JP6431143B2 - 平衡位置弁スピンドル - Google Patents

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Description

本願は、クロスヘッドを有する大型低速運転2行程ユニフローディーゼルエンジンのためのガス交換弁に関する。
より具体的には、本発明は、スピンドルについて平衡的な位置決め作用を有すると共に、開弁中における制動機構を提供する、ガス交換弁に関する。
船舶における原動機等に用いられるクロスヘッド型の大型低速運転2行程ユニフローディーゼルエンジンはその規模が増大しつつある。それに対応して、そのようなエンジンのための排気弁も大きくなっている。これらのエンジンのうちの大きなものについては、排気弁の高さも1−2メートルとなる場合がある。そのような排気弁の弁スピンドルは、その重量が数100キロの重量となることもある。各エンジンサイクルにおいて、排気弁は、エンジンシリンダの燃焼室を空にするために開閉しなければならない。通常動作中のクロスヘッド型の大型2行程ディーゼルエンジンについて、それは、毎分60−200回の開閉であってもよい。大きな重量を有する弁スピンドルがいずれかの面に当たって損傷を防止するために、開弁過程において弁スピンドルはブレーキがかけられねばならず、停止表面に接触する前に停止させられなければならない。このため通常、排気弁の開弁段階には制動機構が設けられる。そのような開弁段階制動機構は、弁スピンドルの一部上に形成される円錐面の形態を有してもよく、この円錐面は、スピンドルボアの一部分の側壁と協働して、作動室への油圧油の供給を閉じる。そのような機構の例が特開2004−084670号公報に示されている。そのような円錐面が適切に働くには、弁スピンドルの縦方向へ大きく延伸しなければならず、したがって、弁スピンドルの温度が変化し、弁スピンドルの長さに大きな変化が生じうる場合、制動の精度を失ってしまう。エンジンや排気弁部品の温度は、例えばエンジンの負荷条件の差異によって変化し、特に始動時において、エンジンが冷温条件から徐々に動作温度に向かって上昇する場合に変化する。エンジン内のそのような温度差によって、排気弁スピンドルは、膨張および収縮し、かつスピンドルが組み込まれる筐体とは異なる速度で膨張および収縮する。エンジンが大型であるほど排気弁も大型となり、弁スピンドルも大型となる。したがって、また、弁スピンドルの膨張および収縮も大きくなり、上で説明されたように、排気弁の動作条件に影響を及ぼし得る。したがって、円錐面が長くなるほど、開弁段階の終了中に弁スピンドルの制動の精度に影響を及ぼす危険性が大きくなる。
特開2004−084670号公報は、請求項1のプリアンブル部分に記載のガス排気弁を開示する。
特開2004−084670号公報
このような背景の下、本発明の目的は、開弁過程の最終段階において弁スピンドルを減速して停止させるための制動機構を有する排気弁であって、構造が簡単で、製造におけるコスト効率が高く、従来技術の問題を解決する排気弁を提供することである。さらに、本発明の目的は、開弁過程の最終段階において排気弁の弁スピンドルを減速して停止させるための制動機構について既存のものの代替となる制動機構を提供することである。
この目的は、請求項1に記載のクロスヘッド式大型2行程ユニフローディーゼルエンジン用のガス交換弁を提供することによって達成される。
実験およびシミュレーションは、スリットに関する構成が、いかなるエンジン動作温度においても、開弁段階の終わりに排気弁の弁スピンドルを減速して停止させるための制動機構の精度を向上させることを示している。さらに、弁スピンドルを減速して停止させるための改良された制動機構は、振動の減少をもたらすことも示している。これは、排気弁が開いている時に、弁スピンドルのぐらつきが減るからである。
実施形態では、少なくとも1つのスリットの深さは、スピンドルの伸長軸の方向に次第に深くなっていく。
さらなる実施形態では複数のスリットが設けられる。複数のスリットのそれぞれは、スピンドルの伸長軸の方向に同じ長さを有してもよく、または異なる長さを有してもよい。
さらなる実施形態では、少なくとも1つのスリットは、スピンドルの上側部分の下端において外面に形成される。スリットの各々は、上端および下端を有し、その深さは、当該下端およびスピンドル上側部分の下向きの棚部に向かって深くなるようにされてもよい。スリットは当該棚部に開口する。
さらなる実施形態では、少なくとも1つのスリットは、代替として、中心ボアの中間部分の壁に形成されてもよい。スリットの各々は、上端および下端を有し、その深さは、当該上端および中間部分の上縁ならびに中心ボアの第1の拡大部分に向かって深くなるようにされてもよい。スリットは当該拡大部分に開口する。
さらなる実施形態では、上記で説明されるようなスリットは、スピンドルの上部分の下端において外面に提供されるとともに、中心ボアの中間部分の壁にも形成されてもよい。
全ての実施形態において、ガス交換弁は排気弁として特に好適である。
本発明による排気弁のさらなる目的、特徴、利点、および性質は、以下の詳細説明から明らかになるであろう。
本明細書の以下の詳述部分では、本発明が、下記の図面に示される例示的実施形態を参照して、より詳細に説明される。
