JP6431817B2 - 溶接用治具および溶接装置 - Google Patents

溶接用治具および溶接装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6431817B2
JP6431817B2 JP2015123810A JP2015123810A JP6431817B2 JP 6431817 B2 JP6431817 B2 JP 6431817B2 JP 2015123810 A JP2015123810 A JP 2015123810A JP 2015123810 A JP2015123810 A JP 2015123810A JP 6431817 B2 JP6431817 B2 JP 6431817B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
supply
welding
opening
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015123810A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017006942A (ja
Inventor
亮佑 熊谷
亮佑 熊谷
敦史 尾関
敦史 尾関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2015123810A priority Critical patent/JP6431817B2/ja
Publication of JP2017006942A publication Critical patent/JP2017006942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6431817B2 publication Critical patent/JP6431817B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本明細書に開示される技術は、溶接用治具に関する。
溶接用治具は、溶接対象のワークが配置されるベース部と、ワークを介してベース部に対向して配置される対向部とを備える。対向部には、ワークの溶接対象箇所を露出させるように開口した開口部が形成されており、この開口部を介してワークの溶接対象箇所が溶接される。溶接対象のワークの例としては、燃料電池を構成するセパレータが挙げられる(特許文献1,2参照)。
特開2011−161450号公報 特開2010−129289号公報
ワークを溶接する際、例えば、ワークから飛散した微粒子であるスパッタや、溶接時の熱によって蒸発した物質が冷却された固体の微粒子である溶接ヒュームが発生し、ワークに付着することがある。スパッタや溶接ヒュームがワークに付着することでワークの表面に生じた凹凸により、ワークに他の部材を精度良く組み付けることができなくなったり、絶縁すべき部材間に跨がるようにスパッタが付着することにより、絶縁すべき部材間が短絡したりするおそれがある。
本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される溶接用治具は、溶接対象のワークが配置される配置面を有するベース部と、前記ベース部の前記配置面と対向して配置される対向部であって、外壁面の内、前記ベース部と対向する第1の表面から前記第1の表面とは反対側の第2の表面まで貫く開口部が形成された対向部と、を備える溶接用治具において、前記対向部の内部には、吸引孔が形成され、前記吸引孔の一端は、前記開口部を構成している前記対向部の内壁面に形成された吸引口を構成し、前記吸引孔の他端は、前記対向部の前記外壁面に形成され、吸引装置に連通可能な吸引側連通口を構成していることを特徴とする。ベース部に配置されたワークが対向部の開口部を介して溶接されると、ワークからスパッタや溶接スパッタ等が発生することがある。この溶接用治具によれば、発生したスパッタ等は、開口部の内壁面に形成された吸引口から、吸引孔を介して吸引装置に吸引される。従って、溶接によって発生したスパッタ等がワークに付着することを抑制することができる。
(2)上記溶接用治具において、前記吸引口は、前記対向部の前記内壁面の内、前記第2の表面よりも前記第1の表面に近い位置に形成されていることを特徴とする構成としてもよい。この溶接用治具によれば、吸引口が第1の表面よりも第2の表面に近い位置に形成されている場合に比べて、ワークに近い位置でスパッタ等を吸引することによりスパッタ等がワークに付着することを、より確実に抑制することができる構成としてもよい。
(3)上記溶接用治具において、前記開口部の前記内壁面は、第1の内壁部分と、前記第2の表面側への開き角度が前記第1の内壁部分よりも大きい第2の内壁部分とを有し、前記吸引口は、前記第1の内壁部分に形成されていることを特徴とする構成としてもよい。この溶接用治具によれば、吸引口が、第2の表面側への開き角度が相対的に大きい第2の内壁部分に形成された場合に比べて、スパッタ等が開口部から外部へ飛散してワークに付着することを抑制することができる構成としてもよい。
(4)上記溶接用治具において、前記開口部の内壁面は、互いに対向する第1の内壁面と第2の内壁面とを有し、前記吸引口は、前記第1の内壁面に形成され、前記対向部の内部には、さらに、供給孔が形成され、前記供給孔の一端は、前記開口部の前記第2の内壁面に形成された供給口を構成し、前記供給孔の他端は、前記対向部の外壁面に形成され、気体を供給する供給装置に連通可能な供給側連通口を構成していることを特徴とする構成としてもよい。この溶接用治具によれば、開口部を構成し、互いに対向する第1の内壁面と第2の内壁面とにそれぞれ供給口と吸引口とが形成されている構成としてもよい。このため、供給口から吸引口への円滑な気流の経路を形成することにより、溶接によって発生したスパッタ等を吸引口に円滑に吸引させることができ、これにより、スパッタ等がワークに付着することを、より確実に抑制することができる構成としてもよい。
(5)上記溶接用治具において、前記供給口は、前記対向部の前記内壁面の内、前記第2の表面よりも前記第1の表面に近い位置に形成されていることを特徴とする構成としてもよい。この溶接用治具によれば、供給口が第1の表面よりも第2の表面に近い位置に形成されている場合に比べて、ワークに近い位置で気体を供給することにより、供給される気体によってスパッタ等が開口部の外部に飛散してワークに付着することを抑制することができる構成としてもよい。
(6)上記溶接用治具において、前記開口部の前記内壁面は、第1の内壁部分と、前記第1の内壁部分よりも前記第2の表面側に位置し、前記第2の表面側への開き角度が前記第1の内壁部分よりも大きい第2の内壁部分とを有し、前記供給口は、前記第1の内壁部分に形成されていることを特徴とする構成としてもよい。この溶接用治具によれば、供給口が、第2の表面側への開き角度が相対的に大きい第2の内壁部分に形成された場合に比べて、溶接により発生したスパッタ等が開口部から外部へ飛散してワークに付着することを抑制することができる構成としてもよい。
