラス質耐火物。
(3)(1)又は(2)に記載のポーラス質耐火物を溶鋼通過経路である内孔部の一部又は全部に配置した、連続鋳造用ノズル。
(4)溶鋼排出速度Tpが3t/min以上である鋼の連続鋳造において、(3)に記載の連続鋳造用ノズルを使用して鋳片表層の気泡欠陥と介在物欠陥の発生を抑制する連続鋳造方法。
本発明により、鋼の連続鋳造において連続鋳造用ノズルの内孔面への介在物付着を抑制することができると共に、鋳片表層の気泡欠陥や介在物欠陥を主とする鋳片の品質低下をも抑制することができる。
また、従来技術ではポーラス質耐火物や連続鋳造用ノズルが熱衝撃により破壊(亀裂を含む)し、その破壊部分からガスが集中的に吐出する等の事象が発生することがあり、これにより特に介在物の付着抑制効果が大きく損なわれることがあったが、本発明のポーラス質耐火物及び連続鋳造用ノズルでは、熱衝撃による破壊をも抑制して、安定したガス吹き込み状態を維持することができる。
気泡欠陥を主とする鋳片の品質低下を招来する典型的な気泡径の分布を示すグラフである。 水モデル実験における空気流量10NL/minでのポーラス質耐火物の平均気孔径(μm)と平均気泡径(mm)との関係を示す図である。 水モデル実験における空気流量10NL/minでのポーラス質耐火物の平均気泡径(mm)と下方に向かう気泡数(個/min)との関係を示す図である。 水モデル実験における空気流量10NL/minでのポーラス質耐火物の平均気孔径(μm)と下方に向かう気泡数(個/min)との関係を示す図である。 実施例及び比較例における溶鋼排出速度(t/min)と下方に向かう気泡数(個/min)との関係を示す図である(ここで実施例は実施例1〜6、比較例は比較例1〜6)。 実施例及び比較例における、ポーラス質耐火物の気孔径(μm)の分布を示す図である(ここで実施例は実施例1、比較例は比較例1)。 水モデル実験のイメージ図である。
本発明を、実施例(実験)に基づく実施の形態と共に詳述する。
本発明者らが、実際に気泡欠陥を主とする鋳片の品質低下を招来していた連続鋳造用ノズル(タンディッシュノズル)を解析し、その連続鋳造用ノズルから吹き込まれるガスの気泡径を水モデル実験により調査したところ、図1に示すように、0.5mm付近にピークを有し、かつそのほとんどが2mm以下であることがわかった。
また、溶鋼排出速度(Tp)が大きくなるのに伴って、次の傾向があることもわかった。
1.ポーラス質耐火物の平均気孔径に対する平均気泡径は小さくなる(図2参照)。
2.前記1に伴い、単位供給ガス量に対する気泡径が小さくなる(細粒化する。)。
3.前記2に伴い、径が小さい気泡の数が相対的に多くなる(図3参照)。
4.前記2、3に伴い、全気泡数が多くなる(図4参照)。
5.気孔から吐出したガスの、下方(溶鋼の下流方向)に流れる気泡数が多くなる(図4、図5参照)。
これらから、ごく小さな径(前記典型例を参照すると約2mm以下)の気泡量を従来技術との対比において減少させつつ最適化することで本発明の課題を解決することができることを本発明者らは知見した。
なお、前述のとおり従来技術では、ガス吹きノズルとしてはポーラスタイプと貫通孔タイプが実用化されているが、前者は平均気孔径50μm以下、後者は平均気孔径300μm以上の気孔から気泡が発生する。従来技術では前者と後者はそれぞれ別個独立して使用され、中庸な気孔径分布を持つガス吹きノズルについて実用化された事例はないが、これは、気孔径分布は目的とする気泡径を得るためにシャープな方が良いと考えられていたことが背景にあると思われる。本発明のポーラス質耐火物は、言い換えればこれらの中庸な気孔径を備えることを特徴とする。
すなわち、本発明のポーラス質耐火物は、その平均気孔径が60μm以上90μm以下、かつ気孔径分布において、気孔径1μm以上30μm以下の範囲(以下「小気孔径域」ともいう。)、及び気孔径50μm以上200μm以下の範囲(以下「大気孔径域」ともいう。)にそれぞれ極大値を一つずつ有し、これら極大値間の差が40μm以上であることを特徴とするものである。小気孔径域の極大値と大気孔径域の極大値との差が40μm未満となると微細な気泡ガスバブルが発生してしまう。
