JP6427894B2 - エピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents
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このように、現在、ウェーハに対してゲッタリング能力を付与するのが困難な状況にある。
しかし、基板として表面にCOPおよび転位クラスターのないシリコンウェーハを用いてクラスターイオンを高ドーズ量で照射し、次いで非酸化性雰囲気中で通常の900℃以上の温度で結晶性を回復させるための回復熱処理を施した後、エピタキシャル層を形成してエピタキシャルウェーハを作製したところ、エピタキシャル欠陥の数は、基板としてCOPを含むシリコンウェーハを用いた場合に比べて、むしろ増加してしまうことが判明した。
本発明者は、この原因を詳細に調査する中で、基板として表面にCOPおよび転位クラスターのないシリコンウェーハを用いた場合、エピタキシャル欠陥の数は、回復熱処理の温度に大きく依存することを見出した。そして、クラスターイオンを高ドーズ量で照射した場合にもエピタキシャル欠陥の形成を抑制する方途について鋭意検討した結果、回復熱処理を450℃以上800℃以下の温度で行うことにより、900℃以上で行う場合に比べて、エピタキシャル欠陥の数を著しく低減でき、しかもCOPを含むシリコンウェーハを用いて従来の900℃以上の高温で回復熱処理を行った場合に対しても、エピタキシャル欠陥の数を大きく低減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(1)チョクラルスキー法により育成された単結晶シリコンインゴットから切り出し加工された、COPおよび転位クラスターを含まないシリコンウェーハの表面に1.0×1015/cm2以上のドーズ量でゲッタリングに寄与する構成元素を含むクラスターイオンを照射して、前記シリコンウェーハの表面部に、前記クラスターイオンの構成元素が固溶してなる改質層を形成するクラスターイオン照射工程と、非酸化性雰囲気において450℃以上800℃以下の温度で300秒以上120分以下にて前記シリコンウェーハの改質層の結晶性を回復させる熱処理を行う回復熱処理工程と、前記熱処理が施されたシリコンウェーハの改質層上にエピタキシャル層を形成するエピタキシャル層形成工程とを有することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
単結晶製造装置を用いて、エピタキシャルウェーハの基板として用いる、COPのないシリコンウェーハを作製した。すなわち、製造装置のチャンバー内を減圧下のArガス雰囲気に維持した状態で、ルツボ内に充填した多結晶シリコンなどの固形原料をヒーターの加熱により溶融させ、原料融液を形成した。その後、種結晶を原料融液に浸漬し、ルツボおよび種結晶を所定の方向に回転させながら、種結晶を上方に引き上げ、種結晶の下方にインゴットを育成した。
その際、引き上げ速度:0.5〜1.0mm/分とし、直胴部長さ方向に結晶領域分布が異なるようにして単結晶インゴットを育成した。育成した単結晶シリコンインゴットは、結晶方位:<100>、直胴部直径:310mm、ドーパント:リン(P)(1.0×1015atoms/cm3〜1.0×1017atoms/cm3)したn型の単結晶シリコンインゴットである。
育成された単結晶シリコンインゴットに対して、公知の外周研削、スライス、ラッピング、エッチング、鏡面研磨の加工工程を施して、厚さ775μmのシリコンウェーハを作製した。作製したシリコンウェーハにCOPが含まれるか否かをSC−1洗浄を行った後に、KLA−Tencor社製:Surfscan SP−2を用いて観察評価し、表面ピットと推定されるLPDを特定し、特定されたLPDに対して、AFMを用いて、シリコンウェーハの表面を確認したが、COPの存在は確認されなかった。
上述のように作製されたCOPを含まないシリコンウェーハを用い、クラスターイオン発生装置(日新イオン機器社製、型番:CLARIS)を用いて、クラスターイオンとしてC3H5クラスターを生成し、ドーズ量2.0×1015atoms/cm2、クラスター当たりの加速電圧80keV、Tilt0°、Twist0°の条件で、シリコンウェーハの表面に照射した。各クラスターは、3の炭素原子(原子量12)および5の水素原子(原子量1)からなる。そのため、炭素原子1つが受けるエネルギーは、80×{12/(12×3+1×5)}≒23.4keVとなる。
次いで、表面にクラスターイオンを照射したシリコンウェーハを縦型熱処理装置に導入し、100体積%窒素(N2)の雰囲気中で改質層の結晶性を回復する回復熱処理を行った。その際、雰囲気の温度を500℃(発明例1)、600℃(発明例2)および700℃(発明例3)としてそれぞれ行い、また熱処理時間はそれぞれ30分とした。その後、シリコンウェーハをHF洗浄した後、枚葉式エピタキシャル成長装置(アプライドマテリアルズ社製)内に搬送し、装置内で1120℃の温度で30秒の水素ベーク処理を施した後、水素をキャリアガス、トリクロロシランをソースガスとして1150℃でCVD法により、シリコンウェーハ上にシリコンのエピタキシャル層(厚さ:8μm、ドーパント種類:リン、ドーパント濃度:1.0×1015atoms/cm3)をエピタキシャル成長させ、エピタキシャルウェーハを作製した。
