JP6428733B2 - 車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置に関する。
一般に、車両の変速機として、プライマリプーリとセカンダリプーリとにチェーンベルトを巻き掛け、各プーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を連続的に変化させることによって、変速比を無段階に変化させることができるチェーンベルト式無段変速機が知られている。このような変速機では、高負荷時、チェーンベルトが周長方向に伸びることによってチェーンベルトの巻き掛け半径がプーリを構成するシーブの外径以上の大きさになることにより、チェーンベルトがシーブの外周面に乗り上げたり、チェーンベルトがシーブから外れたりすることがある。このような背景から、特許文献1には、チェーンベルトが周長方向に伸びることを抑制する制御装置が提案されている。詳しくは、特許文献1記載の制御装置は、プーリの回転数から算出される変速比又は変速機の入出力トルクに基づいてチェーンベルトの周長方向の伸びを検出し、チェーンベルトの周長方向の伸びが検出された場合、変速比制御やトルクダウン制御等のフェール制御を実行する。
特開2004−76906号公報
しかしながら、一般に、低車速域ではプーリの回転数を精度よく検出することはできない。このため、特許文献1記載の制御装置によれば、低車速域では、変速比の算出精度が低下するためにチェーンベルトの周長方向の伸びを精度よく検出することができず、チェーンベルトがシーブの外周面に乗り上げたり、チェーンベルトがシーブから外れたりする可能性がある。一方、変速機の入出力トルクに基づいてチェーンベルトの周長方向の伸びを検出する場合には、入出力トルクを検出するトルクセンサが必要になるために、変速機のコストが増加する。なお、上述した2つの課題を解決するために、高負荷時におけるチェーンベルトの周長方向の伸び量を考慮して、低負荷時におけるセカンダリプーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を予め小さく設定しておくことが考えられる。
具体的には、図13に示す巻き掛け半径r11のように、低負荷時におけるチェーンベルト103の巻き掛け半径を、セカンダリプーリを構成するシーブ102の外径r12程度の大きさに設定した場合を考える。この場合、高負荷時における張力によってチェーンベルト103が周長方向に伸びた際、図13に示すチェーンベルト103の軌道RT11のように、チェーンベルト103の巻き掛け半径がシーブ102の外径r12より大きくなることによって、チェーンベルト103がシーブ102から外れやすくなる。そこで、高負荷時におけるチェーンベルト103の周長方向の伸びを考慮して、図13に示すチェーンベルト103の軌道RT12のように、低負荷時におけるチェーンベルト103の巻き掛け半径r13を、シーブ102の外径r12より十分に小さく設定することが考えられる。しかしながら、低負荷時におけるセカンダリプーリに対するチェーンベルト103の巻き掛け半径を小さく設定した場合には、低負荷時における変速比が小さくなるために変速比を変化させることができる範囲が減少し、結果、車両の燃費悪化や駆動トルクの低下を招く。なお、図13中、符号101はプライマリプーリを構成するシーブを示している。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両の燃費悪化や駆動トルクの低下を招くことなく、低車速域においてもチェーンベルトがシーブから外れることを安価に抑制することが可能な車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置を提供することにある。
本発明に係る車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置は、入力軸に固定された第1固定シーブ及び該入力軸に相対回転不能、且つ、軸線方向に移動可能に設けられた第1可動シーブを有するプライマリプーリと、出力軸に固定された第2固定シーブ及び該出力軸に相対回転不能、且つ、軸線方向に移動可能に設けられた第2可動シーブを有するセカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられたチェーンベルトと、を備え、各プーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を連続的に変化させることにより、前記入力軸側の駆動トルクを無段階に変速して前記出力軸側に出力する車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置であって、前記第2可動シーブを軸線方向に移動させる油圧の大きさを検出する油圧センサと、前記チェーンベルトのうち、前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリに巻き掛けられていない弦部に対向配置されたヘッドと、前記弦部を押圧する方向に前記ヘッドを移動可能なアクチュエータと、を有し、前記チェーンベルトが周長方向に所定量以上伸びる場合にのみ、前記弦部を押圧するテンショナ機構と、前記油圧センサによって検出された前記油圧の大きさが第1の所定値以上である場合、前記アクチュエータを作動させることによって前記弦部を押圧することにより、各プーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を維持しつつ、前記油圧の大きさが第1の所定値であるときの前記チェーンベルトの周長方向の伸び量以上、前記チェーンベルトの軌道長を長くする制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置は、上記発明において、前記チェーンベルトは、複数の板状のリンクと、前記リンクに形成された連結孔に嵌め込まれて前記リンク同士を環状に連結すると共に両端面が各プーリに接触して動力伝達面となるピンと、を有し、前記ヘッドは、前記チェーンベルトの移動方向に直交する方向に回転軸を有する円柱形状のローラ部材によって構成され、前記ローラ部材の軸方向端部に設けられた、径方向に突出する凸部によって前記ピンを押圧することを特徴とする。
