JP2007163317A - レーダー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
一つの反射対象である物体に引き起こされた複数の反射波から、一つの反射対象である物体を検出することが可能なレーダー装置を提供する。
【解決手段】
本発明は、所定の範囲に送信波を送信し、対象物によって反射される反射波を受信するレーダーセンサと、受信した反射波の強度分布のピーク位置に基づいて、対象物の位置を決定する処理部とを有するレーダー装置を提供する。処理部は、複数のピーク位置を検出した場合、検出した複数のピーク位置を、各ピーク位置と以前に検出した対象物の位置との差に基づいた重みで加重平均をとることにより、対象物の真の位置を求めることを特徴とするレーダー装置。
【選択図】図14

Description

本発明は、車両に設置され物体を検知するレーダー装置に関し、特に、過去の物体の検出位置に基づいて、物体の位置の計算を行うレーダー装置に関する。
車両の前方に設置され、物体までの距離、及び、車両と物体との相対速度を測定する車載用レーダー装置が提案されている。物体までの距離と相対速度を測定することにより、物体との衝突を事前に警告する警報装置を作動させたり、物体との衝突を回避するためにブレーキを作動させたりすることが可能である。
従来のレーダー装置には、ミリ波領域の電磁波のビームを送信する可動型レーダーセンサを所定の周期で回転させ、一定角度範囲で往復させる装置がある。この装置は、車両の前方の所定角度、及び、所定距離に存在する物体にビームを反射させ、反射波を受信することによって物体を検出する。このような装置については、特許文献1に開示がある。また、前方に2つの接近した車両があり1つの物体として映る場合に、過去の観測のデータから2つの車両を分離して解析する技術が、特許文献2に開示されている。
このようなレーダー装置では、受信された反射波は内部で増幅され、送信された送信波の信号と混合される。混合された信号は、アナログ・デジタル変換器によってデジタル信号に変換される。送信波と受信波の混合は、反射対象である物体までの距離を求めたり、反射対象である物体との速度差を求めたりするために行われる。
図1は、送信波と受信波の周波数を示す図である。送信周波数SFは、一定時間にわたって定率で上昇し、その後、同じ割合で下降し、元の周波数に戻る。送信周波数SFはこれを繰り返す。この送信波を物体が反射して得られる受信周波数RFは、送信周波数SFに比べて時間差ΔTだけ遅れている。また、反射対象である物体の相対速度に基づいて、受信周波数RFはドップラー変位DSを受けている。時間差ΔT、及び、ドップラー変位DSを求めることにより、反射対象である物体までの距離と、物体との相対速度を求めることができる。
図2は、従来のレーダー装置による物体の検出を示す図である。また、図3は、等角度間隔で反射波の強度の平均値をもとめる際の角度の詳細を示す図である。
レーダー装置1は車両2の前方に設置され、車両2の中心線を0°とした場合、約+10°から約−10°までの角度に対してミリ波を送信する。この際、図3において示される角度方向で、±0.6°に渡る反射波強度の平均値を求める。
例えば、+7.2°から+6.0°までの反射波の観測によって図3における+6.6°における反射波の強度の平均値が求められる。その後、レーダーセンサは回転し、+6.0°から+4.8°までの反射波の観測によって+5.4°における反射波の強度の平均値が求められる。
図4は、送信波を反射する物体の存在する角度方向を示す反射波強度の例である。物体によって反射された反射波の強度は、図3に示される角度において求められる。求められた反射波の強度は、隣接する角度方向と比較され、両隣よりも強度が強い場合、物体はその角度方向に存在すると判断される。図4の場合、−2.4°における反射波の強度が、−3.6°及び−1.2°における反射波の強度よりも強いため、−2.4°の方向に物体が存在すると判定される。尚、図4における閾値を反射波の強度が越えない場合には、その角度方向においては何も観測されなかったと判断される。このように反射対象である物体の距離、速度、方向が決定される。
特開平5−167529号公報 特開2000−39474号公報
