JP6432888B2 - 積層体の製造方法および製造装置 - Google Patents

積層体の製造方法および製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6432888B2
JP6432888B2 JP2015178295A JP2015178295A JP6432888B2 JP 6432888 B2 JP6432888 B2 JP 6432888B2 JP 2015178295 A JP2015178295 A JP 2015178295A JP 2015178295 A JP2015178295 A JP 2015178295A JP 6432888 B2 JP6432888 B2 JP 6432888B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
fiber
raw material
heating
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015178295A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017052196A (ja
Inventor
本村 耕治
耕治 本村
啓二 藤原
啓二 藤原
崇彦 村田
崇彦 村田
住田 寛人
寛人 住田
隆敏 光嶋
隆敏 光嶋
展弘 西崎
展弘 西崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2015178295A priority Critical patent/JP6432888B2/ja
Publication of JP2017052196A publication Critical patent/JP2017052196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6432888B2 publication Critical patent/JP6432888B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

本発明は、複数のシートを、接着剤により接着して得られる積層体の製造方法および製造装置に関し、特に接着性の向上に関する。
複数のシートを含む積層体は、様々な用途に用いられている。例えば、特許文献1は、基材と、保護層と、これらの間に介在する極細繊維層と、を備え、これらが接着剤を用いて接着された積層体を、空気清浄機等の濾材として使用することを提案している。
特開2014−121699号公報
しかし、特許文献1の積層体は、基材であるシートから極細繊維層および保護層である他のシートが剥離する場合がある。積層体を濾材として用いる場合、極細繊維層および保護層が剥離すると、集塵効率が著しく低下する。
本発明の一局面は、第1シートと、第2シートと、第3繊維の原料となる原料樹脂と前記原料樹脂を溶解させる溶媒とを含む原料液と、を準備する準備工程と、前記第1シートを搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、前記原料液から、前記第3繊維を生成させ、前記第3繊維を第1シートの一方の主面に堆積させる堆積工程と、前記第1シートの前記主面に、接着剤を付与する接着剤付与工程と、加熱装置を備える加熱室において、前記主面に付与された前記接着剤を溶融させる加熱工程と、前記第1シートに、溶融した前記接着剤と前記第3繊維とを介して前記第2シートを積層させる積層工程と、を具備し、前記加熱室が、前記加熱室の大気を対流させるための送風機を備える、積層体の製造方法に関する。
本発明の他の一局面は、第1シートを、搬送ラインの上流に供給する第1供給部と、第2シートを、前記第1シートに向けて供給する第2供給部と、第3繊維の原料となる原料樹脂と前記原料樹脂を溶解させる溶媒とを含む原料液から、前記第3繊維を生成させ、前記第3繊維を前記第1シートの主面に堆積させる堆積部と、前記堆積部の下流に配置され、前記第1シートの前記主面に、接着剤を付与する接着剤付与部と、前記接着剤付与部の下流に配置されており、前記接着剤を溶融させる加熱部と、前記加熱部の下流に配置されており、前記第1シートに、溶融した前記接着剤と前記第3繊維とを介して、前記第2供給部から供給される前記第2シートを積層させる積層部と、を具備し、前記加熱部が、加熱室と、前記加熱室に配置された加熱装置と、前記加熱室内の大気を対流させるための送風機と、を備える、積層体の製造装置に関する。
本発明によれば、複数のシートを、接着剤により接着して得られる積層体において、シート間の剥離を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る製造装置を説明する概略図である。 加熱室内の大気を対流させた場合の第1シート表面の温度プロファイルを示すグラフである。 加熱室内の大気を対流させなかった場合の第1シート表面の温度プロファイルを示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る製造方法の主要工程を説明する模式図である。 第1シート、加熱装置、送風機および仕切り板の位置関係の一例を示す上面図である。 加熱室内に設置された仕切り板を示す模式図である。
本発明に係る積層体の製造方法は、第1シートと、第2シートと、第3繊維の原料となる原料樹脂と原料樹脂を溶解させる溶媒とを含む原料液と、を準備する準備工程と、第1シートを搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、原料液から、第3繊維を生成させ、第3繊維を第1シートの一方の主面に堆積させる堆積工程と、第1シートの上記主面に、接着剤を付与する接着剤付与工程と、加熱装置を備える加熱室において、上記主面に付与された接着剤を溶融させる加熱工程と、第1シートに、溶融した前記接着剤と第3繊維とを介して第2シートを積層させる積層工程と、を具備し、加熱室が、加熱室の大気を対流させるための送風機を備える。これにより、接着剤が均一に加熱される。よって、第2シートと第1シートおよび/または第3繊維との接着性が向上して、第2シートの剥離が抑制される。
