JP5814213B2 - 無段変速機の潤滑装置 - Google Patents

無段変速機の潤滑装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5814213B2
JP5814213B2 JP2012247719A JP2012247719A JP5814213B2 JP 5814213 B2 JP5814213 B2 JP 5814213B2 JP 2012247719 A JP2012247719 A JP 2012247719A JP 2012247719 A JP2012247719 A JP 2012247719A JP 5814213 B2 JP5814213 B2 JP 5814213B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
target position
lubricating oil
continuously variable
variable transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012247719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014095440A (ja
Inventor
金原 茂
茂 金原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012247719A priority Critical patent/JP5814213B2/ja
Priority to CN201310467093.4A priority patent/CN103807418B/zh
Publication of JP2014095440A publication Critical patent/JP2014095440A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5814213B2 publication Critical patent/JP5814213B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0456Lubrication by injection; Injection nozzles or tubes therefor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0487Friction gearings
    • F16H57/0489Friction gearings with endless flexible members, e.g. belt CVTs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Description

この発明は無段変速機の潤滑装置に関する。
無段変速機の潤滑装置としては、これまで、特許文献1,2に記載される技術が知られている。特許文献1記載の技術にあっては、走行中のトルク、プーリ回転数、油温などから必要な潤滑油量を推定し、推定された潤滑油量となるように油圧ポンプの動作を制御することで、必要な潤滑油量を確保しながら、油圧ポンプの無駄なエネルギ消費を防止するように構成している。
また、特許文献2記載の技術にあっては、走行中にレシオ(変速比)に基づき、ベルト(無端伝達要素)への潤滑油の噴出方向を調整することで、必要な潤滑油量を確保しながら油圧ポンプを小型化するように構成している。
特許第3938897号公報 特許第4691337号公報
特許文献1記載の技術においては、潤滑油量については考察されているが、ベルトの潤滑位置については考察されていないため、例えば潤滑油量を適正化しようとして減少させると、ベルト・プーリ間の接触部の温度が一部で(局所的に)上昇してプーリ表面を変態させて材料的な疲労強度を下げ、結果としてプーリ表面の磨耗を招く恐れがある。
また、特許文献2記載の技術においては、潤滑油の噴射角度を変更する手法については考察されているが、同様にベルトの潤滑位置や発熱部位が考察されていないと共に、ベルトへの潤滑油量の適正値について考察されていないため、潤滑位置を適正化しようとして噴射方向を変化させた際、ベルト・プーリ間の接触部の温度が一部で(局所的に)上昇し、同様にプーリ表面の金属組織を変態させて材料的な疲労強度を下げ、結果としてプーリ表面の磨耗を招く恐れがある。
従って、この発明の目的は上記した不都合を解消し、無端伝達要素の発熱位置を考察して得た噴射位置に基づいて潤滑油を噴射することで無端伝達要素の表面などの発熱を効果的に阻止すると共に、潤滑油量を必要最小限に止めるようにした無段変速機の潤滑装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、車両に搭載される駆動源の駆動力によって回転する入力軸上に配置されるドライブプーリと駆動輪に接続される出力軸上に配置されるドリブンプーリとからなるプーリと、前記プーリに巻き付けられる無端伝達要素とからなり、前記無端伝達要素が前記プーリに接触して巻き付きを開始し、次いでアイドルアークを経てアクティブアークを進むときに前記プーリとの間で前記入力軸から入力される駆動源の駆動力を授受して前記出力軸に伝達する無段変速機と、前記無段変速機に潤滑油を噴射する潤滑油噴射手段とを備えた無段変速機の潤滑装置において、前記潤滑油噴射手段は、前記無端伝達要素の前記プーリへの巻き付き開始点あるいはその付近を第1目標位置とし、前記無端伝達要素と前記プーリとの間に周方向の滑りが生じ始める前記アクティブアーク開始点あるいはその付近を第2目標位置とすると共に、前記第1、第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成した。
請求項2に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、前記潤滑油噴射手段は前記入力軸と出力軸の軸方向に延びる第1、第2パイプからなり、前記第1パイプは前記プーリの半径方向において前記無端伝達要素の内側に配置されて前記第1目標位置に向けて潤滑油を噴射し、前記第2パイプは前記無端伝達要素の外側に配置されて前記第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成した。
請求項3に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、前記第1、第2パイプは、前記第1、第2パイプの軸線回りに回転自在に構成した。
請求項4に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、前記潤滑油噴射手段は、前記第1目標位置を前記無段変速機のレシオに応じて設定する第1目標位置設定手段を備え、前記第1目標位置設定手段によって設定された第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成した。
請求項5に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、前記潤滑油噴射手段は、前記第2目標位置を前記無段変速機のレシオと前記無段変速機に伝達可能な最大トルクに対する入力トルクの比で規定されるトルク比に応じて設定する第2目標位置設定手段を備え、前記第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成した。
請求項6に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、前記第2目標位置設定手段は、前記無端伝達要素の前記プーリの巻き付き部分の長さをL、前記トルク比をrT、前記プーリの前記ドライブプーリのドリブンプーリに対する軸推力比をrQ、前記プーリの前記ドライブプーリのドリブンプーリに対する接線方向摩擦係数比をrMと規定するとき、前記第2目標位置を、前記プーリのうちの前記ドリブンプーリについては前記第1目標位置からL×(1−rT)進んだ位置に設定し、前記ドライブプーリについては前記第1目標位置からL×{1−(1/rM)×rT/rQ}進んだ位置に設定すると共に、前記潤滑油噴射手段は、前記第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成した。
