JP6430295B2 - インテリジェントパワーモジュールの評価方法 - Google Patents

インテリジェントパワーモジュールの評価方法 Download PDF

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本発明は、電力用半導体チップを有するインテリジェントパワーモジュールの評価方法に関する。
従来、インテリジェントパワーモジュール(IPM:Intelligent Power Module)は、電力制御を行う電力用半導体チップと、電力用半導体チップを駆動する駆動回路と、電力用半導体チップにおける過電流または過熱を保護する機能を有する保護回路とを備えている。しかし、従来のインテリジェントパワーモジュールでは、ユーザーがインテリジェントパワーモジュールを使用する際の環境の変化、またはモジュール寿命の変化を検知することができない。従って、従来のインテリジェントパワーモジュールは、インテリジェントパワーモジュールの使用環境が悪化した場合、またはインテリジェントパワーモジュールの寿命(以下、モジュール寿命という)が進行した場合において、保護回路による保護機能が動作するか、またはインテリジェントパワーモジュールに不具合が生じて動作しなくなるまでユーザーによって継続的に使用される。
ここで、インテリジェントパワーモジュールの使用環境が悪化する場合としては、例えば、放熱グリースのポンピングアウトによって、インテリジェントパワーモジュールとヒートシンクとの間における熱抵抗が悪化する場合が挙げられる。また、モジュール寿命が進行する場合としては、例えば、サーマルサイクル寿命が進行する場合が挙げられ、当該サーマルサイクル寿命が進行すると電力用半導体チップとケースとの間における熱抵抗が悪化する。ここで、ケースとは、インテリジェントパワーモジュールを内包する外囲器のことをいう。
このような熱抵抗の悪化は、インテリジェントパワーモジュールの温度上昇を引き起こし、当該温度上昇が要因となってインテリジェントパワーモジュールに不具合が生じて動作しなくなる場合がある。インテリジェントパワーモジュールが動作しなくなると、当該インテリジェントパワーモジュール単体だけでなく、当該インテリジェントパワーモジュールを使用するユーザー側のシステムにも影響を与えることが多い。従って、ユーザーがインテリジェントパワーモジュールを使用する際の環境の変化、またはモジュール寿命を把握して適切な時期にメンテナンスを施す必要がある。
従来、インテリジェントパワーモジュールの性能を管理する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、電力半導体チップの温度が予め定められた温度を超えた回数を数え、当該回数に応じて電力半導体チップの状態をユーザーに知らせている。
特開2003−92871号公報
従来のインテリジェントパワーモジュールは、電力用半導体チップの温度(チップ温度)、またはケースの温度(ケース温度)に基づいて、電力用半導体チップを過熱から保護する保護機能を有している。しかし、当該保護機能は、チップ温度またはケース温度が予め定められた閾値を超えるまでは動作せず、電力用半導体チップの特性または使用環境が悪化した(変化した)ことを検知することができない。また、特許文献1でも、電力用半導体チップの特性または使用環境がどれくらい変化したのかを検知することができない。
従来、ヒートシンクの温度(ヒートシンク温度)に基づいて電力用半導体チップを保護する機能を有するインテリジェントパワーモジュールがある。しかし、この場合、インテリジェントパワーモジュールの周囲温度の上昇、またはインテリジェントパワーモジュールの損失の増加等を検知することはできるが、チップ温度はインテリジェントパワーモジュール内でしか検知できないため、電力用半導体チップとヒートシンクとの間における放熱状況の変化を検知することができない。
従来、複数のインテリジェントパワーモジュールに対して共通の閾値を用いているため、各インテリジェントパワーモジュールまたは当該各インテリジェントパワーモジュールを備える装置の特性のバラツキを考慮していない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、電力用半導体チップの特性の変化を検知することが可能なインテリジェントパワーモジュールの評価方法を提供することを目的とする。
発明によるインテリジェントパワーモジュールの評価方法は、電力用半導体チップを有するインテリジェントパワーモジュールの評価方法であって、(a)電力用半導体チップの温度であるチップ温度を検出する工程と、(b)インテリジェントパワーモジュールを内包するケースの温度であるケース温度を検出する工程と、(c)工程(a)で検出されたチップ温度と、工程(b)で検出されたケース温度とを記録する工程とを備え、工程(c)は、電力用半導体チップが駆動する第1のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度と、第1のタイミング後であって電力用半導体チップが駆動する第2のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度とを記録し、(d)第1のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度と、第2のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度とを比較し、当該比較結果に基づいてインテリジェントパワーモジュールの特性が変動しているか否かを判定する工程をさらに備え、工程(c)は、第1のタイミングより前であって電力用半導体チップが駆動していない第3のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度と、第2のタイミングより前かつ第1のタイミングより後であって電力用半導体チップが駆動していない第4のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度とをさらに記録し、工程(d)は、第3のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度と、第4のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度とを比較し、当該比較に基づいてチップ温度およびケース温度が変化しているか否かを判定し、工程(d)は、第1のタイミングで記録されたチップ温度から第2のタイミングで記録されたチップ温度までの変動と、第1のタイミングで記録されたケース温度から第2のタイミングで記録されたケース温度までの変動とを比較し、当該比較結果に基づいてインテリジェントパワーモジュールの特性が変動しているか否かを判定することを特徴とする。
