JP6426224B2 - 冷凍コンテナ管理システム - Google Patents
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Description
冷凍コンテナの積荷としては、冷凍品や氷菓、乳製品といった低温輸送物があげられる。これらの低温輸送物は、環境温度の変動に弱いので、運送事業者は、上記冷凍コンテナ管理システムを構築することで、冷凍コンテナの監視を24時間体制で行い、メンテナンスに細心の注意を払っている。
しかし、昼夜を問わず、多くの冷凍コンテナを監視して、バッテリー切れやオイル交換忘れにも細心の注意を払うことは、監視者の重荷となり、監視者の負担増に拍車をかけてしまうという問題がある。
前記サーバー装置は、作業者にオイル交換を促すためのオイル交換タイマーと、バッテリーチャージを促すためのバッテリーチャージタイマーとを冷凍コンテナ毎に有しており、
何れかの冷凍コンテナが具備する遠隔センサー装置から送信される複数の状態データが、エンジン駆動の継続を示す場合、当該冷凍コンテナについてのオイル交換タイマーの計時値を増加させ、
別の何れかの冷凍コンテナが具備する遠隔センサー装置から送信される複数の状態データが、エンジン停止を示す場合、当該冷凍コンテナについてのバッテリーチャージタイマーの計時値を増加させ、
前記サーバー装置は、前記オイル交換タイマー、及び、バッテリーチャージタイマーの計時値に基づくアラートを前記端末装置に実行させ、前記アラートでは、前記複数の冷凍コンテナのうち、早期にオイル交換、又は、バッテリーチャージを実行すべきものがどれであるかを特定することを特徴としている。
オイル交換タイマーのリセットは以下のように行わせることが望ましい。つまり、何れかの冷凍コンテナが具備するエンジンについて、オイル交換がなされた旨が、何れかの端末装置から発せられた場合、当該冷凍コンテナに対応するオイル交換タイマーの計時値をリセットしてもよい。
ここで、冷凍コンテナ管理システムについては追加的な機能を追加することができる。具体的にいうと、前記遠隔センサー装置によって送信される状態データは、温度センサーの検出値を含み、前記サーバー装置は、複数の冷凍コンテナのうち、特定の冷凍コンテナに取り付けられた遠隔センサー装置から周期的に送信されてきた複数の状態データから、温度センサーの検出値を取り出して、特定コンテナの温度履歴として保持しており、前記特定冷凍コンテナについての温度遷移表示が要求された場合、特定コンテナについての温度履歴に基づき、現在時刻から一定の時間遡った範囲の冷凍コンテナの温度推移を示すグラフを作成して、端末装置に表示させてもよい。
以下、冷凍コンテナ管理システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1]冷凍コンテナ管理システムの全体構成
図1は、冷凍コンテナ管理システムのシステム構成を示す図である。本図に示すように、冷凍コンテナ管理システムは、移動体通信システム1001と、データセンター1002と、社内交換網1003と、運送拠点ネットワーク1004、1005、1006とで構成され、冷凍コンテナ101、102、103、104、105、106の状態管理を行う。冷凍コンテナの運送には、列車によるものと、自動車によるものとがある。列車による運送では、冷凍コンテナ101、102、103・・・106が、行先が異なる複数の貨物列車(例えば図中の列車2001、2002、2003)の何れかに積載される。かかる列車への積載時には、1つの貨車に2つの冷凍コンテナ(冷凍コンテナ101、102、103、104参照)が積載される。また自動車による運送では、1つのトラック500に1つの冷凍コンテナ107が積載される。
端末装置401、402、403は、冷凍コンテナ101、102、103、104・・・・の状態監視を実行するのと共に、冷凍コンテナ101におけるエンジン、冷凍機の遠隔制御を実行する。具体的にいうと、端末装置は、制御モード、監視モードという2つのモードを有していて、対話画面を通じて、かかるモードを切り替える操作を受け付ける。制御モードでは、冷凍機又はエンジンの始動、停止を切り替える。尚、端末装置には、自動車500の運転手によって所持され、監視モードのみの実行が可能な端末装置411が存在する。
