JP6423751B2 - 空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置 - Google Patents

空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6423751B2
JP6423751B2 JP2015084826A JP2015084826A JP6423751B2 JP 6423751 B2 JP6423751 B2 JP 6423751B2 JP 2015084826 A JP2015084826 A JP 2015084826A JP 2015084826 A JP2015084826 A JP 2015084826A JP 6423751 B2 JP6423751 B2 JP 6423751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
distance
load
sidewall portion
filling property
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015084826A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016205882A (ja
Inventor
眞 北山
眞 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2015084826A priority Critical patent/JP6423751B2/ja
Publication of JP2016205882A publication Critical patent/JP2016205882A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6423751B2 publication Critical patent/JP6423751B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、チューブレスタイヤの空気充填性を評価する評価方法及び評価装置に関する。
工場から出荷されたタイヤは、流通過程の倉庫等で、横倒しの状態で上下方向に複数段に積み重ねられて保管されることがある。このような保管が長期に亘ると、下段のタイヤは、上段のタイヤの荷重を受けてサイドウォールが変形し、ビード間の距離が小さくなる。チューブレスタイヤにおいて、ビード間の距離が過度に小さくなると、リム組み時に、リムのビードシートとタイヤのビードヒールとの間に隙間が生じて、空気の充填が困難となることがある。
下記特許文献1では、ビードシートとタイヤのビードヒールとの間の隙間から空気を充填する空気充填装置が開示されている。
実開昭64−16404号公報
しかしながら、上記空気充填装置は、装置自体が大掛かりなものとなり、その普及が困難である。従って、上述した保管状態にあっても空気充填性を維持できるタイヤの開発が望まれており、そのために、短時間かつ容易にチューブレスタイヤの空気充填性を評価できる技術の確立が求められている。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、短時間かつ容易にチューブレスタイヤの空気充填性を評価できる空気充填性の評価方法及び評価装置を提供することを主たる目的としている。
本発明は、チューブレスタイヤの空気充填性を評価する方法であって、単体状態での前記タイヤの一方のサイドウォール部を支持する支持工程と、前記タイヤの他方のサイドウォール部に、タイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重を負荷する負荷工程と、前記他方のサイドウォール部に前記荷重が負荷された状態での一対のビード部の間隔を測定する測定工程と、前記測定された間隔に基づいて、空気充填性を評価する評価工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る前記評価方法において、前記評価工程は、前記測定された間隔と、前記タイヤが組み込まれるリムの一対のビードシート部のタイヤ軸方向内端間のタイヤ軸方向の距離とを比較することが望ましい。
本発明に係る前記評価方法において、前記測定工程は、タイヤ周方向で複数箇所の間隔を測定することが望ましい。