クロスヘッド式大型2行程ユニフローディーゼルエンジンの上部を断面図で示している。 本発明による排気弁を断面図で示している。 図2の排気弁の上部の詳細を断面図で示している。 図2および3の排気弁の上部に形成される、本発明によるスピンドル延長装置を断面図で示している。 本発明によるスピンドルの上部を斜視図で示している。 図6A−Hは、排気弁開閉サイクル中のスピンドル移動の様々な段階における、排気弁のアクチュエータ部内の油圧油の流れを示す断面図である。図6Aはスピンドルがその最も上の位置にある状態を示している。このとき弁は閉じられており、開弁に備えている。図6Bは、スピンドルがその下方への移動中の位置にある状態を示し、図6Cは、スピンドルがその下方への移動中に制動を受ける段階に達する位置にある状態を示す。図6Dは、スピンドルがその最も伸び切った位置にある状態を示しており、このとき排気弁は完全に開いている。図6Eは、排気弁の閉弁開始時の油圧油の流れを示している。図6Fは、制動室からの流出が始まる位置にスピンドルが移動している状態を示し、図6Gは、ピストンが係合する位置にスピンドルが移動している状態を示す。図6Hは、スピンドルがその最も上の位置に戻った状態を示す。
好適な実施形態の詳細な説明
以下では、本発明に従うガス交換弁が排気弁に関して説明され、本発明に従うガス交換弁が好適な実施形態によって説明される。
図1は、クロスヘッド型の大型低速運転2行程ユニフローディーゼルエンジンで使用される、ユニフロータイプのシリンダ100を示す。クロスヘッド型の大型低速運転2行程ユニフローディーゼルエンジンは、通常、3−16個のシリンダを有する。シリンダ100は、エアーボックス103内に位置する掃気ポート102を有し、掃気ポート102には、掃気受け(図示せず)から、例えばターボチャージャ(図示せず)によって加圧された掃気が供給される。
排気弁1は、シリンダカバー124'内で、シリンダ上部の中央に配置される。エンジンの膨張行程の終了段階において、排気弁1は、エンジンピストン105が掃気ポート102を越えて下行する前に開弁する。それによって、燃焼室106内でピストン105の上方に存在する燃焼ガスは、排気受け108の中へと開口する排気通路107を通って流出する。排気弁1は、ピストン105の上方移動中に再び閉弁するが、この閉弁時期は、例えば後の燃焼における所望の有効圧縮比に依存して、調節可能である。閉弁運動中、排気弁1は、空気圧バネ123によって上向きに(燃焼室106から離れる方向に)付勢される。
排気弁1は油圧駆動型アクチュエータ109によって開弁される。油圧流体、例えば油圧油は、圧力導管110を通して供給される。圧力導管110は、アクチュエータ109上のポート80を、コンソール113に支持される配電ブロック112の頂面上の制御ポートに接続する。コンソール113は油圧油用の高圧導管114に接続される。この油圧油は、例えば200〜500バールの範囲の圧力(例えば300バール)で、コモンレール(図示せず)から供給される。コモンレールはまた、燃料噴射システム用の高圧流体源としての役割を果たしてもよい。
コモンレール内の油圧油は、弁アクチュエータ109を直接駆動するために使用されてもよいし、圧力増幅器/分離器を介して間接的に駆動するために使用されてもよい。この分離器は、コモンレール内の油圧油から分離する。コモンレール内の油圧油は、例えば燃料油でありうる。コモンレール式燃料システムの圧力は、運転速度や負荷条件等のエンジン動作状態に応じて変動する。典型的には、大型2行程ディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料システムの圧力は、800バールから2000バールの間で変動する。
弁アクチュエータ109用の専用コモンレールが使用される場合、油圧油は、貯蔵タンク(図示せず)からポンプ場(図示せず)を通して供給することができる。この油圧油は、例えば、標準的な油圧油であってもよいが、好ましくは、エンジンの潤滑油が油圧油として使用される。油圧システムはエンジンの油だめから送給される。
内燃機関は、中速4行程ディーゼルまたはガスエンジンであってもよいが、船舶内の推進エンジンや、発電所に設置する主機関として使用されうる低速2行程クロスヘッドディーゼルエンジンであってもよい。
エンジンの各シリンダ100は電子制御ユニット115と関連付けられてもよい。電子制御ユニット115は、一般的な同期信号や制御信号を配線116から受信し、電子制御信号を例えば配線118を通じて制御弁117等へ伝送する。また、例えば配線173を通じて空気圧バネ123に電子制御信号を伝送する。シリンダあたり1つの制御ユニット115が設けられてもよく、または、いくつかのシリンダが同じ制御ユニット115に関連付けられてもよい。制御ユニット115はまた、全シリンダ共通の全体制御ユニットから信号を受信してもよい。
代替として(図示せず)、空気圧バネ123および/または制御弁117は、カム、すなわち、機械的油圧制御によって制御されてもよい。
制御弁117は、通常の任意のタイプであってもよい。制御弁117の構成および動作はよく知られており、本明細書の内容との関連では更なる説明は不要であろう。
排気弁1を開弁することが求められる時、制御ユニット115からの制御信号は制御弁117を作動させ、高圧流体が圧力導管110へと、従って油圧油供給ポート80へと自由にアクセスできるようする。排気弁1が閉弁されるべき時、制御弁117は、導管110内の高圧が、戻り配管122への接続によって排出されるように作動させられる。それによって空気圧バネ123は、排気弁をその閉弁位置へと押し進める。
