JP6430286B2 - 流体機械およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、腐食性ガスを搬送する流体機械およびその製造方法に関する。
一般に、舶用ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガスは、NOx、SOx等が含まれる腐食性ガスである。腐食性ガスに含まれるNOx,SOxと水が反応することにより硝酸,硫酸等の金属製部材を腐食させる酸性物質が生成される。
そのため、腐食性ガスを搬送する送風機等の流体機械において、酸性物質に対する耐腐食性を高めるために、流体機械を構成する部材を耐腐食材料で被覆する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)
特許文献1は、排煙脱硫装置用軸流ファンの金属製の動翼表面を樹脂層で被膜するものである。
特許第3426863号公報
特許文献1に記載される技術は、流体機械の内部に組み込まれる独立した金属製部材を耐腐食材料で被膜するものである。そのため、流体機械が組み立てられる前に腐食性ガスにさらされる金属製部材のそれぞれを耐腐食材料で被膜しておき、その後に被膜された金属製部材を流体機械の内部に組み込むことにより、耐腐食性を高めた流体機械の製造が可能である。
しかしながら、流体機械の内部において他の部材と連結される金属製部材の連結部分や、他の機器と連結される金属製部材の連結部分は、連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる可能性がある。そのため、連結される金属製部材を予め耐腐食材料で被膜したとしても、連結される際の締め付け作業等によって金属製部材から耐腐食性材料が剥離してしまう可能性がある。
一方、流体機械を組み立てた後に金属製部材と他の部材との連結部分を耐腐食材料で被膜すれば金属製部材の耐腐食性を高めることができる。
しかしながら、比較的小型の流体機械など、組み立てた後に被膜を行うことが困難な連結部分を有する場合には、その連結部分における金属製部材の耐腐食性を高めることができない。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、流体機械が備える金属製部材と他の部材との連結部分における耐腐食性を高めた流体機械およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る流体機械は、腐食性ガスが搬送される空間を形成するとともに第2部材と連結される金属製の第1部材と、前記第1部材と前記第2部材とが連結された状態で前記第1部材と前記第2部材との間に配置されるとともに前記第1部材に接合された耐腐食部材とを備え、前記第1部材と前記耐腐食部材との接合部の前記空間側の端部を覆うように耐腐食層が形成されている。
本発明の一態様に係る流体機械において、腐食性ガスが搬送される空間を形成するとともに第2部材と連結される金属製の第1部材には、耐腐食部材が接合されている。また、第1部材と第2部材とが連結された状態でこれらの間に耐腐食部材が配置される。
そのため、第1部材が第2部材に連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材と接合される第1部材の接合部の耐腐食性が確保される。
また、第1部材と耐腐食部材との接合部の空間側の端部を覆うように耐腐食層が形成されている。
そのため、第1部材と耐腐食部材との接合部の空間側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
このように、本発明の一態様に係る流体機械によれば、流体機械が備える第1部材と第2部材との連結部分における耐腐食性を高めることができる。
本発明の一態様に係る流体機械は、軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラを備え、前記第1部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記軸線に沿って流入する前記腐食性ガスを内部に導く吸入口を備えるインペラケーシングであり、前記第2部材は、前記吸入口に形成される第1フランジ部と連結される第2フランジ部が形成されるとともに前記吸入口へ前記腐食性ガスを導く部材であり、前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている構成であってもよい。
本構成の流体機械によれば、金属製のインペラケーシングの吸入口に形成される第1フランジ部に耐腐食部材が接合されている。また、インペラケーシングの吸入口に形成される第1フランジ部とインペラケーシングに連結される第2部材に形成される第2フランジ部とが連結された状態で、これらの間に耐腐食部材が配置される。
そのため、インペラケーシングの第1フランジ部が第2部材の第2フランジ部に連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材と接合される第1フランジ部の接合部の耐腐食性が確保される。
また、インペラケーシングと耐腐食部材との接合部の空間側の端部を覆うように耐腐食層が形成されている。そのため、インペラケーシングと耐腐食部材との接合部の空間側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
本発明の一態様に係る流体機械は、軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラと、前記インペラに連結されるとともに前記軸線回りに回転する回転軸とを備え、前記第1部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記回転軸側に形成される第1フランジ部を備えるインペラケーシングであり、前記第2部材は、前記第1フランジ部と連結される第2フランジ部と前記回転軸の外周面に配置されるとともに前記インペラケーシング内の前記腐食性ガスの流出を抑制するシール部とを備えるシールボックスであり、前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている構成であってもよい。
