JP6428423B2 - ゼオライト成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、流動層反応の触媒として使用される、ゼオライト成形体及びその製造方法に関する。
流動層反応においては、通常、触媒を充填した反応器の下部から反応ガスを供給し、そのガス流れによって反応器内で触媒粒子が流動し、触媒粒子と反応ガスとが接触することで反応が進行する。ここで、流動層反応に用いられる触媒としては、化学的な性能のみならず、粒子の形状、大きさ、分布、流動性、強度等の、流動層反応に好適な物理的特性を備えていることが求められる。
流動層反応プロセスにおいて、触媒の流動に伴い、触媒粒子間、触媒粒子と反応器、触媒粒子と反応ガスとの衝突や接触による触媒粒子の摩耗や破砕が発生すると、触媒粒子の流動性低下や破砕粒子の飛散が発生するため、流動層反応触媒の性状としては、摩耗や破砕に耐えうるのに充分な機械的強度も求められる。
すなわち、流動層反応に用いる触媒としては、触媒粒子間、触媒粒子と反応器、触媒粒子と反応ガス、との衝突や接触に耐え得る機械的強度(耐摩耗性)を有することが必要である。こうした特性を付与するため、金属、複合酸化物、ゼオライト等の触媒活性成分をアルミナやシリカ等の担体成分やバインダーとともに成形し、その成形体を焼成する方法が知られている。例えば、特許文献1には、プロピレンを製造する触媒としてゼオライト、シリカ及びリンを特定比率で含有するシリカ成形体が記載されている。また、特許文献2には、ゼオライトとリン酸アルミニウム含有結合剤とマトリックスからなるゼオライト含有触媒が記載されている。更に、特許文献3にはプロピレン製造用触媒としてシリル化処理されたゼオライトが記載されている。
特開2009−221030号公報 特開平4−354541号公報 特開2013−75276号公報
しかしながら、これら従前知られた技術、例えば特許文献1、特許文献3では衝突耐久性の低い成形体しか得られておらず、また、特許文献2おいては、ゼオライト(ZSM−5)/シリカスラリーとリン酸アルミニウム結合剤からは耐摩耗性の低い、柔らかい触媒しか得られないという問題がある。更に、公知文献1乃至3すべて、プロピレンの製造において、反応の初期から数十時間にわたる長期間、プロピレンの選択率が高レベルに維持できないという問題があった。
上記状況に鑑み、本発明は、流動層反応の触媒として、衝突耐久性に優れ、形状が良好であり、プロピレンの製造における選択性が向上し、且つ 該選択性が長時間安定的に継続するゼオライト成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ゼオライト、シリカ、リン及びホウ素を含有するゼオライト成形体であって、前記ゼオライト成形体中のSiO/Alモル比が特定比率であり、ゼオライトとシリカの合計質量に対するリンとホウ
素の合計質量が特定範囲であり、リンとホウ素の合計質量に対するホウ素の質量が特定範囲であるゼオライト成形体が、流動層反応用の触媒として、優れた形状、流動性、衝突耐久性、プロピレン製造における選択性の向上及びその持続性を有することを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下である。
[1] シリル化処理されたゼオライト、シリカ、リン及びホウ素を含有するゼオライト
成形体であって、
前記ゼオライト成形体中のSiO/Alモル比が15〜2000であり、
前記ゼオライト成形体中のゼオライトとシリカの合計質量に対するリンとホウ素の合計
質量が1.3質量%〜3.3質量%であり、且つ、
前記ゼオライト成形体中のリンとホウ素の合計質量に対するホウ素の質量が30質量%〜
80質量%であるゼオライト成形体。
] 前記ゼオライトがCHA構造を有するゼオライトである[1]に記載のゼオライト
成形体。
] 安息角が20°〜35°である[1]又は[2]に記載のゼオライト成形体。
] 嵩密度が0.80g/cm〜1.30g/cmである請求項[1]乃至[
]のいずれかに記載のゼオライト成形体。
] 以下の各工程:
(i)ゼオライトをシリル化処理する工程
(ii)シリル化処理されたゼオライト、シリカゾル、リン化合物及びホウ素化合物を混
合して、原料混合物を調製する工程、
(iii)前記原料混合物を噴霧乾燥して乾燥粉体を得る工程、
を含む、ゼオライト成形体の製造方法であって、
前記ゼオライトは、SiO/Alモル比が15〜1000であり、
前記シリカゾルに含まれるシリカ一次粒子の平均粒子径が3nm〜50nmである、
ゼオライト成形体の製造方法。
] 前記乾燥粉体を焼成する工程をさらに含む[]に記載のゼオライト成形体の製
造方法。
] 前記シリル化処理されたゼオライトの平均粒子径が0.05μm〜10μmであ
[5]又は[6]に記載のゼオライト成形体の製造方法。
] 前記ゼオライトがCHA構造を有するゼオライトである[]乃至[]のいず
れかに記載のゼオライト成形体の製造方法。
] 前記ゼオライトが凝集型である[]乃至[]のいずれかに記載のゼオライト
成形体の製造方法。
10] 前記リン化合物が水溶性リン化合物である[]乃至[]のいずれかに記載
のゼオライト成形体の製造方法。
11] 前記水溶性リン化合物がリン酸である[10]に記載のゼオライト成形体の製
造方法。
12] 前記ホウ素化合物が水溶性ホウ素化合物である[]乃至[11]のいずれか
に記載のゼオライト成形体の製造方法。
13] 前記水溶性ホウ素化合物がホウ酸である[12]に記載のゼオライト成形体の
製造方法。
14] [1]乃至[]のいずれかに記載のゼオライト成形体を流動層反応触媒とし
て用いるプロピレンの製造方法であって、
ゼオライト成形体と、エチレンを含有する炭化水素原料とを接触させる工程を含むプロ
ピレンの製造方法。
本発明のゼオライト成形体は、優れた衝突耐久性、活性密度が高いゼオライト成形体であり、流動層反応用の触媒としての好適な物性を有しているため、流動層反応によりエチレン含有炭化水素原料からプロピレンを製造する際の触媒として用いることで、プロピレンを高転化率で収率良くかつ長期間に渡り安定的に製造することができる。
以下本発明をさらに詳しく説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本明細書中で「シリカ」とは、ゼオライト成形体の製造に用いられるシリカゾルに含まれるシリカを指し、特に断りのない限り、ゼオライトを構成するシリカを意味しない。
