JP6432588B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、水洗大便器に関する。
従来、洗浄水源から供給される洗浄水によって洗浄される水洗大便器には、リムノズルと、リム吐水部とを備えるものがある。リムノズルは、リム吐水部に洗浄水源からの洗浄水を吐水する。リム吐水部は、汚物を受ける汚物受け面の上縁に形成されるリム部に設けられ、リム導水路と、リム吐水口とを備える。
リム導水路は、リム部の内部に形成されるとともに、リム部の形状に沿って形成され、リムノズルから吐水される洗浄水を導水する。リム吐水口は、リム導水路から連続して形成され、洗浄水の出口開口であり、汚物受け面に洗浄水を吐水する。
かかる水洗大便器では、リム吐水部(リム吐水口)からの洗浄水の吐水時に、たとえば空気の炸裂音や空気の混じり音などの異音が発生することがある。このため、たとえば、リムノズルに複数の小孔が形成され、リム導水路に、リムノズルの複数の小孔から吐水される洗浄水が衝突する内壁を含む壁で規定される空間部が形成され、複数の小孔からの洗浄水が内壁に衝突することで、空気を微細化して空気による異音を抑制する水洗大便器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2008−303616号公報
ところで、上記したような従来の水洗大便器においては、リム吐水口を使用者から見えにくくするために、すなわち便器の意匠性を向上させるために、また、汚物受け面での洗浄水による洗浄性を向上させるために、汚物受け面の半分よりも前側の領域(前側領域)のリム部にリム吐水口を配置することが考えられる。
しかしながら、汚物受け面の前側領域にリム吐水口を配置すると、リム導水路が長くなり、リム導水路内の空気量が増大して空気による異音が発生しやすくなるという問題が生じる。すなわち、上記したような従来の水洗大便器は、静音性について改善の余地がある。
実施形態の一態様は、空気による異音を抑制して、静音性を向上させることができる水洗大便器を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る水洗大便器は、ボウル形状の受け面の上縁にリム部が形成されるボウル部と、前記ボウル部の後部に設けられ、洗浄水源から供給される洗浄水を吐水するリムノズルと、前記リム部に設けられ、前記受け面に前記リムノズルから吐水される洗浄水を吐水するとともに前記受け面内で洗浄水を旋回させるリム吐水部とを備え、前記リム吐水部は、前記リム部の内部に形成され、前記リムノズルから吐水される洗浄水を導水するリム導水路と、前記リム導水路から連続して形成されるとともに平面視において前記ボウル部を前後方向に二等分する左右方向に延びる中心線に対して前側となる前記ボウル部の前側領域に形成され、前記リム導水路によって導水される洗浄水を前記受け面に吐水するリム吐水口とを有し、前記リムノズルは、前記中心線に対して後側に設けられ、前記リム導水路内において洗浄水を斜め上方に向けて吐水するように形成されることを特徴とする。
かかる構成によれば、リムノズルがリム導水路内において上方に向けて洗浄水を吐水するように形成されるため、リム導水路によって導水される洗浄水がリム導水路内における上部に流れ込みやすくなり、リム導水路内の上部に溜まっている空気が流れ込んだ洗浄水に撹拌される。これにより、リム導水路内の空気が微細化され、リム吐水口からの洗浄水の吐水時における空気による異音を抑制することができ、静音性を向上させることができる。
また、上記した水洗大便器では、前記リムノズルは、前記リム導水路の側壁面に向けて洗浄水を吐水するように形成されることを特徴とする。かかる構成によれば、リムノズルがリム導水路内において上方かつリム導水路の側壁面に向けて洗浄水を吐水するように形成されるため、リム導水路によって導水される洗浄水がリム導水路内における上部に流れ込みやすくなり、かつ、リム導水路の側壁面に沿って洗浄水を導水させることができる。これにより、リム導水路内の上部に溜まっている空気がより確実に撹拌され、空気による異音をさらに抑制することができる。
また、上記した水洗大便器では、前記リム導水路は、洗浄水の入口部において前記リムノズルから吐水される洗浄水を上方に導くガイド部を有することを特徴とする。かかる構成によれば、洗浄水がリム導水路内における上部にさらに流れ込みやすくなり、リム導水路内の上部に溜まっている空気がより確実に撹拌され、空気による異音をさらに抑制することができる。
また、上記した水洗大便器では、前記リムノズルは、洗浄水を吐水する吐水面の中心軸が当該リムノズルにおける洗浄水の通水路の中心軸に対して上方に傾斜していることを特徴とする。かかる構成によれば、上方に向けて洗浄水を吐水するようなリムノズルを容易に形成することができる。これにより、リム導水路によって導水される洗浄水がリム導水路内における上部に流れ込みやすくなり、リム導水路内の上部に溜まっている空気が流れ込んだ洗浄水に撹拌され、空気による異音を抑制することができる。
