JP6433781B2 - スタンドアローン型の入室管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、非接触型のICカードとリーダライタと電気錠を備えているスタンドアローン型の入室管理システムに関する。入室管理システムは、集合住宅、オフィスビル、ホテル、病院、工場などに適用される。
本発明に係る入室管理システムでは、非接触型のICカードで電気錠の解錠を行うが、この種のシステムの基本構成は例えば特許文献1に見ることができる。そこでは、ユーザーが携行する近接通信用の非接触ICカードと、例えば玄関ドアに設けられるリーダライタおよび電気錠と、電気錠の施錠および解錠状態を表示する表示回路と、カード携行者の接近を検知する検出部と、錠設定部などで電気錠システムを構成している。この電気錠システムによれば、カード携行者の接近を検出部が検知したとき、検知信号を錠設定部に通知し、電気錠が解錠と施錠のどちらの状態であるかを表示手段でカード携行者に表示する。従って、帰宅したカード携行者は、電気錠が施錠状態である場合に限って、ICカードをリーダライタにかざして電気錠を解錠すればよい。また、カード携行者がリーダライタから離れると、そのことを検出部が検知するが、検知結果は錠設定部に通知されないので、電気錠の状態が解錠と施錠のどちらであるかは表示されず、第三者に対するセキュリティを保つことができる。
本発明に係るICカードは、例えば電磁誘導方式の非接触通信(近接通信)を行うことに加えて、無線通信方式によって近距離通信を行うが、この種のICカードは特許文献2に見ることができる。このICカードは、例えば交通系のゲート・アクセス管理に応用されて、ICカード乗車券として使用することができ、非接触ICカード識別装置(改札装置)との間で通信を行う。さらに、ICカードには、電磁誘導方式の非接触通信を行う第1の近接通信機能とは別に、無線基地局を介してICカード管理サーバーとの間で通信を行うための無線データ通信を行う第2の近距離通信機能が設けてある。第2の近距離通信機能は、ICチップ化された無線通信回路と、無線通信用アンテナ、およびこれらに駆動電流を供給する2次電池と電源回路などで構成されて、第1の近接通信機能を構成する回路とともにICカードに搭載してある。このように、第2の近距離通信機能を備えたICカードによれば、第2の近距離通信機能の通信距離が数kmと大きいので、非接触ICカード用識別装置の設置場所まで出向く必要もなく、例えばクレジットデータや残高データなどを確認することができる。また、第1の近接通信機能を利用して2次電池を充電することができる。
特開2012−237117号公報(段落番号0024〜0030、図1) 特開2009−140220号公報(段落番号0024、図1)
特許文献1の電気錠システムは、非接触ICカードとリーダライタの間の非接触の近接通信のみで、カードIDや個人情報などのカード情報の相互認証を行うため、高度のセキュリティ機能を発揮するのが難しい。例えば、スキマーで非接触ICカードのカードデータを読取って、非接触ICカードを偽造し電気錠を解錠することは不可能ではない。
交通系のゲート・アクセス管理に使用される特許文献2のICカードを入室管理システムに応用することは可能である。しかし、第2の通信機能で通信を行うには、無線基地局やICカード管理サーバーなどの、大掛かりな通信設備や管理設備が不可欠であるため、システムコストが嵩むのを避けられない。また、本発明に係る入室管理システムにおいては、同システムの使用開始時にICカードの新規登録を行うが、通信距離が大きな特許文献2のICカードを用いた場合に誤登録を生じるおそれがある。例えば、集合住宅においては、各戸の玄関ドアが数mしか離れていないことが多く、そのため、第2の通信機能を利用してICカードを新規に登録するような場合に、カード登録が行われていない複数の玄関ドアにおいて、誤登録を生じるおそれがある。無線基地局を仲介せずに、端末機器同士で通信が可能なスマートフォンを利用して、ICカードの新規登録を行う場合でも、その通信距離が10mと大きいため、誤登録を生じるおそれがある。管理対象となる全ての電気錠をネットワークシステムで管理すると、誤登録の修正は容易であるが、そうするとネットワークシステムの分だけ全体システムのコストが嵩んでしまう。
また、第2の通信機能を備えた特許文献2のICカードにおいては、第2の通信機能の電源として2次電池を使用するが、こうした電池内蔵のICカードにおいては、ICカードを出荷した後の電池寿命の保証を行うことが難しい。工場から出荷されたICカードが、直ちにユーザーの手許に渡るのであれば、電池寿命を問題なく保証できる。しかし、出荷後のICカードの店頭における在庫期間が長引けば長引くほど、自己放電に伴う電池寿命の低下を避けることができず、先の保証を行うことが難しくなる。ユーザーが入室管理システムの使用を開始する直前に、新規な2次電池をICカードに装填すると、電池の寿命を保証できる。あるいは、2次電池と給電端子の間に絶縁テープを配置しておいて、入室管理システムの使用を開始する直前に絶縁テープを除去すると、同様に電池の寿命を保証できる。しかし、いずれの場合も、2次電池の収容部分を密閉することができないため、現行の厚みが小さなICカードにおいて、2次電池を備えたICカードを完全防水化することは困難である。ICカードで電気錠の解錠を行う入室管理システムにおいては、ICカードの基本仕様として完全な防水機能を備えていることが望まれており、先のような電池収容構造を採用することはできない。
本発明の目的は、無線基地局などの大掛かりな通信支援設備を必要とせず、正規のユーザーのみが対応する電気錠の解錠をハンズフリーで行うことができ、また、ICカードをユーザー自身で新規に登録する場合に誤登録を生じる余地がなく、さらに、高度のセキュリティ機能を発揮できるスタンドアローン型の入室管理システムを提供することにある。
本発明の目的は、ICカードの完全防水化を実現しながら2次電池の充電を可能として、電池の寿命保証を行う必要がなく、従って、出荷後の2次電池の管理の手間を省くことができるスタンドアローン型の入室管理システムを提供することにある。
