JP6422455B2 - 光電変換装置および光電変換装置の製造方法 - Google Patents

光電変換装置および光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Description

本願明細書に開示される技術は、たとえば、光電変換の機能を有する光電変換装置、および、光電変換装置の製造方法に関するものである。
太陽光発電などの光電変換の機能を有する半導体装置(光電変換装置)のひとつとして、p型単結晶デバイスがある。このp型単結晶デバイスは、受光面となるp型の半導体基板の表面に、n型の不純物半導体層が形成されたものである。p型単結晶デバイスの光電変換は、光励起された電子キャリアが、n型の不純物半導体層に接続された電極へ到達することで生じる。
このとき、同じく光励起されたホール(正孔)キャリアは、p型の半導体基板の裏面に接続された電極へ到達する。なお、電子およびホールの両キャリアの光励起は、pn接合界面とpn接合界面から広がる空乏層内とで生じる。
以上の原理に基づき、p型単結晶デバイスの発電量を増やすには、p型単結晶デバイス内に入射する光の量が増えればよい。または、pn接合界面が増えてもよい。しかしながら、n型の不純物半導体層に接続された電極は、p型単結晶デバイス内への光の入射を妨げてしまう。また、n型の不純物半導体層の表面積は、p型の半導体基板の表面積と同じ面積になる。すなわち、pn接合界面の面積は、p型の半導体基板の表面積で決まってしまう。
たとえば、特許文献1に例示される構成では、半導体基板の表面(受光面)全体が導電性の反射防止膜で覆われ、電極が全く存在しない。さらに半導体基板の表面には凹凸形状があり、従来技術と比較して、光の入射量を増やすことができる。
また、たとえば、特許文献2に例示される構成では、pn接合界面がデバイスの表面側とデバイスの裏面側との両側に存在する。そのため、従来技術と比較して、pn接合界面を増やすことができる。
また、たとえば、特許文献3に例示される構成では、電極下に高濃度の不純物半導体層(以降、選択エミッタ層と記載する場合がある)が形成される。選択エミッタ層は、キャリアの再結合を防止するため、キャリアが電極へ到達しやすくなる。
特許第3195424号公報 特開2000−232233号公報 特許第5414298号公報
上記のとおり、特許文献1、特許文献2、および、特許文献3のいずれにおいても、光電変換の機能を有する光電変換装置の発電量を増やす構成が提案された。なお、実用では、発電量の最大値のみならず、その発電量を維持することができることも重要である。
導電性の反射防止膜を有する特許文献1に例示される構成では、当該反射防止膜が2つの機能、すなわち、導電性機能と入射光の反射防止機能とを兼ねる。この場合、半導体基板に外部からの作用である外乱が入射されると、反射防止膜の導電性機能、および、反射防止膜の反射防止機能が同時に損なわれる。
一方、特許文献2に例示される構成、および、特許文献3に例示される構成では、導電性機能は電極が担うこととなる。また、反射防止機能は、膜が担うこととなる。そのため、導電性機能と反射防止機能とが同時に損なわれる可能性は低くなる。
しかしながら、特許文献2に例示される構成、および、特許文献3に例示される構成では、電極間の幅に制限が生じる。電極間の幅が狭くなりすぎると、光の入射量が減る。そうすると、光電変換装置の発電量が低下する。
逆に、電極間の幅が広くなりすぎると、キャリアの再結合に起因してキャリアが電極に到達しにくくなる。そうすると、光電変換装置の発電量が低下する。
本願明細書に開示される技術は、以上に記載されたような問題を解決するためになされたものであり、効果的に発電量を増加させることができる光電変換装置および光電変換装置の製造方法に関するものである。
本願明細書に開示される技術の一の態様は、少なくとも表面が凹凸形状である、第1の導電型の半導体基板と、前記半導体基板内に埋め込まれる、少なくとも1つの第2の導電型の埋め込み不純物層と、前記半導体基板の表面から前記埋め込み不純物層の表面に至って形成される、第2の導電型のエミッタ層と、前記エミッタ層の表面に形成される表面電極と、前記表面電極が形成される箇所を除く前記半導体基板の表面に形成される第1の絶縁膜とを備え、前記エミッタ層の不純物濃度は、前記埋め込み不純物層の不純物濃度よりも高い。
また、本願明細書に開示される技術の別の態様は、第1の導電型の半導体基板の少なくとも表面に、凹凸形状を形成し、少なくとも1つの第2の導電型の埋め込み不純物層を、イオン注入によって前記半導体基板内に形成し、前記半導体基板の表面から前記埋め込み不純物層の表面に至り、かつ、前記埋め込み不純物層の不純物濃度よりも高い第2の導電型のエミッタ層を形成し、前記半導体基板の表面に絶縁膜を形成し、前記エミッタ層の表面に対応する位置の前記絶縁膜の表面に表面電極を形成し、前記表面電極に熱処理を行い、前記エミッタ層と前記表面電極とを接続させる。
本願明細書に開示される技術の一の態様は、少なくとも表面が凹凸形状である、第1の導電型の半導体基板と、前記半導体基板内に埋め込まれる、少なくとも1つの第2の導電型の埋め込み不純物層と、前記半導体基板の表面から前記埋め込み不純物層の表面に至って形成される、第2の導電型のエミッタ層と、前記エミッタ層の表面に形成される表面電極と、前記表面電極が形成される箇所を除く前記半導体基板の表面に形成される第1の絶縁膜とを備え、前記エミッタ層の不純物濃度は、前記埋め込み不純物層の不純物濃度よりも高いものである。このような構成によれば、埋め込み不純物層が半導体基板に埋め込まれることで、pn接合界面が半導体基板の表面側および裏面側の双方に形成される。また、埋め込み不純物層の表裏面には、凹凸形状が形成される。そのため、キャリアの励起が生じやすくなる。
また、本願明細書に開示される技術の別の態様は、第1の導電型の半導体基板の少なくとも表面に、凹凸形状を形成し、少なくとも1つの第2の導電型の埋め込み不純物層を、イオン注入によって前記半導体基板内に形成し、前記半導体基板の表面から前記埋め込み不純物層の表面に至り、かつ、前記埋め込み不純物層の不純物濃度よりも高い第2の導電型のエミッタ層を形成し、前記半導体基板の表面に絶縁膜を形成し、前記エミッタ層の表面に対応する位置の前記絶縁膜の表面に表面電極を形成し、前記表面電極に熱処理を行い、前記エミッタ層と前記表面電極とを接続させる。このような構成によれば、埋め込み不純物層が半導体基板に埋め込まれることで、pn接合界面が半導体基板の表面側および裏面側の双方に形成される。また、埋め込み不純物層の表裏面には、凹凸形状が形成される。