このような構成によれば、押圧時におけるヘッドとチェーンベルトとの間の接触面積を小さくできるので、押圧時にチェーンベルトの伝達トルクが低下することを抑制できる。
本発明に係る車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置は、上記発明において、前記アクチュエータは、制御弁を介して前記第2可動シーブに油圧を供給する油路と連通し、前記油圧の大きさが第2の所定値以上になった場合、前記制御弁を介して前記油路から前記アクチュエータに油圧が供給されることによって作動することを特徴とする。
このような構成によれば、第2可動シーブに油圧を供給する油圧系にオンフェール故障が発生することによって高負荷状態になった場合、油圧センサの出力を利用することなくチェーンベルトの軌道長を長くすることによってチェーンベルトの周長方向の伸びを吸収し、チェーンベルトがシーブから外れることを抑制できる。
本発明に係る車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置は、上記発明において、前記ヘッドは、前記アクチュエータが作動していない場合、前記チェーンベルトと当接していないことを特徴とする。
このような構成によれば、アクチュエータが作動していない時にはヘッドとチェーンベルトとが当接していないので、アクチュエータが作動していない時にチェーンベルトのトルク伝達効率が低下することを抑制できる。
本発明に係る車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置は、上記発明において、前記ヘッドは、前記チェーンベルトが前記プライマリプーリから前記セカンダリプーリに向かって送られる側の弦部に対向配置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、セカンダリプーリからプライマリプーリに向かって送られる側の弦部にヘッドを対向配置した場合と比較して、アクチュエータの負荷を軽減することができる。
本発明に係る車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置によれば、油圧センサによって検出された油圧の大きさが第1の所定値以上である場合、チェーンベルトの弦部を押圧することにより、各プーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を維持しつつ、油圧の大きさが第1の所定値であるときのチェーンベルトの周長方向の伸び量以上、チェーンベルトの軌道長を長くするので、低車速域においてもチェーンベルトがシーブから外れることを安価に抑制することができる。また、この結果、低負荷時におけるセカンダリプーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を大きく設定できるので、変速比を変化させることができる範囲が増加し、車両の燃費悪化や駆動トルクの低下を招くことを抑制できる。すなわち、本発明に係る車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置によれば、車両の燃費悪化や駆動トルクの低下を招くことなく、低車速域においてもチェーンベルトがシーブから外れることを安価に抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置が適用される車両の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の一実施形態であるチェーンベルトの構成を示す模式図である。 図3は、本発明の一実施形態である油圧コントロールユニットの構成を示す模式図である。 図4は、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置の構成を示す模式図である。 図5は、本発明の一実施形態である軌道長制御処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、ヘッドによるチェーンベルトの押し込み位置を説明するための模式図である。 図7は、ヘッドによるチェーンベルトの押し込み位置を説明するための模式図である。 図8は、ヘッドとチェーンベルトの接触位置を説明するための模式図である。 図9は、図4に示す車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置の変形例の構成を示す模式図である。 図10は、図3に示す油圧コントロールユニットの変形例の構成を示す模式図である。 図11は、ヘッドの形状が円柱形状である場合における、テンショナ機構によるチェーンベルトの必要押し込み量の算出方法を説明するための模式図である。 図12は、ヘッドの形状が平面形状である場合における、テンショナ機構によるチェーンベルトの必要押し込み量の算出方法を説明するための模式図である。 図13は、従来の車両用チェーンベルト式無段変速機における課題を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置の構成及びその動作について説明する。
〔車両の構成〕
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置が適用される車両の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置が適用される車両の構成を示す模式図である。図1に示すように、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置が適用される車両1は、エンジン2、トランスアスクル3、一対の駆動輪4a,4b、油圧コントロールユニット5、及びECU(Electronic Control Unit)6を主な構成要素として備えている。