実施形態の一態様によれば、空気による異音を抑制して、静音性を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る水洗大便器の斜視図である。 図2は、実施形態に係る水洗大便器の便器本体の分解斜視図である。 図3は、実施形態に係る水洗大便器の左側断面図である。 図4は、実施形態に係る水洗大便器の便器本体の平面図である。 図5は、実施形態に係る水洗大便器の便器本体の拡大平面図である。 図6Aは、図5におけるA−A断面図である。 図6Bは、図5におけるB−B断面図である。 図6Cは、図5におけるC−C断面図である。 図6Dは、図5におけるD−D断面図である。 図6Eは、図5におけるE−E断面図である。 図7Aは、リムノズルの斜視図である。 図7Bは、リムノズルの平面図である。 図7Cは、図7BにおけるF−F断面図である。 図7Dは、リムノズルの吐出面の説明図である。 図8Aは、リム導水路内の洗浄水の流れの態様を示す図(その1)である。 図8Bは、リム導水路内の洗浄水の流れの態様を示す図(その2)である。 図8Cは、リム導水路内の洗浄水の流れの態様を示す図(その3)である。 図9Aは、比較例におけるリム導水路内の洗浄水および空気の態様を示す図(その1)である。 図9Bは、比較例におけるリム導水路内の洗浄水および空気の態様を示す図(その2)である。 図10Aは、実施形態におけるリム導水路内の洗浄水および空気の態様を示す図(その1)である。 図10Bは、実施形態におけるリム導水路内の洗浄水および空気の態様を示す図(その2)である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する水洗大便器の一実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<水洗大便器の全体構成>
まず、図1〜図5を参照して実施形態に係る水洗大便器1の全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る水洗大便器1の斜視図である。図2は、実施形態に係る水洗大便器1の便器本体2の分解斜視図である。なお、図1には、便蓋3および便座4(図3参照)を閉じた状態の水洗大便器1を示し、図2には、便器本体2を示している。
図3は、実施形態に係る水洗大便器1の左側断面図である。図4は、実施形態に係る水洗大便器1の便器本体2の平面図である。図5は、実施形態に係る水洗大便器1の便器本体2の拡大平面図である。なお、図5には、リム部10の平面を示している。
また、図1〜図5には、説明をわかりやすくするために、鉛直上向きを正方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、他の図においても図示している場合がある。また、かかる直交座標系は、Y軸の正方向を正面と規定し、X軸の正方向を左側面、X軸の負方向を右側面、Z軸の負方向を平面(「上面」ともいう)と規定している。このため、以下の説明では、X軸方向を左右方向、Y軸方向を前後方向、Z軸方向を上下方向という場合がある。
また、図1〜図5には、床置き式の水洗大便器1を例示しているが、これに限定されず、たとえば壁掛け式であってもよい。図1〜図3に示すように、水洗大便器1は、便器本体2と、便蓋3と、便座4と、機能部5とを備える。便器本体(以下、「便器」という)2は、たとえば陶器製である。便蓋3は、上下方向に回動可能に設けられ、便器2の上面を開閉する。便座4は、便器2の上面に上下方向に回動可能に設けられる。
図3に示すように、機能部5は、便器2の後部に設けられる。機能部5は、衛生洗浄系機能部6と、給水系機能部7とを備える。衛生洗浄系機能部6は、便器2の後部に設けられ、使用者の局部洗浄に関する機能を有する。給水系機能部7は、便器2の後部において衛生洗浄系機能部6に近接して設けられ、便器2への給水に関する機能を有する。
図2および図3に示すように、便器2は、ボウル部11を備える。ボウル部11は、受け面8と、棚面9と、リム部10とを備える。受け面(以下、「汚物受け面」という)8は、ボウル形状に形成され、汚物を受ける。リム部10は、汚物受け面8の上縁に設けられる棚面9から立ち上がるように形成される。図3に示すように、便器2は、ボウル部11の下部に入口部12aが接続されて、ボウル部11内の汚物を排出する排水路である排水トラップ管路12を備える。
