本発明の一実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るロスインウェイト式定量供給装置10は、計量槽20を備えている。この計量槽20は、例えば粉粒状の被計量物としての物品100が収容される計量用ホッパ22と、適当な支持部材24,24,…を介して当該計量用ホッパ22を支持する計量手段としての複数のロードセル26,26,…と、を有している。各ロードセル26,26,…のそれぞれは、自身に印加された荷重の大きさに応じた電圧を持つアナログ計量信号Swを出力する。このアナログ計量信号Swは、例えば互いに合成(加算)されて、制御手段としての制御装置30に入力される。
計量用ホッパ22の下部にある排出口には、排出手段としての例えばスクリューフィーダ40が設けられている。このスクリューフィーダ40は、それ専用の駆動手段としての例えば直流モータ42によって駆動され、当該直流モータ42は、モータ駆動ユニット44から与えられるフィーダ駆動信号Sdfに従って駆動する。そして、モータ駆動ユニット44は、制御装置30から与えられるフィーダ制御信号Sfに従って当該フィーダ駆動用信号Sdfを生成する。
計量槽20の上方には、補給手段としての補給槽50が設けられている。この補給槽50は、多量の物品100が貯留される補給用ホッパ52と、この補給用ホッパ52の下部にある補給口に設けられた開閉ゲート54と、を有している。開閉ゲート54は、それ専用の駆動手段としての例えばサーボモータ60によって駆動され、詳しくは当該サーボモータ60から駆動力伝達手段としてのギア機構62を介して与えられる駆動力によって駆動される。より詳しくは、サーボモータ60は、サーボアンプユニット64から与えられるゲート駆動信号Sdgに従って駆動し、この駆動力が、駆動ギア62aと従動ギア62bとを有するギア機構62を介して開閉ゲート54に与えられる。これにより、開閉ゲート54が開閉し、つまり当該開閉ゲート54の開度Gxが制御される。なお、サーボアンプユニット64は、制御装置30から与えられるゲート制御信号Sgに従ってゲート駆動信号Sdgを生成する。また、サーボモータ60の回転軸には、その回転角度を検出するための回転角度検出手段としての例えばロータリ型のポテンショメータ66が取り付けられており、このポテンショメータ66から出力される回転角度検出信号Spは、サーボアンプユニット64に入力され、言わばフィードバックされる。サーボアンプユニット62は、このフィードバックされた回転角度検出信号Spと制御装置30からのゲート制御信号Sgとを比較して、この比較結果に基づいて、希望通りのゲート開度Gxとなるように、つまり当該ゲート制御信号Sgに応じたゲート開度Gxとなるように、ゲート駆動信号Sdgを補正する。
加えて、補給槽50の上方には、物品供給パイプ70が設けられている。詳しくは、物品供給パイプ70は、その一端が補給槽50の上方に位置するように設けられており、当該物品供給パイプ70の他端は、図示しない物品供給源に結合されている。そして、一定のタイミングで、例えば補給槽50(補給用ホッパ52)内の物品100の量(残量)が一定の範囲内に維持されるように、この物品供給パイプ70を介して物品供給源から当該補給槽50に物品100が供給される。
制御装置30は、図2に示すように、上述のアナログ計量信号Swが入力される増幅手段としての増幅回路302を有している。この増幅回路302に入力されたアナログ計量信号Swは、ここで適当に増幅された後、A/D変換回路304に入力される。なお、図示は省略するが、増幅回路302の前段または後段には、アナログ計量信号Swに含まれている比較的に高い周波数帯域のノイズ成分、例えば周波数が100Hz以上の比較的に高い周波数帯域の電気的な要因によるノイズ成分、を除去するためのローパスフィルタ回路(例えば1次遅れフィルタ回路)が設けられている。
A/D変換回路304は、増幅回路302から入力されたアナログ計量信号Swを所定のサンプリング周期ΔTwでサンプリングする。これにより、当該アナログ計量信号Swは、デジタル計量信号(以下、このデジタル計量信号についても、Swという符号を用いて表現する。)に変換される。そして、このA/D変換回路304による変換後のデジタル計量信号Swは、演算手段としての演算部306に入力される。なお、このA/D変換回路304のサンプリング周期ΔTwは、例えばΔTw=1msである。
演算部306は、例えば図示しない演算実行手段としてのCPU(Central Processing Unit)32を有しており、A/D変換回路304から入力されたデジタル計量信号Swにデジタルフィルタリング処理を施す。このデジタルフィルタリング処理は、いわゆる秤系としての計量槽20の固有振動ノイズを含む機械的要因によるノイズ成分や周波数が50Hz〜60Hzの交流電源ノイズ等の比較的に低い周波数帯域のノイズ成分を除去するためのものであり、このようなデジタルフィルタリング処理としては、例えば移動平均処理が適当である。そして、演算部306は、このデジタルフィルタリング処理後のデジタル計量信号(以下、このデジタルフィルタリング処理後のデジタル計量信号についても、Swという符号を用いて表現する。)に基づいて、計量槽20(計量用ホッパ22)内の物品100の重量Wxを求め、詳しくは当該重量Wxの測定値である重量測定値Wx’を求める。さらに、演算部306は、この重量測定値Wx’に基づいて、上述したフィーダ制御信号Sfを生成する。なお、このフィーダ制御信号Sfは、デジタル態様の信号であり、D/A変換回路308によってアナログ態様の信号に変換された後、モータ駆動ユニット44に入力される。併せて、演算部306は、上述したゲート制御信号Sgを生成する。このゲート制御信号Sgもまた、デジタル態様の信号であり、別のD/A変換回路310によってアナログ態様の信号に変換された後、サーボアンプユニット64に入力される。このフィーダ制御信号Sfによるスクリューフィーダ40の制御要領およびゲート制御信号Sgによる開閉ゲート54の制御要領については、後で詳しく説明する。
演算部306には、記憶手段としてのメモリ回路312が接続されており、このメモリ回路312には、当該演算部306の動作を制御するための制御プログラムが記憶されている。また、演算部306には、当該演算部306に各種命令を入力するための命令入力手段としての操作部314と、当該演算部306による制御によって上述の重量測定値Wx’等の各種情報を表示する情報出力手段としての表示部316と、が接続されている。これらの操作部314および表示部316は、互いに一体化された構成のものでもよく、例えばタッチスクリーンによって構成されたものでもよい。
このように構成された本実施形態に係るロスインウェイト式定量供給装置10によれば、次の要領により定量供給が実現される。
即ち、今、計量槽20が空の状態にあり、つまり当該計量槽20内に物品100が収容されていない状態にある、とする。併せて、この計量槽20のスクリューフィーダ40が停止しており、つまりはそうなるように上述のフィーダ制御信号Sfが生成されている、とする。さらに、補給槽50内に十分な量の物品100が収容されており、詳しくは当該補給槽50内の物品100の量が上述した一定の範囲内に維持されている、とする。また、この補給槽50の開閉ゲート54が閉じられた状態(Gx=0)にあり、つまりそうなるように上述のゲート制御信号Sgが生成されている、とする。