(7)溶接装置において、上記溶接用治具と、前記吸引口から前記吸引装置への吸引気体の流路を開放する開放状態と前記吸引気体の流路を閉鎖する閉鎖状態とに切り替わる吸引バルブと、前記供給装置から前記供給口への供給気体の流路を開放する開放状態と前記供給気体の流路を閉鎖する閉鎖状態とに切り替わる供給バルブと、前記吸引バルブの前記開放状態と前記閉鎖状態との切り替えと、前記供給バルブの前記開放状態と前記閉鎖状態との切り替えとを制御する制御部と、を備える構成としてもよい。この溶接装置によれば、供給バルブと吸引バルブとの開閉を適切に制御することができる構成としてもよい。
(8)上記溶接装置において、前記制御部は、前記ワークの溶接が開始される際、前記供給バルブが前記閉鎖状態から前記開放状態に切り替わる以前に、前記吸引バルブが前記閉鎖状態から前記開放状態に切り替わるように制御することを特徴とする構成としてもよい。この溶接装置によれば、供給バルブが閉鎖状態から開放状態に切り替わった後に、吸引バルブが閉鎖状態から開放状態に切り替わる場合に比べて、ワークの溶接が開始される際にスパッタ等が開口部の外部に飛散してワークに付着することを抑制することができる構成としてもよい。
(9)上記溶接装置において、前記制御部は、前記ワークの溶接が終了される際、前記吸引バルブが前記開放状態から前記閉鎖状態に切り替わる以前に、前記供給バルブが前記開放状態から前記閉鎖状態に切り替わるように制御することを特徴とする構成としてもよい。この溶接装置によれば、吸引バルブが開放状態から閉鎖状態に切り替わった後に、供給バルブが開放状態から閉鎖状態に切り替わる場合に比べて、スパッタ等がワークに付着することを抑制することができる構成としてもよい。
本明細書によって開示される技術は、種々の形態で実現することが可能である。例えば、溶接装置の制御方法および溶接装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態の溶接システム1の概要構成を示す模式図である。 燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図である。 図2のIII−IIIの位置における発電単位102のXZ断面構成を示す説明図である。 図2のIV−IVの位置における発電単位102のYZ断面構成を示す説明図である。 溶接用治具200の概要構成を示す斜視図である。 溶接用治具200の上側のXY平面構成を示す説明図である。 第2対向部材270が取り外された状態の溶接用治具200の上側のXY平面構成を示す説明図である。 図6のVIII−VIIIの位置におけるPX部分のXZ断面構成を示す説明図である。 レーザ出力機10と、吸引バルブ500と、供給バルブ600との動作を示すタイムチャートである。 第2実施形態の溶接用治具200の外観構成を示す斜視図である。
A.第1実施形態:
A−1.溶接システム1の構成:
図1は、溶接システム1の概要構成を示す模式図である。溶接システム1は、レーザ出力機10と、溶接装置20と、吸引装置30と、供給装置40とを備える。レーザ出力機10は、溶接対象のワークW1に対してレーザビームLを照射して溶接するレーザビーム溶接機である。溶接装置20は、ワークW1を保持する溶接用治具200と、吸引バルブ500と、供給バルブ600と、移動テーブル700と、制御部800とを有する。以下、溶接対象のワークW1として、燃料電池スタック100の構成部品を例に挙げて説明する。
(燃料電池スタック100の構成)
図2は、燃料電池スタック100の構成を概略的に示す外観斜視図である。なお、図2には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸を示している。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとする。燃料電池スタック100の設置態様に応じて、各軸に対応する方向は変化し得る。図3以降についても同様である。
燃料電池スタック100は、上下方向に並べられた複数の発電単位102と、複数の発電単位102を上下から挟むように配置された一対のエンドプレート104,106とを備える。各図に示す燃料電池スタック100に含まれる発電単位102の個数は、あくまで一例であり、発電単位102の個数は燃料電池スタック100に要求される出力電圧等に応じて適宜決められる。
燃料電池スタック100の周縁部には、燃料電池スタック100を上下方向に貫通する複数の(本実施形態では8つの)貫通孔108が形成されている。各貫通孔108に挿入されたボルト22とボルト22にはめられたナット24とによって、燃料電池スタック100を構成する各層(複数の発電単位102および一対のエンドプレート104,106)は締め付けられて固定されている。
各ボルト22の軸部の外径は各貫通孔108の内径より小さいため、各ボルト22の軸部の外周面と各貫通孔108の内周面との間には空間が確保されている。燃料電池スタック100の外周における1つの辺の中点付近に位置する貫通孔108により形成された空間は、各発電単位102に酸化剤ガスOGを供給する酸化剤ガス供給マニホールド162として機能し、該辺の反対側の辺の中点付近に位置する貫通孔108により形成された空間は、各発電単位102から未反応の酸化剤ガスOGである酸化剤オフガスOOGを排出する酸化剤ガス排出マニホールド164として機能する。
また、燃料電池スタック100の外周における他の辺の中点付近に位置する貫通孔108により形成された空間は、各発電単位102に燃料ガスFGを供給する燃料ガス供給マニホールド172として機能し、該辺の反対側の辺の中点付近に位置する貫通孔108により形成された空間は、各発電単位102から未反応の燃料ガスFGや燃料ガスFGの発電後のガスを含む燃料オフガスFOGを排出する燃料ガス排出マニホールド174として機能する。なお、本実施形態では、酸化剤ガスOGとして、例えば、空気が使用され、燃料ガスFGとして、例えば、都市ガスを改質した水素リッチなガスが使用される。
(エンドプレート104,106の構成)
一対のエンドプレート104,106は、方形の平板状の導電性部材であり、例えばステンレスにより形成されている。一方のエンドプレート104は、最も上に位置する発電単位102の上側に配置され、他方のエンドプレート106は、最も下に位置する発電単位102の下側に配置されている。すなわち、一対のエンドプレート104,106によって複数の発電単位102が押圧された状態で挟持されている。上側のエンドプレート104(または上側のエンドプレート104に接続された別部材)は、燃料電池スタック100のプラス側の出力端子として機能し、下側のエンドプレート106(または下側のエンドプレート106に接続された別部材)は、燃料電池スタック100のマイナス側の出力端子として機能する。
(発電単位102の構成)