前記の平均気孔径が90μmを超えると、素地等の強度が低くなり製造上、又は使用上も破損等が生じやすく、現実的でない。またこの場合は気泡径が大き過ぎると共に気孔を内孔面に均一に広い分散状態を得難くなるので、介在物付着抑制効果が著しく減少する。
気孔径1μm未満の範囲に極大値を設けると著しく通気特性が低下すると共に、事実上ファインセラミクスと同様な緻密な構造になることから、鋼の鋳造に用いる耐火物としては耐スポーリング性が著しく低下する。
前記極大値の小気孔径域側の上限「30μm以下」及び大気孔径域側の下限「50μm以上」については、前述のとおり適正な領域に2つの極大値を配置しつつ、これら極大値間の差が40μm以上であることが必要であることから、現実に本発明品を製造する際の気孔分布の設定や現実的に得ることが可能な分布状態をも考慮して決定した値である。
前記極大値の大気孔径域側の上限「200μm以下」については、前記の平均気孔径が90μmを超える場合と同様に、介在物付着抑制効果が著しく減少する。
また、本発明のポーラス質耐火物において、気孔径0.2μm以上200μm以下の合計体積を100としたときに、小気孔径域(気孔径1μm以上30μm以下)の割合は10vol%以上30vol%以下、大気孔径域(気孔径50μm以上200μm以下)の割合は60vol%以上80vol%以下であることが好ましい。小気孔径の割合が10vol%未満では耐熱衝撃性が低下する傾向が観られ、30vol%超の場合はガス吹込み量が多い場合に微細な気泡が発生しやすい傾向が観られる。また、大気孔径域の割合が60vol%未満の場合は相対的に微小気孔径が多くなり、微細な気泡が発生してしまう場合がある。大気孔径域の割合が80vol%を超えると、ポーラス質耐火物としての強度が低下しやすい傾向が観られる。ただし、前述の各傾向は、ポーラス質耐火物の粒度構成、成形条件等の調整により、ある程度は抑えることができる。
本発明の連続鋳造用ノズルは、前述の本発明のポーラス質耐火部を溶鋼通過経路である内孔部の一部又は全部に配置したものである。この本発明の連続鋳造用ノズルは、一般的なポーラス質耐火物で構成するタンディッシュノズル等の製造方法に準じて得ることができる。すなわち、原料調製、混練、成形、乾燥、焼成等の一般的な工程による方法である。気孔径分布の調整も一般的な方法、例えば原料種類、原料粒子径、その粒度構成、成形圧力等を調整すればよい。
また、本発明の連続鋳造用ノズルによる鋳造条件については特に限定されるものではないが、相対的に溶鋼排出速度が大きくガス吹込み量が多い条件下、すなわち溶鋼排出速度Tpが3t/min以上の条件下で本発明の連続鋳造用ノズルの効果がより顕著に得られ、その結果、鋳片表層の気泡欠陥と介在物欠陥の発生を抑制することができる。
本発明のポーラス質耐火物、及びこれを使用したタンディッシュノズルについて、耐熱衝撃性、タンディッシュノズルの内孔面からの下降気泡数(個/min)、実操業における実験結果を以下に示す。
表1に試料、及び条件と結果を示す。
Figure 0006434845
耐熱衝撃性試験では、40mm×40mm×40mmに切り出した本発明のポーラス質耐火物を1600℃の溶鋼に3分間浸漬した後に取り出し、水で急冷し、その破壊又は亀裂の有無を目視観察した。
水モデル実験は、モールドサイズ幅2000mm×厚み250mm×高さ2000mmとなるように透明な樹脂板を設置し、内孔径70mmのポーラス式のタンディッシュノズル、内孔径70mmのスライディングノズルプレート、内孔径70mmの浸漬ノズルを用いて行った。なお、浸漬ノズルの吐出孔角度は25度、水面から浸漬深さ300mmであった。タンディッシュノズルに空気を供給して、所定の溶鋼排出速度(Tp)、ガス吹込み量(Q)に調整した30分後に気泡径及び気泡数を高分解能カメラにて計測した(図7参照)。