請求項7に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、前記ドライブプーリとドリブンプーリの間に前記無端伝達要素を保持する保持機構を備えると共に、前記潤滑油噴射手段は、前記保持機構から前記第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成した。
請求項8に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、前記潤滑油噴射手段は、前記第1、第2目標位置に向けて噴射すべき潤滑油の量を前記ドリブンプーリの軸推力と前記ドライブプーリの回転数に応じて算出するように構成した。
請求項1にあっては、ドライブプーリとドリブンプーリとからなるプーリとそれに巻き付けられる無端伝達要素とからなり、無端伝達要素がプーリに接触して巻き付きを開始し、次いでアイドルアークを経てアクティブアークを進むときにプーリとの間で入力軸から入力される駆動源の駆動力を授受して出力軸に伝達する無段変速機に潤滑油を噴射する潤滑油噴射手段とを備えた無段変速機の潤滑装置において、潤滑油噴射手段は、無端伝達要素のプーリへの巻き付き開始点あるいはその付近を第1目標位置、無端伝達要素とプーリとの間に周方向の滑りが生じ始めるアクティブアーク開始点あるいはその付近を第2目標位置とすると共に、それら第1、第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、まず第1目標位置に向けて噴射される潤滑油はプーリの回転と共に運ばれて無端伝達要素あるいは無端伝達要素とプーリ間の摺動部の磨耗を防止することができる。
また、第2目標位置に向けて噴射される潤滑油は無端伝達要素とプーリの接線方向の相対的な滑りによる発熱を抑えることができ、よってベルト・プーリ間の局所的な温度上昇を防止することで、プーリ表面が磨耗するという事象を確実に回避することができる。
さらに、噴射位置を第1、第2目標位置と分けることで、異なる発熱メカニズムを有する無端伝達要素の巻き付き箇所に対して供給すべき潤滑油量を独立して調整することができるため、それぞれの箇所の発熱量に対応した適切な量の潤滑油を供給して局所的な冷却を行うことも可能となる。
また、上記した特許文献1,2記載技術のように噴射の目標位置を発熱メカニズムごとに分離していない構成に比し、発熱メカニズムに基づいて第1、第2目標位置として設定することで潤滑油の噴射量を減少させることができ、よって油圧ポンプの仕事量を低減できると共に、余剰な潤滑油の攪拌抵抗の増大を阻止して無段変速機の効率を上げることが可能となる。
尚、この明細書において、「開始点あるいはその付近」は開始点とその付近の双方を含む意味で使用する。
請求項2に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、潤滑油噴射手段は入力軸と出力軸の軸方向に延びる第1、第2パイプからなり、第1パイプはプーリの半径方向において無端伝達要素の内側に配置されて第1目標位置に向けて潤滑油を噴射し、第2パイプは無端伝達要素の外側に配置されて第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、パイプとすることで構成を簡易にすることができる。
また、第2パイプは無端伝達要素の外側に配置されて第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることから、結果として潤滑油は無端伝達要素の外面側に供給され、無端伝達要素の内面側、より具体的には無端伝達要素とプーリとの摺動部に必ずしも到達しない。
しかしながら、発明者が知見した限り、無端伝達要素の外面側に潤滑油を噴射することで、その部位での局所的な冷却を効果的に行うことができ、無端伝達要素の内面側に供給するのに比して簡易な構成でほぼ等しい効果を得ることができるものである。
請求項3に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、第1、第2パイプは、第1、第2パイプの軸線回りに回転自在に構成されるように構成したので、上記した効果に加え、構成を一層簡易にすることができる。
請求項4に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、潤滑油噴射手段は、第1目標位置を無段変速機のレシオに応じて設定する第1目標位置設定手段を備え、第1目標位置設定手段によって設定された第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、レシオ毎に変化する第1目標位置に向けて潤滑油を正確に噴出することができ、その下流において、油膜を保持するのに十分な潤滑油を供給できると共に、無端伝達要素の幅方向の弾性変形やプーリ全体の弾性変形による溝幅の変化によって無端伝達要素の半径軌跡に僅かながら変化が生じることを原因とする発熱を冷却することができる。
さらに、第1目標位置より上流の、発熱していない部分に不要に潤滑油を噴射することがないため、潤滑油量を減少することができる。
請求項5に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、潤滑油噴射手段は、第2目標位置を無段変速機のレシオと無段変速機に伝達可能な最大トルクに対する入力トルクの比で規定されるトルク比に応じて設定する第2目標位置設定手段を備え、第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、レシオとトルク比ごとに変化する第2目標位置に向けて潤滑油を正確に噴射することができる。よって、ベルト・プーリ間の局所的な発熱を防ぐことができる。
請求項6に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、第2目標位置設定手段は、無端伝達要素のプーリの巻き付き部分の長さをL、トルク比をrT、プーリのドライブプーリのドリブンプーリに対する軸推力比をrQ、プーリのドライブプーリのドリブンプーリに対する接線方向摩擦係数比をrMと規定するとき、第2目標位置を、プーリのうちのドリブンプーリについては第1目標位置からL×(1−rT)進んだ位置に設定し、ドライブプーリについては第1目標位置からL×{1−(1/rM)×rT/rQ}進んだ位置に設定すると共に、潤滑油噴射手段は、第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、このような非常に単純な式でアクティブアーク開始点を決めて第2目標位置として設定できることとなり、定常状態においても、変速過渡状態においても、運転条件に応じて噴射位置を正確に調整することができる。
請求項7に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、ドライブプーリとドリブンプーリの間に無端伝達要素を保持する保持機構を設けると共に、前記潤滑油噴射手段は、保持機構から前記第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、保持機構があれば、潤滑油噴射手段として給油機構のポールなどを設置するスペースがない場合でも、第1目標位置に向けて潤滑油を確実に噴射することができる。
請求項8に係る無段変速機の潤滑装置にあっては、潤滑油噴射手段は、第1、第2目標位置に向けて噴射すべき潤滑油の量をドリブンプーリの軸推力とドライブプーリの回転数に応じて算出するように構成したので、上記した効果に加え、第1、第2目標位置に向けて噴射すべき潤滑油の量を適正に算出することができる。