以下、図1を参照しながら、システムによる状態管理の管理対象となる冷凍コンテナについて説明する。尚、図1に示した複数の冷凍コンテナは、何れも共通の構成を有しており、その共通構成の1つとして、冷凍コンテナ101を対象として説明を進めるものとする。
冷凍機10は、エバポレータ11、12、コンプレッサ13、コンデンサ14、配管13p、14p、専用の中央処理ユニット(冷凍機CPU)15から構成される。エバポレータ11、12は、箱体100のそれぞれの庫室(前室、後室)の天井部111f、111rに設置されており、コンプレッサ13、コンデンサ14は、前室101fの前壁部に設けられたキャビネット部101cに収容されている。エバポレータ11、12と、コンプレッサ13、コンデンサ14とは、配管13p、14pによって接続されている。
GPS情報処理部31は、所定の監視周期毎に、衛星軌道上を周回するGPS衛星から送信される信号を受信し、かかる受信信号に従い、冷凍コンテナの現在位置の緯度、経度の測位を行う。かかる測位で得られた緯度、経度に、測位時刻(GPS測位時刻)を示すタイムスタンプを付した上で出力する。こうして、タイムスタンプを付して出力される緯度、経度の組を「GPS座標」という。
ドアセンサ35は、箱体100の後方壁におけるドア枠100wに設けられ、所定の監視周期毎に、ドア枠100wと、ドアとの接触、非接触を検出することで、ドアの開閉を検知する。
電文送受信部39は、所定の監視周期毎に、動態情報処理部32が出力する動態情報、温度センサー情報処理部37が出力する温度センサー情報、接点情報処理が出力する接点情報を組み合わせることで、図3(a)に示す冷凍コンテナのコンテナ取得情報を作成する。図3(a)に示すコンテナ取得情報は、タイムスタンプ情報、動態情報、冷凍機接点情報、温度センサ情報、燃料残量、冷凍機CPU情報(冷凍機CPU15が、冷凍機の制御に用いる情報であり、その詳細については後述する)を含む。こうして作成された冷凍機情報を含む電文を、通信サーバー装置300に送信する。
図3(b)〜(d)を参照しながら、冷凍コンテナのコントローラと、サーバとの間でなされる通信シーケンスについて説明する。通信サーバー装置300と、冷凍コンテナ101との間でなされる通信シーケンスには、冷凍コンテナ101が発信側になるものと(図3(b))、通信サーバー装置300が発信側になるもの(図3(c))と、端末装置401が発信側になるもの(図3(d))とがある。
図3(d)のシーケンスは、複数冷凍コンテナ101、102、103・・・・のうち、冷凍機10を制御すべき特定のものを相手側にしたもので、端末装置から通信サーバー装置300への冷凍機制御電文の送信se21と、通信サーバー装置300から冷凍コンテナ101への冷凍機制御電文の送信se22と、冷凍コンテナ101が発したレスポンス(応答電文)の通信サーバー装置300による受信re22と、通信サーバー装置300が発したレスポンス(応答電文)の端末装置401による受信re21とで構成される。尚、電文としては、上述したもの以外に、通信制御ユニットの動作パラメータの取得・更新のための電文、通信制御ユニットの起動報告のための電文が存在する。
[4]サーバー装置300の構成
以下、通信サーバー装置300の構成について説明する。図4は、通信サーバー装置300の構成を、機能的に示す図である。本図に示すように、通信サーバー装置300は、電文処理部1と、オイル交換タイマー2C1、C2、C3、C4・・・・Cnと、バッテリーチャージタイマ3C1、C2、C3、C4・・・・Cnと、燃料残量テーブル4と、温度履歴テーブル5と、運行登録情報データベース6と、画面構成部7とで構成される。
オイル交換タイマー2C1、C2、C3、C4・・・・Cnは、冷凍コンテナ毎に、オイル交換タイマーの計時値の保持及び更新を行う。何れかの冷凍コンテナ(冷凍コンテナxという)から受信した制御電文に示される状況が、オイル交換の完了を示す場合、当該冷凍コンテナxに対応するオイル交換タイマー(オイル交換タイマー2Cxという)の計時値をゼロにリセットする。一方、同じ冷凍コンテナxからその後に受信した応答電文に示される最新の状況が、「エンジン回転ON」であれば、当該冷凍コンテナxに対応するオイル交換タイマー2Cxの計時値を増加させる。