エンジン2は、一般の車両に搭載されている動力源と同様のものであって、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジン等の内燃機関や、電動機あるいは内燃機関と電動機とを組み合わせた機構等を採用することができる。
トランスアスクル3は、トルクコンバータ31、前後進切換ユニット32、無段変速機33、動力伝達機構34、及び車軸35を備え、エンジン2から入力された駆動トルクを車軸35の両端部に取り付けられている一対の駆動輪4a,4bに伝達する。
トルクコンバータ31は、エンジン2から駆動トルクが入力されるポンプインペラー31aと、流体を介してポンプインペラー31aから駆動トルクが伝達されるタービンランナー31bと、を備えるロックアップクラッチ付きの流体動力伝達装置である。トルクコンバータ31は、流体を介してエンジン2から入力された駆動トルクを前後進切換ユニット32に伝達する。
前後進切換ユニット32は、トルクコンバータ31の出力軸の回転方向を前進方向と後進方向との間で切り換える装置である。
無段変速機33は、前後進切換ユニット32の出力軸であるプライマリシャフト331(入力軸)と動力伝達機構34を介して車軸35に連結されているセカンダリシャフト333(出力軸)との間に架け渡されたチェーンベルト335によりプライマリシャフト331側の駆動トルクを無段階に変速してセカンダリシャフト333側に出力する装置である。無段変速機33の構成の詳細については後述する。
動力伝達機構34は、無段変速機33から入力された駆動トルクを車軸35の両端部に取り付けられている一対の駆動輪4a,4bに伝達する。
油圧コントロールユニット5は、ECU6からの制御指令に従って無段変速機33の油圧室に油圧を供給する。油圧コントロールユニット5の構成の詳細については後述する。
ECU6は、マイクロコンピュータ等の情報処理装置によって構成され、車両1全体の動作を制御する機能を有している。
〔無段変速機の構成〕
次に、図1,図2を参照して、無段変速機33の構成について詳しく説明する。
図1に示すように、無段変速機33は、前後進切換ユニット32から駆動トルクが伝達されるプライマリシャフト331、プライマリシャフト331に連結されたプライマリプーリ332、動力伝達機構34に駆動トルクを伝達するセカンダリシャフト333、セカンダリシャフト333に連結されたセカンダリプーリ334、及び無端状のチェーンベルト335を備えている。なお、プライマリシャフト331とセカンダリシャフト333とは平行に配置されている。
プライマリプーリ332は、円錐形状の第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bによって構成されている。第1固定シーブ332aは、プライマリシャフト331に一体に形成されている。第1可動シーブ332bは、プライマリシャフト331に相対回転不能、且つ、プライマリシャフト331の軸線方向に移動可能なようにボールスプライン332cによってプライマリシャフト331に係合している。そして、第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bの円錐面332a1,332b1がプライマリシャフト331の軸線方向で対向して配置され、円錐面332a1,332b1によって第1V溝332dが形成されている。
第1可動シーブ332bの外周部には、その背面側(図示左方向)に突出したプライマリシリンダ332eが形成されており、プライマリシリンダ332eの内周面に液密状に接触する第1ピストン332fがプライマリシャフト331に嵌合している。このようにプライマリシリンダ332eと第1ピストン332fとを形成することにより、これらの部材で覆われた空間(以下、第1油圧室と表記)332gが液密状に維持されるので、第1油圧室332g内にオイルを供給することによって第1可動シーブ332bを第1固定シーブ332a側に押圧することができる。
セカンダリプーリ334は、円錐形状の第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bによって構成されている。第2固定シーブ334aは、セカンダリシャフト333に一体に形成されている。第2可動シーブ334bは、セカンダリシャフト333に相対回転不能、且つ、セカンダリシャフト333の軸線方向に移動可能なようにボールスプライン334cによってセカンダリシャフト333に係合している。そして、第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bの円錐面334a1,334b1がセカンダリシャフト333の軸線方向で対向して配置されており、円錐面334a1,334b1によって第2V溝334dが形成されている。
第2可動シーブ334bの外周部には、その背面側(図示右方向)に突出したセカンダリシリンダ334eが形成されており、セカンダリシリンダ334eの内周面に液密状に接触する第2ピストン334fがセカンダリシャフト333に嵌合している。また、第2可動シーブ334bと第2ピストン334fとの間には、第2可動シーブ334bを第2固定シーブ334a側に押圧するリターンスプリング334gが設けられている。このようにセカンダリシリンダ334eと第2ピストン334fとを形成することにより、これらの部材で覆われた空間(以下、第2油圧室と表記)334hが液密状に維持されるので、第2油圧室334h内にオイルを供給することによって第2可動シーブ334bを第2固定シーブ334a側に押圧することができる。
チェーンベルト335は、プライマリプーリ332の第1V溝332d及びセカンダリプーリ334の第2V溝334dに巻き掛けられている。ここで、図2(a),(b)を参照してチェーンベルト335の一構成例について説明する。図2(a),(b)はそれぞれ、本発明の一実施形態であるチェーンベルトの構成を示す模式図及び図2(a)のA−A線断面図である。なお、図2(a)における横方向がチェーンベルト335の長手方向を示し、縦方向がチェーンベルト335の厚み方向を示している。