本発明によると、インテリジェントパワーモジュールの評価方法は、電力用半導体チップを有するインテリジェントパワーモジュールの評価方法であって、(a)電力用半導体チップの温度であるチップ温度を検出する工程と、(b)インテリジェントパワーモジュールを内包するケースの温度であるケース温度を検出する工程と、(c)工程(a)で検出されたチップ温度と、工程(b)で検出されたケース温度とを記録する工程とを備え、工程(c)は、電力用半導体チップが駆動する第1のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度と、第1のタイミング後であって電力用半導体チップが駆動する第2のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度とを記録し、(d)第1のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度と、第2のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度とを比較し、当該比較結果に基づいてインテリジェントパワーモジュールの特性が変動しているか否かを判定する工程をさらに備え、工程(c)は、第1のタイミングより前であって電力用半導体チップが駆動していない第3のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度と、第2のタイミングより前かつ第1のタイミングより後であって電力用半導体チップが駆動していない第4のタイミングにおけるチップ温度およびケース温度とをさらに記録し、工程(d)は、第3のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度と、第4のタイミングで記録されたチップ温度およびケース温度とを比較し、当該比較に基づいてチップ温度およびケース温度が変化しているか否かを判定し、工程(d)は、第1のタイミングで記録されたチップ温度から第2のタイミングで記録されたチップ温度までの変動と、第1のタイミングで記録されたケース温度から第2のタイミングで記録されたケース温度までの変動とを比較し、当該比較結果に基づいてインテリジェントパワーモジュールの特性が変動しているか否かを判定するため、電力用半導体チップの特性の変化を検知することが可能となる。
本発明の実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュールの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュールの評価を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュールの構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュールの構成の他の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュールの構成の他の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュールの構成の他の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるモードの判定の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2によるインテリジェントパワーモジュールの構成の他の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2によるケース温度をメモリ回路に記録するタイミングを説明するための図である。 本発明の実施の形態2によるインテリジェントパワーモジュールの構成の他の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2によるケース温度をメモリ回路に記録するタイミングを説明するための図である。 本発明の実施の形態3によるインテリジェントパワーモジュールの構成の他の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4によるケース温度をメモリ回路に記録するタイミングを説明するための図である。 本発明の実施の形態5によるインテリジェントパワーモジュールの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5による駆動信号生成回路の構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態6によるインテリジェントパワーモジュールの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態7によるインテリジェントパワーモジュールの評価を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態7による外部にアラームを出力する構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態8によるインテリジェントパワーモジュールの構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態8によるインテリジェントパワーモジュールの構成の他の一例を示すブロック図である。