この発明の第1実施例に係る潤滑装置を備える無段変速機の側面図である。 図1のII-II線断面図である。 図1に示す無端伝達要素の構造を示す説明図である。 同様に図1などに示す無段変速機の一部を模式的に示す説明図である。 図1などに示す無段変速機の動作を模式的に示す説明図である。 図1などに示すドライブプーリとドライブプーリについてトルク比とアクティブアークの比率を調べた実験結果を示す説明図である。 図1に示す装置における噴射の目標位置と噴射すべき潤滑油の量を示す説明図である。 同様に図1に示す装置における噴射の目標位置と噴射すべき潤滑油の量を示す説明図である。 この発明の第2実施例に係る無段変速機の潤滑装置を模式的に示す説明図である。 図9に示す保持機構の拡大断面図である。
以下、添付図面に即してこの発明に係る無段変速機の潤滑装置を実施するための形態を説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る潤滑装置を備える無段変速機の側面図、図2は図1のII-II線断面図、図3(a)(b)は無端伝達要素の構造を示す説明図、図4(a)(b)は図1などに示す無段変速機の一部を模式的に示す説明図、図5は同様に図1などに示す無段変速機の動作を模式的に示す説明図である。
図1などにおいて、符号10は車両(図示せず)に搭載される動力伝達機構を構成する無段変速機(Continuously Variable Transmission。以下「CVT」という)を示す。
CVT10はベルト式からなり、変速機ケース12の内部に回転自在に平行に支持される入力軸14および出力軸16と、エンジン(内燃機関。駆動源)18に連結される入力軸に取り付けられる(接続される)ドライブ(DR)プーリ(入力プーリあるいはプライマリプーリ)10aと、補助変速機(図示せず)に連結される出力軸16に取り付けられる(接続される)ドリブン(DN)プーリ(出力プーリあるいはセカンダリプーリ)10bと、その間に巻き付けられる無端伝達要素、具体的には金属製の断面視V字状のベルト10cからなる。
図3(a)はベルト10cの平面図、図3(b)はその側面図である。図示の如く、ベルト10cは、厚さ2mm前後の鋼板の両側にプーリと接するV字状の傾斜面を備えた多数のエレメント(ブロック)10c1と、エレメント10c1の両側に穿設されたサドル(凹部)10c11に挿入されてエレメント10c1を連結させる、厚さ0.2mm程度の鋼板を溶接して円環状に形成された2本のリング10c2からなる公知の、押しブロック式の構造を備える。
図3(b)に示す如く、エレメント10c1の裏面側には上部に突起10c12が形成されると共に、エレメント10c1の表面側には突起10c12に対応する位置に孔10c13が穿設され、突起10c12を収容自在に構成される。エレメント10c1同士は巻き付き部位において近接するとき、ロッキングエッジ10c14を介して接触するように構成される。
ドライブプーリ10aは入力軸14に回転可能に支持される筒軸14aを一体に有する固定プーリ半体10a1と、筒軸14aに軸方向に摺動可能でかつ相対回転不能に支持され、固定プーリ半体10a1と協働して断面V字状のベルト溝10a2を形成する可動プーリ半体10a3とから構成される。
入力軸14と筒軸14aの間には前後進切換機構20が設けられる。前後進切換機構20は、プラネタリギヤ20aと、車両の前進方向への走行を可能にする前進クラッチ20bと、後進方向への走行を可能にする後進ブレーキクラッチ20cからなる。
前後進切換機構20において、前進クラッチ20bが締結されると、入力軸14と筒軸14a、即ち、入力軸14とドライブプーリ10aの固定プーリ半体10a1が直結され、後進ブレーキクラッチ20cが締結されると、入力軸14の回転が減速されると共に、逆転させられ、ドライブプーリ10aの固定プーリ半体10a1に伝達される。
ドリブンプーリ10bは、出力軸16に一体に形成される固定プーリ半体10b1と、出力軸16に軸方向に摺動可能でかつ相対回転不能に支持され、固定プーリ半体10b1と協働して断面V字状のベルト溝10b2を形成する可動プーリ半体10b3とから構成される。
ドライブプーリ10aの固定プーリ半体10a1とドリブンプーリ10bの固定プーリ半体10b1同士と、ドライブプーリ10aの可動プーリ半体10a3とドリブンプーリ10bの可動プーリ半体10b3同士は、図示の如く、対角線上に配置される。
筒軸14aとドライブプーリ10aの可動プーリ半体10a3の間には、可動プーリ半体10a3を軸方向に沿って移動自在な第1油圧アクチュエータ22が設けられる。
また、出力軸16とドリブンプーリ10bの可動プーリ半体10b3の間には、可動プーリ半体10b3を軸方向に沿って移動自在な第2油圧アクチュエータ24が設けられる。第1、第2油圧アクチュエータ22,24は図示しない油圧回路を介して油圧ポンプなどの作動油の供給源から作動油を給排されて動作する。作動油はCVTF(CVT10用のFluid)からなり、潤滑油としても機能する。
ベルト10cはベルト溝10a2,10b2に係合するようにドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bに巻き付けられる。リターンスプリング26が可動プーリ半体10b3と出力軸16の間に配置され、ドリブンプーリ10bの可動プーリ半体10b3を固定プーリ半体10b1に付勢してベルト10cに一定の張力を付与する。
図示の如く、ドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの間、換言すればドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの半径方向においてベルト10cの内側には、変速機ケース12の側壁12a,12bに支持される第1、第2リードパイプ(ノズル)30,32がドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの軸方向に沿って延びるように配設される。
さらに、ドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの外側、換言すればドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの半径方向においてベルト10cの外側にも、変速機ケース12の側壁12a,12bに支持される第3、第4リードパイプ34,36がドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの軸方向に沿って延びるように配設される。図1に示す如く、第3リードパイプ34はドライブプーリ10aの外側、第4リードパイプ36はドリブンプーリ10bの外側に配設される。
第1から第4リードパイプ30,32,34,36はそれぞれ一端において電動モータなどの第1から第4アクチュエータ40,42,44,46に接続され、その軸線回りに回転(スピン)自在に構成されると共に、第1、第2、第3、第4アクチュエータ40,42,44,46の上流側で油圧ポンプなどの作動油(潤滑油)の供給源に接続される。
第1から第4リードパイプ30,32,34,36は、一端において変速機ケース12の側壁12aを貫通すると共に、他端において変速機ケース12の側壁12bにより閉塞される。
第1から第4リードパイプ30,32,34,36は周壁の肉厚は例えば0.5mm程度であると共に、その軸線に直交する方向にノズル(穿孔)が穿設される。図2に第1リードパイプ30のノズル30aのみを示す。
第1、第3リードパイプ30,34、より具体的にはそのノズルがドライブプーリ10a用の噴射手段、第2、第4リードパイプ32,36、より具体的にはそのノズルがドリブンプーリ10b用の噴射手段として機能する。
また、CVT10のドライブプーリ10aの付近の適宜位置にはNDRセンサ(回転数センサ)50が設けられてドライブプーリ10aの回転数NDRに応じたパルス信号を出力すると共に、ドリブンプーリ10bの付近の適宜位置にはNDNセンサ(回転数センサ)52が設けられてドリブンプーリ10bの回転数NDNを示すパルス信号を出力する。
上記したセンサの出力はECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)60に送られる。ECU60はCPU,ROM,RAM,I/Oなどからなるマイクロコンピュータからなり、CVT10の動作を制御する。