しかしながら、このようなレーダー装置においては、車両などの大きな物体は様々な部分において送信波を反射するため、大きな物体を一つの物体として認識することが難しい。
図5は、従来のレーダー装置がトラックなどの大きな車両を観測する例である。また、図6は、図5の例において観測される反射波の強度を示す図である。車両2に設置される従来のレーダー装置1は、検出範囲3にわたってミリ波を送信する。送信されたミリ波は、前方を走行中のトラック4によって反射される。反射されたミリ波は従来のレーダー装置に受信され、それに基づいて、距離や方向などが決定される。
前方を走行中のトラック4は、運転席と荷台が構造的に分離している。従来のレーダー装置1が送信した送信波は、トラック4の運転席の後面4Aと、荷台の後面4Bによって主に反射される。このように2箇所で反射されると、図6に示すように、観測される反射波の強度分布が二つに分離する。
このような反射波の強度分布の分離は、トラックなどの大型車に限定して起きるわけではない。道路によって反射された反射波を観測することによって、同様の分離が起こりうる。また、送信波の当たる角度によって様々に反射し、一つの車両が複数に映ることがある。
車両が複数に映る場合においては、次の瞬間にも同様の分離が起きるとは限らない。レーダー装置を設置する車両の位置の変化や上下動によって、送信波の送信される角度が変化し、結果として反射波も変化する。様々な要因で分離した反射波は、このような変化に弱く、断続的に分離は起きる。また、分離した反射波は反射対象から一定の位置に出現するとは限らず、何らかの物体が移動しているように映る。
また、このような分離や、分離した反射波の消失、出現、及び、移動は、走行中の車線における前方の車両の認識にとっては障害となる。レーダー装置は、走行中の車線において前方に位置する車両を基準に制御を行う。前方の車両が速度を緩めれば、それに伴って警告表示を行う。また、前方の車両が急ブレーキをかければ、同様に急ブレーキをかけるなどの処置がとられる。前方の車両の認識は非常に重要であり、前方の車両による反射波が分離することは、レーダー装置の制御にとって重要な障害を引き起こす。分離した反射波のように不安定な反射波が、前方を走行中の車両であると認識されると、その反射波に基づいて車両の制御や警報の出力がおこなわれ、事故の原因となったり、ドライバーに不安を与えたりする。
そこで、本発明の目的は、一つの反射対象である物体に引き起こされた複数の反射波のピーク位置から、一つの反射対象である物体の位置を検出することが可能なレーダー装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、分離した反射波のピークの消失、出現及び移動によって、前方の車両の認識に障害を引き起こさないレーダー装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、トラックなどの大型車両の観測における分離した反射波のピークから、一つの大型車両を検出することが可能なレーダー装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のレーダー装置は、所定の範囲に送信波を送信し、対象物によって反射される反射波を受信するレーダーセンサと、受信した反射波の強度分布のピーク位置に基づいて、前記対象物の位置を決定する処理部とを有するレーダー装置であって、前記処理部は、複数のピーク位置を検出した場合、検出した複数の前記ピーク位置を、各ピーク位置と以前に検出した対象物の位置との差に基づいた重みで加重処理を行うことにより、前記対象物の真の位置を求めることを特徴とする。
また、好ましい実施例では、前記処理部は、前記強度分布空間を、以前に検出した対象物の位置を基準に、複数の領域に仮想的に分割し、同一領域内に存在する複数の前記ピーク位置に対して同じ重みを与えて、加重平均を行うことを特徴とする。
さらに、好ましい実施例では、前記処理部は、以前に検出した対象物の位置を基準とする前記領域内に、所定の回数連続してピークを検出した場合に、前記求めた対象物の位置を出力することを特徴とする。
さらに、好ましい実施例では、前記処理部は、以前に検出した対象物の位置を基準とする前記領域内に、所定の回数連続してピークを検出しない場合に、前記求めた対象物の位置の出力を停止することを特徴とする。