本願明細書に開示される技術に関する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施の形態に関する、光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、半導体基板の表面側を部分的に例示する平面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の外観を概略的に例示する平面図である。 n型の半導体基板を用いた光電変換装置の場合の、実施の形態に関する光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。 n型の半導体基板を用いた場合の、実施の形態に関する半導体基板の表面側を部分的に例示する平面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 パターニングされたマスクを例示する平面図である。 マスクでp型の半導体基板の端も覆うようにパターニングする場合を概略的に例示する平面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。 実施の形態に関する、テクスチャが形成される過程を例示する図である。 実施の形態に関する、テクスチャが形成される過程を例示する図である。 実施の形態に関する、テクスチャが形成される過程を例示する図である。 実施の形態に関する、テクスチャが形成される過程を例示する図である。 実施の形態に関する、形成されたテクスチャを例示する平面図である。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、図面は概略的に示されるものであり、異なる図面にそれぞれ示される画像の大きさと位置との相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
また、以下に記載される説明において、「上」、「下」、「側」、「底」、「表」または「裏」などの特定の位置と方向とを意味する用語が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、実際に実施される際の方向とは関係しないものである。
<第1の実施の形態>
以下、本実施の形態に関する光電変換装置および光電変換装置の製造方法について説明する。
<光電変換装置の構成について>
図1は、本実施の形態に関する光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。具体的には、図1は、本実施の形態に関するp型の半導体基板の表面側を例示する断面図である。
図1に例示されるように、光電変換装置は、表面が凹凸形状であるp型の半導体基板1と、p型の半導体基板1に埋め込まれて形成されたn型の不純物半導体層2と、p型の半導体基板1に埋め込まれて形成されたn型の選択エミッタ層3と、p型の半導体基板1の表面に形成され、かつ、屈折率が、たとえば、2.0である絶縁膜4と、絶縁膜4を貫通してp型の半導体基板1の表面に形成された電極5とを備える。
n型の不純物半導体層2は、p型の半導体基板1の表面の形状、すなわち、凹凸形状を反映して、その上面および下面が凹凸形状である。n型の不純物半導体層2の一部は、n型の不純物半導体層2より高濃度であるn型の選択エミッタ層3に接続される。
さらに、n型の選択エミッタ層3の一部は、絶縁膜4を貫通して形成された電極5に接続される。
上記の構成に基づけば、絶縁膜4の屈折率が、たとえば、2.0であることで、p型の半導体基板1に入射する光は絶縁膜4で反射しにくくなり、p型の半導体基板1内に取り込まれる場合が多くなる。そして、p型の半導体基板1内に取り込まれた光は、pn接合界面とpn接合界面から広がる空乏層内とでキャリア(電子、ホール)を励起する。
図1に例示される場合では、p型の半導体基板1とn型の不純物半導体層2との境界面、および、p型の半導体基板1とn型の選択エミッタ層3との境界面がpn接合界面である。また、n型の不純物半導体層2の上面および下面はp型の半導体基板1の表面の凹凸形状を反映した凹凸形状である。そのため、pn接合界面の表面積が増加し、キャリアの励起が生じやすくなる。
また、n型の不純物半導体層2がp型の半導体基板1に埋め込まれることで、pn接合界面がp型の半導体基板1の表面側および裏面側の双方に形成される。そのため、キャリアの励起が生じやすくなる。
また、n型の選択エミッタ層3とp型の半導体基板1との境界もpn接合界面となるため、キャリアの励起が生じる。なお、絶縁膜4は、屈折率が、たとえば、2.0であれば単層膜である必要はない。したがって、光の反射を抑える効果を得るために、絶縁膜4が、屈折率の異なる積層膜であってもよい。
光によるキャリアの励起は、pn接合界面のみならず、pn接合界面から広がる空乏層内でも生じる。空乏層の領域が大きければ、キャリアが励起される量も多くなる。
一般に、半導体層の濃度が低濃度であれば、空乏層が広がりやすくなることが知られる。この効果に鑑みれば、n型の不純物半導体層2は、たとえば、1×1015cm−3以上、かつ、1×1016cm−3以下の濃度であり、さらに、pn接合界面に向かって緩やかな濃度勾配を得るために、1μm程度の厚みがあるとよい。
しかしながら、n型の不純物半導体層2は、低濃度であればあるほどよいというわけではない。n型の不純物半導体層2は、励起された電子キャリアが電極5へ到達するための輸送ルートの役割も果たす。n型の不純物半導体層2が低濃度であれば、n型の不純物半導体層2そのものの抵抗が高くなり、電子キャリアの輸送を妨げる。n型の選択エミッタ層3をn型の不純物半導体層2よりも高濃度化するのは、n型の選択エミッタ層3そのものの抵抗を下げ、電子キャリアの輸送を妨げない効果を得るためである。n型の選択エミッタ層3の濃度としては、電子キャリアが縮退したフェルミ分布を持つ、たとえば、1×1019cm−3以上、かつ、1×1020cm−3以下が望ましい。また、n型の選択エミッタ層3の高濃度化には、n型の選択エミッタ層3と絶縁膜4との界面で、電子キャリアが再結合し、さらに、消滅することを防ぐ効果もある。同様に、n型の不純物半導体層2をp型の半導体基板1に埋め込んで形成することには、絶縁膜4とn型の不純物半導体層2とが接触する場合に比べて、励起された電子キャリアの消滅を防ぐ効果もある。
一方、光によるキャリアの励起は、電子のみならず、ホールでも生じる。図1に例示される構成では、励起されたホールキャリアは、p型の半導体基板1の裏面側に向かって、p型の半導体基板1中を輸送される。特に、n型の不純物半導体層2よりp型の半導体基板1の表面側で励起されたホールキャリアは、n型の不純物半導体層2の隙間を通って、p型の半導体基板1の裏面側に輸送される。p型の半導体基板1と絶縁膜4の界面でのホールキャリアの消滅を防ぐ場合には、n型の不純物半導体層2と絶縁膜4との間にあるp型の半導体基板1の厚みを、たとえば、500nmにすることができる。また、ホールキャリアの輸送を妨げないために、図1中のp型の半導体基板1が存在する位置に関わらず、p型の半導体基板1の結晶性は一定に保つ必要がある。p型の半導体基板1に外乱があった場合、最初に外乱の影響を受けるのは、絶縁膜4である。図1に例示される構成であれば、たとえ外乱があることによって絶縁膜4が劣化した場合であっても、キャリアの輸送を妨げない。なお、n型の選択エミッタ層3を高濃度化すれば空乏層は広がらないため、空乏層内でのキャリア励起は生じにくくなる。ただし、空乏層内で励起されるキャリアの量は、n型の不純物半導体層2で励起されるキャリアの量と比べると軽微である。n型の選択エミッタ層3の高濃度化は、結果として、n型の不純物半導体層2でキャリアを励起し、n型の選択エミッタ層3でキャリアを輸送する、という機能分担を明確化するものである。このように、機能分担が明確化されれば、外乱があった場合の機能の劣化は限定され、光電変換装置の発電量の低下が生じにくくなる。