この状態において、まず、補給槽50の開閉ゲート54が開けられ、当該補給槽50から計量槽20への物品100の補給が開始される。これにより、重量測定値Wx’が時間txの経過に伴って徐々に増大する。そして、この重量測定値Wx’が予め定められた上限値WUに達した時点で、つまり計量槽20に当該上限値WU相当分の重量Wxの物品100が補給された時点で、補給槽50の開閉ゲート54が一旦閉じられ、当該補給槽50から計量槽20への物品100の補給が一旦停止される。
その上で、計量槽20のスクリューフィーダ40が駆動され、当該計量槽50から外部への、例えば図示しないベルトコンベアや容器等の適当な排出先への、物品100の排出が開始される。このとき、まず、スクリューフィーダ40による物品100の排出流量(質量流量)Qdが予め定められた目標流量Qtを理想とする適当流量となるように、例えば当該スクリューフィーダ40の操作量(回転速度)qdが目標流量Qtに対応する標準操作量qtと等価(qd=qt)とされる。なお、標準操作量qtは、事前の調整作業によって求められる。
そして、一定の期間ΔTcごとに、スクリューフィーダ40による実際の物品100の排出流量Qdが測定される。具体的には、次の式1に基づいて、排出流量測定値Qd’が求められる。なお、この式1において、ΔWxは、当該一定の期間ΔTcにおける重量測定値Wx’の変動量(減少量)である。ここで言う一定の期間ΔTcは、例えばΔTc=10ms〜10sの範囲内で適当に定められ、好ましくはΔTc=50ms〜0.5sの範囲内で適当に定められる。
《式1》
Qd’=ΔWx/ΔTc
そして、この式1に基づく排出流量測定値Qd’が目標流量Qtと一致(Qd’=Qt)するように、例えば公知のPI(Propotional-Integral)制御によって、スクリューフィーダ40の操作量qdが制御され、つまりそうなるように上述のフィーダ制御信号Sfが生成される。要するに、排出流量測定値Qd’に基づく計量排出制御が行われる。この計量排出制御によれば、高精度な定量供給が実現される。
この計量排出制御と併せて、当該計量排出制御の後に行われる見掛け排出制御のために、スクリューフィーダ40の操作量Qdの基準となる基準操作量q〈n〉(n;1〜Nの整数)の計算が行われる、具体的には、予め、上述の上限値WUよりも小さい下限値WLから当該上限値WUまでの間のがN個の重量区間に分けられ、例えば等分される。そして、計量排出制御が行われている最中に、その時々の重量測定値Wx’が属する重量区間nが特定され、当該重量区間nごとにスクリューフィーダ40の操作量qdの平均値q〈n〉が求められる。そして、この重量区間nごとの平均値q〈n〉が、当該重量区間nごとの操作量qdの基準として上述のメモリ回路312に記憶される。
この計量排出制御による定量供給が行われることによって、つまり計量槽20内の物品100の排出が続けられることによって、当該計量槽20内の物品100の量が減り、これに伴い、重量測定値Wx’が徐々に減少する。そして例えば、重量測定値Wx’が上述の下限値WLに達すると(Wx≦WL)、補給槽50から当該計量槽20への物品100の補給が再開される。このとき、当該補給を司る開閉ゲート54は、その操作量としての開度Gxが図3(a)に示す如く推移するよう制御され、つまりそうなるように上述のゲート制御信号Sgが生成される。
即ち、当該ゲート開度Gxは、多少の応答遅れを生じつつ、まず、Gx=G1という比較的に大きな一定値とされる。このGx=G1というゲート開度Gxは、上述した目標流量Qtよりもかなり大きな流量Q1(≫Qt)に対応する値である。これにより、当該ゲート開度G1に応じた一定の大きな流量(体積流量)Q1で物品100の補給が行われる。この状態は、物品100の補給が再開された時点t0から或る一定の期間T1が経過する時点t1まで維持される。なお、この期間T1(t0〜t1)におけるゲート開度Gxは、時間txの関数式f1(tx)として、次の式2のように表される。
《式2》
Gx=f1(tx)=G1
where t0≦tx<t1
この式2に基づくゲート開度Gx(=G1)が適用される期間T1においては、上述の如く当該ゲート開度G1に応じた一定の大きな流量Q1で物品100の補給が行われることによって、図3(b)に示すように、重量測定値Wx’が当該流量Q1に応じた一定の高い速度dWx’/dtxで増大する。この重量測定値Wx’についても、ゲート開度Gxに従う応答遅れが生じる。また、物品100の補給開始直後は、自然落下により補給される当該物品100の衝撃荷重によって、重量測定値Wx’(アナログおよびデジタルそれぞれの計量信号Sw)に比較的に大きな振幅のオーバシュート状の振動成分が現れる。この振動成分は、時間txの経過に伴って減衰するが、物品100の補給開始当初の補給流量Q1が大きいほど、その振幅が大きく、また、それ自身が減衰するのに要する時間が長くなる。なお、図3(b)は、この振動成分が次に説明する期間T2にまで影響している状態を示す。また、図3(b)において、太破線の曲線Lwxは、計量槽20内の物品100の実際の重量値Wxの推移を表す。
時点t1からさらに或る一定の期間T2が経過する時点t2までの間は、次の式3に示す2次関数式f2(tx)に基づいて、ゲート開度Gxが制御される。
《式3》
Gx=f2(tx)=a1・tx2+a2・tx+a3
where t1≦tx<t2
この式3において、a1,a2およびa3は、いずれも定数であり、次の3つの条件が満足されるように決定される。即ち、第1の条件は、時点t1におけるゲート開度GxがGx=G1であること、第2の条件は、当該時点t1におけるGx=G1というゲート開度Gxがその最大値であること、第3の条件は、時点t2におけるゲート開度GxがGx=G2であること、である。なお、時点t2におけるゲート開度G2は、目標流量Qtと等価な流量Q2(=Qt)に対応する値である。また、時点t2において、重量測定値Wx’が上述の上限値WUと略等価(Wx’≒WU)になるように、時点t1およびt2(期間T1およびT2)が適宜に設定され、さらには、期間T1におけるゲート開度G1が適宜に設定される。
この式3に基づくゲート開度Gxが適用される期間T2(t1〜t2)においては、当該ゲート開度Gxは、時間txの経過に応じて連続的に漸減する。具体的には、当該ゲート開度Gxは、時間txの経過に対するその変化率、言わば漸減速度|dGx/dtx|(=|2・a1・tx+a2|;a1<0)、を連続的に漸増させながら、それ自体は連続的に漸減するように、言わば上に凸な曲線を描くように、推移する。これに応じて、重量測定値Wx’の増大速度dWx’/dtxは、時間txの経過に伴って漸減する。また、当該重量測定値Wx’に重畳している振動成分が、時間txの経過に伴って、言い換えればゲート開度Gxが漸減するのに伴って、つまり物品100の補給流量Qxが漸減するのに伴って、徐々に小さくなる。そして、時点t2において、ゲート開度GxがGx=G2となり、これにより、物品100の補給流量Qxが当該ゲート開度G2に対応する流量Q2と略等価(Qx≒Q2)になり、言い換えれば当該補給流量Qxが目標流量Qtと略等価(Qx≒Qt)になる。併せて、当該時点t2において、重量測定値Wx’が上述の上限値WUと略等価(Wx’≒WU)になる。
そして、時点t2からさらに或る一定の期間T3が経過する時点t3までの間は、次の式4に示す2次関数式f3(tx)に基づいて、ゲート開度Gxが制御される。
《式4》
Gx=f3(tx)=b1・tx2+b2・tx+b3
where t2≦tx≦t3
この式4において、b1,b2およびb3は、いずれも定数であり、次の3つの条件が満足されるように決定される。即ち、第1の条件は、時点t2におけるゲート開度GxがGx=G2であること、第2の条件は、時点t3におけるゲート開度GxがGx=0であること、第3の条件は、当該時点t3におけるGx=0というゲート開度Gxがその最小値であること、である。なお、期間T3は、可能な限り短いことが望ましく、少なくとも上述の期間T1およびT2のいずれよりも短い(T3<T1,T3<T2)。