送風機は、第1シートに、加熱装置の下流側から上流側に向かう気流、あるいは、加熱装置の上流側から下流側に向かう気流が接触するように、加熱室の大気を対流させることが好ましい。これにより、対流する大気が第1シートの下方に回り込むことが抑制されるため、大気の対流による第1シートの波打ちが抑制される。よって、付与された接着剤の移動が抑制されて、第2シートと第1シートおよび/または第3繊維との接着性がさらに向上する。
第1シートが、搬送方向に沿う端部と、端部以外の中央部と、を備える場合、送風機は、第1シートに、さらに中央部から端部に向かう気流が接触するように、加熱室の大気を対流させることが好ましい。これにより、対流する大気が、第1シートの下方に回り込むことがさらに抑制される。よって、第1シートの波打ちがさらに抑制される。
積層工程は、加熱室内で行われることが好ましい。積層工程で圧着ローラが使用される場合、圧着ローラの周囲の大気を対流させることにより、圧着ローラの熱分布が均一になる。よって、第1シートの端部および中央部の接着剤の溶融状態を均一に保ったまま、第2シートと第1シートおよび/または第3繊維とを接着することができる。その結果、第2シートと第1シートおよび/または第3繊維との接着性がさらに向上する。
本発明に係る積層体の製造装置は、第1シートを、搬送ラインの上流に供給する第1供給部と、第2シートを、第1シートに向けて供給する第2供給部と、第3繊維の原料となる原料樹脂と原料樹脂を溶解させる溶媒とを含む原料液から、第3繊維を生成させ、第3繊維を第1シートの主面に堆積させる堆積部と、堆積部の下流に配置され、第1シートの上記主面に、接着剤を付与する接着剤付与部と、接着剤付与部の下流に配置されており、接着剤を溶融させる加熱部と、加熱部の下流に配置されており、第1シートに、溶融した接着剤と第3繊維とを介して、第2供給部から供給される第2シートを積層させる積層部と、を具備し、加熱部が、加熱室と、加熱室に配置された加熱装置と、加熱室内の大気を対流させるための送風機と、を備える。これにより、接着剤を均一に加熱することができる。よって、第2シートと第1シートおよび/または第3繊維との接着性が向上して、第2シートの剥離が抑制される。
送風機は、加熱装置の下流側に配置し、送風機と加熱装置との間に仕切り板を配置することが好ましい。このとき、仕切り板には、第1シートに加熱装置の下流側から上流側に向かう気流が接触し、かつ、送風機に加熱装置の上流側から下流側に向かう気流が吸気されるように、大気を対流させるための開口部を設ける。これにより、加熱室の大気は、第1シートに加熱装置の下流側から上流側に向かう気流が接触するように、対流し易くなる。
第1シートが、搬送方向に沿う端部と、端部以外の中央部と、を備える場合、送風機は、その送風口が、上記中央部に対向し、かつ、上記端部に対向しないようにするように配置されることが好ましい。これにより、第1シートに、その中央部から端部に向かう気流を接触させることができる。そのため、加熱室内を対流する大気が、第1シートの下方に回り込むことが抑制されて、第1シートの波打ちが抑制され易くなる。
以下、積層体が濾材である場合を中心に、本発明の技術的意義を説明するが、積層体の用途はこれに限定されるものではない。
積層体は、第1シートと、第2シートと、第3繊維の原料となる原料樹脂と前記原料樹脂を溶解させる溶媒とを含む原料液と、を準備する準備工程と、前記第1シートを搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、前記原料液から、前記第3繊維を生成させ、前記第3繊維を第1シートの一方の主面に堆積させる堆積工程と、前記第1シートの前記主面に、接着剤を付与する接着剤付与工程と、加熱装置を備える加熱室において、前記主面に付与された前記接着剤を溶融させる加熱工程と、前記第1シートに、溶融した前記接着剤と前記第3繊維とを介して前記第2シートを積層させる積層工程とを具備する方法により製造される。
この方法により、基材としての第1シートと、保護層としての第2シートと、第1シートと第2シートとの間に介在する、集塵性能を発揮する第3繊維と、を備え、これらが接着剤により接着された積層体が得られる。
以下、図1を参照しながら、積層体の製造方法を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る製造装置を説明する概略図である。
(1)準備工程
準備工程では、第1シート1、第2シート2、および、第3繊維3の原料となる原料樹脂と原料樹脂を溶解させる溶媒を含む原料液を準備する。
第1シートは、積層体の支持体(基材)である。第1シートは、例えば、スパンボンド法、乾式法(例えば、エアレイド法)、湿式法、メルトブロー法、ニードルパンチ法等により製造される。なかでも、基材として適する不織布が形成され易い点で、第1シートは、湿式法により製造された不織布であることが好ましい。
第1シートを構成する第1繊維の材質は特に限定されず、例えば、ガラス繊維、セルロース、アクリル樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、ポリアミド(PA)、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。なかでも、基材として適する点で、第1繊維の材質はPETまたはセルロースが好ましい。第1繊維の平均繊維径D1は特に限定されず、例えば、1μm以上、40μm以下であっても良く、5μm以上、20μm以下であっても良い。
平均繊維径D1とは、第1繊維の直径の平均値である。第1繊維の直径とは、第1繊維の長さ方向に対して垂直な断面の直径である。そのような断面が円形でない場合には、最大径を直径と見なしてよい。また、第1シートを一方の主面の法線方向から見たときの、第1繊維の長さ方向に対して垂直な方向の幅を、第1繊維の直径と見なしても良い。平均繊維径D1は、例えば、第1シートに含まれる任意の10本の第1繊維の任意の箇所の直径の平均値である。後述する平均繊維径D2およびD3についても同じである。