図2は、本実施の形態に関する半導体基板の表面側を部分的に例示する平面図である。図2における破線Aにあたる部分が、図1の断面図に相当する。
図2に例示されるように、p型の半導体基板1の表面において、平面視において電極5の幅より広い幅を有する電極6が、電極5とは直交する方向に形成される。n型の選択エミッタ層3は、平面視においては格子状に形成される。n型の選択エミッタ層3は、電極5および電極6とそれぞれ平行に配置される。n型の不純物半導体層2は、平面視において、n型の選択エミッタ層3の4つの格子点に囲まれた範囲に配置される。
このような構成に基づけば、pn接合界面とpn接合界面から広がる空乏層内で励起された電子キャリアは、まず、n型の不純物半導体層2内に輸送される。そして、n型の不純物半導体層2よりも抵抗の低いn型の選択エミッタ層3内に電子キャリアはすぐに集まる。n型の選択エミッタ層3内に集まった電子キャリアは、そのままn型の選択エミッタ層3を通って、電極5または電極6に輸送される。すなわち、電子キャリアは、電極5または電極6に到達するまで、n型の不純物半導体層2より低抵抗のn型の選択エミッタ層3内を通る。したがって、電子キャリアがn型の不純物半導体層2を通り続ける場合と比べて、電子キャリアは電極5または電極6に輸送されやすくなる。また、図2に例示される構成では、n型の選択エミッタ層3と絶縁膜4との間の接合面積が減るため、電子キャリアが再結合して消滅する可能性も低くなる。n型の不純物半導体層2を含めて、n型の選択エミッタ層3を平面視で格子状とするのは、途中で断線していても、電子キャリアの迂回ルートを確保することができるためである。なお、電極6は、インターコネクタと呼ばれる金属導線と、p型の半導体基板1の端から端まで直線的に接続されるため、接続のマージンを含めると、電極6の幅として、たとえば、1mm以上は必要である。一方、電極5は、電極6と電気的に接続する役割のみであるため、たとえば、数十μm以上、かつ、100μm以下であっても問題ない。電極5の幅を狭くできれば、p型の半導体基板1内に入射する光の量が増え、光電変換装置の発電量が上がる。
ところで、電極5がp型の半導体基板1内に配置される数が少ないほど、p型の半導体基板1内に入射する光の量が増える。そのため、光電変換装置の発電量が上がる。図2に例示された構成に基づき電子キャリアが輸送される場合、理想を言えば電極5は不要である。しかしながら、n型の選択エミッタ層3と絶縁膜4との間の界面で、電子キャリアが再結合し消滅する可能性もゼロではない。この可能性を考慮し、現実的には、電極5を、たとえば、15mm以下の間隔で配置する。たとえば、150mm角のp型の半導体基板1なら、電極5は、たとえば、9本または10本配置される。一方、電極6の幅は、たとえば、1mmと広く、p型の半導体基板1内への光の入射量を確保するため、数を多くすることは難しい。たとえば、上述の150mm角のp型の半導体基板1なら、電極6の数は、一般に、たとえば、2本以上、かつ、4本以下である。また、n型の選択エミッタ層3の幅は狭いほどよいが、p型の半導体基板1の表面の凹凸形状をカバーすることができるように、たとえば、5μm以上に設定することができる。
図1に例示される構成では、電極5が配置された箇所の下方に位置するn型の選択エミッタ層3の幅と、電極5が配置されない箇所の下方に位置するn型の選択エミッタ層3の幅とが等しく設定される。電極5が配置された箇所の下方に位置するn型の選択エミッタ層3の幅は、電極5の幅より広い必要があり、たとえば、数十μm以上、かつ、100μm以上の幅が必要である。そして、このような幅でn型の選択エミッタ層3の幅を統一してしまうと、pn接合界面の面積が小さくなるため、光電変換装置の発電量は低下する。したがって、p型の半導体基板1内に多くの光を取り込むため、n型の選択エミッタ層3が配置される箇所に応じて、n型の選択エミッタ層3の幅を変えてもよい。ただし、平面視において、電極6がn型の選択エミッタ層3内から外れないように、電極6の下方に位置するn型の選択エミッタ層3の幅は、たとえば、1mm以上に設定する。
さらに、n型の不純物半導体層2の幅は、たとえば、100μm以下に設定される。n型の不純物半導体層2の幅が100μmよりも広くなると、pn接合界面とpn接合界面から広がる空乏層内とで励起されたホールキャリアが、n型の不純物半導体層2の隙間を通って、p型の半導体基板1の裏面側へ抜けることが妨げられてしまう。ただし、n型の選択エミッタ層3と同様に、n型の不純物半導体層2の幅についても、電極5が配置される箇所の下方では、たとえば、百数十μm以上、かつ、200μm以下に、電極6が配置される箇所の下方では、たとえば、1.1mm以上に設定される。n型の不純物半導体層2の隙間の寸法については、ホールキャリアが抜けられる程度の幅があればよい。ただし、隙間を広げれば、相対的にn型の不純物半導体層2の領域は減少するため、pn接合界面の面積も小さくなる。したがって、n型の不純物半導体層2の隙間の寸法としては、それぞれのn型の不純物半導体層2の幅よりも狭い範囲で、たとえば、5μm角以上、かつ、100μm角以下とすることができる。
図3は、本実施の形態に関する光電変換装置の外観を概略的に例示する平面図である。図3では、p型の半導体基板1の面積を150mm角とする。電極5と電極6とを除いて、p型の半導体基板1の表面は最終的に絶縁膜4で覆われるため、n型の不純物半導体層2およびn型の選択エミッタ層3は、目視で観察することはできなくなる。
なお、図1から図3に例示される構成に関し、p型の半導体基板1を用いた光電変換装置について説明されたが、n型の半導体基板7を用いた光電変換装置が適用される場合であってもよい。
図4は、n型の半導体基板7を用いた光電変換装置の場合の、本実施の形態に関する光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。具体的には、図4は、本実施の形態に関するn型の半導体基板の表面側を例示する断面図である。また、図5は、n型の半導体基板7を用いた場合の、本実施の形態に関する半導体基板の表面側を部分的に例示する平面図である。図5における破線Bにあたる部分が、図4の断面図に相当する。
図4に例示される構成は、図1に例示される構成の寸法などを変更するものでなく、図1に例示される構成の導電型を反転させただけの構成である。同様に図5に例示される構成も、図3に例示される構成の導電型を反転させただけの構成である。すなわち、図4または図5に例示されるとおり、図1または図2に例示されるn型の不純物半導体層2は、p型の不純物半導体層8に変更される。同様に、図1または図2に例示されるn型の選択エミッタ層3は、p型の不純物半導体層8と同じ導電型で、p型の不純物半導体層8より高濃度であるp型の選択エミッタ層9に変更される。同様に、図1または図2に例示される電極5および電極6は、電極10および電極11にそれぞれ変更される。ただし、電極10または電極11については、電極5または電極6と同じ材料を用いることができない。これは、選択エミッタ層9の導電型に対するオーミック性が、電極10または電極11と、電極5または電極6とでは異なるためである。