本発明のレーダー装置は、複数のピーク位置を検出した場合、検出した複数のピーク位置を、各ピーク位置と以前に検出した対象物の位置との差に基づいた重みで加重平均をとることにより、分離する反射波のピークの影響を少なくし、物体の真の位置を求めることを可能にする。
以下、図面に従って本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図7は、本発明の実施の形態におけるレーダー装置の構成図である。本実施の形態のレーダー装置1は、処理部10、レーダーセンサ20、記憶部30、及び、操舵部40から構成されている。また、レーダー装置1は、車両の制御のためのECU(Electric Control Unit)と接続されている。
モーターなどで構成される操舵部40は、処理部10からの信号を受けて、レーダーセンサ20を回転させる。約10度回転した後、操舵部40は、レーダーセンサ20を逆回転させる。約20度の逆回転の後、再びレーダーセンサ20の回転方向を逆転する。以降、約20度ごとの方向転換を繰り返す。
操舵部40によって回転するレーダーセンサ20は、ミリ波領域の電磁波を送信する。送信されたミリ波は、その一部が物体に反射され、再びレーダーセンサ20によって受信される。この際、送信波を周波数で変調しておけば、送信波と反射波の周波数の差を比べることにより、送信波を反射する物体までの位置も求めることが可能である。
図8は、本実施の形態におけるレーダーセンサの構成図である。物体の検出が開始されると、送信機201はアンテナ202を介してミリ波領域の電磁波の送信を開始する。ミリ波とは、波長1ミリメートルから10ミリメートル(周波数300ギガヘルツから30ギガヘルツ)程度の電磁波である。ここで、送信されるミリ波には、物体の距離や相対速度の検出のために、図1における送信周波数SFのような周波数変調が施されている。
アンテナ202から送信されたミリ波は、前方に位置する反射対象である物体、例えば、前方を走行中の車両、標識、ガードレールなどによって反射される。反射対象である物体に反射された反射波は、再びアンテナ202によって受信され増幅器203によって増幅される。
増幅された信号と、送信された送信波の信号とは混合器204によって混合される。混合された信号は、アナログ・デジタル変換器205によってデジタル信号に変換される。送信波と受信波の混合は、反射対象である物体までの距離を求めたり、反射対象である物体との相対速度を求めたりするために行われる。
レーダーセンサ20の出力は処理部10に供給され、処理部10は供給された情報に基づいて、反射対象である物体の距離、相対速度、角度などを求める。求められた距離、相対速度、角度などの情報は、記憶部30に記憶される。
図9は、本実施の形態における処理部によって実行される処理のフローチャートである。図9を用いて処理部10による処理を詳細に説明する。
処理が始まると、処理部10は、反射波の強度分布のピークを求めるグループ化を行う(ステップS1)。
図10は、本実施の形態におけるレーダー装置によって得られる反射波の強度分布の例である。図11は、反射波の強度分布からピーク位置を求める例である。また、図12は、図11から求められたピーク位置の例である。ステップ1では、レーダー装置1はレーダーセンサ20を検索範囲の一端から一端へと走査し、図10の反射波の強度分布D1、D2、D3、及び、D4を得る。ここで強度分布D3及びD4は、例えば電柱や街路樹などに基づく反射波の強度分布である。そして、強度分布D1及びD2は、例えばトラックなどの大型車両に基づく、2つに分離した強度分布である。
処理部10は、得られた強度分布から、まず最高の強度分布を有するピークP2を検知する。処理部10は、ピークP2の情報を記憶部30に記憶すると共に、ピークP2周辺の領域R2内において観測された反射波をクリアする。次に、処理部10は、ピークP2の次に強度の強いピークP1を検知する。処理部10は、ピークP1の情報を記憶部30に記憶すると共に、ピークP1周辺の領域R1内において観測された反射波をクリアする。さらに、処理部10は、ピークP1の次に強度の強いピークP3を検知する。処理部10は、ピークP3の情報を記憶部30に記憶すると共に、ピークP3周辺の領域R3内において観測された反射波をクリアする。さらに、処理部10は、ピークP3の次に強度の強いピークP4を検知する。処理部10は、ピークP4の情報を記憶部30に記憶すると共に、ピークP4周辺の領域R4内において観測された反射波をクリアする。このようにして、図12の反射波のピーク位置P1、P2、P3、及び、P4がそれぞれ求められる。