第1シートの厚みT1は、特に限定されず、例えば、50μm以上、500μm以下であっても良く、150μm以上、400μm以下であっても良い。不織布の厚みTとは、例えば、不織布の任意の10箇所の厚みの平均値である(以下、同じ)。厚みとは、不織布の2つの主面の間の距離である。不織布の厚みは、不織布の断面を写真に取り、不織布の一方の主面上にある任意の1地点から他方の主面まで、一方の表面に対して垂直な線を引いたとき、この線上にある繊維のうち、最も離れた位置にある2本の繊維の外側(外法)の距離として求められる。他の任意の複数地点(例えば、9地点)についても同様にして不織布の厚みを算出し、これらを平均化した数値を、不織布の厚みとする。上記厚みの算出に際しては、二値化処理された画像を用いても良い。
第1シートの単位面積当たりの質量も特に限定されず、例えば、10g/m2以上、80g/m2以下であっても良く、35g/m2以上、60g/m2以下であっても良い。
第2シートは、第3繊維を保護する保護層として機能する。第2シートは、例えば、上記方法により製造された不織布である。なかでも、積層体を濾材として使用する場合、繊維径の細い不織布が形成され易い点で、第2シートは、メルトブロー法により製造された不織布であることが好ましい。さらに、集塵効果が期待できる点で、第2シートは、帯電処理等によって帯電(永久帯電)されていることが好ましい。永久帯電とは、外部電界が存在しない状態において半永久的に電気分極を保持し、周囲に対して電界を形成している状態である。
第2シートを構成する第2繊維の材質は特に限定されず、例えば、ガラス繊維、セルロース、アクリル樹脂、PP、PE、PET等のポリエステル、PA、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。なかでも、帯電され易い点で、PPが好ましい。第2繊維の平均繊維径D2も特に限定されない。平均繊維径D2は、例えば、0.5μm以上、20μm以下であっても良く、5μm以上、20μm以下であっても良い。
第2シートの厚みT2は特に限定されず、100μm以上、500μm以下であっても良く、150μm以上、400μm以下であっても良い。第2シートの単位面積当たりの質量も特に限定されず、10g/m2以上、50g/m2以下であっても良く、10g/m2以上、30g/m2以下であっても良い。
原料液は、原料樹脂および溶媒を含む。原料樹脂は第3繊維の原料であり、溶媒は、原料樹脂を溶解させる(以下、第1溶媒と称する)。原料液から、原料樹脂および第1溶媒を含む繊維が形成される。原料液における原料樹脂と第1溶媒との混合比率は、選定される原料樹脂の種類および第1溶媒の種類により異なる。原料液における第1溶媒の割合は、例えば、60質量%から95質量%である。原料液には、原料樹脂を溶解させる第1溶媒以外の溶媒や各種添加剤等が含まれていても良い。
原料樹脂の種類は特に限定されず、例えば、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアリレート(PAR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン(PU)等のポリマーが挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いても良い。なかでも、電界紡糸法に適している点で、PESが好ましい。また、平均繊維径D3が細くなり易い点で、PVDFが好ましい。
第1溶媒は、原料樹脂を溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホオキシド、ピリジン、水等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。なかでも、第3繊維を電界紡糸法により生成させる場合、電界紡糸法に適している点およびPESを溶解し易い点で、DMAcが好ましい。
(2)搬送工程
搬送工程では、第1シート1を、搬送ライン207を構成する最初の搬送ローラ11に供給し、下流に向けて搬送する。搬送ライン207は、複数の搬送ローラ(11、31、41、51等)を備える。各搬送ローラの長さは、例えば、第1シートの搬送方向に垂直な幅より大きい。搬送ローラの数は特に限定されず、例えば、各工程に1または2以上配置される。
以下の各工程は、第1シートが搬送ラインの上流に供給された後、搬送される第1シートに対し、連続して行われる。そのため、搬送ラインは、複数の搬送ローラを備える。各搬送ローラは、第1シートの繊維を堆積させる主面とは反対側の主面(下面)側から第1シートと接触し、支持する。
(3)堆積工程
堆積工程では、例えば電界紡糸法により、第1シート1の一方の主面に第3繊維3を堆積させる。電界紡糸法において、第1シート1は、噴射される原料液のターゲットであり、生成する第3繊維3を収集するコレクタとして機能する。このとき、第3繊維は、溶媒を含んだ状態で第1シート上に堆積する。溶媒を含んだ第3繊維は、第1シートと密着し、溶媒を除去することにより、第1シートと第3繊維とが接着される。
堆積工程において、第1シートはベルトコンベアにより搬送されても良い。第1シートが平坦状に支持され易くなるとともに、ベルトコンベアのベルトが繊維を収集するコレクタ部として機能できるためである。ベルトコンベア21は、長手方向の両端部が結合された無端状のベルト21bと、一対のローラ21aとを備える。ベルト21bは、ローラ21aの回転駆動に伴い、回転する。
ベルトの材質は特に限定されず、加工条件等に応じて適宜選択すれば良い。ベルトの材質としては、例えば、繊維構造体、ゴム、樹脂、スチール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、例えば、繊維構造体をゴムで挟み込んだ布層コンベアベルトのように複数種を組み合わせて用いてもよい。ベルトの搬送方向に垂直な幅は特に限定されず、第1シートの搬送方向に垂直な幅より大きくなるよう、適宜設定すれば良い。ベルトの厚みも特に限定されず、ベルトの材質、加えられるテンションの大きさ等に応じて、適宜設定すれば良い。