図3および図4は、発電単位102の構成を概略的に示す説明図である。図3には、図2のIII−IIIの位置における発電単位102の断面構成が示されており、図4には、図2のIV−IVの位置における発電単位102の断面構成が示されている。なお、図3の符号OGは酸化剤ガスを意味し、符号OOGは酸化剤オフガスを意味する。図4の符号FGは燃料ガスを意味し、符号OFGは燃料オフガスを意味する。
図3および図4に示すように、発電の最小単位である発電単位102は、単セル110と、セパレータ120と、空気極側集電体134と、空気極側フレーム130と、燃料極側集電体144と、燃料極側フレーム140と、発電単位102の最上層および最下層を構成する一対のインターコネクタ150とを備える。セパレータ120、空気極側フレーム130、燃料極側フレーム140、インターコネクタ150の周縁部には、上述したボルト22が挿入される貫通孔108に対応する孔が形成されている。
インターコネクタ150は、方形の平板状の導電性部材であり、例えばステンレスにより形成されている。インターコネクタ150は、発電単位102間の電気的導通を確保すると共に、発電単位102間での反応ガスの混合を防止する。なお、1つのインターコネクタ150は、2つの発電単位102に共用されている。すなわち、ある発電単位102における上側のインターコネクタ150は、その発電単位102の上側に隣接する他の発電単位102における下側のインターコネクタ150と同一部材である。また、燃料電池スタック100は一対のエンドプレート104,106を備えているため、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102における上側のインターコネクタ150、および、最も下に位置する発電単位102における下側のインターコネクタ150は省略可能である。
単セル110は、電解質層112と、電解質層112の一方の面に配置された空気極(カソード)114と、電解質層112の他方の面に配置された燃料極(アノード)116とを備える。なお、本実施形態の単セル110は、燃料極116で電解質層112および空気極114を支持する燃料極支持形の単セルである。
電解質層112は、方形の平板状の部材であり、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリウムドープセリア)、GDC(ガドリニウムドープセリア)、ペロブスカイト型酸化物といった固体酸化物により形成されている。空気極114は、電解質層112より小さい方形の平板状の部材であり、例えば、ペロブスカイト型酸化物(例えばLSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)、LNF(ランタンニッケル鉄))や各種貴金属、貴金属とセラミックとのサーメット等により形成されている。燃料極116は、X−Y平面で見た場合に電解質層112と同一の大きさの方形の平板状の部材であり、例えば、Ni(ニッケル)、Niとセラミック粒子からなるサーメット、Ni基合金等により形成されている。このように、本実施形態の単セル110は、電解質として固体酸化物を用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。
セパレータ120は、中央付近に方形状の貫通孔121が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。セパレータ120における貫通孔121の周囲部分は、電解質層112における空気極114の側の表面の周縁部に対向している。セパレータ120は、その対向した部分に配置されたロウ材(例えばAgロウ)により形成された接合部124により、電解質層112(単セル110)と接合されている。セパレータ120により、単セル110の周縁部における一方の電極側から他方の電極側へのガスのリークが抑制される。なお、セパレータ120が接合された単セル110をセパレータ付き単セルともいう。セパレータ120における貫通孔121の周囲部分には、上記複数の貫通孔108をそれぞれ構成する複数の貫通孔122が形成されている。
空気極側フレーム130は、中央付近に方形状の貫通孔131が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、マイカ等の絶縁体により形成されている。空気極側フレーム130は、セパレータ120における電解質層112に対向する側とは反対側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面の周縁部とに接触している。空気極側フレーム130によって、空気極114とインターコネクタ150との間に酸化剤ガス流路166が確保されると共に、発電単位102に含まれる一対のインターコネクタ150間が電気的に絶縁される。また、空気極側フレーム130には、酸化剤ガス供給マニホールド162と酸化剤ガス流路166とを連通する酸化剤ガス供給連通孔132と、酸化剤ガス流路166と酸化剤ガス排出マニホールド164とを連通する酸化剤ガス排出連通孔133とが形成されている。
燃料極側フレーム140は、中央付近に方形状の貫通孔141が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。燃料極側フレーム140は、セパレータ120における電解質層112に対向する側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面の周縁部とに接触している。なお、本実施形態では、燃料極側フレーム140は、セパレータ120とインターコネクタ150とに溶接されている。燃料極側フレーム140によって、燃料極116とインターコネクタ150との間に燃料ガス流路176が確保される。また、燃料極側フレーム140には、燃料ガス供給マニホールド172と燃料ガス流路176とを連通する燃料ガス供給連通孔142と、燃料ガス流路176と燃料ガス排出マニホールド174とを連通する燃料ガス排出連通孔143とが形成されている。
空気極側集電体134は、所定の間隔をあけて並べられた複数の四角柱状の導電性部材から構成されており、例えば、ステンレスにより形成されている。空気極側集電体134は、空気極114における電解質層112に対向する側とは反対側の表面と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面とに接触することにより、空気極114とインターコネクタ150とを電気的に接続する。空気極側集電体134を構成する各柱状部材間に形成される空間は、酸化剤ガス流路166として機能する。
燃料極側集電体144は、インターコネクタ対向部146と、複数の電極対向部145と、各電極対向部145とインターコネクタ対向部146とをつなぐ連接部147とを備えており、例えば、ニッケルやニッケル合金、ステンレス等により形成されている。各電極対向部145は、燃料極116における電解質層112に対向する側とは反対側の表面に接触し、インターコネクタ対向部146は、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面に接触する。そのため、燃料極側集電体144は、燃料極116とインターコネクタ150とを電気的に接続する。燃料極側集電体144の各電極対向部145間に形成される空間は、燃料ガス流路176として機能する。