[ゼオライト成形体]
本発明のゼオライト成形体は、ゼオライト、シリカ、リン及びホウ素を含有するゼオライト成形体であって、
前記ゼオライト成形体中のSiO/Alモル比が15〜2000であり、
前記ゼオライト成形体中のゼオライトとシリカの合計質量に対するリンとホウ素の合計質量が1.3質量%〜3.3質量%であり、且つ
前記ゼオライト成形体中のリンとホウ素の合計質量に対するホウ素の質量が30質量%〜80質量%であるゼオライト成形体である。
本発明のゼオライト成形体中のSiO/Alモル比は15〜2000であり、好ましくは20〜1500、より好ましくは25〜1200、更に好ましくは30〜1000である。SiO/Alモル比が小さすぎると、プロピレンの製造における選択性が低下する場合がある。大きすぎると、ゼオライト成形体の摩耗損失が大きくなる傾向にある。
ここで、ゼオライト成形体のSiO/Alモル比は、ゼオライト成形体をアルカリ水溶液に溶解し、得られた溶液をプラズマ発光分光分析法により分析することにより求めることができる。
また、本発明のゼオライト成形体中のゼオライトとシリカの合計質量に対するリンとホウ素の合計質量は1.3質量%〜3.3質量%であり、好ましくは1.4質量%〜3.0質量%、より好ましくは1.4質量%〜2.7質量%である。前記質量比が小さすぎると、ゼオライト成形体の耐摩耗性が低下する傾向にあり、大きすぎると流動性が低下する可能性がある。
前記質量比はゼオライト成形体をアルカリ水溶液に溶解し、得られた溶液をプラズマ発光分光分析法により、ケイ素、アルミニウム、リン及びホウ素それぞれを定量分析することにより求めることができる。
更に、本発明のゼオライト成形体中のリンとホウ素の合計質量に対するホウ素の質量は30質量%〜80質量%であり、好ましくは35質量%〜75質量%、より好ましくは40質量%〜75質量%である。前記質量比が小さすぎると、リンが反応性能に影響を及ぼしプロピレンの選択性が低下する傾向にあり、大きすぎるとゼオライト成形体の形状が悪化して流動性が低下する可能性がある。
本発明のゼオライト成形体に含まれるゼオライトは、シリル化処理されたゼオライトであることが好ましい。シリル化処理されたゼオライトを含むゼオライト成形体とすることによりプロピレンの製造における選択性が向上した触媒として作用することが可能となる
本発明のゼオライト成形体は、安息角が、好ましくは20°〜35°であり、より好ましくは22°〜34°であり、更に好ましくは24°〜33°であり、特に好ましくは28°〜33°である。安息角が小さすぎると、流動性が過剰となるため、取り扱い性が悪化する傾向にあり、大きすぎると、流動性が低下しゼオライト成形体間のブリッジングが発生し易くなる傾向にある。
嵩密度は、ゼオライト成形体の球状度又は流動状態の指標として重要である。本発明のゼオライト成形体は、嵩密度が、好ましくは0.80g/cm〜1.30g/cm、より好ましくは0.83g/cm〜1.25g/cm、さらに好ましくは0.85g/cm〜1.20g/cm、特に好ましくは0.92g/cm〜1.20g/cmである。前記範囲内の嵩密度を有するゼオライト成形体は、流動層反応における触媒として用いた際に、反応ガス線速が向上し、触媒粒子と反応ガスとの物質移動・熱伝達がより良好となる傾向にある。嵩密度が小さすぎると、歪な形状の触媒粒子や、割れ、欠け、中空の触媒粒子の割合が多くなる傾向にあり、大きすぎると、比表面積が低下し触媒としての化学的性能が不充分となる傾向にある。
本発明のゼオライト成形体に含まれるゼオライトは8員環構造ゼオライト(酸素8員環構造ゼオライト)であることが好ましい。この8員環構造ゼオライトはゼオライトのもつ細孔がTO単位(TはSi、P、Ge、Al、Ga等)8個からなる環構造を意味する。このような構造を取ることにより、ゼオライトの細孔径がプロピレン選択率を高くできる範囲になると考えられる。
このように細孔が酸素8員環で構成されているゼオライトの骨格構造としては、International Zeolite Association(IZA)が規定するコードで表すと、例えば、AFX、CAS、CHA、DDR、ERI、ESV、GIS、GOO、ITE、JBW、KFI、LEV、LTA、MER、MON、MTF、PAU、PHI、RHO、RTE、RTH、等が挙げられる。
これらのうち、AFX、CHA、DDR、ERI、LEV、RHO、RTHが好ましく、中でもCHA構造が特に好ましい。
上記ゼオライトの細孔(チャネル)の径は、一般には前記のInternational Zeolite Association(IZA)が定める結晶学的なチャネル直径(Crystalloghaphic free diameter of the channels)で示され、その好ましい範囲は、上限が0.5nm以下、より好ましくは0.4nm以下で、下限は0.2nm以上、より好ましくは0.3nm以上である。
ゼオライトの細孔径が0.5nmを超えると、プロピレン以外の副生成物(ブテン、ペンテン等)が多くなって、選択率が低下する傾向となる。一方、細孔径が0.2nm未満ではこの細孔をエチレンもプロピレンも通過できなくなってエチレンと触媒活性点との接触頻度が少なくなって反応速度が低下する傾向となる。
細孔径を上記範囲とすることにより、副反応が抑えられプロピレンの選択率を高くすることができる。
本発明のゼオライト成形体に含まれるゼオライトの平均粒子径は、0.05μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜5μmであることがよりこ好ましく、0.5μm〜4μmであることが更に好ましい。
ゼオライトの平均粒子径が大きすぎると、ゼオライト成形体の衝突耐久性が低下する傾向がある。ゼオライトの平均粒子径が小さすぎると、ゼオライトの結晶性が低下し、ゼオ
ライト成形体の触媒活性が低下する傾向となる。
なお平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布計により測定することができる。
また本発明のゼオライト成形体を触媒とする場合は、通常、プロトン交換型となるが、その一部がナトリウム、カリウム等の長周期型周期表第1族元素(水素を除く)やマグネシウム、カルシウム等の長周期型周期表第2族元素に交換されていてもよい。