[5]サーバー装置300及び冷凍コンテナ101の動作説明
[5−1]サーバー装置300の動作
図4に内部構成を示した通信サーバー装置300は、一般的なハードウェア構成のコンピューター(CPU,ROM,RAM,HDD,SSDを備える)に、図6、図8のフローチャートに示す処理手順を実行させることで実現される。
冷凍コンテナaに青函トンネル通過の予定があるかどうかを判定して(ステップS7)、通過の予定がある場合、追加したコンテナ行の青函欄を「予定」と記述する(ステップS8)。応答電文(x、t)を受信すると(ステップS1でYes)、ステップS11〜S20に示される設定項目の記述処理を実行する。
次に、応答電文(x、t)のGPS座標が属する都道府県を選んで、その都道府県名を、コンテナ行xに対応する現在地欄C2に記述する(ステップS12)。これにより、コンテナ行xの現在地欄C2は、都道府県名(福岡県、神奈川県、栃木県、宮城県等)により、冷凍コンテナxが帰属する現在地を示す。
冷凍コンテナxから受信した最新の応答電文(x、t)における温度センサーの検出値(前室101f、後室101rに設置された温度センサー37a、b、c、dが検出した検出温度)を示す摂氏温度を、コンテナ行xの前室欄C7、後室欄C8に記述する(ステップS14)。
応答電文(x、t)に応じて、オイル交換タイマー2C1、C2、C3、C4・・・Cnのうち、冷凍コンテナxに対応するもの(オイル交換タイマー2Cx)、及び、バッテリーチャージタイマー3C1、C2、C3、C4・・・Cnのうち、冷凍コンテナxに対応するもの(バッテリーチャージタイマー3Cx)を更新する(ステップS16)。
この図7の状態一覧データを参照すれば、コンテナ行r6に対応する冷凍コンテナ(NO.5646の冷凍コンテナ)は、バッテリーによる運転継続時間が長く(245H)、また燃料残量も少ないため(3H)、早急な燃料補給と、バッテリーチャージとが必要であると理解できる。また、コンテナ行r12に対応する冷凍コンテナ(NO.5652の冷凍コンテナ)は、前回のオイル交換から長い期間が経過しており(952H)、次の列車の停止の機会に、オイル交換を実行する必要があると理解することができる。こうして、燃料補給やバッテリーチャージ、オイル交換を迅速に指示することで、低温輸送物やエンジンの保護が可能になる。
応答電文(x,t)を受信した場合、冷凍コンテナの冷凍機は運転ONの状態になっているかどうかを判定する(ステップS32)。このような判断を行うのは、冷凍機が運転中(運転ON)の場合のみ、エンジン22の作動/停止といったオペレーションが可能になるからである。逆に運転OFFであれば、そのようなオペレーションは行えない。よって、運転OFFであれば、本フローチャートの処理を終了する。
エンジン回転がOFFである場合(ステップS34がNo)、エンジン回転を伴わない冷凍機駆動が継続していると考えられ、バッテリーチャージタイマー3Cxの計時値に、経過時間Pxを加算する(ステップS35)。
以上のように本実施形態によれば、端末装置401、402、403の何れかが通信サーバー装置300にアクセスした際、各冷凍コンテナの現在位置や燃料残量を示す状態一覧表を端末装置によるメイン画面の表示に供する。そして、かかるメイン画面の状態一覧表において、オイル交換時期、又は、バッテリーチャージ時期が間近に迫っているものを特殊な態様で表示するので、端末装置401、402、403、404を操作する監視者の誰かに、オイル交換、又は、バッテリーチャージを早期に行うべき冷凍コンテナの存在を気づかせることができる。端末装置401、402、403・・・・405を操作する複数の監視者に対し、一斉の注意喚起を促すことで、オイル交換忘れやバッテリー切れに起因する低温輸送物の被害を最小限に留めることができる。