本発明に係るスタンドアローン型の入室管理システムは、ドア1に設置される電気錠2およびリーダライタ7と、リーダライタ7に対応する非接触型のICカード13を備えている。リーダライタ7は、非接触方式の近接通信部14と、無線方式の近距離通信部15と、両通信部14・15を制御するリーダライタ制御部16と、近接通信部14および近距離通信部15とリーダライタ制御部16に駆動電流を供給する電源部17を備えている。ICカード13は、前記リーダライタ7の近接通信部14と通信する第1通信部21と、リーダライタ7の近距離通信部15と通信する第2通信部22と、少なくとも第2通信部22に駆動電流を供給する電源部24と、電源制御部25と、両通信部21・22および電源制御部25を制御するカード制御部26を備えている。ICカード13の電気錠2に対する新規登録時には、電気錠2を登録モードにした状態でICカード13をリーダライタ7にかざして、第1通信部21と近接通信部14の非接触方式の通信を確立する。また、非接触方式の通信を確立した状態でICカード13とリーダライタ7の間の相互認証を実行し、認証結果が適正であることにもとづきICカード13のカード情報の電気錠2に対する登録と、電気錠2の錠情報のICカード13に対する登録を行う前段設定を実行する。さらに、前段設定を実行した後に、認証結果が適正であることを必須として、第2通信部22と近距離通信部15の無線通信設定情報をICカード13に登録する次段設定を実行する。ICカード13の新規登録が終了した後は、第2通信部22と近距離通信部15の相互通信により、電気錠2を解錠することを特徴とする。
ICカード13の電源部24は電池23と、電池23の電力供給路を開閉する電源スイッチ41を備えていて、新規登録前のICカード13の電源スイッチ41はオフ状態に保持されている。前段設定を実行して認証結果が適正であることを必須として、電源制御部25で電源スイッチ41をオン状態に切換えて、カード制御部26および第2通信部22を起動する。
リーダライタ7に、一般的な通信規格に含まれていない登録専用コマンドを格納する。前段設定時に登録専用コマンドを実行して、無線通信設定情報を第1通信部21と近接通信部14の通信を介してICカード13に登録する。
リーダライタ7に、一般的な通信規格に含まれていないスイッチ起動コマンドを格納する。次段登録時に、スイッチ起動コマンドを実行して、電源スイッチ41をオン状態に切換え、カード制御部26および第2通信部22を起動する。
ICカード13の電源部24に、2次電池23と同電池用の充電回路40が設けられて、充電回路40から導出した充電端子43がICカード13の表面に露出してある。電気錠2ないしリーダライタ7の側に、電気錠2の作動状態およびICカード13の2次電池23の状態を表示する表示体9を設ける。記表示体9に、2次電池23の充電が必要である旨の充電表示が表示された状態において、充電器44で調整した充電電流を、充電端子43を介して2次電池23に供給して充電を行う。
ICカード13の電源部24に、2次電池23と同電池用の充電回路40を設ける。ICカード13に、充電回路40に充電電流を供給するワイヤレス受電部51を設ける。電気錠2ないしリーダライタ7の側に、電気錠2の作動状態およびICカード13の2次電池23の状態を表示する表示体9を設ける。表示体9に、2次電池23の充電が必要である旨の充電表示が表示された状態において、充電器44とワイヤレス受電部51の間の電磁誘導作用でワイヤレス受電部51に伝送した電力を、ワイヤレス受電部51で整流し充電回路40を介して2次電池23に供給してワイヤレス充電を行う。
ICカード13の第1通信部21に、第1通信部21と近接通信部14が通信を確立していることを検知して、カード制御部26に検知信号を出力する検波部58を設ける。第1通信部21と近接通信部14が通信確立していない状態においては、カード制御部26に微弱電流を供給して、カード制御部26をスリープ状態に保持する。検波部58が、第1通信部21と近接通信部14の通信確立を検知した状態においては、検波部58からカード制御部26に送られた検知信号でCPU46をスリープモードから通常モードに戻し、第2通信部22と近距離通信部15の通信を可能とする。
ICカード13の第1通信部21に、カード情報を記録する不揮発性メモリ32と、セキュア部34と、ID格納部35を設ける。ICカード13の電池23の出力電圧が、基準電圧より低下している状態において、第1通信部21と近接通信部14の通信を確立して、不揮発性メモリ32、セキュア部34、ID格納部35に格納されたカードデータ、および新規登録時に登録した錠のデータをリーダライタ7で読取って、電気錠2を解錠できる。
第1通信部21と近接通信部14の間の通信を、UHF帯のRFID(ISO/IEC18000)と、HF帯のISO/IEC14443と、ISO/IEC15693と、NFCのいずれかひとつの規格に適合した通信規格で行う。
第2通信部22と近距離通信部15の間の通信を、通信規格(BT(登録商標)、BLE、WiFi(登録商標)、Wi‐SUN、Zigbee(登録商標))のいずれかひとつの規格に適合した通信規格で行う。
本発明に係る入室管理システムは、ドア1に設置される電気錠2およびリーダライタ7と、リーダライタ7に対応する非接触型のICカード13を備えている。リーダライタ7とICカード13には、非接触方式の近接通信部14および第1通信部21と、無線方式の近距離通信部15および第2通信部22と、電源部17・24と、リーダライタ制御部16およびカード制御部26などを設けて、非接触方式と無線方式によって相互に通信を行えるようにした。また、ICカード13の電気錠2に対する新規登録時には、第1通信部21と近接通信部14とで非接触方式の通信を確立してICカード13とリーダライタ7の間の相互認証を実行し、ICカード13のカード情報と電気錠2の錠情報を相互に登録するようにした。
上記のように、非接触方式の通信を介してカード情報と錠情報を相互に登録すると、リーダライタ7とICカード13の通信距離が例えば10cmと小さいので、登録しようとしているICカード13と近隣のリーダライタの間で通信が確立されるのを一掃して、ICカード13が誤登録されるのを解消できる。また、カード情報と錠情報を相互に登録する前段設定を行ったのち、第2通信部22と近距離通信部15の無線通信設定情報をICカード13に登録する次段設定を実行して、通信距離が大きな無線方式によって電気錠2を解錠できるようにした。従って、ユーザーはICカード13をバッグや財布の内部などに収納したままでよく、あるいは被服のポケットに収納したままでよく、ハンズフリーで電気錠2を解錠できる。
