JP6428738B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に備えられる乗員保護用のシートベルト装置に関し、車両の乗員保護技術の分野に属する。
車両には乗員保護装置としてシートベルト装置が備えられている。この装置においては、シートベルトの一端はシート下部の車外側に備えられたアンカ部材に固定され、他端は車体のピラー部等に備えられたリトラクタに連結される。そして、乗員がシートに着座した状態で、シートベルトをリトラクタから引き出しながら、該シートベルトに挿通されたタングプレートをシート下部の車内側に備えられたバックルに係合させることで、主として乗員の肩部を拘束するショルダーベルト部と、主として腰部を拘束するラップベルト部とが形成される。
前記アンカ部材は、シートクッションの車外側の下方において、車体に取り付けられる場合と、シートのフレームに取り付けられる場合とがあり、後者の場合、シートを前後にスライドさせても乗員に対するラップベルト部の位置関係が変化せず、シートの前後位置に拘わらず、乗員を常に適切に拘束しうる利点がある。
アンカ部材をシートのフレームに取り付けたものとして、特許文献1、2に開示されたものがある。
特許文献1に開示されたシートベルト装置は、図8に示すように、アンカ部材342は、ベルト挿通穴345と、シートのフレームに突設されたピン329に係合される開口部346とを有する。この開口部346は、アンカ部材342の組み付け時に前記ピン329の大径の頭部329aを挿入させるための一端側のピン挿入部346aと、組み付け状態においてピン329の小径の軸部329bに係合して該アンカ部材342をピン329に回動可能に支持させる他端側のピン係合部346bと、前記ピン挿入部346aとピン係合部346bとを連絡し、ピン挿入部346aに頭部329aが挿入されたピン329の軸部329bをピン係合部346bに導入するための連絡部346cとで構成されている。
また、特許文献2に開示されたシートベルト装置では、図9に示すように、アンカ部材442は、ベルト挿通穴445とピン429とを有し、シートのフレーム423に前記アンカ部材442のピン429に係合される開口部446が設けられている。この開口部446は、前記特許文献1の開口部346と同様、アンカ部材442の組み付け時、ピン429の大径の頭部429aを挿入させるための一端側のピン挿入部446aと、組み付け状態において支持ピンの小径の軸部429bに係合し、該ピン429を介してアンカ部材442を支持する他端側のピン係合部446bと、前記ピン挿入部446aとピン係合部446bとを連絡する連絡部446cとで構成されている。
そして、いずれのシートベルト装置においても、ピンの軸部329b、429bをアンカ部材342もしくはフレーム423における開口部346、446のピン係合部346b、446bに係合された状態で保持し、該ピンの連絡部346c、446c側への抜け出しを阻止するための板ばねでなる抜け止め部材347、447が備えられている。
ところで、車両に作用する衝撃荷重に対して乗員を保護する際、アンカ部材にシートベルトからの引っ張り荷重が作用する。この荷重をピン部材を介してシートのフレームないし車体で確実に受け止めるためには、引っ張り荷重の作用時にピン部材がアンカ部材もしくはシートのフレームにおける開口部の支持部に係合保持される必要がある。即ち、引っ張り荷重により、ピン部材が抜け止め部材を変形させて開口部の支持部から連絡部側へ抜け出すと、その頭部がピン挿入部を抜けてシートベルトの一端部が車体から離脱する虞がある。
そこで、特許文献1に開示のシートベルト装置では、アンカ部材342における開口部346の長手方向をベルト挿通穴345の長手方向と直交する方向に設けるとともに、その反ベルト挿入側の端部にピン係合部346bが位置するように設けられている。また、特許文献2に開示のシートベルト装置では、フレーム423における開口部446の長手方向を引っ張り荷重の作用方向に向け、その指向方向側の端部にピン係合部446bが位置するように設けられている。したがって、いずれのシートベルト装置においても、シートベルトからの引っ張り荷重によりピン部材が開口部におけるピン係合部からピン挿入部側へ抜け出すことがない。
米国特許出願公開第2007/132224号明細書 独国特許発明第102013100575号明細書