図2は、シリンダ100の上部および排気弁1を通る断面をより詳細に示す。排気弁1は、例えば、図1におけるようなクロスヘッド式大型2行程ユニフローディーゼルエンジンに使用されるタイプである。
排気弁1は、弁体3から直立に立設されるスピンドル(またはステム)10を有する。スピンドル10は、底または下端12、上端11、中央部分13を有し、形状は細長く、縦軸Aを有する。
図2では、排気弁の開弁位置は、点線で描かれている弁体3'によって示されている。開弁位置にある弁体3'の位置は、閉弁位置にある弁体3の位置より距離Dだけ下方に示されている。閉弁位置で弁体3は弁座4に当接している。
スピンドル10の中央部分13はバネピストン125を支持する。バネピストン125は、圧力シールを形成するようにスピンドル上にしっかりと搭載され、また、空気圧シリンダ126内で縦方向に移動することができる。バネピストン125の下方にはバネ室127が設けられる。バネ室127は、好適な弁156を介して加圧空気供給源(図示せず)に接続される。加圧空気供給源は、例えば4.5バールなど所定の最小圧力以上の加圧空気で充填された状態にバネ室を維持し、それによって空気圧バネ123が提供される。空気圧バネ123は、スピンドル10に上向きのバイアスを提供し、弁座4に向かって弁体3を押勢する。3〜10バール等の他の空気圧もまた使用することができる。最小圧力は、空気圧バネ123に求めるバネ特性に従って選択される。いくつかの異なるシリンダ上のバネ室127を相互に接続することが可能であるが、好ましくは、各バネ室127は、加圧空気供給源における逆止め弁によってそれぞれ隔離される。バネ室127内の加圧空気は、バネピストン125に対して持続的な上向きの力を生成し、それによって、スピンドル10に対してもそのような力を生成する。したがって、弁体3は、弁座4に向かって、すなわち上向き方向に恒久的に押勢される。この上向きの力は、バネピストン125が、弁アクチュエータ109(以下参照)によって下向きに動かされ、逆止め弁156によって流出が防止されるバネ室127内の空気を圧縮すると増大することになる。
筐体128は、空気圧バネ123の周囲および上方に空洞129を画定する。この空洞は、空洞が大気圧を有するように排出管(図示せず)に接続される。
油圧弁アクチュエータ109は、アクチュエータシリンダ131およびスピンドル10のアクチュエータ部10'から形成される。アクチュエータシリンダ131は、筐体128の上部に支持されてもよく、または図示されるように、アクチュエータシリンダ131および筐体128は一体化された単一の部品として形成されてもよい。
スピンドル10のアクチュエータ部10'は、アクチュエータシリンダ131内の中心ボア6(例えば図3参照)の中に受容される。アクチュエータシリンダ131は弁アクチュエータ109のための動かない筐体を形成し、その中心ボア6は、スピンドルボア5の上部を形成する。中心ボア6は、上部閉鎖部132によってアクチュエータシリンダ131の上部では閉鎖されるが、スピンドルボア5の他の部分と連通しうるように、アクチュエータシリンダ131の底部には開口している。中心ボア6は、筐体128の中で、さらに排気弁1の下部において、スピンドルボア5と同軸方向に配列される。
図4は、排気弁1の弁アクチュエータ109の上部での拡大図を示す。この図を参照すると、アクチュエータシリンダ131の中心ボア6は、同軸ではあるが直径(又は断面積)が異なる複数の部分に分割される。最も上の部分6'は最も大きな直径を有し、中央部分6''は中間的な大きさの直径を有し、最も下の部分6'''は最も小さな直径を有する。最も上の部分6'と中央部分6''との間には、上向きに面した第1の棚部7が形成される。中央部分6''と最も下の部分6'''との間には、上向きに面した第2の棚部8が形成される。例えば、図3および6Aで示されるように、中心ボア6の最も下の部分6'''は、弁アクチュエータ109が空気圧バネ123に接続される、弁アクチュエータ109の底端まで延在する。中心ボア6の最も下の部分6'''は、底部閉鎖部133によって閉鎖される(図3参照)。底部閉鎖部133は開口部を有しており、その開口部にはスピンドル10のアクチュエータ部10'の下部分の第2の小径セクション16''が受容される。図3に描かれるように、中心ボア6の最も下の部分6'''には2つのチャンバ(室)が形成される。これらのチャンバはそれぞれ、中心ボア6の最下部6'''の第1の拡大部分65'、および中心ボア6の最下部6'''の第2の拡大部分65''の形態を有している。第1の拡大部分65'は第2の拡大部分65''の上方に形成される。第1の拡大部分65'は、ポート83を介して、アクチュエータシリンダ131の中に形成されるチャネル85に連通している。第2の拡大部分65''は、ポート80を介して圧力導管110に連通する。第1の拡大部分65'と第2の拡大部分65''との間には中間部分66が形成される。この中間部分66は中心ボア6の最下部6'''の一部であり、同じ直径または断面積を有する。中間部分66は、上縁66'(図6A参照)と、壁66''と、下縁66'''とを有する。壁66''は、中心ボア6の最下部6'''の表面と平行な表面を有する。
図5から理解され得るように、スピンドル10のアクチュエータ部10'は上側部分14を有する。上側部分14は直径d1を有する。直径d1は、中心ボア6の最下部6'''における摺動に適合される。アクチュエータ部10'はさらに、第1の小径セクション16'、上側部分14と同じ直径d1を有するシーリングセクション16、およびシーリングセクション16の下方にある第2の小径セクション16''といった、3つのセクションに分割された下部分を有する。第1の小径セクション16'および第2の小径セクション16''は同じ直径(または円柱状でなければ断面積)を有してもよく、または異なる直径を有してもよいが、両方とも上側部分14およびシーリングセクション16の直径よりも小さい。最も下に位置する第2のセクション16''は、空気圧バネ123の中でスピンドル10の中央部分13に接続する。
シーリングセクション16は(底部閉鎖部133とともに)、油圧油がチャンバまたは(大気圧になっている)空洞129へ漏出しないように中心ボア6を密閉する。
スピンドル10のアクチュエータ部10'の上側部分14の上端14'には上側環状面15が形成される。上側部分14の下端14''と第1の小径セクション16'との間には、下向きに面した棚部18が形成される。第1の小径セクション16'とセクション16との間には、上向きに面した棚部17が形成される。セクション16と第2の小径セクション16''との間には下向きに面した棚部17'が形成される。
上側部分14の下端14'において、少なくとも1つのスリット19が外面に形成される。1つまたは複数のスリット19は、スピンドル10の縦軸Aに平行な縦方向に延びており、上側部分14の下端14'に陥没または溝として形成される。各スリット19は上端19'および下端19''を有する。各スリット19は、その下端19''及び下向きに面した棚部18に向かって深さが増大し、棚部18に開口する。スリットの数は1つでもよく、または複数のスリットが上側部分14の周囲に配されてもよい。好ましくは3−20個のスリット19が設けられる。1つよりも多くのスリット19が設けられる場合、スリットの長さ(軸Aの方向に上端19'から下端19''まで)は全て同じであってもよい。別の実施形態(図示せず)では各スリット19は異なる長さを有する。
別の実施形態(図示せず)では、スリット19は、代替として、中心ボア6の最下部6'''の一部である中間部分66の壁に形成されてもよい。1つまたは複数のスリット19が、スピンドル10の縦軸Aと平行な縦方向に延び、中間部分66に陥没または溝として形成される。各スリット19は上端19'および下端19''を有する。各スリット19は、その上端19'および中間部分66の上縁66'、ならびに第1の拡大部分65'へ向かって深さが増大し、第1の拡大部分65'へ開口する。スリットの数は1つでもよく、または複数のスリットが中間部分66の周りに配されてもよい。好ましくは3−20個のスリット19が設けられる。1つよりも多くのスリット19が設けられる場合、スリットの長さ(軸Aの方向に上端19'から下端19''まで)は全て同じであってもよい。別の実施形態(図示せず)では各スリット19は異なる長さを有する。
さらなる実施形態(図示せず)では、スリット19は、上記で説明されるように、中間部分66に、およびスピンドル10の上側部分14の下端14''に形成される。
本願において、スリットや溝、陥没とは、他の面に対して窪んでいる底面を有する構造であると理解されるべきである。ここで他の面とは、スピンドル10の円柱状上側部分14の外面である。スリット19が中心ボア6の最下部6'''の中間部分66に形成される場合では、他の面とはその場所にあるボア6の壁である。
ピストン90は、中心ボア6(スピンドルボア5の上部を形成する)内で摺動可能に配される。ピストン90は、円筒状主要部分91と、主要部分91の上方に設けられるカラー92とを有する。ピストン90は中心ボア90'を有する。中心ボア90'は、スピンドル10の上側部分14をその上端11において摺動可能に受容しうるように構成される。カラー92は、ピストン90の主要部分91より大きな直径(または断面積)を有する。主要部分91の直径は、中心ボア6の中央部分6''の中で摺動可能であるように、微小な隙間が形成されるような大きさにされる。カラー92の直径は、中心ボア6の最も上の部分6'内で摺動可能であるように、微小な隙間が形成されるような大きさにされる。ピストン90の中心ボア90'の中で、カラー92と主要部分91との間には、下向きに面した内棚部93が形成される。内棚部93は、スピンドル10の上側環状面15の外側部分と係わり合うように形成される。ピストン90はさらに、カラー92上に形成される、上向きに面した上面94を有する。この上面94は、スピンドル10の上側環状面15と同様に環状である。しかしながら、上面94の表面積は、スピンドル10の上側環状面15の面積よりかなり大きい。
ピストン90の外面には、カラー92と主要部分91との間に下向きに面した外部棚部95が形成される。主要部分91はさらに下面96を有する。下面96はリング状または環状である。
上部閉鎖部132の中には減衰室81が形成される。減衰室81は、中心ボア6の最も上の部分6'に開口する。減衰室81は、排気弁1の開弁段階において油圧油のための入口を提供する。また減衰室81は、排気弁1の閉弁段階においては油圧油のための出口を提供し、以下に更に説明されるように、スピンドルの上方移動運動を抑制する。減衰室81は、アクチュエータシリンダ131内の中心ボア6の中へ開口する。
既に述べたように、ピストン90は、スピンドル10の上端11においてその上側部分14に対して摺動してもよい。またピストン90は、中心ボア6の部分6'、6''、および6'''に対して摺動してもよい。