図4に示すように、ボウル部11は、平面視において前後方向に二等分する左右方向に延びる中心線c1に対して前側となる前側領域F1と、後側となる後側領域R1とを備える。ボウル部11における前側領域F1内の左右いずれか一方のリム部10、すなわち、便器2を前方から見てボウル部11の前側領域F1内の右側のリム部10の内部には、後述するリム吐水部30の一部であるリム導水路13が形成される。また、リム導水路13の下流端には、リム吐水部30の一部であるリム吐水口14が形成される。
また、図4に示すように、リム導水路13の上流側は、洗浄水源である水道(図示せず)から供給される洗浄水をリム導水路13に供給する導水路である導水管15に接続される。また、便器2は、導水管15の先端に接続され、リム導水路13の入口部13aに配置されるリムノズル40を備える。たとえば、導水管15は、上流側が、洗浄水源である水道に直結される。水道の給水圧力を利用して導水管15からリム導水路13内に供給される洗浄水は、リム導水路13内において前方に導水され、内側かつ後側に屈曲して下流のリム吐水口14まで導水される。
リム吐水口14に導水された洗浄水は、後方に向けて吐水(「リム吐水」という)され、リム吐水口14の下流付近に形成される、後述する通水路16を経てボウル部11内を旋回することにより、ボウル部11内において洗浄水の旋回流を形成する。なお、リム部10に設けられ、洗浄水を吐水してボウル部11内に旋回流を形成する吐水口はリム吐水口14のみである。
なお、本実施形態の水洗大便器1においては、リム吐水部30であるリム導水路13およびリム吐水口14について、便器2を前方から見てボウル部11の前側領域F1内の右側のリム部10の内部に形成される例を説明するが、これに限定されず、たとえばリム吐水口14を、便器2を前方から見てボウル部11の前側領域F1の左側のリム部10に形成して、後方に向けてリム吐水するようにしてもよい。
また、リム吐水部30であるリム導水路13およびリム吐水口14については、たとえば、陶器を加工することで便器2と一体に形成してもよいし、樹脂などで便器2とは別体に形成して便器2に取り付けるようにしてもよい。
また、図3に示すように、ボウル部11の底部には、排水トラップ管路12の入口部12aに差し向けられるように、ジェット吐水口17が形成される。ジェット吐水口17は、給水系機能部7によって加圧された洗浄水を吐水(「ジェット吐水」という)する。具体的には、給水系機能部7は、洗浄水を貯留する貯水タンク18と、貯水タンク18に貯留された洗浄水を加圧する加圧ポンプ19とを備えており、ジェット吐水口17は、かかる洗浄水をジェット吐水する。
また、ジェット吐水口17から吐水される洗浄水は、排水トラップ管路12の入口部12aから入口部12aの後方の上昇管路12bに流入した後、上昇管路12b内を排水トラップ管路12の頂部12cから下降管路12dに流入するようになる。
ここで、便器2に設けられる機能部5、すなわち、衛生洗浄系機能部6および給水系機能部7について説明する。なお、機能部5である衛生洗浄系機能部6および給水系機能部7は従来と同様の構造でもあるため、かかる機能部5の詳細な説明は省略する。衛生洗浄系機能部6には、便座4(図3参照)に座ることでボウル部11の上方に位置する使用者に向けて洗浄水を噴射するノズル装置(図示せず)を含む局部洗浄装置(図示せず)が設けられる。
この他、衛生洗浄系機能部6には、局部洗浄装置に供給される洗浄水を貯留する貯水部(図示せず)、貯水部内の洗浄水を適温に温めて温水にする加熱器(図示せず)、換気ファン(図示せず)、脱臭ファン(図示せず)、温風ファン(図示せず)、およびこれらの機器の作動を制御するコントローラ(図示せず)などが設けられる。
一方、給水系機能部7の給水路(図示せず)は、上流側が給水源である水道(図示せず)に接続されており、貯水タンク18(図3参照)の上流側の給水路には、定流量弁(図示せず)、電磁弁(図示せず)、貯水タンク18への給水とリム吐水口14への吐水とを切り替える切替弁(図示せず)などが設けられる。
この他、給水系機能部7には、電磁弁の開閉操作、切替弁の切り替え操作、および加圧ポンプ19(図3参照)の回転数や作動時間などを制御するコントローラ(図示せず)などが設けられる。
また、図5に示すように、便器2は、通水路16をさらに備える。通水路16は、リム吐水口14からリム吐水される洗浄水の流路であり、リム吐水口14の下流端からボウル部11の後部湾曲部にかけて形成される。通水路16は、リム部10の内周面24、リム部10の内周面24の下方に形成される棚面9およびリム部10の内周面24の上方に形成されるオーバーハング部25によって囲まれたU字形状の流路断面となるように形成される。
なお、本実施形態の水洗大便器1においては、リム吐水口14によるリム吐水について水道の給水圧力を利用して、ジェット吐水口17によるジェット吐水について加圧ポンプ19を制御することにより貯水タンク18(いずれも、図3参照)内の洗浄水を供給する、いわゆるハイブリッド式の水洗大便器の形態について説明するが、これに限定されず、他の形態についても適用可能である。