しかしながら、特許文献1に記載のシートベルト装置においては、アンカ部材342において、ベルト挿通穴345と開口部346のピン係合部346bとの間にピン挿入部346aと連絡部346cとが設けられるから、これらの間の距離が大きくなり、アンカ部材342の組み付け状態において、ピン係合部346bに係合されたピン329を中心とするアンカ部材342のベルト挿通穴345側の端部の回動半径Rが大きくなる。そのため、一定の回動角度に対し、アンカ部材342のベルト挿通穴345側の端部の揺動範囲が大きくなり、シート下部においてアンカ部材342の近傍に配置された機器や部材(例えば、リクライニング用モータ等)との干渉する可能性が増大し、アンカ部材のレイアウト性が問題となる。
これに対し、特許文献2に記載のシートベルト装置においては、アンカ部材442にはベルト挿通穴445とピン429とが設けられるだけであるから、これらを接近させることが可能となり、ピン429を中心とするアンカ部材442の回動半径を小さくすることができる。これにより、ベルト挿通穴445側の端部の揺動範囲を狭くすることができ、特許文献1のアンカ部材342よりレイアウト性を向上させることが可能となる。
しかしながら、このシートベルト装置においては、ピン429がアンカ部材442のシート側の面に突設され、組み付け時、このピン429の頭部429aをシートのフレーム423の開口部446におけるピン挿入部446aに車外側から車内側に向けて挿入することになるので、ピン429の頭部429aをピン挿入部446aに挿入する作業を目視できない状態で行わなければならず、組み付け作業性が悪くなる。
特に、図9(a)に示すように、シートの車外側の側部に近接して車体の側部下方を前後に延びるサイドシルXが位置する場合、前記作業をサイドシルXとシートの側部下方の間の狭いスペースで行う必要があるので、組み付け作業性の問題が顕著となる。
そこで、本発明は、アンカ部材がシートを構成する下部フレーム等のシート側部材に取り付けられる場合において、シートベルトからの衝撃的な引っ張り荷重によるアンカ部材の離脱を防止しながら、該アンカ部材の取付位置の良好なレイアウト性と組み付け作業の良好な作業性とを両立することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るシートベルト装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明は、
シートベルトが挿通されるベルト挿通穴を有するとともにシート側部材に設けられたピン部材に回動可能に支持されるアンカ部材を有し、該アンカ部材に、前記ピン部材の大径の頭部が挿入されるピン挿入部と、組み付け状態で前記ピン部材の軸部が係合状態に保持される支持部と、前記ピン挿入部と支持部とを連絡する連絡部とを有する開口部が設けられたシートベルト装置であって、
前記アンカ部材の開口部における支持部の連絡部側への開放部は、前記支持部の中心と前記ベルト挿通穴の車体前方側の一端部とを通る第1直線の反ベルト挿通穴側で、かつ、前記支持部の中心を通り、シートベルトから支持部への荷重作用方向と直交する方向に延びる第2直線の前記ベルト挿通穴側の領域を指向していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記アンカ部材の開口部におけるピン挿入部は、前記ベルト挿通穴の前記一端部と、該端部と同じ側の支持部の端部とを通る第3直線の反ベルト挿通穴側に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記アンカ部材の開口部における連絡部は湾曲し、その内側の縁部に、前記支持部の縁部に連続して前記第2直線のベルト挿通穴側に膨出する膨出部が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
前記アンカ部材の開口部は、輪郭が曲線で形成されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、アンカ部材の開口部におけるピン係合部の連絡部側への開放部が、前記ピン係合部の中心と前記ベルト挿通穴の一端部とを通る第1直線の反ベルト挿通穴側を指向するので、連絡部につながるピン挿入部をベルト挿通穴とピン係合部との間から側方へずらして設けることが可能となる。したがって、ベルト挿通穴とピン係合部との間にピン挿入部が位置する特許文献1に開示されたものに比べて、ベルト挿通穴とピン係合部内の回転中心とを近接させることが可能となり、これにより、アンカ部材のベルト挿通穴側の端部の揺動範囲が狭くなって、近傍の各種機器や部材との干渉を回避しやすくなり、当該シートベルト装置のレイアウト性が向上する。