本発明に好ましく用いられるCHA構造のゼオライトとしては、構成元素がケイ素及びアルミニウムからなるアルミノシリケート、アルミニウム及びリンからなるアルミノホスフェート(ALPO)、ケイ素、アルミニウム及びリンからなるシリコアルミノホスフェート(SAPO)等が挙げられる。この中でもアルミノシリケートまたはシリコアルミノホスフェートが好ましく、アルミノシリケートがより好ましい。
なお、本発明に用いるゼオライトは、一般に用いられる水熱合成法により調製することが可能である。また水熱合成法にイオン交換、脱アルミニウム処理、含浸等で組成を変えたものも使用できる。
本発明のゼオライト成形体に含まれるゼオライトは凝集型が好ましい。凝集型のゼオライトであることにより、製造効率が良好となり製造されたゼオライト成形体の流動性が良好となる可能性がある。
尚、凝集型とはゼオライト一次粒子100個の電子顕微鏡(SEM)像のうち、他の一次粒子と部分的に結合しているゼオライト一次粒子の割合が60%以上であることを意味する。
本発明のゼオライト成形体は、一次粒子の平均粒子径が3nm〜50nmであるシリカを原料として調製されたゼオライト成形体であることが好ましい。
なお、本明細書において「シリカ」とは8員環ゼオライト含有触媒の製造に用いられるシリカゾル等に含まれるシリカを指し、前記ゼオライトの構成成分となるシリカを意味しない。
上記シリカの一次粒子の平均粒子径は、ゼオライト成形体の耐摩耗性や嵩密度に密接に関連し、平均粒子径が3nm〜50nmの範囲にあると、ゼオライト粒子とシリカの充填状態がより均一で緻密になって、ゼオライト成形体の耐摩耗性が向上し、嵩密度も適度となる傾向にある。好ましいシリカ一次粒子の平均粒子径は、3nm〜30nm、より好ましくは3nm〜20nm、さらに好ましくは3nm〜10nmである。また、平均粒子径が50nm以下の複数種のシリカを混合して、一次粒子の粒径分布が広いシリカを用いることもできる。
シリカはゼオライト、リン及びホウ素と混合する際は、粉体状のシリカを用いてもよいが、予め水等の液状媒体と混合してシリカゾルとして使用すると、取扱いやすく、またより均一に混合しやすいので好ましい。
シリカゾルとしては、アンモニウムイオンやナトリウムイオン等で安定化させたアルカリ性シリカゾル又は酸性のシリカゾル、アミンで安定化させたシリカゾル等を用いることができる。中でもアンモニウムイオンで安定化させたシリカゾルが好ましい。
なお、シリカゾルは、アルミナ、チタニア、ジルコニア、カオリン、及び珪藻土などとともに用いることができ、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のゼオライト成形体は、リン化合物を原料として調製されたゼオライト成形体であることが好ましい。
リン化合物としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、リン
酸一水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、過リン酸アンモニウム、次亜リン酸アンモニウム、五酸化リン、ホスフィン類等を用いることができる。好ましくは、リン酸、リン酸一水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸、ポリリン酸等の水溶性のリン化合物であり、より好ましくはリン酸である。
本発明のゼオライト成形体は、ホウ素化合物を原料として調製されたゼオライト成形体であることが好ましい。
ホウ素化合物としては、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、三臭化ホウ素、三酸化二ホウ素、三フッ化ホウ素、リン酸ホウ素、けい化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素等を用いることができる。好ましくは、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、三臭化ホウ素、三酸化二ホウ素、三フッ化ホウ素等の水溶性のリン化合物であり、より好ましくはホウ酸である。
[ゼオライト成形体の製造方法]
本発明のゼオライト成形体の製造方法は、以下の各工程:
(i)シリル化処理されたゼオライト、シリカゾル、リン化合物及びホウ素化合物を混合して、原料混合物を調製する工程、
(ii)前記原料混合物を噴霧乾燥して乾燥粉体を得る工程、
を含む、ゼオライト成形体の製造方法であって、
前記シリル化処理されたゼオライト中のSiO/Alモル比が15〜1000であり、
前記シリカゾルに含まれるシリカ一次粒子の平均粒子径が3nm〜50nmである。
[工程(i):原料調製工程]
原料調製工程では、使用する原材料である、ゼオライト、シリカゾル、リン化合物及びホウ素化合物を液状媒体中で混合し、固体成分が分散したスラリーが製造される。
固体成分としては、上記のゼオライト及びシリカゾル挙げられ、液状媒体は水が好ましい。この他にリン化合物、ホウ素化合物及び助剤類が、液状媒体に可溶性のものは液状媒体に溶解して、不溶性のものは分散させてスラリー中に含有される。
以下、液状媒体として水を用いた場合を例にとって説明する。
固体成分であるシリカは、シリカ粉体である場合は水に分散させたシリカゾルとして取り扱うことが混合性も良好となり好ましい。固体成分であるゼオライトは、粉体のままでも、水又はシリカゾルの一部に分散・懸濁させたスラリーとして用いても構わない。更にリン化合物、ホウ素化合物はそのまま用いても、予め水などに溶解・分散させた上で用いてもよい。
シリカゾル中のシリカ一次粒子の平均粒子径は、ゼオライト成形体の耐摩耗性や嵩密度に極めて密接に関連する。平均粒子径が3nmから50nmの範囲であれば、ゼオライト粒子との接触面積が増大し、ゼオライト粒子とシリカの充填状態がより均一かつ密となるため、ゼオライト成形体の耐摩耗性が向上し、嵩密度も大きくなる傾向にある。
シリカ一次粒子の平均粒子径は、好ましくは3nm〜30nm、より好ましくは3nm〜20nm、さらに好ましくは3nm〜10nmである。