第3繊維は、積層体を濾材として使用する場合、集塵性能を発揮する。第3繊維の平均繊維径D3は、3μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、500nm以下であることが特に好ましい。また、平均繊維径D3は50nm以上であることが好ましく、100nm以上であることがより好ましい。圧力損失が抑制されるとともに集塵効率が高くなり易いためである。また、平均繊維径D3は、平均繊維径D1およびD2よりも小さいことが好ましい。
第3繊維は、平均繊維径の異なる複数種の繊維を含んでいても良い。第3繊維は、例えば、平均繊維径が30nm以上300nm未満の細い第3繊維と、平均繊維径が300nm以上3μm以下の太い第3繊維とを含んでいても良い。太い第2繊維と細い第2繊維とは、混在していても良いが、積層体を濾材として使用する場合の集塵効率の観点から、細い第3繊維を第1シートと対向する側に偏在させ、太い第3繊維を第2シートと対向する側に偏在させることが好ましい。
第3繊維の堆積量は、特に限定されない。なかでも、積層体を濾材として使用する場合、第3繊維の堆積量は、圧力損失と集塵効率とのバランスの観点から、0.1g/m2以上、1.5g/m2以下であることが好ましく、0.2g/m2以上、0.5g/m2以下であることがより好ましく、0.2g/m2以上、0.8g/m2以下であることが特に好ましい。
(4)接着剤付与工程
次に、第1シート1の第3繊維3が堆積された主面に接着剤4を付与する。
接着剤は、第2シートを、第1シートおよび/または第3繊維に接着させるために、第1シートに付与される。接着剤の付与方法は特に限定されず、コーティング法、スプレー法、自由落下等が例示できる。なかでも、第3繊維の損傷が抑制される点で、スプレー法または自由落下により、溶融された接着剤あるいは粉末状の接着剤を第1シートおよび/または第3繊維に付与することが好ましい。
接着剤の付与量は特に限定されないが、例えば、0.5g/m2以上、5g/m2以下である。接着剤の種類は特に限定されず、例えば、PU、PET等のポリエステル、PA、ポリオレフィン(例えば、PP、PE)等を主成分とするホットメルト接着剤や、熱硬化性樹脂を含む粉末状の接着剤等が挙げられる。
(5)加熱工程
接着剤4が第1シート1に付与された後、第2シート2を積層する前に、第1シート1に、例えば電磁波42aを照射する加熱装置を用いて、接着剤4を溶融させる。加熱工程は、加熱室81の内部で行われる。加熱温度は、溶媒の沸点および接着剤の融点に応じて適宜設定すれば良い。加熱温度は、第1シートの表面が、例えば100〜200℃、好ましくは120〜170℃になるように、調整される。
接着剤が溶融されると、その一部は第3繊維を通過して第1シートに到達する。そのため、第2シートは、接着剤を介して、第3繊維および第1シートの両方と接着し得る。一方、第1シートと第3繊維とは、上記のとおり、接着剤を介さずに積層される。そのため、第3繊維は、外的要因によって容易に第1シートから剥離する。例えば、第2シートと第3繊維あるいは第1シートとが十分に接着されていない場合、第2シートが剥離する際、第2シートとともに、第3繊維も第1シートから剥離してしまう。第2シートおよび第3繊維が剥離すると、積層体を濾材として用いる場合、集塵効率が著しく低下する。
第2シートの剥離は、接着剤の溶融が不十分である場合に生じ易い。加熱装置の特性上、第1シートの加熱装置の中央に対向する部分(中央部)は加熱され易い一方、その他の部分(端部)は加熱され難い。さらに、第1シートの熱容量が小さい場合には、第1シートの端部から放熱され易い。そのため、端部に付与された接着剤は十分に溶融されず、所望の接着性を発揮することができない。その結果、積層体の端部では、第2シートと第1シートおよび/または第3繊維との接着性が低下し易い。接着剤を十分に溶融させるために加熱条件を厳しくすると、第1シートあるいは第3繊維が変形したり、損傷したりする場合がある。融点の低い接着剤を用いると、高温での耐久性が低下する。また、品質保持のため、接着性の低い積層体の端部を切り落として使用すると、歩留まりが低下し、生産コストが増大する。
そこで、加熱工程において、加熱室81内の大気を、送風機80を用いて強制的に対流させる。これにより、第1シートの中央部とともに、端部も所望の温度にまで加熱することができる。
図2Aおよび図2Bに、積層工程における第1シート表面の温度プロファイルを示す。図2Aは、送風機により、加熱室内の大気を対流させた場合の温度プロファイルを示すグラフであり、図2Bは、対流させなかった場合の温度プロファイルを示すグラフである。
温度プロファイルは、幅680mmの長尺体である第1シートを用い、一方の端部から40mmの地点A、他方の端部から40mmの地点H、および、地点Aと地点Hとの間を6つに等分した地点B〜G(100mm間隔、ただし、地点DとEとは、地点A(地点H)からの距離が同じであり、第1シートの長尺方向に少し間をあけて配置した。)の計8点について、測定した。グラフの横軸は時間であり、加熱工程の直後から積層工程を終えた後までを示している。縦軸は、各地点における第1シート表面の温度である。図2Aおよび図2Bにおいて、第1シートの各測定地点は、測定開始から約6秒経過した時点で加熱装置の下を通過し始め、約30秒経過する前に加熱装置を通り抜けている。さらに、測定開始から約30秒経過した時点で、第2シートが積層された。なお、グラフ中、約26秒付近で最も高い温度を示している線が、地点Dの温度プロファイルを示しており、最も低い温度を示している線が、地点Aの温度プロファイルを示している。図2Aと図2Bとを比較すると、加熱装置を通過しているとき、加熱室内の大気を対流させた図2Aでは、端部の表面温度も、中央部と同程度に高くなることがわかる。