図示は省略するが、エンジン18もエンジンの動作を制御するエンジンECUとエンジンを備える。エンジンECUもECU60と同様にマイクロコンピュータからなる電子制御ユニットから構成され、クランク角センサなどのエンジンの運転パラメータを検出するセンサ群の出力に基づいてエンジン18の動作を制御する。ECU60はエンジンECUと通信してエンジン18の運転パラメータを取得自在に構成される。
ECU60は上記したセンサの出力とエンジンECUとの通信で得た運転パラメータに基づき、CVT10の動作を制御する。
ECU60はより具体的には、例えばドライブプーリ10aにおいて可動プーリ半体10a3を固定プーリ半体10a1から離間させ、同時にドリブンプーリ10bにおいて可動プーリ半体10b3を固定プーリ半体10b1に接近させ、ベルト10cがドライブプーリ10aのベルト溝10a2の小径側に移動させると共に、ドリブンプーリ10bのベルト溝10b2の大径側に移動させることにより、CVT10のレシオ(変速比)をLOW側に変化させるように、第1、第2油圧アクチュエータ22,24への作動油の給排を制御する。
また、ECU60は、例えばドライブプーリ10aにおいて可動プーリ半体10a3を固定プーリ半体10a1に接近させ、同時にドリブンプーリ10bにおいて可動プーリ半体10b3を固定プーリ半体10b1から離間させ、ベルト10cがドライブプーリ10aのベルト溝10a2の大径側に移動させると共に、ドリブンプーリ10bのベルト溝10b2の小径側に移動させることにより、CVT10のレシオ(変速比)をOD側に変化させるように、第1、第2油圧アクチュエータ22,24への作動油の給排を制御する。
さらに、ECU60は、上記したセンサの出力とエンジンECUとの通信で得た運転パラメータに基づき、第1から第4アクチュエータ40,42,44,46を動作させて第1から第4リードパイプ30,32,34,36を適宜な角度に回転させつつ、そのノズル30aなどからCVT10に向けての潤滑油(作動油)の噴射(供給)を制御する。
以下、その潤滑油の噴射について説明する。
以下、図4(a)(b)を参照してこの発明の根拠となる、ベルト10cの発熱について説明する。
CVT10のような押しブロック式の場合、発熱は以下の3つに大別することができる。
ベルト・プーリ間半径方向発熱 QPr(単位時間当たり)
ベルト・プーリ間接線方向発熱 QPt(単位時間当たり)
リング・サドル間接線方向発熱 QR (単位時間当たり)
図4(a)に符号aを付した矢印でエレメント10c1の半径方向の滑りによる発熱(ベルト・プーリ間半径方向発熱QPr)を示す。ベルト・プーリ間の半径方向の発熱QPrはトルク伝達状態の影響をほとんど受けず、プーリ剛性とエレメント幅方向の剛性の影響を主として受ける。尚、図4でdRは、プーリ10a,10bとベルト10cが撓んでいないと仮定した理想状態の幾何学的ピッチラインからのエレメント10c1のロッキングエッジ10c14の半径方向の実際のずれ(距離)を示す。
即ち、ベルト・プーリ間の半径方向の発熱QPrはベルト10cの幅方向の弾性変形・プーリ全体の弾性変形による溝幅の変化によってベルト10cの半径軌跡に変化が生じることが原因であるため、ベルト剛性・プーリ剛性の適正化によって原理的には削減可能である。この発熱量は、プーリ10a,10bのそれぞれの軸推力・ベルト周速に比例するとも考えられる。
図4(a)に矢印aで示す如く、ベルト・プーリ間半径方向発熱QPrは、ベルト巻き付き部位の入口(巻き付き開始点)から出口に渡って分布している。ベルト・プーリ間接線方向発熱QPtは、ベルト10cがプーリ10a,10bとの間で動力を伝える際にベルト・プーリが接線方向に摺動することにより発生し、伝達エネルギにほぼ比例した発熱であると考えられる。
このため、ベルト・プーリ間接線方向発熱QPtは、摩擦により動力伝達をする限り、理論的には零にすることはできない。発熱部に対する冷却量が不足すると、この発熱によってプーリ表面の温度が上がり、マルテンサイト組織がフェライトに変質し、材質的に疲労寿命が短くなり、プーリ表面が磨耗することがある。
このベルト・プーリ間の接線方向の発熱QPtは、巻き付き部位のうちアクティブアークのみで発生している。また、特にCVT10のような押しブロック式の場合、アクティブアークの先端にあたる、エレメント間押し力が発生し始める箇所においては、エレメント10c1とプーリ10a,10b間の相対滑り速度が著しく高くなり、その部分の局所的な発熱を防止するためには,特にその箇所の潤滑量を確保する必要性が非常に高い。
アクティブアークはベルト10cとプーリ10a,10bの間で駆動力を伝達する角度区間を意味するが、図4(a)に示す如く、アクティブアークはエレメント10c1の間のクリアランスがなく、周方向の滑りが生じる角度区間である。このアクテクィブアークは、トルク比(伝達可能な最大トルクに対する入力トルクの比)が上がるにつれて巻き付き部位の入口側に向かって増加する。
リング・サドル間接線方向発熱QRは、ベルト10cのような押しブロック式ベルトの場合、最内周リングとサドル10c11の間の相対滑りとリング間相対滑りにより、ピッチ径が小さい方のプーリで発生する。
即ち、サドル面速度は、巻き付き径の小さいプーリの方が、巻き付き径の大きいプーリより高い。その上、サドル面とリング10c2の間の垂直抗力の積分値は、巻き付き径の小さいプーリの方が少ない。従って、リング10c2は巻き付き径が大きいプーリのサドル面速度とほぼ同一の速度で回転することから、巻き付き径が小さいプーリ側においてサドル10c11がリングに先行する滑りが生じる。但し,このリング・サドル間接線方向の発熱量は、相対滑り速度が計算容易なため予測し易く、必要冷却量も算出し易い。
この相対滑りは、ドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bのうちのピッチ径が小さい方のプーリで発生する。また,エレメント10c1のロッキングエッジ10c14の揺動による発熱は、既述の3種類の発熱に比較すると少なく、必要とされる潤滑油の油量は冷却の視点から決める必要はない。
図5に示す如く、ベルト10cは、プーリ10a,10bに接触して巻き付きを開始する。ベルト10cの巻き付き部位はプーリ10a,10bの半周程度であるが、前半がアイドルアーク、後半がアクティブアークである。ベルト10cとプーリ10a,10bの間の駆動力の伝達は主としてアクティブアークで行われ、アイドルアークでは駆動力の伝達はほとんど行われない。
この実施例に係るCVT10の潤滑装置において特徴的なことは、第1リードパイプ30あるいは第2リードパイプ32は、ベルト10cのドライブプーリ10aへの巻き付き開始点10a4あるいはドリブンプーリ10bへの巻き付き開始点10b4(あるいはそれらの付近)を第1目標位置とし、第3リードパイプ34あるいは第4リードパイプ36は、ドライブプーリ10aでのアクティブアーク開始点10a5あるいはドリブンプーリ10bでのアクティブアーク開始点10b5(あるいはそれらの付近)を第2目標位置とすると共に、第1リードパイプ30と第2リードパイプ32は第1目標位置、第3リードパイプ34と第4リードパイプ36は第2目標位置に向けて潤滑油(作動油)を噴射するように構成したことである。
具体的には、第1、第2リードパイプ30,32はベルト10cの内側からベルト10cとプーリ10a,10bのベルト溝10a2,10b2に潤滑油を噴射することから油膜を形成すると共に、その部位の発熱を抑制(冷却)することを意図する一方、第3、第4リードパイプ34,36はベルト10cの外側から潤滑油を噴射することでその部位での冷却を行うように構成したことである。
巻き付き開始点(あるいはその付近)に向けて噴射される潤滑油はリング10c2とエレメント10c1のサドル10c11の間の相対滑りに対し,油膜を保持するのに十分な潤滑油を供給でき、ベルト10cの幅方向の弾性変形、プーリ10a,10b全体の弾性変形による溝幅の変化によってベルト10cの半径軌跡に僅かながら変化が生じることを原因とする発熱を冷却する。
また、ベルト・プーリ間のアクティブアーク開始点10a5(あるいはその付近)に向けて噴射される潤滑油はベルト10cとプーリ10a,10bの接線方向の相対滑りによる発熱を抑え,油膜を確実に保持することができる。即ち、接線方向の相対滑りによる発熱を冷却するに足る量の潤滑油を供給することで、ベルト・プーリ間の局所的な発熱を防ぐことができる。