電気錠2をICカード13で解錠するとき、第2通信部22から放射される通信波が、対応関係にないリーダライタの近距離通信部15に捕捉されるおそれがある。しかし、電気錠2とICカード13は前段設定時にカードの固有情報と錠の固有情報を相互に登録しているので、第2通信部22が対応関係にない近距離通信部15と通信を確立することはなく、第2通信部22は常に対応する近距離通信部15とのみ通信を確立して、対応関係にある電気錠2のみを解錠でき、近隣に迷惑をかけるのを防止できる。さらに、本発明においては、非接触方式の近接通信と無線方式による近距離通信を通信手段にして、入室管理システムをスタンドアローン型のシステムとして構成するので、無線基地局などの大掛かりな通信支援設備を必要とする特許文献2のカードシステムに比べて、入室管理システムの導入コストを大幅に削減できる。
新規登録前のICカード13の電源スイッチ41をオフ状態に保持しておき、前段設定により相互認証を行ったのち、電源制御部25で電源スイッチ41をオン状態に切換えるようにすると、在庫状態における電池23の消耗を防止できる。従って、工場出荷後の電池23の寿命保証を行う必要がなく、とくに、電池が2次電池23である場合に出荷後の管理の手間を省くことができる。
リーダライタ7に一般的な通信規格に含まれていない登録専用コマンドを格納しておき、前段設定時に登録専用コマンドを実行して、無線通信設定情報をICカード13に登録するようにした。登録専用コマンドは、特定のシステムでしか使用できないフォーマットやコードで構成されており、リーダライタ7と正規のICカード13の間でのみ実行可能なコマンドである。このように、一般的な通信規格に含まれていない入室管理システム専用の登録専用コマンドに従って前段設定を行うようにすると、仮にICカード13がスキミングされてICカードが偽造されたとしても、一般的な通信規格のコード等で登録専用コマンドを解析することは極めて困難であり、偽造カードを使用して電気錠2を解錠することはできない。また、登録専用コマンドは、リーダライタ7の特定領域に格納されているが、読出しコマンドが省略してあるので外部から読取ることはできず、高度のセキュリティ機能を発揮できる入室管理システムとすることができる。
リーダライタ7に一般的な通信規格に含まれていないスイッチ起動コマンドを格納しておき、次段登録時にスイッチ起動コマンドを実行して、電源スイッチ41をオン状態に切換えるようにした。スイッチ起動コマンドは、先の登録専用コマンドと同様に、リーダライタ7と正規のICカード13の間でのみ実行可能なコマンドである。従って、保管されている状態のICカード13が、一般的な通信規格による通信電波に反応して電源スイッチ41がオン状態に切換わるのを確実に防止して、電池23が消耗するのを防止できる。
2次電池23と充電回路40を電源部24に設け、充電回路40から導出した充電端子43をカード表面に露出させるようにしたICカード13によれば、ICカード13を充電器44に設けたカード装填位置に装填するだけで2次電池23を手軽に充電できる。従って、ICカード13の保管期間が長引くような場合でも、ICカード13の新規登録を行う前に2次電池23を充電する必要があることを取扱説明書等に明記しておくことにより、新規登録時の2次電池23の電圧状態を適正に保持できる。また、2次電池23の充電時には、充電器44で調整した充電電流を充電端子43と充電回路40を介して2次電池23に供給するので、ICカード13に組込むべき充電のための回路構造を簡素化して、ICカード13の製造コストを削減できる。
ICカード13にワイヤレス受電部51を設け、電源部24に2次電池23と充電回路40を設けるようにしたICカード13によれば、充電器44からICカード13に充電電流をワイヤレス状態で供給して2次電池23を充電できる。詳しくは、充電器44とワイヤレス受電部51の間の電磁誘導作用でワイヤレス受電部51に電力を伝送し、伝送された電流をワイヤレス受電部51で整流し、充電回路40を介して2次電池23に供給することによりワイヤレス充電を行うことができる。このように、2次電池23の充電をワイヤレス充電方式で行うようにすると、充電端子43を省いてICカード13を完全防水化できるので、誤って取落としたICカード13が水没するような場合であっても、ICカード13の機能が損なわれるのを防いで、ICカード13の耐久性を向上し高機能化できる。
カード制御部26に検波部58を設け、1通信部21と近接通信部14が通信確立していない状態において、カード制御部26に微弱電流を供給して同制御部26をスリープ状態に保持するようにしたICカード13によれば、2次電池23の消耗を著しく低下して電池寿命を大幅に伸ばすことができる。詳しくは、ICカード13は電気錠2を解錠するときにのみ、カード制御部26および第2通信部22を起動させてリーダライタ7と通信を確立できればよく、電気錠2を解錠するとき以外の1日の殆どの時間をスリープ状態にすることにより、2次電池23の電力消費を大幅に抑止できるからである。
ICカード13の電池23の出力電圧が、基準電圧より低下した状態では、第2通信部22とリーダライタ7の近距離通信部15の通信を確立できないため、ICカード13で電気錠2を解錠することができなくなる。そのため、ユーザーは正規のICカード13を所持しているにもかかわらず、電気錠2を解錠できない不便を強いられることになる。こうした使用上の不便を解消し、ユーザーの利便性を向上するために、第1通信部21と近接通信部14の通信を確立することで電気錠2を解錠できるようにしている。第1通信部21の不揮発性メモリ32、セキュア部34、ID格納部35には、カードデータおよび新規登録時に登録した錠のデータが格納してある。従って、ICカード13をリーダライタ7にかざして近接通信を確立し、先のデータをリーダライタ7で読取ることにより、ICカード13が真正なカードであることを確認し認証することができ、カードを認証した時点で電気錠2を解錠してユーザーの利便性を向上できる。
