JP2014136254A - レーザ溶接用治具およびこれを用いたレーザ溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型のレーザ溶接機でも溶接部品と溶接母材との間の溶接面積を広く取ることができ、且つ、少ないアシストガス量で有効に溶接をアシストして、溶接品質の向上を図ることができるレーザ溶接用治具を提供する。
【解決手段】レーザ溶接用治具1は、溶接部品(接続タブ12)を溶接母材(電極端子15)に押圧して位置決めする治具本体2と、治具本体2に貫通形成されて、溶接母材と溶接部品との溶接部にレーザ光Lを照射可能にする溶接用貫通孔5と、を備え、溶接用貫通孔5は、溶接部品に接する開口部5a側から、レーザ光Lが入射する開口部5b側に向かって内径が大きくなるテーパー孔状に形成されている。また、治具本体2の外周部から溶接用貫通孔5に連通するように治具本体2に貫通形成されたアシストガス供給通路6を有し、このアシストガス供給通路6は、溶接用貫通孔5の底部側に向かってアシストガスGを供給するように形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、レーザ溶接用治具およびこれを用いたレーザ溶接方法に係り、例えば二次電池の電極体の接続タブを電極端子にレーザ溶接するために用いるレーザ溶接用治具およびこれを用いたレーザ溶接方法に関するものである。
リチウム電池等の二次電池は、金属製の電池ケースの内部に、電解液と、正極板、負極板、セパレータ(絶縁体)とからなる電極体が収容されるとともに、電池ケースの天板に正負の電極端子が設けられており、正極板から延びる正極タブが正極側の電極端子に接続され、負極板から延びる負極タブが負極側の電極端子に接続された構造となっている。
正極タブおよび負極タブは、リベット等の締結具を用いて電極端子に結合されるか、または溶接によって電極端子に結合されるが、溶接によって結合した方が、正負極タブと電極との間の接触面積を大きくして電気抵抗を減らすことができる。溶接により結合する場合には、正負極タブを電極に強く押し当てて密着させた状態で、正負極タブの上からレーザ溶接により溶接する。このため、従来では特許文献1等に記載されているレーザ溶接用治具が用いられていた。
特許文献1に記載されているレーザ溶接用治具は、熱伝導性を有する物質を用いて形成されたブロック状の治具本体に、レーザ光を照射するための溶接用貫通孔が設けられ、さらに、この溶接用貫通孔の内部にアシストガス(シールドガス)を充填させるために、本体部の外側から溶接用貫通孔までを貫通する管部を備えている。
このレーザ溶接用治具を用いて溶接を行う場合には、二次電池の正負極タブを電極端子に載置または嵌合させ、レーザ溶接用治具で正負極タブを電極端子側に押接し、管部から溶接用貫通孔内にアシストガスを供給しながらレーザ溶接を行って正負極タブを電極端子に結合する。
特開2010−64133号公報
正負極タブと電極との間の接触面積を大きくして電気抵抗を減らすためには、レーザ溶接用治具の溶接用貫通孔の中に露出している正負極タブの表面の、できるだけ貫通孔の周縁部側までレーザ光を照射し、電極に対する溶接面積を拡大するのが好ましい。
しかし、特許文献1のレーザ溶接用治具では、溶接用貫通孔の内径が一定であり、溶接用貫通孔の周縁側付近にレーザ光を照射しようとすると、レーザ光が溶接用貫通孔の内面、即ちレーザ溶接用治具の本体部に干渉してこれを損傷させてしまう虞がある。
このため、溶接面積を充分に大きく取るためには、溶接用貫通孔の内径を必要な溶接部位の大きさよりも大きくしなければならず、これによってレーザ溶接用治具および溶接機の大型化を余儀無くされていた。また、溶接用貫通孔が同一内径の狭い形状では、レーザ照射部の設置位置やレーザ光の照射方向が制限されてしまい、レーザ溶接機器の自由度を確保できなかった。
