JP6433848B2 - 熱交換器、蒸発体、および電子機器 - Google Patents

熱交換器、蒸発体、および電子機器 Download PDF

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本発明は、熱交換器、蒸発体、および電子機器に関する。
熱交換器としての一例として、下記のループヒートパイプ等(下記特許文献1乃至3参照)が知られている。
特許文献1には、ループ型ヒートパイプが開示されている。このループ型ヒートパイプは、設置角度の如何に関わらず効率的に発熱部品を冷却するべく、蒸発部、凝縮部、及び液戻り管の内部にそれぞれ設けられるとともに、毛細管力を生じさせるウィックを有する。
また、特許文献2には、ミニループヒートパイプ用蒸発器が開示されている。このミニループヒートパイプ用蒸発器は、管状体と、上部、側部、及び下部ウィックと、液注入手段と蒸気流路手段とを備える。そして、管状体は、扁平な円筒状で内部に液をためることのできる空間を有する。また、上部ウィック,上部円周ウィック、下部ウィックは、前記管状体上部内面に沿って、側部に円周に沿って、及び内側に液を溜めうる空間部を形成するために管状体下部内面に沿って施されている。
また、特許文献3には、マイクロループヒートパイプが開示されている。このマイクロループヒートパイプにおける蒸発器は、その内部を多孔質部材からなる隔壁部によって区画し、一方の区画をリザーバ部とし、他方の区画を多孔質部材によって形成され、作動流体を蒸気化させるマイクロチャンネル部とし、作動流体が隔壁部を隔てて液相と気相とを水平に分離できるように構成されている。
特開2008−215702号公報 特開2005−233480号公報 特開2010−78259号公報
上述のように、ループ型ヒートパイプの蒸発器としては、円筒型および平板型が従来提案されている。そして、携帯電話(スマートフォン)やタブレット型端末など小型電子機器にループ型ヒートパイプを搭載する場合には、蒸発器の厚みがより低減され得る平板型を採用することがある。
ところで、平板型を採用した蒸発器におけるウィックおよび液溜めの配置としては、次の2つの構成のいずれかを採用し得る。第1は、蒸発器の内部空間における厚み方向の一方側にウィックを配置し、他方側に形成された空間を液溜めとする構成である。第2は、蒸発器の板面に沿う方向において、ウィックおよび液溜めを並べる構成である。
しかしながら、このように平板状に形成された蒸発器の厚み方向において、ウィックおよび液溜めを並べる構成では、蒸発器の厚みが厚くなり得る。一方で、平板状に形成された蒸発器の板面に沿う方向において、ウィックおよび液溜めを並べる構成では、熱交換効率が低下し得る。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、熱交換効率の低下を抑制しつつ、装置の厚さが低減された熱交換器などを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、上記課題を解決する手段として、以下に記載の発明が挙げられる。すなわち、請求項1記載の発明は、外部から熱を吸収して作動流体を液相から気相へと蒸発させる蒸発器を備え、当該蒸発器から導かれた気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として当該蒸発器に環流させる熱交換器において、前記蒸発器は、筐体と、平板状に形成されるとともに前記筐体内に設けられ、当該筺体の内周面と接触する一方側の板面と当該一方側の板面とは反対の板面であり当該筐体の内周面と接触する他方側の板面とを有し、当該一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と当該他方側の板面において当該気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝とを有するとともに、当該液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により当該気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させる蒸発体を備え、前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられることを特徴とする熱交換器である。
請求項2記載の発明は、前記蒸発器は、液相の作動流体が流入する流入口と、当該流入口と対向する位置に設けられ気相の作動流体が流出する流出口とを有し、前記液相流体溝は、前記蒸発体の前記他方側の板面において、前記流入口側の端部から前記流出口側に延びることを特徴とする請求項1記載の熱交換器である。
請求項3記載の発明は、前記気相流体溝は、前記蒸発体の前記一方側の板面において、前記流出口側の端部から前記流入口側に延び、前記気相流体溝および前記液相流体溝は、前記流入口から前記流出口に向かう方向における位置が重複するよう形成されることを特徴とする請求項2記載の熱交換器である。
請求項4記載の発明は、外部から熱を吸収して作動流体を液相から気相へと蒸発させる蒸発器を備え、当該蒸発器から導かれた気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として当該蒸発器に環流させる熱交換器において、前記蒸発器は、液相の作動流体が流入する流入口と、前記流入口と対向する位置に設けられ気相の作動流体が流出する流出口と、平板状に形成され、一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と当該一方側の板面とは反対の他方側の板面において当該気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝とを有するとともに、当該液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により当該気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させる蒸発体とを備え、前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられ、前記液相流体溝は、前記蒸発体の前記他方側の板面において前記流入口側の端部から前記流出口側に延びるとともに、前記他方側の板面において当該流入口から当該流出口に向かう方向と交差する方向の両端に設けられないことを特徴とする熱交換器である。