この式4に基づくゲート開度Gxが適用される期間T3(t2〜t3)においては、当該ゲート開度Gxは、その前の期間T2における推移とは反対に、下に凸な曲線を描くように推移する。即ち、当該ゲート開度Gxは、その漸減速度|dGx/dtx|を連続的に漸減させながら、それ自体も連続的に漸減するように推移する。そして、当該ゲート開度Gxは、最終的に、つまりt3において、Gx=0となる。言わば、当該ゲート開度Gxは、ゆっくりと滑らかにGx=G2という値からGx=0となる。このゲート開度GxがGx=0となる時点t3において、物品100の補給が改めて停止される。なお、この期間T3とその前の期間T2との境界である時点t2においても、ゲート開度Gxが連続的に推移するように、当該ゲート開度Gxが制御されるのが望ましい。また、当該期間T3においては、物品100の補給流量Qxがスクリューフィーダ40による物品100の排出流量Qdよりも小さい(Qx<Qd)ため、重量測定値Wx’は、時間txの経過に伴って徐々に減少する。因みに、物品100の補給が停止される時点t3は、重量測定値Wx’とは無関係である。換言すれば、重量測定値Wx’とは無関係に、式4に基づいて最終的に物品100の補給が停止される。
ここで、物品100の補給が行われる期間T1,T2およびT3を合計してTpという1つの符号で表すと、この補給期間Tp(=T1+T2+T3)においては、上述したように、自然落下により補給される当該物品100の衝撃荷重によって、重量測定値Wx’に振動成分が現れる。また(図3(b)を含む各図からは分からないが)、物品100の補給が停止される時点t3においては、当該物品100の補給流量Qxが或る大きさからゼロになることによって、計量槽20に多少の反力が作用し、この反力に応じた多少の振幅を持つオーバシュート状の振動成分が重量測定値Wx’に現れる。従って、これらの振動成分が重畳している状態にある重量測定値Wx’からは精確な排出流量測定値Qd’が得られない。ゆえに、これらの振動成分が十分に減衰するまでは、詳しくは補給期間Tpと当該振動成分が十分に減衰するのに要する安定化期間Tsとにおいては、排出流量測定値Qd’に基づく計量排出制御ではなく、見掛け排出制御が行われる。
即ち、補給期間Tpと安定化期間Tsとを合わせた言わば見掛け排出制御期間Ta(=Tp+Ts)においては、その時々の重量測定値Wx’が属する重量区間nが特定され、この特定された当該重量区間nに対応する上述した基準操作量q〈n〉がメモリ回路12から読み出される。そして、この読み出された基準操作量q〈n〉がスクリューフィーダ40の操作量qdとして与えられ、つまりそうなるように上述のフィーダ制御信号Sfが生成される。
この見掛け排出制御期間Taの終期である時点ts以降は、改めて上述の如く計量排出制御が行われると共に、次回の見掛け排出制御用の基準操作量q〈n〉の計算が行われる。これにより、図4に示すように、見掛け排出制御期間Taと、これ以外の言わば計量排出制御期間Tbと、が交互に繰り返される。
ところで、見掛け排出制御期間Taにおいては、上述の如く重量測定値Wx’に振動成分が重畳しているため、このような重量測定値Wx’に基づいて特定される重量区間nは、精確でないことがある。従って、見掛け排出制御期間Taにおいては、スクリューフィーダ40に与えられる操作量qdが不適切なものとなることがあり、ゆえに、計量排出制御期間Tbに比べて、高い定量供給精度が得られない。
そこで、本実施形態では、高い定量供給精度が得られない見掛け排出制御期間Taを短縮化することによって、当該見掛け排出制御期間Taと計量排出制御期間Tbとを合わせた(1サイクル分の)稼働期間(=Ta+Tb)全体に占める当該見掛け排出制御期間Taの比率を低減させ、言い換えれば高い定量供給精度が得られる計量排出制御期間Tbの当該稼働期間全体に占める比率を増大させ、ひいては稼働期間全体としての定量供給精度の向上を図る。
そのために、改めて図3を参照して、補給期間Tpのうちの序盤に当たる期間T1において、上述の如くゲート開度GxがGx=G1という大きな一定値とされ、つまりこの一定の大きなゲート開度G1に応じた一定の大きな流量Q1で物品100の補給が行われる。ただし、この序盤期間T1におけるゲート開度G1は、計量槽20への物品100の補給が出来る限り速やかに行われると共に、当該物品100の衝撃荷重が出来る限り抑制されるような、言い換えれば計量槽20に作用する上向きの反力が出来る限り抑制されるような、大きさとされる。これにより、物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分の振幅が抑制され、つまり序盤期間T1を含む補給期間Tp中の振動成分の振幅が抑制される。
そして、この序盤期間T1に続く中盤の期間T2において、ゲート開度Gxは、当該ゲート開度Gxに基づく物品100の補給流量Qxがスクリューフィーダ40による物品100の排出流量Qdよりも大きい(Qx>Qd)状態を維持しつつ、時間txの経過に応じて連続的に漸減する。このように物品100の補給流量Qxが連続的に漸減することによって、例えば当該補給流量Qxが2段や3段等の数少ない段階にて不連続的に低減される場合とは異なり、補給期間Tp中に補給流量Qxが急激に変化するようなことがないので、当該補給期間Tp中に新たな(オーバシュート状の)振動成分が発生することはない。併せて、ゲート開度Gxの漸減速度|dGx/dtx|が時間txの経過に応じて漸減するので、つまりゲート開度Gxが時間txの経過に対して上に凸な曲線を描くように推移するので、当該ゲート開度Gxが比較的に大きい状態が比較的に長く維持され、つまり物品100の補給流量Qxが比較的に大きい状態が比較的に長く維持される。このことは、当該中盤期間T2を含む補給期間Tpの短縮化に貢献する。加えて、中盤期間T2の終期に当たる時点t2において、ゲート開度GxがGx=G2となり、つまり物品100の補給流量Qxが目標流量Qtと略等価になり、言い換えればこれら補給流量Qxと目標流量Qtとの相互差|Qx−Qt|が略ゼロ(|Qx−Qt|≒0)になる。このことは、次に説明する補給期間Tpの終盤期間T3における時間txの経過に対するゲート開度Gxの推移と相俟って、物品100の補給停止時点t3で現れるオーバシュート状の振動成分の抑制に大きく貢献する。
補給期間Tpの終盤期間T3においては、ゲート開度Gxは、上述のG2という値から時間txの経過に対して下に凸な曲線を描くように推移して、最終的にGx=0となる。これに応じて、物品100の補給流量Qxは、ゆっくりと滑らかに漸減し、最終的にQx=0となり、物品100の補給が停止される。これにより、物品100の補給停止時点t3において、計量槽20に作用する反力が低減され、この反力によるオーバシュート状の振動成分が抑制される。
このような制御が行われることによって、物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分と、つまり補給期間Tp中の振動成分と、物品100の補給停止時点t3で現れるオーバシュート状の振動成分と、を含む当該物品100の補給に起因する振動成分が抑制され、これらの振動成分が減衰するのに要する安定化期間Tsの短縮化が図られ、ひいてはこの安定化期間Tsを含む見掛け排出制御期間Taの短縮化が図られる。特に、補給期間Tpの序盤期間T1におけるゲート開度G1が適度に抑えられて、そのために、当該補給期間Tpが多少長くなったとしても、それよりも増して、安定化期間T2が短縮化されることによって、結果的に、見掛け排出制御期間Taが短縮化される。そして、このように見掛け排出制御期間Taが短縮化されることによって、稼働期間全体としての定量供給精度の向上が図られる。