発明例1と同様に、エピタキシャルウェーハを作製した。ただし、クラスターイオンを照射した後に回復熱処理を行わずにエピタキシャル層を成長させた。その他の条件は、発明例1と全て同じである。
発明例1と同様に、エピタキシャルウェーハを作製した。ただし、回復熱処理の温度を400℃(比較例2)、900℃(比較例3)とした。その他の条件は、発明例1と全て同じである。
発明例1と同様に、エピタキシャルウェーハを作製した。ただし、エピタキシャルウェーハの基板として、COPが観察されたシリコンウェーハ表面上にエピタキシャル層(厚さ:2μm、ドーパント種類:リン、ドーパント濃度:1.0×1015atoms/cm3)をエピタキシャル成長して作製されたエピタキシャルウェーハを用いた。その他の条件は、発明例1と全て同じである。
発明例1と同様に、エピタキシャルウェーハを作製した。ただし、エピタキシャルウェーハの基板として、縦型熱処理を用いてCOPが観察されたシリコンウェーハをアルゴン雰囲気中で熱処理されたシリコンウェーハを用いた。ここで、アルゴン雰囲気中の熱処理条件は、1200℃×1時間である。その他の条件は、発明例1と全て同じである。
発明例1と同様に、エピタキシャルウェーハを作製した。ただし、エピタキシャルウェーハの基板として、COPを含むシリコンウェーハを用いた。具体的には、COPの最大サイズが0.3μmでCOP密度が5×104個/cm3観察されたシリコンウェーハである。その他の条件は、発明例1と全て同じである。
本発明例および比較例で作製した各サンプルのエピタキシャルウェーハの表面を、KLA−Tencor社製:Surfscan SP−2を用いて観察評価し、LPDの発生状況を調べた。その際、観察モードはObliqueモード(斜め入射モード)とし、表面ピットの推定は、Wide Narrowチャンネルの検出サイズ比に基づいて行った。続いて、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いて、LPDの発生部位を観察評価して、LPDが積層欠陥(SF:Stacking Fault)であるか否かを評価した。つまり、エピタキシャル欠陥の数は、SFの数として評価した。その後、収束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)加工により、SFの発生部位を含む断面観察用評価サンプルを作製した。最後に、この評価サンプルを透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて観察評価して、COP起因のSFであるか否かを評価した。SFの個数を表1に示す。
10 シリコンウェーハ
10A シリコンウェーハの表面
16 クラスターイオン
18 改質層
20 エピタキシャル層
41 COP発生領域
42 OSF潜在核領域
43 酸素析出促進領域(Pv(1)領域)
44 酸素析出促進領域(Pv(2)領域)
45 酸素析出抑制領域(Pi領域)
46 転位クラスター領域
Claims (5)
- チョクラルスキー法により育成された単結晶シリコンインゴットから切り出し加工された、COPおよび転位クラスターを含まないシリコンウェーハの表面に1.0×1015/cm2以上のドーズ量でゲッタリングに寄与する構成元素を含むクラスターイオンを照射して、前記シリコンウェーハの表面部に、前記クラスターイオンの構成元素が固溶してなる改質層を形成するクラスターイオン照射工程と、
非酸化性雰囲気において450℃以上800℃以下の温度で300秒以上120分以下にて前記シリコンウェーハの改質層の結晶性を回復させる熱処理を行う回復熱処理工程と、
前記熱処理が施されたシリコンウェーハの改質層上にエピタキシャル層を形成するエピタキシャル層形成工程と、
を有することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。 - 前記回復熱処理工程を500℃以上700℃以下の温度にて行う、請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
- 前記クラスターイオンが構成元素として炭素を含む、請求項1または2に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
- 前記クラスターイオンが構成元素として炭素を含む2種以上の元素を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
- 前記クラスターイオンに含まれる炭素の数が16個以下である、請求項3または4に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
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