中心ボア6の上部分6'、上部閉鎖部132の下向きに面した表面132'、減衰室81、ピストン90の上向きに面した頂面、およびスピンドル10の上端11の間には、可変容積弁作動室60が画定される。可変容積弁作動室60はまた、減衰室81も含む。好ましくは、中心ボア6の上部分6'および減衰室81は、円錐面32の最も下の部分と減衰室81の壁との間の微小隙間を介して流体が常に行き来できるようにされている。これに加えて、又は代替として、中心ボア6の上部分6'と減衰室との間の流体的な接続が遮断されないようにするための複数のスリット39が設けられる。
既に述べたように、油圧油は、ポート80を介して弁アクチュエータ109に供給され排出される。ポート80は圧力導管110と接続しており、その端部110'は図6Aに見ることができる。ポート80は、圧力導管110を介して、制御弁117によって戻り配管122および高圧源に交互に接続される。
可変容積弁作動室60は、減衰室81内のポート82および導管85(図6A参照),ポート83を介して第1の圧力室65に接続される。第1の圧力室65は、以下の間に画定される。
・ 中心ボア6の最下部6'''
・ スピンドル10の上部10'の一部分14
・ 中心ボア6の第1の拡大部分65'
・ 中心ボア6の第2の拡大部分65''
・ スピンドル10の上側16' 小径セクションおよび下側16''小径セクションの間に形成されるスピンドル10のシーリングセクション16
供給ポート80は第2の拡大部分65''に接続する。第2の拡大部分65''は、中心ボア6の部分6''''(図3参照)を通して第1の拡大部分に接続する。少なくとも1つのポート83は、第1の拡大部分65'をチャネル85に接続する。1つのポート83につき1つのチャネル85が設けられる。各チャネル85は、チャネル85と減衰室81との間のポート82を通して減衰室81に接続する。
図4を再び参照する。スピンドルの上端11の中のボア20内には、スライダ30が設けられる。スライダ30は、バネ40によって上向き方向に付勢され、ボア20の縦方向に(軸Aと平行に)摺動可能である。スライダ30は上向きに面した表面31を有する。またスライダ30は、排気弁の閉弁中にスピンドル10の上向きの運動にブレーキをかけるべく上記の減衰室81と協働するように構成される円錐面32(図5参照)を有する。スライダ30は、スピンドルの長さ調節機構の役割を果たす。他の実施形態では、スピンドル10の上端11は、代替として、スピンドルが固定された長さを有するように、スピンドル長さ調節機構を伴わずに形成されてもよい。この場合(図示せず)、上向きに面した表面31は、環状面15と同一平面上にあってもよく、対応する円錐面32が、スピンドル10の上側部分14の上端上に直接形成されてもよい。
図6A−Hを参照して、排気弁の開閉サイクルを説明する。
燃焼室106から燃焼または排ガスを排出するべく排気弁が開かれる時、燃焼室106内の圧力は非常に高い。このため、弁体3および弁スピンドル10の初期の下向き移動の間、排気弁1を開弁するためには大きな力が必要とされる。ピストン90は、以下に説明されるように、弁アクチュエータ109の圧力面の有効面積を増加させることによって、この初期段階を補助する。
制御弁117は、排気弁1を開弁するために高圧流体をポート80に供給する。油圧油は、第1の圧力室65および(チャネル85を介して)可変容積弁作動室60を加圧する。ここで油圧油の流れは図6Aで矢印301によって示されている。第1の圧力室65では、油圧油は、上側小径セクション16'とスピンドル10のセクション16との間の上向きに面した棚部17に作用する。第1の圧力室65および機能に関するさらなる詳細説明が以下に提供される。
チャネル85によって提供される流体接続を介する油圧油の流入は、減衰室81および中心ボア6の最も上の部分6'によって構成される可変容積弁作動室60内の圧力を上昇させる。圧力は、下向き方向へピストン90とともにスピンドル10を移動させるように、スライダ30の表面31、スピンドル10の上面15、およびピストン90の上面94に作用する。
図6Bの矢印302は、第1の圧力室65の中への油圧油の流入があり、その中の圧力を上昇させることを示す。圧力は、下向き方向にスピンドルを押し進めて排気弁1を開くように、スピンドルのセクション16上の上向きに面した棚部17に作用する。
油圧油は可変容積弁作動室60の中の圧力を上昇させ、その圧力は、ピストン90の上面94、上側環状面15、およびスピンドル10の上部11の上面31に(ならびに上向きに面した棚部17に)作用する。下向きに面した内棚部93もスピンドル10の上側環状面15の一部に当接する。これは、下向き方向にスピンドル10およびピストン90を押し進める(図6B参照)。
下向き方向にある距離を移動した後に、ピストン90の下向きに面した外部棚部95は、中心ボア6の最も上の部分6'と中央部分6''との間の上向きに面した棚部7に到達し、これに当接する前に停止する(図6B参照)。