第1通信部21と近接通信部14の間の通信は、UHF帯のRFID(ISO/IEC18000)と、HF帯のISO/IEC14443と、ISO/IEC15693と、NFCのいずれかひとつの規格に適合した通信規格で行うことが好ましい。これらの通信規格は通信距離が小さいので、ICカード13をリーダライタ7にかざして近接通信を確立した状態において、登録しようとしているICカード13と近隣のリーダライタの間で通信が確立されるのを防止し、ICカード13の誤登録を確実に解消できる。
第2通信部22と近距離通信部15の間の通信を、通信規格(BT(登録商標)、BLE、WiFi(登録商標)、Wi‐SUN、Zigbee(登録商標))のいずれかひとつの規格に適合した通信規格で行うことが好ましい。これらの無線通信方式の通信規格は、先の近接通信方式に比べて通信距離が大きい。そのため、ユーザーはICカード13をバッグや財布の内部などに収納したままでよく、あるいは被服のポケットに収納したままでよく、ハンズフリーで電気錠2を解錠できる。
本発明の実施例1に係る入室管理システムの構成を示すブロック図である。 実施例1に係る入室管理システムの適用例を示すドアの正面図である。 本発明の実施例2に係る入室管理システムの構成を示すブロック図である。 実施例2に係るICカードと充電装置を示す斜視図である。 本発明の実施例3に係る入室管理システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例4に係る入室管理システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例5に係る入室管理システムの構成を示すブロック図である。
(実施例1) 図1および図2は、本発明に係る入室管理システムを、集合住宅の玄関ドアに適用した実施例1を示す。図2において、符号1は揺動開閉可能なドア、符号2はドア1に組込んだ電気錠、符号3は電気錠2に設けたドアハンドルである。電気錠2の錠ケース4の内部には、電気的に解錠操作されるデッドボルト5と、ドアハンドル3で施錠あるいは解錠操作されるサムターン6と、リーダライタ7と、電源となる電池8などが収容してある。電気錠2はオートロック機能を備えている錠と、ユーザー自身がデッドボルト5を施錠状態に切換える錠のいずれであってもよい。錠ケース4の上部には、電気錠2や後述する2次電池23の状態等を表示する液晶表示体(表示体)9が設けられ、その下側に電磁波の通過を許す通信窓10が設けてある。先のリーダライタ7は通信窓10の内部に配置してある。
入室管理システムは電気錠2およびリーダライタ7と、非接触型のICカード13と、ICカード13用の充電器44などでスタンドアローン型のシステムとして構成する。図1において、リーダライタ7は、非接触で近接通信を行う近接通信部(近接非接触R/W)14と、無線で近距離通信を行う近距離通信部(無線R/W)15と、両通信部14・15および電気錠2を制御するリーダライタ制御部16と、両通信部14・15およびリーダライタ制御部16に駆動電流を供給する電源部17を備えている。近接通信部14には近接通信アンテナ18が設けてあり、近距離通信部15には近距離通信アンテナ19が設けてある。近接通信部14は、近接通信アンテナ18から通信用の電磁波を常時放射している。電源部17は、リーダライタ7用として独立している必要はなく、先の電池8が電源部17を兼ねていてもよい。
ICカード13は、リーダライタ7の近接通信部14と通信する第1通信部(近接非接触I/F部)21と、リーダライタ7の近距離通信部15と通信する第2通信部(無線I/F部)22と、両通信部21・22に駆動電流を供給する2次電池(電池)23を含む電源部24と、電源制御部25、およびカード制御部(MCU部)26を備えている。第1通信部21には、近接通信アンテナ18に対応する第1アンテナ27が設けてあり、第2通信部22には、近距離通信アンテナ19に対応する第2アンテナ28が設けてある。
第1通信部21は、通信制御部31と、不揮発性メモリ32と、揮発性メモリ33と、セキュア部34、およびID格納部(UID)35などで構成してあり、不揮発性メモリ32に個人情報が、セキュア部34にセキュア情報が、ID格納部35にユニークIDがそれぞれ格納してある。通信制御部31は、ICカード13を通信窓10にかざした状態において、近接通信アンテナ18と第1アンテナ27の間の電磁誘導作用によってリーダライタ7と通信を行う際の通信制御を行う。
第2通信部22は、通信制御部37と、セキュア部38を備えており、第1通信部21がリーダライタ7と通信を行って相互認証を行った後に、カード制御部26からの指令信号を受けて、通信制御部37が、第2アンテナ28と近距離通信アンテナ19を介してリーダライタ7と通信を行う際の通信制御を行う。
電源部24は、2次電池23と、同電池23用の充電回路40と、電池23の電力供給路を開閉する電源スイッチ41と、保護回路42からなり、充電回路40から導出した充電端子43がICカード13のカード表面に露出させてある。出荷前の電源スイッチ41は、ICカード13の動作確認を行う検査機器を使用する際には、必要に応じてオン操作し、あるいはオフ操作できるが、出荷時にはオフ状態にされる。これは、工場出荷後の2次電池23の消耗を防ぐためである。また、ICカード13の使用を開始した後に、電源スイッチ41がオフ操作されるのを防ぐために、電源スイッチ41をオフ操作するためのコマンドは省いてある。
充電端子43は薄い面状の端子板からなり、ICカード13の表面と裏面のうち、例えば表面側の所定位置に露出させてある。2次電池23はフィルム形リチウムイオン電池からなり、その全体がICカード13の内部に埋設されて、ICカード13が防水化してある。保護回路42は充電器44の側に設けることができ、その場合には、ICカード13の実装部品を減らしてカード製造のコストを削減できる。
電源制御部25は、ICカード13の使用開始時に電源スイッチ41をオン操作して、各部に駆動電流を供給する。あるいは、充電時に2次電池23が満充電状態になったとき、保護回路42を作動させて充電電流の供給を停止する。充電器44は、例えば玄関ドアの近傍の屋内に設置されており、ICカード13を充電器44に設けたカード装填位置に装填することにより、商用電源から供給される交流電流を所定の電圧の直流電流に整流して、充電端子43に供給する。充電に関連する事項の詳細は後述する。