本発明は、チューブレスタイヤの空気充填性を評価する装置であって、単体状態での前記タイヤの一方のサイドウォール部を支持する支持手段と、前記タイヤの他方のサイドウォール部に、タイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重を負荷する負荷手段と、前記他方のサイドウォール部に前記荷重が負荷された状態での一対のビード部の間隔を測定する測定手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る前記評価装置において、前記負荷手段は、中央部に貫通孔を有するリング部材を含み、前記リング部材は、タイヤ周方向に連続して前記他方のサイドウォール部に当接して、前記他方のサイドウォール部をタイヤ軸方向内側へ押圧し、前記測定手段は、前記貫通孔を介して前記リング部材と前記支持手段との間に、かつ前記ビード部のタイヤ径方向内側に位置されることが望ましい。
本発明に係る前記評価装置において、前記リング部材の外径は、500〜820mmであることが望ましい。
本発明に係る前記評価装置において、前記リング部材の内径は、300〜430mmであることが望ましい。
本発明に係る前記評価装置において、前記測定手段は、リニアエンコーダーを含むことが望ましい。
本発明に係る前記評価装置において、前記リニアエンコーダーは磁気式であることが望ましい。
本発明の空気充填性の評価方法は、支持工程で単体状態でのタイヤの一方のサイドウォール部が支持され、負荷工程で、他方のサイドウォール部にタイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重が負荷される。これにより、上記積み重ねられたタイヤの保管状態が疑似的に再現される。さらに、測定工程では、この擬似的な保管状態を維持しつつ、一対のビード部の間隔が測定され、評価工程では、測定された間隔に基づいて、空気充填性が評価される。従って、実際にタイヤを複数段に積み重ねて放置することなく、保管後のタイヤの状態を短時間で再現し、間隔を測定できるので、チューブレスタイヤの空気充填性を短時間かつ容易に評価可能になる。
本発明の空気充填性の評価装置では、単体状態でのタイヤの一方のサイドウォール部を支持する支持手段と、他方のサイドウォール部にタイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重を負荷する負荷手段とによって、上記積み重ねられたタイヤの保管状態が疑似的に再現される。さらに、この擬似的な保管状態を維持しつつ、測定手段によって一対のビード部の間隔が測定される。これにより、実際にタイヤを複数段に積み重ねて放置することなく、保管後のタイヤの状態を短時間で再現し、間隔を測定できるので、チューブレスタイヤの空気充填性を短時間かつ容易に評価可能になる。
本発明の空気充填性の評価装置の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。 図1の評価装置の断面図である。 本発明の一実施形態の評価方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 単体のタイヤのサイドウォール部に荷重が負荷された状態でのビード部の間隔の推移を示すグラフである。 図3の測定工程で間隔が測定された後、リムに組み込まれたタイヤを拡大して示す断面図である。 図2のタイヤ断面とリニアエンコーダーの近傍を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の空気充填性の評価方法の実施に用いられる評価装置1の斜視図である。図2は、評価装置1の断面図である。図1、2に示されるように、本実施形態の評価装置1は、測定対象である単体状態でのチューブレスタイヤ(以下、単にタイヤということがある)Aの一方のサイドウォール部S1を支持する支持手段2と、タイヤAの他方のサイドウォール部S2に、タイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重Lを負荷する負荷手段3と、一対のビード部B1、B2の間隔Wを測定する測定手段4とを具えている。
支持手段2の上面2aには、タイヤAが横倒しの状態で載置され、一方のサイドウォール部S1が、支持手段2の上面2aと当接し、支持手段2によって支持される。支持手段2は、タイヤAのサイドウォール部S1をタイヤ周方向で均等に支持できる構成であれば、図1等に示される円柱状の形態に限られない。例えば、平面状の地面等であってもよい。