請求項5記載の発明は、前記液相流体溝は、前記気相流体溝よりも幅が広いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の熱交換器である。
請求項6記載の発明は、前記蒸発体は、前記蒸発器の内部に配置された状態で、前記一方側の板面における板面外周側が板面中央側よりも高い圧力で、当該蒸発器の内周面によって押圧されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の熱交換器である。
請求項7記載の発明は、熱交換器の蒸発器内に収容され、外部から熱を吸収して液相の作動流体を毛細管力により移動させながら気相へと蒸発させる平板状の蒸発体であって、筺体の内周面と接触する一方側の板面と、前記一方側の板面とは反対の板面であり前記筐体の内周面と接触する他方側の板面と、前記一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と、前記他方側の板面において前記気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝とを有し、前記液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により前記気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させるとともに、前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられることを特徴とする蒸発体である。
請求項8記載の発明は、筐体と、前記筐体の内部に収容される発熱部品と、前記発熱部品から熱を吸収し作動流体を液相から気相へと蒸発させ液管を介して流出させる蒸発器を備え、当該蒸発器から導かれた気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として蒸気管を介して当該蒸発器に環流させる熱交換器とを備える電子機器において、前記蒸発器は、平板状に形成される蒸発器筺体と、平板状に形成され前記蒸発器筺体の内部に挿入されるとともに、当該蒸発器筺体の内周面と接触する一方側の板面と当該一方側の板面とは反対の板面であり当該蒸発器筐体の内周面と接触する他方側の板面とを有し、当該一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と当該他方側の板面において当該気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝とを有し、当該液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により当該気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させる蒸発体とを備え、前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられ、かつ前記蒸発器内における前記液管から前記蒸気管に向かう方向に沿って設けられるとともに、当該液管から当該蒸気管に向かう方向における位置が重複するよう形成されることを特徴とする電子機器である。
請求項1記載の発明によれば、熱交換効率の低下を抑制しつつ、装置の厚さが低減された熱交換器を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、液相の作動流体を収容する空間を広げることができる。
請求項3記載の発明によれば、蒸発体における輸送抵抗を抑制することができる。
請求項4記載の発明によれば、気相の作動流体が液相の作動流体が収容されている空間側へ漏れることを抑制できる。
請求項5記載の発明によれば、熱交換効率が低減することを抑制しつつ、輸送抵抗を抑制することができる。
請求項6記載の発明によれば、気相の作動流体が液相の作動流体が収容されている空間側へ漏れることを抑制できる。
請求項7記載の発明によれば、熱交換効率の低下を抑制しつつ、装置の厚さが低減された蒸発体を提供することができる。
請求項8記載の発明によれば、熱交換効率の低下を抑制しつつ、装置の厚さが低減された電子機器を提供することができる。
本実施の形態に係るループ型ヒートパイプを示す概略構成図である。 本実施の形態に係る蒸発器を示す概略構成図である。 (a)および(b)は、筺体を説明する図である。 (a)および(b)は、ウィックの斜視図である。 (a)および(b)は、ウィックの詳細図である。 ウィックにおける熱負荷と圧力損失との関係のシミュレーション結果である。 (a)乃至(c)は、他の実施の形態におけるウィックを説明する図である。 (a)乃至(c)は、ウィックの変形例を説明する図である。 ループ型ヒートパイプを備える携帯電話を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態について詳細に説明する。