図4または図5に例示される構成であれば、n型の半導体基板7を用いた光電変換装置は、p型の半導体基板1を用いた光電変換装置と同じ効果が得られる。さらに、p型の選択エミッタ層9を高濃度にすることは、宇宙線の当たった部分の導電型がp型からn型に変わることを防止する効果もある。p型の半導体基板1を用いた光電変換装置は、p型の半導体基板1中の酸素原子に起因した、発電量低下の可能性がある。これに対し、n型の半導体基板7を用いた光電変換装置では、酸素原子に起因した発電量低下は生じない。
<光電変換装置の製造方法について>
図6から図13は、本実施の形態に関する光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。なお、図1から図3に例示される光電変換装置を製造することができるのであれば、製造フローが以下に説明されるものと同じである必要はない。
図6に例示されるように、まず、p型の半導体基板1を用意する。そして、図7に例示されるように、p型の半導体基板1の両面に、テクスチャ12と呼ばれる凹凸形状を形成する。このテクスチャ12は、光がp型の半導体基板1内に入射しやすくなるように形成されるものである。テクスチャ12は、アルカリ性の溶液を用いて、金属汚染物除去済みのp型の半導体基板1の面方位を(100)とし、面方位(111)とのエッチング速度の差を利用することで得られる。
図26から図29は、テクスチャ12が形成される過程を例示する図である。まず、図26に例示されるように、表面の面方位が(100)であるp型の半導体基板1を用意する。
次に、面方位(100)におけるエッチング速度(図26における太枠の矢印を参照)が、面方位(111)におけるエッチング速度(図26における細枠の矢印を参照)よりも速いアルカリ性の溶液を用いて、表面の面方位が(100)であるp型の半導体基板1をエッチングする。
エッチングされたp型の半導体基板1の表面には、図27から図29において例示されるように、それぞれの面方位におけるエッチング速度の違いに基づいて、テクスチャ12が形成される。
図30は、形成されたテクスチャ12を例示する平面図である。具体的には、図30は、形成されたテクスチャ12の形状を例示する走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope、すなわち、SEM)像である。図30に例示されるように、テクスチャ12は、たとえば、三角錐、または、四角錐などの錐形状がp型の半導体基板1の表面に形成されたものである。
なお、図7に例示される構成では、テクスチャ12はp型の半導体基板1の両面に形成されるが、製造上困難であれば、受光面となるp型の半導体基板1の表面側のみに形成されてもよい。
ただし、p型の半導体基板1の両面に凹凸形状が形成される場合には、p型の半導体基板1の延面積が増える。そのため、光電変換装置の放熱性を高めることができる。
一般に、光電変換装置そのものの温度が上がると発電量は低下する。すなわち、光電変換装置の放熱性は高い方がよい。特に、n型の半導体基板7を用いる光電変換装置では、p型の半導体基板1の表面側と裏面側との両方を受光面にする場合があるため、その場合には、テクスチャ12は両面に形成されることが望ましい。
n型の半導体基板7でも、p型の半導体基板1における場合と同じ方法で、テクスチャ12を形成することができる。
次に、図8に例示されるように、イオン注入法を用いて、p型の半導体基板1にリン原子を注入する。イオン注入法を用いると、p型の半導体基板1の表面における凹凸形状が、注入された後のリン原子の分布に反映される(たとえば、図9を参照)。その結果、n型の不純物半導体層2のpn接合界面の面積が増える。
また、図8に例示されるように、リン原子の注入が不要な箇所をマスク13で覆えば、図1または図2に例示されるn型の不純物半導体層2の隙間を形成することができる。なお、マスク13は、イオン注入処理の前に成膜され、さらにパターニングされることによって形成される。
また、前述のとおり、n型の不純物半導体層2は、絶縁膜4から、たとえば、500nm離れて位置する必要がある。そのため、イオン注入時のリン原子は、たとえば、1000keV以上の高電圧で加速されるものとする。
さらに、高加速されたリン原子の注入からp型の半導体基板1を保護するため、マスク13は、たとえば、2.0μm以上の膜厚に設定される。
図14は、パターニングされたマスク13を例示する平面図である。図14の平面図は、図2の平面図と同じ箇所を示すものである。また、図14における破線Aにあたる部分が、図6から図13の断面図に相当する。
図15は、マスクでp型の半導体基板1の端も覆うようにパターニングする場合を概略的に例示する平面図である。図15に例示される構成によれば、p型の半導体基板1の側面において、n型の不純物半導体層2は形成されない。したがって、p型の半導体基板1の端にもn型の不純物半導体層2の隙間ができ、当該隙間をホールキャリアが通り抜けられる。
ただし、図15に例示されるマスク13Aで覆われる領域が広がりすぎると、pn接合界面の面積が減る。そのため、光電変換装置の発電量はかえって低下する。
p型の半導体基板1の端におけるホールキャリアの再結合を考慮すると、マスク13Aで覆う領域の幅は、たとえば、500nmに設定することができる。一方、この500nmという幅が製造上困難である場合、図15に例示されるマスク13Aのパターニングは、実施しなくてもよい。
ところで、n型の半導体基板7を用いた光電変換装置の場合は、リン原子の代わりにボロン原子を注入すると、図4または図5に例示される構成を得ることができる。マスクに要求される膜厚、および、イオン注入時のボロン原子の加速条件は、リン原子を注入する場合と同じ条件で問題ない。
次に、図9に例示されるように、リンドーパント膜14をp型の半導体基板1上にパターン成膜する。その後、熱処理を行う。なお、リンドーパント膜14のパターン成膜前に、マスク13は、エッチング処理で除去する。
リンドーパント膜14は、熱処理されるとp型の半導体基板1にリン原子を供給する。p型の半導体基板1に供給されたリン原子は、熱処理されることによってp型の半導体基板1中で活性化し、n型の選択エミッタ層3を形成する。このとき、図8におけるイオン注入工程で注入されたリン原子も活性化し、n型の不純物半導体層2を形成する。
ここで、n型の選択エミッタ層3がn型の不純物半導体層2と接続されるために、熱処理温度は、たとえば、1100℃以上、熱処理時間は、たとえば、30分以上に設定される。1100℃以上の熱処理温度は、図8におけるイオン注入処理を行ったときにp型の半導体基板1中で発生したダメージを消滅させる効果もある。