なお、本実施形態では、電極対向部145とインターコネクタ対向部146との間に、例えばマイカにより形成されたスペーサ149が配置されている。そのため、燃料極側集電体144が温度サイクルや反応ガス圧力変動による発電単位102の変形に追随し、燃料極側集電体144を介した燃料極116とインターコネクタ150との電気的接続が良好に維持される。
(溶接用治具200の構成)
図5から図8は、溶接用治具200の構成を概要的に示す説明図である。図5には、斜め上側から見た溶接用治具200の外観構成が示されており、図6には、上側から見た溶接用治具200の構成が示されている。図7には、後述の第2対向部材270が取り外された状態で上側から見た溶接用治具200の構成が示されており、図8には、図6に示す溶接用治具200について、VIII−VIII位置の断面に平行なPX部分の断面構成が示されている。
溶接用治具200は、例えば、予め、単セル110が接合部124により接合されたセパレータ120と、燃料極側フレーム140との周縁部同士を溶接するために使用される。以下、単セル110が接合部124により接合されたセパレータ120と燃料極側フレーム140とをまとめてワークW1ということがある。図5および図6に示すように、溶接用治具200は、ワークW1が配置される配置面222を有するベース部210と、配置面222に対向して配置される対向部250とを備える。
(ベース部210の構成)
ベース部210は、載置部材220と、固定用フレーム230とを含む。載置部材220は、方形の平板状の部材であり、例えば、金属により形成されている。載置部材220の周縁部には、載置部材220を上下方向に貫通する複数の固定孔221が形成されている。各固定孔221に挿入された図示しないネジが、後述の移動テーブル700(図1参照)に形成された図示しないネジ穴にはめられることによって、載置部材220が移動テーブル700に固定される。
図7に示すように、固定用フレーム230は、中央付近に貫通孔231が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。固定用フレーム230の外形サイズは、載置部材220よりも小さい。固定用フレーム230の貫通孔231の開口形状は、ワークW1の外形に対応した方形状であり、固定用フレーム230の貫通孔231内にワークW1が収容される。固定用フレーム230は、載置部材220の上面に配置され、固定用フレーム230の周縁部が複数のネジ232を介して載置部材220に固定されている。なお、載置部材220の上面の内、固定用フレーム230の貫通孔231から露出する領域が、ワークW1が配置される配置面222(図8参照)である。
(対向部250の構成)
対向部250は、第1対向部材260と、第2対向部材270とを含む。第1対向部材260は、中央付近に貫通孔261が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。図8に示すように、第1対向部材260の内、第1対向部材260の貫通孔261(図7参照)を構成する内周面262は、下側内周部分262Dと上側内周部分262Uとを有する。下側内周部分262Dは、第1対向部材260の下面260Dから上方に向かって延びている。上側内周部分262Uは、下側内周部分262Dの上端から第1対向部材260の上面260Uまで延びており、第1対向部材260の上面260Uに近づくに連れて第1対向部材260の外周面263に近づくように傾斜している。内周面262は第1の内壁面の一例であり、外周面263は外壁面の一例である。
図5に示すように、第1対向部材260の周縁部には、第1対向部材260を上下方向に貫通する複数の固定孔265が形成されている。第1対向部材260は、固定用フレーム230の貫通孔231内にワークW1が収容された固定用フレーム230の上面に配置され、各固定孔265に挿入されたネジ266が固定用フレーム230に形成された図示しないネジ穴にはめられることによって、第1対向部材260が固定用フレーム230に固定される。このとき、図7に示すように、第1対向部材260の外周面263は、ワークW1の外周面W1Aよりも外側に位置しており、第1対向部材260の内周面262は、ワークW1の外周面W1Aよりも内側に位置する。従って、ワークW1の周縁部が、載置部材220と第1対向部材260との間に挟み込まれることにより、ワークW1はベース部210に対して固定される。なお、第1対向部材260の貫通孔261には、セパレータ120の内、上記セパレータ120の貫通孔122が形成された部分と、電解質層112と、空気極114とが露出している。
図6に示すように、第1対向部材260の内部には、吸引孔300が形成されている。吸引孔300は、環状吸引孔310と、複数の第1分岐吸引孔320と、第2分岐吸引孔330とを含む。環状吸引孔310は、第1対向部材260の貫通孔261の周囲を囲むように環状に延びている。各第1分岐吸引孔320は、環状吸引孔310から分岐して第1対向部材260の内周面262まで延びており、その先端が、内周面262に形成された吸引口321を構成している。本実施形態では、第1対向部材260の内周面262の内、第1対向部材260の内周における4つの辺に対応する4つの部分のそれぞれには、7つの吸引口321(第1分岐吸引孔320)が形成されている。図8に示すように、各吸引口321は、内周面262の内、下側内周部分262Dに形成されている。
第2分岐吸引孔330は、環状吸引孔310から分岐して第1対向部材260の外周面263まで延びており、その先端が、外周面263に形成された吸引側連通口331を構成している。なお、第1対向部材260の外周面263には、吸引側連通口331に連通する管状の連通部264が設けられている。
図5および図6に示すように、第2対向部材270は、方形の平板状の部材であり、例えば、金属で形成されている。図8に示すように、第2対向部材270の外周面272は、下側外周部分272Dと上側外周部分272Uとを有する。下側外周部分272Dは、第2対向部材270の下面270Dから上方に向かって延びている。上側外周部分272Uは、下側外周部分272Dの上端から第2対向部材270の上面270Uまで延びており、第2対向部材270の上面270Uに近づくに連れて第2対向部材270の中央部分に近づくように傾斜している。外周面272は、第2の内壁面の一例である。下側内周部分262Dおよび下側外周部分272Dは第1の内壁部分の一例であり、上側内周部分262Uおよび上側外周部分272Uは第2の内壁部分の一例である。