図2(a),(b)に示すように、チェーンベルト335は、チェーンベルト335の幅と同一の長さに形成され、且つ、互いに平行に配置された複数のピン335aと、ピン335aによって環状に連結された複数のリンク335bと、によって構成されている。リンク335bは、ピン335aが通される連通孔335cが形成された環状の板部材であって、その両端部分にピン335aの外形とほぼ同一の内径のピン保持部335dが形成されている。
より具体的には、各ピン保持部335dに挟まれた中央部分の幅はピン335aの外形よりも小さく形成され、ピン335aがピン保持部335dからチェーンベルト335の長手方向に移動しないように形成されている。そして、複数のリンク335bをチェーンベルト335の幅方向に積層すると共に、隣り合うリンク335b同士をピン保持部335dの距離分だけチェーンベルト335の長手方向にずらして配置した後に、積層されたリンク335bからピン335aの両端部が幅方向に突出するように、ピン保持部335dにピン335aを挿入してリンク335bを環状に連結している。なお、リンク335bとピン335aとは相対回転することができるように構成されている。また、チェーンベルト335の長さは、過大な駆動トルクが入力されると一時的に伸びるが、過大な駆動トルクの入力が無くなれば元の長さに戻る。
このような構成を有する無段変速機33では、プライマリシャフト331を介して前後進切換ユニット32から第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bに駆動トルクが伝達される。第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bに伝達された駆動トルクは、円錐面332a1,332b1とチェーンベルト335のピン335aの端面との間に生じる摩擦力によって第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bに伝達され、その駆動トルクがセカンダリシャフト333を介して動力伝達機構34に伝達される。
上述したように第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bとチェーンベルト335とは摩擦力によって駆動トルクを伝達し、第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bとチェーンベルト335も同様に摩擦力によって駆動トルクを伝達する。このため、その摩擦力を発生させるように第2油圧室334hに油圧が供給される。具体的には、第2可動シーブ334bを押圧する荷重を増大させるように油圧を増大させる。油圧が増大することによって、第2固定シーブ334aと第2可動シーブ334bとがチェーンベルト335を挟み付ける挟圧力が増大する。この結果、チェーンベルト335の張力が増大することによってチェーンベルト335と第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bとの摩擦力が増大し、且つ、チェーンベルト335と第2固定シーブ334aと第2可動シーブ334bとの摩擦力が増大する。
また、無段変速機33は、プライマリプーリ332及びセカンダリプーリ334に巻き掛けられたチェーンベルト335の巻き掛け半径を変化させることによって変速比を変化可能なように構成されている。具体的には、無段変速機33は、要求される変速比に応じて第1油圧室332gに供給する油量を制御し、第1可動シーブ332bを軸線方向に移動させて第1V溝332dの溝幅を変化させることによって変速するように構成されている。なお、チェーンベルト335の周長は通常時は一定であり、第2可動シーブ334b側に押圧されている。従って、第1V溝332dの溝幅を変化させることによって、第2V溝334dの溝幅がそれに追従して変化する。
また、上述したように変速比を変更すると、チェーンベルト335の巻き掛け半径が変化するため、変速比に応じて第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bの第1V溝332dにピン335aが接触し始める位置、又は、第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bの第2V溝334dがピン335aに接触し始める位置が変化する。同様に変速比に応じて第1固定シーブ332a及び第1可動シーブ332bの第1V溝332dからピン335aが抜ける位置、又は、第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bの第2V溝334dからピン335aが抜ける位置が変化する。
〔油圧コントロールユニットの構成〕
次に、図3を参照して、油圧コントロールユニット5の構成について説明する。
図3は、本発明の一実施形態である油圧コントロールユニット5の構成を示す模式図である。図3に示すように、本発明の一実施形態である油圧コントロールユニット5は、図示しない動力伝達装置から伝達された駆動トルクによって駆動するメカオイルポンプや図示しない電動機によって駆動させられる電動オイルポンプ等の油圧源として機能するオイルポンプPを備えている。オイルポンプPは、オイルパン51に貯留されているオイルを汲み上げて第1油圧室332g及び第2油圧室334hにオイルを供給する。
油圧コントロールユニット5は、オイルポンプPから吐出されたオイルが流動する油路52内の油圧を調圧するプライマリレギュレータバルブ53を備えている。プライマリレギュレータバルブ53は、ソレノイドバルブSLTから出力された信号圧PSLTに応じて油路52内の油圧を制御するように構成されており、その信号圧PSLTに応じた油圧よりも油路52内の油圧が高い場合に開弁して油路52内のオイルを排出する。プライマリレギュレータバルブ53が開弁して油路52から排出されたオイルは、オイルパン51に戻されたり、ギヤの噛み合い部や摩擦接触部等の潤滑部(LUB)に供給されたりする。なお、以下の説明では、プライマリレギュレータバルブ53によって調圧された油圧をライン圧Pと記す場合がある。