本構成の流体機械によれば、金属製のインペラケーシングの回転軸側に形成される第1フランジ部に耐腐食部材が接合されている。また、インペラケーシングの回転軸側に形成される第1フランジ部とインペラケーシングに連結されるシールボックスに形成される第2フランジ部とが連結された状態で、これらの間に耐腐食部材が配置される。
そのため、インペラケーシングの第1フランジ部がシールボックスの第2フランジ部に連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材と接合される第1フランジ部の接合部の耐腐食性が確保される。
また、インペラケーシングと耐腐食部材との接合部の空間側の端部を覆うように耐腐食層が形成されている。そのため、インペラケーシングと耐腐食部材との接合部の空間側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
本発明の一態様に係る流体機械は、軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラと、前記インペラに連結されるとともに前記軸線回りに回転する回転軸とを備え、前記第2部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記回転軸側に形成される第2フランジ部を備えるインペラケーシングであり、前記第1部材は、前記第2フランジ部と連結される第1フランジ部と前記回転軸の外周面に配置されるとともに前記インペラケーシング内の前記腐食性ガスの流出を抑制するシール部を備えるシールボックスであり、前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている構成であってもよい。
本構成の流体機械によれば、金属製のシールボックスに形成される第1フランジ部に耐腐食部材が接合されている。また、シールボックスに形成される第1フランジ部とインペラケーシングの回転軸側に形成される第2フランジ部とが連結された状態で、これらの間に耐腐食部材が配置される。
そのため、シールボックスの第1フランジ部がインペラケーシングの第2フランジ部に連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材と接合される第1フランジ部の接合部の耐腐食性が確保される。
また、シールボックスと耐腐食部材との接合部の空間側の端部を覆うように耐腐層が形成されている。そのため、シールボックスと耐腐食部材との接合部の空間側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
本発明の一態様に係る流体機械は、軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラを備え、前記第1部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記軸線に沿って流入する前記腐食性ガスを内部に導く吸入口と前記インペラにより送風される前記腐食性ガスを排出する排出口を備えるインペラケーシングであり、前記第2部材は、前記排出口に形成される第1フランジ部と連結される第2フランジ部が形成されるとともに前記排出口から排出される前記腐食性ガスを流通させる排出流路を形成する部材であり、前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている構成であってもよい。
本発明の一態様に係る流体機械において、腐食性ガスが搬送される空間を形成するとともに第2部材と連結される金属製のインペラケーシングの排出口に形成される第1フランジ部には、耐腐食部材が接合されている。また、インペラケーシングの第1フランジ部と第2部材の第2フランジ部とが連結された状態でこれらの間に耐腐食部材が配置される。
そのため、インペラケーシングの排出口に形成される第1フランジ部が第2部材の第2フランジ部に連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材と接合される第1フランジ部の接合部の耐腐食性が確保される。
また、第1部材と耐腐食部材との接合部の空間側の端部を覆うように耐腐食層が形成されている。そのため、インペラケーシングと耐腐食部材との接合部の空間側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
本発明の一態様に係る流体機械において、前記腐食性ガスは、窒素酸化物または硫黄酸化物を含むガスであってもよい。
このようにすることで、腐食性ガスに含まれる窒素酸化物と水が反応することにより生成される硝酸または硫黄酸化物と水が反応することにより生成される硫酸によって金属製の第1部材が腐食することを抑制することができる。
本発明の一態様に係る流体機械において、前記耐腐食部材は、冷間溶接により前記第1部材に接合されていてもよい。
このようにすることで、体積変化を生じさせずに第1部材と耐腐食部材とを強固に接合することができる。また、冷間溶接に一体に接合された耐腐食部材と第1部材とを同時に機械加工することが可能となり、機械加工の施工性が向上する。
本発明の一態様に係る流体機械の製造方法は、腐食性ガスが搬送される空間を形成するとともに第2部材と連結される金属製の第1部材に耐腐食部材を接合する接合工程と、前記第1部材の前記対向面に耐腐食層を形成する工程と、前記第2部材との間に前記耐腐食部材が配置されるように前記第1部材を前記第2部材に連結する工程と、前記第1部材と前記耐腐食部材との接合部の前記空間側の端部を覆うように耐腐食層を形成する工程とを備える。
本発明の一態様に係る製造方法により製造される流体機械において、腐食性ガスが搬送される空間を形成するとともに第2部材と連結される金属製の第1部材には、耐腐食部材が接合されている。また、第1部材と第2部材とが連結された状態でこれらの間に耐腐食部材が配置される。
そのため、第1部材が第2部材に連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材と接合される第1部材の接合部の耐腐食性が確保される。