また、金属不純物でp型の半導体基板1が汚染されることを防ぐため、熱処理の雰囲気には、たとえば、窒素が用いられる。ここで、この熱処理の前段階として、たとえば、温度が900℃であり、時間が15分である酸素雰囲気中での熱処理を行うことができる。酸素雰囲気中での熱処理は、p型の半導体基板1に酸化膜15を形成するため、p型の半導体基板1中のボロン原子またはリン原子の外方拡散(昇華)を防ぐ。また、形成された酸化膜15は、後の窒素雰囲気中での熱処理時に生じる、p型の半導体基板1の局所的な窒化も防ぐ。
次に、図10に例示されるように、n型の選択エミッタ層3を形成した後、絶縁膜4をp型の半導体基板1の表面全体に成膜する。なお、絶縁膜4の成膜前に、リンドーパント膜14、および、p型の半導体基板1を覆う酸化膜15は、フッ酸処理で除去する。
絶縁膜4は、屈折率が、たとえば、2.0、膜厚が、たとえば、5.0nm以上、かつ、30.0nm以下の窒化膜である。絶縁膜4の成膜手法はどんな手法でも構わないが、たとえば、化学気相成長(chemical vapor deposition、すなわち、CVD)法を採用することができる。CVD法では、絶縁膜4を成膜するために、シラン系のガスを用いる。
また、絶縁膜4の成膜中は、p型の半導体基板1は、たとえば、400℃以上、かつ、500℃以下に昇温する。シラン系のガスを用いると、絶縁膜4は、たとえば、1×1020cm−3以上の濃度の水素を含む。この水素は、絶縁膜4の成膜中にp型の半導体基板1へ拡散し、絶縁膜4との界面も含むp型の半導体基板1中のダングリングボンドを終端化する。ダングリングボンドは、キャリアをトラップし、再結合させるサイトとなるため、少なければ少ないほどよい。
なお、図8に例示されたようなイオン注入法であっても、n型の選択エミッタ層3を形成することができる。図11は、イオン注入法に基づいてn型の選択エミッタ層3を形成する場合の光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。
図8に例示されるイオン注入を行った後、図11に例示されるように、マスク16で覆ったp型の半導体基板1の表面に、さらにイオン注入を行う。イオン注入処理に用いる原子は、ヒ素原子、または、リン原子などが想定される。
ヒ素原子は、リン原子と比べて原子量が大きいため、熱処理を行ってもp型の半導体基板1中での拡散が抑えられる。その結果、熱処理後のn型の選択エミッタ層3の表面濃度は高濃度のまま維持され、絶縁膜4とn型の選択エミッタ層3との間の界面でのキャリア再結合を抑えることができる。
ヒ素原子は、p型の半導体基板1に注入されればよいだけなので、ヒ素原子を加速する電圧は、たとえば、20keVでよい。ただし、イオン注入処理とその後の熱処理とでn型の選択エミッタ層3を形成する場合、酸素雰囲気中での熱処理が必須である。この熱処理を行わないと、ヒ素原子の外方拡散(昇華)を防ぐ酸化膜15が存在しなくなる。
窒素雰囲気での熱処理をした後は、図12に例示されるように、p型の半導体基板1が酸化膜15で覆われた状態となる。ここで、ヒ素原子の注入について補足する。
イオン注入法でn型の選択エミッタ層3を要求される箇所に形成するためには、図11に例示されるようなパターニングされたマスク16が必要である。マスク16は、図11に例示されるイオン注入処理の前に成膜され、パターニングされる。ここで、マスク16間の幅、すなわち、ヒ素原子が注入される幅はすべて同じでなくてもよい。
ところで、パターニングの設計に基づくと、マスク16間の幅は個別に変えることができる。さらに、マスク16間の幅が、たとえば、5μmとなるパターニングも問題はない。n型の選択エミッタ層3の幅が狭くなると、相対的にn型の不純物半導体層2の幅が広がり、pn接合界面の面積が大きくなる。一方、前述のリンドーパント膜14を用いる製造方法では、リンドーパント膜14の幅を、たとえば、30μmより狭くするのは、現実的に困難である。
なお、n型の半導体基板7を用いた光電変換装置では、リンドーパント膜14の代わりに、ボロンドーパント膜をパターン成膜すればよい。また、イオン注入法とその後の熱処理で選択エミッタ層9を形成する場合は、ヒ素原子の代わりに、ボロン原子を注入すればよい。ボロン原子の注入条件は、ヒ素原子の注入条件と同じでよい。
次に、図13に例示されるように、n型の選択エミッタ層3をイオン注入法で形成した後、絶縁膜4をp型の半導体基板1の表面全体に成膜する。なお、絶縁膜4の成膜前に、p型の半導体基板1を覆う酸化膜15はフッ酸処理で除去するが、図12において形成された酸化膜15の厚さが、たとえば、10nm以下であれば、フッ酸処理を省略し、絶縁膜4をそのまま成膜しても問題ない。
酸化膜15が形成された状態で絶縁膜4が形成される場合、図10に例示される場合と比較して、絶縁膜4成膜前の酸化膜15とp型の半導体基板1との間の界面でのダングリングボンド数は少なくなる。さらに、酸化膜15は、成膜中の絶縁膜4からp型の半導体基板1への水素の拡散を妨げない。なお、n型の半導体基板7を用いる場合でも、絶縁膜4はCVD法で成膜することができる。n型の半導体基板7を用いた場合でも、水素による終端化の効果が生じる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態に関する光電変換装置および光電変換装置の製造方法について説明する。以下では、以上に記載された実施の形態で説明された構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略するものとする。
<光電変換装置の構成について>
図16は、本実施の形態に関する光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。具体的には、図16は、本実施の形態に関するp型の半導体基板の裏面側を例示する断面図である。
図16に例示されるように、p型の半導体基板1の裏面には、ダメージ層18が全面に形成される。また、ダメージ層18のさらに裏面側には、p型の半導体基板1より高濃度のp型の不純物半導体層17が全面に形成される。また、p型の不純物半導体層17のさらに裏面側には、電極19が形成される。
p型の半導体基板1に入射した光は、pn接合界面またはpn接合界面から広がる空乏層内以外の箇所においても、わずかであるがキャリアを励起する。ダメージ層18で励起されたホールキャリアは、p型の不純物半導体層17を通り抜け、電極19に引き抜かれる。一方、同じくダメージ層18で励起された電子キャリアが電極19に到達すると、逆方向の起電力が生じ、光電変換装置の発電量が低下する。p型の不純物半導体層17は、励起された電子キャリアが電極19に到達することを抑制する。さらに、ダメージ層18は、電子キャリアをトラップする。そのため、電子キャリアがp型の不純物半導体層17に入りづらくなる。したがって、図16に例示される構成によれば、光電変換装置の発電量を上げることができる。
<光電変換装置の製造方法について>