油圧コントロールユニット5は、ライン圧Pを更に一定圧Pに調圧するモジュレータバルブ54、第1油圧室332gの油圧を制御する第1制御弁55、及び第2油圧室334hの油圧を制御する第2制御弁56にライン圧Pを供給するように構成されている。モジュレータバルブ54から出力されたオイルは、第1制御弁55や第2制御弁56、又は、プライマリレギュレータバルブ53等に信号圧を出力する各ソレノイドバルブSLS,SLP,SLC,SLTやクラッチ57の油圧を制御する制御弁58に供給される。
第1制御弁55は、ソレノイドバルブSLPから出力された信号圧PSLPに応じて、油路52と第1油圧室332gとを連通させたり、第1油圧室332g内のオイルをオイルパン51に排出(EX)したりするように構成された圧力制御弁である。すなわち、第1制御弁55は、ソレノイドバルブSLPから出力された信号圧PSLPに応じて、ライン圧Pを元圧として調圧された油圧を出力して第1油圧室332g内の油圧を制御するように構成されている。信号圧PSLPは、ECU6がソレノイドバルブSLPに通電する電流の大きさを制御することによって制御される。第1油圧室332g内の油圧を制御することにより、無段変速機33の変速比を制御することができる。
第2制御弁56は、ソレノイドバルブSLSから出力された信号圧PSLSに応じて、油路52と第2油圧室334hとを連通させたり、第2油圧室334hのオイルをオイルパン51に排出(EX)したりするように構成された圧力制御弁である。すなわち、第2制御弁56は、ソレノイドバルブSLSから出力された信号圧PSLSに応じて、ライン圧Pを元圧として調圧された油圧を出力して第2油圧室334h内の油圧を制御するように構成されている。信号圧PSLSは、ECU6がソレノイドバルブSLSに通電する電流の大きさを制御することによって制御される。第2油圧室334h内の油圧を制御することにより、チェーンベルト335の張力及び無段変速機33の伝達トルク容量を制御することができる。
〔制御装置の構成〕
次に、図4〜図12を参照して、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置の構成及びその動作について説明する。
[構成]
まず、図4を参照して、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置の構成について説明する。
図4(a),(b)は、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置の構成を示す模式図である。図4(a),(b)に示すように、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置7(以下、制御装置7と略記)は、テンショナ機構71、油圧センサ72、及び制御部73を備えている。
テンショナ機構71は、チェーンベルト335のうち、プライマリプーリ332及びセカンダリプーリ334に巻き掛けられていない弦部335eの近傍に配置され、ヘッド71a及びアクチュエータ71bを備えている。ヘッド71aは、チェーンベルト335の移動方向に直交する方向に回転軸を有する円柱形状のローラ部材によって構成され、弦部335eに対向配置されている。アクチュエータ71bは、電動式又は油圧式のアクチュエータによって構成され、ヘッド71aが弦部335eに当接しない位置(図4(a))とヘッド71aが弦部335eを押圧する位置(図4(b))との間でヘッド71aを移動させることにより、各プーリに対するチェーンベルト335の巻き掛け半径を維持しつつ、チェーンベルト335の軌道長を調整する。なお、アクチュエータ71bが作動していない時にはヘッド71aとチェーンベルト335とは当接していないので、アクチュエータ71bが作動していない時にチェーンベルト335のトルク伝達効率が低下することを抑制できる。
油圧センサ72は、セカンダリプーリ334の第2油圧室334h内の油圧を検出し、検出された油圧を示す電気信号を制御部73に出力する。
制御部73は、ECU6によって構成され、制御装置7全体の動作を制御する。
このような構成を有する制御装置7は、以下に示す軌道長制御処理を実行することによって、高負荷時における張力によってチェーンベルト335が周長方向に伸びることにより、チェーンベルト335が、プライマリプーリ332及びセカンダリプーリ334の外周面に乗り上げたり、プライマリプーリ332及びセカンダリプーリ334から外れたりすることを抑制する。なお、本明細書中において、高負荷時とは、所定値以上の駆動トルクが無段変速機33に入力された時を意味し、ストール時や油圧系のオンフェール時等において発生する。また、ストール時とは、トルクコンバータのロックアップが外れてトルク増幅される状態で出力軸の回転が止まることによって、トルクコンバータの入出力回転数差が非常に大きくなり、トルク増幅率が非常に高くなる状態のことを意味し、車両が停止している状態から大きな段差を乗り越える際や停止状態からアクセルを強く踏み込み車両が動き出す瞬間に発生する。以下、軌道長制御処理を実行する際の制御装置7の動作について説明する。
[軌道長制御処理]
図5は、本発明の一実施形態である軌道長制御処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、車両1のイグニッションスイッチがオフ状態からオン状態に切り換えられたタイミングで開始となり、軌道長制御処理はステップS1の処理に進む。
ステップS1の処理では、制御部73が、圧力センサ72を介して第2油圧室334h内の油圧を検出する。そして、制御部73は、第2油圧室334h内の油圧が所定の閾値(第1の所定値)以上であるか否かを判別する。ここで、所定の閾値は、チェーンベルト335の周長方向の伸び量が許容量になった時の第2油圧室334h内の油圧に基づいて予め設定される値である。判別の結果、油圧が所定の閾値以上である場合(ステップS1:Yes)、制御部73は、無段変速機33は高負荷状態にあると判断し、軌道長制御処理をステップS2の処理に進める。一方、油圧が所定の閾値未満である場合には(ステップS1:No)、制御部73は、無段変速機33は高負荷状態にないと判断し、軌道長制御処理を終了する。なお、軌道長制御処理を終了させた場合、制御部73は、車両1のイグニッションスイッチがオン状態である間、所定時間経過後に再度軌道長制御処理を実行する。
