JP6430703B2 - 光ファイバデバイス - Google Patents

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本発明は、レーザ光伝送用の光ファイバデバイスに関する。
レーザ光は非常にコヒーレンスの高い光であるため、例えば、レーザ光を用いたレーザイメージングの用途では、画像にレーザ光の干渉によるスペックルノイズが発生するといった問題がある。
このスペックルノイズを除去するための手段として、特許文献1には、レーザ光の光路に回転する拡散素子を設けることが開示されている。また、特許文献2〜4には、レーザ光を伝送する光ファイバを振動させることが開示されている。
特開平6−208089号公報 特開2003−156698号公報 特開2004−354671号公報 特開2008−112783号公報
しかしながら、拡散素子を利用してスペックルノイズを除去する場合、拡散素子を透過させた際のレーザ光のエネルギーロスが大きいために光の利用効率が低くなるという問題がある。また、ハイパワーレーザ光の伝送用途では、エネルギーロスに伴う発熱が生じるために使用が制限されるという問題もある。
光ファイバを振動させてスペックルノイズを除去する場合、期待する程のスペックルノイズの除去効果が得られないという問題がある。
本発明の課題は、スペックルノイズを効果的に除去することができる光ファイバデバイスを提供することである。
発明は、レーザ光伝送用の光ファイバを含む光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線の前記光ファイバを振動させるように設けられた振動素子とを備えた光ファイバデバイスであって、前記光ファイバは、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分を有し、前記振動素子は、前記光ファイバ心線における前記光ファイバがファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分よりも入射端側の部分、又は、前記曲げられた部分よりも出射端側の部分に接触するように設けられている。
本発明によれば、振動手段により振動させるレーザ光伝送用の光ファイバのコアの横断面形状が非円形であることにより、スペックルノイズを効果的に除去することができる。また、別の本発明によれば、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分を有するレーザ光伝送用の光ファイバを振動手段により振動させることにより、スペックルノイズを効果的に除去することができる。
実施形態1の光ファイバケーブルの構成を示す図である。 実施形態1の光ファイバ心線の斜視図である。 (a)及び(b)は、実施形態1の光ファイバ心線の変形例の横断面である。 (a)は、実施形態1の光ファイバ心線の振動素子への配設態様を示す平面図であり、(b)は、図4(a)におけるIVB-IVB拡大断面図である。 (a)は、実施形態1の光ファイバ心線の振動素子への配設態様の変形例を示す平面図であり、(b)は、図5(a)におけるVB-VB拡大断面図である。 実施形態2の光ファイバケーブルの構成を示す図である。 実施形態2の光ファイバ心線の斜視図である。 実施形態2の光ファイバ心線を曲げた状態を示す縦断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態2の光ファイバ心線における振動素子の配設位置を説明する図である。 (a)は、実施形態2の光ファイバ心線の振動素子への配設態様を示す平面図であり、(b)は、図10(a)におけるXB-XB拡大断面図である。 (a)は、実施形態2の光ファイバ心線の振動素子への配設態様の変形例を示す平面図であり、(b)は、図11(a)におけるXIB-XIB拡大断面図である。 (a)は、実施例で用いた試験評価装置の構成を示す図であり、(b)は、図12(a)におけるXIIB-XIIB拡大断面図である。
以下、実施形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る光ファイバケーブル10を示す。この実施形態1に係る光ファイバケーブル10は、レーザ光を用いたレーザイメージング用途やレーザ加工用途におけるレーザ光伝送用の光ファイバデバイスである。
実施形態1に係る光ファイバケーブル10は、光ファイバ心線11と、その光ファイバ心線11の少なくとも一部分を振動させるように設けられた振動素子12(振動手段)とを備え、光ファイバ心線11の入射端及び出射端に光コネクタ11aが取り付けられている。実施形態1に係る光ファイバケーブル10の長さは例えば0.5〜5mである。