また、第1部材と耐腐食部材との接合部の空間側の端部を覆うように耐腐食層が形成されている。そのため、第1部材と耐腐食部材との接合部の空間側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
このように、本発明の一態様に係る流体機械の製造方法によれば、流体機械が備える第1部材と第2部材との連結部分における耐腐食性を高めた流体機械を製造することができる。
本発明によれば、流体機械が備える金属製部材と他の部材との連結部分における耐腐食性を高めた流体機械およびその製造方法を提供することができる。
本実施形態の排ガス再循環システムを示す概略構成図である。 図1に示す遠心ブロワを示す部分縦断面図である。 図2に示す位置P1の部分拡大図である。 図2に示す位置P2の部分拡大図である。 図2に示す位置P3の部分拡大図である。 図2に示す軸受部のA−A矢視断面図である。
以下、本実施形態の排ガス再循環システムについて図面を参照して説明する。
本実施形態の排ガス再循環システムは、燃料の燃焼により発生した排ガス(腐食性ガス)の一部を燃焼用空気に混入して燃焼温度を低下させることによりNOxの減少を図るシステムである。
本実施形態の排ガス再循環システムでは、排ガスの一部を燃焼用空気に混入して酸素濃度を低くし、燃料と酸素との反応である燃焼速度を遅らせる。これにより、火炎の最高温度が低下し、NOxの生成が抑制される。
図1に示すように、本実施形態の排ガス再循環システムは100、船舶推進用の主機である舶用内燃機関10と、舶用内燃機関10から排出される排ガスにより過給する過給機20と、EGRバルブ30と、排ガスを洗浄するスクラバ40と、排ガスを送風する遠心ブロワ50(流体機械)と、圧縮空気を冷却するエアクーラ60と、排ガスを船舶の外部へ排出する煙突70とを備えている。
本実施形態において、内燃機関は舶用内燃機関10であり、さらには、舶用ディーゼルエンジンであり、プロペラ軸および推進用プロペラ(図示略)を回転させる船舶推進用の主機である。
舶用内燃機関10は、重油や軽油等のディーゼルエンジン用燃料を燃焼させることにより、プロペラ軸を回転させる駆動力を得る。舶用内燃機関10における燃焼により生成される排ガスは、排気管81に排出されるとともに排気管81を介して過給機20へ供給される。排気管81は、舶用内燃機関10から排出される排ガスを過給機20へ案内する配管である。
過給機20は、タービン21およびコンプレッサ22を備えるとともに、これらが両端に取り付けられるロータ軸23を備える。
タービン21は、排気管81から流入する排ガスにより駆動されてロータ軸23を回転させる。コンプレッサ22は、ロータ軸23の回転に伴って回転するタービンインペラ(図示略)を有し、タービンインペラの回転によって外部の空気を圧縮してエアクーラ60へ導く。
タービン21を回転させる動力として利用された排ガスは、排気管82へ流入する。
EGRバルブ30は、排気管82に流入する排ガスのうち再循環管84,85を介して吸気管86へ案内する排ガスの流量を調整する装置である。EGRバルブ30は、その一端(上流端)が排気管82の下流端に接続され、その他端(下流端)がスクラバ40に接続される。EGRバルブ30は、その内部に備える弁体機構(図示略)の開度を調整することにより、排気管82を流通する排ガスの全流量に対する再循環管84に導く排ガスの流量を調整する。
EGRバルブ30に流入した排ガスを除く他の排ガスは、排気管83に導かれ、煙突70から船舶の外部へ排出される。
スクラバ40は、水等の液体を洗浄液として、排ガス中の粒子(NOx,SOx,煤塵等)を洗浄液の液滴や液膜中で捕集して分離する装置である。スクラバ40は、EGRバルブ30から流入する排ガス中の粒子を捕集し、洗浄された排ガスを再循環管84を供給する。
スクラバ40において排ガス中の粒子を捕集した洗浄液は、ポンプ41によって水処理装置42に供給される。水処理装置42は、洗浄液に含まれる排ガス中の粒子を除去し、洗浄液をスクラバ40へ供給する。
EGRバルブ30からスクラバ40に流入する排ガスの温度は、例えば、250℃〜300℃である。それに対して、スクラバ40から再循環管84へ流入する排ガスの温度は約50℃である。このように排ガスの温度が低下するのは、洗浄液によって排ガスの熱が吸熱されるためである。
遠心ブロワ50は、再循環管84から供給される排ガスを圧縮して送風(搬送)し、再循環管85へ供給する流体機械である。遠心ブロワ50に供給される排ガスはスクラバ40により浄化されているが、NOx,SOxがある程度含まれている。また、これらNOx,SOxなどと水が反応することにより生成された硝酸,硫酸等の酸性物質もある程度含まれている。
本実施形態の遠心ブロワ50は、後述するように、硝酸,硫酸等の酸性物質に対する耐腐食性が確保された構造となっている。
エアクーラ60は、過給機20のコンプレッサ22で圧縮された空気を冷却し、吸気管86を介して舶用内燃機関10のシリンダ(図示略)に空気を供給する装置である。エアクーラ60は、コンプレッサ22から供給される空気を冷却することにより、空気の気体密度を増して圧縮比を向上させ、舶用内燃機関10の出力を向上させる装置である。
エアクーラ60は、コンプレッサ22から供給される空気と再循環管85から供給される排ガスとをそれぞれ冷却した上で混合して混合ガスとし、吸気管86へ供給する。吸気管86を介して舶用内燃機関10に供給される混合ガスは、冷却されているとともに酸素濃度が低くなっている。そのため、本実施形態の排ガス再循環システム100は、舶用内燃機関10の出力を向上させ、かつNOxの生成を抑制することができる。
次に、本実施形態の遠心ブロワ50について、図2〜図6を参照して説明する。
図2に示すように、遠心ブロワ50は、インペラ51と、回転軸52と、駆動モータ53と、インペラケーシング54と、シールボックス55と、軸受部56とを備える。
また、図3〜図5に示すように、本実施形態の遠心ブロワ50は、耐腐食部材57a〜57eと、耐腐食層58a〜58dとを備える。
インペラ51は、駆動モータ53が駆動軸53aと回転軸52を介して伝達する回転力により軸線X回りに回転するとともに再循環管84から供給される排ガスを昇圧して所定の流量を送風する。インペラ51は、円板状の主板51aと、主板と同径の円板状の側板51bと、主板51aと側板51bとの間に配置される複数の羽根51cとを備える。