他の形態としては、たとえば、水道のみから直接的に供給される洗浄水を、バルブを切り替えることによってリム吐水口14によるリム吐水とジェット吐水口17によるジェット吐水とを切り替えるような形態、貯水タンク内の洗浄水を、ポンプのみを切り替えることによって、リム吐水口14によるリム吐水とジェット吐水口17によるジェット吐水とを切り替えるような形態などがある。
<リム吐水部>
次に、図4〜図6Eを参照してリム吐水部30(リム導水路13およびリム吐水口14)の詳細について説明する。図6A〜図6Eには、リム導水路13の上流側から下流側にかけて5カ所の流路断面を示している。図6Aは、図5におけるA−A断面図である。図6Bは、図5におけるB−B断面図である。図6Cは、図5におけるC−C断面図である。図6Dは、図5におけるD−D断面図である。図6Eは、図5におけるE−E断面図である。
図4および図5に示すように、リム導水路13は、リムノズル40を介して導水管15に接続される入口部13aと、入口部13aからリム部10の内部を前方(Y軸の負方向)に向かって延びる外側部13bと、外側部13bの下流端からボウル部11の中心に向かう側となる内側に屈曲する屈曲部13cと、屈曲部13cから後方(Y軸の正方向)に向かってリム吐水口14まで延びる内側部13dとを備える。
図6Aに示すように、リム導水路13の外側部13b(図5参照)は、リム部10の外側(X軸の正方向)の外側壁部20と、外側壁部20の下端から内側(X軸の負方向)に一体に形成される下側壁部21と、外側壁部20と水平方向に対向するとともに下端が下側壁部21の上端に接着される内側壁部22と、内側壁部22の上端に一体に形成されるとともに外側壁部20の上端に接着される上側壁部23とを備える。
リム導水路13の外側部13bの下側壁部21の上端面と内側壁部22の下端面との接着面b1は、略水平面を形成している。また、リム導水路13の外側部13bの上端面と上側壁部23との接着面b2は、略水平面となる接着面b1に対して傾斜した傾斜面を形成している。なお、「略水平面」とは、完全な水平面だけでなく、下側壁部21の上端面と内側壁部22の下端面、すなわち接着面b1同士が互いに水平方向(X軸方向)にずれることができる程度の水平面を含む。
これにより、たとえば、本実施形態の水洗大便器1の製造時において、リム導水路13の下側壁部21の上端の接着面b1に内側壁部22の下端の接着面b1を接着させると同時にリム導水路13の外側壁部20の上端の接着面b2に上側壁部23の接着面b2を接着させる場合に、水平面を形成する接着面b1が製造誤差などで互いに水平方向にずれてしまったとしても、水平面に対して互いに傾斜した傾斜面を形成する外側壁部20の接着面b2と上側壁部23の接着面b2とが先行して当接する。
このため、リム導水路13における外側部13bから内側部13dの流路断面A〜E(図5参照)が接着面b1同士のずれによって完全に潰されてしまうのを防ぐことができ、リム導水路13の導水領域を、リム導水路13の全域にわたって確保することができる。
図6A〜図6Bに示すように、リム導水路13は、外側方を外側壁部20の壁面20a、下方を下側壁部21の壁面21a、内側方を内側壁部22の壁面22a、上方を上側壁部23の壁面23aによって規定されている。
図6Aは、リム導水路13の上流側となる入口部13a付近の断面図である(図5参照)。図6Aに示すように、リム導水路13は、入口部13a付近において、内側(X軸の負方向)に向かうにつれて下り傾斜する外側壁部20の壁面20aと、壁面20aよりも内側に向かうにつれて緩やかに下り傾斜する下側壁部21の壁面21aと、上下方向(Z軸方向)に延びる内側壁部22の壁面22aと、左右方向(X軸方向)に延びる上側壁部23の壁面23aとによって形成される断面形状を有する。
図6Bは、リム導水路13の入口部13aの直近の下流側の断面図である(図5参照)。図6Bに示すように、リム導水路13は、上部に、外側壁部20の壁面20aの上端部と、内側壁部22の壁面22aの上端部と、上側壁部23の壁面23aによって横向き、すなわち、左右方向(X軸方向)に長い長孔が形成される。
また、リム導水路13は、横向きの長孔の下方に、横向きの長孔から連続するとともに、外側壁部20の壁面20aと、下側壁部21の壁面21aと、内側壁部22の壁面22aとによって縦向き、すなわち、上下方向(Z軸方向)に長い長孔が形成される。
具体的には、リム導水路13は、横向きの長孔と縦向きの長孔とが組み合わされた逆L字形状の断面形状に形成される。このため、リム導水路13は、リム部10の上下方向の中心(中心線)c2よりも上側が鉤状の断面形状に形成され、中心線c2よりも下側が直線状の断面形状に形成される。すなわち、リム導水路13は、入口部13aの直近の下流側(リム導水路13全体においては上流側)において、リム部10の上下方向における下半部の断面積が上半部の断面積よりも小さい。