また、このように物品100の補給に起因する振動成分が抑制されることで、当該振動成分の影響は多少あるものの、この振動成分を含む重量測定値Wx’に基づく重量区間nの特定精度が向上する。このことは、見掛け排出期間Taにおける定量供給精度の向上に大きく貢献し、言うなれば実効的な見掛け排出制御の実現に大きく貢献する。これにより、稼働期間全体としての定量供給精度のさらなる向上が図られる。
なお、上述の各時点t1,t2,t3およびts(各期間T1,T2,T3およびTs)、ならびに、各ゲート開度G1およびG2は、事前の調整作業によって求められる。併せて、上述の式3における各定数a1,a2およびa3、ならびに、式4における各定数b1,b2およびb3もまた、当該調整作業によって求められる。
ところで、ゲート開度Gxは、物品100の補給流量Qxに対応し、例えば当該補給流量Qxと比例関係にある。その一方で、ゲート開度Gxは、上述の式2,3および4に表されるように、時間txの関数式f1(tx),f2(tx)およびf3(tx)に基づいて制御される。従って例えば、物品100の粒度や粘度,密度等の性状が変化すると、ゲート開度Gxと当該物品100の補給流量Qxとの関係が変わり、これによって、時間txの経過に対する重量測定値Wx’の推移が変わり、とりわけ時点t2における重量測定値Wx’が上述の上限値WUと全く一致しない、という不都合が生じ得る。この不都合を回避するべく、本実施形態では、次のようなフィードバック制御が行われる。
即ち、上述の調整作業において、各時点t1,t2,t3およびtsをはじめとする全てのパラメータが求められた後、試験的に定量供給が行われ、詳しくは見掛け排出制御による定量供給と計量排出制御による定量供給とが複数回にわたって繰り返し行われる。この間、特に見掛け排出制御による定量供給と併せて物品100の補給が繰り返し行われるたびに、例えば補給期間Tpの序盤期間T1におけるゲート開度G1の値が適当に増減され、その都度、時点t2における重量測定値Wx’が取得されると共に、最新のM(M;2以上の整数)個の当該時点t2における重量測定値Wx’の平均値Waが求められ、さらに、この平均値Waと上述の上限値WUとの相互差ΔWa(=Wa−WU)が求められる。そして、この相互差ΔWaとそのときのゲート開度G1の増減量ΔG1との関係が複数個得られた段階で、これら両者ΔWaおよびΔG1の関係式が、次の式5のように求められる。なお、この式5の関係式が求められた後、ゲート開度G1は、元の(調整後の)値に戻され、これをもって、調整作業が終了する。
《式5》
ΔG1=f(ΔWa)
そして、実際の稼働時においては、見掛け排出制御による定量供給と併せて物品100の補給が行われるたびに、時点t2における重量測定値Wx’が取得されると共に、最新のM個の当該時点t2における重量測定値Wx’の平均値Waが求められる。さらに、この平均値Waと上述の上限値WUとの相互差ΔWaが求められ、この求められた相互差ΔWaが式5に代入されることで、ゲート開度G1の補正量ΔG1が求められる。そして、この補正量ΔG1が現在のゲート開度G1に加算されることで、つまり次の式6に基づいて、時点t2における重量測定値Wx’を当該上限値WUに一致させるための新たなゲート開度G1newが求められる。なお、この式6に基づく新たなゲート開度G1newは、次回の補給期間Tpの序盤期間T1におけるゲート開度G1として適用される。
《式6》
G1new=G1+ΔG1
このようなフィードバック制御が行われることによって、たとえ物品100の性状等が変化したとしても、時点t2における重量測定値Wx’が上述の上限値WUに可能な限り一致するようになる。
これらの一連の制御を実現するために、実際の稼働時において、演算部306は、上述した制御プログラムに従って、次のように動作する。なお、この稼働前に、計量槽20は空の状態にあり、スクリューフィーダ40は停止しており、開閉ゲート54は閉じられた状態にある。そして、補給槽50には、上述した一定の範囲内の量の物品100が貯留されている。また、図示を含め詳しい説明は省略するが、演算部306は、当該制御プログラムに従って、重量測定値Wx’を求めるための計量タスクを実行する。この重量測定値Wx’は、A/D変換回路304のサンプリング周期ΔTwよりも長い周期ΔTxごとに求められ、例えばΔTx=10msという時間間隔で求められる。加えて、当該重量測定値Wx’は、常に表示部316に表示されてもよい。この場合、当該表示部316に表示される重量測定値Wx’は、肉眼で認識可能な周期ΔTdで更新されるのが、例えばΔTd=200msという時間間隔で更新されるのが、望ましい。
まず、操作部314の操作によって稼働開始命令が入力されると、演算部306は、図5に示す稼働タスクのステップS1に進む。そして、このステップS1において、初期設定を行う。具体的には、演算部306は、上述したフィードバック制御を実現するためのシフトレジスタと、上述した基準操作量q〈n〉を計算するための加算レジスタと、当該基準操作量q〈n〉を計算するためのカウンタと、を予め用意している。そして、このステップS1における初期設定として、当該シフトレジスタの全てのセルに上述の上限値WUを設定(W〈m〉=WU;m=1〜M)すると共に、当該加算レジスタをクリア(Rqd〈n〉=0;n=1〜N)し、併せて、当該カウンタをリセット(C〈n〉=0;n=1〜N)する。
このステップS1における初期設定を行った後、演算部306は、ステップS3に進み、ゲート開度GxがGx=G0となるように、当該ゲート開度Gxを制御し、つまりそうなるようにゲート制御信号Sgを生成する。なお、G0は、上述の補給期間Tpの序盤期間T1におけるゲート開度G1よりも大きい値(G0>G1)である。このステップS3が実行されることによって、当該ゲート開度G0に対応する流量Q0で補給槽50から計量槽20への物品100の補給、言わば初期補給、が開始される。
そして、演算部306は、ステップS5に進み、上述の計量タスクによって求められた重量測定値Wx’を取得した後、さらに、ステップS7に進み、当該重量測定値Wx’と所定のしきい値WU’とを比較する。ここで言う所定のしきい値WU’とは、0よりも大きく、かつ、上述の上限値WUよりも少し小さい値(0<WU’<WU)である。このステップS7において例えば、重量測定値Wx’が当該しきい値WU’よりも小さい(Wx’<WU’)場合、言うなれば計量槽20内の物品100の重量Wxが上限値WU相当分に達するまで未だ余裕がある場合、演算部306は、ステップS5に戻り、改めて重量測定値Wx’を取得する。一方、重量測定値Wx’が当該しきい値WU’以上(Wx’≧WU’)である場合には、言うなれば計量部20内の物品100の重量Wxがそろそろ上限値WU相当分に達しそうな場合には、当該ステップS7からステップS9に進む。
ステップS9において、演算部306は、ゲート開度GxがGx=G0’となるように、当該ゲート開度Gxを制御する。ここで言うG0’は、0よりも大きく、かつ、上述のG0よりも小さい値(0<G0’<G0)であり、例えば上述の時点t2におけるゲート開度G2以下の値(0<G0’≦G2)である。このステップS3が実行されることによって、当該ゲート開度G0’に対応する比較的に小さな流量Q0’で物品100の補給が行われる。これにより、重量測定値Wx’の増大速度dWx’/dtxが低下し、併せて、当該重量測定値Wx’に重畳する物品100の衝撃荷重による上述の振動成分が低減され、後述するステップS13において、重量測定値Wx’が上述の上限値WUに達したか否かを判定する際の当該判定が容易化される。