さらに、この実施例においては、図5に示す如く、第1、第2リードパイプ30,32はドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの半径方向においてベルト10cの内側に配置されて第1目標位置(巻き付き開始点10a4,10b4あるいはその付近)に向けて潤滑油を噴射し、第3、第4リードパイプ34,36はドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの半径方向においてベルト10cの外側に配置されて第2目標位置(アクティブアーク開始点10a5,10b5あるいはその付近)に向けて潤滑油を噴射するように構成されると共に、第1から第4リードパイプ30,32,34,36は、第1から第4アクチュエータ40,42,44,46によってそれらパイプの軸線回りに回転自在に構成される。
尚、第3、第4リードパイプ34,36はベルト10cの外側に配置されて第2目標位置(アクティブアーク開始点10a5,10b5あるいはその付近)に向けて潤滑油を噴射するように構成されることから、結果として潤滑油はベルト10cの外面側に供給され、ベルト10cの内面側、より具体的にはベルト10cとプーリ10a,10bとの摺動部に到達することがない。しかしながら、発明者が知見した限り、外周側からの潤滑油を供給することでも、その部位の発熱を効果的に冷却させることができ、簡易な構成でありながら、それによってベルト10cの温度の上昇を抑制することができて確実にベルト・プーリ間の磨耗を防止することができるものである。
また、第1目標位置(巻き付き開始点10a4,10b4)はCVT10のレシオに応じて設定するようにした。これにより、レシオ毎に変化する第1目標位置に向けて潤滑油を正確に噴出することができ、その下流において油膜を保持するのに十分な潤滑油を供給できると共に、ベルト10cの幅方向の弾性変形やプーリ全体の弾性変形による溝幅の変化によってベルト10cの半径軌跡に僅かながら変化が生じることを原因とする発熱を冷却することができる。
尚、巻き付き部位の入り口の位置(巻き付き開始点10a4,10b4)は幾何学計算によってベルトピッチ長さ、軸間距離、ピッチレシオから容易に求められる。従って、ベルト・プーリ間半径方向発熱QPrと、リング・サドル間接線方向発熱QRに対する潤滑油の噴射の目標位置、即ち、第1目標位置は容易に設定することができる。
また、アクティブアーク開始点10a5,10b5を設定するには、予めCVT10のモデルごとに実験を行って求めておいたレシオ・トルク比・アクティブアーク比率の関係を用いることができる。
さらに、上記のように構成することで、ドライブ/ドリブンプーリ10a,10bのそれぞれのプーリ巻き付き開始点10a4,10b4への噴射はもとより、レシオ(変速比)だけではなく、トルク比によっても変化するアクティブアーク開始点10a5,10b5への噴射も独立した第1から第4リードパイプ30,32,34,36を介して噴射位置を調整しつつ行うことが可能となる。
そこで、この実施例においては、第2目標位置(アクティブアーク開始点10a5,10b5)をCVT10のレシオとトルク比に応じて設定するように構成した。これにより、レシオとトルク比ごとに変化する第2目標位置に向けて潤滑油を正確に噴射することができる。
図6(a)はドライブプーリ10aについてトルク比とアクティブアークの比率(=アクティブアーク/アイドルアーク)を調べた実験結果を示す説明図、同図(b)はドリブンプーリ10bについて同様にトルク比とアクティブアークの比率を調べた実験結果を示す説明図である。
図6(b)から、ドリブンプーリ10bではトルク比の増大に伴ってアクティブアークがほぼ比例的に増大していることが分かる。さらに、図6(a)から、ドライブプーリ10aでもトルク比の増大に伴い、アクティブアークは比例的に増大しているのが見て取れる。
また、ドリブンプーリ10bに比べると、ドライブプーリ10aではアクティブアークの増大割合が小さい。これらの関係から、レシオとトルク比ごとに変化する第2目標位置に向けて潤滑油を正確に噴射することができる。
さらに、このアクティブアーク開始点10a5,10b5(第2目標位置)を数式により規定することも比較的容易であり、例えば以下の式に従って決めることができる。
即ち、ドリブンプーリ10bの場合、巻きつき部位の長さをL、トルク比rTを規定すると、アクティブアーク開始点10b5は、巻き付き開始点10b4からL×(1−rT)進んだ位置となる。
ドライブプーリ10aの場合、QDR/QDNを軸推力比rQ 、接線方向摩擦係数の比μTDR/μTDNをrMと規定すると、アクティブアーク開始点10a5は、巻き付き開始点10a4からL×{1−(1/rM)×rT/rQ}進んだ位置となる。
尚、上記でQDRはドライブプーリ10aの、QDNはドリブンプーリ10bの軸推力を示し、ECU60はそれらの値を第1、第2油圧アクチュエータ22,24への供給圧から算出する。また、μTDRはドライブプーリ10aの、μTDNはドリブンプーリ10bの接線方向摩擦係数を示すが、それらの算出については出願人が先に提案した特開平10−89429号公報に記載されているので、説明を省略する。
この考えは従来からゴム平ベルト・ゴムVベルトの動力伝達理論として知られているオイラーの式・ゲルバートの式に従ったものであり、基本的な考え方を以下に示す。
ベルト10cがプーリ10a,10bに巻き付けられて動力を伝達している際、ベルト・プーリ間の摩擦力の受け渡しは、全域では行われていない。入口からしばらくの間は、ベルト・プーリ間の摩擦力の作用はなく、出口付近の所定の範囲でのみ摩擦力が作用する。その摩擦力が作用する領域は、張力合計値が一定の場合、伝達トルクにより変化する。トルクがないと、摩擦力作用領域はなく、トルク増加と共に、出口付近から入口に向かって広がってゆき、軸推力が少ない方のプーリでは全スリップ寸前の状態で、巻き付き部入り口にほぼ到達する。
例えば、滑らずに伝えられる最大トルクの半分のトルクが伝えられている状態では、摩擦力が作用する範囲は、軸推力が少ないほうのプーリでは出口から入口に向かう弧のほぼ中央までである。
次に、一般的にトルク伝達時の軸推力がドリブンプーリ10bより高い、ドライブプーリ10aに適応される考え方を示す。
Vベルト伝動においては、一般的に、トルク伝達時の軸推力はドライブプーリ10aの方がドリブンプーリ10bより大きく、ベルト巻き付き部位の単位角度当たりのVベルト挟持力もドライブプーリ10aの方が大きい。
プーリ10a,10bにベルト10cが巻き付かれてトルクを伝達している場合、プーリ10a,10bのいずれでも入口と出口間の張力差は同一値である。ここで、上記したように、ベルト巻き付き部位の単位角度あたりのベルト挟持力はドライブプーリ10aの方が大きいので、ドライブプーリ10aの「摩擦力を発生させている巻き付き部位の角度」、即ち、アクティブアークは、図6に示す如く、ドリブンプーリ10bより小さくて済む。
以上に述べた如く、この実施例にあっては、ドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bに対して噴射の目標位置として第1、第2目標位置を比較的容易に設定することができる。
さらに、図4を参照して先に説明した、3種類の発熱に対してそれぞれ好ましい潤滑油(冷却油)量を考察する。
ベルト・プーリ間半径方向発熱(QPr)は、ベルト10cの幅方向の弾性変形・プーリ全体の弾性変形による溝幅の変化により、ベルト10cの軌跡に変化が生じ、ベルト10cがプーリ10a,10bに対して半径方向に滑ることが原因である。
従って、この発熱量は、ベルト周速と、プーリ10a,10bのそれぞれにおける、ベルト10cの幅方向の弾性変形とプーリ全体の弾性変形量、即ち、「軸推力」に比例すると考えられる。
従って、好ましい単位時間あたりの潤滑油量をCfQPrとすると、CfQPrは、ドライブ側CfQDRPrとドリブン側CfQDNPrはそれぞれ、以下の通りとなる。
CfQDRPr=C1DR×QDR×NDR
=C1DR×rQ×QDN×NDR
CfQDNPr=C1DN×QDN×NDR