第1実施形態では、端末装置が通信サーバー装置300をアクセスする際、各冷凍コンテナの一覧表示を端末装置に行わせ、OIL欄、BAT欄の表示を通じてオイル交換、又は、バッテリーチャージを早期に行うべき冷凍コンテナがどれであるかを監視者に提示した。これに対して第2実施形態は、冷凍コンテナの一覧表示時において、監視者からリモートな制御指示を受け付け、かかるリモート制御指示に応じて、冷凍機運転のON/OFF制御、エンジン回転のON/OFF制御を実行する改良に関する。
[1]冷凍機30の周期的な制御状況の検出及び送信
第1実施形態で述べたように、冷凍機10は自身の状態検出を周期的に行っており、検出結果を示す冷凍機任意発呼電文を周期的に通信サーバー装置300に送信している。図10のフローチャートを参照しながら、かかる状態検出及び冷凍機任意発呼電文の送信について説明する。図10は、冷凍機CPUは制御手順を示すフローチャートである。冷凍機CPU15は、ステップS101〜S104のループを実行する。このループは、監視周期が到来したか(ステップS101)、制御電文を受信したか(ステップS102)、温度センサー37a、b、c、dの検出値がセット温度に達したか(ステップS103)、エンジントラブルが発生したか(ステップS104)を判定するものである。監視周期が到来した場合(ステップS101でYes)、運転モードの設定、バックアップスィッチ16の設定、リターン温度、ディスチャージ温度を取得する(ステップS111)。
監視者に対する、周期的な検出結果のフィードバックは、一覧表示に対する対話制御時に実行される。図11は、端末装置の画面操作に応じた処理手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおいて変数「j」は、状態一覧データで一覧表示されている複数のコンテナ行のうち、監視者による操作がなされたものを指示する変数である。
図10のフローチャートを再度参照して、制御電文受信時の冷凍機CPUの動作について説明する。新たな制御電文が冷凍コンテナ101によって受信されると(ステップS102でYes)、冷凍機10の現在の状態が冷凍機OFFであり、端末装置401から送信されてきた最新の制御電文は、冷凍機10の運転ONを示すかどうかを判定する(ステップS121)。もしそうであれば、冷凍機10の運転をONにする(ステップS122)。一方、エンジン22の現在の状態が回転OFFであり、冷凍機10から送信されてきた最新の制御電文は、エンジン回転ONを示すかどうかを判定する(ステップS123)。もしそうである場合(S123でYes)、エンジン回転を開始する(ステップS124)。
続くステップS127において、冷凍機CPU15は、冷凍機10の運転モード設定、バックアップスイッチ設定は、制御電文の運転モード設定、バックアップスイッチ設定と同じであるかどうかを判定する(ステップS127)。異なるなら、制御電文に従い、冷凍機の運転状態、セット温度到達後の運転モード、バックアップスイッチを設定する(ステップS128)。
冷凍機にトラブルが発生した場合(ステップS104でYes)、冷凍機CPU15は、バックアップスィッチがONかどうかを判定する(ステップ134)。バックアップスィッチがONであれば(ステップS134でYes)、エンジンの低速運転を開始させる(ステップS135)。バックアップスィッチがOFFであれば(ステップS134でNo)、エンジンを停止させる(ステップS136)。
尚、青函停止エリアについては、上記制御画面を経ることなく、自動的にエンジン22の停止・動作再開が実行される。具体的にいうと、冷凍機CPU15には、エリアの地理的範囲を示すGPS座標(緯度、経度の組からなる)が設定されている。かかる地理的範囲に冷凍コンテナが進入すると、GPS情報処理部31は、青函停止エリアのGPS座標を示す信号を受信する。かかる信号に基づき、冷凍機CPU15は、青函停止エリアへの進入を検知し、エンジン22を自動的に停止する。
[4]まとめ
以上のように本実施形態によれば、冷凍機から周期的に送信される冷凍機任意発呼電文に、冷凍機CPU情報を含ませて、サーバー装置300に通知し、一覧表示において、何れかのコンテナ行の制御欄がクリックされた場合、その冷凍機CPU情報の内容に応じたインディケータを端末装置に表示させ、対話的な操作により、冷凍機の制御内容の変更操作をユーザから受け付けるから、冷凍機運転のON/OFFの切り替えや、冷凍機エンジンON/OFFの切り替えが容易になる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(変形例1)