シリカゾルは、アンモニウムイオンやナトリウムイオン等で安定化させたアルカリ性シリカゾル又は酸性のシリカゾル、アミンで安定化させたシリカゾル等を用いることができる。好ましくはアンモニウムイオンで安定化させたシリカゾルである。また、シリカゾルは、アルミノシリケート、アルミナ、チタニア、ジルコニア、カオリン、珪藻土等とともに用いることができ、これらは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ゼオライト成形体の製造に用いるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、リン酸一水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、過リン酸アンモニウム、次亜リン酸アンモニウム、五酸化リン、ホスフィン類等を用いることができる。好ましくは、リン酸、リン酸一水素アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸、ポリリン酸等の水溶性のリン化合物であり、より好ましくはリン酸である。これらは単独、混合物、又は水溶液等として用いることができる。
ゼオライト成形体の製造に用いるホウ素化合物としては、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、三臭化ホウ素、三酸化二ホウ素、三フッ化ホウ素、リン酸ホウ素、けい化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素等を用いることができる。好ましくは、ホウ酸、四ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、三臭化ホウ素、三酸化二ホウ素、三フッ化ホウ素等の水溶性のホウ素化合物であり、より好ましくはホウ酸である。これらは単独、混合物、又は水溶液等として用いることができる。
ゼオライト成形体の原料混合物を調製する際のゼオライト、シリカゾル、リン化合物、ホウ素化合物の混合順序としては特に制限されない。シリカ原料であるシリカゾルにゼオライトを添加し、その混合物にリン化合物、ホウ素化合物を加えてもよく、シリカゾルにリン化合物、ホウ素化合物を添加し、その混合物にゼオライトを加えてもよい。またゼオライトは、ゼオライト粉体、水にゼオライトを分散・懸濁させたスラリー、又は、シリカゾルの一部にゼオライトを分散・懸濁させたスラリーとして用いることが好ましい。リン化合物、ホウ素化合物はそのまま用いてもよく、あらかじめ水などに分散させて用いてもよい。
いずれの場合も、ゼオライトとシリカの混合比率は、ゼオライト/シリカの質量比率として1/10〜10/1の範囲となるように用いる。
また、原料混合物中には、原料混合物のpHを好適に調整するため酸を適宜加えてもよい。この場合、用いることができる酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等が挙げられ、好ましくは硝酸である。原料混合物のpHは、好ましくは0.5〜10であり、より好ましくは0.5〜4である。
これらの原料は、一般に撹拌機を備えた槽状の容器に投入され、撹拌・混合が行われて、均一なスラリーが調製される。
原料混合物中には、固形分としてゼオライトとシリカが含まれる。原料混合物の固形分質量濃度は、好ましくは5質量%〜70質量%、より好ましくは10質量%〜50質量%である。原料混合物には、固形分質量濃度を調整するために、適宜、水を加えてもよい。
上記の濃度範囲とすることで、混合・撹拌を適切に行うことができ、またスラリーの取扱い性も良くなる。固形分濃度を調整するためには、必要に応じて水を加えればよい。
原料混合物の攪拌時間としては、好ましくは0.5時間〜50時間、より好ましくは1時間〜5時間である。攪拌時の混合物の温度としては、好ましくは10℃〜90℃、より好ましくは15℃〜70℃、さらに好ましくは15℃〜40℃である。必要に応じて加熱することによって、原料混合物の粘度を上げてもよい。
また、ゼオライト成形体の形状をより真球状にする目的で、原料混合物の表面張力を調整する界面活性剤を加えてもよい。
[工程(ii):乾燥工程]
乾燥工程は、上記原料調製工程で製造したスラリーを噴霧乾燥して乾燥粉体を得る工程である。
原料調製工程で製造されたスラリーは調製後直ちに噴霧乾燥しても、あるいは調製後にゼオライトへの助剤等の吸着量を制御するために所定時間混合・撹拌を行った後に噴霧乾燥してもよい。
噴霧乾燥工程におけるスラリーの噴霧は、回転円盤方式、二流体ノズル方式又は高圧ノズル方式等の方法を採用することができるが、回転円盤方式又は二流体ノズル方式で行うことが好ましい。
乾燥熱源は、水蒸気や電気ヒーター等によって加熱された空気を用いることが好ましい。乾燥機入口の乾燥気流の温度(以下「入口温度」と記す)は、140℃を超えて400℃以下とすることが好ましい。より好ましい入口温度は150℃〜350℃である。
乾燥気流の流通方式は並流(パラレルフロー)方式でも、向流(カウンターフロー)方式でもよいが、乾燥効率や乾燥機内壁への付着防止等の観点から、並流(パラレルフロー)方式が好ましい。
また、乾燥機出口の乾燥気流の温度(以下「出口温度」と記す)は、80℃を超えて250℃以下とすることが好ましく、より好ましくは90℃〜200℃である。なお、当然のことながら、入口温度は出口温度より高くなる。
乾燥機入口温度又は出口温度が上記範囲よりも低い場合は、乾燥が不十分となって乾燥機内壁に付着物ができたり、あるいは粒子が相互に融着したような異形粒子が生成したり、あるいは得られる粒子の強度が不十分となって、使用時に粉化が著しくなることがある。一方、上記範囲を超えて乾燥機の入口温度又は出口温度が上記範囲を超えて高い場合は、エネルギー的に不利となる。
上記入口温度と出口温度との温度差(△t)は、50℃を超えて300℃以下であることが好ましく、より好ましい温度差は80℃〜250℃である。この温度差が50℃以下では乾燥効率が低く、設備能力を十分活用できないという問題点があり、一方300℃を超える場合は、触媒の熱履歴が過剰となって、得られる触媒が流動に適さない形状になる恐れがある。
乾燥を良好に行い、流動床反応器に用いるために好適な形状及び強度の触媒粒子とするために、噴霧乾燥工程における供給スラリー中の水分と乾燥気流との質量比率は、0.005〜0.2となるように乾燥を行う必要がある。この範囲未満では乾燥気流が多量に必要となりエネルギー効率が低下し、この範囲を超えて水分量が多くなると乾燥が十分進まず、乾燥機内への付着生成や、得られる粒子の強度不足などの問題が発生することがある。