図2は、光ファイバ心線11を示す。
光ファイバ心線11は、光ファイバ111とそれを被覆するように設けられたジャケット112とを有する。光ファイバ心線11の外径は例えば200〜500μmである。
光ファイバ111は、ファイバ中心の高屈折率のコア111aとそれを被覆するように設けられた低屈折率のクラッド111bとを有するいわゆるマルチモードファイバである。そして、コア111aの横断面形状は非円形である(図2では正七角形)。光ファイバ111のファイバ径は例えば200〜500μmである。コア111aの最大外径は例えば100〜400μmである。
ここで、実施形態1に係る光ファイバケーブル10において、振動素子12により光ファイバ心線11を振動させると、光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111も振動し、その振動によって光ファイバ111のコア111a及びクラッド111bが微小に変形して密度変化を生じる。このとき、コア111a及びクラッド111bの密度が変化するのに伴って屈折率も変化し、そのためにコア111aを伝搬するレーザ光のモードが別モードへと変換され、その結果、レーザ光が経時的に変動して平均化されることとなってスペックルノイズが除去される。そして、この実施形態1に係る光ファイバケーブル10では、コア111aの横断面形状が非円形であることにより、コア111aの横断面形状が円形である場合に比べてスペックルノイズを効果的に除去することができ、しかもフラットトップのニアフィールドパターンを得ることができる。これは、コア111aの横断面形状が非円形であることから、いわゆるスキューモードが少ないということが関係しているものと考えられる。
光ファイバ111のコア111aの横断面形状は、非円形であれば、特に限定されるものではなく、図2に示す正七角形や図3(a)に示す正方形などのような正多角形乃至多角形であってもよく、また、図3(b)に示す円形から弓形を除いたいわゆるD形等であってもよく、さらに、その他の不定形の形状であってもよい。
光ファイバ111は、コア111a及びクラッド111bのいずれもが石英ガラスで形成されたいわゆるシリカファイバであってもよく、また、コア111aが石英ガラスで形成され且つクラッド111bがアクリル樹脂等のポリマー樹脂で形成されたいわゆるポリマークラッドファイバであってもよく、さらに、コア111a及びクラッド111bのいずれもがポリマー樹脂で形成されたプラスチックファイバであってもよい。スペックルノイズの除去効果を高める観点からは、振動素子12により振動を与えた際の変形が大きく、その変形による密度変化及びそれに伴う屈折率変化も大きいことから、ポリマークラッドファイバ及びプラスチックファイバが好ましい。加えて、出射光のビームの拡がりも考慮するとポリマークラッドファイバがより好ましい。
光ファイバ111は、クラッド111bを被覆するように設けられたサポート層を有していてもよいが、振動素子12からの振動をコア111a及びクラッド111bに効果的に伝えてスペックルノイズの除去効果を高める観点から、コア111a及びクラッド111bのみの2層構造を有することが好ましい。
ジャケット112は、例えば、紫外線硬化型樹脂の単一層で構成されていてもよく、また、薄肉のシリコーン樹脂等の内側層と厚肉のナイロン樹脂等の外側層との二層で構成されていてもよい。振動素子12からの振動をコア111a及びクラッド111bに効果的に伝えてスペックルノイズの除去効果を高める観点からは、ジャケット112の厚さは、薄いことが好ましく、具体的には、好ましくは50μm以下、より好ましくは25μm以下である。
振動素子12は、例えばプレート状のピエゾ振動子などの超音波振動子により構成されている。振動素子12には交流電源からの交流の振動電圧が印加されるが、その振動周波数は、例えば10〜50kHzである。なお、大きな振動を発生させる観点からは、振動電圧を振動素子12の共鳴周波数に一致させることが好ましい。
光ファイバ心線11における振動素子12の配設位置は、特に限定されるものではなく、光ファイバ心線の長さ方向の中央、中央よりも入射端側、及び中央よりも出射端側のいずれであってもよく、また、それらのうちの複数の位置であってもよい。
光ファイバ心線11への振動素子12の配設態様は、光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111の少なくとも一部分を振動させる態様であれば特に限定されるものではないが、スペックルノイズの除去効果を高める観点から、一定長さの光ファイバ心線11の外周面に振動素子12が直接的に接触していることが好ましい。なお、光ファイバ心線11の振動が与えられる部分及び振動素子12は、基板等の支持部材に支持固定されていてもよい。光ファイバ心線11と振動素子12との接触長さは、効果的にスペックルノイズを除去する観点から、好ましくは10mm以上、より好ましくは30mm以上である。