回転軸52は、インペラ51に連結されるとともに軸線X回りに回転する部材である。図2の縦断面図に示すように、回転軸52とインペラ51とは一体に形成された1つの部材となっている。
回転軸52とインペラ51とは、強度が高く耐腐食性のある金属製材料により形成されている。金属製材料としては、例えば、SUS317等の耐腐食性のあるステンレス鋼や、インコネル(登録商標)等のニッケル合金が用いられる。
駆動モータ53は、回転軸52に連結される駆動軸53aを備えるとともに駆動軸53aを軸線X回りに回転させる装置である。駆動モータ53として、いわゆる直流モータや交流モータなど各種のモータが利用可能であり、回転数や回転トルクを調整可能なギア構造を内蔵するものでもよい。
図2に示すように、インペラケーシング54は、再循環管84から供給される排ガスを案内するガイド部54aとインペラ51を内部に収容するケーシング部54bとが金属製材料によって一体に形成された部材である。金属製材料として、例えば、ねずみ鋳鉄,ダクタイル鋳鉄等の鋳鉄材が用いられる。
インペラケーシング54のガイド部54aは、排ガスが搬送される空間S1と対向する対向面を備えるとともに再循環管84と連結されている。
また、インペラケーシング54のケーシング部54bは、排ガスが搬送される空間S2と対向する対向面を備えるとともにシールボックス55と連結されている。
また、インペラケーシング54のケーシング部54bは、排ガスが搬送される空間S3と対向する対向面を備えるとともに再循環管85と連結されている。
インペラケーシング54は、軸線Xに沿って再循環管84から供給される排ガスを内部に導く吸入口54cと、インペラ51により送風される排ガスを再循環管85へ排出する排出口54dとを備える。
吸入口54cから流入する排ガスは、ガイド部54aにより形成される空間S1に導かれる。空間S1に導かれた排ガスは、軸線Xに沿ってインペラ51の内部へ流入し、軸線X方向から軸線X方向に直交する径方向に導かれ、羽根51cを通過して空間S2に導かれる。空間S2に導かれた排ガスは、排出口54d側の空間S3へ送風されて排出口54dから再循環管85へ排出される。
シールボックス55は、回転軸52の一端と駆動軸53aの一端とが連結される連結部を収容する円筒形状の金属製部材である。
シールボックス55を形成する金属製材料として、例えば、ねずみ鋳鉄,ダクタイル鋳鉄等の鋳鉄材が用いられる。
シールボックス55の軸線X方向のインペラ51側の端部はインペラケーシング54に連結され、シールボックス55の軸線X方向の駆動モータ53側の端部は駆動モータ53に連結される。
シールボックス55は、排ガスが搬送される空間S2と対向する対向面を備えるとともにインペラケーシング54と連結されている。
シールボックス55内部のインペラ51側の端面には、回転軸52を取り囲むようにドライガスシール(シール部)55fが締結ボルトによって取り付けられている。
ドライガスシール55fは、シールボックス55の内部に形成される空間S4にシール空気供給口から空気を供給して空間S4から空間S2へ向けて空気を流入させるものである。空間S4を空間S2よりも高圧な状態に維持することにより、空間S2から空間S4へ向けて腐食性ガスである排ガスが流入することが抑制される。
シールボックス55の内部には、空間S4とは別に空間S5が形成されており、空間S5は複数の連通穴55bによって外部と連通した状態となっている。空間S5が大気圧に維持されるため、シール空気供給口55aから空間S4に流入した空気が空間S5に流入したとしても、流入した空気は連通穴55bから排出される。そのため、シール空気供給口55aから供給される空気の圧力が駆動モータ53に伝達されることが抑制される。
シールボックス55内部の空間S5には、駆動軸53aと回転軸52の連結部分が収容されており、この連結部分の風損などによる温度上昇が発生する場合がある。この場合も、空間S5に流入した空気を連通穴55bから排出したり、空間S5内部と外気との通風を可能とすることで、空間S5の温度上昇を抑制する効果がある。
次に、図3(図2に示す位置P1の部分拡大図)を用いてインペラケーシング54と再循環管84との連結部分の耐腐食構造について説明する。
図3に示すように、インペラケーシング54のガイド部54aの再循環管84側の端部には、フランジ部54eが形成されている。フランジ部54eの再循環管84側の端面は軸線Xを中心とする円環形状となっている。この円環形状の端面には、平面視がフランジ部54eと同形状の薄板状の耐腐食部材57aが接合されている。
耐腐食部材57aは、強度が高く耐腐食性のある金属製材料により形成されている。金属製材料としては、例えば、SUS317等の耐腐食性のあるステンレス鋼が用いられる。また、耐腐食部材57aは、強度と耐腐食性を考慮して軸線X方向に沿った厚さT1を5mm以上かつ10mm以下(例えば、9mm)とするのが望ましい。
耐腐食部材57aとフランジ部54eとの接合には、各種の接合方法を用いることができるが、冷間溶接によって接合するのが望ましい。冷間溶接は、ベース剤と活性剤を混合して接合部分に塗布して一定時間経過させることにより部材同士を強固に接合する方法である。冷間溶接では、溶着前と溶着後で容積の変化が少ないため、接合部分のシール性を維持することができる。また、冷間溶接に一体に接合された耐腐食部材57aとフランジ部54eとを同時に機械加工することが可能となり、機械加工の施工性が向上する。
また、図3に示すように、再循環管84のインペラケーシング54側の端部には、フランジ部84aが形成されている。フランジ部84aのインペラケーシング54側の端面は軸線Xを中心とする円環形状となっている。
図3に示すように、フランジ部54eとフランジ部84aとは、締結ボルト91と締結ナット92によって連結されており、フランジ部54eとフランジ部84aとが連結された状態で、耐腐食部材57aがこれらの部材の間に挟まれて配置されている。
なお、図3には、一対の締結ボルト91と締結ナット92のみが示されているが、再循環管84とインペラケーシング54とは、軸線X回りの複数箇所に設けられる複数対の締結ボルト91と締結ナット92によって連結されている。
