JP4849786B2 - 多接合型化合物太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特に、逆バイアス電圧に対するバイパス機能を持った多接合型化合物太陽電池およびその製造方法に関する。
一般に、太陽電池を電力源として使用する場合には、要求される電圧に合うような複数の太陽電池を直列に接続した組を作り、その直列の組の複数を並列に接続して所望の電流値を得られるようにして使用する。よって、たとえば、その太陽電池が直列に接続された組の一部に影が生じた場合、その影の部分が発電しないばかりか大きな抵抗成分となるため、その直列の組の発生電力を大きく落としてしまう。さらに場合によっては、その抵抗成分へ直列の組全体の電圧がかかってしまい、その部分が破壊される事態も想定される。
このような不具合を防ぐため、発電時における発電効率に悪影響を及ぼさず、且つ影などによって太陽電池が発電しなくなった場合にその部分を避けて電流を流す目的で、バイパスダイオードを組み込むような回路設計を行なうことが一般的である。これは、普及率の高い単結晶シリコン太陽電池などに代表される単一接合型の太陽電池においてのみならず、化合物太陽電池のような多接合型の太陽電池においても同様である。特に多接合型化合物太陽電池の場合は、太陽電池の特性上、逆方向の電圧に対して弱く壊れやすいため、太陽電池1つに対して1つのバイパスダイオードを設けるように設計することが多い。
一方で、たとえば特許文献1には、単結晶シリコン太陽電池のような単一接合型の太陽電池であって、バイパスダイオードとしてのダイオード素子の回路組み込みを行なわずに、太陽電池そのものによってその機能が得られるバイパス機能付き太陽電池が提案されている。このバイパス機能付き太陽電池は、単結晶シリコン基板などの一方向の面にPN接合を1つ形成したような単一接合型の太陽電池において、その主たるPN接合のエミッタ領域とベース領域の両方に接するように、ベース領域よりも高い不純物濃度を持つベース領域と同じ導電型の不純物領域が点在して形成された構造をしており、太陽電池に逆方向の電圧が印加された場合に、点在した該不純物領域とエミッタ領域との間で形成されたPN接合でツェナー効果によるブレークダウンを生じさせ、その部分で逆電流を流すことによって主たるPN接合に大きな逆方向電圧が印加されないようにするという仕組みの太陽電池である。
実際には、単結晶シリコン太陽電池などの結晶系基板を用いた単一接合型の太陽電池は逆方向電圧に対する耐性が比較的強いため、上記の構成とした場合には、太陽電池の破壊を防ぐことももちろんであるが、むしろ影などの影響によるシステム全体の発電効率の損失を低く抑える効果が大きいと考えられる。
一般に、多接合型の化合物太陽電池は、単一接合型など他のタイプの太陽電池に比べて光電変換効率が高く、限られた領域で大きな電力を得ることができる。反面、製造に高価な原料を用いるため太陽電池自体の価格も高くなる。このため、集光システムのような少ない太陽電池で大きな電力を得られるシステムや、限られた発電領域しか確保することができない宇宙用途などに用いられる場合が多い。このように、高価で且つ限定された用途で用いられている多接合型化合物太陽電池は、一方で逆方向電圧に対して弱いという一面も持っているために、それを含むシステムの中にバイパスダイオードを組み込む事は、必須となっている。
バイパスダイオードを太陽電池による発電の回路に組み込む場合には、例えばそれぞれの太陽電池に対してダイオード素子をひとつずつ接続していく手間をかける必要がある。エネルギー密度の低い太陽光からの光エネルギーを利用する太陽電池発電では、数多くの太陽電池を使用するため、これらの作業量は全体のコストに対して大きな負担となる。
これに対して、前述した単一接合の太陽電池におけるバイパス機能付き太陽電池は、太陽電池にダイオードをつける必要がないという利点があり、またバイパス機能を担う構造が太陽電池の全面にちりばめられているので、太陽電池が何らかの原因によって欠けてしまった場合などにもその機能を失わずに全体の能力を保持することができる。これは、特に宇宙用途などの容易にメンテナンスのできない場所で使用する場合などに、その機能が活かされていた。
しかしながら、多接合型の太陽電池の場合には、このようなバイパス機能付きの構造をとることが難しく、特に近年、大幅に変換効率が改善されて注目を浴びつつある多接合型化合物太陽電池においては、未だこのようなバイパス機能付き太陽電池は存在しない。
多接合型の太陽電池は、複数個の単一接合太陽電池が直列に接続されたものと同様の等価回路を持つ多接合であるため、これにバイパス機能を付加する場合には、すべての接合に対してそれぞれバイパス機能を付加しなくてはならない。よって、エピタキシャル層が積み重なって接合が形成される多接合型化合物太陽電池が従来の単一接合のバイパス機能付き太陽電池のような構造をとるためには、その積み重なったエピタキシャル層の間に島状の接合を作る必要がある。このような構造をエピタキシャル層の成膜中に形成するのは困難であり、一方でエピタキシャル層成膜後に各接合に対して島状の接合を形成するのも難しい。