光ファイバ心線11への振動素子12の配設態様としては、図4(a)及び(b)に示すように、光ファイバ心線11における直線状に延びる部分に振動素子12が接触するように設けられていてもよい。
光ファイバ心線11と振動素子12との接触長さを長くしてスペックルノイズの除去効果を高める観点からは、図5(a)及び(b)に示すように、光ファイバ心線11を巻き線とし、その巻き線の一部分において光ファイバ心線11が例えば2〜10列に並列して延びる部分に振動素子12が接触するように設けられていてもよい。また、光ファイバ心線11の巻き線には、複数の振動素子12が周方向に間隔をおいて配設されていてもよく、さらに、光ファイバ心線11の巻き線の全体が振動素子12上に設けられていてもよい。コンパクト化の観点からは、巻き線における光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111の曲げ半径は、好ましくはファイバ径の1000倍以下、より好ましくはファイバ径の500倍以下である。一方、光ファイバ心線11からの出射光のビームの広がりを抑制してビーム品質を高める観点からは、巻き線における光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111の曲げ半径は、好ましくはファイバ径の200倍以上、より好ましくはファイバ径の250倍以上である。
なお、光ファイバ111の強度が許せば、光ファイバ心線11から部分的にジャケット112を除去して露出した光ファイバ111に振動素子12が直接的に接触するように設けられていてもよい。また、光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111を振動させることができれば、光ファイバ心線11に振動伝達媒体を介して振動素子12が間接的に接触していてもよい。さらに、光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111の全体を振動素子12により振動させる態様であってもよい。
以上の構成の実施形態1に係る光ファイバケーブル10は、図1に仮想線で示すように、光ファイバ心線11の入射端に取り付けられた光コネクタ11aがレーザ光源Lに接続されて用いられる。このレーザ光源Lから出力されるレーザ光の波長は例えば400nm〜2μmであり、出力パワーは例えば数mW〜数十Wである。そして、この実施形態1に係る光ファイバケーブル10によれば、スペックルノイズを効果的に除去することができると共に、フラットトップのニアフィールドパターンを得ることができるので、レーザイメージング用途で用いた場合には高画質を得ることができ、また、レーザ加工用途で用いた場合には高加工品質を得ることができる。
(実施形態2)
図6は、実施形態2に係る光ファイバケーブル10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。この実施形態2に係る光ファイバケーブル10は、レーザ光を用いたレーザイメージング用途やレーザ加工用途におけるレーザ光伝送用の光ファイバデバイスである。
実施形態2に係る光ファイバケーブル10は、光ファイバ心線11と、その光ファイバ心線11の少なくとも一部分を振動させるように設けられた振動素子12(振動手段)とを備え、光ファイバ心線11の入射端及び出射端に光コネクタ11aが取り付けられている。実施形態2に係る光ファイバケーブル10の長さは例えば0.5〜5mである。
図7は、光ファイバ心線11を示す。
光ファイバ心線11は、光ファイバ111とそれを被覆するように設けられたジャケット112とを有する。光ファイバ心線11の外径は例えば200〜500μmである。
光ファイバ111は、ファイバ中心の高屈折率のコア111aとそれを被覆するように設けられた低屈折率のクラッド111bとを有するいわゆるマルチモードファイバである。光ファイバ111のコア111aの横断面形状は図7に示すように円形である。光ファイバ111のファイバ径は例えば200〜500μmである。コア111aの直径は例えば100〜400μmである。
光ファイバ111は、図8に示すように、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径Rで曲げられた部分を有する。