第2対向部材270の外形サイズは、第1対向部材260の貫通孔261よりも小さい。第2対向部材270は、ワークW1が第1対向部材260によってベース部210に固定された状態で、第1対向部材260の貫通孔261内に配置される。このとき、第1対向部材260の内周面262と第2対向部材270の外周面272とは、全周にわたって離間している。これにより、図6に示すように、第1対向部材260の内周面262と第2対向部材270の外周面272とによって、対向部250の上面から下面まで貫き、かつ、第2対向部材270の全周を囲むように延びる環状の開口部251が形成される。図8に示すように、第1対向部材260の上側内周部分262Uと、第2対向部材270の上側外周部分272Uがなす上方への開き角度は、第1対向部材260の下側内周部分262Dと、第2対向部材270の下側外周部分272Dとがなす上方への開き角度よりも広くなっている。
第2対向部材270の周縁部には、第2対向部材270を上下方向に貫通する複数の固定孔271が形成されている。各固定孔271は、セパレータ120に形成された複数の貫通孔122それぞれに対応した位置に配置される。各固定孔271に挿入されたネジ273が、セパレータ120の各貫通孔122を介して、載置部材220に形成された図示しないネジ穴にはめられることによって、第2対向部材270が載置部材220に固定される。
第2対向部材270の内部には、供給孔400が形成されている。図6に示すように、供給孔400は、環状供給孔410と、複数の第1分岐供給孔420と、第2分岐供給孔430とを含む。環状供給孔410は、第2対向部材270の外周面272に沿って環状に延びている。各第1分岐供給孔420は、環状供給孔410から分岐して第2対向部材270の外周面272まで延びており、その先端が、外周面272に形成された供給口421を構成している。本実施形態では、第2対向部材270の外周面272の内、第2対向部材270の外周における4つの辺に対応する4つ部分のそれぞれには、7つの供給口421(第1分岐供給孔420)が形成されている。図8に示すように、各供給口421は、外周面272の内、下側外周部分272Dに形成されている。また、各吸引口321と各供給口421とは、互いに対向している。
第2分岐供給孔430は、環状供給孔410から上方に分岐して第2対向部材270の上面270Uまで延びており、その先端が、上面270Uに形成された供給側連通口431を構成している。なお、第2対向部材270の上面270Uには、供給側連通口431に連通する管状の連通部275が設けられている。なお、第2対向部材270の上面270Uの中央付近には、把持部276がネジ277によって上面270Uに固定されている。
(吸引装置30と供給装置40の構成)
図1に示すように、吸引装置30は、吸引源31と、吸引菅32とを有する。吸引源31は、外部から気体を吸引するための構成を有する装置であり、例えば真空ポンプである。吸引源31は、吸引菅32を介して、第1対向部材260の連通部264に連結されている。このため、吸引源31は、対向部250の開口部251内およびその周辺の気体(以下、吸引気体AG2という)を、第1対向部材260の吸引孔300を介して吸引することができる。供給装置40は、供給源41と、供給菅42とを有する。供給源41は、気体(以下、供給気体AG1という)を外部に供給するための構成を有する装置であり、例えば噴射ポンプである。供給源41は、供給菅42を介して、第2対向部材270の連通部275に連結されている。このため、供給源41は、第2対向部材270の供給孔400を介して、対向部250の開口部251へと供給気体AG1を供給することができる。なお、本実施形態では、供給気体AG1は、空気でもよいし、アシストガス(アルゴンガス等の不揮発性ガス)でもよい。
(吸引バルブ500と供給バルブ600の構成)
吸引バルブ500は、吸引菅32の途中に配置されており、吸引菅32内の吸引気体AG2の流路を開放する開放状態と、吸引気体AG2の流路を閉鎖する閉鎖状態とに切り替え可能に構成されている。供給バルブ600は、供給菅42の途中に配置されており、供給菅42内の供給気体AG1の流路を開放する開放状態と、供給気体AG1の流路を閉鎖する閉鎖状態とに切り替え可能に構成されている。
(移動テーブル700の構成)
移動テーブル700は、溶接用治具200が載置される載置面701が水平面上における任意の位置に移動可能に構成されている。
(制御部800の構成)
制御部800は、溶接システム1の各装置を制御する。具体的には、制御部800は、レーザ出力機10に、レーザビームLの出力を実行させたり、停止させたりすることができる。また、制御部800は、吸引バルブ500および供給バルブ600を、開放状態と閉鎖状態とに切り替え、移動テーブル700を任意の位置に移動させる。また、制御部800は、溶接開始指示を、図示しない入力部を介して受け付ける。
A−2.溶接システム1の動作:
図9は、レーザ出力機10と、吸引バルブ500と、供給バルブ600との動作を示すタイムチャートである。制御部800が溶接開始指示を受け付ける前には、レーザ出力機10はレーザビームLの出力を停止しており、吸引バルブ500および供給バルブ600は閉鎖状態になっている。制御部800は、溶接開始指示を受け付けると、吸引バルブ500を閉鎖状態(図9では「CLOSE」)から開放状態(図9では「OPEN」)に切り替える(図9のタイミングT1)。吸引バルブ500が開放状態に切り替わると、吸引装置30の吸引力によって、対向部250の開口部251内およびその周辺の気体が、吸引口321から吸引孔300内に吸引されるようになる。
制御部800は、吸引バルブ500が開放状態に切り替わった後に、供給バルブ600を閉鎖状態から開放状態に切り替える(図9のタイミングT2)。供給バルブ600が開放状態に切り替わると、供給装置40の供給力によって、対向部250の開口部251へと供給気体AG1が供給されるようになる。
制御部800は、供給バルブ600が開放状態に切り替わった後に、レーザ出力機10にレーザビームLの出力を開始させるとともに(図9のタイミングT3)、レーザビームLが開口部251を介してワークW1の溶接対象箇所に沿って照射されるように、移動テーブル700を移動させる。これにより、ワークW1の溶接対象箇所が溶接される。
ワークW1が溶接されているとき、ワークW1の溶接対象箇所からスパッタや溶接ヒューム(以下、スパッタ等という)が発生し得る。しかし、上述したように、ワークW1が溶接されているとき、供給孔400から開口部251へと供給気体AG1が供給され、かつ、開口部251内およびその周辺の気体が吸引孔300に吸引されている。つまり、図8に示すように、ワークW1から発生したスパッタ等(符号SP)は、供給気体AG1の気流に引き寄せられ、供給気体AG1と共に吸引孔300内に吸引されるため、スパッタ等がワークW1に付着することが抑制される。
制御部800は、レーザ出力機10がワークW1の溶接対象箇所の全周を溶接し終わると、レーザ出力機10にレーザビームLの出力を停止させるとともに(図9のタイミングT4)、移動テーブル700の移動動作を停止させる。その後、制御部800は、供給バルブ600を開放状態から閉鎖状態に切り替える(図9のタイミングT5)。これにより、対向部250の開口部251に供給気体AG1が供給されなくなる。制御部800は、供給バルブ600が閉鎖状態に切り替わった後に、吸引バルブ500を開放状態から閉鎖状態に切り替える(図9のタイミングT6)。これにより、対向部250の開口部251内の気体等が吸引孔300に吸引されなくなる。