さらに、多接合型化合物太陽電池が高い光電変換効率を得るように形成されるためには、多数のエピタキシャル層の構造はその役割毎に狭い範囲で限定され、該エピタキシャル層の中に別の接合を形成できたとしても、太陽電池としての電気的特性を制御することは非常に困難である。
特開平5−110121号公報
本発明は、上記の課題を解決し、安価で安定にバイパス機能が付加され、信頼性の高いバイパス機能を有する多接合型化合物太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、積層された半導体層中の第1の導電型である第1の半導体領域と、該第1の半導体領域の上面に接するように形成された第2の導電型である第2の半導体領域と、該第2の半導体領域の上面に直接接するか、もしくは第2の半導体領域の上面に形成された第2の導電型の半導体領域を介して該第2の半導体領域に接するように形成され、該第2の半導体領域とは不純物の濃度もしくは1つ以上の構成元素が異なる、第2の導電型である第3の半導体領域と、該第1の半導体領域と該第2の半導体領域との境界に形成される第1のPN接合と、該第1の半導体領域に接し、第2の半導体領域を通って第3の半導体領域に接するように形成され、第1の半導体領域よりも高い不純物濃度を有する第1の導電型である第4の半導体領域と、該第4の半導体領域と該第2の半導体領域および該第3の半導体領域との境界に形成される第2のPN接合と、を有するサブセルを1または2以上含む、多接合型化合物太陽電池に関する。本発明の多接合型化合物太陽電池は、第1のPN接合に対して逆バイアス電圧が印加される際、第2のPN接合を流れる逆方向の電流が第1のPN接合を流れる逆方向の電流よりも大きく、これによりバイパス機能を有するものである。
なお本明細書において「上面」とは多接合型化合物太陽電池の受光面側となる面、「下面」とは受光面の反対側となる面を指す。
本発明においては、バイパス機能付加のために、第2の半導体領域として形成されるエミッタ層の上層に、第2の半導体領域と同じ導電型の新たな半導体層を第3の半導体領域として形成する。これにより、該半導体層の部分でバイパス機能のための新しい接合を作ることが可能となり、より良好なバイパス機能を付与できるとともに、該接合の特性の制御を比較的容易に行なえるようになる。
第3の半導体領域は、第1の半導体領域の禁止帯幅よりも広い禁止帯幅を持つような構造とすることが好ましい。これにより、太陽電池として働くエピタキシャル層での光の吸収を妨げることなくバイパス機能が付加できるため、バイパス機能付加による光電変換特性の悪化が生じ難くなる。
本発明はまた、上記のサブセルを2以上含み、2以上のPN接合が同様の構造を有するように形成された多接合型化合物太陽電池に関する。多接合型の太陽電池においては、複数の接合が第1のPN接合の構造をとる必要があり、これによって多接合型の太陽電池であってもバイパス機能が付加できる。
本発明における第4の半導体領域は、複数の島状構造として太陽電池内に点在していることが好ましい。このような構造によって、太陽電池の一部が欠け落ちた場合でも、全面に分布した島状の接合によって、逆方向の電流を流すことができ、安定したバイパス機能付き太陽電池を作ることができる。
最も受光面側に近いPN接合を持つサブセル(トップセル)においては、受光面電極と、トップセルの第4の半導体領域およびその周縁部と、を除くいわゆる受光領域で、製造工程中に第3の半導体領域が除去された構造を持つようにすることが好ましい。このような構造を持たせることによって、仮に第3の半導体領域の禁止帯幅がトップセルのベース層の禁止帯幅よりも大きくできない場合であっても、その太陽電池の光電変換特性に悪い影響を及ぼし難い。
上記でトップセルの第3の半導体領域をエッチングする際、該第3の半導体領域よりも下面に形成されている半導体層までエッチングされる可能性がある。特にトップセルの窓層と該第3の半導体領域とが同質の材料である場合には窓層までエッチングされる可能性がある。これに対して、トップセルの第3の半導体領域よりも下面に形成される半導体層、特に第3の半導体領域と第2の半導体領域との間に形成される半導体層を、該エッチングによっては実質的に除去されない半導体層によって形成し、エッチングストップ層とすることによって、該第3の半導体領域の除去プロセスが容易になる。
エッチング後に残存する第4の半導体領域とその周縁部の第3の半導体領域は、受光面電極に沿う方向に分布するよう配置されることが好ましい。太陽電池全面に規則的に形成された受光面電極に沿わせることで、バイパスダイオードの機能を持つ接合を太陽電池全面に分布できる上に、第4の半導体領域と該受光面電極とが接近していることにより、逆方向の電圧(逆バイアス電圧)が太陽電池全面に分布した接合に均一に印加され、安定した逆方向電流特性が得られる。