負荷手段3は、タイヤAの他方のサイドウォール部S2の上に載置されるリング部材31を含んでいる。リング部材31は、サイドウォール部S2を荷重Lでタイヤ軸方向内側へ押圧する。リング部材31は、タイヤ周方向に連続してサイドウォール部S2に当接し、サイドウォール部S2をタイヤ周方向に均等な荷重Lで押圧する。
負荷手段3には、荷重Lを発生する駆動手段(図示せず)が含まれている。駆動手段は、油圧によるものでもよいし、リング部材31の上面に載置される錘であってもよい。リング部材31が十分な重量を有する場合は、それ自体の自重であってもよい。
測定手段4は、サイドウォール部S1が支持手段2によって支持され、かつサイドウォール部S2に荷重Lが負荷された状態でのビード部B1、B2の間隔Wを測定する。本実施形態で測定されるビード部B1、B2の間隔Wは、ビード部B1のヒールB1aとビード部B2のヒールB2aとの間のヒール間距離である。
ビード部B1でのヒールB1aとトゥB1cとのタイヤ軸方向の距離及びビード部B2でのヒールB2aとトゥB2cとのタイヤ軸方向の距離は、既知である。従って、ビード部B1のトゥB1cとビード部B2のトゥB2cとの間のトゥ間距離を測定し、ビード部B1、B2の間隔Wとしてもよい。また、ビード部B1のヒールB1aとビード部B2のトゥB2cとの間のヒール−トゥ間距離又はビード部B1のトゥB1cとビード部B2のヒールB2aとの間のトゥ-ヒール間距離を測定し、ビード部B1、B2の間隔Wとしてもよい。
図3には、上記評価装置1を用いた評価方法の処理手順の一例が示される。評価方法は、単体状態でのタイヤAの一方のサイドウォール部S1を支持する支持工程(#1)と、タイヤAの他方のサイドウォール部S2に、タイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重Lを負荷する負荷工程(#2)と、一対のビード部B1、B2のヒール間距離Wを測定する測定工程(#3)とを有している。
支持工程(#1)では、タイヤAが、支持手段2の上面2aに横倒しの状態で載置される。これにより、タイヤAの一方のサイドウォール部S1が、支持手段2によって支持される。
負荷工程(#2)では、負荷手段3のリング部材31が、タイヤAのサイドウォール部S2の上に載置され、サイドウォール部S2にタイヤ軸方向内側への荷重Lが負荷される。
図2では、荷重Lを負荷する前の自由状態でのタイヤAの形状及びリング部材31の位置が2点鎖線で、荷重Lを負荷した状態のタイヤAの形状及びリング部材31の位置が実線にて示されている。
図4には、単体のタイヤAのサイドウォール部S2にタイヤ軸方向内側への荷重Lが負荷された状態でのビード部B1、B2のヒール間距離Wの推移が曲線で示されている。横軸には、荷重Lの負荷を開始してからの経過時間が、縦軸には、ヒール間距離Wがそれぞれ示されている。負荷される荷重Lは、例えば、流通過程の倉庫等で10段に積み重ねられて保管されているタイヤのうち、最下段のタイヤに負荷される荷重(すなわち、タイヤ9本の重量)に相当する荷重である。
初期状態、すなわちサイドウォール部S2に荷重Lが負荷される前のヒール間距離Wは、W0で示される。サイドウォール部S2への荷重Lの負荷が開始されると、その直後からヒール間距離Wは急激に小さくなる。時間の経過に伴いヒール間距離Wの減少の度合いは小さくなり、最終的にヒール間距離Wは、W1で飽和する。その後、サイドウォール部S2への荷重Lが解除され、タイヤAが自由状態に復帰すると、ヒール間距離Wは、W1から増加し、W2となる。このとき、ヒール間距離W2は、初期状態のヒール間距離W0より小さくなる。
図4に示されるように、サイドウォール部S2に荷重Lが負荷された状態で、ヒール間距離W1が、荷重が解除された状態でのヒール間距離W2と略一致する。よって、評価装置1を用いてサイドウォール部S2に荷重Lが負荷された状態でのヒール間距離W1を測定することにより、短時間に流通過程の倉庫等で積み重ねられた最下段のタイヤのヒール間距離W2を疑似的に再現し、空気充填性を評価することが可能となる。さらに、サイドウォール部S2に荷重Lを負荷した状態でのヒール間距離Wは、荷重が解除された状態でのヒール間距離W2と相関がある。従って、サイドウォール部S2に荷重Lを負荷した状態でのヒール間距離Wを測定し、空気充填性を評価することができる。
図3に示される測定工程(#3)では、サイドウォール部S1が支持手段2によって支持され、かつサイドウォール部S2に荷重Lが負荷された状態でのビード部B1のヒールB1aとビード部B2のヒールB2aとの間の距離Wが、測定手段4によって測定される。