図6Cは、リム導水路13の前後方向の中央付近の断面図である(図5参照)。図6Cに示すように、リム導水路13は、上部に、外側壁部20の壁面20aの上端部と、内側壁部22の壁面22aの上端部と、上側壁部23の壁面23aによって横向き、すなわち、左右方向(X軸方向)に長い長孔が形成される。
具体的には、リム導水路13は、前後方向の中央付近においても、横向きの長孔と縦向きの長孔とが組み合わされた逆L字形状の断面形状に形成される。このため、リム導水路13は、リム部10の上下方向の中心線c2よりも上側が鉤状の断面形状に形成され、中心線c2よりも下側が直線状の断面形状に形成される。すなわち、リム導水路13は、入口部13aの直近の下流側(リム導水路13全体においては上流側)において、リム部10の上下方向における下半部の断面積が上半部の断面積よりも小さい。
図6Dは、リム導水路13の前後方向の中央よりも下流側の断面図である(図5参照)。図6Dに示すように、リム導水路13は、長辺となる外側壁部20の壁面20aと、短辺となる下側壁部21の壁面21aと、壁面20aと対向する長辺となる内側壁部22の壁面22aと、壁面21aと対向する短辺となる上側壁部23の壁面23aとによって縦向き(Z軸方向)の長孔状の断面形状に形成される。
図6Eは、リム導水路13の屈曲部13cの直近の上流側の断面図である(図5参照)。図6Eに示すように、リム導水路13は、長辺となる外側壁部20の壁面20aと、短辺となる下側壁部21の壁面21aと、壁面20aと対向する長辺となる内側壁部22の壁面22aと、壁面21aと対向する短辺となる上側壁部23の壁面23aとによって縦向き(Z軸方向)の長孔状の断面形状に形成される。
すなわち、リム導水路13は、入口部13aの直近の下流側において洗浄水が流れ込む上部空間が形成され、下流側になるにつれて上部空間の左右幅が狭くなるように縮小していくように形成される。
ここで、本実施形態の水洗大便器1のように、ボウル部11の前部、すなわち、前側領域F1(図4参照)内にリム吐水口14が形成されるものは、リム導水路13の全長が長くなり、リム導水路13内に溜まっている空気の量が、導水路が短い場合よりも増大している。
このため、リム吐水する場合に、リム吐水口14がリム導水路13に対して小径であり、かつ、リム吐水口14が後方に向けてリム吐水することからリム導水路13に屈曲部13cが形成されるため、リム吐水口14からは空気の塊と洗浄水とが同時に吐出される。また、リム導水路13内の空気は、リム導水路13の上部に溜まっている場合が多いため、洗浄水に撹拌されにくい。このため、空気は塊のままリム吐水口14から吐出されるようになる。このようなことから、リム吐水時に空気による異音が発生することがある。
上記した実施形態によれば、図6Bおよび図6Cに示すように、リム導水路13が上下方向における下半部の断面積が上半部の断面積よりも小さくなるように形成されるため、リム導水路13によって導水される洗浄水がリム導水路13内における上部に流れ込みやすくなり、リム導水路13内の上部に溜まっている空気が流れ込んだ洗浄水に撹拌される。これにより、リム導水路13内の空気が微細化され、リム吐水口14からの洗浄水の吐水時における空気による異音を抑制することができ、静音性を向上させることができる。
とくに、意匠性や洗浄水の旋回性の向上のためにボウル部11の前側領域F1にリム吐水口14を配置しても、空気による異音を抑制することができ、静音性を向上させることができる。
また、リム導水路13が、上下方向の断面形状が縦向きの長孔と横向きの長孔とを組み合わせた形状(逆L字形状)に形成されるため、下半部の断面積が上半部の断面積よりも小さくなるようなリム導水路13を容易に形成することができる。
なお、上記した実施形態では、縦向きの長孔と横向きの長孔と逆L字形状となるように組み合わせた断面形状としているが、これに限定されず、逆三角形状などのように様々な断面形状としてもよい。また、縦向きの長孔と横向きの長孔とを組み合わせる場合においても、たとえば、T字形状や、横線が上下方向の中心よりも上側にあるような十字形状などの様々な断面形状としてもよい。要するに、上下方向における下半部の断面積が上半部の断面積よりも小さければ、任意の形状としてよい。
また、上記した実施形態によれば、リム導水路13が、外側部13bと、屈曲部13cと、内側部13dとを備え、リム吐水口14が、内側部13dの終端に形成され後方に向けて洗浄水をリム吐水することで、リム吐水口14がボウル部11の前側領域F1に形成されながらも、リム導水路13がボウル部11の前端を経由させる場合に比べてリム導水路13の容積を小さくすることができる。このため、リム導水路13内に溜まる空気の量を減らすことができ、空気による異音をさらに抑制することができる。