図17から図24は、本実施の形態に関する光電変換装置の製造フローを概略的に例示する断面図である。なお、図16に例示される光電変換装置を製造することができるのであれば、製造フローが以下に説明されるものと同じである必要はない。また、図10に例示された構成は、図17に例示される構成に対応する。また、図13に例示された構成は、図21に例示される構成に対応する。
図17に例示されるように、まず、図10に例示された構成を用意する。そして、図18に例示されるように、Ar原子などの不活性な原子を、p型の半導体基板1の裏面に照射する。p型の半導体基板1が酸化膜15と絶縁膜4とで覆われる場合は、p型の半導体基板1の裏面側の酸化膜15をまずエッチングする必要がある。いずれにしろ、Ar原子の照射によって、p型の半導体基板1の裏面にはダメージ層18が形成される。このダメージ層18は、p型の半導体基板1の裏面にさえ形成されればよい。したがって、Ar原子を加速する電圧は、たとえば、20keVでよい。また、ダメージ層18は、完全に非晶質化する必要はない。したがって、Ar原子の照射量は、たとえば、1×1013cm−2以上、かつ、1×1014cm−2以下のオーダーでよい。Ar原子の照射量が1×1014cm−2のオーダーを超えると、ダメージ層18が完全に非晶質化してしまう。加えて、Ar原子の照射量が多いと、照射中にp型の半導体基板1がチャージアップして、絶縁膜4を破壊する可能性もある。
次に、図19に例示されるように、p型の半導体基板1の表面側に電極50と電極60(ここでは、図示しない)とを成膜する。また、p型の半導体基板1の裏面側に電極190を成膜する。表面側の電極50および電極60を成膜することと、裏面側の電極190を成膜することとの順番は、どちらが先であっても構わない。ただし、p型の半導体基板1の表面側は受光面となるため、電極50および電極60はパターン成膜する必要がある。また、電極50および電極60と、電極190とでは用いられる材料が異なる。後述する電極5および電極6は、n型の選択エミッタ層3とのコンタクトを得るために成膜される。加えて電極6は、インターコネクタとも接続する。電極6とインターコネクタとの接続は、一般に半田付けで行われるため、電極60の材料としては、たとえば、Ag(銀)が適当である。電極50および電極60は、一括でパターン成膜されることが製造上は望ましい。このことから、電極50の材料もAg(銀)とすることができる。一方、電極190の材料は、p型の不純物半導体層17とコンタクトを得るのみならず、p型の不純物半導体層17を高濃度化することができるものであることが望ましい。そのため、電極190の材料は、Al(アルミニウム)にすればよいが、Cu原子が混入されていてもよい。Cu原子が混入すると、光電変換装置の放熱性を高める効果がある。さらに、Al(アルミニウム)に、たとえば、1%以上、かつ、4%以下のSi原子を混入させると、p型の不純物半導体層17とのオーミック性が向上する。
次に、図20に例示されるように、電極50および電極60に対し、焼成と呼ばれる熱処理が行われることによって、電極5および電極6がn型の選択エミッタ層3とのコンタクトを得る。また、電極190に対し、焼成が行われることによって、電極19がp型の不純物半導体層17とのコンタクトを得る。焼成の熱処理条件は、たとえば、熱処理温度800℃、熱処理時間10秒である。この焼成処理によって、電極5および電極6は絶縁膜4を突き抜け、n型の選択エミッタ層3とのコンタクトが得られる。同様に、この焼成処理によって、電極19はp型の不純物半導体層17とのコンタクトが得られる。
ここで、p型の不純物半導体層17は、焼成処理前には形成されない。p型の不純物半導体層17は、焼成処理中に、ドーパントとなるAl原子が電極19からp型の半導体基板1へ拡散することによって形成される。ダメージ層18は、p型の半導体基板1へのAl原子の拡散を促す効果がある。したがって、ダメージ層18が存在する場合は、ダメージ層18が存在しない場合と比べて、より高濃度のp型の不純物半導体層17が得られる。
なお、焼成処理の時間は長ければ長いほどよいわけではない。焼成処理の時間が長いと、電極5および電極6は、n型の選択エミッタ層3を侵食する。電極5および電極6による侵食がp型の半導体基板1まで進むと、p型の半導体基板1の表面側とp型の半導体基板1の裏面側とがショートし、発電できなくなる。図1などに例示される光電変換装置は、n型の選択エミッタ層3とn型の不純物半導体層2とをp型の半導体基板1中で接続し、電極5および電極6による侵食に対するマージンを設ける構造である。もう1つのデメリットは、焼成処理の時間が長いと、ダングリングボンドを終端化していた水素が、p型の半導体基板1の外へ脱離する可能性がある。この対策として、焼成処理後、たとえば、400℃以上、かつ、500℃以下の水素雰囲気中での熱処理が追加されてもよい。この追加の熱処理が行われることによって、電極19からp型の半導体基板1へのAl原子の拡散が促進される。
なお、図21に例示されるように、図13に例示された構成を用意してp型の半導体基板1の裏面側の構成を製造する場合であっても、同様に製造することができる。
図21に例示される構成に対し、図22に例示されるように、Ar原子などの不活性な原子を、p型の半導体基板1の裏面に照射する。p型の半導体基板1が酸化膜15と絶縁膜4とで覆われる場合は、p型の半導体基板1の裏面側の酸化膜15をまずエッチングする必要がある。
次に、図23に例示されるように、p型の半導体基板1の表面側に電極5と電極6とを成膜する。また、p型の半導体基板1の裏面側に電極19を成膜する。
次に、図24に例示されるように、焼成と呼ばれる熱処理を行うことによって、電極5および電極6はn型の選択エミッタ層3と、電極19はp型の不純物半導体層17とのコンタクトを得る。
<第3の実施の形態>
本実施の形態に関する光電変換装置および光電変換装置の製造方法について説明する。以下では、以上に記載された実施の形態で説明された構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略するものとする。
<光電変換装置の構成について>
図25は、本実施の形態に関する光電変換装置を実現するための構成を概略的に例示する断面図である。図25に例示されるように、p型の半導体基板1の端が、白色絶縁膜20で覆われる。
このような構成によれば、p型の半導体基板1内に入射した光の一部が白色絶縁膜20で反射され、p型の半導体基板1の外に出ることがない。すなわち、光電変換に寄与する光の量が多くなり、光電変換装置の発電量が上がる。また、白色絶縁膜20は色が白いため、光電変換装置の発熱を抑える効果がある。
ここでは図示しないが、白色絶縁膜20の成膜は、焼成処理後に行われればよい。なお、n型の半導体基板7を用いた光電変換装置であっても、n型の半導体基板7の端に白色絶縁膜20が成膜されれば、上述と同様の効果が得られる。
<以上に記載された実施の形態によって生じる効果について>