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて以下に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュール1の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態1によるインテリジェントパワーモジュール1は、制御部2およびパワー部3から構成される。制御部2は、駆動回路4(駆動部)と、保護・エラー出力回路5と、メモリ回路6(メモリ部)と、電流検出回路7と、チップ温度検出回路8(チップ温度検出部)と、ケース温度検出回路9(ケース温度検出部)とを備えている。パワー部3は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)チップ10と、FWDi(Free Wheeling Diode)チップ11と、チップ温度センス12と、ケース温度センス13とを備えている。
駆動回路4は、電力用半導体チップであるIGBTチップ10を駆動する。具体的には、駆動回路4は、外部から入力された駆動信号Inに基づいてIGBTチップ10を駆動する。また、駆動回路4は、保護・エラー出力回路5からエラー遮断信号が入力されると、IGBTチップ10の駆動を停止する。
保護・エラー出力回路5は、IGBTチップ10を保護し、エラー時にはエラー出力Foを外部に出力する。具体的には、保護・エラー出力回路5は、電流検出回路7から入力されたIGBTチップ10のコレクタ電流Icの値(以下、単にコレクタ電流Icという)が予め定められた設定電流以上になると、駆動回路4にIGBTチップ10の駆動を停止させるためのエラー遮断信号を出力し、外部にエラー出力Foを出力する。すなわち、保護・エラー出力回路5は、電流検出回路7から入力されたコレクタ電流Icに基づいて、IGBTチップ10を過電流(OC:Over Current)および短絡(SC:Short Current)から保護し、外部にエラー出力する機能を有している。
また、保護・エラー出力回路5は、チップ温度検出回路8から入力されたIGBTチップ10のチップ温度Tjが予め定められた設定温度以上になると、駆動回路4にIGBTチップ10の駆動を停止させるためのエラー遮断信号を出力し、外部にエラー出力Foを出力する。すなわち、保護・エラー出力回路5は、チップ温度検出回路8から入力されたチップ温度Tjに基づいて、IGBTチップ10を過熱(OT:Over Temperature)から保護し、外部にエラー出力する機能を有している。
また、保護・エラー出力回路5は、ケース温度検出回路9から入力されたケースのケース温度Tcが予め定められた設定温度以上になると、駆動回路4にIGBTチップ10の駆動を停止させるためのエラー遮断信号を出力し、外部にエラー出力Foを出力する。すなわち、保護・エラー出力回路5は、ケース温度検出回路9から入力されたケース温度Tcに基づいて、IGBTチップ10を過熱(OT)から保護し、外部にエラー出力する機能を有している。
メモリ回路6は、チップ温度検出回路8で検出されたチップ温度Tjと、ケース温度検出回路9で検出されたケース温度Tcとを記録する。メモリ回路6に記録されたチップ温度Tjおよびケース温度Tcは、外部に出力可能である。
電流検出回路7は、IGBTチップ10のコレクタ電流Icを検出する。チップ温度検出回路8は、チップ温度センス12から入力された温度情報に基づいて、IGBTチップ10の温度であるチップ温度Tjを検出する。ケース温度検出回路9は、ケース温度センス13から入力された温度情報に基づいて、ケースの温度であるケース温度Tcを検出する。
チップ温度センス12は、IGBTチップ10内に設けられており、IGBTチップ10の温度を測定する。ケース温度センス13は、ケースの温度を測定する。
図2は、インテリジェントパワーモジュール1の評価を説明するためのフローチャートである。図2において、ユーザー側工程とは、ユーザーがインテリジェントパワーモジュール1を使用して任意の装置を組み立てて出荷するまでの工程のことをいう。また、市場運転とは、ユーザーが出荷したインテリジェントパワーモジュール1を備える装置が市場で運転されている状態のことをいう。
ステップS101において、ユーザーは、インテリジェントパワーモジュール1を使用して、例えば図3に示すような装置を組み立てる。図3に示す「モジュール」は、インテリジェントパワーモジュール1に対応している。具体的には、ケース17上の任意の箇所に絶縁基板19がはんだ18を介して設けられ、絶縁基板19上の任意の箇所にIGBTチップ10とケース温度センス13とがはんだ19を介して各々設けられている。また、図3に示す「ユーザー側装置」は、ユーザーが準備する装置(ここでは、ヒートシンク15)である。図3の例では、ユーザーは、ヒートシンク15上にグリース16を介してインテリジェントパワーモジュール1を配置して(組み立てて)いる。なお、ここでいう「ユーザー」とは、インテリジェントパワーモジュール1を使用して任意の装置を組み立てるユーザーのことをいう。図3では、IGBTチップ10とケース温度センス13とは、複数の絶縁基板19の各々に設けられている場合を示しているが、これに限るものではない。例えば、IGBTチップ10およびケース温度センス13は、同一の絶縁基板19上に設けられてもよい。以下で説明する図4〜6についても同様である。
ステップS102において、ユーザーは、組み立てた装置(ここでは、図3に示す装置)の特性を確認する。具体的には、ステップS107において、ユーザーは、予め定められた駆動条件でインテリジェントパワーモジュール1を駆動させ(第1のタイミングでインテリジェントパワーモジュール1を駆動させ)、インテリジェントパワーモジュール1の特性を確認する。このとき、チップ温度検出回路8で検出されたチップ温度Tjと、ケース温度検出回路9で検出されたケース温度Tcとは、初期値としてメモリ回路6に記録される。