ステップS2の処理では、制御部73が、ステップS1の処理において検出された第2油圧室334h内の油圧に基づいてチェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔLを算出し、算出された伸び量ΔLを吸収するために必要なチェーンベルト335の軌道長を算出する。そして、制御部73は、算出された軌道長を実現するために必要なヘッド71aの押し込み量、換言すれば、アクチュエータ71bのストローク量(必要ストローク量)ΔDを算出する。ここで、チェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔLは、実験、解析、簡易モデル計算によって予め求められた油圧室334h内の油圧とチェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔLとの関係を示すテーブルを参照して求められる。必要ストローク量ΔDの算出方法については後述する。これにより、ステップS2の処理は完了し、軌道長制御処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、制御部73が、ステップS2の処理において算出された必要ストローク量ΔDだけヘッド71aを移動するようにアクチュエータ71bを制御することにより、チェーンベルト335の軌道を外側から内側に引き込む。このような処理によれば、図4(b)に示すチェーンベルト335の軌道RT2は、各プーリに対するチェーンベルト335の巻き掛け半径を維持しつつ、押圧前のチェーンベルト335の軌道RT1と比較して、チェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔL以上の長さだけ長くなる。結果、チェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔLがチェーンベルト335の軌道長の伸びによって吸収されることにより、チェーンベルト335がプライマリプーリ332及びセカンダリプーリ334から外れたりすることを抑制できる。なお、本実施形態では、アクチュエータ71bの必要ストローク量ΔDを制御することによってチェーンベルト335の軌道長を制御したが、算出された軌道長を実現するために必要なヘッド71aの荷重を求め、ヘッド71aに対する荷重を制御することによりチェーンベルト335の軌道長を制御してもよい。これにより、ステップS3の処理は完了し、軌道長制御処理はステップS1の処理に戻る。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置7は、油圧センサ72によって検出された油圧の大きさが所定の閾値以上である場合、チェーンベルト335の弦部335eを押圧することにより、各プーリに対するチェーンベルト335の巻き掛け半径を維持しつつ、油圧の大きさが所定の閾値であるときのチェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔL以上、チェーンベルト335の軌道長を長くするので、低車速域においてもチェーンベルト335がシーブから外れることを安価に抑制することができる。また、この結果、低負荷時におけるセカンダリプーリ334に対するチェーンベルト335の巻き掛け半径を大きく設定できるので、変速比を変化させることができる範囲が増加し、車両1の燃費悪化や駆動トルクの低下を招くことを抑制できる。すなわち、本発明の一実施形態である車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置7によれば、車両1の燃費悪化や駆動トルクの低下を招くことなく、低車速域においてもチェーンベルト335がシーブから外れることを安価に抑制できる。
なお、本実施形態では、図4(a),(b)に示すように、チェーンベルト335がプライマリプーリ332からセカンダリプーリ334に向かって送られる側の弦部(緩み側弦部)335eにテンショナ機構71を対向配置したが、セカンダリプーリ334からプライマリプーリ332に向かって送られる側の弦部(張り側弦部)335fにテンショナ機構71を対向配置することも考えられる。しかしながら、一般に、弦部335fの張力は弦部335eの張力より大きい。このため、同じチェーンベルト335の押し込み量を実現するために必要な荷重は弦部335e側よりも弦部335f側の方が大きくなる。このため、テンショナ機構71の負荷の観点からは、テンショナ機構71は弦部335e側に対向配置することが望ましい。
また、本実施形態では、弦部335e側にのみテンショナ機構71を配置したが、弦部335e側及び弦部335f側の両方にテンショナ機構71を配置してもよい。弦部335e側及び弦部335f側の両方にテンショナ機構71を配置することによって、チェーンベルト335の伸び量を軌道長の伸び量で吸収するために必要なチェーンベルト335の押圧量を弦部335e側のテンショナ機構71と弦部335f側のテンショナ機構71とで分担することができる。結果、各テンショナ機構71の負荷を軽減できる。
また、図6に示すように、アクチュエータ71bの中心位置は、ヘッド71aが弦部335eの中央部335e1を直角方向から押圧する位置に配置することが望ましい。しかしながら、ヘッド71aや必要ストローク量ΔDの大きさによっては、領域P1に示すように、ヘッド71aとセカンダリプーリ334を構成する第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bとが干渉し、ヘッド71aと第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bとでチェーンベルト335を挟み込んでしまう可能性がある。