噴霧乾燥を行う装置の形状に特に制限はないが、一般には上部が円筒形の直胴部となり、下部が逆円錐状のコーン部となる形状のものが、乾燥粒子が取り出しやすく、また噴霧液滴の乾燥もしやすいので好ましい。またその垂直方向の最大長と水平方向の最大長の比(垂直方向最大長/水平方向最大長)の範囲(以下「L/D」と記す)は、0.1〜10である。L/Dがこの範囲を外れると設備の製造が難しくなったり、運転や設備の保守・管理に手間が掛かったりするようになる。
従来法において、スラリーを噴霧乾燥する際に、乾燥された粉体粒子の破壊や粒子表面の開孔、陥没が生じ、形状が不定で脆弱な粒子となる場合があることが知られている。これは、液滴からの液体の蒸発により液滴が収縮する一方、液滴表面の固化が進行して、液滴内部の液体の圧が高くなり、突沸するような形での蒸発が起こって粉体粒子の破壊(割れ、欠け)や粉体粒子表面の開孔が生じたり、粉体粒子の表面が陥没したりするためであると考えられている。
本発明においては、特定の原材料及び組成のスラリーを所定の条件で噴霧乾燥を行うた
め、ゼオライトとシリカゾル中のシリカ粒子とが緊密に接触して噴霧乾燥された触媒粒子全体の強度が向上するため、上記のような問題が起きにくくなる。
[工程:焼成工程]
本発明のゼオライト成形体の製造方法においては、より衝突耐久性の高いゼオライト成形体を得ることを目的として、必要に応じて、前記乾燥粉体を焼成する工程をさらに含んでもよい。
焼成工程は上記噴霧乾燥工程で得られた乾燥粉体を加熱して、ゼオラオイト成形体を賦活したり、また粒子の硬度を向上して衝突耐久性を付与したりする工程である。
焼成工程は、マッフル炉、回転炉、トンネル炉、管状炉、又は流動焼成炉などを用いて行うことができる。
焼成温度は400℃〜900℃であり、好ましくは450℃〜800℃、より好ましくは500℃〜700℃である。焼成温度が上記範囲未満では触媒の活性化が不十分となって、プロピレンの選択率が不足したり、エチレンの転化率が低下したりすることがある。焼成温度が上記範囲を超えて高くなると、賦活効果の向上は見られず、一方で触媒粒子の部分溶融によるシンタリングが起きて、触媒性能が低下してしまうことがある。
焼成時間は0.1時間〜10時間である。焼成時間が0.1時間未満では十分な焼成効果が得られないことがある、一方焼成時間が10時間を超えても触媒性能の向上は見られず、生産性が低下することとなる。
焼成工程は、酸素雰囲気下、大気雰囲気下、イナート雰囲気下、及び真空下等のいずれの条件下でも実施することができる。
焼成工程は反復して実施してもよい。
また、製造されたゼオライト成形体におけるゼオライト/シリカ質量比率及びSiO/Alモル比は、いずれも概ね仕込みの組成を維持する。
[工程:シリル化処理工程]
本発明のゼオライト成形体の製造方法においては、プロピレンの製造における選択性の向上を目的としてゼオライトを予め、シリル化処理する工程をさらに含んでもよい。
シリル化処理はアルコキシシランを用いる液相シリル化やクロロシランを用いる気相シリル化があるが、いずれも常法に従って行えばよい。
例えば液相シリル化は、テトラエトキシシラン等を所望の溶媒に溶解するかまたはそのままゼオライトに対して0.1〜3質量倍程度添加し、20℃〜140℃で0.5時間〜24時間程度処理することで行うことができる。処理後、ろ過・洗浄を行い、次いで乾燥することによりシリル化処理されたゼオライトを得ることができる。
また気相シリル化はテトラクロロシラン等を用いて、20℃〜400℃程度の条件でゼオライトに対して蒸着シリカ量が1質量%〜20質量%程度となるように行い、シリル化処理されたゼオライトとすることができる。
シリル化処理されたゼオライト中のSiO/Alモル比は15〜1000であり、好ましくは25〜1500であり、より好ましくは25〜1200、更に好ましくは30〜1000である。ここで、シリル化処理されたゼオライトのSiO/Alモル比は、シリル化処理されたゼオライトをアルカリ水溶液に溶解し、得られた溶液をプラズマ発光分光分析法により分析することにより求めることができる。
尚、次いで行う原料調製工程に供するシリル化処理されたゼオライトの平均粒径は好ましくは0.05μm〜10μm、より好ましくは0.5μm〜5μm、さらに好ましくは0.5μm〜4μmである。シリル化処理されたゼオライトの平均粒径を前記範囲とする
ことにより、衝突耐久性、触媒活性に優れるゼオライト成形体とすることができる。前記平均粒径に調整するためには、例えばシリル化処理工程によりシリル化処理されたゼオライトを粉砕する方法、ゼオライトを粉砕した後にシリル化処理する方法が挙げられるが、平均粒径の調整が可能であれば前記二方法のどちらか又は併用により行っても構わない。ここでシリル化処理されたゼオライトの平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布計により、50質量%の粒径を平均粒子径とした。
<プロピレンの製造方法>
本発明方法で製造したゼオライト成形体を用いて、エチレンを原料としてプロピレンを製造する方法を、以下簡単に説明する。
1.原料
本発明のゼオライト成形体を触媒として用いてプロピレンを製造するための原料はエチレンである。
触媒に供給される仕込原料中の炭化水素化合物を基準としたエチレン換算含有率は特に限定されないが、生産性の観点から、エチレン換算含有率が20質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは50質量%以上である。
上記仕込み原料中には、エチレンの他に、メタン、エタン、プロパン等のアルカン類及びプロピレン、ブテン、ヘキセン等のオレフィン類等が含まれていてもよく、この他にもアセチレン等のアルキン類、アルコール類、エーテル類等が含まれていてもよい。
その他、水(水蒸気)、水素、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素等も、本発明の触媒の性能を阻害しない限り、含まれていてもよい。
2.プロピレンの製造方法
本発明のゼオライト成形体を使用してプロピレンを製造するに際しては、該ゼオライト成形体を装入した流動床反応器に上記のエチレン又はエチレンを含有する原料混合物を供給して、接触的にエチレンをプロピレンに転化する方法を用いるのが好ましい。