中心ボア6のボア最も上の部分6''には、細長い陥没として、スピンドルの縦軸Aと平行に形成される、1つまたは複数の溝99(図4参照)が設けられる。溝99は、ピストン90の上方の空間とピストン90の下方の空間との間で、油圧油が行き来することを可能にする。下面95の面積が上向きに面した表面94の面積よりも小さいため、ピストン90は下向きに付勢されるので、油圧油は、ピストン90の下方から上方に通過させられる。溝99は、中心ボア6の最も上の部分6'と中央部分6''との間に形成される棚部7の上方で終端する。ピストン90の下向きに面した外部棚部95が、溝99の最下部を通過すると、油圧油は、ピストン90の下方の空間から上方の空間へと流れることができなくなる。これは、ピストン90の下方の空間内で圧力上昇を生じさせ、ピストン90の下向き移動を減速させ、最終的に、停止させるであろう。このように、小さな油圧圧力室が形成され、ピストン90の下向きの運動にブレーキをかけるために使用される。この圧力室は、ある程度油圧スプリングのように作用する。
従ってピストン90の下降運動は停止させられるが、一方で、スピンドル10は、その下降運動を続ける(図6C参照)。ピストンが更に下に移動することは妨げられている。図6Cには、ピストン90が上向きに面した棚部7によって止まっている一方で、スピンドル10はその下降運動を続けている様子が描かれている。アクチュエータ部10'の上側部分14はピストン90に対して下方に移動している。
このようにピストン90は、可変容積弁作動室60内の圧力が排気弁の開弁中に作用するための大きな面積を提供しており、それにより、加速機構の役割を果たし、燃焼室106の高圧に対して排気弁を開くのに役立っている。
いったん弁体3が弁座4から離れると、燃焼室106内の圧力は、燃焼ガスが排気管107を通って室106から流出することによって減少する。このため、完全に開弁するために排気弁1を下向き方向に移動させ続けるために必要な力は、開弁の初期段階よりも遥かに小さくて済む。したがって、ピストン90が停止された後、可変容積弁作動室60内の圧力は、スピンドル10の上部11の上側環状面15および上面31のみに作用するであろう(なお、この例では上面31はスライダ30上に存在する)。それにより、スピンドル10は、スピンドル10の上側部分14の下向きに面した棚部18が、可変容積弁作動室60への油圧油の流れを遮断するまでその下降運動を続け、スピンドル10は減速を始め停止に至る。これは、以下でさらに詳細に説明される。
排気弁1の開弁段階中のスピンドル10の下向き進行中に、スピンドル10の上側部分14の下向きに面した棚部18は、上側拡大部分65'と下側拡大部分65''との間に形成された中心ボアの中間部分66上の上縁66'を通過する。この状況は図6Cで図示されている。上縁66'の通過は、チャネル85への流れを遮断し始め、それによって可変容積弁作動室60への流れを遮断し始める。スピンドル10の上側部分14の下端に形成された1つまたは複数のスリット19は、スリット19の上端19'が中心ボアの中間部分66上の上縁66'を通過するまで、可変容積弁作動室60への流れが存在することを許す。従って、スリット19の下端19''から上端19'にかけて、スリット19は、可変容積弁作動室60への流れが存在しうる範囲を次第に減少させていく。図6Cにおいて、この様子が短い矢印303によって描かれている。可変容積弁作動室60への流れが存在しうる範囲が次第に減少していくことは、スピンドル10の下降運動に対してブレーキをかける作用を生じる。これは、可変容積弁作動室60の中の圧力が、上方に作用する空気圧バネ123の圧力とバランスするようになるためである。
図6Dでは、どのようにしてスリット19の上端19'が上縁66'を通過したかが示されている。可変容積弁作動室60への流れは存在しなくなっている。スピンドル10は下方に更に少し移動しており、スピンドル10のセクション16の下向きに面した棚部17'は、底部閉鎖部133に接触する寸前まで下がっている。スピンドル10の動きは制止させられ、停止させられている。可変容積弁作動室60内および(図6Dの矢印304によって示されるように)棚部17には、圧力が依然として作用している。これは、空気圧バネ123によって提供される圧力との釣り合いを保ち、燃焼室106が完全に空にされるまで排気弁1を開いて維持するためである。
スリット19は、排気弁1の開弁中にスピンドルの下降運動にブレーキをかけるための従来技術のソリューションと比べて、著しい改善を提供することが示されている。スリット19を採用することは、円錐面を採用するよりも、完全な開弁位置にある時の排気弁1の振動を低減している。
燃焼室106が空になると、排気弁1を閉じるために、制御弁117は油圧油源の圧力を遮断する。制御弁117は、ポート80の接続を高圧源から戻り配管122へと変更し、油圧油がポート80を通って逆流することを可能にする。空気圧バネ123はスピンドル10を上向きに付勢し、それによって、上記の二次圧力室65および可変容積弁作動室60内の油圧油の押出を開始する。
図6Eは、高圧源からの圧力が遮断され、空気圧バネ123の圧力により、スピンドルがその上向き移動を開始する直前の時期の状況を示す。棚部17への圧力は減少している。可変容積弁作動室60とポート80との間の流れは、依然として室65'を遮断しているスピンドル10の上側部分14によって、依然として妨げられている。