<ループ型ヒートパイプ100の構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態が適用されるループ型ヒートパイプ100の構成を説明する。ここで、図1は、本実施の形態に係るループ型ヒートパイプ100を示す概略構成図である。
本実施の形態が適用されるループ型ヒートパイプ100は、例えば携帯電話(スマートフォン)やタブレット型端末など電子機器等の筺体の内部に備えられる図示しない発熱体(発熱部品、例えばコンピュータのCPU)を、外部から動力を供給せずに冷却するべく、環状の装置内で作動流体を循環させるよう構成されている。
詳細に説明すると、ループ型ヒートパイプ100は、作動流体が気化する際の潜熱を利用して発熱体(図示せず)を冷却するため作動流体を蒸発させる蒸発器101と、この蒸発器101で気化された作動流体を放熱して液化する凝縮器(Condenser)107とを有する。また、ループ型ヒートパイプ100は、蒸発器101で気化された作動流体を凝縮器107まで送る蒸気管(Vapor Line)105と、凝縮器107で液化された作動流体を蒸発器101まで送る液管(Liquid Line)109とを備えている。そして、本発明のループ型ヒートパイプ100内には液相および気相の間で相変化する作動流体が充填されている。なお、作動流体としては、例えば、水、アルコール、アンモニア等が用いられる。
<ループ型ヒートパイプ100の動作>
次に、図1を参照して、熱交換器の一例であるループ型ヒートパイプ100内の動作を説明する。
まず、発熱体(図示せず)において発生する熱は、蒸発器101に伝達される(矢印H1参照)。蒸発器101において熱を吸収した作動流体は気化し、蒸気管105を通って(矢印A1参照)、凝縮器107へ送られる(矢印A2参照)。凝縮器107へ送られた作動流体は、熱を放出して(矢印H2参照)液化する。そして、液化した作動流体は、液管109を通って(矢印A3参照)、再び蒸発器101へと送られる(矢印A4参照)。
<蒸発器101の構成>
図2は、本実施の形態に係る蒸発器101を示す概略構成図である。
次に、図2を参照して、本実施の形態が適用される蒸発器101の構成を説明する。
図2に示すように、蒸発器101は、電子機器(図示せず)の内部に備えられ、発熱体(図示せず)からの熱を受ける筺体110と、筺体110の内部に挿入されるウィック130とを有する。
なお、詳細は後述するが、本実施の形態に係る筺体110は、概形が平板状である。また、この筺体110は、平板の厚み方向に沿う一側面(端面)110aに蒸気管105が接続され、この一側面110aと対向する対向面110bに液管109が接続される。
また、筺体110の内部には、作動流体が充填されている。そして、筺体110の内部空間のうち、ウィック130よりも液管109側の空間は、液相の作動流体が収容される液溜め部150として機能する。
<蒸発器101の動作>
次に、図1および図2を参照しながら蒸発器101内の動作について説明する。
ウィック130に浸透した液相の作動流体は、ウィック130の毛細管力により、ウィック130内を移動しながら、発熱体(図示せず)の熱により加熱され気化する。この気化した作動流体は、蒸気管105側へと移動した後(矢印C3参照)、蒸気管105を介して凝縮器107(図1参照)へ送られる。
一方、凝縮器107(図1参照)で液化した作動流体は、液管109を介して筺体110内へと流入する(矢印A4参照)。筺体110内へ流入した作動流体は、液溜め部150を経てウィック130に浸透する。このようにして、ウィック130の外周面において作動流体の流れが途切れることなく、上記のサイクルが繰り返される。そして、発熱体(図示せず)において発生した熱が、蒸発器101から凝縮器107(図1参照)へと輸送される。
なお、以下の説明においては、蒸発器101内で液管109側から蒸気管105側に向けて作動流体が移送される方向を、単に移送方向ということがある(図2参照)。また、蒸発器101の内部空間における位置を説明する際に、移送方向における蒸気管105側を下流側ということがあり、液管109側を上流側ということがある。
また、図2に示すように、平板状の部材である筺体110の厚み方向を、単に厚み方向ということがある。また、この厚み方向において発熱体(図示せず)が設けられる側(図中上側)を受熱面側ということがあり、この受熱面側と反対の側を対向面側ということがある。
また、移送方向および厚み方向と交差する方向、すなわち筺体110の幅方向を、単に幅方向ということがある。また、この幅方向における一方側および他方側を、各々単に一方側および他方側ということがある。
<筺体110の構成>
図3(a)および(b)は、筺体110を説明する図である。より具体的には、図3(a)は筺体110の本体111の斜視図であり、図3(b)は筺体110の蓋体113の斜視図である。
次に、図2、図3(a)および(b)を参照しながら、筺体110について説明をする。
まず、図2に示すように、筺体(蒸発器筺体)110は、概形が略直方体状(板状)で中空の部材であるとともに一側面が開口する本体111と、この本体111の開口を覆う蓋体113とを有する。筺体110は、例えばアルミなどの金属や樹脂などにより形成される。
また、図3(a)に示すように、本体111の内部には、略直方体状の空間が形成される。本体111における開口111aと対向する側面(底面)には、貫通孔である流出口111bが形成されている。
また、図3(b)に示すように、蓋体113は、本体111の開口111aを覆う寸法で形成された板状部材であり、板面中央に、貫通孔である流入口113aが形成されている。なお、図示の例においては、蓋体113における本体111と対向する側の面に突出部113bを備える。
付言すると、この筺体110は、例えば、板面の一辺が5mm乃至100mm程度であり、かつ厚みが1mm乃至5mm程度の寸法で構成される。また、筺体110は、板面の一辺に対する厚みの割合が、例えば1〜20%程度の寸法で構成される。