以下に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果を例示する。なお、以下では、以上に記載された実施の形態に例示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。また、当該置き換えは、複数の実施の形態に跨ってなされてもよい。すなわち、異なる実施の形態において例示されたそれぞれの構成が組み合わされて、同様の効果が生じる場合であってもよい。
以上に記載された実施の形態によれば、光電変換装置は、少なくとも表面が凹凸形状である、第1の導電型(p型)の半導体基板1と、p型の半導体基板1内に埋め込まれ、かつ、表面および裏面が凹凸形状である、少なくとも1つの第2の導電型(n型)の埋め込み不純物層と、p型の半導体基板1の表面から埋め込み不純物層の表面に至って形成される、第2の導電型(n型)のエミッタ層と、エミッタ層の表面に形成される表面電極と、表面電極が形成される箇所を除くp型の半導体基板1の表面に形成される第1の絶縁膜とを備える。ここで、n型の不純物半導体層2は、埋め込み不純物層に対応するものである。また、n型の選択エミッタ層3は、エミッタ層に対応するものである。また、電極5は、表面電極に対応するものである。また、絶縁膜4は、第1の絶縁膜に対応するものである。そして、n型の選択エミッタ層3の不純物濃度は、n型の不純物半導体層2の不純物濃度よりも高い。
このような構成によれば、n型の不純物半導体層2がp型の半導体基板1に埋め込まれることで、pn接合界面がp型の半導体基板1の表面側および裏面側の双方に形成される。また、n型の不純物半導体層2の表裏面には、凹凸形状が形成される。そのため、キャリアの励起が生じやすくなる。また、選択エミッタ層3が部分的に電極5と接続されることで、電極が間引かれ、光の入射量は増大する。また、n型の選択エミッタ層3と絶縁膜4との間の接合面積が減るため、電子キャリアが再結合して消滅する可能性も低くなる。また、この選択エミッタ層3はキャリアの再結合を防止するため、キャリアが電極へ到達しやすくなる。また、電極5および電極6が導電性の機能を有し、入射光の反射防止の機能は絶縁膜4が有する。言い換えると、導電性の機能を有する構成と入射光の反射防止の機能を有する構成とが分離して備えられる。そのため、外乱によって、導電性の機能と入射光の反射防止の機能とが同時に損なわれる可能性は低くなる。すなわち、光電変換装置の信頼性が向上し、安定的に動作することができる。また、選択エミッタ層3が、電極5および電極6による侵食に対するマージンの役割を果たす。そのため、電極5および電極6による侵食によりp型の半導体基板1の表面側とp型の半導体基板1の裏面側とがショートすることが抑制される。また、n型の選択エミッタ層3の高濃度化が、結果として、n型の不純物半導体層2でキャリアを励起し、n型の選択エミッタ層3でキャリアを輸送する、という機能分担を明確化する。このように、機能分担が明確化されることによって、外乱があった場合の機能の劣化が限定され、半導体装置の発電量の低下が生じにくくなる。また、p型の半導体基板1の少なくとも表面に凹凸形状が形成される場合には、p型の半導体基板1の延面積が増える。そのため、光電変換装置の放熱性を高めることができる。
なお、これらの構成以外の本願明細書に例示される他の構成については適宜省略することができる。すなわち、これらの構成のみで、以上に記載された効果を生じさせることができる。しかしながら、本願明細書に例示される他の構成のうちの少なくとも1つを以上に記載された構成に適宜追加した場合、すなわち、以上に記載された構成としては記載されなかった本願明細書に例示される他の構成を以上に記載された構成に追加した場合でも、同様に以上に記載された効果を生じさせることができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、n型の不純物半導体層2の表面および裏面における凹凸形状は、p型の半導体基板1の表面における凹凸形状に対応する。このような構成によれば、n型の不純物半導体層2の上面および下面におけるpn接合界面の表面積が増加し、キャリアの励起が生じやすくなる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、光電変換装置は、複数のn型の不純物半導体層2を備え、n型の不純物半導体層2間の隙間は、それぞれのn型の不純物半導体層2の幅よりも狭い。このような構成によれば、pn接合界面とpn接合界面から広がる空乏層内とで励起されたホールキャリアが、n型の不純物半導体層2の隙間を通って、p型の半導体基板1の裏面側へ抜けることが促進される。
また、以上に記載された実施の形態によれば、p型の半導体基板1の側面において、n型の不純物半導体層2は形成されない。このような構成によれば、p型の半導体基板1の端にもn型の不純物半導体層2の隙間ができ、当該隙間をホールキャリアが通り抜けることができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、n型の選択エミッタ層3は、平面視において格子状に配置される。そして、n型の不純物半導体層2は、平面視において、n型の選択エミッタ層3の4つの格子点に囲まれた範囲に配置される。このような構成によれば、選択エミッタ層3の表面に形成される電極5または電極6が途中で断線してしまったとしても、格子点で接続された他の電極を迂回して、電子キャリアの輸送ルートを確保することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、電極5は、平面視において、n型の選択エミッタ層3に沿って配置される。また、n型の選択エミッタ層3の幅は、電極5の幅よりも広い。このような構成によれば、電極5または電極6が途中で断線してしまったとしても、格子点で接続された他の電極を迂回して、電子キャリアの輸送ルートを確保することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、光電変換装置は、p型の半導体基板1の裏面に形成されるダメージ層18と、ダメージ層18の、さらにp型の半導体基板1の裏面側に形成される、第1の導電型の裏面不純物層と、裏面不純物層の、さらにp型の半導体基板1の裏面側に形成される裏面電極とを備える。ここで、p型の不純物半導体層17は、裏面不純物層に対応するものである。また、電極19は、裏面電極に対応するものである。そして、p型の不純物半導体層17の不純物濃度は、p型の半導体基板1の不純物濃度よりも高い。このような構成によれば、p型の不純物半導体層17は、励起された電子キャリアが電極19に到達することを抑制する。さらに、ダメージ層18は、電子キャリアをトラップする。そのため、電子キャリアがp型の不純物半導体層17に入りづらくなる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、光電変換装置は、p型の半導体基板1の側面に形成される、白色である第2の絶縁膜を備える。ここで、白色絶縁膜20は、第2の絶縁膜に対応するものである。このような構成によれば、p型の半導体基板1内に入射した光の一部が白色絶縁膜20で反射され、p型の半導体基板1の外に出ることがない。すなわち、光電変換に寄与する光の量が多くなり、半導体装置の発電量が上がる。また、白色絶縁膜20は色が白いため、半導体装置の発熱を抑える効果がある。