複数コンテナ行のうち、何れかのものの温度欄がクリックされた場合は、前室温度、吹出口温度、外気温度のそれぞれについて、温度の時間的遷移を表すことが望ましい。図14は、温度推移画像の作成手順を示すフローチャートである。現在時刻から21時間前までの1時間刻みの時間範囲を横軸方向とし、−30℃から+30℃までの1℃刻みの温度範囲を縦軸とする座標系を作成して(ステップS71)、現在時刻から21時間前までに受信した応答電文における前室温度、吹出口温度、外気温度を上記座標系にプロットする(ステップS72)。
温度推移グラフg1は、エバポレータ23の吹出口温度、前室温度、外気温度のそれぞれがどのように推移するかを示す。図中の折れ線LG1,LG2,LG3は、21時間前から現在までの時間範囲において、冷凍機の吹出口の温度、庫室内の温度、外気温度のそれぞれどのように変化しているかを示す
次に、温度推移グラフの座標系の横軸方向に沿って、4本の帯グラフを描画する(ステップS74)。ドアグラフg2は、現在から21時間過去を遡った時間範囲におけるドアの開閉状態を示す。
アラートグラフg4は、現在時点から21時間前までの時間範囲のうち、アラートが作動していた時間帯と、それ以外の時間帯とを異なる表示態様で示す。
そして、各測位時刻におけるドア状態、所在地区、アラーム状態、前室冷凍機状態に応じて、各帯グラフの各表示態様を設定する(ステップS74)。これらの処理で、温度遷移表が完成する。完成後、通信サーバー装置300は、完成した温度遷移表を端末装置に送信する。
冷凍機のトラブルの報知機能をもたせてもよい。つまり、冷凍機10に予め想定されている複数種のトラブルの何れかが発生した際、冷凍機CPU15は、そのトラブルに割り当てられたコード(アラートコード)を出力する。想定されるトラブルとしては、エバポレータにおける加熱異常の発生、コンプレッサの加熱異常の発生、コンプレッサの高圧異常又は低圧異常の発生、エンジン室温の異常発生、エンジンの始動/再始動不能、エンジン異常、バッテリー電圧降下異常といったものがある。かかるトラブルが発生した際、これらに割り当てられたアラートコードを電文に含ませて送信させることで、トラブル発生を管理者に周知させるのが望ましい。
冷凍コンテナによる運輸の登録にあたっては、図16(a)に示すような画面を表示し、列車一覧表に対する操作を通じて運行登録を受け付けてもよい。
図16(a)の運行登録画面には、列車一覧表ta1に対応付けて、プルダウンリストpu11、12、13が配置されている。列車一覧表ta1は、列車コードのそれぞれ(図中の回路1070、1050、1058、2070・・・)に対応付けて、編成数や出発地、到着地、〆切時刻、発車時刻、入線時刻、ホームを表示する内容になっている。またプルダウンリストは、JR発送を選択するか(pu11)、コンテナの荷積みをどの地点で行うか(pu12)、委託会社として、どの事業者を使用するか(pu13)の選択を受け付けるものである。
(変形例4)
一覧表の表示時において、運送業務の依頼者や運輸局等の公共機関に提出する提出書類の作成指示を受け付け、当該作成指示に従い、提出書類の作成を実行してもよい。
図16(b)のJRコンテナ発送表は、複数のコンテナ行r21、r22、r23、r24からなる。各コンテナ行r21、r22、r23、r24は、1編成のコンテナ列車に搭載される冷凍コンテナのそれぞれに対応していて、複数の行項目c21、c22、c23、c24、c25・・・・・を有する。個々の行項目は、搭載される一個の冷凍コンテナが、どのような形式番号を有するか(c21)、どのような社内番号を有するか(c22)、降地はどこか(c23)、何日に積荷を降ろすか(c24)、積荷の品名はなにか(c25)、荷主はなんという事業者か(c26)、設定温度は何度か(c27)を明示するようになっている。