それぞれのサブセルに含まれる第3の半導体領域の下面に接するように、該第3の半導体領域の構成元素の格子定数に近接した格子定数を有する構成元素からなる半導体層を、バッファ層として設けることが好ましい。具体的には、第3の半導体領域を形成する構成元素の格子定数とバッファ層を形成する構成元素の格子定数との差が、第3の半導体領域の構成元素の格子定数に対して3%以下とされることが好ましい。これにより、第3の半導体領域に用いる材料の選択領域を広げ、且つ第3の半導体領域を良好な膜質の半導体で形成することができる。
第4の半導体領域は、好ましくはイオン注入法による不純物の注入で形成される。イオン注入法を用いることによって、部分的な拡散層として半導体領域を後から任意に形成することができるため、本発明において実現すべき微細なPN接合を形成するために適している。
本発明においては、In、Ga、As、Sbのうち少なくとも1種類の元素が、少なくとも第4の半導体領域を含む領域にイオン注入されることが好ましい。この場合、付加したバイパス機能の特性がより良好に制御されることができ、特に逆方向へ電流が流れ始める電圧を低く制御できるという利点を有する。たとえば、第4の半導体領域がGaAsである場合、Inを注入することによって注入領域の禁止帯幅は小さい方向に変化し、逆方向へ電流が流れ出す電圧を下げることができる。
たとえば第1の導電型がP型で第2の導電型がN型である場合、イオン注入法によって注入される不純物は少なくともZnもしくはBeとされることが好ましい。この場合安定したバイパス機能が得られる。ここで不純物としては、II族のZnやBeの他にも、1族〜7族の中でIII−V族系半導体においてP型の不純物になり得るものはすべて使用可能であるが、比較的容易に注入でき、かつ活性化後に安定してp型不純物となる元素である点でZnおよびBeが好ましい。
本発明の多接合型化合物太陽電池が2以上のサブセルからなる場合、複数の該サブセルにおけるバイパス機能の均一性の確保および製造コストの観点から、2以上の該サブセルにおける第4の半導体領域を1回のイオン注入で同時に形成することが好ましい。この場合、複数のサブセルにおいて、イオン注入を行なう表面から第3の半導体領域までの深さがほぼ等しくなるように設定することが好ましい。イオン注入元素の量とその注入エネルギーとの関係から、あらかじめ注入領域に対するエッチングを行なうことによって、イオン注入を行なうべき層までエピタキシャル層を除去した後にイオン注入を行なう方が、不純物濃度や半導体領域の大きさの制御などを行ないやすいという利点がある。
イオン注入領域のエッチングを容易に行なうためには、第3の半導体領域よりも受光面側でかつエッチングされるエピタキシャル層よりも非受光面側に、該エッチングによっては実質的に除去されないようなエピタキシャル層をエッチングストップ層として挟むことが好ましい。これによりエッチング条件を容易に制御でき、安定したプロセスで本発明の多接合型化合物太陽電池を製造できるため効果的である。
イオン注入後には任意のステップで熱処理を施すことによって、イオン注入した不純物を活性化させることができる。
イオン注入後の熱処理を行なう前には、半導体構成元素や不純物元素の外部拡散防止のための保護膜を受光面全体に形成することが好ましい。これによって、熱処理時に太陽電池表面から出て行く砒素や燐などの構成元素の量を抑えることができ、熱処理後も処理前と変わらない特性を維持することができる。
また、保護膜をイオン注入より前のステップで形成する場合、イオン注入のプロセス時に誤って注入される不要な低エネルギーの元素を保護膜層で止めることができる。
更に、多接合型化合物太陽電池は熱処理によって特性を落とす場合があるため、イオン注入後の熱処理は、瞬時に昇温・冷却することができるランプアニールで行なうことが好ましい。
本発明によれば、多接合型化合物太陽電池に対して安価かつ安定にバイパス機能を付加することができるため、信頼性の高いバイパス機能付き多接合型化合物太陽電池を得ることができる。
以下に本発明の典型的な実施の形態について例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。図1は、本発明の多接合型化合物太陽電池におけるサブセル構造を示す断面図である。本発明の多接合型化合物太陽電池におけるサブセル構造は以下の方法で形成することができる。図1に示すように、積層された半導体層中の第1の導電型である第1の半導体領域11を形成し、該第1の半導体領域の上面に接するように第2の導電型である第2の半導体領域12を形成し、該第2の半導体領域の上面に直接接するか、もしくは第2の半導体領域の上面に形成された第2の導電型の半導体領域を介して該第2の半導体領域に接するように、該第2の半導体領域とは不純物の濃度もしくは1つ以上の構成元素が異なる、第2の導電型である第3の半導体領域13が形成され、該第1の半導体領域と該第2の半導体領域との境界に第1のPN接合14が形成され、該第1の半導体領域に接し、第2の半導体領域を通って第3の半導体領域に接するように、第1の半導体領域よりも高い不純物濃度を有する第1の導電型である第4の半導体領域15が形成され、該第4の半導体領域15と該第2の半導体領域12および該第3の半導体領域13との境界に第2のPN接合16が形成されることによってサブセル1を得る。図1の構造においては1のサブセルが形成されている。