ベルト・プーリ間接線方向発熱QPtは、ベルト10cがプーリ10a,10bとの間で動力を伝える際にベルト・プーリが接線方向に摺動することが原因で発生し、伝達エネルギにほぼ比例した発熱量であると考えられる。
従って、好ましい単位時間あたりの潤滑油量をCfQPtとすると、CfQPtは、ドライブ側CfQDRPtとドリブン側CfQDNPtはそれぞれ、以下の通りとなる。
CfQDPPt=C2DR×QDR×(rT/rQ)×NDR
=C2DR×QDN×rT×NDR
CfQDNPt=C2DN×QDN×rT×NDR
リング・サドル間接線方向発熱QRは、CVT10のような押しブロック式では、最内周リング・サドル間の相対滑りとリング間相対滑りによって発生する。但し、この発熱量は、相対滑り速度や押し付け加重が計算容易なために予測しやすく、必要冷却量も算出し易い。
この相対滑りは、ドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bのうちのピッチ径が小さい方のプーリで発生する。何故ならば、リング10c2をサドル10c11に押し付ける荷重の合計値は巻き付き角度の大きいプーリの方が大きくなり、サドル・リング間の滑りは発生しないからである。
またリング平均張力が上昇すると、リング・サドル間の垂直抗力が上がるので、発熱量が上がる。リング平均張力はドリブンプーリ10bの軸推力QDNにほぼ比例する。さらに、相対滑り速度はベルト周速に比例して増える。
従って、巻き付き径が小さいプーリの好ましい単位時間あたりの潤滑量をCfQRとすると、以下のようになる。
CfQR=C3×QDN×NDR
以上をまとめると、図7に示すようになる。また、図8に示す如く、プーリ10a,10bのそれぞれの入口に噴射すべき潤滑油の量は、ドリブンプーリ10bの軸推力QDNとドライブプーリ回転数NDRのいずれにも比例する。従って、この実施例にあっては、第1目標位置に向けて噴射すべき潤滑油の量をドリブンプーリ10bの軸推力とドライブプーリ10aの回転数NDRに応じて算出するように構成した。
図8に示す如く、アクティブアークの開始点10a5,10b5に噴射すべき潤滑油の量は、ドリブンプーリ10bの軸推力QDNとドライブプーリ回転数NDRのいずれにも比例し、かつトルク比rTにも比例する。従って、第2目標位置をそのように設定することも可能である。
第1実施例に係るCVT10の潤滑装置にあっては、上記のように構成したので、ベルト・プーリ間の局所的な発熱を防止することができ、それによってプーリ表面が磨耗するという事象を確実に回避することができる。
さらに、噴射位置を第1、第2目標位置と分けることで、図4を参照して説明した如く、3種の異なる発熱メカニズムを有するベルト10cの巻き付き箇所に対して供給すべき潤滑油量を独立して調整することができるため,それぞれの箇所の発熱量に対応した適切な量の潤滑油を供給して局所的な冷却を行うことも可能となる。
また、特許文献1,2記載技術のように噴射の目標位置を発熱メカニズムごとに分離していない構成に比し、発熱メカニズムに基づいて第1、第2目標位置として設定することで潤滑油の噴射量を減少させることができ、よって油圧ポンプの仕事量を低減できると共に、余剰な潤滑油の攪拌抵抗の増大を阻止してCVT10の効率を上げることが可能となる。
図9はこの発明の第2実施例に係る無段変速機(CVT)10の潤滑装置の構成を模式的に示す説明図、図10は図9に示す保持機構の拡大断面図である。
第1実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、第2実施例においては、ドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの間にベルト10cを保持する保持機構70を備えるように構成した。
図10に示す如く、保持機構70には油路70aを介して噴射ノズル70bが設けられる。噴射ノズル70bは第1実施例の第1、第2リードパイプ30,32と同様に機能し、油圧ポンプなどの油圧源から供給される作動油は噴射ノズル70bから第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成される。
第2実施例はこのように構成したので、保持機構70があれば、潤滑油噴射手段として第1、第2リードパイプ32,34を設置するスペースがない場合でも、第1目標位置に向けて潤滑油を確実に噴射することができるので、構成を一層簡易することができる。
尚、残余の構成および効果は第1実施例と異ならない。
上記した如く、第1、第2実施例にあっては、車両に搭載される駆動源(エンジン)18の駆動力によって回転する入力軸14上に配置されるドライブプーリ10aと駆動輪に接続される出力軸16上に配置されるドリブンプーリ10bとからなるプーリと、前記プーリに巻き付けられる無端伝達要素(ベルト)10cとからなり、前記無端伝達要素10cが前記プーリ10a,10bに接触して巻き付きを開始し、次いでアイドルアークを経てアクティブアークを進むときに前記プーリ10a,10bとの間で前記入力軸14から入力される駆動源の駆動力を授受して前記出力軸16に伝達する無段変速機(CVT)10と、前記無段変速機に潤滑油を噴射する潤滑油噴射手段(第1から第4リードパイプ30,32,34,36、保持機構70の噴射ノズル70b)とを備えた無段変速機の潤滑装置において、前記潤滑油噴射手段は、前記無端伝達要素(ベルト)10cの前記プーリ10a,10bへの巻き付き開始点10a4,10b4あるいはその付近を第1目標位置とし、前記無端伝達要素10cと前記プーリ10aとの間に周方向の滑りが生じ始める前記アクティブアーク開始点10a5,10b5あるいはその付近を第2目標位置とすると共に、前記第1、第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、まず第1目標位置に向けて噴射される潤滑油はプーリ10a,10bの回転と共に運ばれて無端伝達要素(ベルト)10cあるいは無端伝達要素とプーリ間の摺動部の磨耗を防止することができる。
また、第2目標位置に向けて噴射される潤滑油は無端伝達要素(ベルト)10cとプーリ10a,10bの接線方向の相対的な滑りによる発熱を抑えるように油膜を形成することができ、よってベルト・プーリ間の局所的な発熱を防ぐことができる。
さらに、噴射位置を第1、第2目標位置と分けることで、異なる発熱メカニズムを有する無端伝達要素(ベルト)10cの巻き付き箇所に対して供給すべき潤滑油量を独立して調整することができるため,それぞれの箇所の発熱量に対応した適切な量の潤滑油を供給して局所的な冷却を行うことも可能となる。
また、上記した特許文献1,2記載技術のように噴射の目標位置を発熱メカニズムごとに分離していない構成に比し、発熱メカニズムに基づいて第1、第2目標位置として設定することで潤滑油の噴射量を減少させることができ、よって油圧ポンプの仕事量を低減できると共に、余剰な潤滑油の攪拌抵抗の増大を阻止して無段変速機の効率を上げることが可能となる。
また、前記潤滑油噴射手段は前記入力軸14と出力軸16の軸方向に延びる第1、第2パイプ(第1から第4リードパイプ30,32,34,36)からなり、前記第1パイプ(第1、第2リードパイプ32,34)は前記プーリ10a、10bの半径方向において前記無端伝達要素(ベルト)10cの内側に配置されて前記第1目標位置に向けて潤滑油を噴射し、前記第2パイプ(第3、第4リードパイプ34,36)は前記無端伝達要素(ベルト)10cの外側に配置されて前記第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、パイプとすることで構成を簡易にすることができる。
また、第2パイプ(第3、第4リードパイプ34,36)は無端伝達要素(ベルト)10cの外側に配置されて第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることから、結果として潤滑油は無端伝達要素の外面側に供給され、無端伝達要素の内面側、より具体的には無端伝達要素とプーリとの摺動部に到達することがないが、発明者が知見した限り、無端伝達要素の外面側に潤滑油を噴射することで、その部位での局所的な冷却を効果的に行うことができ、無端伝達要素の内面側に供給するのに比して簡易な構成でほぼ等しい効果を得ることができるものである。