本実施形態においては、強度が高く耐腐食性のある金属製材料により形成された耐腐食部材57aがフランジ部54eとフランジ部84aとの間に配置される。そのため、締結ボルト91を締結ナット92に締結する際の締め付け作業等により過大な荷重がかけられたとしても、フランジ部54eが耐腐食部材57aによって排ガスから保護される状態を維持することができる。
再循環管84は、インペラケーシング54の吸入口54cに排ガスを導く部材である。そのため、インペラケーシング54のガイド部54aの内周側の空間S1と対向する対向面には、排ガスが導かれる。ガイド部54aの空間S1と対向する対向面を排ガスによる腐食から保護するために、この対向面には耐腐食層58aが形成されている。
耐腐食層58aは、ガス透過を防ぐとともに金属製のインペラケーシング54と強固に結合するコーティング剤を用いるのが好ましく、例えば、富士レジン工業株式会社製のフジフレーク(ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂)を用いるのが好ましい。
耐腐食層58aの厚さは、適宜に設定することが可能であるが、例えば、1500μm以上かつ2000μm以下の範囲で設定するのが好ましい。
以上のようにフランジ部54eに耐腐食部材57aを接合することによりフランジ部54eの耐腐食性が確保される。また、インペラケーシング54のガイド部54aの空間S1と対向する対向面に耐腐食層58aを形成することにより、ガイド部54aの耐腐食性が確保される。
また、本実施形態においては、図3に示すように、ガイド部54aのフランジ部54eと耐腐食部材57aとの接合部の空間S1側の端部を覆うように耐腐食層58aを形成し、腐食性物質が接合部に侵入することを抑制している。
このようにすることで、インペラケーシング54のフランジ部54eと再循環管84のフランジ部84aとを連結した後に、これらの連結位置を覆うように耐腐食層58aを形成することなく、連結位置の耐腐食性を確保することができる。
次に、インペラケーシング54とシールボックス55との連結部分の耐腐食構造について、図4(図2に示す位置P2の部分拡大図)を参照して説明する。
図4に示すように、インペラケーシング54のケーシング部54bのシールボックス55側の端部には、フランジ部54fが形成されている。フランジ部54fのシールボックス55側の端面は軸線Xを中心とする円環形状となっている。この円環形状の端面には、平面視がフランジ部54fと同形状の薄板状の耐腐食部材57bが接合されている。
耐腐食部材57bの材質および厚さは、前述した耐腐食部材57aと同様であるものとする。
また、耐腐食部材57bのフランジ部54fへの接合方法についても、前述した耐腐食部材57aと同様であるものとする。
図4に示すように、シールボックス55のインペラケーシング54側の端部には、フランジ部55dが形成されている。フランジ部55dのインペラケーシング54側の端面は軸線Xを中心とする円環形状となっている。この円環形状の端面には、平面視がフランジ部54fと同形状の薄板状の耐腐食部材57cが接合されている。
耐腐食部材57cの材質および厚さは、前述した耐腐食部材57cと同様であるものとする。
また、耐腐食部材57cのフランジ部55dへの接合方法についても、前述した耐腐食部材57aと同様であるものとする。
図4に示すように、フランジ部54eとフランジ部55dとは、締結ボルト93と締結ナット94によって連結されており、フランジ部54fとフランジ部55dとが連結された状態で、耐腐食部材57aおよび耐腐食部材57cがこれらの部材の間に挟まれて配置されている。
なお、図4には、一対の締結ボルト93と締結ナット94のみが示されているが、シールボックス55とインペラケーシング54とは、軸線X回りの複数箇所に設けられる複数対の締結ボルト93と締結ナット94によって連結されている。
本実施形態においては、強度が高く耐腐食性のある金属製材料により形成された耐腐食部材57b,57cがフランジ部54fとフランジ部55dとの間に配置される。そのため、締結ボルト93を締結ナット94に締結する際の締め付け作業等により過大な荷重がかけられたとしても、フランジ部54fが耐腐食部材57bによって排ガスから保護される状態を維持することができる。同様に、フランジ部55dが耐腐食部材57cによって排ガスから保護される状態を維持することができる。
図4に示すように、シールボックス55のドライガスシール55fの取付位置において、耐腐食部材57dが冷間溶接によりシールボックス55に接合されている。そのため、空間S2と対向するシールボックス55のドライガスシール55fの取付位置部分も、耐腐食部材57dによって排ガスから保護される状態となる。
空間S2は排ガスが搬送される空間である。そのため、インペラケーシング54のケーシング部54bの内周側の空間S2と対向する対向面には、排ガスが導かれる。ケーシング部54bの空間S2と対向する対向面を排ガスによる腐食から保護するために、この対向面には耐腐食層58bが形成されている。同様に、シールボックス55の空間S2と対向する対向面を排ガスによる腐食から保護するために、この対向面には耐腐食層58cが形成されている。
耐腐食層58bは、ガス透過を防ぐとともに金属製のインペラケーシング54と強固に結合するコーティング剤を用いるのが好ましく、例えば、富士レジン工業株式会社製のフジフレーク(ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂)等を用いるのが好ましい。
耐腐食層58aの厚さは、適宜に設定することが可能であるが、例えば、1500μm以上かつ2000μm以下の範囲で設定するのが好ましい。
耐腐食層58bの厚さは、適宜に設定することが可能であるが、図4に示す例では耐腐食部材57cと同じ厚さに設定している。また、例えば、1500μm以上かつ2000μm以下の範囲で設定してもよい。
以上のようにフランジ部54fに耐腐食部材57bを接合することによりフランジ部54fの耐腐食性が確保される。また、インペラケーシング54のケーシング部54bの空間S2と対向する対向面に耐腐食層58bを形成することにより、ケーシング部54bの耐腐食性が確保される。