図2は、本発明の多接合型化合物太陽電池が2以上のサブセルを有する場合におけるサブセル構造を説明する断面図である。本発明の多接合型化合物太陽電池は、前述の図1に示すような1のサブセルからなる構造を有するものであっても良いが、たとえば図2に示すように2以上のサブセルからなる構造を有するものであっても良い。
図2に示す構造は、第1の導電型を有する第1の半導体領域21としてのP領域(ベース層)、第2の導電型を有する第2の半導体領域22としてのN領域(エミッタ層)、第3の半導体領域23としてのN+領域(IBF層)、および第4の半導体領域24としてのP+領域からなる第1のサブセルと、該第1のサブセルと同様の構造であって、第1の半導体領域25としてのP領域(ベース層)、第2の半導体領域26としてのN領域(エミッタ層)、第3の半導体領域27としてのN+領域(IBF層)、および第4の半導体領域28としてのP+領域から形成される第2のサブセルとを有する。本発明において図2に示すような2以上のサブセルからなる構造が採用される場合には、第1のサブセルと第2のサブセルとに独立した活性領域を持たせる目的で、第3の半導体領域23と第1の半導体領域25との間に必要に応じて接合領域29が形成される。なお図2には第1の導電型がP型、第2の導電型がN型である場合を示したが本発明はこれに限定されない。
本発明においては、各々のサブセルの間に接合領域29を設けることによって入射光の吸収や反射、逆方向の起電力の発生等による光電変換効率の低下を防止することができる。この場合、接合領域29においてトンネル接合が形成されていることが特に好ましい。トンネル接合は、たとえば高濃度ドープしたPN接合によって形成されることができる。
本発明の多接合型化合物太陽電池には、たとえばキャリア収集効率を向上させる目的で裏面電界層や窓層を設けたり、基板からの構成元素または不純物の拡散を防止するためにバッファ層を設けたりすることができる。
第3の半導体の禁止帯幅は下層の第1の半導体と同じであっても良いが、第1の半導体の禁止帯幅より広いことも好ましい。たとえば、第1の半導体と第2の半導体とがInGaPである場合、第3の半導体としては、InGaPのほか、InGaPより禁止帯幅の広いAlInP等が好ましく用いられる。また、第1の半導体と第2の半導体とがInGaAsである場合、第3の半導体としては、InGaAsのほか、InGaAsより禁止帯幅の広いInGaPやAlInP等が好ましく用いられる。また、第1の半導体と第2の半導体とがGaAsである場合、第3の半導体としては、GaAsのほか、GaAsより禁止帯幅の広いAlGaAsやInGaP、AlInP等が好ましく用いられる。さらに、第1の半導体と第2の半導体とがGeである場合、第3の半導体としては、Geのほか、Geより禁止帯幅の広いGaAsやInGaAs、AlGaAs、InGaP等が好ましく用いられる。
第3の半導体の元素組成は、下地である第2の半導体の格子定数になるべく近くなるように設計されることが好ましいが、第2の半導体と第3の半導体との格子定数を近くすることが難しい場合には、第3の半導体と第2の半導体との間にバッファ層を形成することによって、実質的な格子定数の違いの緩和をすることができる。この場合のバッファ層は、第1の半導体よりも禁止帯幅が広いことが好ましい。よって第3の半導体で望ましいと考えられる元素組成と類似のものがバッファ層としても望ましい。
エッチングストップ層については、たとえばInGaP等のP系の層とGaAsなどのAs系の層との間で選択比が得られるエッチャント(エッチング液)を用いる場合、そのエッチングストップ層の下層がAs系の層であればエッチングストップ層はP系である必要があり、エッチングストップ層の下層がP系の層であればエッチングストップ層はAs系の層である必要がある。また、エッチングストップ層は、サブセルの光吸収層であるベース層よりも受光面側に形成されるため、ベース層を形成する第1の半導体よりも禁止帯幅が広いことが望ましい。
本発明の多接合型化合物太陽電池においては、第1の導電型を有する第4の半導体領域の不純物濃度が第1の導電型を有する第1の半導体の不純物濃度より高く設定されることにより、第1のPN接合に対して逆バイアス電圧が印加された際に第2のPN接合を流れる逆方向の電流が、第1のPN接合を流れる逆方向の電流よりも大きくなり、バイパス機能が付与される。第4の半導体領域は、第1の半導体領域、第2の半導体領域、および第3の半導体領域を跨ぐように不純物濃度を変化させて形成され、特にイオン注入によって不純物濃度を高くした領域として形成されることが好ましい。第4の半導体領域の構成元素は特に限定されない。