ステップS9の実行後、演算部306は、ステップS11に進み、改めて重量測定値Wx’を取得する。そして、ステップS13に進み、この重量測定値Wx’と上述の上限値WUとを比較する。ここで例えば、重量測定値Wx’が上限値WUよりも小さい(Wx’<WU)場合、つまり計量槽20内の物品100の重量Wxが未だ上限値WU相当分に達していない場合、演算部306は、ステップS11に戻り、改めて重量測定値Wx’を取得する。一方、重量測定値Wx’が上限値WU以上(Wx’≧WU)である場合には、つまり計量槽20内の物品100の重量Wxが上限値WU相当分に達した場合には、当該ステップS13からステップS15に進む。
ステップS15において、演算部306は、ゲート開度GxがGx=0となるように、当該ゲート開度Gxを制御する。これにより一旦、開閉ゲート54が閉じられる。即ち、計量槽20に上限値WU相当分の重量Wxの物品100が補給された状態で、一旦、当該物品100の補給が停止される。そして、ステップS17に進む。
演算部306は、初期補給時における安定化期間Ts’をカウントするためのカウンタを予め用意しており、当該ステップS17において、このカウンタをリセットすると共に、スタートさせる。そして、ステップS19に進み、このカウンタのカウント値tx’と初期補給時における安定化期間Ts’の値とを比較する。そして、このカウンタのカウント値tx’が初期補給時における安定化期間Ts’の値に達するまで、つまり上述のステップS17が実行されてから当該安定化期間Ts’が経過するまで、ステップS19を繰り返し、当該安定化期間Ts’が経過すると、ステップS21に進む。
ステップS21において、演算部306は、改めて重量測定値Wx’を取得する。そして、ステップS23に進み、当該重量測定値Wx’を上述の式1に基づく排出流量測定値Qd’を計算するための要素Wqとしてメモリ回路312に記憶する。そして、ステップS25に進み、スクリューフィーダ40の操作量qtとして上述の標準操作量qtを適用し、つまりそうなるようにフィーダ制御信号Sfを生成する。これにより、当該操作量qd(=qt)に応じた流量Qdで計量槽20内の物品100の排出が開始される。
ステップS25の実行後、演算部306は、図6のステップS27に進む。演算部306は、上述の式1における期間ΔTcをカウントするためのカウンタを予め用意しており、このステップS27において、当該カウンタをリセットすると共に、スタートさせる。そして、ステップS29に進み、当該カウンタのカウント値tcと期間ΔTcの値とを比較する。ここで例えば、カウンタのカウント値tcが期間ΔTcの値よりも小さい(tc<ΔTc)場合、つまりステップS27が実行されてから未だ期間ΔTcが経過していない場合、演算部306は、後述するステップS31に進む。一方、当該ステップS29において、カウンタのカウント値tcが期間ΔTcの値以上(tc≧ΔTc)である場合は、つまりステップS27が実行されてから期間ΔTcが経過した場合は、ステップS33に進む。
ステップS33において、演算部306は、改めて重量測定値Wx’を取得する。そして、ステップS35に進み、上述の式1に準拠する次の式7に基づいて、現在の排出流量測定値Qd’を求める。
《式7》
Qd’=ΔWx/ΔTc=(Wx−Wq)/ΔTc
そして、演算部306は、ステップS37に進み、この式7に基づく排出流量測定値Qd’が目標流量Qtと一致するように、上述したPI制御によって、スクリューフィーダ40の操作量qdを制御(修正)する。これにより、計量排出制御が実現される。
さらに、演算部306は、ステップS39に進み、現在の重量測定値Wx’が上述した重量区間nのいずれに属するのかを特定する。そして、ステップS41に進み、当該ステップS39で特定された現在の重量区間n用の基準操作量q〈n〉を計算するための加算レジスタRqd〈n〉に現在のスクリューフィーダ40の操作量qdを加算する。
ステップS39の実行後、演算部306は、ステップS43に進み、現在の重量区間n用の基準操作量q〈n〉を計算するための上述したカウンタのカウント値C〈n〉をインクリメントする。そして、ステップS45に進み、現在の重量測定値Wx’を上述の式7における要素Wqとしてメモリ回路312に記憶した後、ステップS27に戻る。
一方、上述のステップS29において、当該ステップS29からステップS31に進んだ場合には、演算部36は、このステップS31において、現在の重量測定値Wx’と下限値WLとを比較する。ここで例えば、現在の重量測定値Wx’が下限値WLよりも大きい(Wx’>WL)場合、つまり計量槽20内の物品100の重量Wxが下限値WL相当分まで未だ減少していない場合、演算部36は、ステップS31に戻る。これとは反対に、現在の重量測定値Wx’が下限値WL以下(Wx’≦WL)となった場合には、つまり計量槽20内の物品100の重量Wxが下限値WL相当分にまで減少した場合には、ステップS47に進む。
ステップS47において、演算部306は、上述したフィードバック制御を行うべく、時点t2における重量測定値W[t2]の平均値Waを求める。具体的には、上述のシフトレジスタに記憶されている全ての重量測定値W〈m〉(m=1〜M)をその総数Mによって除することで、つまり次の式8に基づいて、当該平均値Waを求める。
《式8》
Wa=ΣW〈m〉/M
where m=1〜M
そして、演算部306は、ステップS49に進み、この式8に基づく平均値Waと上述の上限値WUとの相互差ΔWaを求める。この相互差ΔWaは、次の式9によって求められる。
《式9》
ΔWa=Wa−WU
さらに、演算部306は、ステップS51に進み、この式8に基づく相互差ΔWaを上述の式5に代入することで、ゲート開度Gxの補正量ΔG1を求める。そして、ステップS53に進み、当該補正量ΔGを上述した期間T1におけるゲート開度G1に加算することで、つまり上述の式6に基づいて、補正後の新たなゲート開度G1newを求める。その上で、ステップS55に進み、当該補正後の新たなゲート開度G1newを次回の物品100の補給期間Tpの序盤期間T1におけるゲート開度G1として設定し、言わば当該ゲート開度G1を補正する。これにより、上述のフィードバック制御が実現される。
ステップS55の実行後、演算部306は、ステップS57に進み、全ての重量区間nのそれぞれについて、上述した基準操作量q〈n〉を求める。具体的には、それぞれの重量区間nごとに、上述の加算レジスタに記憶されている累積加算値Rqd〈n〉を上述のカウンタのカウント値C〈n〉によって除することで、つまり次の式10に基づいて、当該基準操作量q〈n〉を求める。この基準操作量q〈n〉は、メモリ回路312に記憶される。
《式10》
q〈n〉=Rqd〈n〉/C〈n〉
そして、演算部306は、ステップS59に進み、全ての加算レジスタをクリア(Rqd〈n〉=0;n=1〜N)した後、ステップS61に進み、全てのカウンタをリセット(C〈n〉=0;n=1〜N)する。そして、図7のステップS63に進む。
演算部306は、時間txをカウントするためのカウンタを予め用意しており、当該ステップS63において、このカウンタをリセットすると共に、スタートさせる。そして、ステップS65に進み、現在の重量測定値Wx’を取得した後、ステップS67に進み、当該重量測定値Wx’がいずれの重量区間nに属するのかを特定する。さらに、ステップS69に進み、当該ステップS67で特定された現在の重量区間nに対応する基準操作量q〈n〉をメモリ回路95から読み出すと共に、この読み出された基準操作量q〈n〉をスクリューフィーダ40の操作量qdとして適用する。これにより、上述した見掛け排出制御が実現される。