また、本実施形態においては、図4に示すように、ケーシング部54bのフランジ部54fと耐腐食部材57bとの接合部の空間S2側の端部を覆うように耐腐食層58bを形成し、腐食性物質が接合部に侵入することを抑制している。
このようにすることで、インペラケーシング54のフランジ部54fとシールボックス55のフランジ部55dとを連結した後に、これらの連結位置を覆うように耐腐食層を形成することなく、連結位置の耐腐食性を確保することができる。
同様に、フランジ部55dに耐腐食部材57cを接合することによりフランジ部55dの耐腐食性が確保される。また、シールボックス55の空間S2と対向する対向面に耐腐食層58cを形成することにより、シールボックス55の耐腐食性が確保される。
また、本実施形態においては、図4に示すように、シールボックス55のフランジ部55dと耐腐食部材57cとの接合部の空間S2側の端部を覆うように耐腐食層58cを形成し、腐食性物質が接合部に侵入することを抑制している。
このようにすることで、シールボックス55のフランジ部55dとインペラケーシング54のフランジ部54fとを連結した後に、これらの連結位置を覆うように耐腐食層を形成することなく、連結位置の耐腐食性を確保することができる。
次に、インペラケーシング54と再循環管85との連結部分の耐腐食構造について、図5(図2に示す位置P3の部分拡大図)を参照して説明する。
図5に示すように、インペラケーシング54のケーシング部54bの再循環管85側の端部には、フランジ部54gが形成されている。フランジ部54gの再循環管85側の端面は軸線Yを中心とする円環形状となっている。この円環形状の端面には、平面視がフランジ部54gと同形状の薄板状の耐腐食部材57eが接合されている。
耐腐食部材57eの材質および厚さは、前述した耐腐食部材57aと同様であるものとする。
また、耐腐食部材57eのフランジ部54gへの接合方法についても、前述した耐腐食部材57aと同様であるものとする。
図5に示すように、再循環管85のインペラケーシング54側の端部には、フランジ部85aが形成されている。フランジ部85aのインペラケーシング54側の端面は軸線Yを中心とする円環形状となっている。
図5に示すように、フランジ部54gとフランジ部85aとは、締結ボルト95と締結ナット96によって連結されており、フランジ部54gとフランジ部85aとが連結された状態で、耐腐食部材57eがこれらの部材の間に挟まれて配置されている。
なお、図5には、二対の締結ボルト95と締結ナット96のみが示されているが、再循環管85とインペラケーシング54とは、軸線X回りの3箇所以上の複数箇所に設けられる複数対の締結ボルト95と締結ナット96によって連結されている。
本実施形態においては、強度が高く耐腐食性のある金属製材料により形成された耐腐食部材57eがフランジ部54gとフランジ部85aとの間に配置される。そのため、締結ボルト95を締結ナット96に締結する際の締め付け作業等により過大な荷重がかけられたとしても、フランジ部54gが耐腐食部材57eによって排ガスから保護される状態を維持することができる。
再循環管85は、インペラケーシング54の排出口54dから排出される排ガスを流通させる排出流路を形成する部材である。そのため、インペラケーシング54のケーシング部54bの空間S3と対向する対向面には、排ガスが導かれる。ケーシング部54bの空間S3と対向する対向面を排ガスによる腐食から保護するために、この対向面には耐腐食層58dが形成されている。
耐腐食層58dは、ガス透過を防ぐとともに金属製のインペラケーシング54と強固に結合するコーティング剤を用いるのが好ましく、例えば、富士レジン工業株式会社製のフジフレーク(ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂)等を用いるのが好ましい。
耐腐食層58dの厚さは、適宜に設定することが可能であるが、例えば、1500μm以上かつ2000μm以下の範囲で設定するのが好ましい。
以上のようにフランジ部54gに耐腐食部材57eを接合することによりフランジ部54gの耐腐食性が確保される。また、インペラケーシング54のケーシング部55aの空間S3と対向する対向面に耐腐食層58dを形成することにより、ケーシング部54bの耐腐食性が確保される。
また、本実施形態においては、図5に示すように、ケーシング部54bのフランジ部54gと耐腐食部材57eとの接合部の空間S3側の端部を覆うように耐腐食層58dを形成し、腐食性物質が接合部に侵入することを抑制している。
このようにすることで、インペラケーシング54のフランジ部54gと再循環管85のフランジ部85aとを連結した後に、これらの連結位置を覆うように耐腐食層58dを形成することなく、連結位置の耐腐食性を確保することができる。
次に、図2に示す軸受部56について、図6(図2に示す軸受部のA−A矢視断面図)を参照して説明する。
図2に示すように軸受部56は、駆動軸53と駆動軸53に連結される回転軸52およびインペラ51の鉛直方向の荷重を支持しつつ、駆動軸53を回転させる軸受装置である。
図6に示すように、軸受部56は、シールボックス55に連結される軸受保持部材56bとその上部に配置される軸受支持部材56cと、軸受保持部材56b,56cに挟まれた状態で保持される玉軸受56aとを備える。
玉軸受56aの内輪は、焼き嵌めによって駆動軸53aに取り付けられている。また、玉軸受け56aの外輪は、軸受保持部材56b,56cに挟まれた締結ボルト97によって締めつけられることによりシールボックス55に固定されている。
以上のように、駆動モータ53とシールボックス55とが軸心Xが合致した状態で連結される。また、駆動軸53aが軸受部56によって軸線X上に支持されるようになっている。そのため、駆動軸53aおよびそれに連結される回転軸52が軸線Xと一致するように適切に配置される。
次に、本実施形態の遠心ブロワ50の製造方法について説明する。
まず第1に、インペラケーシング54およびシールボックス55を、鋳造等の製造工程によって製造する。
第2に、インペラケーシング54のフランジ部54eに耐腐食部材57aを冷間溶接により接合し、インペラケーシング54のフランジ部54fに耐腐食部材57bを冷間溶接により接合し、インペラケーシング54のフランジ部54gに耐腐食部材57eを冷間溶接により接合する。