また、記憶部30には、1ステップ前、つまり、0.1秒前に求められたピーク位置が記憶されている。今回、ステップS1において求められたピーク位置P1からP4と、記憶部30に記憶されていたピーク位置に基づいて、過去対応グループ化が行われる(ステップS2)。
過去対応グループ化は、図12に示される角度と周波数の空間において、記憶部30に記憶された過去のピーク位置から一定の範囲内にあるピーク位置は、一つの反射対象である物体によって生成されたピーク位置であるものとみなす処理である。この際、具体的には、過去のピーク位置からの距離に基づいて、加重平均が算出され、新しいピーク位置として認識される。
図14は、ステップS2の過去対応グループ化の処理手順を示すフローチャートである。過去対応グループ化が開始されると、以前に検出されたピークが記憶部30から検索される(ステップT1)。この検索によってピークが見つからない場合は、処理は終了する。
ステップT1において、以前に検出されたピークが発見された場合には、そのピーク位置から所定の範囲内において、図9のステップS1で得られたピークがあるかどうかを検索する(ステップT2)。
図13は、過去のピーク位置に基づく加重平均を示す図である。ここで横軸は、車両前方の方向を0°とした角度であり、縦軸は所定の時間に観測される反射波の周波数である。反射波の周波数は、反射対象である物体までの距離に関連して変化し、相対速度がゼロの場合周波数の相違は距離の相違を反映する。ここで、ピーク位置OPは、記憶部30に記憶されている0.1秒前に観測されたピーク位置である。また、ピーク位置OPはその周辺に、ピーク位置OPを中心とする小さい領域SR、及び、大きい領域LRを有する。領域SRの縦幅は、ピーク位置OPから±1.15kHzであり、領域SRの横幅は、ピーク位置OPから±1.8mもしくは±1.2°である。ステップS1において求められたピーク位置P1は、領域LR内に存在し、ピーク位置P2は、領域SR内に存在する。
ステップT2における検索では、領域SR内のピーク位置P2が検出される。この範囲において検出されたピーク位置は、後の加重平均の計算に用いられる。
ステップT2の後に、ステップT2で用いられた検索の範囲は拡大される(ステップT3)。図13における小さな領域SRであったピーク位置の検索の範囲は、大きな領域LRへと拡大される。
ステップT3における検索領域の拡大の後、領域LR内のピークが検索される(ステップT4)。ステップT3における検索では、領域LR内のピーク位置P1が検出される。この範囲において検出されたピーク位置は、後の加重平均の計算に用いられる。
ステップT4が終了すると、領域SR及び領域LRにおいて検出されたピーク位置P2及びP1の加重平均が算出される。ここで、加重平均による周波数は、領域SRにおいて検知されるピークの数をNS、領域LRにおいて検知されるピークの数をNLとすると以下の式で与えられる。
Figure 2007163317
また、ここで加重平均による角度は次の式で求められる。
Figure 2007163317
そして、加重平均による反射波の強度は次の式で求められる。
Figure 2007163317
これらの式によって、領域LR内の出現した一もしくは複数のピーク位置は、記憶部30に記憶されていたピーク位置OPに対応するピーク位置として統合される。
数式1〜3を用いて、図13におけるピーク位置P1及びP2の加重平均が計算され、一つのピーク位置PPに統合される。計算されたピーク位置PPは、ピークP1とピークP2とを結ぶ線分上に存在し、線分を4分割する3点のうちのピークP2よりの1点に一致する。
ここで、本実施の形態においては、加重平均は2つの領域において検出されたピーク位置を対象にして行われるが、領域を多数に増加させ、より広い範囲に対して加重平均をとることも可能である。また、物体の検出範囲全体を加重平均をとる領域とすることも可能であり、その際は、過去に検出されたピーク位置から遠い領域においては、例えば0.1などの軽い重みをつける。なお、本実施の形態においては、領域LRの外側を、重み「0」で加重平均をとる領域と捉えることも可能である。