カード制御部26は、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)46と、セキュア演算部47と、メモリ部48、タイマー、通信I/Fなどを搭載したマイコンチップからなり、第1、第2の両通信部21・22と、電源部24および電源制御部25の作動状態を制御する。
近接通信部14とICカード13の第1通信部21は、UHF帯のRFID(ISO/IEC18000)と、HF帯のISO/IEC14443と、ISO/IEC15693と、NFC(ISO/IEC18092)のいずれかひとつの規格に従って通信を行うが、この実施例ではNFC(ISO/IEC18092)規格に従って通信を行うようにした。その場合の通信可能距離は10cmが限度である。また、近距離通信部15とICカード13の第2通信部22は、通信規格(BT(登録商標)、BLE、WiFi(登録商標)、Wi‐SUN、Zigbee(登録商標))のいずれかひとつの規格に適合した通信規格に従って通信を行うが、この実施例ではBT(ブルーツース=登録商標)規格に従って通信を行うようにした。その場合の通信可能距離は10mが限度である。
入室管理システムを運用する場合には、まず、施工会社が電気錠2をドア1に装着する。その際には施工会社が一時的に使用する施工専用カードを用いて、電気錠2やリーダライタ7の動作を確認する。この施工専用カードのカード情報は、施工後にICカード13を新規登録する際に抹消して、新規登録をした後に施工専用カードで電気錠2が解錠されるのを防止している。
ICカード13と電気錠2とは、1対1の関係で関連付けられているわけではなく、ICカード13は施工された電気錠2とは無関係に施主側へ配布され、ユーザー自身がICカード13と電気錠2の相互登録を行うことで、セキュリティを保持している。これは、ひとつの電気錠2に対するICカード13の必要枚数が家族構成によって異なり、さらにICカード13を紛失した場合に、紛失したICカード13による解錠を防止するためである。ICカード13を紛失した場合には、新たなICカード13が再発行され、再発行されたICカード13と電気錠2の再登録を行う際に、紛失したICカード13の固有カード情報を抹消して、紛失したICカード13による解錠を防止できる。このように、ICカード13と電気錠2の相互登録をユーザー自身で行うことにより、ICカード13を使用するユーザー員数の違いに柔軟に対応できるうえ、ICカード13を紛失した場合の再登録をユーザー自身で速やかに行って、セキュリティを保持できる。また、ICカード13と電気錠2の相互登録を工場側で行う必要がないので、その手間と時間を省略できる分だけ入室管理システムのコストを削減できる。
ICカード13を電気錠2に対して新規に登録する場合には、錠ケース4に設けた登録ボタンを操作して電気錠2を登録モードにする。この状態でユーザーがICカード13を通信窓10に正対させてリーダライタ7にかざし、リーダライタ7にICカード13を認識させて、第1通信部21と近接通信部14の非接触方式の通信を確立する。非接触方式の通信が確立された状態で、非接触方式の通信規格の各種のコマンド(認証、読書き、セキュリティキー書込み等)を使用して、ICカード13とリーダライタ7の相互認証を実行する。相互認証を実行して、認証結果が適正である場合には、ICカード13のカード情報をリーダライタ7で読込んで、カード情報を電気錠2に登録する。さらに、電気錠2の錠情報をリーダライタ7でICカード13に書き込んで登録する。つまり、ICカード13とリーダライタ7の相互認証と、ICカード13のカード情報と、電気錠2の錠情報を相互に登録する前段設定を行う。
第1通信部21と近接通信部14の通信可能な距離は約10cmと短い。そのため、前段設定を行う際に、ユーザーが持っているICカード13が、隣戸の玄関ドアに設けた電気錠のリーダライタと通信を行って、誤登録されるのを確実に防止できる。なお、相互認証を実行して認証結果が適正ではない場合には、ICカード13は不正規のカードとみなされて、ICカード13のカード情報と電気錠2の錠情報の相互登録は行われず、例えば「このカードでは解錠できません」と言うメッセージが液晶表示体9に表示される。
上記のように前段設定は、第1通信部21と近接通信部14の非接触方式の通信を確立して相互認証を実行し、カード情報と錠情報を相互に登録する。しかし、一般的な通信規格に含まれているコマンドを使用して一連の処理を行う場合には、ICカード13がスキミングされてICカードが偽造され、偽造カードを使用して新規登録が行われるおそれがある。こうしたICカードの偽造を排除して、システムのセキュリティ性を向上するために、一般的な通信規格に含まれていない本発明の入室管理システム専用の登録専用コマンドをリーダライタ7に格納しておき、電気錠2が登録モードに切換った状態において、登録専用コマンドに従って前段設定を行うようにしている。
登録専用コマンドは、リーダライタ7のファームウエアに格納されており、特定のシステムでしか使用できないフォーマットやコードで構成されていて、リーダライタ7と正規のICカード13の間でのみ実行可能なコマンドである。従って、ICカード13がスキミングされてICカードが偽造されたとしても、一般的な通信規格のコード等で登録専用コマンドを解析することは極めて困難であり、偽造カードを使用して電気錠2を解錠することはできない。また、登録専用コマンドおよび後述するスイッチ起動コマンドは、リーダライタ7のファームウエアに格納されているが、読出しコマンドが省略してあるので外部から読取ることはできない。因みに、メンテナンスや不良解析のための解析機器には、読出しコマンドが用意してある。
前段設定を行った後に、認証結果が適正であることを必須として、第2通信部22と近距離通信部15の無線通信設定情報をICカード13に登録する次段設定を行う。先に説明したように、2次電池23の消耗を防ぐために、工場出荷時の電源スイッチ41はオフ状態になっている。そのため、無線通信設定情報を登録するのに先行して、電源制御部25で電源スイッチ41をオン状態に切換えて、第2通信部22とカード制御部26を起動し、カード制御部26のメモリ部48に、第2通信部22と近距離通信部15の無線通信設定情報を登録する。以後、2次電池23がオフ状態に切換えられることはなく、常時オン状態を維持する。