第3に、シールボックス55のフランジ部55dに耐腐食部材57cを冷間溶接により接合し、ドライガスシール55fの取付位置におけるシールボックス55に耐腐食部材57dを冷間溶接により接合する。
第4に、インペラケーシング54のガイド部54aの空間S1と対向する対向面に、耐腐食層58aを形成する。この際に、ガイド部54aのフランジ部54eと耐腐食部材57aとの接合部の空間S1側の端部を覆うように耐腐食層58aを形成する。
第5に、インペラケーシング54のケーシング部54bの空間S2と対向する対向面に、耐腐食層58bを形成する。この際に、ケーシング部54bのフランジ部54fと耐腐食部材57bとの接合部の空間S2側の端部を覆うように耐腐食層58bを形成する。
第6に、インペラケーシング54のケーシング部54bの空間S3と対向する対向面に、耐腐食層58dを形成する。この際に、ケーシング部54bのフランジ部54gと耐腐食部材57eとの接合部の空間S3側の端部を覆うように耐腐食層58dを形成する。
第7に、シールボックス55の空間S2と対向する対向面に、耐腐食層58cを形成する。この際に、シールボックス55と耐腐食部材57cとの接合部の空間S2側の端部とシールボックス55と耐腐食部材57dとの接合部の空間S2側の端部とを覆うように耐腐食層58cを形成する。
第8に、インペラケーシング54のフランジ部54eと再循環管84のフランジ部84aとを締結ボルト91および締結ナット92で締結する。
第9に、シールボックス55にドライガスシール55fを取り付けた後に、インペラケーシング54のフランジ部54fとシールボックス55のフランジ部55dとを締結ボルト93および締結ナット94で締結する。
第10に、シールボックス55に駆動モータ53を取り付ける。
以上のようにして本実施形態の遠心ブロワ50が製造される。
以上説明した本実施形態の遠心ブロワ50が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態の遠心ブロワ50によれば、金属製のインペラケーシング54の吸入口54cに形成されるフランジ部54eに耐腐食部材57aが接合されている。また、インペラケーシング54の吸入口54cに形成されるフランジ部54eとインペラケーシング54に連結される再循環管84に形成されるフランジ部84aとが連結された状態で、これらの間に耐腐食部材57aが配置される。
そのため、インペラケーシング54のフランジ部54eが再循環管84のフランジ部84aに連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材57aと接合されるフランジ部54eの接合部の耐腐食性が確保される。
また、排ガスが搬送される空間S1と対向するインペラケーシング54の対向面には、耐腐食層58aが形成されている。この耐腐食層58aは、インペラケーシング54と耐腐食部材57aとの接合部の空間S1側の端部を覆うように形成されている。
そのため、インペラケーシング54の対向面の耐腐食性が確保されるとともに、インペラケーシング54と耐腐食部材57aとの接合部の空間S1側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
また、本実施形態の遠心ブロワ50によれば、金属製のインペラケーシング54の回転軸52側に形成されるフランジ部54fに耐腐食部材57bが接合されている。また、インペラケーシング54の回転軸52側に形成されるフランジ部54fとインペラケーシング54に連結されるシールボックス55に形成されるフランジ部55dとが連結された状態で、これらの間に耐腐食部材57bが配置される。
そのため、インペラケーシング54のフランジ部54fがシールボックス55のフランジ部55dに連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材57bと接合されるフランジ部54fの接合部の耐腐食性が確保される。
また、排ガスが搬送される空間S2と対向するインペラケーシング54の対向面には、耐腐食層58bが形成されている。この耐腐食層58bは、インペラケーシング54と耐腐食部材57bとの接合部の空間S2側の端部を覆うように形成されている。
そのため、インペラケーシング54の対向面の耐腐食性が確保されるとともに、インペラケーシング54と耐腐食部材57bとの接合部の空間S2側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
また、本実施形態の遠心ブロワ50によれば、金属製のシールボックス55に形成されるフランジ部55dに耐腐食部材57cが接合されている。また、シールボックス55に形成されるフランジ部55dとインペラケーシング54の回転軸52側に形成されるフランジ部54fとが連結された状態で、これらの間に耐腐食部材57cが配置される。
そのため、シールボックス55のフランジ部55dがインペラケーシング54のフランジ部54fに連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材57cと接合されるフランジ部55dの接合部の耐腐食性が確保される。
また、排ガスが搬送される空間S2と対向するシールボックス55の対向面には、耐腐食層58cが形成されている。この耐腐食層58cは、シールボックス55と耐腐食部材57cとの接合部の空間S2側の端部を覆うように形成されている。
そのため、シールボックス55の対向面の耐腐食性が確保されるとともに、シールボックス55と耐腐食部材57cとの接合部の空間S2側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
また、本実施形態の遠心ブロワ5において、排ガスが搬送される空間S3と対向する対向面を備えるとともに再循環管85と連結される金属製のインペラケーシング84の排出口54dに形成されるフランジ部54gには、耐腐食部材57eが接合されている。また、インペラケーシング54のフランジ部54gと再循環管85のフランジ部85aとが連結された状態でこれらの間に耐腐食部材57eが配置される。