実操業における実験は、前記水モデル実験と同じポーラス式のタンディッシュノズルに成形した各例を鋼の連続鋳造に供した。この実操業における実験では、タンディッシュノズルの内孔面への介在物付着性を調査すると共に、品質に関する2項目(鋳片内の気泡欠陥と介在物欠陥)を調査した。これらいずれの結果も、「良好」すなわち操業における合格基準内であれば「○」、「不良」すなわち操業における合格基準外であれば「×」とした。
これら試験及び実験の総合評価としては、全てが「○」の例を「○」、いずれかが「×」の例を「×」とした。
なお、図6には、表1のポーラス質耐火物の気孔径分布の例として、実施例1及び比較例1の気孔径分布を示している。
まず、耐熱衝撃性試験でポーラス質耐火物としての使用可否を調査した結果、ポーラス質耐火物中の小気孔径域(気孔径が1μm以上30μm以下)の割合が10vol%以上の例はいずれも破壊しなかった。なお、極大値間の差が32μmと40μmより小さく、この点で本発明の要件を満たさない例ではあるが、この微細気孔径の割合が8vol%の比較例7は、破壊した。これにより比較例7については他の試験は行なわず、比較例7以外の例について水モデル実験及び実操業実験を行った。
表1に示す結果より、平均気孔径が60μm以上90μm以下、かつ気孔径分布において、小気孔径域(気孔径1μm以上30μm以下の範囲)、及び大気孔径域(気孔径50μm以上200μm以下の範囲)にそれぞれ極大値を一つずつ有し、これら極大値間の差が40μm以上である実施例1〜実施例6において操業評価が「○」であることがわかる。
ここで、水モデル実験では、気泡径が小さくなるにつれモールド内に滞留する時間が増え、特に溶鋼排出速度が大きい場合は気泡径が0.5mm以下になるとモールド下端部に吸い込まれる現象が多く認められた。タンディッシュノズルの内孔面からの下降気泡数(個/min)は、実施例1〜実施例6において比較例よりも大幅に少なくなっていることがわかる。
また、これら実施例、比較例の溶鋼排出速度Tp(t/min)に対する下方に向かう気泡数(個/min)の関係を示す図5において、溶鋼排出速度Tp(t/min)が概ね3.0以上の領域では、実施例も比較例も勾配が大きくなる傾向を示しているが、実施例(直線回帰とみなした近似式はy=6.3452x+0.4416)の方が比較例(直線回帰とみなした近似式はy=13.869x+16.267)よりも勾配が小さいことがわかる。すなわち本発明の効果は、溶鋼排出速度Tp(t/min)が概ね3.0以上の領域でより顕著になることがわかる。
実操業では、タンディッシュノズルの内孔面への介在物付着はいずれの例でも合格基準内であったが、比較例は鋳片内の気泡欠陥と介在物欠陥のいずれかが「×」の結果となった。これに対し実施例はいずれも「○」となり、本発明のポーラス質耐火物を使用することで明らかに鋼品質が改善又は安定することを示している。

Claims (4)

  1. 平均気孔径が60μm以上90μm以下、かつ気孔径分布において、気孔径1μm以上30μm以下の範囲、及び気孔径50μm以上200μm以下の範囲にそれぞれ極大値を一つずつ有し、前記気孔径50μm以上200μm以下の範囲における前記極大値の気孔径の値から前記気孔径1μm以上30μm以下の範囲における前記極大値の気孔径の値を減算して得た差が40μm以上である、ポーラス質耐火物。
  2. 気孔径0.2μm以上200μm以下の合計体積を100としたときに、気孔径1μm以上30μm以下の割合が10vol%以上30vol%以下、気孔径50μm以上200μm以下の割合が60vol%以上80vol%以下である、請求項1に記載のポーラス質耐火物。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のポーラス質耐火物を溶鋼通過経路である内孔部の一部又は全部に配置した、連続鋳造用ノズル。
  4. 溶鋼排出速度Tpが3t/min以上である鋼の連続鋳造において、請求項3に記載の連続鋳造用ノズルを使用して鋳片表層の気泡欠陥と介在物欠陥の発生を抑制する連続鋳造方法。
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