次段設定は、一般的な通信規格に含まれていない本システム専用のスイッチ起動コマンドをリーダライタ7に格納しておき、前段設定が終了した状態において、スイッチ起動コマンドを実行している。スイッチ起動コマンドも登録専用コマンドと同じ趣旨で設けてあり、一般的な通信規格を使用するシステムや機器で外部から読取ることはできない。上記のように、前段設定と次段設定を経て無線通信設定情報をICカード13に登録することにより、仮に電気錠2の近傍に2枚のICカードが存在していたとしても、2枚のカードが同時に登録されるのを防止して、前段設定を行った正規のICカード13のみを登録することができる。
次段設定が終了したICカード13は、例えばICカード13を電気錠2にかざす必要もなく、ユーザーがドア1に近づくだけで、第2通信部22と近距離通信部15が相互に通信を確立し相互認証を行うことで、電気錠2を解錠することができる。このとき、ICカード13はバッグや財布の内部などに収納したままでよく、あるいは被服のポケットに収納したままでよく、ハンズフリーで解錠できる。第2通信部22と近距離通信部15の通信可能な距離が例えば10mである場合には、第2通信部22から放射される通信波が、対応関係にないリーダライタの近距離通信部15に捕捉される可能性がある。しかし、前段設定時に電気錠2とICカード13にカードの固有情報と錠の固有情報を相互に登録しているので、第2通信部22が対応関係にない近距離通信部15と通信を確立することはなく、第2通信部22は常に対応する近距離通信部15とのみ通信を確立する。なお、解錠後の電気錠2の施錠はユーザーが手動で行う。
ICカード13の使用期間が長引くのに伴って、2次電池23の電圧が徐々に低下する。そして、2次電池23の電圧が所定の電圧まで低下すると、電圧低下情報が電源制御部25およびカード制御部26を介して、第2通信部22から近距離通信部15へと送信され、2次電池23の充電が必要である旨の充電表示が表示体9に表示される。この表示を確認したユーザーは、ICカード13を充電器44のカード装填位置に装填して、充電器44とICカード13の充電端子43を電気的に接続し、充電器44から出力される直流の充電電流を、充電回路40を介して2次電池23に供給する。2次電池23が満充電状態になったら、保護回路42が充電電流の供給を停止させて、2次電池23が過充電状態に陥るのを防ぐ。
上記のように、2次電池23の管理はユーザー自身で行う必要があるが、2次電池23の電圧が基準電圧まで低下するまでの期間が長いこともあって、ユーザーによっては電池の電圧が基準電圧以下に低下することがある。その場合には、第2通信部22と近距離通信部15の通信を確立できないため、電気錠2を解錠することができない。しかし、ICカード13を通信窓10に正対させてリーダライタ7にかざし、リーダライタ7にICカード13を認識させて、第1通信部21と近接通信部14の非接触方式の通信を確立することにより、電気錠2を解錠することができる。この場合のリーダライタ7は、第1通信部21の不揮発性メモリ32、セキュア部34、ID格納部35に格納されたカードデータおよび、新規登録時に登録した錠のデータを読み込んで参照し、ICカード13が正規のカードであることを確認して電気錠2を解錠する。解錠後には、2次電池23の充電が必要である旨の充電表示を表示体9に表示して充電を促す。
上記の実施例では、登録専用コマンドを使用して、登録専用コマンドを使用して、電源スイッチ41をオン状態への切換えと、無線通信設定情報の登録を行ったが、その必要はなく、非接触カード規格のコマンドを使用して電源スイッチ41の切換えと、無線通信設定情報の登録を行うことができる。その場合には、第1通信部21とリーダライタ7の間で相互認証を行って、先の登録処理を行う。
具体的には、第1通信部21の特定のメモリ領域を無線設定フラグとして使用し、カード制御部26で無線設定フラグが「H(ハイ)」レベルであるか、「L(ロウ)」レベルであるかを識別して、情報の書込み状況を確認する。無線設定フラグが「H」レベルである場合には、無線設定情報が第1通信部21の特定のメモリ領域に格納されたことを示しており、カード制御部26が先のメモリ領域から書込み情報をダウンロードし、無線設定処理を行う。無線設定処理が終了した時点で、第1通信部21のフラグを「L」に書換え、さらに無線設定情報をクリアする。無線設定処理が終了した情報を意味するフラグをカード制御部26に設け、これをリーダライタ7で読込むことにより、電気錠2側で無線設定処理が終了したことを確認できる。また、第1通信部21の特定のメモリ領域へのアクセスを、認証やパスワード等により電気錠2側で管理することにより、誤作動を防止し、セキュリティ性をさらに向上することができる。これら一連の処理は、非接触近接通信規格(ISO規格)のコマンドで行うことができるので、登録専用コマンドは省略できる。
電源スイッチ41に関しては、シリアルバス、シリアルポート、I/Oポートなどにおける外部通信信号の変化を利用して電源をオンさせる信号を生成する。生成した信号の出力のタイミングについては、上記の無線設定処理を行う場合と同様に、第1通信部21の特定のメモリ領域と通信を行って、フラグと外部通信信号を併用して決定し、書込みフラグの「H」と外部信号により、電源スイッチ41をオンして、ICカード13の全ての機能を作動させる。また、第1通信部21の特定のメモリ領域へのアクセスを、認証やパスワード等により電気錠2側で管理することにより、誤作動を防止し、セキュリティ性をさらに向上することができる。
(実施例2) 図3および図4は、本発明に係る入室管理システムの実施例2を示す。この実施例における入室管理システムは、電気錠2(図示していない)およびリーダライタ7と、非接触型のICカード13と、ICカード13用の充電器44などで構成しており、その基本構造は実施例1の入室管理システムと同じである。実施例2に係る入室管理システムにおいては、2次電池23の充電をワイヤレス充電方式で行う点が、実施例1の入室管理システムと異なる。そのために、ICカード13に、充電回路40に充電電流を供給するワイヤレス受電部(ワイヤレス給電部)51を設けている。
ワイヤレス受電部51は、受電アンテナ52と、整流回路53と、安全回路54を備えている。充電器44は、高周波電流を生成する発振回路や、高周波電流を受けて誘導磁界を生成する伝送アンテナ55を備えている。2次電池23の充電を行う場合には、図4に示すように、ICカード13を充電器44の上面に載置し、充電器44を作動させることにより、伝送アンテナ55と受電アンテナ52との間の電磁誘導作用で、充電電力を受電アンテナ52へ伝送する。受電アンテナ52が受けた高周波電流は、整流回路53で整流し所定の電圧に調整された充電電流を、充電回路40を介して2次電池23に供給する。