このため、図7に示すように、アクチュエータ71bの中心位置L2は、ヘッド71aを必要ストローク量ΔD押し込んだ際にヘッド71aと第2固定シーブ334a及び第2可動シーブ334bとでチェーンベルト335を挟み込まない弦部335eの範囲ΔX内において、チェーンベルト335の弦部335eの中心位置L1にできる限り近い位置に中心位置L2を配置することが望ましい。
また、本実施形態では、図8(a)に示すように、ヘッド71aは、引き摺り抵抗を少なくするために、回転軸L3を中心にして回転する円柱形状のロール部材によって形成され、回転軸L3を中心にして回転しつつチェーンベルト335のリンク335bを押圧することとしたが、図8(b)に示すように、ヘッド71aの回転軸L3方向端部の周面に径方向に突出する凸部71a1を形成し、凸部71a1によってチェーンベルト335のピン335aを押圧するようにしてもよい。このような構成によれば、ヘッド71aとチェーンベルト335との接触面積を減らすことができるので、チェーンベルト335の伝達トルクの低下を抑制できる。
また、本実施形態では、ヘッド71aは、円柱形状のロール部材によって形成されていることとしたが、図9に示すように、チェーンベルト335の振動抑制のためのガイドプレート等の平面形状部材によってヘッド71aを構成し、チェーンベルト335を面状に押圧するようにしてもよい。このような構成によれば、振動抑制のためのガイドプレート等の既存の装置を流用してチェーンベルト335を押圧できるので、チェーンベルト335がプライマリプーリ332及びセカンダリプーリ334から外れることをより安価に抑制できる。
さらに、図10に示すように、第2油圧室334hに油圧を供給する油路81にアクチュエータ71bに連通するバイパス流路82を設け、油路81内の油圧が所定の第2閾値(第2の所定値)以上である場合にバイパス流路82を介してアクチュエータ71bに油圧を供給するチェックバルブ83(制御弁)をバイパス流路82に配置してもよい。このような構成によれば、油圧コントロールユニット5内のプライマリレギュレータバルブ53及び第2制御弁56の両方がオンフェール故障となることによって第2油圧室334hにオイルポンプPから直接高圧の油圧が供給された結果、又は、油圧コントロールユニット5内の第2制御弁56がオンフェール故障となることによって第2油圧室334hにライン圧Pが直接供給された結果、高負荷状態となり、チェーンベルト335に伸びが発生した場合であっても、アクチュエータ71bを駆動させてチェーンベルト335の軌道長を伸ばすことによってセカンダリプーリ334からチェーンベルト335が外れることを抑制できる。
[チェーンベルトの必要押し込み量]
最後に、ヘッド71aの形状が図4に示すように円柱形状である場合と図9に示すように平面形状である場合とに分けて、テンショナ機構71によるチェーンベルト335の必要押し込み量ΔDの算出方法について説明する。
まず、図11を参照して、ヘッド71aの形状が円柱形状である場合における、テンショナ機構71によるチェーンベルト335の必要押し込み量ΔDの算出方法について説明する。図11は、ヘッド71aの形状が円柱形状である場合における、テンショナ機構71によるチェーンベルト335の必要押し込み量ΔDの算出方法を説明するための模式図である。なお、図11において、X軸方向は、チェーンベルト335の弦部335e(線分AB)に平行な方向を示し、Y軸方向は、プライマリプーリ332の軸中心位置O1(0,R1)を通る、X軸方向に対して垂直な方向を示している。また、図中、O2(L,R2),O(x1,y1)はそれぞれ、セカンダリプーリ334及びヘッド71aの中心位置(ヘッド71aとチェーンベルト335との接触位置と、チェーンベルト335のピッチラインとの間の距離を考慮したピッチライン上の位置)を示し、R1,R2,Rrはそれぞれ、プライマリプーリ332、セカンダリプーリ334、及びヘッド71aの半径を示している。
いまテンショナ機構71によってチェーンベルト335を押圧していない時の弦部335e(線分AB)の長さをLとし、テンショナ機構71によってチェーンベルト335を押圧した際の点Aと点B間におけるチェーンベルト335の軌道335e’の長さをL’とすると、軌道335e’の長さL’が以下に示す数式(1)を満足するようにヘッド71aの軸中心位置O(x1,y1)を移動させることによって、軌道335e’の長さL’によってチェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔLを吸収することができる。
Figure 0006428733
ここで、軌道335e’の長さL’は、以下に示す数式(2)のように、図11に示す円弧A_P1,線分P1_P2、線分P2_P3、線分P3_P4、及び円弧P4_Bの長さの和として求められ、それぞれの長さはプライマリプーリ332、セカンダリプーリ334、及びヘッド71aの座標位置に基づいて幾何学的に求められる。なお、以下に示す数式において、角度θ3,θ4,θ11,θ12,θ13,θ21,θ22,θ23の単位はラジアンとしている。従って、以下に示す数式(2)を用いてヘッド71aの軸中心位置O(x1,y1)を変数として軌道長L’の長さを算出し、上記数式(1)に示す条件を満たすヘッド71aの軸中心位置O(x1,y1)を求めることによって、必要押し込み量ΔDを算出することができる。
Figure 0006428733
次に、図12を参照して、ヘッド71aの形状が平面形状である場合における、テンショナ機構71によるチェーンベルト335の必要押し込み量ΔDの算出方法について説明する。図12は、ヘッド71aの形状が平面形状である場合における、テンショナ機構71によるチェーンベルト335の必要押し込み量ΔDの算出方法を説明するための模式図である。なお、図12において、X軸方向は、チェーンベルト335の弦部335e(線分AB)に平行な方向を示し、Y軸方向は、プライマリプーリ332の軸中心位置O1(0,R1)を通る、X軸方向に対して垂直な方向を示している。また、図中、O2(L,R2)はセカンダリプーリ334の軸中心位置を示し、O(x1,y1)は、ヘッド71aの中心位置(ヘッド71aとチェーンベルト335との接触位置と、チェーンベルト335のピッチラインとの間の距離を考慮したピッチライン上の位置)を示す。さらに、R1,R2はそれぞれ、プライマリプーリ332及びセカンダリプーリ334の半径を示している。また、ヘッド71の長さはLgとしている。