A−3.本実施形態の効果:
ベース部210の配置面222に配置されたワークW1が対向部250の開口部251を介して溶接されると、ワークW1からスパッタ等が発生することがある。本実施形態によれば、発生したスパッタ等は、開口部251に形成された吸引口321から、吸引孔300を介して吸引装置30に吸引される。従って、溶接によって発生したスパッタ等がワークW1に付着することを抑制することができる。
吸引口321は、第1対向部材260の内周面262の内、下側内周部分262Dに形成されている。このため、吸引口321が上側内周部分262Uに形成されている場合に比べて、ワークW1に近い位置でスパッタ等を吸引することによりスパッタ等がワークW1に付着することを、より確実に抑制することができる。吸引口321は、開口部251を構成する内壁面のうち、対向部250の上面側への開き角度が相対的に小さい下側内周部分262Dに形成されている。このため、吸引口321が、対向部250の上面側への開き角度が相対的に大きい上側内周部分262Uに形成されている場合に比べて、スパッタ等が開口部251から外部へ飛散してワークに付着することを抑制することができる。
互いに対向する、第1対向部材260の内周面262と第2対向部材270の外周面272とにそれぞれ吸引口321と供給口421とが形成されている。このため、供給口421から吸引口321への円滑な気流の経路を形成することにより、溶接によって発生したスパッタ等を吸引口321に円滑に吸引させることができ、これにより、スパッタ等がワークW1に付着することを、より確実に抑制することができる。
供給口421は、第2対向部材270の外周面272の内、下側外周部分272Dに形成されている。このため、供給口421が上側外周部分272Uに形成されている場合に比べて、ワークW1に近い位置で供給気体AG1を供給することにより、スパッタ等がワークW1に付着することを、より確実に抑制することができる。供給口421は、開口部251を構成する内壁面のうち、対向部250の上面側への開き角度が相対的に小さい下側外周部分272Dに形成されている。このため、供給口421が、対向部250の上面側への開き角度が相対的に大きい上側外周部分272Uに形成されている場合に比べて、スパッタ等が開口部251から外部へ飛散してワークに付着することを抑制することができる。
制御部800の制御が開始されると、吸引バルブ500が開放状態に切り替わった後に、供給バルブ600が閉鎖状態から開放状態に切り替わる(図9のタイミングT2)。このため、供給バルブ600が閉鎖状態から開放状態に切り替わった後に、吸引バルブ500が閉鎖状態から開放状態に切り替わる場合に比べて、ワークW1の溶接が開始される際にスパッタ等が開口部251の外部に飛散してワークW1に付着することを抑制することができる。
供給バルブ600が閉鎖状態に切り替わった後に、吸引バルブ500が開放状態から閉鎖状態に切り替わる(図9のタイミングT6)。このため、吸引バルブ500が開放状態から閉鎖状態に切り替わった後に、供給バルブ600が開放状態から閉鎖状態に切り替わる場合に比べて、スパッタ等がワークW1に付着することを抑制することができる。
B.第2実施形態:
図10には、斜め上側から見た実施形態2の溶接用治具200Aの外観構成が示されている。溶接用治具200Aは、ワークW2が配置される配置面222Aを有するベース部210Aと、配置面222Aに対向して配置される対向部250Aとを備える。ベース部210Aは、方形の平板状の部材であり、例えば、金属により形成されている。
対向部250Aは、方形の平板状の部材であり、例えば、金属により形成されている。対向部250Aには、対向部250Aを上下に貫通する一対の開口部251Aが形成されている。各開口部251Aは、対向部250Aの外周における互いに対向する一対の辺に平行な方向に延びた長方形状の開口断面を有している。
対向部250Aの内部には、吸引孔300Aおよび供給孔400Aが形成されている。吸引孔300Aは、メイン吸引孔310Aと、複数の分岐吸引孔320Aとを含む。メイン吸引孔310Aは、一対の開口部251Aの間に配置され、かつ、各開口部251Aと平行な方向に延びている。メイン吸引孔310Aの一端は閉塞しており、他端は、対向部250Aの外周面263Aに形成された吸引側連通口331Aを構成している。なお、外周面263Aには、吸引側連通口331Aに連通する管状の連通部264Aが設けられている。
各分岐吸引孔320Aは、メイン吸引孔310Aから分岐して、各開口部251Aを構成する内側の第1内壁面252まで延びており、その先端が、第1内壁面252に形成された吸引口321Aを構成している。本実施形態では、各第1内壁面252には、4つの吸引口321A(分岐吸引孔320A)が形成されている。
供給孔400Aは、メイン供給410Aと、一対の第1分岐供給孔420Aと、複数の第2分岐供給孔430Aとを含む。メイン供給410Aは、対向部250Aの外周面263Aの内、吸引側連通口331Aが形成された面とは反対側の面と、一対の開口部251Aとの間に配置され、その反対側の面に平行な方向に延びている。メイン供給410Aの一端は、対向部250Aの外周面263Aに形成された供給側連通口431Aを構成している。なお、外周面263Aには、供給側連通口431Aに連通する管状の連通部275Aが設けられている。
一対の第1分岐供給孔420Aは、一対の開口部251Aの外側に配置され、かつ、各開口部251Aに平行な方向に延びている。各第1分岐供給孔420Aは、一端が閉塞し、他端がメイン供給410Aに連通している。各第2分岐供給孔430Aは、第1分岐供給孔420Aから分岐して、各開口部251Aを構成する外側の第2内壁面253まで延びており、その先端が、第2内壁面253に形成された供給口421Aを構成している。本実施形態では、各第2内壁面253には、4つの供給口421A(第2分岐供給孔430A)が形成されている。吸引口321Aと供給口421Aとは互いに対向する位置に配置されている。
ベース部210Aの配置面222Aに配置されたワークW2が対向部250Aの開口部251Aを介して溶接されると、ワークW2からスパッタ等が発生することがある。この際、連通部264Aに図示しない吸引装置を連結することにより、対向部250Aの開口部251A内およびその周辺の気体(AG2)を、吸引孔300Aを介して吸引することができる。連通部275Aに図示しない供給装置を連結することにより、供給孔400Aを介して、開口部251Aへと気体(AG1)を供給することができる。これにより、溶接によって発生したスパッタ等がワークW2に付着することを抑制することができる。
C.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、溶接装置20を、レーザビーム溶接を行う際に使用したが、アーク溶接や電子ビーム溶接など、他の形式の溶接を行う際に使用してもよい。