また、ここで行われる処理は、厳密に加重平均である必要はない。観測されたピーク位置の反射波強度に対して、過去のピーク位置からの距離に基づいて重み付けを行ない、最大の反射波強度となるピーク位置を真のピーク位置とすることも可能である。さらに、過去のピーク位置からの距離に基づいて重み付けが行われたピーク位置の反射波強度のうち、所定の閾値を越える反射波強度のピーク位置の存在する角度範囲、及び、距離範囲を求め、その範囲の中心を真のピーク位置とすることも可能である。
ステップT5が終了すると、図9におけるステップS2の過去対応グループ化は終了する。
図9に戻り、ステップS2が終わると、過去対応グループ化によって得られたピークまでの距離が算出される(ステップS3)。算出されたピークまでの距離は、ステップS2で得られた周波数から計算される。
ステップS3が終了すると、処理部10は非連続処理を行う(ステップS4)。このステップではECU5に対して供給されていたピーク位置の情報の出力を停止するかどうかの判定が行われる。ステップS1において検出されたピーク位置は、後に説明するステップS5の出力可能判定において出力可能であると判定された場合、この非連続処理において停止されるまで出力を続ける。レーダーセンサ20によって検出された反射波は、ステップS1においてグループ化され、ステップS2においてさらに過去対応グループ化される。この過去対応グループ化の際に、領域SR及び領域LRに全くピークを観測しない状態が3回連続で発生した場合、つまり、0.3秒以上連続して領域SR及び領域LRにピークを観測しない場合、ECU5に対する出力が停止される。そして、記憶部30に記憶されていたピークの情報も削除される。
1度ピークが姿を消しても、次の観測時にピークが現れる可能性があるので、3回以上連続して存在が確認できない場合にのみ、ECU5に対する出力の停止と記憶部30からの消去を行う。換言すれば、1回、もしくは、2回連続してピークが確認されない場合があっても、記憶部30に格納されるピークは、ECU5への情報の供給が続けられる。
ここで、ステップS4の非連続処理を詳述する。
図15は、非連続処理のフローチャートである。図3のステップS2において、記憶部30に記憶されるピークに対応する領域SR及び領域LR内に、ピークの存在が確認されない場合、記憶部30に記憶されるピークに対応して格納される非観測回数がインクリメントされる(ステップV1)。非観測回数は、ピークが初めて観測され、ピークの情報が生成されたときには「0」に設定されている。つまり、ここで非観測回数は1に設定される。そして、非観測回数が「3」より小さいことが確認される(ステップV2)。非観測回数が「3」より小さい場合、記憶部30に記憶されたピークは、対応する領域SR及び領域LRにピークが存在しなくとも、ECU5に供給される候補となる(ステップV4)。
そして、再びレーダーセンサ20による観測が行われ、記憶部30に格納されるピークに対応する領域SR及び領域LRにピークが存在しない場合、再び非連続処理が行われる。非観測回数がインクリメントされ2になり(ステップV1)、非観測回数が3未満であることが確認される(ステップV2)。非観測回数が3未満であれば、記憶部30に記憶されたピークの情報は、以前と同様にECU5に対する供給の候補となる(ステップV4)。
さらに、再びレーダーセンサ20による観測が行われ、記憶部30に格納されるピークに対応する領域SR及び領域LRにピークが存在しない場合、再び非連続処理が行われる。非観測回数がインクリメントされ「3」になり(ステップV1)、非観測回数が「3」以上であることが確認される(ステップV2)。非観測回数が3以上であれば、記憶部30に記憶されたピークの情報はECU5に対する供給のされない(ステップV3)。そして、このピークの情報は、記憶部30から消去される。
また、記憶部30に記憶されるピークに対応する領域SR及び領域LRにおいて、ピークが発見された場合には、非観測回数には0がセットされる。