ヘッド71aの形状が平面形状である場合も、ヘッド71aの形状が円柱形状である場合と同様に、テンショナ機構71によってチェーンベルト335を押圧した際の点Aと点B間における軌道335e’の長さL’が上記数式(1)を満足するようにヘッド71aの中心位置O(x1,y1)を移動させることによって、軌道335e’の長さL’によってチェーンベルト335の周長方向の伸び量ΔLを吸収する。但し、ヘッド71aの形状が平面形状である場合、軌道335e’の長さL’は、以下に示す数式(3)のように、図12に示す円弧A_P1,線分P1_P2、線分P2_P3、線分P3_P4、及び円弧P4_Bの長さの和として求められ、それぞれの長さはプライマリプーリ332、セカンダリプーリ334、及びヘッド71aの位置関係より幾何学的に求められる。なお、以下に示す数式において、角度θ3,θ4,θ11,θ12,θ13,θ21,θ22,θ23の単位はラジアンとしている。従って、以下に示す数式(3)を用いてヘッド71aの中心位置O(x1,y1)を変数として軌道長L’の長さを算出し、上記数式(1)に示す条件を満たすヘッド71aの中心位置O(x1,y1)を求めることによって、必要押し込み量ΔDを算出することができる。
Figure 0006428733
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 車両
2 エンジン
3 トランスアスクル
4a,4b 駆動輪
5 油圧コントロールユニット
6 ECU(Electronic Control Unit)
7 制御装置
31 トルクコンバータ
32 前後進切換ユニット
33 無段変速機
34 動力伝達機構
35 車軸
71 テンショナ機構
71a ヘッド
71b アクチュエータ
72 油圧センサ
73 制御部
82 バイパス流路
83 チェックバルブ
331 プライマリシャフト
332 プライマリプーリ
332a 第1固定シーブ
332b 第1可動シーブ
333 セカンダリシャフト
334 セカンダリプーリ
334a 第2固定シーブ
334b 第2可動シーブ
335 チェーンベルト
335a ピン
335b リンク
335e,335f 弦部
RT1,RT2 軌道

Claims (5)

  1. 入力軸に固定された第1固定シーブ及び該入力軸に相対回転不能、且つ、軸線方向に移動可能に設けられた第1可動シーブを有するプライマリプーリと、出力軸に固定された第2固定シーブ及び該出力軸に相対回転不能、且つ、軸線方向に移動可能に設けられた第2可動シーブを有するセカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられたチェーンベルトと、を備え、各プーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を連続的に変化させることにより、前記入力軸側の駆動トルクを無段階に変速して前記出力軸側に出力する車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記第2可動シーブを軸線方向に移動させる油圧の大きさを検出する油圧センサと、
    前記チェーンベルトのうち、前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリに巻き掛けられていない弦部に対向配置されたヘッドと、前記弦部を押圧する方向に前記ヘッドを移動可能なアクチュエータと、を有し、前記チェーンベルトが所定量以上伸びる場合にのみ、前記弦部を押圧するテンショナ機構と、
    前記油圧センサによって検出された前記油圧の大きさが第1の所定値以上である場合、前記アクチュエータを作動させることによって前記弦部を押圧することにより、各プーリに対するチェーンベルトの巻き掛け半径を維持しつつ、前記油圧の大きさが第1の所定値であるときの前記チェーンベルトの周長方向の伸び量以上、前記チェーンベルトの軌道長を長くする制御部と、を備え
    前記制御部は、前記油圧センサによって検出された前記油圧の大きさが第1の所定値未満である場合には、前記チェーンベルトの軌道長を長くする処理を終了する
    ことを特徴とする車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置。
  2. 前記チェーンベルトは、複数の板状のリンクと、前記リンクに形成された連結孔に嵌め込まれて前記リンク同士を環状に連結すると共に両端面が各プーリに接触して動力伝達面となるピンと、を有し、
    前記ヘッドは、前記チェーンベルトの移動方向に直交する方向に回転軸を有する円柱形状のローラ部材によって構成され、前記ローラ部材の軸方向端部に設けられた、径方向に突出する凸部によって前記ピンを押圧する
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置。
  3. 前記アクチュエータは、制御弁を介して前記第2可動シーブに油圧を供給する油路と連通し、前記油圧の大きさが第2の所定値以上になった場合、前記制御弁を介して前記油路から前記アクチュエータに油圧が供給されることによって作動することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置。
  4. 前記ヘッドは、前記アクチュエータが作動していない場合、前記チェーンベルトと当接していないことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置。
  5. 前記ヘッドは、前記チェーンベルトが前記プライマリプーリから前記セカンダリプーリに向かって送られる側の弦部に対向配置されていることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の車両用チェーンベルト式無段変速機の制御装置。
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