また、第2シートの積層には、加熱室内に設置された圧着ローラを用いた(後述参照)。約30秒経過後に圧着ローラが第1シートと接触したとき、いずれの場合も第1シートの表面温度が大きく低下しているのがわかる。しかし、図2Aでは、送風機により圧着ローラの周囲の大気も対流させたため、端部(地点AおよびH)と中央部(地点DおよびE)との温度差は小さい。
このように、第1シートの中央部だけでなく、端部を十分に加熱することにより、第1シート1の中央部に付与された接着剤とともに、第1シート1の端部近傍に付与された接着剤(いずれも図示せず)も溶融される。そのため、積層体の端部における第2シートと第3繊維および/または第1シートとの接着性が向上する。その結果、積層体を濾材として用いる場合、集塵効率の低下が抑制される。また、歩留まりが向上するため、生産コストの増大も抑制される。
送風機の種類は、特に限定されない。なかでも、加熱室内の大気を対流させ易い点で、横断流送風機が好ましく用いられる。横断流送風機は、例えば、長方形の送風口を備えており、送風口の長辺が搬送方向Dと垂直な方向に沿うように、加熱室の上方に設置される。
送風機の風量は、加熱温度、第1シートの搬送速度等を考慮して適宜設定すれば良い。なかでも、第3繊維の損傷や接着剤の偏りを抑制する観点から、3〜10m3/分であることが好ましい。この場合、第1シートの搬送速度は、1〜5m/分であることが好ましい。これにより、第1シートの加熱装置に対向する表面全体が、所望の温度にまで加熱され易くなる。
送風機80は、図3に示すように、第1シートに、加熱装置42の下流側から上流側に向かう気流W、あるいは、加熱装置の上流側から下流側に向かう気流(図示せず)が接触するように、加熱室の大気を対流させることが好ましい。このとき、気流Wは、主に第1シートの加熱装置側の主面に接触する。言い換えれば、少なくとも第1シートと接触する気流は、第1シートの搬送方向と同じあるいは逆の方向(すなわち、第1シートの長尺方向)に流れることが好ましい。大気を長尺方向と交わるように対流させると、第1シートの下方に大気が回りこみ易くなって、第1シートが波打つように上下する。大気を第1シートの長尺方向に対流させながら、第1シートに接触させることにより、このような、第1シートの波打ち現象(ばたつき)が抑制される。よって、第1シートに付与された接着剤の偏り(接着剤が粒子状である場合には、接着剤の脱落)が抑制されて、第2シートと第3繊維および/または第1シートとの接着性がさらに向上する。
下流側から上流側に向かう気流Wは、さらに、加熱装置42の第1シートに対向しない側の近傍を通っても良い。第1シートに、加熱装置の下流側から上流側に向かう気流Wを接触させる場合、図3に示すように、送風機80を、加熱装置の下流側であって、加熱装置の上方に配置しても良い。なお、図3は、加熱工程を説明する模式図であり、図中、送風機80は、モータ83によって駆動されている。
図4に示すように、第1シート1が、搬送方向Dに沿う端部1Tと端部1T以外の中央部1Cとを備える場合、気流Wは、第1シートの長尺方向に加え、中央部1Cから端部1Tに向かう方向に流れることが好ましい。これにより、大気の第1シートの下方への回りこみがさらに抑制されて、第1シートのばたつきがさらに減少する。このような気流Wは、例えば、後述するように、送風機を、その送風口(図示せず)が少なくとも中央部1Cに対向するように配置することにより、得ることができる。ここで、第1シートの中央部1Cは、搬送方向Dと垂直な第1シートの幅の中心を含み、第1シートの面積の1/3以上、2/3以下を占める帯状の領域である。端部1Tは、第1シートの中央部1C以外の領域である。
なお、図4では、気流Wが加熱装置42の下流側から上流側に向かう場合を示しているが、これに限定されず、気流Wは、加熱装置42の上流側から下流側に向かって流れても良い。この場合も、第1シートのばたつきは抑制される。図4は、第1シート1、加熱装置42、送風機80および仕切り板82(後述参照)の位置関係の一例を示す上面図である。また、図4では、便宜上、加熱室81の側壁81Aを省略している。
(6)積層工程
接着剤4を溶融させた後、第2シート2を第1シート1に積層する。第1シートの端部に付与された接着剤も溶融しているため、積層体の端部においても、第2シートと第3繊維および/または第1シートとが十分に接着される。第2シート2を積層した後、得られた積層体10を一対の圧着ローラ54(54aおよび54b)の間を通過させ、第1シート1と第2シート2とをさらに密着させても良い。
積層工程は、加熱室内で行われることが好ましい。具体的には、圧着ローラを加熱室内に配置して、加熱室内で第1シートと第2シートとを圧着する。圧着ローラと第1シートとは接触するため、圧着ローラには、第1シートからの熱が伝達される。すなわち、圧着ローラの第1シートの中央部に接触する部分は、第1シートの端部に接触する部分よりも加熱され易い。送風機を用いて圧着ローラの周囲の大気を対流させることにより、圧着ローラの熱分布は均一になる。そのため、接着剤の溶融状態を均一に保ったまま、第2シートと第1シートおよび/または第3繊維とを接着することができる。
(7)回収工程
最後に、製造された積層体10を、回収装置に回収する。回収装置は、例えば回収リール62を備えており、積層体10は回収リール62に捲回される。
[製造装置]
次に、図1を参照しながら、本発明に係る製造装置200を説明する。
製造装置200は、第1シートを、搬送ライン207の上流に供給する第1供給部201と、第3繊維を第1シートの一方の主面に堆積させる堆積部202と、第2シートを第1シートに向けて供給する第2供給部208と、堆積部202の下流に配置されており、第1シートの主面に接着剤を付与する接着剤付与部203と、接着剤付与部203の下流に配置されており、接着剤を溶融させる加熱部204と、加熱部204の下流に配置されており、第1シートに、第2シート供給部から供給される第2シートを積層させる積層部205と、第1シートと第2シートとの積層体を回収する回収部206と、を具備する。加熱部は、加熱室81と、加熱室に配置された加熱装置42と、加熱室内の大気を対流させるための送風機80と、を備える。