また、前記第1、第2パイプ(第1から第4リードパイプ30,32,34,36)は、(第1から第4アクチュエータ40,42,44,46を介して)前記第1、第2パイプの軸線回りに回転自在に構成されるように構成したので、上記した効果に加え、構成を一層簡易にすることができる。
また、前記潤滑油噴射手段は、前記第1目標位置を前記無段変速機(CVT)10のレシオに応じて設定する第1目標位置設定手段(ECU60)を備え、前記第1目標位置設定手段によって設定された第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、レシオ毎に変化する第1目標位置に向けて潤滑油を正確に噴出することができ、その下流において、油膜を保持するのに十分な潤滑油を供給できると共に、無端伝達要素(ベルト)10cの幅方向の弾性変形やプーリ全体の弾性変形による溝幅の変化によって無端伝達要素の半径軌跡に僅かながら変化が生じることを原因とする発熱を冷却することができる。さらに、第1目標位置より上流の、発熱していない部分に不要に潤滑油を噴射することがないため、潤滑油量を減少することができる。
また、前記潤滑油噴射手段は、前記第2目標位置を前記無段変速機(CVT)10のレシオと前記無段変速機に伝達可能な最大トルクに対する入力トルクの比で規定されるトルク比に応じて設定する第2目標位置設定手段(ECU60)を備え、前記第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、レシオとトルク比ごとに変化する第2目標位置に向けて潤滑油を正確に噴射することができる。よって、ベルト・プーリ間の局所的な発熱によって煌光温度が上昇してプーリ表面が変態して疲労強度が低下するのを防止することができる。
また、前記第2目標位置設定手段(CVT10)は、前記無端伝達要素(ベルト)10cの前記プーリ10a,10bの巻き付き部分の長さをL、前記トルク比をrT、前記プーリの前記ドライブプーリ10aのドリブンプーリ10bに対する軸推力比をrQ、前記プーリの前記ドライブプーリ10aのドリブンプーリ10bに対する接線方向摩擦係数比をrMと規定するとき、前記第2目標位置を、前記プーリのうちの前記ドリブンプーリ10bについては前記第1目標位置からL×(1−rT)進んだ位置に設定し、前記ドライブプーリ10aについては前記第1目標位置からL×{1−(1/rM)×rT/rQ}進んだ位置に設定すると共に、前記潤滑油噴射手段は、前記第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、このような非常に単純な式でアクティブアーク開始点を決めて第2目標位置として設定できることとなり、定常状態においても、変速過渡状態においても、運転条件に応じて噴射位置を正確に調整することができる。
また、前記ドライブプーリ10aとドリブンプーリ10bの間に前記無端伝達要素(ベルト)10cを保持する保持機構70を備えると共に、前記潤滑油噴射手段は、前記保持機構から前記第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成したので、上記した効果に加え、保持機構70があれば、潤滑油噴射手段として給油機構のポールなどを設置するスペースがない場合でも、第1目標位置に向けて潤滑油を確実に噴射することができる。
また、前記潤滑油噴射手段は、前記第1、第2目標位置に向けて噴射すべき潤滑油の量を前記ドリブンプーリ10bの軸推力QDNと前記ドライブプーリ10aの回転数NDRに応じて算出するように構成したので、上記した効果に加え、第1、第2目標位置に向けて噴射すべき潤滑油の量を適正に算出することができる。
尚、上記においてCVTの無端伝達要素として金属製のベルト26cを開示したが、それに限られるものではなく、揺動ピンからなるチェーンあるいはゴム製のベルトなどであっても良い。
チェーンの場合、リング・サドル間接線方向発熱は生ぜず、揺動ピン同士の転動による発熱も金属製のベルトについての既述の3種類の発熱に比較すると少ない。
10 CVT(無段変速機)、10a ドライブプーリ、10a1 固定プーリ半体、10a2 ベルト溝、10a3 可動プーリ半体、10a4 巻き付き開始点(第1目標位置)、10a5 アクティブアーク開始点(第2目標位置)、10b ドリブンプーリ、10b1 固定プーリ半体、10b2 ベルト溝、10b3 可動プーリ半体、10b4 巻き付き開始点(第2目標位置)、10b5 アクティブアーク開始点(第2目標位置)、10c ベルト(無端伝達要素)、10c1 エレメント、10c11 サドル、10c12 突起、10c13 穴、10c14 ロッキングエッジ、10c2 リング、12 変速機ケース、14 入力軸、16 出力軸、18 エンジン(内燃機関。駆動源)、20 前後進切換機構、20a プラネタリギヤ、20b 前進クラッチ、20c 後進ブレーキクラッチ、22 第1油圧アクチュエータ、24 第2油圧アクチュエータ、30,32,34,36 第1から第4リードパイプ(潤滑油噴射手段)、40,42,44,46 第1から第4アクチュエータ、60 ECU(電子制御ユニット)、70 保持機構、70a 油路、70b ノズル

Claims (8)

  1. 車両に搭載される駆動源の駆動力によって回転する入力軸上に配置されるドライブプーリと駆動輪に接続される出力軸上に配置されるドリブンプーリとからなるプーリと、前記プーリに巻き付けられる無端伝達要素とからなり、前記無端伝達要素が前記プーリに接触して巻き付きを開始し、次いでアイドルアークを経てアクティブアークを進むときに前記プーリとの間で前記入力軸から入力される駆動源の駆動力を授受して前記出力軸に伝達する無段変速機と、前記無段変速機に潤滑油を噴射する潤滑油噴射手段とを備えた無段変速機の潤滑装置において、前記潤滑油噴射手段は、前記無端伝達要素の前記プーリへの巻き付き開始点あるいはその付近を第1目標位置とし、前記無端伝達要素と前記プーリとの間に周方向の滑りが生じ始める前記アクティブアーク開始点あるいはその付近を第2目標位置とすると共に、前記第1、第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることを特徴とする無段変速機の潤滑装置。
  2. 前記潤滑油噴射手段は前記入力軸と出力軸の軸方向に延びる第1、第2パイプからなり、前記第1パイプは前記プーリの半径方向において前記無端伝達要素の内側に配置されて前記第1目標位置に向けて潤滑油を噴射し、前記第2パイプは前記無端伝達要素の外側に配置されて前記第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることを特徴とする請求項1記載の無段変速機の潤滑装置。
  3. 前記第1、第2パイプは、前記第1、第2パイプの軸線回りに回転自在に構成されることを特徴とする請求項2記載の無段変速機の潤滑装置。
  4. 前記潤滑油噴射手段は、前記第1目標位置を前記無段変速機のレシオに応じて設定する第1目標位置設定手段を備え、前記第1目標位置設定手段によって設定された第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無段変速機の潤滑装置。
  5. 前記潤滑油噴射手段は、前記第2目標位置を前記無段変速機のレシオと前記無段変速機に伝達可能な最大トルクに対する入力トルクの比で規定されるトルク比に応じて設定する第2目標位置設定手段を備え、前記第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の無段変速機の潤滑装置。
  6. 前記第2目標位置設定手段は、前記無端伝達要素の前記プーリの巻き付き部分の長さをL、前記トルク比をrT、前記プーリの前記ドライブプーリのドリブンプーリに対する軸推力比をrQ、前記プーリの前記ドライブプーリのドリブンプーリに対する接線方向摩擦係数比をrMと規定するとき、前記第2目標位置を、前記プーリのうちの前記ドリブンプーリについては前記第1目標位置からL×(1−rT)進んだ位置に設定し、前記ドライブプーリについては前記第1目標位置からL×{1−(1/rM)×rT/rQ}}進んだ位置に設定すると共に、前記潤滑油噴射手段は、前記第2目標位置設定手段によって設定された第2目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることを特徴とする請求項5記載の無段変速機の潤滑装置。