溶接装置20の溶接対象のワークは、セパレータ120および燃料極側フレーム140に限らず、例えば、燃料極側フレーム140およびインターコネクタ150など、燃料電池スタック100の他の構成部品でもよい。ワークは、固体酸化物形以外の他の形式の燃料電池の構成部品でもよいし、燃料電池以外の装置の構成部品でもよい。
吸引口321の数および開口面積や、吸引孔300の内径および長さは、発生するスパッタ等の量や吸引源31の吸引力などによって適宜決めることができる。供給口421の数および開口面積や、供給孔400の内径および長さは、発生するスパッタ等の量や供給源41の供給力などによって適宜決めることができる。
上記実施形態では、対向部250の開口部251を構成する内壁面は、上側の部分が、下側の部分よりも上方への開き角度が大きくなっていたが、上側の部分が、下側の部分よりも上方への開き角度が小さくなっていてもよい。この場合、吸引口321および供給口421は、上側の部分および下側の部分のいずれに形成されてもよい。吸引口321と供給口421とは互いに対向していなくてもよい。対向部250の開口部251に、吸引口321のみ形成され、供給口421は形成されていなくてもよい。
上記実施形態では、対向部250の開口部251を構成する内壁面は、上側への開き角度が互いに異なる面で構成されていたが、対向部の開口部を構成する内壁面は、1つの平面で構成されていてもよい。なお、本明細書において、AとBとが互いに対向するとは、AとBとが隣接することを必要とせず、AとBとの間にワークや他の構成要素等が介在する形態を含む。
第1実施形態1では、2つの部材260,270によって開口部251が形成され、第2実施形態では、1つの部材250Aによって開口部251Aが形成されていたが、これに限らず、例えば3つ以上の部材によって開口部が形成される構成でもよい。
1:溶接システム 10:レーザ出力機 20:溶接装置 22:ボルト 24:ナット 30:吸引装置 31:吸引源 32:吸引菅 40:供給装置 41:供給源 42:供給菅 100:燃料電池スタック 102:発電単位 104,106:エンドプレート 108:貫通孔 110:単セル 112:電解質層 114:空気極 116:燃料極 120:セパレータ 121:貫通孔 122:貫通孔 124:接合部 130:空気極側フレーム 131:貫通孔 132:酸化剤ガス供給連通孔 133:酸化剤ガス排出連通孔 134:空気極側集電体 140:燃料極側フレーム 141:貫通孔 142:燃料ガス供給連通孔 143:燃料ガス排出連通孔 144:燃料極側集電体 145:電極対向部 146:インターコネクタ対向部 147:つなぐ連接部 149:スペーサ 150:インターコネクタ 162:酸化剤ガス供給マニホールド 164:酸化剤ガス排出マニホールド 166:酸化剤ガス流路 172:燃料ガス供給マニホールド 174:燃料ガス排出マニホールド 176:燃料ガス流路 200:溶接用治具 200A:溶接用治具 210:ベース部 210A:ベース部 220:載置部材 221:固定孔 222:配置面 222A:配置面 230:固定用フレーム 231:貫通孔 232:ネジ 250:対向部 250A:対向部 251:開口部 251A:開口部 252:第1内壁面 253:第2内壁面 260:第1対向部材 260D:下面 260U:上面 261:貫通孔 262:内周面 262D:下側内周部分 262U:上側内周部分 263:外周面 263A:外周面 264:連通部 264A:連通部 265:固定孔 266:ネジ 270:第2対向部材 270D:下面 270U:上面 271:固定孔 272:外周面 272D:下側外周部分 272U:上側外周部分 273:ネジ 275:連通部 275A:連通部 276:把持部 277:ネジ 300:吸引孔 300A:吸引孔 310:環状吸引孔 310A:メイン吸引孔 320:第1分岐吸引孔 320A:分岐吸引孔 321:吸引口 321A:吸引口 330:第2分岐吸引孔 331:吸引側連通口 331A:吸引側連通口 400:供給孔 400A:供給孔 410:環状供給孔 410A:メイン供給 420:第1分岐供給孔 420A:第1分岐供給孔 421:供給口 421A:供給口 430:第2分岐供給孔 430A:第2分岐供給孔 431:供給側連通口 431A:供給側連通口 500:吸引バルブ 600:供給バルブ 700:移動テーブル 701:載置面 800:制御部 AG1:供給気体 AG2:吸引気体 FG:符号 L:レーザビーム OFG:符号 OG:符号 OOG:符号 SP:符号 T1:タイミング T2:タイミング T3:タイミング T4:タイミング T5:タイミング T6:タイミング W1:ワーク W1A:外周面 W2:ワーク W:ワーク

Claims (9)

  1. 溶接対象のワークが配置される配置面を有するベース部と、
    前記ベース部の前記配置面と対向して配置される対向部であって、外壁面の内、前記ベース部と対向する第1の表面から前記第1の表面とは反対側の第2の表面まで貫く開口部が形成された対向部と、を備える溶接用治具において、
    前記対向部の内部には、吸引孔が形成され、前記吸引孔の一端は、前記開口部を構成している前記対向部の内壁面に形成された吸引口を構成し、前記吸引孔の他端は、前記対向部の前記外壁面に形成され、吸引装置に連通可能な吸引側連通口を構成していることを特徴とする、溶接用治具。
  2. 請求項1に記載の溶接用治具において、
    前記吸引口は、前記対向部の前記内壁面の内、前記第2の表面よりも前記第1の表面に近い位置に形成されていることを特徴とする、溶接用治具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の溶接用治具において、
    前記開口部の前記内壁面は、第1の内壁部分と、前記第2の表面側への開き角度が前記第1の内壁部分よりも大きい第2の内壁部分とを有し、
    前記吸引口は、前記第1の内壁部分に形成されていることを特徴とする、溶接用治具。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の溶接用治具において、
    前記開口部の内壁面は、互いに対向する第1の内壁面と第2の内壁面とを有し、
    前記吸引口は、前記第1の内壁面に形成され、
    前記対向部の内部には、さらに、供給孔が形成され、前記供給孔の一端は、前記開口部の前記第2の内壁面に形成された供給口を構成し、前記供給孔の他端は、前記対向部の外壁面に形成され、気体を供給する供給装置に連通可能な供給側連通口を構成していることを特徴とする、溶接用治具。
  5. 請求項4に記載の溶接用治具において、
    前記供給口は、前記対向部の前記内壁面の内、前記第2の表面よりも前記第1の表面に近い位置に形成されていることを特徴とする、溶接用治具。
  6. 請求項4または請求項5に記載の溶接用治具において、
    前記開口部の前記内壁面は、第1の内壁部分と、前記第1の内壁部分よりも前記第2の表面側に位置し、前記第2の表面側への開き角度が前記第1の内壁部分よりも大きい第2の内壁部分とを有し、