図9に戻り、ステップS4が終了すると、処理部10は出力可能判定を行う(ステップS5)。このステップでは、ステップS1において観測されたピークが、時間的に連続して存在するピークであって、ECU5に対して供給されるべきであるかどうかの判定が行われる。レーダーセンサ20によって検出された反射波は、ステップS1においてグループ化され、ステップS2においてさらに過去対応グループ化される。このようにグループ化された反射波のピークは、連続して5回以上存在することが確認された場合に、つまり、0.5秒以上連続して観測された場合に、ECU5に対して出力される。5回以上存在が確認されていないピークは存在が不確かであるため、ECU5には供給されない。
ここで、ステップS5の出力可能判定を詳述する。
図16は、出力可能判定の処理のフローチャートである。レーダーセンサ20による観測が行われ、ステップS1においてピークが検出され、ステップS1で検出されたピーク位置の付近にいかなるピークも記憶部30に記憶されていないことがステップS2において判明したものとする。このとき、記憶部30にはステップS1において検出されたピークの距離、角度、反射波の強度と共に、観測回数が1回であることが記憶される(ステップU1)。ここで、観測回数は「5」より小さいことが確認され(ステップU2)、この時点でこのピークに関する情報は、ECU5に対して供給されない(ステップU4)。ここで、出力可能判定は終了する。
1度目のレーダーセンサ20による観測の0.1秒後、レーダーセンサ20は再び観測したピークの付近を探索する。この際、記憶部30に記憶されているピークに対応する領域SR及び領域LRにピークが存在すれば、両方の領域内で加重平均が算出され、角度、距離、反射波の強度を得る(図9、ステップS2)。そして、記憶部30に記憶されていたピークに対応する観測回数がインクリメントされ、新しく加重平均によって得られたピークの観測回数となる(ステップU1)。このとき、観測回数は「2」となり「5」に達していないことが確認される(ステップU2)。観測回数が「5」に達していない場合は、ECU5に対して出力されないことが決定される(ステップU4)。
これらの処理が繰り返され、インクリメント(ステップU1)によって観測されたピークの観測回数が増加すると、観測回数が「5」を超えた時点でECU5に対して出力可能となる(ステップU3)。
また、記憶部30に記憶されるピークに対応する領域SR及び領域LRにおいて、ピークが発見されない場合には、観測回数には「0」がセットされる。
ステップS5が終了すると、処理部10はレーダー装置1からの出力の選択を行う(ステップS6)。レーダー装置1内の処理部10は、車両の制御に必要な情報をECU5に対して供給する。処理部10は、観測によって得られた情報の中から、車両2の進行方向にないものの情報を排除し、ECU5に供給する。また、進行方向にはあるが、遠方に存在し対応するまでに余裕のあるものも供給されない。
ステップS6におけるECU5に対する情報の供給が終了すると、処理部10は処理を終了する。処理部10は、レーダーセンサ20が検出範囲の端部からもう一方の端部へと方向を変えるたびに、つまり0.1秒ごとに、ステップS1からステップS6までの処理を繰り返す。
図17は、本実施の形態のレーダー装置において、走行中の車線の前方の車両を捉えた例である。この図において、横軸は時間経過を表しており、縦軸は観測したピークの横位置を示している。また、横軸に平行に引かれた直線は、走行中の車線の幅を示している。本実施の形態のレーダー装置は、走行中の車線の前方の車両を図中の四角のように捉える。前方を走行中の車両は、レーダー装置を設置した車両と同一の車線を走行し続けているにも関わらず、突然に車線幅の外で観測される場合がある。従来のレーダー装置の場合、前方を走行中の車両は、車線を変更したと判断される。車線を変更したと判断されれば、前方の車両が急ブレーキをかけた場合などに制御が遅れ、事故の原因になりかねない。
しかしながら、本実施の形態におけるレーダー装置による観測では、車線の外にピークを観測しているにも関わらず、処理部10による処理によって図中の曲線上を車両が走行しているものとして捉えられる。過去に観測された位置を基に、ピークの加重平均をとることにより、前方を走行中の車両は車線外に移動したと判断されない。車線の中に存在すると判断されれば、前方に走行中の車両の速度によって、ECU5は車両の速度を制御することができ、事故を未然に回避することが可能である。