また、特許文献1のレーザ溶接用治具では、溶接用貫通孔内にアシストガスを供給する管部が、溶接用貫通孔の中心部に向かって水平にアシストガスを供給するように形成されていたため、アシストガスの供給量によっては溶接用貫通孔の内部全体にアシストガスを充満させることができない、あるいは供給されたアシストガスが溶接用貫通孔の外部に吹き抜けてしまう懸念がある。そのため、溶接用貫通孔の内部全体にアシストガスを充満させるにはアシストガスの供給量を多くする必要があり、コスト的に無駄を生じる虞があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、小型の溶接機でも溶接部品と溶接母材との間の溶接面積を可能な限り広く取ることができ、且つ、少ないアシストガス量で溶接部位を覆うことで有効に溶接でき、溶接品質の向上を図ることができるレーザ溶接用治具およびこれを用いたレーザ溶接方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
即ち、本発明に係るレーザ溶接用治具は、溶接部品を溶接母材に押圧して前記溶接部品を位置決めする治具本体と、前記治具本体に貫通形成されて、前記溶接母材と前記溶接部品との溶接部にレーザ光を照射可能にする溶接用貫通孔と、を備え、前記溶接用貫通孔は、前記溶接部品に接する開口部側から、前記レーザ光が入射する開口部側に向かって内径が大きくなるテーパー孔状に形成されていることを特徴とする。
上記のように、このレーザ溶接用治具は、治具本体に貫通形成された溶接用貫通孔の内径が、溶接部品に接する開口部側から、レーザ光が入射する開口部側に向かって拡大されたテーパー孔状であるため、この溶接用貫通孔の底に露出している溶接部品の表面の極力溶接用貫通孔の周縁側までレーザ光を照射しても、レーザ光が溶接用貫通孔の内面、即ちレーザ溶接用治具の本体部に干渉してこれを損傷させてしまう虞がない。
このため、溶接用貫通孔の、溶接部品に接する側の内径は、溶接部位の直径とほぼ同等としてもよく、これによってレーザ溶接用治具および溶接機を小型なものにすることができる。そして、小型の溶接機でも、溶接部品と溶接母材との間の溶接面積を可能な限り広く取ることができ、例えばこのレーザ溶接用治具を用いて二次電池の正負極タブを電極端子に溶接する場合には、両部材間の接触面積を大きくして電気抵抗を小さくすることができる。
また、本発明に係るレーザ溶接用治具は、上記構成において、前記治具本体の外周部から前記溶接用貫通孔に連通するように前記治具本体に貫通形成されたアシストガス供給通路をさらに有し、前記アシストガス供給通路は、前記溶接用貫通孔の、前記溶接部品に接する開口部側に向かってアシストガスを供給するように形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、アシストガス供給通路から、テーパー孔状に形成された溶接用貫通孔の溶接部品に接する開口部(底部)側に向かってアシストガスが供給されるので、アシストガスが溶接用貫通孔の外部に吹き抜けることを抑制して溶接用貫通孔の内部を効率良くアシストガスで満たすことができ、少ないアシストガス量で溶接部位を覆うことで有効に溶接を行い、溶接品質の向上を図ることができる。
また、本発明に係るレーザ溶接用治具は、上記構成において、前記アシストガス供給通路は、前記溶接用貫通孔の軸方向視で、前記溶接用貫通孔の接線に沿ってアシストガスを供給するように形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、アシストガス供給通路から溶接用貫通孔の内部に供給されたアシストガスが、溶接用貫通孔の内部で旋回流を起こし、溶接用貫通孔内部の隅々まで行き渡る。また、アシストガスが溶接用貫通孔の外部に吹き抜けることをさらに抑制できる。このため、溶接用貫通孔の内部を一層効率良くアシストガスで満たすことができ、溶接品質を向上させることができる。