本発明のサブセルにおいて、第4の半導体領域は島状構造を有することが好ましい。本発明の太陽電池に逆バイアスが加えられた時には、第4の半導体領域である島状部分でほとんどの電流が流れる。このとき電流が流れた部位には発熱が生じる。発熱が局所的に集中することは太陽電池にとって好ましくなく、島状の第4の半導体領域は太陽電池全体にちりばめられることが望ましい。さらに、該電流は半導体層を通って最終的に電極に集められるので、島状の第4の半導体領域と受光面電極として形成されるグリッド電極との距離が、どの島状構造においても均一である方が、抵抗成分、すなわち電流量や発熱にかかわるパラメータ、が太陽電池面内で均一となるため好ましい。よって、島と島との間隔は、太陽電池全面に形成されたグリッド電極のピッチと同程度にすることが望ましく、たとえば数百μm〜数mmの範囲内、特に1mm程度に設定されることができる。また、島状構造は、グリッド電極の近くに、該グリッド電極に沿って形成されることが好ましい。この場合、電流が流れる半導体領域の距離が少なくて済むという利点を有する。
第4の半導体領域の島状構造における電流量は島の周囲長に依存するため、島状構造の形態としては、発電に寄与しない面積を少なくして周囲長を長く取れる形態が有利であり、たとえば楕円形や長方形等が好ましい。島状構造の大きさは、長辺または長径が10〜100μm程度であることが好ましい。長辺または長径が10μm以上であれば加工性が良好であり、100μm以下であれば島1つあたりの電流量が十分得られる。または周囲長が数10〜数100μm程度とすることも好ましい。周囲長が数10μm以上であれば加工性が良好であり、数100μm以下であれば島1つ当りの電流量が十分得られる。
<実施の形態1>
本実施の形態においては、単結晶Ge基板上にMOCVDを用いて多層の化合物半導体をエピタキシャル成長させ、Ge基板内に形成した1つの接合(ボトムセル)と、該ボトムセルの上に成長させたエピタキシャル層による2つの接合(ミドルセルおよびトップセル)によって3接合の太陽電池を作製し、更に、この太陽電池の3つの接合全てにバイパス機能を付加する場合について説明する。図3および図4は、本発明の実施の形態1に係る3接合型化合物太陽電池の作製工程を説明する図である。本実施の形態においては、P型の第1の半導体領域、N型の第2の半導体領域、N+型の第3の半導体領域、およびP+型の第4の半導体領域が形成される。
まず、Ge基板上に、MOCVDを用いて多層の化合物半導体をエピタキシャル成長させる。すなわち、下層から順に、第1の半導体領域として、表面にPN接合を持ったP型のGe基板からなるベース層301、および第2の半導体領域としてN型のエミッタ層302を形成し、さらに、N型のバッファ層303、ボトムセルにバイパス機能を付加するための第3の半導体領域としてN+型のIBF層304、をそれぞれ形成し、ボトムセルとする。
ボトムセルの上には、エッチングストップ層305、N++型層306とP++型層307とを積層したトンネル接合層、およびBSF層308(背面電界層)を形成する。
次に、BSF層308の上に、第1の半導体領域としてP型のベース層309、第2の半導体領域としてN型のエミッタ層310を形成し、さらに、窓層311、N型のバッファ層312、ミドルセルにバイパス機能を付加するための第3の半導体領域としてN+型のIBF層313、をそれぞれ形成し、ミドルセルとする。
ミドルセルの上には、エッチングストップ層314、N++型層315とP++型層316とを積層したトンネル接合層、およびBSF層317を形成する。
次に、BSF層317の上に、第1の半導体領域としてP型のベース層318、第2の半導体領域としてN型のエミッタ層319を形成し、さらに、窓層320、エッチングストップ層321、トップセルにバイパス機能を付加するための第3の半導体領域としてN+型のIBF層322、をそれぞれ形成し、トップセルとする。
トップセルの上には、エッチングストップ層323、受光面電極との安定なコンタクトのためのN型のキャップ層324を形成し、エピタキシャルウエハを作製する(図3(A))。
上記で作製したエピタキシャルウエハをバイパス機能付き多接合型太陽電池とするために、以下の加工を行なう。
まず、受光面電極となる領域以外のキャップ層324を除去し、IBF層322を露出させる(図3(B))。次に、ミドルセルおよびボトムセルにおいて、第4の半導体領域としてのP+領域の形成が予定される領域のトップセル各層および接合層を除去し、ミドルセルのIBF層313を露出させる。同様に、ボトムセルにおけるP+領域の形成が予定される領域のミドルセル各層および接合層を除去し、ボトムセルのIBF層304を露出させる。さらに、受光面全体に、たとえばプラズマシリコンチッ化膜(P−SiN膜)等の薄膜を拡散防止の保護膜325として製膜する(図3(C))。
フォトレジストパターン326によって、バイパス機能付加のためのイオン注入領域以外をマスクして、イオン注入を行なう(図3(D))。このとき、注入エネルギーと注入量は、不純物領域がIBF層304、313、および322からエミッタ層302、310および319を通りベース層301、309および318まで達して、その通過した各層のいずれかが持つ不純物濃度よりも十分に高い濃度となるようなものを選択する。これにより、第4の半導体領域としてP+領域327が形成される。
フォトレジストパターン326を除去した後、注入元素の活性化のためにRTA(急速熱アニール)などによる熱処理を行なう(図4(A))。