このような製造方法を例として、以下本ゼオライト成形体を用いるプロピレンの製造方法について説明する。
(1)ゼオライト成形体の水蒸気処理
エチレンの供給を開始する前に、例えば、本発明のゼオライト成形体を300℃〜900℃の温度で水蒸気分圧0.01気圧以上の条件で水蒸気処理することができる。この水蒸気の存在下での加熱処理では、水蒸気以外のガス成分として窒素及び/又は酸素等を含んでいてもよい。
水蒸気処理を行うことにより、本発明のゼオライト成形体を用いたプロピレンの製造において、ゼオライト成形体への炭素質成分の沈着(コーキング)によるゼオライト成形体の劣化を抑制することができ、プロピレン収率・収量を向上する場合がある。
(2)反応条件
本発明のゼオライト成形体を用いるプロピレンの製造方法における反応温度は、好ましくは300℃〜500℃の範囲で、300℃〜400℃の範囲であることがより好ましい。また反応圧力は、好ましくは、0.01MPa〜1MPa(絶対圧)の範囲で、0.1MPa〜0.7MPa(絶対圧)の範囲であることがより好ましい。
反応器へのエチレンの供給速度は、本発明のゼオライト成形体の質量基準(g−zeo)の空間速度(WHSV)として、好ましくは1〜100mmol/(g−zeo・h)であり、5〜70mmol/(g−zeo・h)とすることがより好ましい。
上記の条件で、流動床反応器におけるガスの流通速度を、0.1m/秒〜1.5m/秒、好ましくは0.1m/秒〜1.0m/秒、より好ましくは0.2m/秒〜1.0m/秒
の範囲とすることにより、プロピレンを効率よく安定に製造することができる。
(3)流動床反応器
本発明のゼオライト成形体を用いるプロピレンの製造方法においては、反応器として流動床反応器を用いることが好ましい。
流動床反応器としてはフルードベッド型反応器とライザー型反応器とがあり、そのいずれも用いることができるが、ゼオライト成形体の分離・回収やプロピレンを効率よく安定に製造する観点から、フルードベッド型反応器を用いることが好ましい。
フルードベッド型反応器の構造としては、原料ガス供給のためのガス分散管を反応器底部及び/又は反応器下部に有し、ゼオライト成形体の濃厚層と希薄層に必要に応じて徐熱用の冷却コイルを有し、また、反応ガスとゼオライト成形体を分離するためのサイクロンを反応器内の上部に有する反応器が挙げられる。また、サイクロンは反応器の外部に設置することもできる。
(4)エチレン転化率
本発明のゼオライト成形体を用いるプロピレンの製造方法におけるエチレンの転化率はガスクロマトグラフィーを用いて生成物を分析し、下記式(1)によって求めることができる。
エチレン転化率(%)=〔[反応器入口エチレン(モル)― 反応器出口エチレン(モ
ル)]/反応器入口エチレン(モル)〕×100 (1)
(5)選択率
本発明のゼオライト成形体を用いるプロピレンの製造方法において、選択率はガスクロマトグラフィーを用いて生成物を分析し、各成分ごとに下記式(2)によって求めることができる。
なお、下記の式(2)において、プロピレン、ブテン、C+、パラフィンまたは芳香族化合物由来カーボン(モル)は、各成分を構成する炭素原子のモル数を意味する。また、パラフィンは炭素数1から3のパラフィンの合計、芳香族化合物はベンゼン、トルエン、キシレンの合計、C+は前記芳香族化合物を除いたC以上の炭化水素の合計値である。
プロピレン選択率(%)=
〔 反応器出口プロピレン由来カーボン(モル)/[反応器出口総カーボン(モル)
― 反応器出口エチレン由来カーボン(モル)]〕×100
ブテン選択率(%)=
〔 反応器出口ブテン由来カーボン(モル)/[反応器出口総カーボン(モル)― 反応器出口エチレン由来カーボン(モル)]〕×100
+選択率(%)=
〔 反応器出口C+由来カーボン(モル)/[反応器出口総カーボン(モル)― 反応器出口エチレン由来カーボン(モル)]〕×100
パラフィン選択率(%)=
〔 反応器出口パラフィン由来カーボン(モル)/[反応器出口総カーボン(モル)
― 反応器出口エチレン由来カーボン(モル)]〕×100
芳香族化合物選択率(%)=
〔 反応器出口芳香族化合物由来カーボン(モル)/[反応器出口総カーボン(モル
)― 反応器出口エチレン由来カーボン(モル)]〕×100 (2)
なお本明細書において、「収率」は、前記エチレン転化率と、生成した各成分の選択率との積により求められ、例えばプロピレン収率は次の式(3)により算出できる。
プロピレン収率(%)=
(エチレン転化率(%)×プロピレン選択率(%))/100 (3)
(6)原料の回収・再使用
本発明のゼオライト成形体を用いるプロピレンの製造方法においては、反応器からの流出ガスからプロピレンを分離した後のガス流は一部の高沸点成分を除去した上で、反応器に循環して再使用することが好ましい。
流動床反応器の流出ガスからプロピレンを分離する方法としては、蒸留分離等を用いればよく、またプロピレンを分離した後のガス流はエチレン等の低沸成分及びブテン等の高沸成分を含んでいるので、これらは一部の更に沸点の高い成分を除去した上で原料ガスの一部として上記流動床反応器に循環・再使用することが効率的である。
なお、再使用する量や比率については特に限定されず、プロピレンの生産量に応じて調整すれば十分である。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(1)ゼオライト成形体中のゼオライトとシリカの合計質量に対するリンとホウ素の合計質量比、リンとホウ素の合計質量に対するホウ素の質量比
ゼオライト成形体をアルカリ水溶液に溶解し、得られた溶液をプラズマ発光分光分析装置(株式会社堀場製作所製)によりケイ素、アルミニウム、リン、ホウ素のモル数を決定し、ゼオライトとシリカの合計質量を算出し、リンのモル数よりリンの質量を算出し、ホウ素のモル数よりホウ素の質量を算出し、その質量比を求めた。又、リンとホウ素の合計質量に対するホウ素の質量比も上記に準じて求めた。
(2)ゼオライト、ゼオライト成形体中のSiO/Alモル比
ゼオライト、ゼオライト成形体それぞれをアルカリ水溶液に溶解し、得られた溶液をプラズマ発光分光分析装置(株式会社堀場製作所製)によりSi及びAlを定量分析することによりSiO/Alモル比を求めた。