図2に示されるように、リング部材31を介して他方のサイドウォール部S2に荷重Lが負荷されると、リング部材31の側にある他方のビード部B2は、リング部材31に押されてタイヤ軸方向内側に移動する。このとき、一方のサイドウォール部S1は、支持手段2の上面2aをタイヤ軸方向外側に押すが、その反作用によって、サイドウォール部S1は、支持手段2の上面2aからタイヤ軸方向内側に押し返される。支持手段2の側にある一方のビード部B1は自由端であるため、実線で示されるようにタイヤ軸方向内側に移動する。
従って、仮に、タイヤの最大幅、すなわち、支持手段2の上面2aに対するサイドウォール部S2の高さから移動前のビード部B1のヒールB1aの高さを減じて、ヒール間距離Wを推定しようとした場合、ビード部B1の上記移動が考慮されず、正確なヒール間距離Wが得られない。支持手段2の上面2aに対するビード部B2のヒールB2aの高さから移動前のビード部B1のヒールB1aの高さを減じて、ヒール間距離Wを推定しようとした場合も、上記と同様である。
本実施形態では、荷重Lの負荷に伴いタイヤ軸方向内側に移動したビード部B1、B2のヒール間距離Wを測定によって取得しているので、ビード部B1の上記移動があっても、正確なヒール間距離Wを得ることが可能となる。
既に述べたように、上記負荷工程(#2)では、倉庫等で積み重ねられた最下段のタイヤの保管状態が疑似的に再現されているので、測定工程(#3)で測定されるヒール間距離Wは、最下段のタイヤのヒール間距離W2に近似する。従って、評価装置1を用いてヒール間距離Wを測定することにより、実際にタイヤを複数段に積み重ねて放置することなく、短時間で保管後のタイヤの状態を再現し、そのヒール間距離W2を推定できる。
ヒール間距離Wは、タイヤ周方向で変動することがあるため、測定工程(#3)では、タイヤ周方向で複数箇所のヒール間距離Wを測定するのが望ましい。本実施形態では、図1に示されるように、例えば、4箇所以上でヒール間距離Wが測定されている。
図3に示されるように、測定工程(#3)の後に、空気充填性を評価する評価工程(#4)が実施される。評価工程(#4)では、タイヤAのヒール間距離Wに基づいて、チューブレスタイヤの空気充填性が評価される。
評価工程(#4)では、測定工程(#3)で測定されたヒール間距離Wと、リムの一対のビードシート部のタイヤ軸方向内端間の距離とが比較され、チューブレスタイヤの空気充填性が評価される。評価工程(#4)で用いられるリムは、例えば、正規リムである。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" とする。また、JATMAで定められている"適用リム"であってもよい。
図5は、測定工程(#3)でヒール間距離Wが測定された後、リムRに組み込まれたタイヤAが示されている。タイヤAの内腔空間には、リムRに装着された空気バルブVを介して、空気が充填される。
チューブレスタイヤAは、ビード部B1のヒールB1aがビードシート部R1の内端R1iと、ビード部B2のヒールB2aがビードシート部R2の内端R2iとそれぞれ当接することにより、内腔空間が密封され、空気の充填が可能となる。従って、リムRに組み込まれたタイヤAのヒール間距離Wが、ビードシート部R1、R2の内端R1i、R2i間のタイヤ軸方向の距離WR以上であれば、ヒールB1aが上記内端R1iに、ヒールB2aが上記内端R2iにそれぞれ当接し、空気の充填が容易かつ短時間で完了する。
一方、タイヤAのヒール間距離Wが、上記距離WRより小さい場合であっても、空気の充填が可能な場合が存在する。例えば、空気バルブVから充填される空気が、ビード部B1、B2の内周面とビードシート部R1、R2との隙間から漏れる空気よりも多い場合は、内腔空間の圧力が上昇する。これに伴い、サイドウォール部S1、S2からビード部B1、B2がタイヤ軸方向の外側に膨張し、ヒール間距離Wが大きくなって内腔空間が密封され、空気の充填が可能となる。
本実施形態の評価方法では、倉庫等で積み重ねられた最下段のタイヤのヒール間距離は、測定工程(#3)で測定されたヒール間距離Wによって推定されている。従って、評価工程(#4)では、測定工程(#3)で測定されたヒール間距離Wと、タイヤAが組み込まれるリムRの一対のビードシート部R1、R2のタイヤ軸方向内端R1i、R2i間のタイヤ軸方向の距離WRとが比較され、チューブレスタイヤの空気充填性が評価される。
より具体的には、タイヤAのヒール間距離WがリムRの上記距離WR以上であるとき、空気の充填が容易であると評価できる。一方、タイヤAのヒール間距離WがリムRの上記距離WRよりも小さいときであっても、両者が比較的近似する場合には、ビード部B1、B2の内周面とビードシート部R1、R2との隙間が小さく、空気の充填は可能であると評価できる。