空気圧バネ123がスピンドル10を上方へ少し移動させると、1つまたは複数のスリット19の上端19'が、上側の拡大部分65'と下側の拡大部分65''との間に形成された中心ボアの中間部分66の上縁66'を通過する。すると、スリット19は下向きに面した棚部18へ向かってその深さが増していくために、ポート80とチャネル85との間の(従って可変容積弁作動室60との間の)流れの経路が徐々に開き始める。この流れの経路が開くことは、可変容積弁作動室60の中の油圧油が、チャネル85を介してポート80へと流れることを可能にする。これは可変容積弁作動室60の中のさらなる圧力降下を引き起こし、空気圧バネ123の圧力との釣り合いをさらに壊し、従ってスピンドルの上方運動が加速する。図6Fでは、流れの経路がちょうど開いたばかりの、チャネル85を通る比較的少ない流れが、短い矢印305によって示されている。図6Gでは、棚部18が室65'から出て行き、図6Gに長い矢印306で示されるように、可変容積弁作動室60から排出される流れは、室65'を完全に利用できるようになっている。
図6Fに示される状況では、スピンドル10自体のみが上向きに動いており、ピストン90は依然として上向きに面した棚部7から動いていない。したがって、上面31および環状面15のみが、可変容積弁作動室60から油圧油を押し出す。
スピンドル10が更に上方に移動すると、図6Gに示されるように、スピンドル10の上側環状面15は、最終的に、ピストン90の下向きに面した内棚部93に接触する。そして、その下側の停止位置(ピストン90の外部棚部95が上向きに面した棚部7によって停止する場所)から上方へ、ピストン90をスピンドル10と一緒に強制的に動かす。
ピストンの上面94は、面15と面31とを合わせたものよりも大きい。このため著しく大きな面積が可変容積弁作動室60の中の油圧油に作用する。これは、スピンドル10の上昇運動にブレーキをかける作用を生じる。
スピンドル10の上部11の上にある円錐面32が減衰室81に進入し、中心ボア6の上部分6'と減衰室81との間の流れの経路を徐々に閉じ始めると、スピンドル10の上昇運動にはブレーキがかけられ、最終的には停止する。円錐面32が減衰室に突入する時に、ポート80を通して減衰室から油圧油を押し出すことによって、残留運動エネルギーの大部分が吸収され、スピンドル10の上部11の上面33が、上部閉鎖部132の下向きに面した表面132'に穏やかに当接する。図6Hは、スピンドル10がその最も上の位置に到達しており、排気弁1が閉じられ、新しい開閉サイクルの準備ができている時の状況を示す。
弁スピンドル10には、排気管107内に位置する部分において、一組の羽根214が設けられる。この羽根は、排ガスが排気管107を通って流れる時、すなわち排気弁1が開いている時に、スピンドル10を強制的に回転させる。それによって、スピンドル10は、排気弁が開弁するたびに、少なくとも少しずつは回転するであろう。それによって、弁体3や弁座4が均一に摩耗することが実現され、また、スピンドル10およびスピンドルボア5に設けられて他の部分との接触が生じる棚部も均一に摩耗することが実現される。
上記で説明される空気圧バネ123は、戻り行程圧力室と、第1のピストンを後退位置に付勢するピストン表面とによって置換されてもよい。この実施形態(図示せず)は、ピストンを後退位置に付勢するために、加圧油圧油を圧力戻り行程室に供給することができる、若干変更された制御弁を要するであろう。第1のピストンの位置に対して戻り行程圧力室内の圧力を制御するために、上記で説明されたものと同じ原則原理を使用することができる。
本願による教示は例示の目的で具体的に説明されているが、そのような具体的事項は例示の目的のためのものに過ぎず、本願の教示の範囲から逸脱することなく、当業者によって、それに変更を行うことができるものであると理解されたい。
用語「備える」は、請求項において使用する際、他の要素またはステップが含まれることを除外しない。単数形の用語は、請求項において使用する際、複数形を除外しない。単一のプロセッサまたは他のユニットは、請求項に列挙するいくつかの手段の機能を実行してもよい。
本願の原々出願(特願2013−047589)の出願当初の特許請求の範囲に定義されていた実施形態を、以下に記載する。
[実施形態1]
クロスヘッド式大型2行程ユニフローディーゼルエンジンのための排気弁(1)であって:
スピンドルボア(5)と;
前記スピンドルボア(5)内に受容され、縦軸(A)を有する、弁スピンドル(10)と;
弁アクチュエータ(109)と;
前記弁アクチュエータ(109)の定置筐体に形成される中心ボアであって、前記スピンドルボア(5)の上部を形成する中心ボアと;
前記中心ボア(6)内に受容され、前記縦軸(A)の方向に並進運動可能である、前記スピンドル(10)の上側部分(14)と;
上縁(66')を有する、前記ボア(6)の中間部分(66)と;
前記排気弁(1)を開くための可変容積弁作動室(60)と;
を備え、
前記可変容積弁作動室(60)の上部にあるポートを介して、前記可変容積弁作動室(60)を加圧油圧油源に接続する油圧油通路と;
前記スピンドル(10)前記上側部分(14)の下端に形成される、少なくとも1つの軸方向の細長いスリット(19)であって、前記油圧油通路を経由する前記加圧油圧油源から前記可変容積弁作動室(60)への加圧油圧油の流れが、前記上側部分(14)が前記中間部分(66)を通過するにつれて次第に減少するように設けられる、少なくとも1つの軸方向の細長いスリット(19)と;
を特徴とする、排気弁。
[実施形態2]
前記少なくとも1つのスリットの深さは、前記スピンドル(10)の前記伸長軸(A)の方向に次第に深くなる、実施形態1に記載のガス交換弁(1)。
[実施形態3]
複数のスリット(19)が設けられる、実施形態1または2に記載のガス交換弁(1)。
[実施形態4]