(3)ゼオライト成形体の摩耗損失
ゼオライト成形体の耐摩耗性の指標である摩耗損失は、噴流式流動装置を用いて測定した。噴流式流動装置は、ガス導入口、ゼオライト成形体設置部、金属遮蔽部、微粉末捕集部とからなる。「ゼオライト成形体設置部」に所定量のゼオライト成形体(仕込み量(A))を供給する。次いで「ガス導入口」より蒸気圧相当量の水分を含む空気を5.0L/50秒で2時間送風し、ゼオライト成形体を流動させる。流動したゼオライト成形体は「金属遮蔽部」に衝突し、その一部は破砕され微粉となる。微粉となったゼオライト成形体は「微粉末捕集部」に回収される。回収された微粉末ゼオライト成形体量(C)を測定し、下式に従って、摩耗損失を求めた。
摩耗損失(質量%)=C/A×100
尚、摩耗損失が小さいほど衝突耐久性が良好である。
(4)ゼオライト成形体の安息角
ゼオライト成形体の安息角は、三輪式円筒回転形流動表面角測定器(筒井理化学器械株式会社製)を用い、回転数10rpmで、造粒便覧(日本粉体工業協会編、オーム社)に記載されている傾斜角法を用いて測定した。
(5)ゼオライト成形体の嵩密度
JIS規格Z−2504かさ比重測定器(筒井理化学器械株式会社製)を用い、付属のマニュアルに従い、ゼオライト成形体の嵩密度を測定した。
(6)ゼオライト成形体の形状
ゼオライト成形体の形状は、走査型電子顕微鏡S−800(株式会社日立製作所製)で観察した。
(7)シリル化処理されたゼオライトの平均粒子径
シリル化処理されたゼオライトの平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布計LMS−24(株式会社セイシン企業製)を用い、50質量%の粒径を平均粒子径とした。
(8)ゼオライトの凝集状態
走査型電子顕微鏡S−800(株式会社日立製作所製)を用い、得られた視野像からゼオライトの凝集状態を下式により算出し、凝集割合が60%以上のゼオライトを凝集型ゼオライトとした。
凝集割合(%)=他の1次粒子と部分的に結合しているゼオライト粒子の個数/任意のゼオライト粒子100個×100
(9)エチレン転化率及びプロピレン収率
(a)エチレン転化率={(反応器入口の供給流中のエチレン濃度−反応器出口の供給流中のエチレン濃度)/反応器入口の供給流中のエチレン濃度}×100
(b)プロピレン収率=(反応生成したプロピレン量/反応転化したエチレン量)×100
(1)ゼオライト
(1−1)シリル化処理ゼオライト
米国特許第4,544,538号公報に記載の方法で合成したCHA構造を有するプロトン型のアルミノシリケート(SiO/Al=25、ゼオライト)2.71kgにトルエン28.0kgを加え、室温で1時間撹拌した後、水0.271kgを加え、更に室温で15分間撹拌した。その後、テトラエトキシシラン6.30kgを加え、70℃で4時間加熱することでシリル化処理を行った。処理後、ろ過・洗浄を行い、得られたアルミノシリケートを80℃で減圧乾燥した。
上記でシリル化処理されたゼオライトのSiO/Al比は25であった。また、走査型電子顕微鏡の測定により、ゼオライトの一次粒子径はおよそ100nm〜200nmであった。更に、レーザー回折・散乱式粒度分布計の測定により、平均粒子径は37.5μmであった。
次いで、前記シリル化処理されたゼオライトをジェットミルにて解砕した。解砕したゼオライトをレーザー回折・散乱式粒度分布計で測定したところ、平均粒子径は2μmであった。
以下、前記解砕したゼオライトをゼオライト1と称する。
(実施例1)
前記「ゼオライト1」に、シリカゾルとしてスノーテックスNXS(日産化学工業株式会社製、スラリー濃度 14.5質量%、平均粒子径5nm)、リン酸(和光純薬工業株
式会社製、試薬特級)、およびホウ酸(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を添加してスラリーを調製し、ニロアトマイザー社製モービルマイナー型スプレードライヤー(噴霧方式:回転円盤式)を使用して入口ガス温度250℃、出口ガス温度150℃の条件で噴霧乾燥を行った後、550℃で8時間焼成を行ない、ゼオライト成形体1を調製した。なお、供給スラリー中の水分/乾燥気流の質量比率は、0.06であった。結果を表1に示す。20gの上記ゼオライト成形体1を60℃のイオン交換水200ccと30分混合し、5分間静置した後、上澄みを除去する。上記操作を5回繰り返したのち、水を含んだゼ
オライト成形体1を吸引濾過し、120℃で3時間乾燥した。
次いで、常圧固定床流通反応装置を用い、石英製反応管に前記乾燥後のゼオライト成形体1を充填した。
エチレン30体積%、窒素70体積%の混合ガスをエチレンの空間速度がゼオライト質量基準で13mmol/(g−zeo・h)になるように反応器に供給し、350℃、0.1MPaの条件で20分間プロピレン生成反応を行った。その後、水素100体積%のガスに切り替え、水素の空間速度がゼオライト質量基準で100mmol/(g−zeo・h)になるように反応器に供給し、500℃、0.1MPaの条件で5分間触媒の再生を行った。引き続き、プロピレン生成反応と触媒再生の操作を繰り返し行った。ガスクロマトグラフィーによりプロピレン生成反応積算時間が10時間に到達した時の生成物を分析したところ、エチレン転化率は92%、プロピレン選択率は85%、プロピレン収率は78%であった。積算時間が80時間に到達した時の生成物を分析したところ、エチレン転化率は90%、プロピレン選択率は89%、プロピレン収率は80%であった。
(実施例2)
ゼオライト1、シリカゾル、リン酸、ホウ酸の添加量を変更したこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体2を調製した。結果を表1に示す。
(実施例3)
ゼオライト1、シリカゾル、リン酸、ホウ酸の添加量を変更したこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体3を調製した。結果を表1に示す。
(比較例1)
ゼオライト1、シリカゾル、リン酸の添加量を変更し、ホウ酸を添加しなかったこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体4を調製した。結果を表1に示す。
(比較例2)