本実施形態では、測定工程(#3)で荷重Lの負荷に伴いタイヤ軸方向内側に移動したビード部B1、B2のヒール間距離Wを測定し、その測定値に基づいて、評価工程(#4)で空気充填性を評価しているので、正確な評価を下すことが可能となる。
評価工程(#4)での空気充填性の評価は、測定手段4が接続されているコンピューターによってなされてもよいし、作業者によってなされてもよい。
図1及び2に示されるように、リング部材31は、サイドウォール部S2に当接するリング本体部31aとリング本体部31aの中央部に形成された貫通孔31bとを有している。
リング部材31の外径は、500〜820mmが望ましい。リング部材31の外径を上記範囲に設定することにより、乗用車用タイヤのサイドウォール部S2にリング部材31を当接させることが可能となる。一方、リング部材31の内径は、300〜430mmが望ましい。リング部材31の内径を上記範囲に設定することにより、貫通孔31bを介して乗用車用タイヤのビード部B1、B2のタイヤ径方向内側空間Kに、容易にアクセスできるようになる。ビード部B1、B2のタイヤ径方向内側空間Kには、ヒール間距離Wを測定するための測定手段4が載置される。測定手段4は、貫通孔31bを介して、リング部材31と支持手段2との間に載置される。
図1及び2に示されるように、測定手段4は、直線距離を測定する2対のリニアエンコーダー41と、リニアエンコーダー41を支持する支持部42とを有している。
リニアエンコーダー41は、直線状にのびるリニアスケール部41aと、リニアスケール部41aに沿って移動する可動ヘッド部41bとを有している。本実施形態では、いわゆるマグネスケールと称される磁気式のリニアエンコーダー41が適用されている。
リニアエンコーダー41は、タイヤAのヒール間距離Wを測定可能なように、タイヤ軸方向に平行に配設されている。リニアスケール部41aには、N極とS極とが交互に配列された微細な磁石が埋設されている。可動ヘッド部41bには、磁束の変化を検出する検出手段が内蔵されている。可動ヘッド部41bの移動に伴い検出された磁束の変化に基づいて、距離が測定される。本実施形態では、可動ヘッド部41bをヒールB1aからヒールB2aまで移動させることにより、ヒール間距離Wが測定される。なお、可動ヘッド部41bをトゥB1cからトゥB2cまで移動させることにより、トゥ間距離も測定可能である。
このような磁気式のリニアエンコーダー41に替えて、光学式のリニアエンコーダーやダイヤルゲージが適用されていてもよい。本実施形態では、塵や埃等の影響による誤差が少なく、迅速かつ容易に距離を測定できる磁気式のリニアエンコーダー41が適用されている。
支持部42は、支持手段2の上面2aに載置される台座42aと、台座42aに立設された柱部42bと、柱部42bから上面2aに平行にのびる2対の梁部42cとを有している。各梁部42cの先端には、リニアエンコーダー41のリニアスケール部41aが固着されている。2対の梁部42cは、2対のリニアエンコーダー41がタイヤ周方向に等間隔に配置されるように、互いに直交して配置されている。
図6は、リニアエンコーダー41の近傍を拡大して示している。本実施形態では、タイヤAのヒール間距離Wを正確に測定するためのクリップ状の治具5が用いられるのが望ましい。
治具5は、一対の挟持部51、52と、挟持部51、52を付勢するばね部53とを有している。ばね部53は、挟持部51、52の先端部を接近させる方向に付勢する。治具5は、挟持部51の内側面51aが、タイヤAのビード部B1のヒール面B1b又はビード部B2のヒール面B2bと同一平面上に重なるように、ビード部B1又はB2に装着される。
治具5を用いて、リニアエンコーダー41が、一対の挟持部51、51の内側面51a、51a間の距離を測定することにより、ヒール間距離Wをより一層正確に測定することが可能となる。
以上、本発明の空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
3種類のサイズのタイヤA〜Cについて、ヒール間距離に基づいて空気充填性が評価された。各タイヤは2週間に亘って10段に積み重ねられた後、最下段のタイヤがリム組みされ、空気充填性が作業者の官能によりテストされ、上記評価との一致度が検証された。結果は、タイヤCの空気充填性を100とする指数で表され、数値が大きいほど充填性に優れている。
比較例では、支持手段2によって支持され、リング部材31によってタイヤ軸方向内側へタイヤ9本分の重量に相当する荷重Lが負荷され、タイヤの最大幅、すなわち、支持手段2とリング部材31との距離が測定された。