図17(b)の検温表は、各冷凍コンテナの行程cs1、2、3、4・・・のそれぞれに対応するコンテナ行からなる。個々のコンテナ行は、これらの行程に、複数の行項目c32、c33、c34、c35・・・・・を対応付けている。各行程を進行する冷凍コンテナの積荷はどのようなものか(c32)、指示温度やセット温度、庫内温度がどのようなものか(c33)、現在地がどこか(c34)、温度測位の時間がいつであるか(c35)、降予定日がいつであるか(c36)、運転状態がどのような状態であるか(c37)を明示するようにしている。かかる検温表を作成して所定の用紙に印刷することで、運行業務の依頼者に対する書類提出を、迅速に行うことができる。
GPS情報処理部31、動態情報処理部32は、図18の斜視図に示すように、免振ボックス30bに収容して、GPS情報処理部31がGPS衛星からの信号を受信するためのGPSアンテナ31a、電文送受信部39が電文の送受信を行うための通信アンテナ39aと共に、冷凍コンテナの側部101rの梯子101bに取り付けることが望ましい。また冷凍コンテナの台車には、エアサスペンション機構を設けることが望ましい。これらの採用により、GPS情報の精度を維持することができるからである。
上記の冷凍コンテナ管理システムは、コンピュータシステムを指し、1つ以上のコンピュータから構成されれば足りる。例えば、クラウドサーバが端末に対してゲストOSを起動し、かかるゲストOS上で起動したアプリケーションにより処理を行うクラウドコンピュータシステムのほか、クライアントからの要求に応じて、サーバが情報提供を行うクライアント−サーバシステム、コンピュータ同士がピアツーピア接続を行うコンピュータシステム、コンピュータがグリッドとして機能し、分散処理を行うグリッドコンピュータシステムを広く含む。
また状態一覧表示のためのメイン画面、冷凍コンテナ制御のための制御画面、温度遷移表示のための温度遷移画面、運行登録画面は、様々なウィジェット(Widget)を組み合わせて構築されたGUIの一例に過ぎない。各実施形態の画面イメージは、複数冷凍コンテナの状態管理を効率化するという目的のためのものならば、どのようなものでもよい。具体的にいうと、状態一覧表示のためのメイン画面、冷凍コンテナ制御のための制御画面、温度遷移表示のための温度遷移画面、運行登録画面は、以下のような方針で作成されたGUIを広く包含する。
コンテナ行表示に対するテキスト入力をユーザから受け付けたい場合、「テキストボックス」、「コンボボックス」といったウィジェットを対話画面の構成に用いる。
コンテナ行表示にあたって、ユーザ操作に対する応答をユーザにフィードバックする場合、「ラベル」、「ツールチップ」、「バルーンヘルプ」、「プログレスバー」、「インフォバー」等のウィジェットを対話画面の構成に用いる。
2C1、C2、C3、C4・・・Cn オイル交換タイマー
3C1、C2、C3、C4・・・Cn バッテリーチャージタイマー
4 燃料残量テーブル
5 温度履歴テーブル
6 運行登録情報データベース
7 画面構成部
10 冷凍機
11、12 エバポレータ
13 コンプレッサ
14 コンデンサ
15 冷凍機CPU
20 冷凍機駆動部
21 燃料タンク
22 ディーゼルエンジン
23 発電機
24 バッテリー
26 バックアップスイッチ
30 遠隔センサー装置
31 GPS情報処理部
32 動態情報処理部
33 周波数センサー
34 通電監視部
35 ドアセンサー
36 接点情報処理部
37 温度センサー情報処理部
38 燃料残量センサー
39 電文送受信部
100 箱体
101〜107 冷凍コンテナ
200 移動体通信交換機
201 基地局
210、211 通信装置
300 通信サーバ装置
401、402 端末装置
1001 移動体通信網
1002 データセンター
Claims (5)
- 複数の遠隔センサー装置と、サーバー装置と、端末装置とを含み、移動体通信ネットワークを通じて、複数冷凍コンテナの状態管理を行う冷凍コンテナ管理システムであって、