ゼオライト1、シリカゾル、ホウ酸の添加量を変更し、リン酸を添加しなかったこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体5を調製した。結果を表1に示す。
(比較例3)
ゼオライト1、シリカゾル、リン酸、ホウ酸の添加量を変更したこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体6を調製した。結果を表1に示す。
(比較例4)
ゼオライト1、シリカゾル、リン酸、ホウ酸の添加量を変更したこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体7を調製した。結果を表1に示す。
(比較例5)
ゼオライト1、シリカゾル、リン酸、ホウ酸の添加量を変更したこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体8を調製した。結果を表1に示す。
(比較例6)
シリカゾルとしてスノーテックスNXSに加え、Cataloid S−20L(日揮触媒化成株式会社製、スラリー濃度 20.5%、平均粒子径15nm)を更に使用し、ゼオライト1、シリカゾル、リン酸の添加量を変更し、ホウ酸を添加しなかったこと以外は上記実施例1と同様にして噴霧乾燥及び焼成を行なってゼオライト成形体9を調製した。結果を表1に示す。
実施例1と同一の条件で反応−触媒再生を行った。ガスクロマトグラフィーによりプロピレン生成反応積算時間が10時間に到達した時の生成物を分析したところ、エチレン転化率は83%、プロピレン選択率は88%、プロピレン収率は73%であった。積算時間が80時間に到達した時の生成物を分析したところ、エチレン転化率は60%、プロピレン選択率は90%、プロピレン収率は54%であった。
Figure 0006428423
表1から以下の諸点が判明した。
(1)本願に規定する要件を満たす実施例1乃至3のそれぞれのゼオライト成形体は摩
耗損失が少ない。すなわち、衝突耐久性に優れる。更に、安息角は特定の範囲内であるので、流動性が良好であり、取り扱いやすい。加えて、嵩密度は特定の範囲内であるので、流動層反応における触媒として使用した場合には有効な性能を有する。実施例1のプロピレンの製造の結果を見ても、高いプロピレン収率を達成し、かつ長時間にわたって性能を維持しており、流動床型の反応器に好適に使用できる。
(2)一方、本願に規定する要件を満足していない比較例1乃至5においては摩耗損失の値が大きく、衝突耐久性を有さない。すなわち、それは流動床型の反応器におけるプロピレンの製造においては短期間でゼオライト成形体が微小化し、触媒としての性能低下を引き起こす、又は反応系外に排出されることが容易に予想できる。比較例6においては含有する多量のリンが反応を阻害するためプロピレン収率の低下が起こり、長時間にわたる触媒性能の安定維持ができない。従って流動床型の反応器に使用することができない。
本発明のゼオライト成形体及びゼオライト成形体の製造方法により得られるゼオライト成形体は、衝突耐久性に優れ、形状が良好であり、且つプロピレンの製造における選択性が向上し、しかも該選択性が長時間安定的に継続しているのであるから、エチレンを原料として高い選択率で流動床反応器を用いてプロピレンを工業的に製造することができる触媒として有用である。

Claims (14)

  1. シリル化処理されたゼオライト、シリカ、リン及びホウ素を含有するゼオライト成形体
    であって、
    前記ゼオライト成形体中のSiO/Alモル比が15〜2000であり、
    前記ゼオライト成形体中のゼオライトとシリカの合計質量に対するリンとホウ素の合計
    質量が1.3質量%〜3.3質量%であり、且つ、
    前記ゼオライト成形体中のリンとホウ素の合計質量に対するホウ素の質量が30質量%〜
    80質量%であるゼオライト成形体。
  2. 前記ゼオライトがCHA構造を有するゼオライトである請求項1に記載のゼオライト成形
    体。
  3. 安息角が20°〜35°である請求項1又は2に記載のゼオライト成形体。
  4. 嵩密度が0.80g/cm〜1.30g/cmである請求項1乃至のいずれか1
    項に記載のゼオライト成形体。
  5. 以下の各工程:
    (i)ゼオライトをシリル化処理する工程
    (ii)シリル化処理されたゼオライト、シリカゾル、リン化合物及びホウ素化合物を混
    合して、原料混合物を調製する工程、
    (iii)前記原料混合物を噴霧乾燥して乾燥粉体を得る工程、
    を含む、ゼオライト成形体の製造方法であって、
    前記ゼオライトは、SiO/Alモル比が15〜1000であり、
    前記シリカゾルに含まれるシリカ一次粒子の平均粒子径が3nm〜50nmである、
    ゼオライト成形体の製造方法。
  6. 前記乾燥粉体を焼成する工程をさらに含む請求項に記載のゼオライト成形体の製造方
    法。
  7. 前記シリル化処理されたゼオライトの平均粒子径が0.05μm〜10μmである請求
    5又は6に記載のゼオライト成形体の製造方法。
  8. 前記ゼオライトがCHA構造を有するゼオライトである請求項乃至のいずれか1項
    に記載のゼオライト成形体の製造方法。
  9. 前記ゼオライトが凝集型である請求項乃至のいずれか1項に記載のゼオライト成形
    体の製造方法。
  10. 前記リン化合物が水溶性リン化合物である請求項乃至のいずれか1項に記載のゼオ
    ライト成形体の製造方法。
  11. 前記水溶性リン化合物がリン酸である請求項10に記載のゼオライト成形体の製造方法
  12. 前記ホウ素化合物が水溶性ホウ素化合物である請求項乃至11のいずれか1項に記載
    のゼオライト成形体の製造方法。
  13. 前記水溶性ホウ素化合物がホウ酸である請求項12に記載のゼオライト成形体の製造方
    法。
  14. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のゼオライト成形体を流動層反応触媒として用い
    るプロピレンの製造方法であって、
    ゼオライト成形体と、エチレンを含有する炭化水素原料とを接触させる工程を含むプロ
    ピレンの製造方法。
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