なお、リム導水路13内に溜まっている空気の塊がその流れ(洗浄水との界面)が不安定になりやすい屈曲部13cにおいて分離されることで異音が発生しやすい面があるが、上記したように、リム導水路13内の上部に溜まっている空気が、屈曲部13cに到達する前に洗浄水に撹拌されるため、空気による異音を抑制することができる。
また、リム導水路13には、入口部13aにガイド部50(図8A、図8Bおよび図8C参照)が設けられる。ガイド部50は、リム導水路13内において入口部13aと上部空間とを区画する面(以下、ガイド部を「ガイド面」という)であり、リムノズル40(図4参照)から吐水される洗浄水が衝突するように設けられ、洗浄水と衝突して洗浄水を上部空間に流し込む。なお、ガイド面50によって上部空間に流れ込んだ後の洗浄水の流れについては、図8A、図8Bおよび図8Cを用いて後述する。
かかる構成によれば、洗浄水がリム導水路13内における上部にさらに流れ込みやすくなり、リム導水路13内の上部に溜まっている空気がより確実に撹拌され、空気による異音をさらに抑制することができる。
図4および図5に戻り、リム吐水口14は、リム導水路13の内側部13dの先端に形成される。リム吐水口14は、リム導水路13に導水される洗浄水を後方に向けてリム吐水する。リム吐水口14からリム吐水された洗浄水は、通水路16を流れて汚物受け面8内を旋回しながら流れる旋回流となる。
また、リム吐水口14は、リム吐水口14の上端がリム部10の上下方向における下半部に位置するように形成される。かかる構成によれば、リム吐水口14の直前のリム導水路13の容積を小さくすることができる。このため、リム導水路13内に溜まる空気の量を減らすことができ、空気による異音をさらに抑制することができる。
なお、リム吐水口14が比較的小さくなるため、リム吐水口14から空気が吐出されにくくなることで、異音が発生しやすい面があるが、リム導水路13内の上部に溜まっている空気が屈曲部13cに到達する前に撹拌されるため、空気による異音を抑制することができる。
また、リム吐水口14を、リム吐水口14の開口断面が頂点が上向きの三角形状に形成されるようにしてもよい。かかる構成によれば、リム吐水口14の下流側の通水路16(図5参照)の上方に位置しているオーバーハング部25(図5参照)の領域を小さくすることができる。
<リムノズル>
次に、図7A〜図7Dを参照してリムノズル40について説明する。図7Aは、リムノズル40の斜視図である。図7Bは、リムノズル40の平面図である。図7Cは、図7BにおけるF−F断面図である。図7Dは、リムノズル40の吐水面43aの説明図である。リムノズル40は、洗浄水源である水道(図示せず)から導水管15(図5参照)を流れて供給される洗浄水をリム導水路13(図5参照)内に吐水する。リムノズル40は、リム導水路13の入口部13aに設けられる。
図7A〜図7Cに示すように、リムノズル40は、ノズル本体41と、接続部42と、吐水部43とを備える。ノズル本体41は、たとえば円筒形状に形成される。ノズル本体41は、リムノズル40における洗浄水の通水路を形成する。接続部42は、たとえば円筒形状に形成され、導水管15の先端に接続されることでリムノズル40を導水管15に接続する。接続部42は、ノズル本体41の一端側に設けられるとともに、ノズル本体41から連続して延びる空間を形成するように設けられる。
図7Cに示すように、接続部42は、ノズル本体41(リムノズル40における通水路)の中心軸(中心軸線)c31に対して、所定の角度で傾斜している中心軸線c32を有する。すなわち、接続部42は、ノズル本体41に所定角度傾斜して設けられる。
図7A〜図7Cに示すように、吐水部43(「ノズルキャップ吐水部」ともいう)は、ノズル本体41の他端側に、ノズル本体41の中心軸線c31と同軸となって取り付けられる。なお、吐水部43は、リム導水路13にリムノズル40を取り付けた状態において、リム導水路13の入口部13a(図8A参照)に配置される。
吐水部43は、吐水面43aを備える。吐水面43aは、吐水部43における先端面であり、リム導水路13内に向けて洗浄水を吐水する。吐水面43aには、洗浄水が吐水される複数の小孔43bが形成される。小孔43bは、たとえば9つ形成される。9つの小孔43bが形成される場合、たとえば、吐水面43aのたとえば中心に1つの小孔43b(「中心小孔」ともいう)が形成され、中心小孔43bの周りに残りの8つの小孔43bが形成される。なお、1つの中心小孔43bの周りの8つの小孔43bは、たとえば、中心小孔43bの同心円上に45度の角度を有して形成される。
