JP6425503B2 - 密封検査方法 - Google Patents
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Description
したがって、例えば、濃縮された飲料成分の液体を容器の内容物としておけば、希釈用ボトルに水などを注ぐことで適切な濃度の飲料が得られる。
したがって、蓋部の大部分は平面であるのに対して、環状シール部は上述のように凹状の溝部となっている。前記蓋体の上方かつ外側から前記環状シール部の全周を照明すると、前記蓋部の平面部で反射する反射光量と、環状シール部の溝状の凹部の、例えば縁部で反射する反射光量に明確な相違が生じる。
そのように照明されている前記蓋体の上方から撮像し、撮像された画像データから、マッチングステップによって環状シール部に対応する位置をマッチングし、判別ステップによって、このマッチングされた位置の反射光に基づいて、シールが正常にされている場合と、そうでない場合を判別することで、密封性の評価を簡単に行うことができる。また、温度による評価ではないので、前記蓋体に密封直後に評価をする必要がなくなり、製造工程における評価設置場所の自由度が増す。
まず、本発明の密封検査方法による検査対象の容器について説明する。
(容器の概略構成)
図1は本発明に係る容器の一例としてのポーション容器を示しており、この図1のポーション容器1は、液体状の内容物Cを収納した有底で樹脂製の容器本体2と、同容器本体2の開口部を密閉状に閉じる樹脂製の蓋体9とを備え、容器本体2の少なくとも一部は外力によって容易に変形されるように構成されている。なお、ポーション容器1に収納しておく内容物Cとしては液体に限らず、粉体と液体の混合物、粉体と気体の混合物などを用いることも可能である。
図2に示すように、容器本体2の側壁部4は、底面3に向かって次第に縮径化される筒状体によって構成されており、フランジ5の裏面から底面3に向かって延出した基端部4Aと、底面3からフランジ5に向かって延出された先端部4Cと、これら基端部4Aと先端部4Cとを接続する中間部4Bとを備える。
図1及び図3に示すように、容器本体2と蓋体9とを封止している環状シール部6は、全周に亘って、フランジ面5Aの幅の全体が面状に溶着された形態ではなく、フランジ面5Aの幅の一部を占めるライン状に溶着された形態を呈している。
なお、本明細書において島状部とは、蓋体9がフランジ面5Aに対して意図的に部分的に溶着されずに、周囲の溶着された部位の内部に島状に残された部位を指す。
三角シール部6Tは、フランジ面5Aにおける被係合凹部5Bの径方向内側に相当する領域に沿って設けられており、全体として環状シール部6の径方向内側に向かって突出した左右対称な二等辺三角形状を呈している。
他方、二等辺三角形の径方向外側の底辺に相当する1辺は、逆向き環状シール部6Aの両端を連結するように直線状に延びた補助分離シール部6Bとされている。
LEDバー照明154は、蓋体9の長さより長い長さをもち、蓋体9を挟むように配置された一対の光源で構成され、蓋体9の上方かつ外側からから環状シール部6の全周に亘って照明が可能となっている。
なお、光源は、LEDリング照明153,LEDバー照明154の二種類を同時に用いる場合に限らず、いずれか一方であってもよく、また蓋体9の上方かつ外側からから環状シール部6の全周に亘って、環状シール部6からの反射光が撮像装置で撮像可能に照明できるものであればその他の構成であってもよい。
したがって、LEDリング照明153及びLEDバー照明154は、図7(a),(b)に示すように、ポーション容器1の上方であって、その照射した光が蓋体9に対して所定の傾斜角度をもって入射し、該凹部の傾斜面で反射してデジタルカメラ152で撮像可能なように配設される。
一方、環状シール部6が適切にシールされていない、すなわち、蓋体9が容器本体2のフランジ5に適切に密着していない、例えば、内容物をかみ込む等により浮きがあった状態であれば、環状シール部6の表面は前記傾斜面に適切に沿った形状とならない。
撮像ステップS11により、ポーション容器1の蓋体9の画像データが得られる。なお、蓋体9と容器本体2の開口部のフランジ面5Aは、蓋体9の外周とフランジ5の外周とが一致するように接着されてある。