そのため、インペラケーシング54の排出口54dに形成されるフランジ部54gが再循環管85のフランジ部85aに連結される際の締め付け作業等により過大な荷重がかかる場合であっても、耐腐食部材57eと接合されるフランジ部54gの接合部の耐腐食性が確保される。
また、排ガスが搬送される空間S3と対向するインペラケーシング54の対向面には、耐腐食層58dが形成されている。この耐腐食層58dは、インペラケーシング54と耐腐食部材57eとの接合部の空間S3側の端部を覆うように形成されている。
そのため、インペラケーシング54の対向面の耐腐食性が確保されるとともに、インペラケーシング54と耐腐食部材57eとの接合部の空間S3側の端部から腐食性物質が接合部に侵入することが防止される。
10 舶用内燃機関(内燃機関)
20 過給機
50 遠心ブロワ(流体機械)
51 インペラ
52 回転軸
53 駆動モータ
53a 駆動軸
54 インペラケーシング
54a ガイド部
54b ケーシング部
54c 吸入口
54d 排出口
54e フランジ部
54f フランジ部
54g フランジ部
55 シールボックス
55a シール空気供給口
55b 連通穴
55d フランジ部
55f ドライガスシール(シール部)
56 軸受部
56a 玉軸受
56b,56c 軸受保持部材
57a,57b,57c,57d,57e 耐腐食部材
58a,58b,58c,58d 耐腐食層
81,82,83 排気管
84,85 再循環管
84a,85a フランジ部
86 吸気管
91,93,95,97 締結ボルト
92,94,96 締結ナット
100 排ガス再循環システム
P1,P2,P3 位置
S1,S2,S3,S4,S5 空間

Claims (8)

  1. 腐食性ガスが搬送される空間を形成するとともに第2部材と連結される第1部材と、
    前記第1部材と前記第2部材とが連結された状態で前記第1部材と前記第2部材との間に配置されるとともに前記第1部材に接合された耐腐食部材とを備え、
    前記第1部材と前記耐腐食部材との接合部の前記空間側を覆うように耐腐食層が形成されている流体機械。
  2. 軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラを備え、
    前記第1部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記軸線に沿って流入する前記腐食性ガスを内部に導く吸入口を備えるインペラケーシングであり、
    前記第2部材は、前記吸入口に形成される第1フランジ部と連結される第2フランジ部が形成されるとともに前記吸入口へ前記腐食性ガスを導く部材であり、
    前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている請求項1に記載の流体機械。
  3. 軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラと、
    前記インペラに連結されるとともに前記軸線回りに回転する回転軸とを備え、
    前記第1部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記回転軸側に形成される第1フランジ部を備えるインペラケーシングであり、
    前記第2部材は、前記第1フランジ部と連結される第2フランジ部と前記回転軸の外周面に配置されるとともに前記インペラケーシング内の前記腐食性ガスの流出を抑制するシール部とを備えるシールボックスであり、
    前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている請求項1に記載の流体機械。
  4. 軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラと、
    前記インペラに連結されるとともに前記軸線回りに回転する回転軸とを備え、
    前記第2部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記回転軸側に形成される第2フランジ部を備えるインペラケーシングであり、
    前記第1部材は、前記第2フランジ部と連結される第1フランジ部と前記回転軸の外周面に配置されるとともに前記インペラケーシング内の前記腐食性ガスの流出を抑制するシール部を備えるシールボックスであり、
    前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている請求項1に記載の流体機械。
  5. 軸線回りに回転するとともに外部から流入する前記腐食性ガスを送風するインペラを備え、
    前記第1部材は、前記インペラを内部に収容するとともに前記軸線に沿って流入する前記腐食性ガスを内部に導く吸入口と前記インペラにより送風される前記腐食性ガスを排出する排出口を備えるインペラケーシングであり、
    前記第2部材は、前記排出口に形成される第1フランジ部と連結される第2フランジ部が形成されるとともに前記排出口から排出される前記腐食性ガスを流通させる排出流路を形成する部材であり、
    前記耐腐食部材は、前記第1フランジ部に接合されている請求項1に記載の流体機械。
  6. 前記腐食性ガスは、窒素酸化物または硫黄酸化物を含むガスである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の流体機械。
  7. 前記耐腐食部材は、冷間溶接により前記第1部材に接合されている請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の流体機械。
  8. 腐食性ガスが搬送される空間を形成するとともに第2部材と連結される金属製の第1部材に耐腐食部材を接合する接合工程と、
    前記第2部材との間に前記耐腐食部材が配置されるように前記第1部材を前記第2部材に連結する工程と、
    前記第1部材と前記耐腐食部材との接合部の前記空間側を覆うように耐腐食層を形成する工程とを備える流体機械の製造方法。
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