かかる構成によれば、複数の小孔43bから洗浄水が吐水されることで、リム導水路13(図8A参照)において洗浄水が複数の流れに分かれるようになり、リム導水路13内に溜まっている空気が複数の水流に巻き込まれやすくなり、空気が洗浄水に撹拌される。これにより、リム導水路13内の空気が微細化される。このため、リム吐水時にリム吐水口14から空気の塊が吐出されることで、空気の炸裂音や空気の混じり音などの異音が発生することを抑制することができる。
また、吐水面43aには、小孔43bと小孔43bとの間を連結するような溝が形成されてもよい。また、溝は、たとえば、中心小孔43bから放射状に延びて、中心小孔43bと各小孔43bとを連結するように形成されてもよい。かかる溝を形成しておくことで、小孔43bの表面張力によって付着する水を吐水部43の外部に排出することができ、寒冷地などでは凍結を防止することができる。
ここで、リムノズル40は、リム導水路13内において洗浄水を上方に向けて吐水するように形成される。具体的には、図7Cに示すように、リムノズル40は、吐水面43a(小孔43b)の中心軸線c33がノズル本体41の中心軸線c31に対して上方に向けて傾斜している。なお、「洗浄水を上方に向けて吐水する」とは、洗浄水の主流が上方に向いていることを示す。
このように、上記した実施形態によれば、リムノズル40がリム導水路13内において上方に向けて洗浄水を吐水するように形成されるため、リム導水路13によって導水される洗浄水がリム導水路13内における上部に流れ込みやすくなり、リム導水路13内の上部に溜まっている空気が流れ込んだ洗浄水に撹拌される。これにより、リム導水路13内の空気が微細化され、リム吐水口14からの洗浄水の吐水時における空気による異音を抑制することができ、静音性を向上させることができる。
とくに、意匠性や洗浄水の旋回性の向上のためにボウル部11の前側領域F1にリム吐水口14を配置しても、空気による異音を抑制することができ、静音性を向上させることができる。
また、図7Dに示すように、吐水面43aを所定角度αの傾斜面とすることで、リムノズル40は、吐水面43aの中心軸線c33をノズル本体41の中心軸線c31に対して傾斜させる。
かかる構成によれば、上方に向けて洗浄水を吐水するようなリムノズル40を容易に形成することができる。これにより、リム導水路13によって導水される洗浄水がリム導水路13内における上部に流れ込みやすくなり、リム導水路13内の上部に溜まっている空気が流れ込んだ洗浄水に撹拌され、空気による異音を抑制することができる。
また、リムノズル40単体を交換するだけで上方に向けて洗浄水を吐水することができるようになる。このため、汎用性を向上させることができる。また、たとえば、リムノズル40を全体的に上方に向けて傾斜させる場合に比べて省スペース化を図ることができる。
<リム導水路内における洗浄水の流れの態様>
次に、図8A〜図8Cを参照してリム吐水時のリム導水路13内における洗浄水の流れの態様について説明する。図8A〜図8Cは、リム導水路13内の洗浄水の流れの態様を示す図である。なお、図8Aには、リム部10のリム導水路13を右側方における斜め上方から見た場合を示し、図8Bには、リム導水路13を右側方から見た場合を示し、図8Cは、リム導水路13を後方における斜め上方から見た場合を示している。
図8A〜図8Cに示すように、導水管15から導水され、リムノズル40の吐水面43aの複数の小孔43bから吐水された洗浄水Wは、リム導水路13の入口部13aにおいてガイド面(ガイド部)50に衝突して上昇する上昇流W1となって上部空間に流れ込む。上部空間に流れ込んだ洗浄水は、リム導水路13の上部に溜まっている空気を撹拌しながら下流側に流れていく途中で、徐々に左右幅が狭くなるリム導水路13の上部空間から順次下降する下降流W2となってリム導水路13の下側壁部21に落ちるように流れ込む。
すなわち、リム導水路13内において洗浄水は、リムノズル40から吐水されてすぐに上昇して、リム導水路13の上部を流れて空気を撹拌しながら、下流側に流れるにつれて順次下降する。洗浄水は、リム導水路13の下流端においてリム吐水口14(図5参照)から吐水(リム吐水)される。
また、図8A〜図8Cに示すように、リムノズル40は、リム導水路13の側壁面(たとえば、内側壁部22の壁面22a)に向けて洗浄水を吐水するように形成される。かかる構成によれば、リムノズル40がリム導水路13内において上方、かつ、リム導水路13の側壁面(たとえば、内側壁部22の壁面22a)に向けて洗浄水を吐水するように形成されるため、リム導水路13によって導水される洗浄水がリム導水路13内における上部に流れ込みやすくなり、かつ、リム導水路13の側壁面(たとえば、内側壁部22の壁面22a)に沿って洗浄水を導水させることができる。これにより、リム導水路13内の上部に溜まっている空気がより確実に撹拌され、空気による異音をさらに抑制することができる。