そして、演算部306は、ステップS71に進み、上述の式2に基づいてゲート開度Gxを制御し、つまりGx=f1(tx)=G1という一定値とする。これにより、当該ゲート開度G1に応じた比較的に大きな流量Q1による補給槽50から計量槽20への物品100の補給が開始(再開)される。
さらに、演算部306は、ステップS73に進み、時点t1が到来したか否かを時間txに基づいて判定し、つまり上述のステップS71における物品100の補給開始時点t0から一定の期間T1が経過したか否かを判定する。ここで例えば、当該時点t1が未だ到来していない場合には、つまり補給開始時点t0から一定期間T1が経過していない場合には、ステップS75に進む。そして、このステップS75において、上述のステップS65と同様、現在の重量測定値Wx’を取得した後、ステップS77に進み、上述のステップS67と同様、当該重量測定値Wx’がいずれの重量区間nに属するのかを特定し、加えて、ステップS79に進み、上述のステップS69と同様、現在の重量区間nに対応する基準操作量q〈n〉をメモリ回路95から読み出すと共に、この読み出された基準操作量q〈n〉をスクリューフィーダ40の操作量qdとして適用する。その上で、ステップS73に戻る。
一方、ステップS73において、時点t1が到来すると、つまり物品100の補給開始時点t0から一定期間T1が経過すると、演算部306は、ステップS81に進む。そして、このステップS81において、改めて重量測定値Wx’を取得する。さらに、ステップS83に進み、当該重量測定値Wx’を時点t1における重量測定値W[t1]としてメモリ回路312に記憶する。この時点t1における重量測定値W[t1]は、必要に応じて表示部316に表示される。
ステップS83の実行後、演算部306は、ステップS85に進み、上述の式3に基づいてゲート開度Gxを制御し、つまりGx=f2(tx)とする。これにより、当該式3に基づくゲート開度Gxに応じた流量Qdで物品100の補給が続けられる。
そして、演算部306は、ステップS87に進み、時点t2が到来したか否かを時間txに基づいて判定し、つまり時点t1から一定の期間T2が経過したか否かを判定する。ここで例えば、当該時点t2が未だ到来していない場合には、つまり時点t1から一定期間T2が経過していない場合には、ステップS89に進む。そして、このステップS89と、続くステップS91およびステップS93と、において、上述のステップS65,ステップS67およびステップS69と同様の処理を行った後、ステップS85に戻る。
一方、ステップS87において、時点t2が到来すると、つまり時点t1から一定期間T2が経過すると、演算部306は、ステップS95に進む。そして、このステップS95において、改めて重量測定値Wx’を取得する。さらに、ステップS97に進み、当該重量測定値Wx’を時点t2における重量測定値W[t2]としてメモリ回路312に記憶する。この時点t2における重量測定値W[t2]は、必要に応じて表示部316に表示される。
ステップS97の実行後、演算部306は、図8のステップS99に進み、上述したシフトレジスタの全てのセルに記憶されている重量測定値W〈m〉(m=1〜M)をFIFO(First-In First-Out)方式でシフトさせ、つまりW〈m+1〉とする。なお、最古の重量測定値W〈M〉は、廃棄される。そして、演算部306は、ステップS101に進み、上述のステップS97でメモリ回路312に記憶された時点t2における重量測定値W[t2]を最新の当該時点t2における重量測定値W〈1〉としてシフトレジスタに記憶する。
さらに、演算部306は、ステップS103に進み、上述の式4に基づいてゲート開度Gxを制御し、つまりGx=f3(tx)とする。これにより、当該式4に基づくゲート開度Gxに応じた流量Qdで物品100の補給が続けられる。
そして、演算部306は、ステップS105に進み、時点t3が到来したか否かを時間txに基づいて判定し、つまり時点t2から一定の期間T3が経過したか否かを判定する。ここで例えば、当該時点t3が未だ到来していない場合には、つまり時点t2から期間T3が経過していない場合には、ステップS107に進む。そして、このステップS107と、続くステップS109およびステップS111と、において、上述の図7におけるステップS65,ステップS67およびステップS69と同様の処理を行った後、ステップS103に戻る。
一方、ステップS105において、時点t3が到来すると、つまり時点t2から期間T3が経過すると、演算部306は、ステップS113に進む。このとき、ゲート開度GxがGx=0となり、物品100の補給が停止される。そして、演算部306は、当該ステップS113において、改めて重量測定値Wx’を取得する。さらに、演算部306は、ステップS115に進み、当該重量測定値Wx’を時点t3における重量測定値W[t3]としてメモリ回路312に記憶する。この時点t3における重量測定値W[t3]は、必要に応じて表示部316に表示される。
ステップS115の実行後、演算部306は、ステップS117に進み、時点tsが到来したか否かを時間txに基づいて判定し、つまり時点t3から上述した安定化期間Tsが経過したか否かを判定する。ここで例えば、当該時点tsが未だ到来していない場合には、つまり時点t3から安定化期間Tsが経過していない場合には、ステップS119に進む。そして、このステップS119と、続くステップS121およびステップS123と、において、上述の図7におけるステップS65,ステップS67およびステップS69と同様の処理を行った後、当該ステップS117に戻る。
一方、ステップS117において、時点tsが到来すると、つまり時点t3から安定化期間Tsが経過すると、演算部306は、ステップS125に進む。そして、このステップS125において、改めて重量測定値Wx’を取得する。なお、このときの重量測定値Wx’は、物品100の補給に起因する上述の各振動成分が十分に減衰した状態にある。
さらに、演算部306は、ステップS127に進み、先のステップS125で取得された重量測定値Wx’を時点tsにおける重量測定値Wsとしてメモリ回路312に記憶する。この時点tsにおける重量測定値Wsは、必要に応じて表示部316に表示される。
そして、演算部306は、ステップS129に進み、時点tsにおける重量測定値Wsを上述の式7における要素Wqとしてメモリ回路312に記憶する。このステップS129の実行後、演算部306は、図6のステップS27戻る。
なお、図示を含め詳しい説明は省略するが、操作部314の操作によって運転終了命令が入力されると、演算部306は、終了タスクを実行して、この一連の稼働タスクを終了する。
上述したように、本実施形態においては、フィードバック制御に際して、補給期間Tpの序盤期間T1におけるゲート開度G1が適宜に補正されることで、当該フィードバック制御が実現されることとしたが、これに限らない。これに代えて、または、これと併せて、例えば当該序盤期間T1の終期である時点t1が適宜に補正されてもよいし、中盤期間T2の終期である時点t2が適宜に補正されてもよい。
また、中盤期間T2においては、上述の式3の2次関数式f2(tx)に基づいて、ゲート開度Gxが制御され、続く終盤期間T3においては、上述の式4の2次関数式f3(tx)に基づいて、ゲート開度Gxが制御されることとしたが、これに限らない。例えば、これらの期間T2およびT3(t1〜t3)にわたって、次の式11に示す3次関数式f23(tx)に基づいて、ゲート開度Gxが制御されてもよい。