各冷凍コンテナは、エンジン、バッテリー、遠隔センサー装置を備え、前記遠隔センサー装置は、所定の監視周期が到来する度に、GPS衛星から送信される送信信号に基づく現在位置の測位と、エンジン駆動が継続しているか否かの状態検出と、冷凍機運転が継続しているか否かの状態検出とを行い、移動体通信ネットワークを介して、測位結果及び検出結果を示す電文データを、サーバー装置に送信し、前記電文データは、送信元となる冷凍コンテナの識別番号と、前記測位及び状態検出がなされた時刻を示すタイムスタンプとを含み、
前記複数の冷凍コンテナは、前記エンジンにより駆動され、
前記サーバー装置は、作業者にオイル交換を促すためのオイル交換タイマーと、バッテリーチャージを促すためのバッテリーチャージタイマーとを冷凍コンテナ毎に有しており、
何れか1つの冷凍コンテナが具備する遠隔センサー装置の複数回の送信で送信される複数の電文データが、エンジン駆動の継続を示す場合、当該複数回の電文データの送信元として示される識別番号に対応する冷凍コンテナについてのオイル交換タイマーの計時値を、前記対応する冷凍コンテナの遠隔センサー装置における監視周期に基づき増加させ、
前記1つの冷凍コンテナが具備する遠隔センサー装置から送信される複数回の電文データが、エンジン停止を示す場合、当該複数回の電文データの送信元として示される識別番号に対応する冷凍コンテナについてのバッテリーチャージタイマーの計時値を、前記対応する冷凍コンテナの遠隔センサー装置における監視周期に基づき増加させ、
前記サーバー装置は、前記オイル交換タイマー、及び、バッテリーチャージタイマーの計時値に基づくアラートを前記端末装置に実行させ、前記アラートでは、前記複数の冷凍コンテナのうち、早期にオイル交換、又は、バッテリーチャージを実行すべきものがどれであるかを特定する
ことを特徴とする冷凍コンテナ管理システム。 - 前記サーバー装置は、各冷凍コンテナの運行情報を管理するためのデータベースを構築しており、前記端末装置に対する入力操作に従い、前記データベースに対する運行情報の新規登録、変更、削除を実行し、各運行情報は、各冷凍コンテナの識別番号、行程、積荷、荷主を示し、
前記遠隔センサー装置から送信される電文データに含まれる現在位置に基づき、運行情報の登録の対象となった複数冷凍コンテナのそれぞれが、何処に存在するかを示す一覧表示を端末装置に実行させ、
前記アラートでは、前記一覧表示のうち、冷凍コンテナに対応する項目の表示態様を変化させることで、早期にオイル交換、又は、バッテリーチャージが必要な冷凍コンテナを特定する
ことを特徴とする請求項1の冷凍コンテナ管理システム。 - 前記冷凍コンテナのエンジンには、フライホイールセンサーが設けられており、遠隔センサー装置は、フライホイールセンサーが出力する出力信号の周波数が20Hzを下回る場合、エンジン駆動が継続していないとの状態検出を行い、前記出力信号の周波数が20Hzを上回る場合、エンジン駆動が継続しているとの状態検出を行い、
何れかの冷凍コンテナが具備する遠隔センサー装置から後続して送信される複数の電文データが、所定時間以上のエンジン駆動の継続を示す場合、当該冷凍コンテナに対応するバッテリーチャージタイマーの計時値をリセットする
ことを特徴とする請求項1記載の冷凍コンテナ管理システム。 - 何れかの冷凍コンテナが具備するエンジンについて、オイル交換がなされた旨を含む電文データが、何れかの端末装置から発せられた場合、当該冷凍コンテナに対応するオイル交換タイマーの計時値をリセットする
ことを特徴とする請求項1記載の冷凍コンテナ管理システム。 - 前記遠隔センサー装置によって送信される電文データは、温度センサーの検出値を含み、
前記サーバー装置は、
複数の冷凍コンテナのうち、特定の冷凍コンテナに取り付けられた遠隔センサー装置から周期的に送信されてきた複数の電文データから、温度センサーの検出値を取り出して、特定コンテナの温度履歴として保持しており、
前記特定冷凍コンテナについての温度遷移表示が要求された場合、特定コンテナについての温度履歴に基づき、現在時刻から一定の時間遡った範囲の冷凍コンテナの温度推移を示すグラフを作成して、端末装置に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載の冷凍コンテナ管理システム。
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