次に、図示の例における筺体110の組み立て工程について説明をする。まず、前段階として、本体111の流出口111bには蒸気管105が接続され、蓋体113の流入口113aには液管109が接続される。その後、本体111の開口111aを通して、本体111の内部にウィック130が挿入される。そして、本体111の開口111aを蓋体113によって覆い、例えば溶接や接着剤などの周知の固定技術により、本体111に対して蓋体113が固定される。この固定により、筺体110の内部の作動流体の漏れが抑制される。
なお、図2に示すように、ウィック130は、本体111の内部において蓋体113から離間した位置に配置される。また、ウィック130と蓋体113とを離間することにより、本体111に対して蓋体113を固定する際に生じる熱や歪みの影響により、ウィック130が損傷を受けることが抑制される。
<ウィック130の構成>
図4(a)および(b)は、ウィック130の斜視図である。より具体的には、図4(a)はウィック130を受熱面側からみた斜視図であり、図4(b)はウィック130を対向面側からみた斜視図である。
図5(a)および(b)は、ウィック130の詳細図である。より具体的には、図5(a)はウィック130の受熱板面130a側の平面図であり、図5(b)は図5(a)のVb−Vbにおける断面図である。
次に、図4(a)および(b)、図5(a)および(b)を参照しながら、ウィック130の構成について説明をする。
蒸発体の一例であるウィック130は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂製の多孔質体により形成される。このウィック130は、作動流体に毛細管力を発生させ、結果として作動流体を移動させる。
また、ウィック130は、平板状(厚みが薄い略直方体)の部材である。このウィック130は、厚み方向の受熱面側を向く板面である受熱板面130aと、受熱板面(表面)130aに沿う面である対向板面(裏面)130bと、幅方向の一方側を向く端面である一方端面130cと、一方端面130cに沿う面である他方端面130dと、移送方向の下流側を向く側面である下流端面130eと、下流端面130eに沿う面である上流端面130fとを備える。
ウィック130の実効空孔径は、0.1〜20μmである。このウィック130は、上述の樹脂製の多孔質体に限定されるものではなく、多孔質金属(ポーラスメタル)、セラミック多孔質、ガラス多孔質、多孔質繊維など、その内部に多数の空隙(孔)が形成された材料であればよい。また、ウィック130の空孔率は、25%〜70%である。さらに、ウィック130として、熱伝導率が低い材質を用いると、蒸発器101における熱リークを低減することができる。なお、熱リークをより低減したい場合、一般的に熱伝導率が金属よりも低い非金属製の材料を用いることが好ましい。
付言すると、このウィック130は、例えば、板面の長辺が3mm乃至95mm程度であり、短辺が2mm乃至50mm程度であり、かつ厚みが1mm乃至4mm程度の寸法で構成される。また、ウィック130は、板面の長辺に対する厚みの割合が、例えば1〜20%程度の寸法で構成される。
また、図4(a)に示すように、ウィック130は、受熱板面(一方側の板面)130aおよび対向板面(他方側の板面)130bの各々に、作動流体を通す複数の溝が形成されている。具体的に説明をすると、ウィック130は、受熱板面130aに、移送方向に沿って形成された縦溝131と、受熱板面130aに幅方向に沿って形成され縦溝131と交差する横溝133と、受熱板面130aにおける横溝133よりも移送方向の下流側で幅方向に沿って形成され、縦溝131と交差する排出溝135とを備える。
また、図4(b)に示すように、ウィック130は、対向板面130bに、移送方向に沿って形成された液溝137を備える。なお、この液溝137の構成については後述する。
さて、図4(a)に示すように、気相流体溝の一例である縦溝131は、幅方向において予め定められた間隔で複数(図示の例では4本)並べて形成される。また、横溝133は移送方向において予め定められた間隔で複数(図示の例では2本)並べて形成される。さらに、排出溝135は、受熱板面130aにおける移送方向の下流側端部に、1本形成される。
さて、図示の例における縦溝131、横溝133、排出溝135、および液溝137は、各々の幅および深さが一定である。ここで、各溝の寸法を比較すると、排出溝135の移送方向長さ(幅)W1は、横溝133の移送方向長さW2よりも大きい。また、縦溝131の幅方向長さW3は、液溝137の幅方向長さ(幅)W4(図4(b)参照)よりも小さい。また、排出溝135の厚み方向長さ(深さ)D1は、横溝133の厚み方向長さD2よりも大きい。
さて、図4(a)に示すように、上記のような縦溝131、横溝133、および排出溝135が形成されることにより、受熱板面130aには、外周部140、および第1接触部141乃至第9接触部149が形成される。この外周部140は、受熱板面130aにおける幅方向の両端部および移送方向における上流側の端部にわたって連続して形成される略U字状の部分である。また、第1接触部141乃至第9接触部149は、各々略長方形状の部分である。さらに、第7接触部147乃至第9接触部149は、外周部140と連続して設けられる。付言すると、第1接触部141乃至第6接触部146は、互いに離間して設けられる。
ここで、第1接触部141乃至第9接触部149の寸法を説明すると、第1接触部141乃至第9接触部149の各々は、幅方向長さW5でその長さが互いに一致する。一方、第1接触部141乃至第3接触部143の各々における移送方向長さW6は、第4接触部144乃至第9接触部149の各々における移送方向長さW7よりも大きい。すなわち、図示の例においては、第1接触部141乃至第3接触部143の面積は、第4接触部144乃至第9接触部149よりも大きい。