<リム導水路内における洗浄水および空気の態様>
次に、図9A〜図10Bを参照して、リム吐水時のリム導水路13内における洗浄水と空気の態様について説明する。図9Aおよび図9Bは、比較例におけるリム導水路13内の洗浄水および空気の態様を示す図である。図10Aおよび図10Bは、実施形態におけるリム導水路13内の洗浄水および空気の態様を示す図である。
なお、図9A〜図10Bには、リム導水路13を右側方から見た場合を模式的に示している。また、図9Aおよび図10Aには、リム導水路13の屈曲部13c(図5参照)に洗浄水が到達した時点での洗浄水および空気の態様を示し、図9Bおよび図10Bには、リム吐水口14(図5参照)からリム吐水が開始された時点での洗浄水および空気の態様を示している。
図9Aおよび図9Bに示すように、比較例では、リムノズル140から吐水された洗浄水が直線状に下流側に流れる。この場合、洗浄水100と空気101との界面102が停滞して、洗浄水100が屈曲部13c(図5参照)に到達した時点においても上流側から下流側にかけて多量の空気を残したままである。このため、リム吐水が開始されると、洗浄水100と空気101とがリム吐水口14(図5参照)から吐出されるため、空気101による異音が発生しやすい。
一方、図10Aおよび図10Bに示すように、実施形態においては、リムノズル40から吐水された洗浄水は、ガイド面(ガイド部)50によってリム導水路13(図5参照)の上部へと流れ込み、リム導水路13の下半部の断面積が上半部の断面積よりも小さいことでリム導水路13の上部を流れる。また、リムノズル40が上方に向けて洗浄水を吐水することでも、洗浄水がリム導水路13の上部を流れるようになる。
リム導水路13の上部を流れる洗浄水は、上部に溜まっている空気を撹拌しながら下流側に流れるため、空気が微細化されて洗浄水に混入され、空気が塊にならないで洗浄水と共にリム吐水口14から吐出される。
このように、洗浄水がリム導水路13内において上部を流れることで、リム導水路13内の上部に溜まっている空気が流れ込んだ洗浄水に撹拌される。これにより、リム導水路13内の空気が微細化され、リム吐水口14からの洗浄水の吐水時における空気による異音を抑制することができ、静音性を向上させることができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 水洗大便器
2 便器本体(便器)
8 受け面(汚物受け面)
10 リム部
11 ボウル部
13 リム導水路
13b 外側部
13c 屈曲部
13d 内側部
14 リム吐水口
30 リム吐水部
40 リムノズル
41 ノズル本体
43 吐水部(ノズルキャップ吐水部)
43a 吐水面
43b 小孔
50 ガイド部(ガイド面)

Claims (4)

  1. ボウル形状の受け面の上縁にリム部が形成されるボウル部と、
    前記ボウル部の後部に設けられ、洗浄水源から供給される洗浄水を吐水するリムノズルと、
    前記リム部に設けられ、前記受け面に前記リムノズルから吐水される洗浄水を吐水するとともに前記受け面内で洗浄水を旋回させるリム吐水部と
    を備え、
    前記リム吐水部は、
    前記リム部の内部に形成され、前記リムノズルから吐水される洗浄水を導水するリム導水路と、
    前記リム導水路から連続して形成されるとともに平面視において前記ボウル部を前後方向に二等分する左右方向に延びる中心線に対して前側となる前記ボウル部の前側領域に形成され、前記リム導水路によって導水される洗浄水を前記受け面に吐水するリム吐水口と
    を有し、
    前記リムノズルは、
    前記中心線に対して後側に設けられ、前記リム導水路内において洗浄水を斜め上方に向けて吐水するように形成されること
    を特徴とする水洗大便器。
  2. 前記リムノズルは、
    前記リム導水路の側壁面に向けて洗浄水を吐水するように形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 前記リム導水路は、
    洗浄水の入口部において前記リムノズルから吐水される洗浄水を上方に導くガイド部を有すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の水洗大便器。
  4. 前記リムノズルは、
    洗浄水を吐水する吐水面の中心軸が当該リムノズルにおける洗浄水の通水路の中心軸に対して上方に傾斜していること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の水洗大便器。
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