ここで、実施形態2に係る光ファイバケーブル10において、振動素子12により光ファイバ心線11を振動させると、光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111も振動し、その振動によって光ファイバ111のコア111a及びクラッド111bが微小に変形して密度変化を生じる。このとき、コア111a及びクラッド111bが密度変化するのに伴って屈折率も変化し、そのためにコア111aを伝搬するレーザ光のモードが別モードへと変換され、その結果、レーザ光が経時的に変動して平均化されることとなってスペックルノイズが除去される。そして、この実施形態2に係る光ファイバケーブル10では、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分を有する光ファイバ111を振動素子12により振動させることにより、スペックルノイズを効果的に除去することができる。これは、小さい曲率半径で曲げられた光ファイバ111を振動させることにより、レーザ光のモード変換が促進されるためであると考えられる。
光ファイバ111の曲げ半径Rは、ファイバ径の200倍以下であるが、また、好ましくは100倍以上、より好ましくは140倍以上である。
光ファイバ111は、コア111a及びクラッド111bのいずれもが石英ガラスで形成されたいわゆるシリカファイバであってもよく、また、コア111aが石英ガラスで形成され且つクラッド111bがアクリル樹脂等のポリマー樹脂で形成されたいわゆるポリマークラッドファイバであってもよく、さらに、コア111a及びクラッド111bのいずれもがポリマー樹脂で形成されたプラスチックファイバであってもよい。スペックルノイズの除去効果を高める観点からは、振動素子12により振動を与えた際の変形が大きく、その変形による密度変化及びそれに伴う屈折率変化も大きいことから、ポリマークラッドファイバ及びプラスチックファイバが好ましい。加えて、出射光のビームの拡がりも考慮するとポリマークラッドファイバがより好ましい。
光ファイバ111は、クラッド111bを被覆するように設けられたサポート層を有していてもよいが、振動素子12からの振動をコア111a及びクラッド111bに効果的に伝えてスペックルノイズの除去効果を高める観点から、コア111a及びクラッド111bのみの2層構造を有することが好ましい。
ジャケット112は、例えば、紫外線硬化型樹脂の単一層で構成されていてもよく、また、薄肉のシリコーン樹脂等の内側層と厚肉のナイロン樹脂等の外側層との二層で構成されていてもよい。振動素子12からの振動をコア111a及びクラッド111bに効果的に伝えてスペックルノイズの除去効果を高める観点からは、ジャケット112の厚さは、薄いことが好ましく、具体的には、好ましくは50μm以下、より好ましくは25μm以下である。
振動素子12は、例えばプレート状のピエゾ振動子などの超音波振動子により構成されている。振動素子12には交流電源からの交流の振動電圧が印加されるが、その振動周波数は、例えば10〜50kHzである。なお、大きな振動を発生させる観点からは、振動電圧を振動素子12の共鳴周波数に一致させることが好ましい。
光ファイバ心線11における振動素子12の配設位置は、特に限定されるものではなく、図9(a)に示すように、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分であってもよく、また、図9(b)に示すように、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分よりも上流側、つまり、入射端側の部分であってもよく、さらに、図9(c)に示すように、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分よりも下流側、つまり、出射端側の部分であってもよい。なお、これらのうちの複数の位置に振動素子12が配設されていてもよい。
光ファイバ心線11への振動素子12の配設態様は、特に限定されるものではないが、スペックルノイズの除去効果を高める観点から、一定長さの光ファイバ心線11の外周面に振動素子12が直接的に接触していることが好ましい。なお、光ファイバ心線11の振動が与えられる部分及び振動素子12は、基板等の支持部材に支持固定されていてもよい。光ファイバ心線11と振動素子12との接触長さは、効果的にスペックルノイズを除去する観点から、好ましくは10mm以上、より好ましくは30mm以上である。
光ファイバ心線11への振動素子12の配設態様としては、図10(a)及び(b)に示すように、光ファイバ心線11におけるU字状に曲げられた部分に振動素子12が接触するように設けられていてもよい。