    前記供給口は、前記第1の内壁部分に形成されていることを特徴とする、溶接用治具。
  7. 請求項4から請求項6までのいずれか一項に記載の溶接用治具と、
    前記吸引口から前記吸引装置への吸引気体の流路を開放する開放状態と前記吸引気体の流路を閉鎖する閉鎖状態とに切り替わる吸引バルブと、
    前記供給装置から前記供給口への供給気体の流路を開放する開放状態と前記供給気体の流路を閉鎖する閉鎖状態とに切り替わる供給バルブと、
    前記吸引バルブの前記開放状態と前記閉鎖状態との切り替えと、前記供給バルブの前記開放状態と前記閉鎖状態との切り替えとを制御する制御部と、を備えることを特徴とする、溶接装置。
  8. 請求項7に記載の溶接装置において、
    前記制御部は、
    前記ワークの溶接が開始される際、前記供給バルブが前記閉鎖状態から前記開放状態に切り替わる以前に、前記吸引バルブが前記閉鎖状態から前記開放状態に切り替わるように制御することを特徴とする、溶接装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の溶接装置において、
    前記制御部は、
    前記ワークの溶接が終了される際、前記吸引バルブが前記開放状態から前記閉鎖状態に切り替わる以前に、前記供給バルブが前記開放状態から前記閉鎖状態に切り替わるように制御することを特徴とする、溶接装置。
JP2015123810A 2015-06-19 2015-06-19 溶接用治具および溶接装置 Active JP6431817B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015123810A JP6431817B2 (ja) 2015-06-19 2015-06-19 溶接用治具および溶接装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015123810A JP6431817B2 (ja) 2015-06-19 2015-06-19 溶接用治具および溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017006942A JP2017006942A (ja) 2017-01-12
JP6431817B2 true JP6431817B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=57762312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015123810A Active JP6431817B2 (ja) 2015-06-19 2015-06-19 溶接用治具および溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6431817B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3330750B2 (ja) * 1994-09-30 2002-09-30 株式会社神戸製鋼所 溶接ヒュームの吸引除去装置
JP2008168318A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Fuji Electric Device Technology Co Ltd レーザ溶接装置
JP5368076B2 (ja) * 2008-12-17 2013-12-18 本田技研工業株式会社 スパッタ付着防止機構付クランプ装置及びスパッタ付着防止方法
JP5849804B2 (ja) * 2012-03-22 2016-02-03 トヨタ自動車株式会社 二次電池の溶接装置および二次電池の製造方法
JP2014136254A (ja) * 2013-01-18 2014-07-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd レーザ溶接用治具およびこれを用いたレーザ溶接方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017006942A (ja) 2017-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6193597B2 (ja) 燃料電池関連部品の製造方法及び燃料電池関連部品、溶接治具装置
JP6112932B2 (ja) 燃料電池関連部品及びその製造方法
KR101822775B1 (ko) 연료전지 카세트 및 연료전지 스택
KR102072374B1 (ko) 전기 화학 반응 단위 및 연료 전지 스택
JP2006505096A (ja) 燃料電池材料層を自動的に積重ねる装置および方法
JP2015159106A (ja) 燃料電池カセット及びその製造方法、燃料電池スタック
JP2015135807A (ja) セパレータ付単セル及び燃料電池スタック並びにセパレータ付単セルの製造方法
JP2015088265A (ja) セパレータ付燃料電池単セル,燃料電池スタック,およびその製造方法
JP6431817B2 (ja) 溶接用治具および溶接装置
JP7254755B2 (ja) 電気化学反応セルスタックの製造方法
JP2016062655A (ja) セパレータ付燃料電池単セル
JP6231388B2 (ja) 燃料電池カセット及び燃料電池スタック
JP7082954B2 (ja) 電気化学反応セルスタック
JP6975573B2 (ja) 燃料電池発電単位および燃料電池スタック
JP6805203B2 (ja) 電気化学反応単位および電気化学反応セルスタック
US10411274B2 (en) Arrangement of electrochemical cells and the use of the same
JP2007317594A (ja) 固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび固体酸化物形燃料電池
JP5571748B2 (ja) 平板型固体酸化物形燃料電池
JP2022146309A (ja) 電気化学反応単セルおよび電気化学反応セルスタック
JP6821463B2 (ja) 電気化学反応単位および電気化学反応セルスタック
JP7049781B2 (ja) 導電性部材、電気化学反応単位、および、電気化学反応セルスタック
JP2019200876A (ja) 電気化学反応単位および電気化学反応セルスタック
JP2023074566A (ja) 電気化学反応単位および電気化学反応セルスタック
KR20230063932A (ko) 레이저용접을 이용한 sofc 스택용 분리판과 셀프레임 접합방법
JP2023023049A (ja) 電気化学反応単セルおよび電気化学反応単セルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6431817

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250