ここで、図3(C)に示すように保護膜325をイオン注入前に形成しておいても良いが、イオン注入後に保護膜を形成しても良い。
熱処理の後、保護膜325を除去し、受光面およびその反対面にそれぞれ受光面電極328、裏電極329を形成する(図4(B))。
最後に受光面全体に反射防止膜330(ARC膜)を形成して、バイパス機能付きの3接合型化合物太陽電池3を得る。
図4(C)は、実施の形態1によって作製される3接合型化合物太陽電池3を受光面側から見た投影図である。ここで図4(C)におけるA−A’断面は図4(B)に対応する。キャップ層324、P+領域327、受光面電極328はそれぞれ図4(C)に示すような位置に形成される。
<実施の形態2>
本実施の形態では、単結晶Ge基板上にMOCVDを用いて多層の化合物半導体をエピタキシャル成長させて、Ge基板内に形成した1つの接合(ボトムセル)とエピタキシャル層による2つの接合(ミドルセルとトップセル)によって3接合の太陽電池を作製し、更に、この太陽電池のGe基板内の接合は比較的リークし易くて逆方向電圧に強く、バイパス機能を付加する必要があるのはエピタキシャル層による2接合のみである場合を挙げて説明する。図5および図6は、本発明の実施の形態2に係る3接合型化合物太陽電池の作製工程を説明する図である。本実施の形態においては、P型の第1の半導体領域、N型の第2の半導体領域、N+型の第3の半導体領域、およびP+型の第4の半導体領域が形成される。
まず、Ge基板上にMOCVDを用いて、多層の化合物半導体をエピタキシャル成長させる。下層から、第1の半導体領域として、表面にPN接合を持ったP型のGe基板からなるベース層401、および第2の半導体領域としてN型のエミッタ層402を形成し、さらに、N型のバッファ層403をそれぞれ形成してボトムセルとする。本実施の形態においては、ボトムセルにはバイパス機能を付加するための第3の半導体領域としてのN+型の層は設けない。
ボトムセルの上には、N++型層404とP++型層405とを積層したトンネル接合層、BSF層406を形成する。
次に、BSF層406の上に、第1の半導体領域としてP型のベース層407、第2の半導体領域としてN型のエミッタ層408を形成し、さらに、窓層409、N型のバッファ層410、ミドルセルにバイパス機能を付加するための第3の半導体領域としてN+型のIBF層411、をそれぞれ形成し、ミドルセルとする。
ミドルセルの上には、エッチングストップ層412、N++型層413とP++型層414とを積層したトンネル接合層、BSF層415を形成する。
次に、BSF層415の上に、第1の半導体領域としてP型のベース層416、第2の半導体領域としてN型のエミッタ層417を形成し、さらに、窓層418、エッチングストップ層419、トップセルにバイパス機能を付加するための第3の半導体領域としてN+型のIBF層420、をそれぞれ形成し、トップセルとする。
さらに、トップセルの上には、エッチングストップ層421、受光面電極との安定なコンタクトのためのN型のキャップ層422、を形成し、エピタキシャルウエハを作製する(図5(A))。
作製したエピタキシャルウエハをバイパス機能付き多接合型太陽電池にするために、以下の加工を行なう。
まず、受光面電極となる領域以外のキャップ層422を除去して、トップセルに対するバイパス機能付加のための領域においてIBF層420を露出させる(図5(B))。次に、ミドルセルおよびボトムセルにおいてP+領域の形成が予定される領域のトップセル各層および接合層を除去し、ミドルセルのIBF層411を露出させる(図5(C))。
フォトレジストパターン423によって、バイパス機能付加のためのイオン注入領域以外をマスクして、イオン注入を行なう(図5(D))。このとき、注入エネルギーと注入量は、不純物領域がIBF層411、420からエミッタ層408、417を通りベース層407、416まで達して、その通過した各層の持つ不純物濃度よりも十分に高い濃度となるようなものを選択する。これにより、第4の半導体領域としてP+領域424が形成される。
レジストを除去した後、受光面全面に、たとえばプラズマシリコンチッ化膜(P−SiN膜)などの薄膜を拡散防止の保護膜425として成膜して、注入元素の活性化のためにRTAなどによる熱処理を行なう(図6(A))。この時の拡散防止の保護膜425は、イオン注入前に形成しておいても良い。
熱処理の後、拡散防止のための保護膜425を除去して、受光面およびその反対面にそれぞれ受光面電極426および裏電極427を形成する(図6(B))。
最後に受光面全体に反射防止膜428を形成して、バイパス機能付きの3接合型化合物太陽電池4が得られる。
図6(C)は、完成した3接合型化合物太陽電池4を受光面側から見た投影図である。ここで図6(C)におけるA−A’断面は図6(B)に対応する。キャップ層422、P+領域424、受光面電極426はそれぞれ図6(C)に示すような位置に形成される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、良好な信頼性を有するバイパス機能が付加された多接合型化合物太陽電池を安価に製造することが可能となる。