光ファイバ心線11と振動素子12との接触長さを長くしてスペックルノイズの除去効果を高める観点からは、図11(a)及び(b)に示すように、光ファイバ111における曲げ半径がファイバ径の200倍以下となるように光ファイバ心線11を巻き線とし、その巻き線の一部分において光ファイバ心線11が例えば2〜10列に並列して延びる部分に振動素子12が接触するように設けられていてもよい。また、光ファイバ心線11の巻き線には、複数の振動素子12が周方向に間隔をおいて配設されていてもよく、さらに、光ファイバ心線11の巻き線の全体が振動素子12上に設けられていてもよい。スペックルノイズを効果的に除去すると共にコンパクト化の観点からは、巻き線における光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111の曲げ半径は小さくした方が良いが、あまり小さくし過ぎると、出射光のビームの拡がりが大きくなりすぎ、十分なビーム品質が得られなくなる可能性があるため、用途に応じて曲げ半径を設定すればよい。
なお、光ファイバ111の強度が許せば、光ファイバ心線11から部分的にジャケット112を除去して露出した光ファイバ111に振動素子12が直接的に接触するように設けられていてもよい。また、光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111を振動させることができれば、光ファイバ心線11に振動伝達媒体を介して振動素子12が間接的に接触していてもよい。さらに、光ファイバ心線11に含まれる光ファイバ111の全体を振動素子12により振動させる態様であってもよい。
以上の構成の実施形態2に係る光ファイバケーブル10は、図6に仮想線で示すように、光ファイバ心線11の入射端に取り付けられた光コネクタ11aがレーザ光源Lに接続されて用いられる。このレーザ光源Lから出力されるレーザ光の波長は例えば400nm〜2μmであり、出力パワーは例えば数mW〜数十Wである。そして、この実施形態2に係る光ファイバケーブル10によれば、スペックルノイズを効果的に除去することができると共に、フラットトップのニアフィールドパターンを得ることができるので、レーザイメージング用途で用いた場合には高画質を得ることができ、また、レーザ加工用途で用いた場合には高加工品質を得ることができる。
以下に試験評価1〜3について説明する。それぞれの内容について表1に示す。
(試験評価1)
図12(a)及び(b)は試験評価装置20を示す。なお、実施形態と同一名称の部分は実施形態と同一符号で示す。
コアが石英ガラスで形成され且つクラッドがアクリル樹脂で形成されたポリマークラッドファイバを光ファイバとし、そのコアの横断面形状が正七角形である図2と同様の形態の光ファイバ心線A11を準備すると共に、その中間部を2周の巻き線とした。このとき、巻き線の半径を100mm以上とし、光ファイバ心線A11に含まれる光ファイバの光学特性に曲げ変形の影響が実質的に及ばないようにした。なお、光ファイバ心線A11の外径は350μm、光ファイバのファイバ径は300μm、コアの最大外径は250μm、及びジャケットは紫外線硬化型樹脂の単一層で形成され、その厚さは25μmであった。
一方、矩形のアクリル板21の1つの側辺部中央に円盤状のピエゾ振動子を振動素子12として設けたものを準備した。アクリル板21の振動素子12を設けた部分には、振動素子12の振動がアクリル板21に逃げてしまわないように円形孔22を形成し、その周縁には、振動素子12の上面がアクリル板21と面一になるように振動素子の下面外周部を支持する段差部23を形成した。なお、振動素子12の下面外周部をその段差部23に接着剤24で固定した。
続いて、光ファイバ心線A11の巻き線をアクリル板21上に載置し、振動素子12上に位置する部分では、光ファイバ心線A11が並列して延びるように配置して粘着テープ25で振動素子12に固定した。なお、光ファイバ心線A11の巻き線の他の2箇所の部分で粘着テープ25でアクリル板21に固定した。
また、光ファイバ心線A11の入射端を光学レンズ26を介してHe−Neレーザ27に接続する一方、出射端側には、光ファイバ心線A11からの出射光を光学レンズ28を介してモニタできるようにCCDカメラ29を設けた。
そして、He−Neレーザ27から波長633nm及び出力パワー3mWのレーザ光を光ファイバ心線A11に入射すると共に、振動素子12にVpp(peak to peak)10Vの交流電圧を印加して振動周波数20kHzで振動させ、光ファイバ心線A11に振動を与えた。
このとき、光ファイバ心線A11からの出射光をCCDカメラ29でモニタすると共に、CCD画素毎の輝度を分析し、下記(1)式に従ってスペックルコントラストCを算出した。