図18は、本実施の形態のレーダー装置において、走行中の車線の前方の車両の車線変更を捉えた例である。この図において、横軸は時間経過を表しており、縦軸は観測したピークの横位置を示している。また、横軸に平行に引かれた直線は、走行中の車線の幅を示している。本実施の形態のレーダー装置は、走行中の車線の前方の車両を図中の四角のように捉える。前方を走行中の車両は、レーダー装置を設置した車両と同一の車線から、隣接する車線へと車線変更を行う。前方の車両は車線変更をしたにも関わらず、突然に元の車線上に観測される場合がある。従来のレーダー装置の場合、前方を走行中の車両は、元の車線へ戻ったと判断される。この場合、走行中の車線に突然割り込んでくる車両が存在すると判断されるため、急ブレーキをかけることになる。このような誤解による急ブレーキは、後方からの追突を誘発することにもなりかねない。
しかしながら、本実施の形態におけるレーダー装置による観測では、走行中の車線上にピークを観測しているにも関わらず、処理部10による処理によって図中の曲線上を車両が走行しているものとして捉えられる。過去に観測された位置を基に、ピークの加重平均をとることにより、前方を走行中の車両は車線上に移動したと判断されない。車線の外に存在すると判断されれば、急ブレーキの対象となることはなく、事故を誘発することもない。
このように本発明のレーダー装置は、検出した反射対象である物体の位置を記憶し、その位置に基づいて、反射波を加重平均することにより、分離する反射波の影響を少なくし、物体の真の位置を求めることを可能にする。
また、本明細書においては、機械走査方式のレーダー装置を用いて説明を行ったが、電子走査方式のレーダー装置に本発明を適用することも可能である。

送信波と受信波の周波数を示す図である 従来のレーダー装置による物体の検出を示す図である。 等角度間隔で反射波の強度の平均値をもとめる際の角度の詳細を示す図である。 送信波を反射する物体の存在する角度方向を示す反射波強度の例である 従来のレーダー装置がトラックなどの大きな車両を観測する例である。 図5の例において観測される反射波の強度を示す図である。 本発明の実施の形態におけるレーダー装置の構成図である。 本実施の形態におけるレーダーセンサの構成図である。 本実施の形態における処理部によって実行される処理のフローチャートである。 本実施の形態におけるレーダー装置によって得られる反射波の強度分布の例である。 反射波の強度分布からピーク位置を求める例である。 図11から求められたピーク位置の例である。 過去のピーク位置に基づく加重平均を示す図である。 過去対応グループ化の処理手順を示すフローチャートである。 非連続処理のフローチャートである。 出力可能判定の処理のフローチャートである。 本実施の形態のレーダー装置において、走行中の車線の前方の車両を捉えた例である。 本実施の形態のレーダー装置において、走行中の車線の前方の車両の車線変更を捉えた例である。
符号の説明
1 レーダー装置
2 車両
3 検出範囲
5 ECU
10 処理部
・ レーダーセンサ
・ 記憶部
40 操舵部

Claims (4)

  1. 所定の範囲に送信波を送信し、対象物によって反射される反射波を受信するレーダーセンサと、
    受信した反射波の強度分布のピーク位置に基づいて、前記対象物の位置を決定する処理部とを有するレーダー装置であって、
    前記処理部は、複数のピーク位置を検出した場合、検出した複数の前記ピーク位置を、各ピーク位置と以前に検出した対象物の位置との差に基づいた重みで加重処理を行うことにより、前記対象物の真の位置を求めることを特徴とするレーダー装置。
  2. 前記処理部は、前記強度分布空間を、以前に検出した対象物の位置を基準に、複数の領域に仮想的に分割し、同一領域内に存在する複数の前記ピーク位置に対して同じ重みを与えて、加重平均を行うことを特徴とする請求項1に記載のレーダー装置。
  3. 前記処理部は、以前に検出した対象物の位置を基準とする前記領域内に、所定の回数連続してピークを検出した場合に、前記求めた対象物の位置を出力することを特徴とする請求項2に記載のレーダー装置。
  4. 前記処理部は、以前に検出した対象物の位置を基準とする前記領域内に、所定の回数連続してピークを検出しない場合に、前記求めた対象物の位置の出力を停止することを特徴とする請求項2に記載のレーダー装置。
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