《式11》
Gx=f23(tx)=c1・tx3+c2・tx2+c3・tx+c4
where t1≦tx≦t3
この式11において、c1,c2,c3およびc4は、いずれも定数であり、少なくとも次の4つの条件が満足されるように決定される。即ち、第1の条件は、時点t1におけるゲート開度GxがGx=G1であること、第2の条件は、当該時点t1におけるGx=G1というゲート開度Gxがその最大値であること、第3の条件は、時点t3におけるゲート開度GxがGx=0であること、第4の条件は、当該時点t3におけるGx=0というゲート開度Gxがその最小値であること、である。これに加えて、時点t2におけるゲート開度GxがGx=G2であること、さらには、当該時点t2におけるゲート開度G2が変曲点となって当該ゲート開度Gxが推移すること、が条件とされてもよい。
そして、上述した見掛け排出制御期間Taにおいては、計量排出制御期間Tb中に得られたスクリューフィーダ40の操作量qdの実績値である基本操作量q〈n〉に基づいて当該スクリューフィーダ40が制御される見掛け排出制御が採用されたが、これに限らない。例えば、一定の操作量qdでスクリューフィーダ40が制御されてもよい。この場合、当該一定の操作量qdは、上述した標準操作量qtと等価とされるのが、望ましい。
さらに、物品100の補給に起因する上述の各振動成分のうち、当該物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分の振幅が、最も大きい。そして、このオーバシュート状の振動成分の振幅は、時間txの経過に伴って徐々に小さくなる。従って例えば、補給期間Tpを含む見掛け排出制御期間Taのうち、この物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分の振幅が比較的に大きい当初の或る一定期間において、一定の操作量qdによるスクリューフィーダ40の制御が行われ、その後、見掛け排出制御が行われてもよい。または、上述の調整作業において、序盤期間T1におけるゲート開度G1に基づく物品100の重量Wxの単位時間当たりの増加量Δwxが求められ、その上で、実際の稼働時においては、次の式12に基づいて、当該序盤期間T1における物品100の重量Wxの推定値Wx”が求められると共に、この重量推定値Wx”から当該序盤期間T1における重量区間nが特定され、ひいては見掛け排出制御が行われてもよい。この場合は、上述の図7におけるステップS75に代えて、当該式12に基づく重量推定値Wx”の演算が行われることになる。
《式12》
Wx”=WL+Δwx・tx
加えて、補給期間Tpのうちの終盤期間T3においては、例えば図9に示すように、その始期である時点t2から終期である時点t3に掛けて、ゲート開度Gxが直線的に、つまり1次関数的に、漸減するよう構成されてもよい。この場合、終盤期間T3におけるゲート開度Gxの漸減速度|dGx/dtx|が当該終盤期間T3(時点t2)の直前における漸減速度|dGx/dtx|よりも小さくなるように構成されるのが、望ましい。この構成によれば、図3(a)を参照しながら説明した構成とは異なり、物品100の補給停止時点t3において、ゲート開度Gxが不連続的に変化するので、つまり物品100の補給流量Qxが不連続的に変化するので、当該時点t3で現れるオーバシュート状の振動成分が顕著になる。従って、この図9の構成によれば、図3(a)の構成に比べて、多少ではあるが、安定化期間Tsが長くなり、つまり当該安定化期間Tsを含む見掛け排出制御期間Taが長くなり、その分、稼働期間全体としての定量供給精度が低下する。ただし、上述の従来技術と比べると、この図9の構成によれば、物品100の補給停止時点t3の前後における当該物品100の補給流量Qxの変化量が小さいので、当該時点t3で現れるオーバシュート状の振動成分の振幅もまた小さい。加えて、この図9の構成によれば、図3(a)の構成と同様に、物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分については、つまり補給期間Tp中の振動成分については、その振幅が抑制されると共に、見掛け排出制御期間Taにおいては、実効的な見掛け排出制御が実現される。ゆえに、この図9の構成によっても、稼働期間全体として十分に高い定量供給精度が得られる。
さらに例えば、図10に示すような構成が採用されてもよい。この図10に示す構成によれば、補給期間Tpの中盤期間T2におけるゲート開度Gxの推移が終盤期間T3にまで延長されるような形で、当該ゲート開度Gxが推移する。この場合、終盤期間T3そのものは短くなるが、例えば図9に示した構成に比べて、物品100の補給停止時点t3の前後におけるゲート開度Gxの変化量が大きいため、当該時点t3で発生するオーバシュート状の振動成分がより顕著になる。この結果、安定化期間Tsがより長くなり、つまり当該安定化期間Tsを含む見掛け排出制御期間Taが長くなり、その分、稼働期間全体としての定量供給精度が低下する。ただし、この図10の構成によれば、図9(および図3(a))の構成と同様に、物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分の振幅が抑制されると共に、見掛け排出制御期間Taにおいては、実効的な見掛け排出制御が実現される。従って、この図10の構成によっても、稼働期間全体として十分に高い定量供給精度が得られる。
そして極端には、図11に示すような構成が採用されてもよい。この図11に示す構成によれば、中盤期間T2の終期である時点t2において、ゲート開度GxがGx=0とされ、つまり物品100の補給が停止される。この場合、終盤期間T3はなくなるが、例えば図10に示した構成に比べて、物品100の補給が停止される時点t2の前後におけるゲート開度Gxの変化量がさらに大きくなるため、当該時点t2で発生するオーバシュート状の振動成分がさらに顕著になる。この結果、安定化期間Tsがさらに長くなり、ひいては当該安定化期間Tsを含む見掛け排出制御期間Taがさらに長くなり、その分、稼働期間全体としての定量供給精度が低下する。ただし、上述の従来技術に比べると、この図11の構成によれば、物品100の補給が停止される時点t2の前後におけるゲート開度Gxの変化量が小さく、詳しくは略G2(=G2−0)である。また、この時点t2における物品100の補給流量Q2は、スクリューフィーダ40による当該物品100の排出流量Qdと略等価であり、つまり当該時点t2における物品100の補給流量Q2と排出流量Qdとの相互差(=Q2−Qd)は、略ゼロである。従って、この図11の構成によれば、当該従来技術に比べて、物品100の補給停止時点t2で現れるオーバシュート状の振動成分の振幅は遥かに小さい。加えて、この図11の構成によれば、図10(および図3(b)ならびに図9)の構成と同様に、物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分の振幅が抑制されると共に、見掛け排出制御期間Taにおいては、実効的な見掛け排出制御が実現される。ゆえに、この図13の構成によっても、稼働期間全体として十分に高い定量供給精度が得られる。