ステップS103において、ユーザーは、ステップS102にて特性を確認した装置を市場に出荷する。ステップS104において、出荷された装置は、エンドユーザーによって使用される。なお、図2に示す「市場運転」とは、エンドユーザーが実際に装置を動作させている状態のことをいう。
ステップS105において、エンドユーザーは、装置(すなわち、インテリジェントパワーモジュール1)の特性が変動しているか否かの確認を行う。具体的には、ステップS108において、ステップS107における駆動条件と同一の駆動条件でインテリジェントパワーモジュール1を駆動させる(第2のタイミングでインテリジェントパワーモジュール1を駆動させる)。このとき、チップ温度検出回路8で検出されたチップ温度Tjと、ケース温度検出回路9で検出されたケース温度Tcとはメモリ回路6に記録される。
次いで、ステップS109において、エンドユーザーは、ステップS107にてメモリ回路6に記録したチップ温度Tjおよびケース温度Tcと、ステップS108にてメモリ回路6に記録したチップ温度Tjおよびケース温度Tcとをメモリ回路6から読み出す。そして、チップ温度Tjの初期値からの変動と、ケース温度Tcの初期値からの変動とを比較する。
次いで、ステップS110において、エンドユーザーは、ステップS109における比較結果に基づいて、インテリジェントパワーモジュール1の特性が変動しているか否かの判定を行う。インテリジェントパワーモジュール1の特性が変動していない場合は、ステップS106に移行し、エンドユーザーは市場運転を続ける。一方、インテリジェントパワーモジュール1の特性が変動している場合は、ステップS111に移行する。
例えば、図4に示すように、グリース16がポンピングアウトすると、熱抵抗Rth(c−s)が増加する。このような場合、インテリジェントパワーモジュール1の放熱環境が悪化したと判定する。
また、図5に示すように、サーマルサイクルの進行によってインテリジェントパワーモジュール1内のはんだ18にクラックが発生すると、熱抵抗Rth(j−c)が増加する。このような場合、インテリジェントパワーモジュール1におけるIGBTチップ10とケースとの間における熱抵抗が悪化したと判定する。なお、はんだ20にクラックが発生した場合も同様に判定する。
また、図6に示すように、グリース16のポンピングアウトと、サーマルサイクルの進行によるはんだ18のクラックとが同時に発生すると、熱抵抗Rth(c−s)および熱抵抗Rth(j−c)が増加する。なお、はんだ20にクラックが発生した場合も同様である。
上記の判定をまとめたものを図7に示す。図5に示すように、IGBTチップ10とケース17との間の熱抵抗Rth(j−c)が増加する場合において、チップ温度Tjの初期値からの変動は、ケース温度Tcの初期値からの変動よりも大きくなる。一方、図4に示すように、ケース17とヒートシンク15との間の熱抵抗Rth(c−s)が増加する場合において、チップ温度Tjの初期値からの変動と、ケース温度Tcの初期値からの変動とは同様となる。このように、チップ温度Tjの初期値からの変動と、ケース温度Tcの初期値からの変動とを比較することによって、インテリジェントパワーモジュール1のモード(状態)の判定を容易に行うことができる。
図2に戻り、ステップS111において、エンドユーザーは装置のメンテナンスを行う。具体的には、図7に示すように、IGBTチップ10とケースとの間における熱抵抗が悪化したと判定した場合は、例えばインテリジェントパワーモジュール1の交換を行う。また、インテリジェントパワーモジュール1の放熱環境が悪化したと判定した場合は、例えばグリース16の塗り直し、または空冷ファン(図示せず)の交換を行う。すなわち、上記の判定を行うことによって、メンテナンスすべき箇所を容易に判断することができる。
以上のことから、本実施の形態1によれば、インテリジェントパワーモジュールの特性のバラツキの影響を受けることなく、IGBTチップ10の特性の変化を検知することが可能となる。従って、適切なメンテナンスを施すことができ、インテリジェントパワーモジュールを備える装置の寿命を長寿命化することができる。
<実施の形態2>
図8は、本発明の実施の形態2によるインテリジェントパワーモジュール1の構成の他の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、本実施の形態2によるインテリジェントパワーモジュール1では、メモリ回路6は、ケース温度検出回路9で検出されたケース温度Tcを記録することを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、インテリジェントパワーモジュール1の評価について、図2を用いて説明する。なお、以下では、本実施の形態2の特徴部分について説明する。
ステップS107において、ユーザーは、予め定められた駆動条件でインテリジェントパワーモジュール1を駆動させ(第1のタイミングでインテリジェントパワーモジュール1を駆動させ)、インテリジェントパワーモジュール1の特性を確認する。このとき、ケース温度検出回路9で検出されたケース温度Tcが、初期値としてメモリ回路6に記録される。
ステップS108において、ステップS107における駆動条件と同一の駆動条件でインテリジェントパワーモジュール1を駆動させる(第2のタイミングでインテリジェントパワーモジュール1を駆動させる)。このときケース温度検出回路9で検出されたケース温度Tcがメモリ回路6に記録される。
ステップS109において、エンドユーザーは、ステップS107にてメモリ回路6に記録したケース温度Tcと、ステップS108にてメモリ回路6に記録したケース温度Tcとをメモリ回路6から読み出し、両者を比較する。