さて、このように構成されたウィック130は、筺体110の本体111(図2参照)内部に挿入して設けられる。さらに説明をすると、ウィック130は、筺体110の内部に嵌まり込むことにより固定される。すなわち、図示の例のウィック130は、ウィック130と筺体110との間に、シール部材(不図示)を用いることなく固定される。なお、図示の例とは異なり、ウィック130は、シール部材を用いて固定されてもよい。
このように構成されたウィック130は、本体111(図2参照)内に配置されると、ウィック130における上流端面130f以外の面、すなわち、受熱板面130a、対向板面130b、一方端面130c、他方端面130d、および下流端面130eの5面が本体111の内周面と接触する。
付言すると、ウィック130は、厚み方向における両側面が本体111によって挟まれるとともに、幅方向の両側面が本体111によって挟まれて配置される。
また、このウィック130は、本体111の内部空間における移送方向下流側に配置された状態で、移送方向上流側に空間を残す寸法で形成される(図2参照)。すなわち、ウィック130は、移送方向において蓋体113から離間する寸法で形成される。そして、ウィック130と蓋体113との間に形成される間隙が、上述のように液溜め部150(図2参照)を構成する。
ここで、図示の例のウィック130における縦溝131は、受熱板面130aにおける幅方向中央部に形成され、幅方向の両端部には形成されていない。また、横溝133は、受熱板面130aにおける移送方向中央部に形成され、移送方向の上流側端部には形成されていない。
このことにより、ウィック130の受熱板面130aにおける幅方向の両端部および幅方向の上流側端部と、本体111の内周面とが接触する面積が確保される。その結果、ウィック130の受熱板面130aと本体111の内周面との間におけるシール性が向上する。
ここで、液溝137の構成について詳細に説明をする。
図4(b)に示すように、液相流体溝の一例である液溝137は、幅方向における予め定められた間隔で複数(図示の例では3本)並べて形成される。また、液溝137は、対向板面130bにおける移送方向上流側端部から下流側に向けて延びる。すなわち、液溝137の内部空間は、液溜め部150(図2参照)と連続する。このことにより、液溝137内に、液溜め部150に収容された液相の作動流体が流入し得る。その結果、ウィック130の対向板面130bが筺体110の内周面と接触する面積を確保しつつ、液溜め部150から流入する液相の作動流体を収容する空間が確保される。いわば、液溝137を形成することにより、液溜め部150の容量が増加する。
また、図5(a)に示すように、この液溝137は、幅方向において、縦溝131と交互に並ぶ位置に形成される。付言すると、縦溝131と液溝137とが、幅方向において、予め定められた間隔で交互に並ぶ。
ここで、縦溝131は、ウィック130の移送方向下流側の端部から上流側に向けて延びるように形成される。一方で、液溝137は、ウィック130の移送方向上流側の端部から下流側に向けて延びるように形成される。そして、液溝137は、移送方向において、縦溝131と重複する位置まで延びて形成される(図中領域R参照)。付言すると、液溝137は、移送方向において、横溝133よりも下流側まで延びる。
なお、図示の例においては、液溝137は、対向板面130bにおける幅方向中央部に形成され、幅方向の両端部には形成されていない。このことにより、ウィック130の幅方向の両側面である一方端面130cおよび他方端面130dが、本体111の内周面と接触する面積が確保される。その結果、ウィック130の一方端面130cおよび他方端面130dと、本体111の内周面との間におけるシール性が向上する。
<ウィック130における作動流体の流れ>
次に、図5(a)および(b)を参照しながら、ウィック130における作動流体の流れについて説明する。
まず、図5(a)に示すように、ウィック130において気化した作動流体は、縦溝131を移送方向下流側に向けて流れる(矢印C1参照)。また、気化した作動流体は、横溝133を幅方向に沿って流れる(矢印C2参照)。さらに、縦溝131(あるいは横溝133)を通過した気相の作動流体は、排出溝135を通り、排出溝135に向けて開口する流出口111bに向かう(矢印C5参照)。
一方、液溜め部150(図2参照)から供給される液相の作動流体は、液溝137を移送方向下流側に流れ(矢印C3参照)、ウィック130に浸透する。そして、ウィック130に浸透した作動流体は、ウィック130の移送方向および幅方向に加えて、厚み方向に浸透する(流れる)。
より具体的には、図5(b)に示すように、作動流体は、液溝137から厚み方向における受熱面側に向かう方向に移動する。言い替えると、作動流体は、液溝137から縦溝131(あるいは横溝133)に向かう向き(ウィック130を厚み方向に横切る向き)に移動する(矢印C7参照)。
ここで、本実施の形態においては、液溝137および縦溝131が、幅方向に交互に並ぶことにより、作動流体がウィック130を厚み方向あるいは幅方向に横切る長さが短くなる。このことにより、作動流体の圧力損失(圧力抵抗、輸送抵抗)が低減され、結果としてループ型ヒートパイプ100における熱交換効率の低下が抑制される。付言すると、図示の例においては、液溝137の幅方向長さW4を大きくすることにより、液溝137および縦溝131の間の距離(作動流体がウィック130を横切る長さ)が短くなり、熱交換効率の低下が抑制される。
また、図示の例におけるウィック130においては、横溝133が形成されていることにより、気化した作動流体の縦溝131における流れが促進される。また、ウィック130においては、移送方向下流側に流出口111bと連続する排出溝135が形成されることで、作動流体の縦溝131の流れを促進する。