[第1供給部]
第1供給部201は、製造装置200の最上流に配置されている。第1供給部201は、モータ13により第1供給リール12を回転させて、第1供給リール12に捲回された第1シート1を、搬送ライン207の最上流に位置する搬送ローラ11に供給する。第1シート1は、搬送ライン207によって、第1供給部201から回収部206に向かって搬送される。
[堆積部]
堆積部202は、例えば、電界紡糸機構を具備する電界紡糸ユニット(図示せず)を備える。電界紡糸機構は、装置内の上方に設置された第3繊維3の原料液を放出するための放出体23と、放出された原料液をプラスに帯電させる帯電手段(後述参照)と、放出体23と対向するように配置された第1シート1を上流側から下流側に搬送するベルトコンベア21と、を備えている。ベルトコンベア21は、第1シート1とともに第3繊維3を収集するコレクタ部として機能する。なお、電界紡糸ユニットの台数は、特に限定されるものではなく、1台でも2台以上でもよい。
電界紡糸ユニットおよび/または放出体23が複数ある場合、電界紡糸ユニットごと、あるいは、放出体23ごとに、形成される第3繊維3の平均繊維径を変化させても良い。第3繊維3の平均繊維径は、後述する原料液の吐出圧力、印加電圧、原料液の濃度、放出体23と第1シート1との距離、温度、湿度などを調整することにより、変化させることができる。また、第3繊維3の堆積量は、原料液の吐出圧力、印加電圧、原料液の濃度、第1シート1の搬送速度などを調整することにより、制御される。
放出体23の第1シート1の主面と対向する側には、原料液の放出口(図示せず)が複数箇所設けられている。放出体23の放出口と、第1シート1との距離は、製造システムの規模や所望の繊維径にもよるが、例えば、100〜600mmであればよい。放出体23は、電界紡糸ユニットの上方に設置された、第1シート1の搬送方向と平行な第1支持体24から下方に延びる第2支持体25により、自身の長手方向が第1シート1の主面と平行になるように支持されている。第1支持体24は、放出体23を第1シート1の搬送方向とは垂直な方向に揺動させるように、可動であっても良い。
帯電手段は、放出体23に電圧を印加する電圧印加装置26と、ベルトコンベア21と平行に設置された対電極27とで構成されている。対電極27は接地(グランド)されている。これにより、放出体23と対電極27との間には、電圧印加装置26により印加される電圧に応じた電位差(例えば20〜200kV)を設けることができる。なお、帯電手段の構成は、特に限定されない。例えば、対電極27はマイナスに帯電されていても良い。また、対電極27を設ける代わりに、ベルトコンベア21のベルト21bを導体から構成してもよい。
放出体23は、導体で構成されており、長尺の形状を有し、その内部は中空になっている。中空部は原料液22を収容する収容部となる。原料液22は、放出体23の中空部と連通するポンプ28の圧力により、原料液タンク29から放出体23の中空に供給される。そして、原料液22は、ポンプ28の圧力により、放出口から第1シート1の主面に向かって放出される。放出された原料液22は、帯電した状態で放出体23と第1シート1との間の空間(生成空間)を移動中に静電爆発を起し、繊維状物(第3繊維3)を生成する。
[接着剤付与部]
接着剤付与部203は、例えば、接着剤付与部203の上方に設置された接着剤4を収容する接着剤タンク32と、接着剤4を散布するための散布部材33とを備える散布装置34を具備する。散布部材33からは、例えば、粒子状の接着剤が散布される。
[加熱部]
加熱部204は、加熱室81を備えており、第1シートに付与された接着剤4を溶融させる。加熱室81は、加熱装置42および送風機80を備える。加熱室81は箱型であり、第1シート1を搬出入するための開口(84Aおよび84B)が形成されている他は、ほぼ閉じられた空間である(図3参照)。加熱室81の側壁81Aは、視認性の観点から、ガラス等の透明板により形成されることが好ましい。
加熱室81内の大気は、送風機80によって対流される。送風機80の設置場所は特に限定されないが、送風機の送風口が、第1シートの中央部1Cに対向するように配置されることが好ましい。特に、送風口が中央部1Cにのみ対向するように、送風機を設置することが好ましい。この場合、送風口の長辺の長さが中央部1Cの幅と同じかそれ以下である横断流送風機を用いて、送風口の全体が中央部1Cに対向するように配置しても良い。
送風機80と加熱装置42との間には、図5に示すような仕切り板82が設置されることが好ましい。加熱室内の大気の対流方向が、制御し易くなるためである。仕切り板82は、搬送方向Dからその一方の主面が見えるように(つまり、第1シートの長尺方向と好ましくは直角に交わるように)、加熱室81の内部に設置される。図5は、仕切り板を示す模式図である。
仕切り板82は、図5に示すように、平板82Aと平板82Aを支持するフレーム82Dとを備える。平板82Aは、送風機80の設置空間と加熱装置42の設置空間とを部分的に遮っている。言い換えれば、仕切り板82は、搬送方向Dから見たとき、加熱装置42の上方近傍に設けられた上部開口部82Bと、第1シート近傍に設けられた下部開口部82Cとを備える。これにより、例えば、気流Wは、図3に示すように、送風機80から平板82Aに沿って下降して、第1シートにぶつかった後、下部開口部82Cを通って、第1シートに接触しながら加熱装置の下流側から上流側に向かって進行する。次いで、加熱室の側壁81Aに沿って上昇して、加熱室の上方で、加熱装置の上流側から下流側に向かう気流になって上部開口部82Bを通過した後、送風機80に吸気される。このように、加熱室内の大気は、平板82Aの周囲を対流する。
平板82Aの搬送方向Dと垂直な方向の幅は特に限定されず、加熱室81の搬送方向Dと垂直な方向の全幅に亘っていても良いし、加熱室81の上記幅よりも小さくても良い。後者の場合、フレーム82Dと側壁81Aとの間には隙間が生じる場合があるが、大気の対流には大きな影響を与えない。平板82Aの材質は特に限定されないが、断熱性を有する材料(例えば、発泡ポリアミド、発泡ポリイミド、グラスファイバー、ロックウール等)であることが好ましい。
加熱装置は特に限定されず、公知のものを適宜選択すれば良い。第1シートの加熱装置42に対向する主面から加熱装置42までの最短距離は、例えば、5mm以上、50mm以下である。
[第2供給部および積層部]
第2供給部208は、例えば第1シートの上方に設置されており、第2シートを捲回する第2供給リール52とこれを回転駆動させるモータ53とを備える。第2シートは、第1シートの搬送スピードに合わせて第2供給リール52から捲き出されながら、第1シートに積層される。
積層部205は、例えば、一対の圧着ローラ54(54aおよび54b)を備えている。第1シート、第3繊維および第2シートを含む積層体は、圧着ローラ54aおよび54bによって圧着される。圧着ローラは、加熱室内に配置されることが好ましい。
[回収部]
回収部206は、回収リール62を備える。積層体10は、回収リール62に捲回される。回収リール62はモータ63により回転駆動される。
本発明の製造方法および製造装置により得られる積層体は、シート間の接着性に優れる。そのため、上記積層体は、空気清浄機の濾材、電池用の分離シート、妊娠検査シート等の体外検査シート、塵を拭き取る拭取シート等の他の用途に好ましく使用される。
1:第1シート、2:第2シート、3:第3繊維、4:接着剤、10:積層体、11、31、41、51:搬送ローラ、12:第1供給リール、13:モータ、21:ベルトコンベア、22:原料液、23:放出体、24:第1支持体、25:第2支持体、26:電圧印加装置、27:対電極、28:ポンプ、29:原料液タンク、32:接着剤タンク、33:散布部材、34:散布装置、42:加熱装置、42a:電磁波、52:第2供給リール、53:モータ、54、54a、54b:圧着ローラ、62:回収リール、63:モータ、80:送風機、81:加熱室、82:仕切り板、82A:平板、82B:上部開口部、82C:下部開口部、82D:フレーム、83:モータ、84A、84B:開口、200:製造装置、201:第1供給部、202:堆積部、203:接着剤付与部、204:加熱部、205:積層部、206:回収部、207:搬送ライン、208:第2供給部

Claims (8)

  1. 第1シートと、第2シートと、第3繊維の原料となる原料樹脂と前記原料樹脂を溶解させる溶媒とを含む原料液と、を準備する準備工程と、
    前記第1シートを搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、
    前記原料液から、前記第3繊維を生成させ、前記第3繊維を第1シートの一方の主面に堆積させる堆積工程と、
    前記第1シートの前記主面に、接着剤を付与する接着剤付与工程と、
    加熱装置を備える加熱室において、前記主面に付与された前記接着剤を溶融させる加熱工程と、
    前記第1シートに、溶融した前記接着剤と前記第3繊維とを介して前記第2シートを積層させる積層工程と、を具備し、
    前記加熱室が、前記加熱室の大気を対流させるための送風機を備える、積層体の製造方法。
  2. 前記送風機が、前記第1シートに、前記加熱装置の下流側から上流側に向かう気流が接触するように、前記加熱室の前記大気を対流させる、請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記送風機が、前記第1シートに、前記加熱装置の上流側から下流側に向かう気流が接触するように、前記加熱室の前記大気を対流させる、請求項1に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記第1シートが、搬送方向に沿う端部と、前記端部以外の中央部と、を備えており、
    前記送風機が、前記第1シートに、さらに前記中央部から前記端部に向かう気流が接触するように、前記加熱室の前記大気を対流させる、請求項2または3に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記積層工程が、前記加熱室内で行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
  6. 第1シートを、搬送ラインの上流に供給する第1供給部と、
    第2シートを、前記第1シートに向けて供給する第2供給部と、
    第3繊維の原料となる原料樹脂と前記原料樹脂を溶解させる溶媒とを含む原料液から、前記第3繊維を生成させ、前記第3繊維を前記第1シートの主面に堆積させる堆積部と、
    前記堆積部の下流に配置され、前記第1シートの前記主面に、接着剤を付与する接着剤付与部と、
    前記接着剤付与部の下流に配置されており、前記接着剤を溶融させる加熱部と、
    前記加熱部の下流に配置されており、前記第1シートに、溶融した前記接着剤と前記第3繊維とを介して、前記第2供給部から供給される前記第2シートを積層させる積層部と、を具備し、
    前記加熱部が、加熱室と、前記加熱室に配置された加熱装置と、前記加熱室内の大気を対流させるための送風機と、を備える、積層体の製造装置。
  7. 前記送風機が、前記加熱装置の下流側に配置されており、
    前記加熱室が、前記送風機と前記加熱装置との間に配置される仕切り板を備えており、
    前記仕切り板が、前記第1シートに前記加熱装置の下流側から上流側に向かう気流が接触し、かつ、前記送風機に前記加熱装置の上流側から下流側に向かう気流が吸気されるように、前記大気を対流させるための開口部を有する、請求項6に記載の積層体の製造装置。
  8. 前記第1シートが、搬送方向に沿う端部と、前記端部以外の中央部と、を備えており、
    前記送風機の送風口が、前記中央部に対向し、かつ、前記端部に対向しないように配置されている、請求項6または7に記載の積層体の製造装置。