C=σ/I (ここで、σ:輝度ばらつきの標準偏差、I:輝度平均) (1)
この光ファイバ心線A11では、スペックルコントラストC=0.06であった。なお、出射光のビームの拡がりは認められなかった。
以上のことから、光ファイバのコアの横断面形状が正七角形であると、スペックルコントラストCが小さく、従って、スペックルノイズが効果的に除去されることが分かる。
(試験評価2)
コア及びクラッドが石英ガラスで形成されたシリカファイバを光ファイバとし、そのコアの横断面形状が円形である図7と同様の形態の光ファイバ心線Bを準備すると共に、その中間部を5周の巻き線とした。このとき、光ファイバ心線Bに含まれる光ファイバの曲げ半径の最小値が25mmとなるように巻き線を形成した。なお、光ファイバ心線Bの外径は200μm、光ファイバのファイバ径は125μm、コアの直径は115μm、及びジャケットは紫外線硬化型樹脂の単一層で形成され、その厚さは約40μmであった。巻き線部分での光ファイバの曲げ半径はファイバ径の200倍であった。
そして、光ファイバ心線A11と同様の試験を行ったところ、スペックルコントラストC=0.15であった。なお、出射光のビームに少し拡がりが認められた。
また、光ファイバ心線Bの巻き線の半径を100mm以上とし、光ファイバ心線Bに含まれる光ファイバの光学特性に曲げ変形の影響が実質的に及ばないようにしたことを除いて同様に試験したところ、スペックルコントラストC>0.3であった。なお、出射光のビームの拡がりは認められなかった。
以上のことから、光ファイバにおける曲げ半径がファイバ径の200倍となるように曲げられた部分を振動させると、スペックルコントラストCが小さく、従って、スペックルノイズが効果的に除去されることが分かる。
(試験評価3)
コアが石英ガラスで形成され且つクラッドがアクリル樹脂で形成されたポリマークラッドファイバを光ファイバとし、そのコアの横断面形状が円形である図7と同様の形態の光ファイバ心線Cを準備すると共に、その中間部を5周の巻き線とした。このとき、光ファイバ心線Cに含まれる光ファイバの曲げ半径の最小値が35mmとなるように巻き線を形成した。なお、光ファイバ心線Cの外径は300μm、光ファイバのファイバ径は250μm、コアの直径は210μm、及びジャケットは紫外線硬化型樹脂の単一層で形成され、その厚さは25μmであった。巻き線部分での光ファイバの曲げ半径はファイバ径の140倍であった。
そして、光ファイバ心線A11と同様の試験を行ったところ、スペックルコントラストC=0.073であった。なお、出射光のビームに少し拡がりが認められた。
また、光ファイバ心線Cの巻き線の半径を100mm以上とし、光ファイバ心線Cに含まれる光ファイバの光学特性に曲げ変形の影響が実質的に及ばないようにしたことを除いて同様に試験したところ、スペックルコントラストC>0.2であった。なお、出射光のビームの拡がりは認められなかった。
以上のことから、ファイバ径の140倍の曲げ半径で曲げられた部分を有する光ファイバを振動させると、スペックルコントラストCが小さく、従って、スペックルノイズが効果的に除去されることが分かる。また、曲げによるスペックルノイズ除去効果と、クラッドがポリマーであることのスペックルノイズ除去効果とが重畳していることが分かる。
Figure 0006430703
本発明は、レーザ光伝送用の光ファイバデバイスについて有用である。
10 光ファイバケーブル(光ファイバデバイス)
11 光ファイバ心線
11a 光コネクタ
111 光ファイバ
111a コア
111b クラッド
112 ジャケット
12 振動素子
20 試験評価装置
21 アクリル板
22 円形孔
23 段差部
24 接着剤
25 粘着テープ
26,28 光学レンズ
27 He−Neレーザ
29 CCDカメラ
L レーザ光源

Claims (1)

  1. レーザ光伝送用の光ファイバを含む光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線の前記光ファイバを振動させるように設けられた振動素子と、を備えた光ファイバデバイスであって、
    前記光ファイバは、ファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分を有し、
    前記振動素子は、前記光ファイバ心線における前記光ファイバがファイバ径の200倍以下の曲げ半径で曲げられた部分よりも入射端側の部分、又は、前記曲げられた部分よりも出射端側の部分に接触するように設けられている光ファイバデバイス。
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