また、本発明に係るレーザ溶接用治具は、上記構成において、前記溶接用貫通孔の内周面には、前記レーザ光の乱反射を防止する乱反射防止皮膜が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、テーパー孔状に形成された溶接用貫通孔の内部におけるレーザ光の乱反射が防止されるため、レーザ溶接の品質を向上させることができる。
また、本発明に係るレーザ溶接方法は、上記のいずれかのレーザ溶接用治具と、前記レーザ光を照射するレーザ溶接機とを用いて前記溶接部品を前記溶接母材に押圧して位置決めする位置決め工程と、前記レーザ溶接用治具に形成されたアシストガス供給通路から前記溶接用貫通孔にアシストガスを供給しながら、前記レーザ溶接機から前記溶接用貫通孔にレーザ光を照射して前記溶接部品を前記溶接母材に溶接する溶接工程と、を備えてなることを特徴とする。
上記のレーザ溶接方法によれば、レーザ溶接用治具の治具本体に形成された溶接用貫通孔の内径が、溶接部品に接する開口部側から、レーザ光が入射する開口部側に向かって拡大されたテーパー孔状であるため、溶接工程において、溶接用貫通孔の底部側に露出している溶接部品の表面の、溶接用貫通孔の周縁側までレーザ光を照射しても、レーザ光が溶接用貫通孔の内面、即ちレーザ溶接用治具の本体部に干渉してこれを損傷させてしまう虞がない。
このため、溶接用貫通孔の、溶接部品に接する側の内径は、溶接部位の直径とほぼ同等としてもよく、これによってレーザ溶接用治具およびレーザ溶接機を小型なものにすることができる。そして、小型のレーザ溶接機でも、溶接部品と溶接母材との間の溶接面積を広く取ることができ、両部材間の接触面積を大きくして接合強度を高めることができる。
以上のように、本発明に係るレーザ溶接用治具およびこれを用いたレーザ溶接方法によれば、小型のレーザ溶接機でも溶接部品と溶接母材との間の溶接面積を広く取ることができ、且つ、少ないアシストガス量で溶接部位を覆うことができ、溶接品質の向上を図ることができる。また、二次電池の電極体の接続タブを電極端子に溶接する場合には、接続タブと電極端子との溶接面積、つまり接触面積を大きくして二次電池の電気抵抗を小さくすることができる。
本発明の実施形態に係るレーザ溶接用治具の平面図である。 図1のII-II線に沿うレーザ溶接用治具の縦断面図である。 図1のIII-III線に沿うレーザ溶接用治具および接続タブ、電極端子等の縦断面図である。 図3のIV-IV線に沿うレーザ溶接用治具および電極体、接続タブ、電極端子等の縦断面図であり、位置決め工程を示す図である。 溶接工程時におけるレーザ溶接用治具および接続タブ、電極端子等の縦断面図である。 アシストガスの流れを示すレーザ溶接用治具および接続タブ、電極端子等の縦断面図である。 図6のVII-VII線に沿う縦断面図である。 図6のVIII矢視による平面図である。
以下、本発明に係るレーザ溶接用治具の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ溶接用治具の平面図であり、図2と図3は、それぞれ図1のII-II線とIII-III線に沿うレーザ溶接用治具の縦断面図である。
このレーザ溶接用治具1は、均等な厚みを持つ平板状の治具本体2を備えている。この治具本体2は、例えばステンレス鋼によって形成されているが、他の材質、例えばアルミニウム系、鉄系、銅系、チタニウム系の金属等によって形成してもよく、熱伝導性の良い材質であることが望ましい。治具本体2の厚みは、溶接対象の大きさにもよるが、後述するような二次電池の電極端子15付近の溶接に用いる場合には、10mm〜15mm程度の厚さを例示することができる。但し、上記の厚さには限定されず溶接対象の大きさ等によって適宜設定される。
図1の平面図に示すように、治具本体2は、幅が広い押圧部3と、幅の狭い固定部4とを備えており、押圧部3には溶接用貫通孔5とアシストガス供給通路6とが形成され、固定部4には例えば2つの固定ボルト孔7が形成されている。図3に示すように、治具本体2は、水平な姿勢で、図示しないレーザ溶接機から延びる昇降板8の上面に2本の固定ボルト9で締結され、昇降板8と共に上下に昇降する。なお、平面視で押圧部3と固定部4の幅は同一であってもよく、特に限定されない。ここで、平面視とは溶接用貫通孔5の軸方向から後述する溶接部品に向かって見ることを言う。