また、以上に記載された実施の形態によれば、光電変換装置の製造方法において、第1の導電型(p型)の半導体基板1の少なくとも表面に、凹凸形状を形成する。そして、半導体基板の表面の凹凸形状を反映する凹凸形状を表面および裏面に有する少なくとも1つの第2の導電型のn型の不純物半導体層2を、イオン注入によってp型の半導体基板1内に形成する。そして、p型の半導体基板1の表面からn型の不純物半導体層2の表面に至り、かつ、n型の不純物半導体層2の不純物濃度よりも高い第2の導電型のn型の選択エミッタ層3を形成する。そして、p型の半導体基板1の表面に絶縁膜4を形成する。そして、n型の選択エミッタ層3の表面に対応する位置の絶縁膜4の表面に表面電極を形成する。そして、表面電極に熱処理を行い、n型の選択エミッタ層3と電極5とを接続させる。このような構成によれば、n型の不純物半導体層2がp型の半導体基板1に埋め込まれることで、pn接合界面がp型の半導体基板1の表面側および裏面側の双方に形成される。また、n型の不純物半導体層2の表裏面には、凹凸形状が形成される。そのため、キャリアの励起が生じやすくなる。
なお、これらの構成以外の本願明細書に例示される他の構成については適宜省略することができる。すなわち、これらの構成のみで、以上に記載された効果を生じさせることができる。しかしながら、本願明細書に例示される他の構成のうちの少なくとも1つを以上に記載された構成に適宜追加した場合、すなわち、以上に記載された構成としては記載されなかった本願明細書に例示される他の構成を以上に記載された構成に追加した場合でも、同様に以上に記載された効果を生じさせることができる。また、特に制限がない限り、それぞれの処理の実施の順序は変更することができる。
<以上に記載された実施の形態における変形例について>
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面において例示であって、本願明細書に記載されたものに限られることはないものとする。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施の形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
また、矛盾が生じない限り、以上に記載された実施の形態において「1つ」備えられるものとして記載された構成要素は、「1つ以上」備えられていてもよいものとする。
さらに、それぞれの構成要素は概念的な単位であって、1つの構成要素が複数の構造物から成る場合と、1つの構成要素がある構造物の一部に対応する場合と、さらには、複数の構成要素が1つの構造物に備えられる場合とを含むものとする。
また、それぞれの構成要素には、同一の機能を発揮する限り、他の構造または形状を有する構造物が含まれるものとする。
また、本願明細書における説明は、本技術に関するすべての目的のために参照され、いずれも、従来技術であると認めるものではない。
また、以上に記載された実施の形態において、特に指定されずに材料名などが記載された場合は、矛盾が生じない限り、当該材料に他の添加物が含まれた、たとえば、合金などが含まれるものとする。
1,7 半導体基板、2,8,17 不純物半導体層、3,9 選択エミッタ層、4 絶縁膜、5,6,10,11,19,50,60,190 電極、12 テクスチャ、13,13A,16 マスク、14 リンドーパント膜、15 酸化膜、18 ダメージ層、20 白色絶縁膜、A,B 破線。

Claims (9)

  1. 少なくとも表面が凹凸形状である、第1の導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板内に埋め込まれる、少なくとも1つの第2の導電型の埋め込み不純物層と、
    前記半導体基板の表面から前記埋め込み不純物層の表面に至って形成される、第2の導電型のエミッタ層と、
    前記エミッタ層の表面に形成される表面電極と、
    前記表面電極が形成される箇所を除く前記半導体基板の表面に形成される第1の絶縁膜とを備え、
    前記エミッタ層の不純物濃度は、前記埋め込み不純物層の不純物濃度よりも高い、
    光電変換装置。
  2. 前記埋め込み不純物層の表面における凹凸形状は、前記半導体基板の表面における凹凸形状に対応する、
    請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 複数の前記埋め込み不純物層を備え、
    前記埋め込み不純物層間の隙間は、各前記埋め込み不純物層の幅よりも狭い、
    請求項1または請求項2に記載の光電変換装置。
  4. 前記半導体基板の側面において、前記埋め込み不純物層は形成されない、
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の光電変換装置。
  5. 前記エミッタ層は、平面視において格子状に配置され、
    前記埋め込み不純物層は、平面視において、前記エミッタ層の4つの格子点に囲まれた範囲に配置される、
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の光電変換装置。
  6. 前記表面電極は、平面視において、前記エミッタ層に沿って配置され、
    前記エミッタ層の幅は、前記表面電極の幅よりも広い、
    請求項5に記載の光電変換装置。
  7. 前記半導体基板の裏面に形成されるダメージ層と、
    前記ダメージ層の、さらに前記半導体基板の裏面側に形成される、第1の導電型の裏面不純物層と、
    前記裏面不純物層の、さらに前記半導体基板の裏面側に形成される裏面電極とをさらに備え、
    前記裏面不純物層の不純物濃度は、前記半導体基板の不純物濃度よりも高い、
    請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の光電変換装置。
  8. 前記半導体基板の側面に形成される、白色である第2の絶縁膜をさらに備える、
    請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の光電変換装置。
  9. 第1の導電型の半導体基板の少なくとも表面に、凹凸形状を形成し、
    なくとも1つの第2の導電型の埋め込み不純物層を、イオン注入によって前記半導体基板内に形成し、
    前記半導体基板の表面から前記埋め込み不純物層の表面に至り、かつ、前記埋め込み不純物層の不純物濃度よりも高い第2の導電型のエミッタ層を形成し、
    前記半導体基板の表面に絶縁膜を形成し、
    前記エミッタ層の表面に対応する位置の前記絶縁膜の表面に表面電極を形成し、
    前記表面電極に熱処理を行い、前記エミッタ層と前記表面電極とを接続させる、
    光電変換装置の製造方法。
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