前記複数のスリット(19)は、各々、前記スピンドル(10)の前記伸長軸(A)の方向に異なる長さを有する、実施形態3に記載のガス交換弁(1)。
[実施形態5]
前記少なくとも1つのスリット(19)は、前記スピンドル(10)の上側部分(14)の下端(14'')において外面に形成される、実施形態1から4のいずれかに記載のガス交換弁(1)。
[実施形態6]
前記少なくとも1つのスリット(19)の各々は、上端(19')及び下端(19'')を有し、前記下端(19'')および前記スピンドル(10)の前記上側部分(14)の下向きに面した棚部(18)に向かって深さが増し、前記棚部(18)に開口する、実施形態5に記載のガス交換弁(1)。
[実施形態7]
前記少なくとも1つのスリット(19)は、前記中心ボア(6)の前記中間部分(66)の壁に形成される、実施形態1から6のいずれかに記載のガス交換弁(1)。
[実施形態8]
前記少なくとも1つのスリット(19)のそれぞれは、上端(19')及び下端(19'')を有し、前記上端(19'')および前記中間部分(66)の上縁(66')ならびに前記中心ボア(6)の第1の拡大部分(65')に向かって深さが増し、前記第1の拡大部分(65')に開口する、実施形態7に記載のガス交換弁(1)。
[実施形態9]
排気弁である、実施形態1から8のいずれかに記載のガス交換弁(1)。

Claims (8)

  1. クロスヘッド式大型2行程ユニフローディーゼルエンジンのための排気弁(1)であって:
    スピンドルボア(5)と;
    前記スピンドルボア(5)内に受容され、縦軸(A)を有する、弁スピンドル(10)と;
    前記弁スピンドル(10)の一端に設けられ、弁座(4)と協働する弁体(3)と;
    弁アクチュエータ(109)と;
    前記弁スピンドル(10)を制御しうるように該弁スピンドル(10)に接続され、該弁スピンドル(10)を前記弁座(4)の方へ押勢する空気圧バネ(123)と;
    前記弁アクチュエータ(109)の定置筐体に形成される中心ボア(6)であって、前記スピンドルボア(5)の上部を形成する中心ボア(6)と;
    前記中心ボア(6)内に受容され、前記縦軸(A)の方向に並進運動可能である、前記弁スピンドル(10)の上側部分(14)と;
    前記空気圧バネ(123)の押勢力に抗して前記排気弁(1)を開くための可変容積弁作動室(60)と;
    を備え、
    前記中心ボア(6)の中間部分(66)であって、前記中心ボア(6)の第1の拡大部分(65')を有し、前記第1の拡大部分(65')の下側の境界が前記中間部分(66)の上縁(66')を形成するする、中間部分(66)と;
    前記可変容積弁作動室(60)の上部にあるポートを介して、前記可変容積弁作動室(60)を加圧油圧油源に接続する油圧油通路と;
    前記弁スピンドル(10)前記上側部分(14)の下端に形成され、前記弁スピンドルが前記中間部分(66)を通る際に前記油圧油経路の一部を形成する、少なくとも1つの軸方向の細長いスリット(19)であって、前記排気弁(1)の開弁過程の終段階において、前記油圧油通路を経由する前記加圧油圧油源から前記可変容積弁作動室(60)への加圧油圧油の流れが、前記上側部分(14)の下端が前記中間部分(66)の前記上縁(66')をスライドするにつれて次第に減少するように設けられる、少なくとも1つの軸方向の細長いスリット(19)と;
    を特徴とする、排気弁(1)。
  2. 前記少なくとも1つのスリットの深さは、前記弁スピンドル(10)の前記伸長軸(A)の方向に次第に深くなる、請求項1に記載の排気弁(1)。
  3. 複数のスリット(19)が設けられる、請求項1または2に記載の排気弁(1)。
  4. 前記複数のスリット(19)は、各々、前記弁スピンドル(10)の前記伸長軸(A)の方向に異なる長さを有する、請求項3に記載の排気弁(1)。
  5. 前記少なくとも1つのスリット(19)は、前記弁スピンドル(10)の上側部分(14)の下端(14'')において外面に形成される、請求項1から4のいずれかに記載の排気弁(1)。
  6. 前記少なくとも1つのスリット(19)の各々は、上端(19')及び下端(19'')を有し、前記下端(19'')および前記弁スピンドル(10)の前記上側部分(14)の下向きに面した棚部(18)に向かって深さが増し、前記棚部(18)に開口する、請求項5に記載の排気弁(1)。
  7. 前記少なくとも1つのスリット(19)の代わりに、又は前記少なくとも1つのスリット(19)と共に、前記中心ボア(6)の前記中間部分(66)の壁に設けられる少なくとも1つの第2のスリットを備える、請求項1から6のいずれかに記載の排気弁(1)であって、前記第2のスリットも、前記弁スピンドルが前記中間部分(66)を通る際に前記油圧油経路の一部を形成する、軸方向の細長いスリットであって、前記排気弁の開弁過程の最終段階において、前記油圧油通路を経由する前記加圧油圧油源から前記可変容積弁作動室(60)への加圧油圧油の流れが、前記上側部分(14)が前記中間部分(66)を通過するにつれて次第に減少するように形成される、排気弁(1)。
  8. 前記少なくとも1つのスリット(19)のそれぞれは、上端(19')及び下端(19'')を有し、前記上端(19'')および前記中間部分(66)の上縁(66')に向かって深さが増す、請求項7に記載の排気弁(1)。
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