本発明の多接合型化合物太陽電池におけるサブセル構造を示す断面図である。 本発明の多接合型化合物太陽電池が2以上のサブセルを有する場合におけるサブセル構造を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1に係る3接合型化合物太陽電池の作製工程を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係る3接合型化合物太陽電池の作製工程を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る3接合型化合物太陽電池の作製工程を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る3接合型化合物太陽電池の作製工程を説明する図である。
符号の説明
1 サブセル、11,21,25 第1の半導体領域、12,22,26 第2の半導体領域、13,23,27 第3の半導体領域、14 第1のPN接合、15,24,28 第4の半導体領域、16 第2のPN接合、29 接合領域、3,4 3接合型化合物太陽電池、301,309,318,401,407,416 ベース層、302,310,319,402,408,417 エミッタ層、303,312,403,410 バッファ層、304,313,322,411,420 IBF層、305,314,321,323,412,419,421 エッチングストップ層、306,315,404,413 N++型層、307,316,405,414 P++型層、308,317,406,415 BSF層、311,320,409,418 窓層、324,422 キャップ層、325,425 保護膜、326,423 フォトレジストパターン、327,424 P+領域、328,426 受光面電極、329,427 裏電極、330,428 反射防止膜。

Claims (20)

  1. 第1の導電型である第1の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域の上面に接するように形成された第2の導電型である第2の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域の上面に直接接するか、もしくは前記第2の半導体領域の上面に形成された第2の導電型の半導体領域を介して前記第2の半導体領域に接するように形成され、前記第2の半導体領域とは不純物の濃度もしくは1つ以上の構成元素が異なり、前記第2の半導体領域の不純物濃度よりも不純物濃度が高く、かつ第2の導電型である第3の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との境界に形成される第1のPN接合と、
    前記第1の半導体領域に接し、前記第2の半導体領域を通って前記第3の半導体領域に接するように形成され、前記第1の半導体領域よりも高い不純物濃度を有する第1の導電型である第4の半導体領域と、
    前記第4の半導体領域と前記第2の半導体領域および前記第3の半導体領域との境界に形成される第2のPN接合と、
    を有するサブセルを含み、
    前記第1のPN接合に対して逆バイアス電圧が印加された際に前記第2のPN接合を流れる逆方向の電流が、前記第1のPN接合を流れる逆方向の電流よりも大きいことを特徴とする、多接合型化合物太陽電池。
  2. 前記第3の半導体領域は、前記第1の半導体領域の禁止帯幅よりも広い禁止帯幅を持つことを特徴とする、請求項1に記載の多接合型化合物太陽電池。
  3. 前記サブセルを2以上含み、
    前記サブセルの第3の半導体領域と、他の前記サブセルの第1の半導体領域とを接合領域を介して接合されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の多接合型化合物太陽電池。
  4. 前記第4の半導体領域が、複数の島状構造として点在することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の多接合型化合物太陽電池。
  5. 受光面電極と、最も受光面側の第4の半導体領域およびその周縁部と、を除く受光領域において、最も受光面側の第3の半導体領域が除去された構造を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の多接合型化合物太陽電池。
  6. 最も受光面側の第3の半導体領域と第2の半導体領域との間にエッチングストップ層を設けることを特徴とする請求項5に記載の多接合型化合物太陽電池。
  7. 最も受光面側の第4の半導体領域と、前記第4の半導体領域の周縁部における最も受光面側の前記第3の半導体領域とは、受光面電極に沿う方向に分布された構造を持つことを特徴とする、請求項5または6に記載の多接合型化合物太陽電池。
  8. 前記第3の半導体領域の下面に接するバッファ層を設け、前記バッファ層の構成元素と前記第3の半導体領域の構成元素との格子定数の差が、前記第3の半導体領域の構成元素の格子定数に対して3%以下となるように設定されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の多接合型化合物太陽電池。