ステップS110において、エンドユーザーは、ステップS109における比較結果に基づいて、インテリジェントパワーモジュール1の特性が変動しているか否かの判定を行う。例えば、グリース16がポンピングアウトすると、熱抵抗Rth(c−s)が増加する(図4参照)。このとき、ケース温度Tcは初期値から上昇しており、インテリジェントパワーモジュール1の放熱環境が悪化したと判定する。
ステップS111において、エンドユーザーは装置のメンテナンスを行う。具体的には、例えばグリース16の塗り直し、または空冷ファン(図示せず)の交換を行う。
次に、上記のステップS107およびステップS108において、ケース温度Tcをメモリ回路6に記録するタイミングについて説明する。
ケース温度Tcをメモリ回路6に記録する方法としては、駆動信号がONになってからの予め定められた時間を設定するタイマー回路(図示せず)を備える方法がある。この場合、図9に示すように、ケース温度Tcは、駆動信号がONになってからタイマー回路で設定した時間の経過後にメモリ回路6に記録される。なお、図9の左側(ユーザー側工程(特性確認))は、図2のステップS107に対応している。また、図9の右側(市場運転(特定変動確認))は、図2のステップS108に対応している。
また、ケース温度Tcをメモリ回路6に記録する他の方法としては、図10に示すように、ケース温度検出回路9で検出されたアナログ出力であるケース温度Tcの最大値を検出するピークホールド回路14(ピークホールド部)を備える方法がある。この場合、図11に示すように、ケース温度Tcは、駆動信号がOFFになった時にメモリ回路6に記録される。なお、図11の左側(ユーザー側工程(特性確認))は、図2のステップS107に対応している。また、図11の右側(市場運転(特定変動確認))は、図2のステップS108に対応している。
以上のことから、本実施の形態2によれば、ケース温度Tcの変化を検知することが可能となり、インテリジェントパワーモジュール1の放熱環境の悪化を知ることができる。従って、適切なメンテナンスを施すことができ、インテリジェントパワーモジュールを備える装置の寿命を長寿命化することができる。
<実施の形態3>
図12は、本発明の実施の形態3によるインテリジェントパワーモジュール1の構成の他の一例を示すブロック図である。
図12に示すように、本実施の形態3によるインテリジェントパワーモジュール1では、メモリ回路6は、チップ温度検出回路8で検出されたチップ温度Tjを記録することを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、インテリジェントパワーモジュール1の評価について、図2を用いて説明する。なお、以下では、本実施の形態3の特徴部分について説明する。
ステップS107において、ユーザーは、予め定められた駆動条件でインテリジェントパワーモジュール1を駆動させ(第1のタイミングでインテリジェントパワーモジュール1を駆動させ)、インテリジェントパワーモジュール1の特性を確認する。このとき、チップ温度検出回路8で検出されたチップ温度Tjが、初期値としてメモリ回路6に記録される。
ステップS108において、ステップS107における駆動条件と同一の駆動条件でインテリジェントパワーモジュール1を駆動させる(第2のタイミングでインテリジェントパワーモジュール1を駆動させる)。このときチップ温度検出回路8で検出されたチップ温度Tjがメモリ回路6に記録される。
ステップS109において、エンドユーザーは、ステップS107にてメモリ回路6に記録したチップ温度Tjと、ステップS108にてメモリ回路6に記録したチップ温度Tjとをメモリ回路6から読み出し、両者を比較する。
ステップS110において、エンドユーザーは、ステップS109における比較結果に基づいて、インテリジェントパワーモジュール1の特性が変動しているか否かの判定を行う。例えば、グリース16がポンピングアウトすると、熱抵抗Rth(c−s)が増加する(図4参照)。また、サーマルサイクルの進行によってインテリジェントパワーモジュール1内のはんだ18にクラックが発生すると、熱抵抗Rth(j−c)が増加する(図5参照)。このとき、チップ温度Tjは初期値から上昇しており、IGBTチップ10とケースとの間における熱抵抗、およびインテリジェントパワーモジュール1の放熱環境が悪化したと判定する。
ステップS111において、エンドユーザーは装置のメンテナンスを行う。具体的には、例えばインテリジェントパワーモジュール1の交換、グリース16の塗り直し、または空冷ファン(図示せず)の交換を行う。
なお、上記のステップS107およびステップS108において、チップ温度Tjをメモリ回路6に記録するタイミングについては、実施の形態2と同様、タイマー回路またはピークホールド回路を備える方法であってもよい。
以上のことから、本実施の形態3によれば、チップ温度Tjの変化を検知することが可能となり、インテリジェントパワーモジュール1の放熱環境の悪化を知ることができる。従って、適切なメンテナンスを施すことができ、インテリジェントパワーモジュールを備える装置の寿命を長寿命化することができる。
<実施の形態4>
図2のステップS107にてチップ温度Tjおよびケース温度Tcをメモリ回路6に記録する時と、図2のステップS108にてチップ温度Tjおよびケース温度Tcをメモリ回路6に記録する時とにおいて、チップ温度Tjおよびケース温度Tcを検出する環境、例えばヒートシンクの温度であるヒートシンク温度Ts(例えば、図3参照)が異なる場合、チップ温度Tjおよびケース温度Tcの変化を正しく判定することができない。
本発明の実施の形態4では、図2のステップS107およびステップS108において、図13に示すように、駆動信号がONになってチップ温度Tjおよびケース温度Tcをメモリ回路6に記録する前(第3,4のタイミング)に、チップ温度Tjおよびケース温度Tcをメモリ回路6に記録することを特徴とする。その他の構成および動作は、実施の形態1〜3と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図2のステップS109において、ステップS107およびステップS108にて記録した、駆動信号がONになる前のチップ温度Tjおよびケース温度Tcを各々比較し、チップ温度Tjおよびケース温度Tcの変化がなければヒートシンク温度Tsも変化がないと判定することができる。一方、チップ温度Tjおよびケース温度Tcに変化があればヒートシンク温度Tsも変化があると判定することができる。