マッチングステップS12では、撮像ステップS11で撮像された画像データを、所定の閾値で2値化したあと、予め記憶しているポーション容器1の特徴的な部分、例えば、図8(a)の破線矩形で示すように、流出溝5Dを含む部分とパターンマッチングすることで、蓋体9の画像データ中に環状シール部6に対応する位置を特定する。
蓋体9の画像データ中に特定された環状シール部6に対応する位置の画素値が、所定の閾値よりも明るければ、上述のように、環状シール部6が適切にシールされていると判別でき、前記画素値が、前記所定の閾値未満の明るさであれば、図8(b)中に破線円で示すように、環状シール部6が適切にシールされていないと判別できる。
なお、所定の閾値とは、LEDリング照明153及びLEDバー照明154の照射量と、適切な状態でシールされた環状シール部6からの反射光量との関係から導かれる値である。
基準物体151は表面の反射率が、蓋体9の表面の反射率とは異なる物体であって、蓋体9がラミネートフィルムである場合は、例えばアルミ板等が例示できる。
前記閾値の範囲外であれば、環状シール部6の位置がずれており、シール性が悪くなる傾向にあるため、環状シール部6が全周シールされていてもその位置がずれていれば、環状シール部6が不良であると判別し、出荷ラインから排除されて廃棄される。また、外周エッジと環状シール部6との距離を数箇所測定し、その距離のバラツキを評価することで、ポーション容器1の成形のゆがみも判別できる。
2 :容器本体
3 :底面
4 :側壁部
4A :基端部
4B :中間部
4C :先端部
5 :フランジ
5A :フランジ面
5B :被係合凹部
5D :流出溝
6 :環状シール部
6A :逆向き環状シール部(不均等溝)
6B :補助分離シール部
6C :連結環状シール部
6D :非分離シール部
6E :補助非分離シール部
6G :一般シール部
6S :分離シール部
6T :三角シール部
7A :第1島状部
7B :第2島状部
9 :蓋体
30 :シールバー
31 :環状突起
31A :環状突起
31B :環状突起
C :内容物
P1 :先端
110 :成型装置
120 :充填装置
130 :シール装置
140 :切離装置
150 :検査装置
151 :基準物体
152 :デジタルカメラ(撮像装置)
153 :LEDリング照明(光源)
154 :LEDバー照明(光源)
S11 :撮像ステップ
S12 :マッチングステップ
S13 :判別ステップ
Claims (2)
- 内容物を収納した容器本体と同容器本体の開口部を閉じる蓋体とが、前記開口部のフランジ面に溝状に形成された環状シール部によって封止されている容器の、前記環状シール部の密封検査方法であって、
前記蓋体を、前記蓋体の上方かつ外側から前記環状シール部の全周を照明した状態で、前記蓋体の上方から撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップで撮像された画像データ中を、予め記憶している前記容器の特徴的な部分とパターンマッチングすることによって、前記環状シール部に対応する位置を特定するマッチングステップと、
前記マッチングステップにより特定された前記環状シール部が、適切にシールされた状態であるか否かを判別する判別ステップと、を備え、
前記マッチングステップは、前記画像データを、前記蓋体と、前記蓋体よりも外周にある周囲環境との反射率の相違から算出される所定の第一閾値で2値化し、前記蓋体の外周エッジを検出する外周エッジ検出ステップを含み、
さらに、前記検出された外周エッジと、前記画像データ中の前記環状シール部との距離を算出する算出ステップと、
算出された前記外周エッジと前記環状シール部との距離が、第二閾値の範囲内であれば、前記環状シール部の成形が正常であると判別し、前記第二閾値の範囲外であれば、前記環状シール部の位置がずれており前記環状シール部が不良であると判別する成形判別ステップと、を備えている密封検査方法。 - 前記外周エッジ検出ステップは、前記蓋体を平面視したときに前記蓋体の外周の少なくとも一部と重なる領域に、前記蓋体の表面とは反射率が異なる表面を有する基準物体が備えられた状態で行われる請求項1に記載の密封検査方法。
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