<圧力損失>
図6は、ウィック130における熱負荷と圧力損失との関係のシミュレーション結果である。
次に、図6を参照しながら、ウィック130における圧力損失のシミュレーション結果について説明をする。なお、図6においては、本実施の形態のように液溝137を備えるウィック130のシミュレーション結果を、「液溝有り」として実線で示し、本実施の形態とは異なる比較例として液溝137を備えないウィック130のシミュレーション結果を、「液溝無し」として破線で示す。
図6に示すように、液溝有りおよび液溝無しの両者において、熱負荷が増加するに従い、圧力損失が増加することが確認された。一方で、液溝有りは、液溝無しと比較して、圧力損失が抑えられることが確認された。すなわち、ウィック130に液溝137を設けることにより、ウィック130における圧力損失が低減されることが確認された。
例えば、図6においては、熱負荷が12Wの場合に、ウィック130に液溝137を設けることにより、ウィック130に液溝137を設けない場合(図中液溝無し)と比較して、ウィック130における圧力損失が約8割程低減されることが確認された。
<他の実施形態>
図7(a)乃至(c)は、他の実施の形態におけるウィック230を説明する図である。より具体的には、図7(a)はウィック230の斜視図であり、図7(b)は図7(a)のVIIb−VIIbにおける断面図であり、図7(c)はウィック230を厚み方向の受熱面側からみた平面図である。
次に、図7(a)乃至(c)を参照しながら、他の実施の形態におけるウィック230の構成について説明をする。なお、上記図4に示すウィック130と同一の部分には同一の符号をつけ、その詳細な説明は省略する。
まず、図7(a)に示すように、ウィック230は、受熱板面230aに移送方向に沿う縦溝131と、各々幅方向に沿う横溝133および排出溝135とを備える。ここで、図7(a)に示すウィック230においては、横溝133は、移送方向において予め定められた間隔で3本並べて形成される。
また、ウィック230は、外周部240、および第1接触部241乃至第9接触部249を備える。なお、図示のウィック230においては、外周部240と、第7接触部247乃至第9接触部249との間に横溝133が形成されていることにより、外周部240と、第7接触部247乃至第9接触部249とは互いに離間して形成される。
また、第1接触部241乃至第3接触部243は、厚み方向受熱面側に突出する第1突出部241a乃至第3突出部243aを備える。この第1突出部241a乃至第3突出部243aは、第1接触部241乃至第3接触部243各々における移送方向下流側の領域に設けられる。なお、以下においては、第1接触部241乃至第3接触部243各々における第1突出部241a乃至第3突出部243a以外の部分を、第1基部241b乃至第3基部243bとする。
ここで、図7(a)および(b)に示すように、第1基部241b乃至第3基部243b、および第4接触部244乃至第9接触部249の厚み方向の位置(厚さ)は、互いに一致する。
一方で、第1突出部241a乃至第3突出部243aの厚さは、第1基部241b乃至第3基部243b、および第4接触部244乃至第9接触部249よりも厚い。
付言すると、外周部240は、第1基部241b乃至第3基部243b、および第4接触部244乃至第9接触部249よりも、厚み方向受熱面側に突出する(図中矢印参照)。また、外周部240の厚さは、第1突出部241a乃至第3突出部243aと同一の厚さである。
さて、図7(c)に示すように、ウィック230を筺体110の内部に配置した状態においては、ウィック230に形成された外周部240、および第1接触部241乃至第9接触部249の各々は、筺体110の内周面と接触し、この筺体110の内周面から、厚み方向に圧縮される向きの力を受ける。
ここで、外周部240および第1突出部241a乃至第3突出部243aは、第1基部241b乃至第3基部243b、および第4接触部244乃至第9接触部249よりも厚く形成されているため、より圧縮された状態となる。言い替えると、受熱板面230aにおける板面外周側が、受熱板面230aにおける板面中央側と比較して、より強く筺体110の内周面に押しつけられる。
なお、ウィック230が筺体110の内部に配置した状態においては、外周部240および第1突出部241a乃至第3突出部243aは、第1基部241b乃至第3基部243b、および第4接触部244乃至第9接触部249と、同一の厚みとなる。言い替えると、外周部240および第1突出部241a乃至第3突出部243aが、筺体110の内部に配置される状態においては押し潰される。その結果として、外周部240および第1突出部241a乃至第3突出部243aにおいて、第1基部241b乃至第3基部243b、および第4接触部244乃至第9接触部249よりも突出している部分は、存在しなくなる。
ここで、外周部240および第1突出部241a乃至第3突出部243aは、ウィック230の受熱板面230aにおける外周を囲うように配置される(図中の楕円参照)。このことにより、ウィック230の受熱板面230a側に存在する気相の作動流体が、漏れる(リークする)ことが抑制される。さらに説明をすると、受熱板面230aの縦溝131、横溝133、および排出溝135を流れる気相の作動流体が、対向板面230b側あるいは液溜め部150に向けてリークすることが抑制される。
<変形例>
図8(a)乃至(c)は、ウィック130の変形例を説明する図である。
次に、図8(a)乃至(c)を参照しながら、ウィック130の変形例を説明する。なお、上記図4に示すウィック130と同一の部分には同一の符号をつけ、その詳細な説明は省略する。