また、アンカ部材の組み付けは、シート側部材に突設されたピン部材に、車外側から該ピン部材及びアンカ部材の開口部を視認しながら行うことができるので、特許文献2に開示されたものに比べて良好な組み付け作業性が得られ、シートベルト装置の良好なレイアウト性と組み付け作業性とが両立する。
そして、アンカ部材における前記ピン係合部の連絡部側への開放部が、前記第1直線の反ベルト挿通穴側で、かつ、前記ピン係合部の中心を通り、シートベルトからの前記ピン係合部への荷重の作用方向と直交する方向に延びる第2直線の前記ベルト挿通穴側の領域を指向するので、前記荷重の作用によってピン部材の軸部が相対的にピン係合部からピン挿入部側へ抜け出ることがなく、したがって、例えば車両前方からの衝撃荷重等によってシートベルトが外れるといった事態が防止される。
また、請求項2に記載の発明によれば、ピン挿入部がベルト挿通穴とピン係合部との間からより積極的に側方へずらされることになり、ベルト挿通穴とピン係合部内の回動中心とがより効果的に接近され、アンカ部材の揺動による近傍の各種機器や部材との干渉が一層確実に回避される。
またさらに、請求項3に記載の発明によれば、前記連絡部が湾曲し、前記第2直線よりベルト挿通穴側に膨出する膨出部がピン係合部と連続するように設けられているので、シートベルトからアンカ部材に作用する荷重がピン係合部内に保持されたピン部材の軸部に広い範囲で受け止められると共に、この荷重によってピン部材がピン挿入部側へ抜け出ることがより確実に防止される。
そして、請求項4に記載の発明によれば、アンカ部材の開口部の輪郭が曲線で形成されているので、アンカ部材の組み付け時、ピン部材の軸部をピン挿入部から連絡部を経由してピン係合部にスムーズに導入させることができる。また、ピン係合部の輪郭をピン部材の軸部の断面の円形に沿う円弧状とすることで、軸部の周りにアンカ部材を回転自在に且つ確実に支持させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用シートベルト装置の側面図である。 図1の要部の拡大図である。 図2のA−A線における断面図である。 同実施形態におけるアンカプレート単体の平面図である。 ピンの頭部がアンカプレートのピン挿入部に挿入されたときの状態を示す図3と同様の断面図である。 第2実施形態に係るアンカプレート単体の平面図である。 第3実施形態に係るアンカプレート単体の平面図である。 特許文献1に記載のシートベルト装置の要部説明図である。 特許文献2に記載のシートベルト装置の要部説明図である。
以下、本発明に係るシートベルト装置の実施形態について説明する。
まず、図1を用いて、実施形態に係るシートベルト装置が適用された車両1のシート2の構成を説明する。フロア3に設けられたシート2は、乗員が着座するシートクッション21と、このシートクッション21の後端部に、着座した乗員の背もたれとなるリクライニング可能なシートバック22とを備えている。
シートクッション21は、アッパフレーム23に固定されており、該アッパフレーム23は、乗員によるスイッチ操作でシートクッション21の高さを調整するためのリフト用の前後一対のリンク24、24(後方リンクのみ図示)及びリンク支持ブラケット25、25を介して、アッパフレーム23の下方で対向配置される一対のロアフレーム26、26に固定されている。また、アッパフレーム23の車両外側の側面部には、リクライニング用モータ27が取り付けられている。
一方、フロア3上には、車両前後方向に沿って延びる左右一対のスライドレール31、31(一方のみ図示、以下同様)が備えられている。スライドレール31、31は、車幅方向外側と内側に離間して配置され、それぞれがシート2のロアフレーム26、26がこれらのスライドレール31、31に前後方向に摺動可能に係合され、シート装置全体が前後にスライド可能とされている。
また、シートベルト装置4においては、シートベルト41の一端は、前記ロアフレーム26にアンカブラケット28及びリフト用のリンク支持ブラケット25を介して取り付けられているアンカプレート42に固定され、他端は車体のピラー部等に備えられたリトラクタ(図示せず)に連結される。そして、乗員がシート2に着座した状態でシートベルト41をリトラクタから引き出しながら該シートベルト41に挿通されたタングプレート43をシート2下部の車内側に備えられたバックル44に係合させることで、主として乗員の肩部を拘束するショルダーベルト部と、主として腰部を拘束するラップベルト部とが形成される。