押圧部3に形成されている溶接用貫通孔5は、その軸方向視(図1参照)で押圧部3の幅方向の一側に偏倚した位置を貫通するテーパー孔状に形成されている。また、アシストガス供給通路6は、図1および図2に示すように、押圧部3の幅方向の他側の側面3a(外周部)から直角に、溶接用貫通孔5の内部に通じるように貫通形成されている。
図3〜図5に示すように、このレーザ溶接用治具1の治具本体2は、例えばリチウム電池等の二次電池の内部に収容されている電極体(セル)11から延びる接続タブ12(溶接部品)を、電池ケース(非図示)の天板13に絶縁材14を介して取り付けられている正負の電極端子15(溶接母材)の上に押圧し、接続タブ12を電極端子15に対して位置決めするものである。この位置決め時には、溶接用貫通孔5が電極端子15の真上に来るように治具本体2の位置が調整される。
また、溶接用貫通孔5は、電極端子15と接続タブ12との溶接部位に、図示しないレーザ溶接機から鉛直下に照射されるレーザ光L(図5参照)を照射可能にする孔である。レーザ光Lとしては、例えばYAGレーザを用いすることができる。
図1および図2に示すように、溶接用貫通孔5は、溶接部品(接続タブ12)に接する開口部5a側から、前述のレーザ光Lが入射する開口部5b側に向かって内径が大きくなるテーパー孔状に形成されている。例えば、溶接部品に接する開口部5a側の内径は14mm、開口部5b側の内径は16mmを例示することができる。
そして、溶接用貫通孔5の内周面には、レーザ光Lの乱反射を防止する乱反射防止皮膜F(図2参照)が形成されている。この乱反射防止皮膜Fとしては、黒アルマイト処理や、黒色の艶消し耐熱塗装膜等を例示することができる。
一方、アシストガス供給通路6は、側面視(図2参照)で、溶接用貫通孔5の、溶接部品に接する開口部5a側に向かって傾斜するように形成されている。例えば、アシストガス供給通路6の中心線6aが、側面視で、対向している溶接用貫通孔5の内周面5cに対して直角になるように角度付けられている。したがって、アシストガス供給通路6から噴射されたアシストガスが、溶接用貫通孔5の開口部5a(底部側)に向かって供給されるようになっている。
さらに、アシストガス供給通路6は、溶接用貫通孔5の平面視(図1参照)で、溶接用貫通孔5の接線に沿うように形成され、この接線に沿ってアシストガスを溶接用貫通孔5内に供給するようになっている。アシストガス供給通路6の外端部が開口する治具本体2(押圧部3)の側面3aは、アシストガス供給通路6の軸方向に対して直交する傾斜面とされている(図2参照)。このアシストガス供給通路6の内部には雌ネジ6bが形成され、アシストガスを供給する図示しないノズルをアシストガス供給通路6に螺合して保持できるようになっている。なお、アシストガスとしては、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを例示することができる。
以上のように構成されたレーザ溶接用治具1を用いて、前述の電極体11の接続タブ12と電極端子15とを溶接して二次電池を製造する時には、まず、図3および図4に示すように、図示しない固定台に固定された二次電池の天板13の電極端子15上の所定の位置に接続タブ12を載置し、次に、レーザ溶接機の昇降板8を降下させてレーザ溶接用治具1(治具本体2)を接続タブ12の上に押し付け、接続タブ12を電極端子15に対して位置決めする(位置決め工程P1)。この時には、図示しない位置決め機構等により、溶接用貫通孔5が電極端子15の位置に合致するようにレーザ溶接機の昇降板8が降下して接続タブ12の上に押圧される。