上記のように、2次電池23の充電をワイヤレス充電方式で行うと、充電端子43を省いてICカード13を完全防水化できるので、誤って取落としたICカード13が水没するような状況であっても、ICカード13の機能が損なわれることはなく、カード表面の水滴を除去するだけで支障なく使用できる。他の構成については、実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
(実施例3) 図5は本発明に係る入室管理システムの実施例3を示す。この実施例における入室管理システムの基本構造は、実施例2の入室管理システムと同じであって、2次電池23の充電をワイヤレス充電方式で行う。先に説明したように、電源スイッチ41がオン状態に切換えられたのちの2次電池23は、常に第2通信部22とカード制御部26に駆動電流を供給し続ける。そのため、2次電池23はより短い時間で消耗しやすい。また、ICカード13で電気錠2を解錠するのに要する時間に比べて、ICカード13を使用していない時間ははるかに長いので、上記のように2次電池23から第2通信部22とカード制御部26に駆動電流を供給し続けるのは無駄でもある。
上記のような、無駄な電力消費を防止して2次電池23の消耗を抑止するために、実施例3に係る入室管理システムにおいては、ICカード13を使用していない状況では、カード制御部26をスリープ状態に保持し、必要時にのみカード制御部26を作動可能な状態に戻して、第2通信部22と近距離通信部15の通信を確立するようにした。そのために、第1通信部21に検波部58を設けて、第1通信部21と近接通信部14が通信を確立しているか否を検波部58で検知するようにした。また、カード制御部26にI/Oポート59を設けて、検波部58の検知信号をI/Oポート59を介してカード制御部26に出力するようにした。
第1通信部21と近接通信部14の通信が確立していないことを検波部58が検知した場合には、カード制御部26に微弱電流を供給して、カード制御部26がスリープ状態に保持される。また、検波部58が、第1通信部21と近接通信部14の通信が確立された状態を検知した場合には、検波部58の検知信号(割込み信号)がカード制御部26へ送られて、CPU46をスリープモードから通常モードに戻し、さらに第2通信部22を起動させて、第2通信部22と近距離通信部15の通信を確立し、電気錠2を解錠する。この実施例においては、ICカード13を通信窓10に正対させリーダライタ7にかざして、第1通信部21と近接通信部14の通信を確立する必要があるため、その分だけ手間がかかるが、1日の殆どの時間にわたってカード制御部26をスリープ状態に保持できるので、2次電池23の消耗を著しく低下し、電池寿命を大幅に伸ばすことができる。
(実施例4) 図6は本発明に係る入室管理システムの実施例4を示す。この実施例における入室管理システムの基本構造は、実施例1の入室管理システムと同じであるが、ICカード13の電源として1次電池(電池)23を使用する点が実施例1と異なる。このように、1次電池23を電源とすることにより、実施例1のICカード13における充電回路40、保護回路42、充電端子43を省略して、ICカード13を最もシンプルな構造にすることができ、さらに充電器44を省略できるので、カードのコスト、および入室管理システムの全体コストを削減できる。なお、1次電池23を電源とする以上、1次電池23の電圧が基準電圧まで低下した時点で電池交換を行う必要がある。
(実施例5) 図7は本発明に係る入室管理システムの実施例5を示す。この実施例における入室管理システムの基本構造は、実施例3の入室管理システムと同じであるが、ICカード13の電源として1次電池(電池)23を使用する点が実施例3と異なる。このように、1次電池23を電源とすることにより、実施例3のICカード13におけるワイヤレス受電部51、充電回路40、保護回路42、充電端子43を省略して、ICカード13をシンプルな構造にすることができ、さらに充電器44を省略できるので、カードのコスト、および入室管理システムの全体コストを削減できる。1次電池23は実施例4の場合と同様に、定期的に新規な1次電池23と交換する必要がある。
上記以外に、2次電池23はフィルム形リチウムイオン電池である必要はなく、シート状の薄形扁平な電池であれば適用できる。電源部24は、第1通信部21と第2通信部22に駆動電流を供給するものであってもよい。上記の実施例では、電気錠2をICカード13で解錠操作するようにしたが、解錠操作に加えて施錠操作をICカード13で行うようにしてもよい。
1 ドア
2 電気錠
7 リーダライタ
9 液晶表示体(表示体)
13 ICカード
14 近接通信部
15 近距離通信部
21 第1通信部
22 第2通信部
23 2次電池(電池)
41 電源スイッチ
44 充電器

Claims (10)

  1. ドア(1)に設置される電気錠(2)およびリーダライタ(7)と、リーダライタ(7)に対応する非接触型のICカード(13)を備えており、
    前記リーダライタ(7)は、非接触方式の近接通信部(14)と、無線方式の近距離通信部(15)と、両通信部(14・15)を制御するリーダライタ制御部(16)と、近接通信部(14)および近距離通信部(15)とリーダライタ制御部(16)に駆動電流を供給する電源部(17)を備えており、
    前記ICカード(13)は、前記リーダライタ(7)の近接通信部(14)と通信する第1通信部(21)と、セキュア部(38)を有し、前記リーダライタ(7)の近距離通信部(15)と通信する第2通信部(22)と、少なくとも第2通信部(22)に駆動電流を供給する電源部(24)と、電源制御部(25)と、前記両通信部(21・22)および電源制御部(25)を制御するカード制御部(26)を備えており、
    ICカード(13)の電気錠(2)に対する新規登録時には、電気錠(2)を登録モードにした状態でICカード(13)をリーダライタ(7)にかざして、第1通信部(21)と近接通信部(14)の非接触方式の通信を確立し、