まず、上記図4(a)に示すウィック130においては、各々が一定の幅である縦溝131、横溝133、排出溝135、および液溝137を設けることを説明した。ここで、横溝133および排出溝135を設けない構成であってもよい。また、縦溝131および液溝137の幅が変化する構成であってもよい。
例えば、図8(a)に示すウィック330のように、縦溝331、排出溝135、および液溝337を形成する一方で、横溝133(図4(a)参照)を設けない構成であってもよい。また、図示の縦溝331は、その幅が、移送方向下流側に進むに従い広くなるよう形成されている。また、図示の液溝337は、その幅が、移送方向下流側に進むに従い狭くなるよう形成されている。
さて、上記図4(a)に示すウィック130においては、受熱板面130aに縦溝131および排出溝135を形成し、対向板面130bに液溝137を形成することを説明した。ここで、縦溝131、排出溝135および液溝137が、同一の面に形成されてもよい。
具体的には、図8(b)に示すウィック430のように、受熱板面130aに縦溝431、排出溝135および液溝437が形成されてもよい。ウィック430の同一面(受熱板面130a)に縦溝431、排出溝135および液溝437が形成されることにより、ウィック430の加工が容易となる。
さて、上記図4(a)に示すウィック130においては、縦溝131、排出溝135および液溝137が、ウィック130の厚み方向の一部となるような深さで形成されることを説明した。ここで、縦溝131、排出溝135および液溝137は、ウィック130の厚み方向全体に形成されてもよい。
具体的には、図8(c)に示すウィック530のように、縦溝531、排出溝535および液溝537が、ウィック530の厚み方向全体に形成されてもよい。言い替えると、縦溝531、排出溝535および液溝537が、受熱板面130aから対向板面130bまで貫通する深さで形成される。
なお、図示の例においては、ウィック530に排出溝535が形成されることにより、ウィック530の移送方向下流側を向く下流端面530eにおいて、幅方向中央部側に位置する端面536は、ウィック530の幅方向両端側に位置する端面538よりも、移送方向上流側に位置する。
このように、縦溝531、排出溝535および液溝537が、ウィック530の厚み方向全体に形成されることにより、ウィック530の厚みを抑制し得る。
さて、図示は省略するが、縦溝131、横溝133、排出溝135、および液溝137が伸びる方向は、特に限定されない。例えば、縦溝131および液溝137は、移送方向に対して斜めに形成されてもよい。また、横溝133および排出溝135は、幅方向に対して斜めに形成されてもよい。
また、上記の説明においては、筺体110およびウィック130を厚みの薄い略直方体状の部材として説明したが、筺体110およびウィック130は、平板状であれば、他の形状であってもよい。例えば、円形の平板(円板)や、多角形の平板などであってもよい。
また、上記の説明においては、説明の都合上、ウィック130の受熱板面130aとこれに対向する対向板面130bという名称でウィック130の両板面を説明したが、ウィック130に対する発熱体(不図示)が設けられる位置は特に限定されない。例えば、上記の説明における対向板面130b側に、発熱体が設けられてもよい。言い替えると、上記対向板面130bが、発熱体からの熱を受けてもよい。あるいは、受熱板面130aおよび対向板面130bの両面が、発熱体からの熱を受けてもよい。
図9は、ループ型ヒートパイプ100を備える携帯電話1000を説明する図である。
次に、図9を参照しながら、ループ型ヒートパイプ100を備える電子機器の一例である携帯電話1000について説明をする。
図9に示すように、ループ型ヒートパイプ100は、携帯電話1000などの電子機器に設けられる。図示の携帯電話1000は、所謂スマートフォンであり、中央演算処理装置(CPU)1001と、この中央演算処理装置1001を冷却するループ型ヒートパイプ100と、これらを内部に収容する筺体1003とを備える。そして、発熱部品の一例である中央演算処理装置1001が発生させる熱が、蒸発器101に伝達されるとともに、凝縮器107にて放出される。なお、図示の例における凝縮器107は、放熱面積を確保するため、複数の折り返し部を有して構成される。
図示の例のように、携帯電話1000内に設けられる蒸発器101を平板状に形成することにより、携帯電話1000の厚みが抑制され得る。
さて、上記では種々の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例同士を組み合わせて構成してももちろんよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
100…ループ型ヒートパイプ、101…蒸発器、105…蒸気管、107…凝縮器、109…液管、110…筺体、130…ウィック、131…縦溝、133…横溝、135…排出溝、137…液溝

Claims (8)

  1. 外部から熱を吸収して作動流体を液相から気相へと蒸発させる蒸発器を備え、当該蒸発器から導かれた気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として当該蒸発器に環流させる熱交換器において、
    前記蒸発器は、
    筐体と、
    平板状に形成されるとともに前記筐体内に設けられ、当該筺体の内周面と接触する一方側の板面と当該一方側の板面とは反対の板面であり当該筐体の内周面と接触する他方側の板面とを有し、当該一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と当該他方側の板面において当該気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝とを有するとともに、当該液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により当該気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させる蒸発体