次に、図5に示すように、レーザ溶接用治具1(治具本体2)に形成されたアシストガス供給通路6から溶接用貫通孔5の内部にアシストガスGを供給しながら、レーザ溶接機から溶接用貫通孔5の内部にレーザ光Lを照射し、接続タブ12を電極端子15に溶接する(溶接工程P2)。この接続タブ12の溶接は、二次電池の天板13に取り付けられた正負両極の電極端子15について行われる。
レーザ溶接が完了したら、レーザ溶接機の昇降板8を上昇させて、レーザ溶接用治具1を接続タブ12から離反させ、二次電池の天板13を電極端子15および溶接された接続タブ12、電極体11と共に固定台から取り外す。その後、図示しない電池ケースの本体に電極体11を収容し、天板13をケース本体に溶接し、電解液等を充填することで二次電池となる。
本実施形態に係るレーザ溶接用治具1は、その溶接用貫通孔5が、接続タブ12に接する開口部5a側から、レーザ光Lが入射する開口部5b側に向かって内径が大きくなるテーパー孔状に形成されている。そのため、図5に示すように、溶接用貫通孔5の、接続タブ12に接する開口部5aに露出している接続タブ12の表面の、溶接用貫通孔5の周縁側までレーザ光Lを照射しても、レーザ光Lが溶接用貫通孔5の内面に干渉することがない。即ちレーザ溶接用治具1の治具本体2にレーザ光Lが干渉してこれを損傷させてしまう虞がない。
このため、溶接用貫通孔5の、接続タブ12に接する側の開口部5aの内径は、溶接部位の直径、即ち電極端子15の直径とほぼ同等の径まで小さく形成してもよく、これによってレーザ溶接用治具1およびレーザ溶接機を小型化することができる。つまり、小型のレーザ溶接機でも接続タブ12と電極端子15との間の溶接面積を広く取ることができ、溶接部品である接続タブ12と、溶接母材である電極端子15との間の接触面積を大きくして二次電池の電気抵抗を小さくすることができる。
また、本実施形態に係るレーザ溶接用治具1は、治具本体2の外周部から溶接用貫通孔5に連通するように形成されたアシストガス供給通路6が、溶接用貫通孔5の、溶接部品に接する開口部側に向かってアシストガスGを供給するように傾斜して形成されている。このため、図6および図7に示すように、アシストガス供給通路6から溶接用貫通孔5内に供給されたアシストガスGが溶接用貫通孔5内に留まりやすく、溶接用貫通孔5から上方に吹き抜けてしまうことを抑制している。よって、溶接用貫通孔5の内部を効率良くアシストガスGで満たすことができ、少ないアシストガス量で有効なレーザ溶接を行うことができ、溶接品質の向上を図ることができる。
さらに、アシストガス供給通路6は、溶接用貫通孔5の軸方向視(図1参照)で、溶接用貫通孔5の接線に沿ってアシストガスを供給するように形成されているため、図7および図8に示すように、アシストガス供給通路6から溶接用貫通孔5の内部に供給されたアシストガスGは、溶接用貫通孔5の対向する内面に傾いた角度でぶつかることで溶接用貫通孔5の内部で旋回流が生じる。これによって溶接用貫通孔5内部の隅々までアシストガスを行き渡らせることができる。
また、このような構成にすることで、アシストガスGが上方にさらに吹き抜けにくくなる。このため、溶接用貫通孔5の内部を一層効率良くアシストガスGで満たすことができ、溶接品質を向上させることができる。
また、溶接用貫通孔5の内周面に、レーザ光Lの乱反射を防止する乱反射防止皮膜Fが形成されているため、テーパー孔状に形成された溶接用貫通孔5の内部におけるレーザ光Lの乱反射が防止される。このため、レーザ溶接の品質を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係るレーザ溶接用治具1およびこれを用いた溶接方法によれば、小型のレーザ溶接機でも溶接部品と溶接母材との間の溶接面積を広く取ることができる。また、少ないアシストガス量で溶接部品と溶接母材との溶接部位を覆うことができるために有効に溶接することができ、溶接品質の向上を図ることができる。また、このレーザ溶接用治具1を用いて、溶接部品である二次電池の電極体11の接続タブ12を、溶接母材である電極端子15に溶接する場合には、接続タブ12と電極端子15との溶接面積、つまり接触面積を大きくして二次電池の電気抵抗を小さくし、二次電池の性能を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