以上のことから、本実施の形態4によれば、ヒートシンク温度Tsの変化を知ることができるため、チップ温度Tjおよびケース温度Tcの変化を正しく判定することができる。
<実施の形態5>
図2のステップS107にてチップ温度Tjおよびケース温度Tcをメモリ回路6に記録する時と、図2のステップS108にてチップ温度Tjおよびケース温度Tcをメモリ回路6に記録する時とにおいて、IGBTチップ10を駆動する環境、例えばコレクタ電流Icおよび通電時間が異なる場合、チップ温度Tjおよびケース温度Tcの変化を正しく判定することができない。
図14は、本発明の実施の形態5によるインテリジェントパワーモジュール1の構成の一例を示すブロック図である。
図14に示すように、本発明の実施の形態5によるインテリジェントパワーモジュール1は、予め定められた駆動条件でIGBTチップ10を駆動させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路21(駆動信号生成部)を備えることを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態1(図1参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図15は、駆動信号生成回路21の構成の一例を示す図である。
図15に示すように、駆動信号生成回路21は、判定回路22(判定部)と、タイマー回路23と、ラッチ回路24と、ON信号生成回路25と、分圧回路26とを備えている。
判定回路22は、メモリ回路6にチップ温度Tjおよびケース温度Tcを記録するモードであるか否かの判定を行う。具体的には、判定回路22は、外部からメモリ回路6にチップ温度Tjおよびケース温度Tcを記録する旨の信号が入力された場合に、メモリ回路6にチップ温度Tjおよびケース温度Tcを記録するモードであると判断する。
タイマー回路23は、予め定められた時間後に駆動信号を生成するための準備期間を設ける。ラッチ回路24は、予め定められた期間の通電を行う。ON信号生成回路25は、ON信号(駆動信号)を生成する。分圧回路26は、ゲート電圧を抵抗分圧する。
ユーザーは、母線電圧Vccを規定電圧印加し、分圧回路26によってゲート電圧VGEを低下させて、IGBTチップ10を活性領域で一定期間通電させる。これにより、一定の損失(一定のコレクタ電流Ic)を得ることができる。
以上のことから、本実施の形態5によれば、図2のステップS107およびステップS108にてチップ温度Tjおよびケース温度Tcをメモリ回路6に記録する時において、IGBTチップ10に対して一定の損失(一定のコレクタ電流Ic)で一定期間通電することができる。従って、チップ温度Tjおよびケース温度Tcの変化を正しく判定することができる。
なお、本実施の形態5では、駆動信号生成回路21を実施の形態1に適用する場合について説明したが、駆動信号生成回路21を実施の形態2(図8,10参照)、実施の形態3(図12参照)、または実施の形態4に適用することも可能である。
<実施の形態6>
ユーザーがインテリジェントパワーモジュール1を備える装置を設計する段階において、チップ温度Tjを確認するためには、サーモビューアー等でチップ温度を直接測定するための特殊なサンプルを準備し、その他の周辺回路も測定用に加工する必要があり、容易に確認することができない。また、誤動作による上下短絡が発生していないか否かを確認する場合も、上下短絡時の短絡電流を全動作領域で容易に確認することができない。
図16は、本発明の実施の形態6によるインテリジェントパワーモジュール1の構成の一例を示すブロック図である。
図16に示すように、本実施の形態6によるインテリジェントパワーモジュール1は、ピークホールド回路14,27,28を備え、ケース温度Tc、チップ温度Tj、およびコレクタ電流Icをメモリ回路6に記録することを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
ケース温度検出回路9で検出されたアナログ出力であるケース温度Tcは、ピークホールド回路14に入力され、ピークホールド回路14で検出されたケース温度Tcの最大値がメモリ回路6に記録される。チップ温度検出回路8で検出されたアナログ出力であるチップ温度Tjは、ピークホールド回路27に入力され、ピークホールド回路27で検出されたチップ温度Tjの最大値がメモリ回路6に記録される。電流検出回路7で検出されたアナログ出力であるコレクタ電流Icは、ピークホールド回路28に入力され、ピークホールド回路28で検出されたコレクタ電流Icの最大値がメモリ回路6に記録される。
以上のことから、本実施の形態6によれば、ユーザーは、装置の設計段階において、設計値に対する実動作による試験結果を容易に得ることができる。
<実施の形態7>
図17は、本実施の形態7によるインテリジェントパワーモジュール1の評価を説明するためのフローチャートである。なお、本実施の形態7によるインテリジェントパワーモジュール1は、実施の形態6によるインテリジェントパワーモジュール1(図16)と同様である。また、図17のステップS201、ステップS203、ステップS204、およびステップS206は、図2のステップS101、ステップS103、ステップS104、およびステップS106対応しているため、ここでは説明を省略する。
ステップS202において、ユーザーは、装置の出荷(ステップS203)を行う前に、設計上最悪の条件で装置を動作させ、その時のコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値をメモリ回路6に記録する(ステップS207)。ここで、最悪の条件とは、設計上許容可能な最大限の動作条件のことをいう。