    を備え、
    前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記蒸発器は、液相の作動流体が流入する流入口と、当該流入口と対向する位置に設けられ気相の作動流体が流出する流出口とを有し、
    前記液相流体溝は、前記蒸発体の前記他方側の板面において、前記流入口側の端部から前記流出口側に延びる
    ことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記気相流体溝は、前記蒸発体の前記一方側の板面において、前記流出口側の端部から前記流入口側に延び、
    前記気相流体溝および前記液相流体溝は、前記流入口から前記流出口に向かう方向における位置が重複するよう形成される
    ことを特徴とする請求項2記載の熱交換器。
  4. 外部から熱を吸収して作動流体を液相から気相へと蒸発させる蒸発器を備え、当該蒸発器から導かれた気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として当該蒸発器に環流させる熱交換器において、
    前記蒸発器は、
    液相の作動流体が流入する流入口と、
    前記流入口と対向する位置に設けられ気相の作動流体が流出する流出口と、
    平板状に形成され、一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と当該一方側の板面とは反対の他方側の板面において当該気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝とを有するとともに、当該液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により当該気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させる蒸発体と
    を備え、
    前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられ、
    前記液相流体溝は、前記蒸発体の前記他方側の板面において前記流入口側の端部から前記流出口側に延びるとともに、前記他方側の板面において当該流入口から当該流出口に向かう方向と交差する方向の両端に設けられない
    ことを特徴とする熱交換器。
  5. 前記液相流体溝は、前記気相流体溝よりも幅が広いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の熱交換器。
  6. 前記蒸発体は、前記蒸発器の内部に配置された状態で、前記一方側の板面における板面外周側が板面中央側よりも高い圧力で、当該蒸発器の内周面によって押圧されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の熱交換器。
  7. 熱交換器の蒸発器内に収容され、外部から熱を吸収して液相の作動流体を毛細管力により移動させながら気相へと蒸発させる平板状の蒸発体であって、
    筺体の内周面と接触する一方側の板面と、
    前記一方側の板面とは反対の板面であり前記筐体の内周面と接触する他方側の板面と、
    前記一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と、
    前記他方側の板面において前記気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝と
    を有し、
    前記液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により前記気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させるとともに、
    前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられることを特徴とする蒸発体。
  8. 筐体と、
    前記筐体の内部に収容される発熱部品と、
    前記発熱部品から熱を吸収し作動流体を液相から気相へと蒸発させ液管を介して流出させる蒸発器を備え、当該蒸発器から導かれた気相の作動流体を凝縮させ液相の作動流体として蒸気管を介して当該蒸発器に環流させる熱交換器と
    を備える電子機器において、
    前記蒸発器は、
    平板状に形成される蒸発器筺体と、
    平板状に形成され前記蒸発器筺体の内部に挿入されるとともに、当該蒸発器筺体の内周面と接触する一方側の板面と当該一方側の板面とは反対の板面であり当該蒸発器筐体の内周面と接触する他方側の板面とを有し、当該一方側の板面に形成され気相の作動流体を案内する複数の気相流体溝と当該他方側の板面において当該気相流体溝に沿って形成され液相の作動流体を案内する複数の液相流体溝とを有し、当該液相流体溝内の液相の作動流体を毛細管力により当該気相流体溝に向けて移動させながら気相へと蒸発させる蒸発体とを備え、
    前記気相流体溝および前記液相流体溝は、幅方向において交互に並べて設けられ、かつ前記蒸発器内における前記液管から前記蒸気管に向かう方向に沿って設けられるとともに、当該液管から当該蒸気管に向かう方向における位置が重複するよう形成される
    ことを特徴とする電子機器。
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