例えば、上記実施形態において、アシストガス供給通路6は、側面視で溶接用貫通孔5の、溶接部品に接する開口部5a側に向かって傾斜するとともに、平面視で溶接用貫通孔5の接線に沿うように形成されているが、傾斜させるのみ、もしくは接線に沿わせるのみでも、溶接用貫通孔5の内部にアシストガスGを留まらせやすくするという性能を少なからず発揮させることができる。またはアシストガスを使用しなくても溶接できる場合にはアシストガス供給通路6を設けなくてもよい。
また、本実施形態では、溶接部材として電極体11の電極タブ12を、溶接母材として電極端子15が用いられているが、本発明はこれに限られない。例えば電極タブ12と電極端子15の間に別の導電性部材(リード)を介して溶接する場合には、このリードが電極タブ12との関係では溶接母材となり得るし、電極端子15との関係では溶接部材となり得る。
また、本実施形態では、溶接用貫通孔5の内周面に乱反射防止膜Fを形成しているが、レーザ溶接用治具1が乱反射をしにくい材質で製作されている場合や、レーザ光が乱反射しにくい種類の場合には省略することもできる。
また、本実施形態では、電極タブ12と電極端子15をレーザ溶接する二次電池の製造方法について述べたが、これに限られず、他の溶接部品と他の溶接母材をレーザ溶接する場合にも適用することもできる。
1 レーザ溶接用治具
2 治具本体
5 溶接用貫通孔
5a 溶接部品に接する開口部
5b レーザ光が入射する開口部
6 アシストガス供給通路
12 電極体の接続タブ(溶接部品)
15 電極端子(溶接母材)
F 乱反射防止皮膜
G アシストガス
L レーザ光
P1 位置決め工程
P2 溶接工程

Claims (5)

  1. 溶接部品を溶接母材に押圧して前記溶接部品を位置決めする治具本体と、
    前記治具本体に貫通形成されて、前記溶接母材と前記溶接部品との溶接部にレーザ光を照射可能にする溶接用貫通孔と、を備え、
    前記溶接用貫通孔は、前記溶接部品に接する開口部側から、前記レーザ光が入射する開口部側に向かって内径が大きくなるテーパー孔状に形成されていることを特徴とするレーザ溶接用治具。
  2. 前記治具本体の外周部から前記溶接用貫通孔に連通するように前記治具本体に貫通形成されたアシストガス供給通路をさらに有し、
    前記アシストガス供給通路は、前記溶接用貫通孔の、前記溶接部品に接する開口部側に向かってアシストガスを供給するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接用治具。
  3. 前記アシストガス供給通路は、前記溶接用貫通孔の軸方向視で、前記溶接用貫通孔の接線に沿ってアシストガスを供給するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接用治具。
  4. 前記溶接用貫通孔の内周面には、前記レーザ光の乱反射を防止する乱反射防止皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ溶接用治具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ溶接用治具と、前記レーザ光を照射するレーザ溶接機とを用いて前記溶接部品を前記溶接母材に押圧して位置決めする位置決め工程と、
    前記レーザ溶接用治具に形成されたアシストガス供給通路から前記溶接用貫通孔にアシストガスを供給しながら、前記レーザ溶接機から前記溶接用貫通孔にレーザ光を照射して前記溶接部品を前記溶接母材に溶接する溶接工程と、
    を備えてなることを特徴とするレーザ溶接方法。
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