そして、図3に示すように、アンカブラケット28には、アンカプレート42を取り付けるためのピン29が突設されており、該ピン29は、大径の頭部29aと、小径の軸部29bと、頭部よりも大径のフランジ部29cと、固定軸部29dとが設けられており、前記ピン29は、アンカブラケット28の背面に設けられたボス部28aに嵌合固着される、或いはねじ込まれる。
図2〜図4に示すように、アンカプレート42は、ベルト挿通穴45と、アンカブラケット28に突設されたピン29に係合される開口部46とを有する。該開口部46には、アンカプレート42の組み付け時にピン29の大径の頭部29aを挿入させるための一端側のピン挿入部46aと、組み付け状態においてピン29の小径の軸部29bに係合して該アンカプレート42をピン29に回動可能に支持させる他端側のピン係合部46bと、前記ピン挿入部46aとピン係合部46bとを連絡し、ピン挿入部46aに頭部29aが挿入されたピン29の軸部29bをピン係合部44bに導入するための連絡部46cとが設けられている。
そして、アンカプレート42には、ピン29の軸部29bをピン係合部44bに係合された状態で保持し、ピン29の連絡部44c側への抜け出しを阻止するための板ばねでなる抜け止め部材47が、アンカプレート42の車両外側の面に備えられている。
図2、図3に示すように、板ばね47は、ベルト挿通穴45の長手方向の両側でかつ本体部47aの一端に一対の固定部47b、47bを有し、例えばリベット48、48等で取り付けられ、他端はピン係合部46b側に向かって延びている。また、固定部47b、47bは、本体部47aがアンカプレート42から離間するように傾斜面部47cを介して設けられている。
そして、本体部47aの他端側にピン押さえ部47dが設けられており、ピン押さえ部47dは、開口部46のピン係合部46bに位置するピン29の頭部29aをアンカプレート42側に弾力的に押さえるように設けられている。
また、傾斜面部47cとピン押さえ部47dとの間に抜け止め部47eが設けられ、抜け止め部47eは、本体部47aを打ち抜き、開口部46のピン係合部46bに位置するピン29の頭部29aに連絡部46c側から係合するようにアンカプレート42側に切り起こして形成されている。
次に、図4を用いてアンカプレート42の開口部46の形状について詳細を説明する。
まず、図4(a)に示すように、アンカプレート42の開口部46におけるピン係合部46bの連絡部46c側への開放部aは、ピン係合部46bの中心と前記ベルト挿通穴45の一端部45aとを通る第1直線xの反ベルト挿通穴側で、かつ、ピン係合部46bの中心を通りシートベルト41からピン係合部46bへの荷重作用方向Fと直交する方向に延びる第2直線yの前記ベルト挿通穴45側の領域Aを指向する。
また、図4(b)に示すように、ピン挿入部46aは、ベルト挿通穴45の前記一端部45aと、該端部45aと同じ側のピン係合部46bの端部46b’とを通る第3直線zの反ベルト挿通穴側に設けられている。
また、前記連絡部46cは湾曲し、その内側の縁部に、前記ピン係合部46bの縁部に連続して前記第2直線yのベルト挿通穴45側に膨出する膨出部46c’が設けられている。またさらに、開口部46は、輪郭が曲線で形成されている。
次に、図5を用い、シートベルト装置4について、ベルト装着時の作用を説明する。
作業者がシートベルト41の一端が固定されたアンカプレート42を保持し、その開口部46のピン挿入部46aをアンカブラケット28に突設されたピン29の頭部29aに位置を合わせ、アンカブラケット28側へ押し込む際、抜け止め部47dがピン29の頭部29aで押し上げられることで板ばね47(抜け止め部材)が撓み、ピン29の軸部29bが開口部46内に位置する。
次に、アンカプレート42をピン29に直交する方向に移動させ、軸部29bが連絡部46c内を相対的に移動してピン係合部46bに導入され、その直前に押し上げられていた抜け止め部47dが自らの弾力性によってピン29の頭部29aの上面からずり落ち、その連絡部46c側の側方に位置し、ピン係合部46bから抜け出せない状態となる。また、ピン29の頭部29aが板ばね47のピン押さえ部47dによって固定されることで、より一層、ピン係合部46bからピン29が抜け出せない状態となる。