実施例では、支持手段2によって支持され、リング部材31によってタイヤ軸方向内側へ上記荷重Lが負荷され、タイヤのビード部のヒール間距離Wが測定された。
Figure 0006423751
表1から明らかなように、実施例の空気充填性の評価方法は、比較例に比べて空気充填性のテストとの一致度が有意に向上していることが確認できた。例えば、実施例に示されるように、負荷時の最大幅が小さいにも関わらず、ヒール間距離Wがビードシート間距離WRよりも大きいタイヤBでは、空気は極めて容易に充填された。また、ヒール間距離Wがビードシート間距離WRよりも小さい場合であっても、その差が5mm以下のタイヤCでは、空気は容易に充填された。一方、ヒール間距離Wがビードシート間距離WRよりも10mm以上のタイヤAでは、空気の充填に若干の困難を伴った。これに対して、比較例では、タイヤA、B、Cについて、負荷時の最大幅と空気充填性との間に明確な相関は得られなかった。
1 評価装置
2 支持手段
3 負荷手段
4 測定手段
31 リング部材
41 リニアエンコーダー
T チューブレスタイヤ
S1、S2 サイドウォール部
B1、B2 ビード部
W ヒール間距離
#1 支持工程
#2 負荷工程
#3 測定工程
#4 評価工程

Claims (9)

  1. チューブレスタイヤの空気充填性を評価する方法であって、
    単体状態での前記タイヤの一方のサイドウォール部を支持する支持工程と、
    前記タイヤの他方のサイドウォール部に、タイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重を負荷する負荷工程と、
    前記他方のサイドウォール部に前記荷重が負荷された状態での一対のビード部の間隔を測定する測定工程と、
    前記測定された間隔に基づいて、空気充填性を評価する評価工程とを有することを特徴とする空気充填性の評価方法。
  2. 前記評価工程は、前記測定された間隔と、前記タイヤが組み込まれるリムの一対のビードシート部のタイヤ軸方向内端間のタイヤ軸方向の距離とを比較する請求項1記載の空気充填性の評価方法。
  3. 前記測定工程は、タイヤ周方向で複数箇所の間隔を測定する請求項1又は2に記載の空気充填性の評価方法。
  4. チューブレスタイヤの空気充填性を評価する装置であって、
    単体状態での前記タイヤの一方のサイドウォール部を支持する支持手段と、
    前記タイヤの他方のサイドウォール部に、タイヤ軸方向内側へ予め定められた荷重を負荷する負荷手段と、
    前記他方のサイドウォール部に前記荷重が負荷された状態での一対のビード部の間隔を測定する測定手段とを有することを特徴とする空気充填性の評価装置。
  5. 前記負荷手段は、中央部に貫通孔を有するリング部材を含み、
    前記リング部材は、タイヤ周方向に連続して前記他方のサイドウォール部に当接して、前記他方のサイドウォール部をタイヤ軸方向内側へ押圧し、
    前記測定手段は、前記貫通孔を介して前記リング部材と前記支持手段との間に、かつ前記ビード部のタイヤ径方向内側に位置される請求項4記載の空気充填性の評価装置。
  6. 前記リング部材の外径は、500〜820mmである請求項5記載の空気充填性の評価装置。
  7. 前記リング部材の内径は、300〜430mmである請求項5又は6に記載の空気充填性の評価装置。
  8. 前記測定手段は、リニアエンコーダーを含む請求項4乃至7のいずれかに記載の空気充填性の評価装置。
  9. 前記リニアエンコーダーは磁気式である請求項8記載の空気充填性の評価装置。
JP2015084826A 2015-04-17 2015-04-17 空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置 Active JP6423751B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015084826A JP6423751B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015084826A JP6423751B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016205882A JP2016205882A (ja) 2016-12-08
JP6423751B2 true JP6423751B2 (ja) 2018-11-14

Family