また、図12に示すような構成が採用されてもよい。この図12に示す構成は、上述の図3(a)に示した構成において、中盤期間T2の始期である時点t1からその終期である時点t2に掛けて、ゲート開度Gxが直線的に、つまり1次関数的に、漸減するようにしたものである。この図12の構成によれば、図3(a)の構成と同様に、物品100の補給停止時点t3の前後における物品100の補給量Qxの変化量が小さいので、当該時点t3におけるオーバシュート状の振動成分の発生が抑制される。また、物品100の補給開始直後に現れるオーバシュート状の振動成分の振幅も抑制される。これにより、安定化期間Tsの短縮化が図られ、当該安定化期間Tsを含む見掛け排出制御期間Taの短縮化が図られる。併せて、見掛け排出制御期間Taにおいて、実効的な見掛け排出制御が実現される。ゆえに、この図12の構成によっても、稼働期間全体として十分に高い定量供給精度が得られる。なお、この図12の構成によれば、図3(a)の構成に比べて、中盤期間T2の始期である時点t1とその終期である時点t2とを除いて、当該中盤期間T2におけるゲート開度Gxが全体的に小さい。従って、この図12の構成によれば、図3(a)の構成に比べて、中盤期間T2が長期化し、ひいては当該中盤期間T2を含む見掛け排出制御期間Taが長期化し、その分、稼働期間全体としての定量供給精度が低下する。ただし、上述の従来技術に比べると、この図12の構成によれば、特に安定化期間Tsが大きく短縮化されると共に、上述の如く実効的な見掛け排出制御が実現されるので、結果的に、十分に高い定量供給精度が得られる。
この図12の構成と同様に、上述の図9,図10および図11の構成においても、それぞれの中盤期間T2の始期である時点t1からその終期である時点t2に掛けて、ゲート開度Gxが直線的に、つまり1次関数的に、漸減するようにしてもよい。
加えて、図3(a)に示した構成においては、補給期間Tpの序盤期間T1,中盤期間T2および終盤期間T3のそれぞれにおけるゲート開度Gxが、時間txを変数とする関数式f1(tx),f2(tx)およびf3(tx)(式2,式3および式4)に基づいて制御されることとしたが、これに限らない。例えば、図13に示すように、物品100の補給が開始(再開)された時点t0から重量測定値Wxが予め定められた切換重量値W1に到達する(Wx≧W1)時点t1’までが序盤期間T1とされ、この序盤期間T1(t0〜t1’)において、ゲート開度GxがGx=G1という一定値とされてもよい。そして、時点t1’から(後述する時点t2’まで)は、重量測定値Wx’を変数とする次の式13に基づいて、ゲート開度Gxが制御されてもよい。なお、この式13における冪指数αは、0<α≦1を満足する任意の値である。
《式13》
Gx=(G1−G2)・{(WU−Wx)/(WU−W1)}α+G2
この式13によれば、ゲート開度Gxは、重量測定値Wx’の増大に伴って連続的に漸減し、結果的には時間txの経過に伴って連続的に漸減する。そして、重量測定値Wx’の増大に対するゲート開度Gxの変化率、言わば漸減度合|dGx/dWx|は、当該重量測定値Wx’の増大に伴って連続的に漸増し、つまり時間txの経過txに伴って連続的に漸増する。これは即ち、ゲート開度Gxの漸減速度|dGx/dtx|が時間txの経過に伴って漸減することを意味する。そして、重量測定値Wx’が上述の上限値WUに到達した(Wx’≧WU)時点t2’で、中盤期間T2が終了する。この時点t2’におけるゲート開度Gxは、Gx=G2である。
なお、当該式13におけるG2の値は、上述した目標流量Qtに対応する値Gtよりも少し大きめの値(G2>Qt)とされる。仮に、このG2の値が目標流量Qtに対応する値Gt以下(G2≦Gt)であるとすると、ゲート開度Gxが漸減して当該G2に近づいたときに、物品100の補給流量Qxよりもスクリューフィーダ40による当該物品100の排出流量Qd(≒Qt)の方が大きくなり(Qx<Qd)、いつまで経っても重量測定値Wx’が上限値WUに到達せず、この式13に基づくゲート開度Gxの制御が成立しない、という不都合が生じるからである。
そして、時点t2’から(物品100の補給が停止される時点t3)は、上述の式4と同様の次の式14に示す2次関数式f30(tx)に基づいて、ゲート開度Gxが制御される。
《式14》
Gx=f30(tx)=d1・tx2+d2・tx+d3
where t2≦tx≦t3
この式14において、d1,d2およびd3は、いずれも定数であり、次の3つの条件が満足されるように決定される。即ち、第1の条件は、時点t2’におけるゲート開度GxがGx=G2であること、第2の条件は、時点t3におけるゲート開度GxがGx=0であること、第3の条件は、当該時点t3におけるGx=0というゲート開度Gxがその最小値であること、である。
この図13の構成によっても、図3(a)の構成と同様にゲート開度Gxが推移すると共に、当該図3(b)の構成と同様に重量測定値Wx’が推移する。さらに、この図13の構成によれば、上述したフィードバック制御が不要となる。
なお、この図13の構成においても、終盤期間T3におけるゲート開度Gxが上述の図9や図10の構成のものと同じように推移するようにしてもよい。また、図11の構成のように、終盤期間T3がないものとしてもよい。加えて、図12の構成のように、中盤期間T2において、ゲート開度Gxが連続的に漸減するようにしてもよい。
本実施形態においては、排出手段として、スクリューフィーダ40が採用されたが、これに限らない。例えば、カットゲートや電磁フィーダ,ロータリフィーダ,ベルトフィーダ,テーブルフィーダ,コイルフィーダ等の当該スクリューフィーダ40以外のフィーダが、採用されてもよい。また、このスクリューフィーダ40用の駆動手段として、直流モータ42が採用されたが、交流モータ等の当該直流モータ以外のモータ、或いは、モータ以外の適宜の手段が、採用されてもよい。
さらに、補給槽50の開閉ゲート54についても同様に、これ以外の構造のものが採用されてもよい。また、この開閉ゲート54用の駆動手段として、サーボモータ60が採用されたが、ステッピングモータ等の当該サーボモータ以外のモータや、モータ以外の適宜の手段が、採用されてもよい。
例えば、当該開閉ゲート54用の駆動手段として、ステッピングモータが採用される場合について、簡単に説明する。なお、ここでは、図3(a)に示した如く当該開閉ゲート54が駆動されるものとする。
まず、図3(a)において、物品100の補給開始時点t0から当該物品100の補給停止時点t3までの補給期間TpがI(I;2以上の整数)個の微小期間Ti(i;1〜Iの整数)に細分化される。そして、細分化された微小期間Tiごとに、例えばその中間時点tiにおけるゲート開度Gxに対応するパルス数Piが求められ、求められたパルス数Piは、いわゆるテーブルに纏められた状態でメモリ回路312に記憶される。その上で、それぞれの時点tiにおいて、当該時点tiに対応するパルス数Piに基づいて、上述のゲート制御信号Sgが生成される。これにより、ステッピングモータが駆動され、ひいては開閉ゲート54が駆動される。なお、ここで言うゲート制御信号Sgには、ステッピングモータの回転方向を指示する情報も含まれている。
因みに、或る時点tiにおけるステッピングモータの回転速度がViであり、次の時点ti’におけるステッピングモータの回転速度がVi’である、とすると、これら両時点tiおよびti’間のパルス数PiおよびPi’の相互差ΔPi(=Pi’−Pi)は、次の式15のように表される。従って例えば、この式15における相互差ΔPi(つまりパルス数PiおよびPi’)と各時点tiおよびti’と時点tiにおける回転速度Viとが与えられることによって、次の時点tiにおける回転速度Vi’が求められる。
《式15》
ΔPi=(ti’−ti)・{(Vi’−Vi)/2}
加えて、計量手段として、ロードセル26が採用されたが、当該ロードセル26以外の適宜の荷重センサが採用されてもよい。