以上の構成により、ピン挿入部46aは、ベルト挿通穴45とピン係合部46bとの間から側方へずれた位置に設けられるので、ベルト挿通穴45とピン係合部46bとの間にピン挿入部46aが位置する場合に比べて、ベルト挿通穴45とピン係合部46b内の回転中心とを近接させることが可能となる。これにより、アンカプレート42のベルト挿通穴45側の端部の揺動範囲が狭くなって、アンカプレート42のレイアウト性が向上する。特に、シート2の着座面を下げた場合に、アンカプレート42の近傍に取り付けられているリクライニング用モータ27等とアンカプレート42との干渉を回避しやすくなる。
また、本実施形態のアンカプレート42の組み付けは、車外側からピン29及び開口部46を視認しながら行うことができるので、良好な組み付け作業性が得られ、アンカプレート42の良好なレイアウト性と組み付け作業性とが両立する。
そして、上述したように、ピン係合部46bの連絡部46c側への開放部aは、前記第1直線xの反ベルト挿通穴側で、前記第2直線yのベルト挿通穴45側の領域Aを指向しているので、シートベルト41からの荷重の作用によってピン29の軸部29bが相対的にピン係合部46bからピン挿入部46a側へ抜け出ることがなく、したがって、例えば車両前方からの衝撃荷重等によってシートベルト41が外れるといった事態が防止される。
またさらに、ピン挿入部46aは、ベルト挿通穴45の一端部45aと、該端部と同じ側のピン係合部46bの端部46b’とを通る第3直線zに対して反ベルト挿通穴側に設けられているため、前記ピン挿入部46aがベルト挿通穴45とピン29のピン係合部46bとの間からより積極的に側方へずらされることになり、ベルト挿通穴45とピン係合部46b内の回動中心とがより効果的に接近され、アンカプレート42の揺動による近傍の各種機器や部材との干渉が一層確実に回避される。
そして、前記第2直線yよりベルト挿通穴45側に膨出する膨出部46c’がピン係合部46bと連続するように設けられているので、シートベルト41からアンカプレート42に作用する荷重がピン係合部46b内に保持されたピン29の軸部29bを広い範囲で受け止められるとともに、この荷重によってピン29がピン挿入部46a側へ抜け出ることがより確実に防止される。
アンカプレート42の組み付け時、開口部46の輪郭が曲線で形成されるので、ピン29の軸部29bをピン挿入部46aから連絡部46cを経由してピン係合部46bに導入させる際に、スムーズに導入させることができる。
また、ピン係合部46bの輪郭をピンの軸部29bの断面の円形に沿う円弧状とすることで、軸部29bの周りにアンカプレート42を回転自在に且つ確実に支持させることができる。
次に、図6を参照しながら、第2実施形態におけるアンカプレート142について説明する。該アンカプレート142は、開口部146の形状が第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、開口部146には、ピン挿入部146aと、ピン係合部146bと、ピン挿入部146aとピン係合部146bを連絡する連絡部146cとが備えられ、前記ピン係合部146bの連絡部146c側への開放部a’は、ピン係合部146bの中心と前記ベルト挿通穴145の一端部145aとを通る第1直線x’の反ベルト挿通穴側で、かつ、ピン係合部146bの中心を通りシートベルト41からピン係合部146bへの荷重作用方向F’と直交する方向に延びる第2直線y’の前記ベルト挿通穴145側の領域A’を指向し、ピン挿入部146aが、ベルト挿通穴145の前記一端部145aと、該端部145aと同じ側のピン係合部146bの端部146b’とを通る第3直線z’に対して反ベルト挿通穴側に設けられている。
これにより、ベルト挿通穴145とピン係合部146b内の回転中心とを近接させることができ、アンカプレート142のベルト挿通穴145側の端部の揺動範囲が狭くなり、アンカプレート142のレイアウト性が向上する。また、アンカプレート142の組み付けは、車外側からピン29及び開口部146を視認しながら行うことができるので、良好な組み付け作業性が得られ、アンカプレート142の良好なレイアウト性と組み付け作業性とが両立する。
一方、第1実施形態と異なり、前記連絡部146cは、ピン挿入部146aの外周からピン係合部146bの外周とが直線で繋がるように設けられている。これにより、アンカプレート142の組み付け時、ピン挿入部146aにピン29の頭部29aを挿入後、アンカプレート142を横方向にスライドさせるのみで、ピン29の軸部29bをスムーズに導入させることができる。