ID=57490894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015084826A Active JP6423751B2 (ja) 2015-04-17 2015-04-17 空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6423751B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4932302A (ja) * 1972-07-28 1974-03-25
JP4202530B2 (ja) * 1999-06-04 2008-12-24 大和製衡株式会社 タイヤのビード幅測定装置
JP5019896B2 (ja) * 2007-02-05 2012-09-05 株式会社ブリヂストン タイヤのサイドウォール部剛性測定方法および装置
EP2353890A1 (en) * 2010-01-29 2011-08-10 Snap-on Equipment Srl a unico socio Apparatus and method of determing geometrical dimensions of a tyre with optical sensors
JP5698287B2 (ja) * 2013-03-07 2015-04-08 株式会社ブリヂストン 生タイヤの形状矯正方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016205882A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6006321B2 (ja) 装着シミュレートによる装着ホイールの挙動の測定
JP6144423B2 (ja) タイヤを管理する方法および装置
CA2681371A1 (en) Retread tire buffing with multiple response curves
EP2772919A3 (en) DRAM refresh frequency determination
CN109752128B (zh) 轮胎滚动阻力测试机
US10071597B2 (en) Pneumatic tire
JP2006194594A (ja) トー角度測定装置及び測定方法
JP6423751B2 (ja) 空気充填性の評価方法及びそれに用いられる評価装置
EP3488212B1 (en) Method and apparatus for checking tyres
JP2018004552A (ja) タイヤ用ゴム組成物及びその評価方法
JP6743533B2 (ja) タイヤの試験方法
TWI565936B (zh) The Method of Making the Load Estimation Model in Tire Uniformity Testing Machine
JP2005207916A (ja) 回転体の静的バランス測定方法及びその装置
JP7275945B2 (ja) スパイクタイヤの評価方法、及び、評価装置
CN107388919A (zh) 一种新型小总成检具
RU2012146659A (ru) Способ снятия характеристик и улучшения поведения транспортного средства
JP6775753B2 (ja) 路面摩擦係数の推定方法、推定システム及び推定プログラム
JP6467244B2 (ja) タイヤとリムとの隙間測定方法
JP2017015643A (ja) タイヤ性能値の推定方法
JP5524273B2 (ja) ビード貼付状態の検査方法
RU2573028C1 (ru) Способ испытания транспортного средства (варианты)
JP6405166B2 (ja) ゴム製品の解析方法及びゴム製品を解析するためのコンピュータプログラム
CN109477773B (zh) 用于检查轮胎的方法和设备
JP7040245B2 (ja) タイヤの動的キャンバー角の推定方法
BR112020007398A2 (pt) método e aparelho para verificar pneus.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6423751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250