ステップS208において、コレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値をメモリ回路6に記録する。
ステップS205において、装置の運転条件の確認(動作状態の確認)を行う。具体的には、ステップS209において、エンドユーザーは、ステップS207にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値と、ステップS208にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値とをメモリ回路から読み出して比較する。
ステップS210において、エンドユーザーは、ステップS209における比較結果に基づいて、ステップS208にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値が、ステップS207にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値を超えたか否かの判定を行う。超えていない場合は、ユーザーの設計の想定内であると判定してステップS206に移行する。一方、超えている場合は、ユーザーの設計の想定外であると判定してステップS211に移行する。なお、ステップS208にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcのうちの少なくとも1つ以上の最大値が、ステップS207にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値を超えたか否かの判定を行えばよい。
ステップS211において、エンドユーザーは、装置のメンテナンスまたは解析を行う。
なお、図17のステップS210において、ステップS207にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値を基準値として、ステップS208にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの各々の最大値が基準値を超えている場合において、外部にアラームを出力してもよい。
図18は、アラームを出力する場合におけるインテリジェントパワーモジュール1の構成の一部を示す図である。図18に示すように、判定回路32〜34を備えることを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態6によるインテリジェントパワーモジュール1(図16)と同様である。なお、D/Aコンバータ29〜31の各々は、メモリ回路6に記録されたコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcのデジタル値をアナログ値に変換する。
判定回路32は、ステップS208にてケース温度検出回路9にて検出されたケース温度Tc(ここでは、メモリ回路6に記録していない)が、ステップS207にてメモリ回路6に記録した基準値となるケース温度Tcを超えたか否かの判定を行う。そして、ステップS208にて検出されたケース温度Tcが基準値を超えた場合は、外部にアラームを出力する。
判定回路33は、ステップS208にてチップ温度検出回路8にて検出されたチップ温度Tj(ここでは、メモリ回路6に記録していない)が、ステップS207にてメモリ回路6に記録した基準値となるチップ温度Tjを超えたか否かの判定を行う。そして、ステップS208にて検出されたチップ温度Tjが基準値を超えた場合は、外部にアラームを出力する。
判定回路34は、ステップS208にて電流検出回路7にて検出されたコレクタ電流Ic(ここでは、メモリ回路6に記録していない)が、ステップS207にてメモリ回路6に記録した基準値となるコレクタ電流Icを超えたか否かの判定を行う。そして、ステップS208にて検出されたコレクタ電流Icが基準値を超えた場合は、外部にアラームを出力する。
なお、図18に示す構成において、判定回路32〜34は、ステップS208にてメモリ回路6に記録していないコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcを判定に用いたが、ステップS208にてメモリ回路6に記録したコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcを判定に用いてもよい。
以上のことから、本実施の形態7によれば、適切なメンテナンス、または装置の解析を行うことによって、インテリジェントパワーモジュール1を備える装置の初期故障率を低減し、かつ長寿命化することが可能となる。また、当該装置が設計上最悪の条件を超えた場合にアラームを出力することによって、エンドユーザーに直ちに知らせることができる。
<実施の形態8>
図19は、本発明の実施の形態7によるインテリジェントパワーモジュールの構成の一例を示すブロック図である。
図19に示すように、本実施の形態7によるインテリジェントパワーモジュール1は、駆動回路4が外部に設けられていることを特徴としている。その他の構成および動作は、実施の形態6(図16参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図19に示すような構成とすることによって、ゲート駆動回路4、例えばゲート抵抗等をユーザーが調整することができる。
なお、図20に示すように、インテリジェントパワーモジュール1は、保護回路を含まないエラー出力回路35を備えるようにしてもよい。