    非接触方式の通信を確立した状態でICカード(13)とリーダライタ(7)の間の相互認証を実行し、認証結果が適正であることにもとづきICカード(13)のカード情報の電気錠(2)に対する登録と、電気錠(2)の錠情報のICカード(13)に対する登録を行う前段設定と、
    前段設定を実行した後に、認証結果が適正であることを必須として、第2通信部(22)と近距離通信部(15)の無線通信設定情報をICカード(13)に登録する次段設定を行っており、
    ICカード(13)の新規登録が終了した後は、第2通信部(22)と近距離通信部(15)の相互通信により、電気錠(2)を解錠することを特徴とするスタンドアローン型の入室管理システム。
  2. ICカード(13)の電源部(24)は電池(23)と、電池(23)の電力供給路を開閉する電源スイッチ(41)を備えていて、新規登録前のICカード(13)の電源スイッチ(41)はオフ状態に保持されており、
    前段設定を実行して認証結果が適正であることを必須として、電源制御部(25)で電源スイッチ(41)をオン状態に切換えて、カード制御部(26)および第2通信部(22)を起動する請求項1に記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  3. リーダライタ(7)に、一般的な通信規格に含まれていない登録専用コマンドが格納されており、
    前段設定時に登録専用コマンドを実行して、無線通信設定情報を第1通信部(21)と近接通信部(14)の通信を介してICカード(13)に登録する請求項1または2に記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  4. リーダライタ(7)に、一般的な通信規格に含まれていないスイッチ起動コマンドが格納されており、
    次段登録時に、スイッチ起動コマンドを実行して、電源スイッチ(41)をオン状態に切換え、カード制御部(26)および第2通信部(22)を起動する請求項2または3に記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  5. ICカード(13)の電源部(24)に、2次電池(23)と同電池用の充電回路(40)が設けられて、充電回路(40)から導出した充電端子(43)がICカード(13)の表面に露出されており、
    電気錠(2)ないしリーダライタ(7)の側に、電気錠(2)の作動状態およびICカード(13)の2次電池(23)の状態を表示する表示体(9)が設けてあり、
    前記表示体(9)に、2次電池(23)の充電が必要である旨の充電表示が表示された状態において、充電器(44)で調整した充電電流を、充電端子(43)を介して2次電池(23)に供給して充電を行う請求項2から4のいずれかひとつに記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  6. ICカード(13)の電源部(24)に、2次電池(23)と同電池用の充電回路(40)が設けられており、
    ICカード(13)に、前記充電回路(40)に充電電流を供給するワイヤレス受電部(51)が設けられており、
    電気錠(2)ないしリーダライタ(7)の側に、電気錠(2)の作動状態およびICカード(13)の2次電池(23)の状態を表示する表示体(9)が設けてあり、
    前記表示体(9)に、2次電池(23)の充電が必要である旨の充電表示が表示された状態において、充電器(44)とワイヤレス受電部(51)の間の電磁誘導作用でワイヤレス受電部(51)に伝送した電力を、ワイヤレス受電部(51)で整流し充電回路(40)を介して2次電池(23)に供給してワイヤレス充電を行う請求項2から4のいずれかひとつに記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  7. ICカード(13)の第1通信部(21)に、第1通信部(21)と近接通信部(14)が通信を確立していることを検知して、カード制御部(26)に検知信号を出力する検波部(58)が設けられており、
    第1通信部(21)と近接通信部(14)が通信確立していない状態においては、カード制御部(26)に微弱電流を供給して、カード制御部(26)がスリープ状態に保持されており、
    検波部(58)が、第1通信部(21)と近接通信部(14)の通信確立を検知した状態においては、検波部(58)からカード制御部(26)に送られた検知信号でCPU(46)をスリープモードから通常モードに戻し、第2通信部(22)と近距離通信部(15)の通信を可能とする請求項1または3または4または5または6に記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  8. ICカード(13)の第1通信部(21)に、カード情報を記録する不揮発性メモリ(32)と、セキュア部(34)と、ID格納部(35)が設けられており、
    ICカード(13)の電池(23)の出力電圧が、基準電圧より低下している状態において、第1通信部(21)と近接通信部(14)の通信を確立して、不揮発性メモリ(32)、セキュア部(34)、ID格納部(35)に格納されたカードデータ、および新規登録時に登録した錠のデータをリーダライタ(7)で読取って、電気錠(2)を解錠できる請求項7に記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  9. 第1通信部(21)と近接通信部(14)の間の通信を、UHF帯のRFID(ISO/IEC18000)と、HF帯のISO/IEC14443と、ISO/IEC15693と、NFCのいずれかひとつの規格に適合した通信規格で行う請求項7または8に記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
  10. 第2通信部(22)と近距離通信部(15)の間の通信を、通信規格(BT(登録商標)、BLE、WiFi(登録商標)、Wi‐SUN、Zigbee(登録商標))のいずれかひとつの規格に適合した通信規格で行う請求項7から9のいずれかひとつに記載のスタンドアローン型の入室管理システム。
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