JP2015178295A 2015-09-10 2015-09-10 積層体の製造方法および製造装置 Active JP6432888B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015178295A JP6432888B2 (ja) 2015-09-10 2015-09-10 積層体の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015178295A JP6432888B2 (ja) 2015-09-10 2015-09-10 積層体の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017052196A JP2017052196A (ja) 2017-03-16
JP6432888B2 true JP6432888B2 (ja) 2018-12-05

Family

ID=58320278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015178295A Active JP6432888B2 (ja) 2015-09-10 2015-09-10 積層体の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6432888B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108528035A (zh) * 2018-03-30 2018-09-14 重庆川之舟印务设计有限公司 一种印刷覆膜装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57108091U (ja) * 1980-12-23 1982-07-03
JPS644328A (en) * 1987-06-26 1989-01-09 Showa Denko Kk Manufacture of laminate
JP2575929Y2 (ja) * 1992-01-27 1998-07-02 日立化成工業株式会社 ロールラミネート装置
JP2014121699A (ja) * 2012-11-22 2014-07-03 Panasonic Corp エアフィルタ濾材およびその製造方法
JP6172924B2 (ja) * 2012-12-11 2017-08-02 倉敷繊維加工株式会社 エアフィルター又はマスク用不織布基材の製造方法
JP6269922B2 (ja) * 2013-08-29 2018-01-31 Jnc株式会社 繊維シート及びこれを用いた繊維製品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017052196A (ja) 2017-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6569982B2 (ja) 積層不織布
CN106808743B (zh) 层叠无纺布及其制造方法
JP2017101346A (ja) 積層不織布および積層不織布の製造方法
JP2017197872A (ja) 積層体、その製造方法および製造装置
JP6432888B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
JP6432887B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
JP6524521B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
JP2017197874A (ja) 積層体、その製造方法および製造装置
JP6524519B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
JP6455788B2 (ja) 積層不織布および空気清浄機、ならびに積層不織布の製造方法
JP6471982B2 (ja) 積層体およびその製造方法
CN107020776B (zh) 层叠体及其制造方法
JP2017101347A (ja) 積層不織布の製造装置
JP6464486B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
KR101778248B1 (ko) 저융점 고분자 접착층이 형성된 다중 섬유직경군을 갖는 폴리비닐리덴 플루오라이드 나노섬유를 포함하는 필터 및 이의 제조방법
JP6660557B2 (ja) 積層体およびその製造方法
JP6624586B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
JP6464487B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
JP6471976B2 (ja) 積層体の製造方法および製造装置
JP2018059225A (ja) 繊維構造体の製造方法
JP2013063377A (ja) エアフィルタ濾材とエアフィルタ、およびこのエアフィルタを装着した空気清浄装置
JP2018199227A (ja) 積層体、エアフィルタおよび空気清浄機
JP6485733B2 (ja) 積層不織布および空気清浄機
KR101778266B1 (ko) 저융점 고분자 접착층이 형성된 내열성 고분자 나노섬유 및 소수성 고분자 나노섬유를 포함하는 필터 및 이의 제조방법
JP2018051548A (ja) フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180223

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181029

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6432888

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151