以上のことから、本実施の形態8によれば、ユーザーが装置を出荷する前の試験において、試験時のコレクタ電流Ic、チップ温度Tj、およびケース温度Tcの最大値をメモリ回路6に記録し、またはこれらの値をメモリ回路6から読み出すことができる。また、当該試験時において、試験で得られたデータに基づいて、駆動条件、またはゲート駆動回路、例えばゲート抵抗定数を調整することができる。具体的には、試験の結果、温度上昇が高い場合は、ゲート抵抗を小さくする調整が可能となる。従って、インテリジェントパワーモジュールのバラツキが装置に与える影響を小さくすることができ、装置の品質を向上させることが可能となる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 インテリジェントパワーモジュール、2 制御部、3 パワー部、4 駆動回路、5 保護・エラー出力回路、6 メモリ回路、7 電流検出回路、8 チップ温度検出回路、9 ケース温度検出回路、10 IGBTチップ、11 FWDiチップ、12 チップ温度センス、13 ケース温度センス、14 ピークホールド回路、15 ヒートシンク、16 グリース、17 ケース、18 はんだ、19 絶縁基板、20 はんだ、21 駆動信号生成回路、22 判定回路、23 タイマー回路、24 ラッチ回路、25 ON信号生成回路、26 分圧回路、27,28 ピークホールド回路、29,30,31 D/Aコンバータ、32,33,34 判定回路、35 エラー出力回路。

Claims (6)

  1. 電力用半導体チップを有するインテリジェントパワーモジュールの評価方法であって、
    (a)前記電力用半導体チップの温度であるチップ温度を検出する工程と、
    (b)前記インテリジェントパワーモジュールを内包するケースの温度であるケース温度を検出する工程と、
    (c)前記工程(a)で検出された前記チップ温度と、前記工程(b)で検出された前記ケース温度とを記録する工程と、
    を備え、
    前記工程(c)は、前記電力用半導体チップが駆動する第1のタイミングにおける前記チップ温度および前記ケース温度と、前記第1のタイミング後であって前記電力用半導体チップが駆動する第2のタイミングにおける前記チップ温度および前記ケース温度とを記録し、
    (d)前記第1のタイミングで前記記録された前記チップ温度および前記ケース温度と、前記第2のタイミングで前記記録された前記チップ温度および前記ケース温度とを比較し、当該比較結果に基づいて前記インテリジェントパワーモジュールの特性が変動しているか否かを判定する工程をさらに備え、
    前記工程(c)は、前記第1のタイミングより前であって前記電力用半導体チップが駆動していない第3のタイミングにおける前記チップ温度および前記ケース温度と、前記第2のタイミングより前かつ前記第1のタイミングより後であって前記電力用半導体チップが駆動していない第4のタイミングにおける前記チップ温度および前記ケース温度とをさらに記録し、
    前記工程(d)は、前記第3のタイミングで前記記録された前記チップ温度および前記ケース温度と、前記第4のタイミングで前記記録された前記チップ温度および前記ケース温度とを比較し、当該比較に基づいて前記チップ温度および前記ケース温度が変化しているか否かを判定し、
    前記工程(d)は、前記第1のタイミングで前記記録された前記チップ温度から前記第2のタイミングで前記記録された前記チップ温度までの変動と、前記第1のタイミングで前記記録された前記ケース温度から前記第2のタイミングで前記記録された前記ケース温度までの変動とを比較し、当該比較結果に基づいて前記インテリジェントパワーモジュールの特性が変動しているか否かを判定することを特徴とする、インテリジェントパワーモジュールの評価方法。
  2. 前記電力用半導体チップは、予め定められた駆動条件で駆動することを特徴とする、請求項に記載のインテリジェントパワーモジュールの評価方法。
  3. (e)前記電力用半導体チップのコレクタ電流値を検出する工程をさらに備え、
    前記工程(c)は、前記第1のタイミングにおいて前記工程(e)で検出された前記コレクタ電流値と、前記第2のタイミングにおいて前記工程(e)で検出された前記コレクタ電流とをさらに記録し、
    (f)前記第1のタイミングで前記記録された前記コレクタ電流値と、前記第2のタイミングで前記記録された前記コレクタ電流値とを比較し、当該比較結果に基づいて前記インテリジェントパワーモジュールの特性が変動しているか否かを判定する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項またはに記載のインテリジェントパワーモジュールの評価方法。
  4. 前記工程(c)は、予め定められた条件における前記チップ温度、前記ケース温度、および前記コレクタ電流値を前記第1のタイミングおよび前記第2のタイミングで記録し、
    (g)前記第2のタイミングで前記記録された前記チップ温度、前記ケース温度、および前記コレクタ電流値が、前記第1のタイミングで前記記録された前記チップ温度、前記ケース温度、および前記コレクタ電流値を超えたか否かを判定する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項に記載のインテリジェントパワーモジュールの評価方法。
  5. (h)前記工程(g)において、前記第2のタイミングで前記記録された前記チップ温度、前記ケース温度、および前記コレクタ電流値が、前記第1のタイミングで前記記録された前記チップ温度、前記ケース温度、および前記コレクタ電流値を超えたと判定されたときに外部にアラームを出力する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項に記載のインテリジェントパワーモジュールの評価方法。
  6. (i)前記第1のタイミングおよび前記第2のタイミングのそれぞれにおける前記チップ温度、前記ケース温度、および前記コレクタ電流値の最大値を検出する工程をさらに備え、
    前記工程(c)は、前記工程(i)で検出された前記最大値を記録することを特徴とする、請求項からのいずれか1項に記載のインテリジェントパワーモジュールの評価方法。
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