  9. 前記第4の半導体領域が、In、Ga、As、Sbのうち少なくとも1種類の元素を含むように形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の多接合型化合物太陽電池。
  10. 前記第1の導電型はP型で前記第2の導電型はN型であり、前記第4の半導体領域は、少なくともZnもしくはBeを含むように形成されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の多接合型化合物太陽電池。
  11. 第1の導電型である第1の半導体領域を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域の上面に接するように第2の導電型である第2の半導体領域を形成する工程と、
    前記第2の半導体領域の上面に直接接するか、もしくは前記第2の半導体領域の上面に形成された第2の導電型の半導体領域を介して前記第2の半導体領域に接するように、前記第2の半導体領域とは不純物の濃度もしくは1つ以上の構成元素が異なり、前記第2の半導体領域の不純物濃度よりも不純物濃度が高く、かつ第2の導電型である第3の半導体領域を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域に接し、前記第2の半導体領域を通って前記第3の半導体領域に接するように、前記第1の半導体領域よりも高い不純物濃度を有する第1の導電型である第4の半導体領域を形成する工程と、
    を含む工程によって、前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との境界に第1のPN接合が、前記第4の半導体領域と前記第2の半導体領域および前記第3の半導体領域との境界に第2のPN接合が、それぞれ形成されたサブセルを有し、
    前記第1のPN接合に対して逆バイアス電圧が印加された際に前記第2のPN接合を流れる逆方向の電流が、前記第1のPN接合を流れる逆方向の電流よりも大きくなるように設定されることを特徴とする、多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  12. 前記第4の半導体領域はイオン注入によって形成されることを特徴とする、請求項11に記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  13. In、Ga、As、Sbのうち少なくとも1種類の元素が、少なくとも第4の半導体領域を含む領域にイオン注入されることを特徴とする、請求項12に記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  14. 前記第1の導電型はP型で前記第2の導電型はN型であり、イオン注入法によって注入される不純物は少なくともZnもしくはBeを含むことを特徴とする、請求項12に記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  15. 前記サブセルの第3の半導体領域と、他の前記サブセルの第1の半導体領域とを接合領域を介して接合することにより2以上の前記サブセルを接合し、
    2以上の前記サブセルにおける第4の半導体領域を1回のイオン注入で同時に形成することを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  16. 前記サブセルの第3の半導体領域と、他の前記サブセルの第1の半導体領域とを接合領域を介して接合することにより2以上の前記サブセルを接合し、
    2以上の前記サブセルのうち少なくとも1のサブセルにおいて、前記第3の半導体領域よりも受光面側にエッチングストップ層を設けることを特徴とする、請求項15に記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  17. 前記イオン注入の後に熱処理を施すことを特徴とする、請求項12〜16のいずれかに記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  18. 前記熱処理の前に、受光面全体に保護膜を形成することを特徴とする、請求項17に記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  19. 前記保護膜は、前記イオン注入より前のステップで形成されることを特徴とする、請求項18に記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
  20. 前記熱処理をランプアニールによって行なうことを特徴とする、請求項17〜19のい
    ずれかに記載の多接合型化合物太陽電池の製造方法。
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