次に、図7を参照しながら、第3実施形態におけるアンカプレート242について説明する。該アンカプレート242は、開口部246の形状が第1実施形態と異なる。
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、開口部246には、ピン挿入部246aと、ピン係合部246bと、ピン挿入部246aとピン係合部246bを連絡する連絡部246cとが備えられ、前記ピン係合部246bの連絡部146c側への開放部a’’は、ピン係合部246bの中心と前記ベルト挿通穴245の一端部245aとを通る第1直線x’’の反ベルト挿通穴側で、かつ、ピン係合部246bの中心を通りシートベルト41からピン係合部246bへの荷重作用方向F’’と直交する方向に延びる第2直線y’’の前記ベルト挿通穴145側の領域A’’を指向し、ピン挿入部246aが、ベルト挿通穴245の前記一端部245aと、該端部245aと同じ側のピン係合部246bの端部246b’とを通る第3直線z’’に対して反ベルト挿通穴側に設けられている。
これにより、ベルト挿通穴245とピン係合部246b内の回転中心とを近接させることで、アンカプレート242のベルト挿通穴245側の端部の揺動範囲が狭くなり、アンカプレート242のレイアウト性が向上する。また、アンカプレート242の組み付けは、車外側からピン29及び開口部246を視認しながら行うことができるので、良好な組み付け作業性が得られ、アンカプレート242の良好なレイアウト性と組み付け作業性とが両立する。
一方、第1実施形態と異なり、ピン挿入部246aはベルト挿通穴245の長手方向に隣接して配置され、開口部246はベルト挿通穴245側にピン挿入部246aを設けた鍵穴形状で形成される。これにより、第2実施形態同様にピン29の軸部29bをスムーズにアンカプレート242に係合でき、かつ、アンカプレート242の下側近傍に取り付けられる各種機器や部材のためのスペースが必要な場合において有効な形状である。
本発明は、車両に備えられる乗員保護用のシートベルト装置において好適に利用可能である。
1 車両
2 シート
3 フロア
4 シートベルト装置
21 シートクッション
22 シートバック
23 アッパフレーム
24 リンク
25 リンク支持ブラケット
26 ロアフレーム
27 リクライニング用モータ
28 アンカブラケット(アンカ部材)
29 ピン(ピン部材)
29a 頭部
29b 軸部
31 スライドレール
41 シートベルト
42 アンカプレート
43 タングプレート
44 バックル
45 ベルト挿通穴
46 開口部
46a ピン挿入部
46b ピン係合部(支持部)
46c 連絡部
47 板ばね(抜け止め部材)
a 開放部
x 第1直線
y 第2直線
z 第3直線

Claims (4)

  1. シートベルトが挿通されるベルト挿通穴を有するとともにシート側部材に設けられたピン部材に回動可能に支持されるアンカ部材を有し、
    該アンカ部材に、前記ピン部材の大径の頭部が挿入されるピン挿入部と、組み付け状態で前記ピン部材の軸部が係合状態に保持される支持部と、前記ピン挿入部と支持部とを連絡する連絡部とを有する開口部が設けられたシートベルト装置であって、
    前記アンカ部材の開口部における支持部の連絡部側への開放部は、前記支持部の中心と前記ベルト挿通穴の車体前方側の一端部とを通る第1直線の反ベルト挿通穴側で、かつ、前記支持部の中心を通り、シートベルトから支持部への荷重作用方向と直交する方向に延びる第2直線の前記ベルト挿通穴側の領域を指向していることを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記アンカ部材の開口部におけるピン挿入部は、前記ベルト挿通穴の前記一端部と、該端部と同じ側の支持部の端部とを通る第3直線の反ベルト挿通穴側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記アンカ部材の開口部における連絡部は湾曲し、その内側の縁部に、前記支持部の縁部に連続して前記第2直線のベルト挿通穴側に膨出する膨出部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記アンカ部材の開口部は、輪郭が曲線で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
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