  7. 前記ドライブプーリとドリブンプーリの間に前記無端伝達要素を保持する保持機構を備えると共に、前記潤滑油噴射手段は、前記保持機構から前記第1目標位置に向けて潤滑油を噴射するように構成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の無段変速機の潤滑装置。
  8. 前記潤滑油噴射手段は、前記第1、第2目標位置に向けて噴射すべき潤滑油の量を前記ドリブンプーリの軸推力と前記ドライブプーリの回転数に応じて算出するように構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の無段変速機の潤滑装置。
JP2012247719A 2012-11-09 2012-11-09 無段変速機の潤滑装置 Expired - Fee Related JP5814213B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012247719A JP5814213B2 (ja) 2012-11-09 2012-11-09 無段変速機の潤滑装置
CN201310467093.4A CN103807418B (zh) 2012-11-09 2013-10-09 无级变速器的润滑装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012247719A JP5814213B2 (ja) 2012-11-09 2012-11-09 無段変速機の潤滑装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014095440A JP2014095440A (ja) 2014-05-22
JP5814213B2 true JP5814213B2 (ja) 2015-11-17

Family

ID=50704615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012247719A Expired - Fee Related JP5814213B2 (ja) 2012-11-09 2012-11-09 無段変速機の潤滑装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5814213B2 (ja)
CN (1) CN103807418B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10138986B2 (en) * 2014-12-16 2018-11-27 Honda Motor Co., Ltd. Continuously variable transmission
JP6160631B2 (ja) 2015-01-13 2017-07-12 トヨタ自動車株式会社 ベルト式無段変速機の潤滑装置
CN109764098B (zh) * 2019-01-25 2020-12-18 浙江三进科技有限公司 一种中、低速高效无级变速器
CN113175521B (zh) * 2021-05-10 2022-09-09 湘潭大学 汽车无级变速器用自适应跟踪式润滑装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2500518Y2 (ja) * 1990-12-26 1996-06-05 日産自動車株式会社 無段変速機の潤滑装置
CN1205063A (zh) * 1996-11-05 1999-01-13 日产自动车株式会社 带有润滑设备的无级变速装置
JP4308499B2 (ja) * 2002-10-25 2009-08-05 株式会社豊田中央研究所 ベルト式無段変速機の潤滑装置
KR100692125B1 (ko) * 2003-10-30 2007-03-12 현대자동차주식회사 무단 변속기의 벨트 윤활 제어장치
JP4052997B2 (ja) * 2003-11-17 2008-02-27 本田技研工業株式会社 金属ベルト式無段変速機の潤滑装置
JP4745305B2 (ja) * 2007-09-18 2011-08-10 本田技研工業株式会社 ベルト式無段変速機の潤滑装置
JP5055324B2 (ja) * 2009-05-19 2012-10-24 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機
JP5481617B2 (ja) * 2011-03-28 2014-04-23 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機の潤滑装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103807418B (zh) 2017-01-04
CN103807418A (zh) 2014-05-21
JP2014095440A (ja) 2014-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5814213B2 (ja) 無段変速機の潤滑装置
US8439798B2 (en) Hydraulic apparatus for automatic transmission
EP3006777B1 (en) Belt-type stepless transmission
US8771117B2 (en) Chain transmission apparatus
CN104334917B (zh) 金属带用元件
JP4678036B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置および制御プログラム
US7163476B2 (en) Belt type continuously variable transmission
CN105980740A (zh) 车辆驱动系统、车辆驱动系统的控制装置及车辆驱动系统的控制方法
EP3343070B1 (en) Method for operating a continuously variable transmission incorporating a drive belt in a motor vehicle
US9885414B2 (en) Lubrication device for belt-driven continuously variable transmission
US20150080157A1 (en) Element for metallic belt
CN107816545B (zh) 车辆用的无级变速系统
JP2004092883A (ja) ベルト式無段変速機
JP2014013068A (ja) 無段変速装置
CN109661529B (zh) 自动变速器及自动变速器的控制方法
JP6233277B2 (ja) ベルト式無段変速機
JP5136308B2 (ja) ベルト式無段変速機
JPH1113866A (ja) ベルト式無段変速機構のベルト潤滑装置
JP2020079614A (ja) 動力伝達装置
JPH01269760A (ja) ベルト式無段変速機の制御装置
JP2010053897A (ja) ベルト式無段変速機
JP2017227289A (ja) 無段変速機
JP2010048365A (ja) ベルト式無段変速機
JP2014081029A (ja) 無段変速装置
JP2010071426A (ja) ベルト式無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150721

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5814213

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees