JP6432158B2 - 信号処理装置、信号処理方法、ソーナー装置、および、プログラム - Google Patents
信号処理装置、信号処理方法、ソーナー装置、および、プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6432158B2 JP6432158B2 JP2014096487A JP2014096487A JP6432158B2 JP 6432158 B2 JP6432158 B2 JP 6432158B2 JP 2014096487 A JP2014096487 A JP 2014096487A JP 2014096487 A JP2014096487 A JP 2014096487A JP 6432158 B2 JP6432158 B2 JP 6432158B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- azimuth
- density
- threshold
- signal
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Description
上述したような目標物から発せられる音響信号には、エンジン音などの狭帯域信号(ナローバンド信号)や、フローノイズ、キャビテーションノイズなどの広帯域信号(ブロードバンド信号)がある。フローノイズとは、目標物の航行中に生じる流体の圧力変動に起因する音響信号である。また、キャビテーションノイズとは、目標物の航行中に生じる水泡に起因する音響信号である。
ソーナー装置の受信信号の聴音や、その受信信号に対する信号分析を行なうことで、受信信号に含まれる目標物からの音響信号を検出し、その音響信号が到来する方位を目標物の位置(方位)として検出することができる。上述した信号分析の方法としては、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を用いる方法がある。この方法は、ソーナー装置の受信信号を区切る時間窓をずらしながら、時間窓毎に信号をフーリエ変換する短時間FFTを行なう方法である。しかし、短時間FFTでは、ブロードバンド信号のような広帯域信号の検出は困難である。
特許文献1に開示されている方法では、まず、ソーナー装置の受信信号を所定の時間窓で区切り、区切った時間窓毎の信号をフーリエ変換して周波数スペクトルが生成される。次に、生成された各周波数スペクトルが示す方位が算出され、算出された各周波数スペクトルが示す方位に基づいて、各方位の方位密度が算出される。なお、ある方位の方位密度は、その方位から信号が到来する確率密度を示すものであり、その方位から到来する、周波数の異なる信号を累計したような値である。上述したように、ブロードバンド信号は、広帯域な信号であり、ブロードバンド信号が到来する方位の方位密度は高くなる。
特許文献1に開示されている方法では、各方位の方位密度を示す方位密度分布と所定の閾値とを比較し、方位密度が閾値以上である方位からの信号をブロードバンド信号として検出する。
特許文献1に開示されている方法では、図10に示すように、方位密度分布と所定の閾値THとを比較し、方位密度が閾値以上である方位からの信号がブロードバンド信号として検出される。しかし、特許文献1に開示されている方法では、方位密度分布との比較は、1つの閾値に対してしか行われない。そのため、方位密度が閾値より小さい領域に目標物からの音響信号が含まれていても、その音響信号を検出することができず、目標物の位置(方位)の検出精度が低下するという問題がある。
上述した問題は、ソーナー装置の受信信号の信号対雑音比(SN比:Signal to Noise Ratio)が低下した場合により顕著になる。水中には、目標物から発せられる音響信号以外に、波、風、雨、生物などに起因する雑音が存在する。これらの雑音の影響で、ソーナー装置の受信信号のSN比が低下する。ソーナー装置の受信信号のSN比が低下すると、方位密度分布のピークも小さくなることが多い。
ソーナー装置の受信信号のSN比が低下し、方位密度分布のピークが小さくなると、図11に示すように、方位密度分布全体が閾値TH以下になることがある。この場合、特許文献1に開示されている方法では、受信信号に目標物からの音響信号が含まれていても、音響信号を検出できず、目標物の位置(方位)の検出精度が低下する。
図12は、方位密度分布をBTR形式で示した図である。図12においては、横軸が方位を示し、縦軸が時刻を示している。上述したBTRを用いた方法では、図12に示すように、プロット点の分散が小さくなる方位が音源(目標物)からの音響信号の到来方位として検出される。しかし、ソーナー装置の受信信号のSN比が低下すると、図13に示すように、プロット点の分散が大きくなる。そのため、BTRを用いた方法でも、目標物の位置(方位)の検出精度が低下する。
本発明の目的は、ソーナー装置の構成の複雑化を招くことなく、目標物からの音響信号を検出する確度の向上を図ることができる信号処理装置、信号処理方法、ソーナー装置、および、プログラムを提供することにある。
音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出する方位算出部と、
前記方位算出部の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出する方位密度算出部と、
前記方位密度算出部が算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行う比較部と、
前記複数の閾値それぞれに対する比較処理において方位密度が閾値以上であると前記比較部が判定した方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出する検出部とを有する。
音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出し、
前記方位の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出し、
前記算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行い、 前記複数の閾値それぞれに対する比較処理において方位密度が閾値以上であると判定した方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出する。
音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器と、
前記受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出する方位算出部と、
前記方位算出部の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出する方位密度算出部と、
前記方位密度算出部が算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行う比較部と、
前記複数の閾値それぞれに対する比較処理において方位密度が閾値以上であると前記比較部が判定した方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出する検出部とを有する。
コンピュータに、
音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出する処理と、
前記方位の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出する処理と、
前記算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行う処理と、
前記複数の閾値それぞれに対する比較処理において方位密度が閾値以上であると判定した方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出する処理と、を実行させる。
図1は、本発明の第1の実施形態のソーナー装置10の構成を示すブロック図である。
図1に示すソーナー装置10は、受波器11と、信号処理装置100とを備える。ソーナー装置10は、潜水艦や機雷などの水中の音源(目標物)から発せられた音響信号を受信し、受信信号に基づいて目標物の位置(方位)を検出する、いわゆる、パッシブ型のソーナー装置である。
受波器11は、水中の音源から発せられた音響信号を受信し、受信信号を信号処理装置100に出力する。
信号処理装置100は、受波器11の受信信号に含まれる音源(目標物)からの音響信号を検出し、その目標物の位置(方位)を検出する。
図2に示す信号処理装置100は、方位算出部110と、方位密度算出部120と、比較部130と、検出部140とを有する。
方位算出部110には、図2においては不図示の受波器11から受信信号が入力される。
方位算出部110は、受波器11の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出する。
方位密度算出部120は、方位算出部110の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出する。
比較部130は、方位密度算出部120が算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行う。
検出部140は、複数の閾値それぞれに対する比較処理において方位密度が閾値以上であると比較部130が判定した方位からの信号を、音源(目標物)からの音響信号として検出する。
そのため、ある方位の方位密度が閾値より小さく、その閾値に対する比較処理では検出されなかった音響信号を、閾値を複数設けることにより、その閾値より小さい閾値に対する比較処理を行なうことで検出することができるので、目標物からの音響信号を検出する確度を向上させることができる。また、ソーナー装置10に複数の受波器11を設ける必要が無いため、ソーナー装置の構成の複雑化を招くこともない。
図3は、本発明の第2の実施形態の信号処理装置200の構成を示すブロック図である。本実施形態の信号処理装置200は、第1の実施形態の信号処理装置100と同様に、ソーナー装置10に備えられ、受波器11の受信信号に含まれる音源(目標物)からの音響信号を検出し、目標物の位置(方位)を検出する。
周波数分析部210には、図3においては不図示の受波器11から受信信号が入力される。
周波数分析部210は、受波器11の受信信号を所定の時間窓で区切り、区切った時間窓毎の信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成し、方位算出部220に出力する。なお、周波数分析部210は、例えば、所定の検出タイミングごとに、上述した処理を行う。
方位算出部220は、周波数分析部210から出力された各周波数スペクトルが示す方位を算出し、算出結果を方位密度算出部230に出力する。
方位密度算出部230は、方位算出部220から出力された、各周波数スペクトルが示す方位に基づいて、所定の方位毎の方位密度を算出し、算出結果を前処理部240に出力する。なお、上述したように、ある方位の方位密度は、その方位から信号が到来する確率密度を示すものであり、その方位から到来する、周波数の異なる信号を累計したような値である。
前処理部240は、方位密度算出部230から出力された各方位の方位密度を示す方位密度分布に対して、平滑化、あるいは、移動平均の算出といった前処理を行い、処理後の方位密度分布を比較部250に出力する。このような前処理を行なうことで、誤検出の可能性を低減することができる。
比較部250は、前処理部240から出力された方位密度分布に示される各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行い、比較結果を検出部260に出力する。
検出部260は、複数の閾値それぞれに対する比較処理において方位密度が閾値以上であると比較部250が判定した方位からの信号を、音源(目標物)からの音響信号として検出し、その音響信号の到来方位を目標物の位置(方位)として検出する。検出部260は、検出結果を表示処理部270に出力する。
表示処理部270は、検出部260の検出結果を、オペレータが監視する監視装置の表示部(不図示)に表示させる表示処理を行なう。
比較部250は、複数の閾値判定部251(251−1,251−2,251−3・・・)と、複数の無効化部252(252−2,252−3・・・)とを有する。検出部260は、複数の特定部261(261−1,261−2,261−3・・・)と、複数の決定部262(262−1,262−2,262−3・・・)とを有する。
また、閾値判定部251−2と、無効化部252−2と、特定部261−2と、決定部262−2とは、対応して設けられており、2段目の処理ユニット280−2を構成する。
また、閾値判定部251−3と、無効化部252−3と、特定部261−3と、決定部262−3とは、対応して設けられており、3段目の処理ユニット280−3を構成する。
以下、同様にして、複数の処理ユニットが構成されている。
閾値判定部251は、前処理部240から入力された方位密度分布に示される各方位の方位密度と所定の閾値THとを比較する比較処理を行なう。
具体的には、閾値判定部251−1は、入力された方位密度分布に示される各方位の方位密度と所定の閾値TH1とを比較し、比較結果を方位密度分布とともに、特定部261−1に出力する。また、閾値判定部251−1は、比較結果を後段の処理ユニット280−2に含まれる無効化部252−2に出力する。
閾値判定部251−2は、入力された方位密度分布に示される各方位の方位密度と、閾値TH1より小さい所定の閾値TH2とを比較し、比較結果を方位密度分布とともに、無効化部252−2に出力する。また、閾値判定部251−2は、比較結果を、後段の処理ユニット280−3に含まれる無効化部252−3に出力する。
閾値判定部251−3は、前処理部240から入力された方位密度分布に示される各方位の方位密度と、閾値TH2より小さい所定の閾値TH3とを比較し、比較結果を方位密度分布とともに無効化部252−3に出力する。また、閾値判定部251−2は、比較結果を、図3においては不図示の後段の処理ユニット280に含まれる無効化部252に出力する。
このように、後段の処理ユニット280に含まれる閾値判定部251程、比較処理を行なう閾値は小さい。
具体的には、無効化部252−2は、閾値判定部251−2が閾値TH2以上であると判定した方位密度のうち、閾値判定部251−1が閾値TH1以上であると判定した方位密度を無効とする。
無効化部252−3は、閾値判定部251−3が閾値TH3以上であると判定した方位密度のうち、閾値判定部251−2が閾値TH2以上であると判定した方位密度を無効とする。
無効化部252は、無効化処理後の比較結果を対応する特定部261に出力する。
具体的には、特定部261−1は、閾値判定部251−1から入力された比較結果に示される、方位密度が閾値TH1以上である領域において、方位αmaxおよび方位αcenterを特定する。
特定部261−2は、無効化部252−2から入力された比較結果に示される、方位密度が閾値TH2以上である領域において、方位αmaxおよび方位αcenterを特定する。上述したように、無効化部252−2が無効化処理を行なうことで、閾値TH2以上である方位密度のうち、閾値TH1以上である方位密度は無効とされている。そのため、特定部261−2は、特定部261−1と重複する方位を特定することはない。
特定部261−3は、閾値判定部251−3から入力された比較結果に示される、方位密度が閾値TH3以上である領域において、方位αmaxおよび方位αcenterを特定する。上述したように、無効化部252−3が無効化処理を行なうことで、閾値TH3以上である方位密度のうち、閾値TH2以上である方位密度は無効とされている。そのため、特定部261−2は、特定部261−1,261−2と重複する方位を特定することはない。
特定部261は、特定した方位αmaxおよび方位αcenterを、対応する決定部262に出力する。
図4(a)に示すように、特許文献1においては、前回の検出タイミングで検出された音響信号の到来方位(方位αlast)に関わりなく、方位密度が閾値TH以上である領域のうち、方位密度が最大となる方位αmaxが今回の検出タイミングでの音響信号の到来方位として検出される。この場合、検出タイミング毎に検出される音響信号の到来方位に大きな分散が生じることがある。
一方、本実施形態においては、決定部262は、方位αmaxおよび方位αcenterのうち、方位αlastに近い方位が今回の検出タイミングでの音響信号の到来方位として検出される。図4(b)の例では、方位αlastに近い方位αcenterが今回の検出タイミングにおける到来方位として検出される。そのため、検出タイミング毎に検出される音響信号の到来方位の分散を小さくすることができる。
まず、信号処理装置200の動作の概要について、図5を参照して説明する。
図5(a)は、特許文献1における音響信号の検出方法の概要を示す図である。
特許文献1に開示されている方法では、図5(a)に示すように、方位密度分布と所定の閾値THとが比較される。そして、閾値TH以上である方位密度の領域401,402が抽出され、抽出された領域401,402において方位密度が最大となる方位から音響信号が到来すると検出される。
受波器11から受信信号が入力されると、周波数分析部210は、受信信号を所定の時間窓で区切り、区切った時間窓毎の信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する。
方位算出部220は、周波数分析部210が算出した各周波数スペクトルが示す方位を算出する。
方位密度算出部230は、方位算出部220が算出した各周波数スペクトルが示す方位に基づいて、各方位の方位密度を算出する。
前処理部240は、方位密度算出部230が算出した各方位の方位密度を示す方位密度分布に対して、所定の前処理を行い、処理後の方位密度分布を閾値判定部251−1,251−2,251−3・・・に出力する。
図6(a)は、方位密度分布を模式的に示した図である。図6(a)においては、方位α0〜α16の方位密度を示している。方位α0〜α16の方位密度はそれぞれ、3,5,20,50,20,15,10,18,15,1,3,1,6,7,8,7,3である。
閾値判定部251−1は、各方位の方位密度と閾値TH1とを比較し。方位α0〜α16それぞれの方位密度が閾値TH1以上であるか否かを判定する。なお、以下では、閾値TH1は10であるとする。また、以下では、閾値判定部251は、ある方位の方位密度が閾値TH以上である場合には、比較結果として“1”を出力し、ある方位の方位密度が閾値TH1より小さい場合には、比較結果として“0”を出力するものとする。
図6(b)は、閾値判定部251−1の比較処理の結果を示す図である。
方位α2〜α8の方位密度は閾値TH1以上であるため、閾値判定部251−1は、方位α2〜α8に対応する比較結果として“1”を出力する。また、方位α0,α1,α9〜α16の方位密度は閾値TH1より小さいため、閾値判定部251−1は、方位α9〜α16に対応する比較結果として“0”を出力する。
特定部261−1は、閾値判定部251−1の比較結果が“1”を示す方位α2〜α8の領域A1において、最も方位密度が大きい方位α3をαmaxとして特定する。また、特定部261−1は、領域A1の中心の方位である方位α5の方位密度を方位αcenterとして特定する。
図8においては、前回の検出タイミングで検出された到来方位(以下、方位αlastと称する)が方位α7であるとする。
決定部262−1は、特定部261−1から入力された方位αmax(α3)および方位αcenter(α5)のうち、方位αlastに近い方位からの信号を、音源(目標物)からの音響信号として検出し、その方位を今回の検出タイミングにおける到来方位として検出する。上述したように、方位αlastは方位α7であるため、決定部262−1は、方位α7に近い、方位α5からの信号を音源(目標物)からの音響信号として検出し、方位α5を今回の検出タイミングにおける到来方位として検出する。
図9(a)は、閾値判定部251−2の比較結果を示す図である。なお、以下では、閾値TH2=6であるとする。図6(a)に示すように、方位α2〜α8,α12〜α15の方位密度は閾値TH2以上であるため、閾値判定部251−2は、方位α2〜α8,α12〜α15に対応する比較結果として“1”を出力する。また、方位α0,α1,α16の方位密度は閾値TH2より小さいため、閾値判定部251−2は、方位α0,α1,α16に対応する比較結果として“0”を出力する。
無効化部252−2は、閾値判定部251−1が閾値TH1以上であると判定した方位密度を無効とする無効化処理を行なう。上述したように、閾値判定部251−1は、方位α2〜α8の方位密度が閾値TH1以上であると判定している。そのため、無効化部252−2は、図9(b)に示すように、方位α2〜α8に対応する比較結果を無効化、すなわち、“1”から“0”に変更する。
無効化部252において、前段の処理ユニット280に含まれる閾値判定部251が閾値TH以上であると判定した方位密度を無効とする無効化処理を行なうことで、各処理ユニット280で重複して、音源(目標物)からの音響信号が検出されることを防ぐことができる。
なお、無効化処理としては、検出した信号の確率分布を推定し、方位密度分布から推定した信号の確率分布を取り除く処理を行なってもよい。要は、無効化処理が行われた領域が加味された状態で、方位密度分布が特定部260に入力されればよい。
また、本実施形態における信号の検出方法では、データの溜め込みが不要であるため、遅延を最小限に抑えることができ、リアルタイム性を高めることができる。
また、無効化処理の方法は上述した方法に限られるものではない。例えば、方位密度分布のうち、閾値より大きく、山状になっている部分から特定の幅だけ拡張した範囲を無効化することとしてもよい。無効化処理を行なう範囲を拡張することで、誤検出が生じる可能性を低減することができる。
また、別の閾値の設定方法としては、複数の閾値は、例えば、オペレータが任意のタイミングで、手動で設定する方法もある。また、別の閾値の設定方法としては、良好な検出結果が得られる閾値を予めチューニングで求め、チューニングの結果から、閾値を設定する方法もある。また、上述した複数の方法を組み合わせて、閾値を設定してもよい。
11 受波器
100,200 信号処理装置
110,220 方位算出部
120,230 方位密度算出部
130,250 比較部
140,260 検出部
210 周波数分析部
240 前処理部
251 閾値判定部
252 無効化部
261 特定部
262 決定部
270 表示処理部
Claims (7)
- 音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出する方位算出部と、
前記方位算出部の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出する方位密度算出部と、
前記方位密度算出部が算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行い、各閾値を用いた比較処理において、該閾値より大きい閾値以上である方位密度を無効とする比較部と、
前記各閾値毎に、該閾値以上の方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出する検出部とを有することを特徴とする信号処理装置。 - 請求項1記載の信号処理装置において、
前記検出部は、前記音響信号の到来方位を検出し、
前記各閾値毎に、前記比較処理が行われると、該比較処理により方位密度が閾値以上であると判定された領域における、方位密度が最大となる方位である第1の方位、および、前記領域の中央の方位である第2の方位を特定し、前記特定した第1の方位および第2の方位のうち、前回の検出タイミングにおいて検出した到来方位に近い方位を、今回の検出タイミングにおける到来方位として検出することを特徴とする信号処理装置。 - 音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出し、
前記方位の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出し、
前記算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行い、各閾値を用いた比較処理において、該閾値より大きい閾値以上である方位密度を無効とし、
前記各閾値毎に、該閾値以上の方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出することを特徴とする信号処理方法。 - 請求項3記載の信号処理方法において、
前記音響信号の到来方位を検出し、
前記各閾値毎に、前記比較処理が行われると、該比較処理により方位密度が閾値以上であると判定された領域における、方位密度が最大となる方位である第1の方位、および、前記領域の中央の方位である第2の方位を特定し、前記特定した第1の方位および第2の方位のうち、前回の検出タイミングにおいて検出した到来方位に近い方位を、今回の検出タイミングにおける到来方位として検出することを特徴とする信号処理方法。 - 音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器と、
前記受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出する方位算出部と、
前記方位算出部の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出する方位密度算出部と、
前記方位密度算出部が算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行い、各閾値を用いた比較処理において、該閾値より大きい閾値以上である方位密度を無効とする比較部と、
前記各閾値毎に、該閾値以上の方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出する検出部とを有することを特徴とするソーナー装置。 - 請求項5記載のソーナー装置において、
前記検出部は、前記音響信号の到来方位を検出し、
前記各閾値毎に、前記比較処理が行われると、該比較処理により方位密度が閾値以上であると判定された領域における、方位密度が最大となる方位である第1の方位、および、前記領域の中央の方位である第2の方位を特定し、前記特定した第1の方位および第2の方位のうち、前回の検出タイミングにおいて検出した到来方位に近い方位を、今回の検出タイミングにおける到来方位として検出することを特徴とするソーナー装置。 - コンピュータに、
音源から発せられ、水中を伝搬する音響信号を受信する受波器の受信信号の周波数スペクトルが示す方位を算出する処理と、
前記方位の算出結果に基づいて、所定の方位毎の、音響信号が到来する確率密度を示す方位密度を算出する処理と、
前記算出した各方位の方位密度と所定の閾値とを比較する比較処理を、複数の閾値に対して行い、各閾値を用いた比較処理において、該閾値より大きい閾値以上である方位密度を無効とする処理と、
前記各閾値毎に、該閾値以上の方位からの信号を、前記音源からの音響信号として検出する処理と、を実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014096487A JP6432158B2 (ja) | 2014-05-08 | 2014-05-08 | 信号処理装置、信号処理方法、ソーナー装置、および、プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014096487A JP6432158B2 (ja) | 2014-05-08 | 2014-05-08 | 信号処理装置、信号処理方法、ソーナー装置、および、プログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015215175A JP2015215175A (ja) | 2015-12-03 |
JP6432158B2 true JP6432158B2 (ja) | 2018-12-05 |
Family
ID=54752203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014096487A Active JP6432158B2 (ja) | 2014-05-08 | 2014-05-08 | 信号処理装置、信号処理方法、ソーナー装置、および、プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6432158B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61111476A (ja) * | 1984-11-05 | 1986-05-29 | Daihatsu Motor Co Ltd | 車輌における移動物探知装置 |
JP2000098016A (ja) * | 1998-09-18 | 2000-04-07 | Nec Corp | 指向性パッシブソノブイ・データ表示方法及び方式 |
JP2007163317A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Fujitsu Ten Ltd | レーダー装置 |
WO2012098836A1 (ja) * | 2011-01-18 | 2012-07-26 | パナソニック株式会社 | 車両方向特定装置、車両方向特定方法、及びそのプログラム |
JP6258574B2 (ja) * | 2012-08-02 | 2018-01-10 | 日本電気株式会社 | パッシブソーナー装置、方位集中処理方法、及び、パッシブソーナー信号処理プログラム |
JP5996325B2 (ja) * | 2012-08-08 | 2016-09-21 | 株式会社日立製作所 | パルス検出装置 |
-
2014
- 2014-05-08 JP JP2014096487A patent/JP6432158B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015215175A (ja) | 2015-12-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9361907B2 (en) | Sound signal processing apparatus, sound signal processing method, and program | |
CN105223576B (zh) | 一种基于单矢量潜标的线谱信号目标自动检测方法 | |
US9961460B2 (en) | Vibration source estimation device, vibration source estimation method, and vibration source estimation program | |
US9159320B2 (en) | Endpoint detection apparatus for sound source and method thereof | |
US9552828B2 (en) | Audio signal processing device | |
RU2603886C1 (ru) | Способ классификации гидроакустических сигналов шумоизлучения морского объекта | |
US9880305B2 (en) | Method of passive acoustic depth determination in shallow water | |
US8378198B2 (en) | Method and apparatus for detecting pitch period of input signal | |
Ahmad et al. | Industrial fluid pipeline leak detection and localization based on a multiscale Mann-Whitney test and acoustic emission event tracking | |
JP2015068826A (ja) | 超音波システムのノイズ除去装置及び方法 | |
US20180188104A1 (en) | Signal detection device, signal detection method, and recording medium | |
JP2013007578A (ja) | 信号検出装置、信号検出方法及び信号検出プログラム | |
KR101677137B1 (ko) | 변조 스펙트로그램을 이용한 수중 방사체의 데몬 및 lofar 특징을 동시 추출하는 방법 및 장치 | |
US11610601B2 (en) | Method and apparatus for determining speech presence probability and electronic device | |
JP6432158B2 (ja) | 信号処理装置、信号処理方法、ソーナー装置、および、プログラム | |
JP5996325B2 (ja) | パルス検出装置 | |
JP5991599B2 (ja) | 目標探知装置 | |
JP7000963B2 (ja) | ソーナー装置、音響信号判別法、及びプログラム | |
JP6236755B2 (ja) | パッシブソーナー装置、トランジェント信号処理方法及びその信号処理プログラム | |
JPWO2021044470A5 (ja) | 波源方向推定装置、波源方向推定方法、およびプログラム | |
CN111257859B (zh) | 一种波束域自相关水下目标识别方法 | |
RU2572219C1 (ru) | Способ обработки сигнала шумоизлучения объекта | |
KR101912446B1 (ko) | 침입 감지 방법 및 장치 | |
JP2013170939A (ja) | アクティブソーナー装置およびその信号処理方法 | |
JP6226065B2 (ja) | ソーナー装置、信号処理方法及びプログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170407 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180425 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181009 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181022 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6432158 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |