JP6421665B2 - 媒体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、媒体処理装置に関する。
金融機関等に設置されている窓口端末や現金自動預け払い機(ATM:Automated Teller Machine、以下単に「ATM」と呼称する)などの媒体処理装置は、媒体として取り扱われる紙幣等の預け入れや払い戻しなどの取引をする際に用いられている。媒体処理装置は、表示部等に案内を表示し、金融機関の職員や顧客等のユーザにより処理内容が入力されることにより、入出金などの処理を行うことが可能である。
かかる媒体処理装置は、例えば金融機関の行員が顧客の要求に応じて入出金処理を行うための窓口端末として、金融機関の各店舗に設置されている。また、かかる媒体処理装置の一例であるATMは、金融機関だけでなく、コンビニエンスストアやショッピングモールなどの小売店や、役所等の公共施設などにも多数設置されている。
このような媒体処理装置においては、例えば、ユーザにより投入された紙幣を一時的に集積する、一時保留部を有する(例えば、下記特許文献1参照)。具体的には、入金処理においてユーザにより紙幣が媒体処理装置の入出金口に投入され、当該紙幣が媒体処理装置により正常であると鑑別された場合、一時保留部は鑑別された紙幣を取り込んで保留する。また、一時保留部は、ユーザによる入金処理における入金金額が確定した場合、保留した紙幣を当該入金金額に応じて紙幣を収納する紙幣カセットへ向けて排出する。
特開2012−256271号公報
ところで、紙幣が市場で流通する過程において、紙幣の端部に切れ目や折り目などの欠陥が生じることがある。端部に欠陥を有する当該紙幣が一時保留部に保留された後一時保留部から排出される際に、当該紙幣の端部が媒体処理装置内の他の部品等と衝突してしまうという問題が生じていた。これにより、媒体処理装置内において紙詰まりやスキュー(端部が他の部品に詰まることにより、紙幣が回転して正常に搬送されない)等の搬送トラブルが生じるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、紙幣の搬送トラブルを低減させることが可能な、新規かつ改良された媒体処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、紙葉状媒体と対向する案内面を有し、一端に切欠き部を有するガイドと、上記ガイドの切欠き部に向かって突出する突起部を有し、上記切欠き部と上記突起部とが入れ子構造を形成して、上記ガイドとともに上記紙葉状媒体を格納する空間を仕切る格納壁と、を備え、上記ガイドの案内面には、底面に上記紙葉状媒体の搬送方向に傾斜するスロープを有する溝が上記搬送方向に上記切欠き部と隣接して設けられ、上記溝は、上記搬送方向にテーパ形状を有する、媒体処理装置が提供される。
上記テーパ形状は、上記紙葉状媒体が上記空間から排出される方向に従って広くなってもよい。
上記テーパ形状は、上記溝の側面のうち上記ガイドの幅方向の中心に遠い面が、上記紙葉状媒体が上記空間から排出される方向に従って上記中心から離間されて設けられることにより形成されてもよい。
上記テーパ形状は、上記溝の一端から他端にかけて形成されてもよい。
上記スロープは、上記切欠き部との隣接部分を開始位置とし上記紙葉状媒体が上記空間から排出される方向に従って上記案内面へ近接してもよい。
上記開始位置における上記スロープの上記案内面からの高さは、上記切欠き部の上記搬送方向に対する幅方向の長さ以上であってもよい。
上記スロープの上記搬送方向に対する断面形状は、上記スロープの上記搬送方向の両端の間において、上記ガイドの幅方向の中心から離れる方向に従って上記案内面から離間する形状であってもよい。
上記切欠き部は、上記ガイドの一端に複数設けられ、上記溝は、上記複数の切欠き部のうち、上記ガイドの幅方向において最も外側に設けられた切欠き部と隣接して設けられてもよい。
上記媒体処理装置は、円筒状に形成されて回転可能に支持され、上記ガイドの案内面により搬送を案内された上記紙葉状媒体を周側面に巻きつけることにより上記紙葉状媒体を保持するドラムをさらに備え、上記ガイドは、上記ドラムの周側面に巻きつけられた上記紙葉状媒体と当接し、上記周側面の垂直方向における上記紙葉状媒体の厚みに応じて移動してもよい。
以上説明したように本発明によれば、紙幣の搬送トラブルを低減させることが可能である。
本発明の各実施形態に係る媒体処理装置の外観を示す図である。 本発明の各実施形態に係る媒体処理装置の内部構成を示す図である。 本発明の各実施形態に係る一時保留部の内部構成を示す図である。 本発明の各実施形態に係る一時保留部の動作例を示す図である。 本発明の比較例による可動ガイドの構成を示す図である。 本発明の比較例による可動ガイドの構成を別の視点から俯瞰した図である。 本発明の比較例による可動ガイドの構成による動作例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る可動ガイドの構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る可動ガイドの構成による動作例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る可動ガイドの構造を示す図である。 本発明の比較例による可動ガイドの断面図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る可動ガイドの断面図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る可動ガイドの切欠き部および紙幣の位置関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る可動ガイドの構成の一部を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る可動ガイドの平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る可動ガイドのスロープの側辺の高さの変化を示したグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る可動ガイドのスロープの断面A−A’における断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る可動ガイドの変形例の構成の一部を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.媒体処理装置の概要>
[1−1.媒体処理装置の構成と動作]
以下、本発明の各実施形態に係る媒体処理装置1について説明する。図1は、本発明の各実施形態に係る媒体処理装置1の外観を示す図である。まず、図1を参照しながら、本発明の実施形態に係る媒体処理装置1の外部構成について説明する。
なお、図1で示される媒体処理装置1は、例えば、金融機関の職員の操作により紙幣の入出金処理を行う窓口端末であってもよいし、顧客の操作により紙幣の入出金処理を行うATMであってもよい。
(媒体処理装置の外部構成)
図1に示したように、媒体処理装置1は、投入口3a、排出口4a、4b、および表示操作部5を、筐体2に備える。投入口3aは、後述する入金部3に紙幣を投入する入金口としての機能を有する。排出口4a、4bは、後述する出金部4から紙幣を排出する出金口としての機能を有する。なお、図1に示した例においては、出金部4は2つの出金口により構成されているが、出金部4の出金口の数は特に限定されない。表示操作部5は、ユーザによる操作の誘導画面を表示する表示部とユーザによる操作を検出する操作部としての機能を有する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、LCD(Liquid Crystal Display)装置、またはOLED(Organic Light Emitting Diode)装置等により実現される。操作部としての機能は、例えば、ボタンやタッチパネル等のインタフェースにより実現される。図1に示した例においては、表示操作部5の表示部および操作部としての機能は、タッチパネルにより一体となって実現されている。なお、本実施形態に係る表示操作部5において、表示部としての機能、および操作部としての機能が別々に構成されてもよい。例えば、媒体処理装置1は、表示操作部5の機能を実現するタッチパネルに代えて、表示部の機能を実現するディスプレイ、および操作部の機能を実現するボタン等のインタフェースを別々に備えてもよい。
(媒体処理装置の内部構成)
次に、媒体処理装置1の内部構成について説明する。
図2は、本発明の各実施形態に係る媒体処理装置1の内部構成を示す図である。図2に示したように、媒体処理装置1は、投入口3aを有する入金部3、排出口4a、4bを有する出金部4、一時保留部10、搬送部11、紙幣カセット12A〜12E、リジェクトカセット14、および鑑別部20を、筐体2に備える。
入金部3は、投入口3aから入金された紙幣を収容し、当該紙幣を1枚ずつ分離して媒体処理装置1内に取り込む機能を有する。出金部4は、紙幣カセット12A〜12Eから搬送される紙幣、または一時保留部10から搬送された紙幣を集積し、排出口4a、4bからユーザに取り出させる機能を有する。また、例えば、排出口4a、4bは開閉機構を有し、媒体処理装置1は出金処理時に排出口4a、4bを開く制御を行ってもよい。これにより、出金処理時以外に紙幣が出金部4に誤って入り込むことを防ぐことが可能である。なお、図2においては、入金部3および出金部4は媒体処理装置1において分離して構成される例を示しているが、入金部3および出金部4の機能は媒体処理装置1において一体的に構成されてもよい。
一時保留部10は、入金部3から取り込まれ後述する鑑別部20により正常と判定された紙幣を一時的に集積する。一時保留部10に一時的に集積された紙幣は、入出金処理における取引額の確定後に、一時保留部10から排出されて鑑別部20に搬送され、鑑別部20により識別された金種ごとに各紙幣カセット12A〜12Eもしくはリジェクトカセット14に搬送される。なお、一時保留部10の内部構成については、「1−2.一時保留部の構成と動作」において説明する。
搬送部11は、媒体処理装置1に取り込まれた紙幣を各機能部に搬送するために各機能部に接続されて設けられている搬送路である。なお、搬送部11上で搬送される紙幣の長手方向の向きは、搬送部11の搬送方向と直交する方向であってもよい。
紙幣カセット12は、紙幣を金種ごとに収納する紙幣収納庫13を有し、搬送部11を介して搬送された紙幣を紙幣収納庫13に集積する。また、紙幣カセット12は、紙幣収納庫13に収納された紙幣を、搬送部11を介して他の機能部にむけて繰り出す機能も有する。なお、紙幣カセット12は、媒体処理装置1から個別に着脱可能な機構を有してもよい。これにより、紙幣カセット12を容易に交換することが可能となる。
リジェクトカセット14は、リジェクト庫14Aを有する。また、リジェクト庫14Aは、鑑別部20により後述するリジェクト紙幣と判定された紙幣をユーザ等に返却しない場合に集積する役割を果たす。例えば、損傷の程度が大きい紙幣等はリジェクト庫14Aに搬送される。
鑑別部20は、搬送部11を介して1枚ずつ搬送されてくる紙幣の状態を鑑別し、鑑別結果に基づいて紙幣ごとに取扱い可能な正常紙幣か、取扱い不可なリジェクト紙幣かを判定する。例えば、鑑別部20は、金種や、紙幣の端部等に折り目や切れ目等による損傷の程度を鑑別してもよい。さらに、鑑別部20は、搬送部11上に存在する紙幣の搬送路上の搬送位置に問題がないかを鑑別してもよい。具体的には、搬送部11上に存在する紙幣の長手方向の向きが、搬送方向に対して垂直から所定の角度以上ずれているか否かを鑑別してもよい。また、鑑別部20は、搬送された紙幣の搬送部11における幅方向の位置が、搬送部11における通常の搬送位置と所定の距離以上離れているか否かを鑑別してもよい。
なお、媒体処理装置1は上述した構成の動作を制御する不図示の制御部を有してもよい。これにより、表示操作部5への操作および鑑別部20による鑑別結果に基づいて、紙幣の搬送を制御し、入出金処理等を実行することが可能となる。
(動作)
上述した媒体処理装置1の構成に基づき、媒体処理装置1は、例えば、以下の動作に従って入金処理を実施する。
入金処理の開始時に、ユーザにより表示操作部5を介して取引項目(入金処理)が入力され、その後入金部3に投入口3aを介して紙幣が投入されると、投入された紙幣は、1枚ずつ鑑別部20へと搬送される。
鑑別部20は、入金部3から搬送された紙幣の損傷状態および搬送位置を1枚ずつ鑑別し、正常紙幣かリジェクト紙幣かを判定する。この際、リジェクト紙幣と判定された紙幣は、出金部4へと搬送され、ユーザに返却される。一方で、正常紙幣と判定された紙幣は、一時保留部10へと搬送される。なお、鑑別部20は、損傷の大きいリジェクト紙幣をリジェクト庫14Aへ搬送し、代替紙幣をカセット12A〜Dから出金させる指示をしてもよい。
その後、ユーザの操作により取引額が確定されると、一時保留部10に集積された紙幣は鑑別部20に再び搬送され、鑑別部20は紙幣の金種を鑑別する。鑑別された紙幣は、各金種に応じて紙幣カセット12A〜12Eへ搬送され格納される。また、入金額が取引額と異なる場合は、入金された全紙幣を一時保留部10から出金部4に搬送される。以上で入金処理をやり直すことができる。
[1−2.一時保留部の構成と動作]
次に、一時保留部10の構成と動作について説明する。
(一時保留部の構成)
図3は、本発明の各実施形態に係る一時保留部10の内部構成を示す図である。図3に示したように、一時保留部10は、可動ガイド100、媒体ガイド101、回動部102、当接ローラ103、連結部材104、ドラム110、上側リール120、上側テープ121、上側プーリ122、下側リール130、下側テープ131、下側第1プーリ132、下側第2プーリ133、および格納壁200を有する。
‐ドラム、テープ系の構成
ドラム110は、円筒状に形成され、一時保留部10内において、y軸方向に平行な回転軸を中心に排出方向R1および集積方向R2に回転可能に支持されたドラムである。一時保留部10に搬送された紙幣は、ドラム110の周側面に巻きつけられることにより保持される。
上側リール120は、糸巻上に構成されており、上側テープ121が巻きつけられている。また、上側テープ121をドラム110に折り返すための上側プーリ122が設けられる。上側リール120から引き出された上側テープ121は、上側プーリ122を介して折り返され、ドラム110の周側面に近接する。ドラム110の周側面に案内された上側テープ121は、後述する当接ローラ103により押圧されることにより、ドラム110の周側面に当接する。
なお、上側プーリ122は、後述する可動ガイド100上に設けられる。これにより、可動ガイド100の移動に応じて、上側プーリ122の位置も移動するので、上側プーリ122は、ドラム110に巻きつけられた紙幣の集積体の厚みに応じて上側テープ121を折り返す位置を調整することが可能となる。
下側リール130は、上側リール120と同様に糸巻上に構成されており、下側テープ131が巻きつけられている。また、下側テープ131を適宜折り返すための下側第1プーリ132、および下側第2プーリ133が設けられる。下側リール130から引き出された下側テープ131は、下側第1プーリ132を介して折り返され、下側第2プーリ133に近接する。そして下側テープ131は、下側第2プーリ133を介してさらに折り返され、ドラム110の周側面に近接する。ドラム110の周側面に案内された下側テープ131は、後述する当接ローラ103により押圧されることにより、ドラム110の周側面に当接する。
なお、下側第2プーリ133は、後述する可動ガイド100上に設けられる。これにより、可動ガイド100の移動に応じて、下側第2プーリ133の位置も移動するので、下側第2プーリ133は、ドラム110に巻きつけられた紙幣の集積体の厚みに応じて下側テープ131を折り返す位置を調整することが可能となる。
また、上側テープ121および下側テープ131は、それぞれ単数または複数のテープを走行させてもよい。例えば、複数のテープを用いることにより、一時保留部10内に搬送された紙幣を安定的にドラム110に巻きつけることが可能となる。
‐ガイド系の構成
可動ガイド100は、媒体ガイド101とともに一時保留部10内の紙幣の搬送を案内するガイドである。可動ガイド100は、ドラム110を覆うように設置され、連結部材104を介して接続されている媒体ガイド101の有する回動部102のy軸方向に平行な回転軸を中心に回動可能である。なお、可動ガイド100は、ガイドの一例である。
また、可動ガイド100は当接ローラ103を有する。当接ローラ103は、ドラム110の周側面上において、ドラム110の周側面に巻きつけられた紙幣、上側テープ121および下側テープ131と当接するローラである。当接ローラ103は、ドラム110の周側面に案内された上側テープ121および下側テープ131の間に、ドラム110の周側面に同じく案内された紙幣を挟み込んで押圧する。押圧された紙幣および各テープは、ドラム110の集積方向R2への回転によりドラム110の周側面に巻きつけられる。
また、可動ガイド100は、ドラム110に巻きつけられた紙幣の集積体の厚みに応じて、回動部102の回転軸を中心に回動可能である。つまり、ドラム110に巻きつけられた紙幣の集積体の、周側面の垂直方向における厚みに応じて、可動ガイド100は移動可能である。これにより、当接ローラ103は、ドラム110の側周面に巻きつけられた紙幣および各テープと、紙幣の集積量に関わらず当接することが可能である。
また、可動ガイド100は、後述する格納壁200に対向する端部に切欠き部150を単数もしくは複数有する。切欠き部150および後述する格納壁200から切欠き部150に向かって突出した突起部が入れ子構造201を形成することにより、可動ガイド100と格納壁200との間に生じる間隙を最小限に抑えつつ、可動ガイド100の移動によって格納壁200との間に物理的な干渉を発生させないようにすることが可能である。したがって、例えば端部に欠陥を有する紙幣が可動ガイド100と格納壁200の間隙からすり抜けるといったトラブルを防ぐことが可能となる。なお、可動ガイド100の詳細な構成については、「1−3.比較例による可動ガイドと課題」および各実施形態において説明する。
媒体ガイド101は、可動ガイド100とともに一時保留部10内の紙幣の搬送を案内するガイドである。媒体ガイド101は、媒体ガイド101および可動ガイド100の間に搬送路を形成し、他の機能部から搬送されてきた紙幣を、当該搬送路を経由して一時保留部10内に搬送する。
なお、可動ガイド100は媒体ガイド101と連結部材104により連結される構造を有しているが、例えば、可動ガイド100と媒体ガイド101が一体となったガイドが形成されてもよい。この場合、当該ガイドの内部に、紙幣を一時保留部10の内外に搬送するための搬送路が形成されてもよい。
格納壁200は、可動ガイド100、媒体ガイド101、およびドラム110とともに一時保留部10内に紙幣を格納するための格納空間を仕切る壁である。また、格納壁200には、上述したように、可動ガイド100に向かって突出する突起部が設けられ、突起部が可動ガイド100の一端と不図示の入れ子構造201を形成する。
なお、格納壁200の内部または外部には、ドラム110および上述した各リールを回転させるための、並びに、可動ガイド100および媒体ガイド101の間に形成される搬送路において紙幣を搬送するための不図示のモータ、ギアおよびローラ等が格納されてもよい。
(動作)
以上、一時保留部10の構成について説明した。続いて、図3および図4を参照して、一時保留部10の動作について簡単に説明する。なお、紙幣の搬送方向については、x軸方向の搬送方向を集積方向とし、x軸方向の逆方向の搬送方向を排出方向とする。
まず、図3は、紙幣が一時保留部10に集積されていない状態を示している。入金処理により鑑別部20から一時保留部10へ向かって搬送された紙幣は、不図示のローラ等から伝達される駆動力により、可動ガイド100および媒体ガイド101の間に形成される搬送路を経由して、一時保留部10内へ搬送される。
一時保留部10内へ案内された紙幣は、上側テープ121および下側テープ131の間に挟まれ、ドラム110の集積方向R2への回転によりドラム110の周側面へ案内される。そして、当該紙幣は当接ローラ103により上側テープ121および下側テープ131に挟まれてドラム110の周側面に巻きつけられる。
次に、ドラム110に紙幣が集積された状態の一時保留部10の動作について説明する。
図4は、本発明の各実施形態に係る一時保留部10の動作例を示す図である。図4に示したように、一時保留部10に紙幣が集積されるにつれ、ドラム110により多数の紙幣が巻きつけられ、紙幣の集積体SPを側周面上に形成する。そして、紙幣の集積体SPの側周面の垂直方向における厚みの変化に応じて、可動ガイド100は回動部102の回転により徐々に持ち上げられる。これにより、当接ローラ103は、ドラム110の側周面に巻きつけられた紙幣および各テープに、紙幣の集積量に関わらず当接することが可能である。
また、ドラム110が排出方向R1に回転すると、ドラム110に巻きつけられた紙幣が一時保留部10外へ排出される。具体的には、ドラム110が排出方向R1に回転すると、ドラム110に巻きつけられた紙幣の集積体SPも排出方向R1に回転する。そして、紙幣の集積体SPの最外部に位置する紙幣は、当接ローラ103を通過すると、紙幣を押し付けて挟んでいた上側テープ121および下側テープ131が離間して、ドラム110の周側面から離れる。ドラム110の周側面から離れた紙幣は、各ガイドにより形成される搬送路を経由して、一時保留部10外へ排出される。
[1−3.比較例による可動ガイドと課題]
以上、一時保留部10の構成と動作について説明した。次に、本発明の比較例による可動ガイド900の構成について説明する。
(比較例による可動ガイドの構成)
図5は、本発明の比較例による可動ガイド900の構成を示す図である。図5に示したように、可動ガイド900の一端には複数の切欠き部950が設けられる。図5に示した例では、当該先端には切欠き部950A〜950Dが設けられている。
切欠き部950は、格納壁200から可動ガイド900に向かって突出した突起部と入れ子構造201を形成するために設けられる。これにより、上述したように、例えば、端部に折り目等を有する紙幣が可動ガイド900と格納壁200の間隙からすり抜けるといったトラブルを防ぐことが可能となる。
なお、可動ガイド900上に設けられた矩形の穴は、上述した上側テープ121を通過させるための穴である。具体的には、当該穴は、上側リール120から繰り出された上側テープ121が上側プーリ122で折り返された後にドラム110へ近接するために通過するための穴である。
図6は、本発明の比較例による可動ガイド900の構成を別の視点から俯瞰した図である。図6に示したように、可動ガイド900は、紙幣を案内するための案内面940を有する。また、切欠き部950に隣接して、紙幣が排出される方向に溝951が設けられる。そして、溝951は、切欠き部950との隣接部分である開始辺953から紙幣が排出される方向に、案内面940に近接するスロープ952を有する。このスロープ952は、溝951の開始辺953における可動ガイド900の厚み方向の中間部から、案内面940に近接するように形成されている。なお、開始辺953は、開始位置の一例である。
(課題の整理)
ドラム110の周側面に巻きつけられた当該紙幣は、上側テープ121および下側テープと重なっている範囲のみが、上側テープ121によりドラム110の周側面に押し付けられている状態となる。つまり、紙幣の端部は各テープにより押しつけられていないため、紙幣につけられた折り目の状態によっては、当該端部がドラム110の周側面から離れる状態となる可能性が高い。そのため、当該端部が一時保留部10から排出されたとき、当該端部が他の部品等と接触し、紙詰まり等のトラブルが発生する問題があった。当該トラブルの原因の一つとして、可動ガイド900の溝951の形状が挙げられる。
図7は、本発明の比較例による可動ガイド900の構成による動作例を示す図である。図7に示したように、紙幣PMの券端PMCが可動ガイド900の溝951Aに進入した場合を仮定する。スロープ952Aと接触した券端PMCは、紙幣PMの排出方向への移動に応じてスロープ952Aの高さが減少するにつれて、溝951Aの外側面954へと押し広げられる。そして、さらにスロープ952Aの高さが減少すると(図7の破線)、券端PMCは外側面954に押し付けられ、これ以上広がらなくなる。そうすると、例えば図7に示したように、券端PMCの内部に新たに折り目が生じるなど、紙幣PMにさらに欠陥を生じさせていた。そして、紙幣PMに新たに生じた欠陥により、媒体処理装置内において搬送トラブルが生じていた。
そこで、上記事情を一着眼点にして本実施形態による媒体処理装置を創作するに至った。本実施形態による媒体処理装置は、紙幣による搬送トラブルを低減させることが可能である。以下、本実施形態について、図8〜図16を参照して説明する。
<2.第1の実施形態>
(構成)
本実施形態に係る可動ガイド100は、先の比較例で説明した可動ガイド100の溝151に、搬送方向にかけてテーパ形状を設けたものである。かかるテーパ形状は、例えば、紙幣PMが一時保留部10外へ排出される方向に従って広くなってもよい。かかる構成により、例えば、紙幣PMが可動ガイド100の幅方向において通常の搬送位置から外側に外れた位置にある場合に券端PMCが切欠き部150Aに入りこんだとしても、券端PMCを押し広げることが可能となる。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る可動ガイド100の構成を示す図である。図8に示したように、本実施形態に係る可動ガイド100は、紙幣PMの搬送を案内するための案内面140と、格納壁200から可動ガイド100に向かって突出した突起部と入れ子構造201を形成するための切欠き部150A〜150Dを有する。
また、案内面140には、切欠き部150A〜Dに隣接して、紙幣PMが排出される方向に溝151A〜Dが設けられる。溝151A〜Dは、紙幣PMが一時保留部10外へ排出される方向に沿って傾斜するスロープを溝151A〜Dの底面に有してもよい。図8に示した例では、溝151A〜Dは、切欠き部150A〜Dと隣接する開始辺153A〜Dから紙幣PMが排出される方向に案内面140に近接するスロープ152A〜Dを有する。なお、本実施形態においては、開始辺153A〜Dは、案内面140の反対側の面上に設けられる。
さらに、溝151Aおよび151Bは、紙幣PMが排出される方向に沿って広くなるテーパを有する。例えば、図8で示したように、溝151Aの側面のうち可動ガイド100の幅方向の中心に遠い面である外側面154Aが可動ガイド100の幅方向の中心から離れるように設けられることにより、テーパが形成されてもよい。券端PMCがスロープ152Aに接触した後は、外側面154Aにのみ接触するからである。なお、溝151Aの内側面155Aは、紙幣PMの搬送方向に平行に設けられてもよい。
また、テーパは溝151Aの一部に設けられてもよい。例えば、図8に示したように、外側面154Aのうち開始辺153Aに隣接する面154A’が内側面155Aと同様に紙幣PMの搬送方向に平行に形成され、溝151Aの中間部の任意の位置から外側面154Aが可動ガイド100の外側面に近接するように設けられてもよい。また、設けられるテーパの度合い(例えば、テーパ角度やテーパ率)は特に限定されない。当該テーパの度合いについては、例えば、所定の設計基準において定められた値を用いてもよいし、排出方向への紙幣PMの排出速度等に応じて実験的に決定されてもよい。
(動作)
図9は、本発明の第1の実施形態に係る可動ガイド100の構成による動作例を示す図である。紙幣PMの折れ曲がり具合により、券端PMCは切欠き部150Aに進入する場合が存在する。この場合、紙幣PMが排出方向に可動ガイド100の案内面140に沿って搬送されるとき、紙幣PMの券端PMCは、切欠き部150Aに進入すると、スロープ152Aに接触する。その後、スロープ152Aに押し広げられた券端PMCは外側面154Aまたは154A’に接触する。
この場合、券端PMCは本実施形態に係る可動ガイド100により以下のような動作を示す。図9に示した例では、券端PMCはまずスロープ152Aと接触する。その後券端PMCは、スロープ152Aに押し広げられ、外側面154Aまたは154A’に接触する。図9に示した例においては、外側面154Aに接触したと仮定する。そして、紙幣PMが排出方向に搬送されるにつれて、券端PMCはテーパを形成する外側面154Aに沿って、さらに外側に押し広げられる(図9の破線)。そして紙幣PMは、券端PMCが押し広げられた状態で一時保留部10外に排出される。
(効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、通常の搬送位置から外れた紙幣PMの券端PMCが、スロープ152Aと接触したのちに外側面154Aまたは154A’に接触する場合においても、折れ曲がっていた券端PMCがテーパに沿うように押し広げられるので、紙幣PMの券端PMCの折れ曲がりを矯正することが可能である。かかる構成により、紙幣PMが折り曲げられて生じた券端PMCを外側に押し広げることが可能である。これにより、紙幣PMにより引き起こされ得る媒体処理装置1内における搬送トラブルを低減させることが可能となる。
(補足)
なお、本実施形態に係る可動ガイド100の溝151Aの構造は、複数ある切欠き部のうち、可動ガイド100の幅方向において最も外側に設けられた切欠き部と隣接して設けられてもよい。例えば、図8に示したように、紙幣PMの券端PMCは、可動ガイド100の外側部に近接する切欠き部150Aおよび150Bに進入する可能性が高い。そのため、券端PMCが進入しない切欠き部150C、150Dに、あえて溝151Aの構造を設けなくてもよい。これにより、溝151Aの構造の加工を最小限にとどめることが可能となり、かかる加工コストが低減され得る。
(第1の変形例)
なお、本実施形態における可動ガイド100の溝151Aおよび151Bに設けられたテーパは、図8に示したように外側面154Aおよび154Bの一部のみであったが、外側面154Aおよび154Bの全体に設けられてもよい。
図10は、本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る可動ガイド100の構造を示す図である。図10に示したように、本変形例に係る可動ガイド100の構成は、先に示した本実施形態に係る可動ガイド100と、テーパ形状を除いて同一である。
溝151Aおよび151Bに設けられるテーパは、上述したように、溝151Aおよび151Bの一端から他端にかけて形成される。具体的には、各テーパは、溝151Aおよび151Bの外側面154Aおよび154Bが可動ガイド100の外側面に近接するように設けられることにより形成される。ここで、図10に示したように、本変形例に係るテーパは、溝151Aおよび151Bの全体に形成される。
かかる本変形例による構成においては、券端PMCと外側面154Aが接触した位置にかかわらず、券端PMCがテーパを形成する外側面154Aに沿って押し広げられることが可能となる。
(第2の変形例)
また、本変形例においては、本実施形態における可動ガイド100の開始辺153Aおよび153Bと券端PMCとの衝突の頻度を低減させるために、開始辺153Aおよび153Bにおける案内面140からの高さが、例えば、切欠き部150Aおよび150Bの幅以上の長さとされてもよい。以下、その背景と根拠について述べる。
図11は、本発明の比較例による可動ガイド900の断面図である。紙幣PMが案内面940に沿って一時保留部10外へ排出される方向に移動する際、券端PMCが切欠き部950に入り込むことが生じる。このとき、図11に示した開始辺953におけるスロープ952の高さが券端PMCの高さよりも低い場合、券端PMCは、溝951の開始辺953と衝突してしまうおそれがある。この衝突により、紙幣PMによる紙詰まりやスキュー、破れなどの搬送トラブルが発生してしまうという問題があった。
そこで、本発明の実施形態の第2の変形例においては、可動ガイド100の開始辺153Aおよび153Bにおける案内面140からの高さを、溝151Aおよび151Bの幅以上の長さとした。かかる構成により、上述した搬送トラブルの発生を抑制することが可能となる。
図12は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る可動ガイド100の断面図である。上述したように、スロープ152Aは、開始辺153Aから案内面140に近接されるように形成されるが、153Aは、案内面140の反対側の面上に設けられる。そして、開始辺153Aにおける案内面140からの高さをhとすると、スロープ152Aは、hが切欠き部150Aの幅d以上の長さとなるように設けられる。そうすると、図12に示したように、開始辺153Aにおける案内面140からの高さが、紙幣PMの券端PMCの高さを上回る可能性が高くなる。そのため、切欠き部150Aの開始辺153Aと衝突する可能性を低減することが可能であると考えられる。以下その根拠について述べる。
‐スロープ高さの設定と根拠
図13は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る可動ガイド100の切欠き部150Aおよび紙幣PMの位置関係を示す図である。図13に示したように、以下の説明は、ドラム110に集積された紙幣の集積体の最外部に位置する紙幣PMが一時保留部10外へ排出される方向に搬送され、可動ガイド100に近接する状況を想定する。
まず、紙幣PMは、紙幣PMの辺上に存在する点FLaおよびFLbを端点とする折り目FL、および折り目FLによって形成される券端PMCが可動ガイド100の方向(z軸方向)に折れ曲がっているとする。この場合、券端PMCの紙幣PMが形成する平面からの高さが最大となるのは、券端PMCが紙幣PMと直交して折れ曲がっている場合である。そのときの券端PMCの最大の高さは、券端PMCの頂点Caから折り目FLと交わる垂線の長さhcである。
そして、折り目FLの端点FLaが固定であると仮定すると、折り目FLが紙幣PMの短手方向の辺と平行であるときにhcの取り得る値が最大となる。そして、端点FLaが頂点Caと点Cbの間に位置する場合、端点FLaが点Cb上に存在するときhcの取り得る値は最大となり、hc=xとなる。ここで、xは、券端PMCが折れ曲がっておらず紙幣PMと水平になっている場合の長さである。
ここで、券端PMCが切欠き部150Aに進入する場合における、xと切欠き部150Aの幅dについて考える。まず、xがdを下回る値である場合、券端PMCの高さの最大値はxとなる。よって、券端PMCの高さの取り得る最大値はdとなるので、開始辺153Aの高さhをd以上にすることにより、券端PMCが開始辺153Aと衝突することを回避することが可能となる。
なお、xがdを上回るとき、本実施形態において述べたように、頂点Caが切欠き部150Aに進入する場合があるが、開始辺153Aにおける案内面140からの高さhをd以上にすることにより、券端PMCが開始辺153Aと衝突する確率を低減させることが可能である。これにより、一時保留部10における券端PMCによる搬送トラブルを減少させることが可能となる。
以上より、開始辺153Aにおける案内面140からの高さhを切欠き部150Aの幅d以上に設定することの根拠について示した。かかる構成により、紙幣PMが一部保留部10外へ排出される方向に搬送される際に、券端PMCの先端が溝151Aの開始辺153Aと衝突する確率を低減させることが可能である。
なお、図12に示したように、本実施形態に係る可動ガイド100の開始辺153Aおよび153Bは、案内面140の反対側の面に位置していたが、本発明は係る例に限定されない。例えば、開始辺153Aおよび153Bは、案内面140と当該反対側の面との間に位置してもよい。このとき、開始辺153Aおよび153Bにおける案内面140からの高さhが、上述したように、切欠き部150Aおよび150Bの幅d以上あればよい。
さらに、開始辺153Aおよび153Bは、当該反対側の面よりもさらにz軸方向に設けられてもよい。つまり、当該高さhが、開始辺153Aおよび153Bにおける可動ガイド100の厚み以上の長さに設定されてもよい。例えば、可動ガイド100の厚みが切欠き部150Aおよび150Bの幅dよりも薄く設けられた場合において、当該高さhが幅d以上になるように、開始辺153Aおよび153Bの位置が適宜決められてもよい。
(補足)
なお、本実施形態に係る可動ガイド100のスロープ152Aおよび152Bの傾斜角度については特に限定されない。当該傾斜角度については、例えば、所定の設計基準において定められた値を用いてもよいし、排出方向への紙幣PMの排出速度等に応じて実験的に決定されてもよい。
<3.第2の実施形態>
以上、図8〜13を参照して、本発明の第1の実施形態に係る可動ガイド100について説明した。続いて、本発明の第2の実施形態に係る可動ガイド100について説明する。本実施形態に係る可動ガイド100は、第1の実施形態に係る可動ガイド100のスロープ152において、さらに可動ガイド100の幅方向の中心から離れる方向に従って案内面140から離間するように形成される傾斜を有する。かかる構成により、券端PMCを外側に押し広げることが容易になり、また、券端PMCが内側に折り曲げられることを防ぐことが可能である。
(構成)
図14は、本発明の第2の実施形態に係る可動ガイド100の構成の一部を示した図である。図14に示したように、本実施形態に係る可動ガイド100は、切欠き部150Aに溝151Aを備え、さらに、溝151Aはスロープ152Aを有する。また、図14には示されていないが、切欠き部150Bも上述した構成を備える。なお、本実施形態に係る可動ガイド100の構成は、溝151およびスロープ152の形状を除き、第1の実施形態に係る可動ガイド100の構成と同一である。
本実施形態において、スロープ152Aは、溝151Aにおいて開始辺153Aから案内面140上の端辺158にかけて形成されているが、端辺158は、開始辺153Aと平行ではない方向に形成されている。そのため、スロープ152Aの外側辺156および内側辺157は異なる長さを有し、また、外側辺156におけるスロープ152Aの傾斜角度と、内側辺157におけるスロープ152Aの傾斜角度も異なる。
‐スロープの構造
ここで、本実施形態に係る可動ガイド100のスロープ152Aの構造について、図15A〜15Cを参照して説明する。
図15Aは、本発明の第2の実施形態に係る可動ガイド100の平面図である。なお、本平面図は、案内面140の反対側の面と対向して俯瞰した図である。なお、AおよびA’は、x軸方向に直交する断面A−A’の位置を示した符号である。また、LおよびL’は、外側辺156および内側辺157の長さのx軸成分の大きさを示している。
ここで、上記LおよびL’の大きさは、L>L’となるように設けられる。
図15Bは、本発明の第2の実施形態に係る可動ガイド100のスロープ152Aの各側辺の高さの変化を示したグラフである。グラフに示されたhは、開始辺153Aにおける案内面140からの高さを示す。ここで、開始辺153Aにおける案内面140からの高さはhであり、端辺158における案内面140からの高さは0である。LおよびL’は、図15Aで示したように、外側辺156および内側辺157の長さのx軸成分の大きさに相当する。そして、直線156’は外側辺156の高さの変位を、直線157’は内側辺157の高さの変位を示している。
図15Bに示したように、各側辺の開始辺153Aおよび端辺158における高さは共通ではあるが、各側辺のx軸成分の大きさがLとL’で異なる。したがって、直線156’の傾斜の大きさは直線157’の傾斜の大きさと異なる。
ここで、図15Aにおける断面A−A’の位置に対応するx座標の値をAとし、Aにおける外側辺156および内側辺157の高さをそれぞれhおよびhL’とする。この場合、図15Bのグラフに示したように、hおよびhL’の高さの関係は、h>hL’となる。つまり、断面A−A’において、外側辺156の高さhは内側辺157の高さhL’よりも大きいことが示されている。
図15Cは、本発明の第2の実施形態に係る可動ガイド100のスロープ152Aの断面A−A’における断面図である。図15Cに示したように、スロープ152Aの断面A−A’における断面形状は、スロープ152Aの搬送方向の両端の間において、可動ガイド100の幅方向の中心から離れる方向に従って案内面140から離間する形状となる。具体的には、上述のとおり外側辺156の高さhは内側辺157の高さhL’よりも大きいので、スロープ152Aは、内側辺157から外側辺156にかけてz軸方向に上昇する勾配を有する傾斜を形成する。かかる構成により、スロープ152Aに溝151Aの内側から外側にかけて案内面140から離れるような傾斜を設けることができる。
(動作)
このような構成において、紙幣PMが排出方向に可動ガイド100の案内面140に沿って搬送されると、切込み部150Aに入り込んだ紙幣PMの券端PMCは、スロープ152Aに接触する。このとき券端PMCは、スロープ152Aが幅方向に傾斜を有していない構成と比較して、スロープ152Aとなす角度が小さくなる。スロープ152Aと接触した券端PMCは、スロープ152Aの幅方向の傾斜に沿って滑るように押し広げられる。そして、紙幣PMは、券端PMCが押し広げられた状態で一時保留部10外に排出される。
(効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、スロープ152Aに設けられたテーパにより券端PMCをより容易に外側に押し広げることが可能となる。また、本実施形態によれば、券端PMCが紙幣PMの中心方向に折れ曲がっている場合においても、スロープ152Aにより券端PMCを外側へ押し広げることが可能となる。かかる構成により、一時保留部10外へ排出される紙幣PMにより引き起こされ得る媒体処理装置1内における搬送トラブルを低減させることが可能である。
(補足)
なお、本実施形態に係る可動ガイド100の溝151Aの端辺158は可動ガイド100の幅方向と平行ではないが、例えば、端辺158は、上記幅方向と平行に設けられてもよい。この場合、スロープ152Aにおいて可動ガイド100の幅方向に傾斜を設けるために、例えば、外側辺156および内側辺157の傾斜の形状が異なってもよく、スロープ152Aが曲面構造であってもよい。
また、本実施形態に係る可動ガイド100のスロープ152Aの傾斜は、例えば、溝151Aにおける外側面154によりテーパが形成されない場合においても適用可能である。例えば、可動ガイド100に搬送される紙幣PMの券端PMCが高い確率で切欠き部150Aを通過する場合、スロープ152Aで券端PMCを押し広げることが可能である。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る可動ガイド100の変形例の構成の一部を示す図である。図16に示したように、スロープ152Aは、溝151Aにおいて開始辺153Aから案内面140上の端辺158にかけて形成されているが、端辺158は、開始辺153Aと平行ではない方向に形成されている。そのため、スロープ152Aの外側辺156および内側辺157は異なる長さを有し、また、外側辺156におけるスロープ152Aの傾斜角度と、内側辺157におけるスロープ152Aの傾斜角度も異なる。
かかる構成により、溝151Aにおいて紙幣PMの搬送方向にテーパが形成されない場合においても、スロープ152Aにより紙幣PMの券端PMCが押し広げられる効果が得られる。
<4.まとめ>
以上説明したように、本発明の第1の実施形態および第2の実施形態によれば、一時保留部10に関する紙幣の搬送トラブルを低減することが可能である。
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上記実施形態に係る可動ガイド100の溝151Aは、紙幣PMが一時保留部10から排出される方向に従って案内面140に近接するスロープ152A、および紙幣PMが一時保留部10から排出される方向に従って広くなるテーパを有していたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、可動ガイドの溝は、紙幣が一時保留部に集積される方向に従って案内面に近接するスロープ、および紙幣が一時保留部に集積される方向に従って広くなるテーパを有してもよい。かかる構成により、券端を形成する紙幣が一時保留部に集積される方向に搬送された場合、券端が上記スロープおよび上記溝の外側面に接触すると、テーパを形成する外側面に沿って券端が押し広げられて、ドラムに巻きつけられる。これにより、一時保留部において券端を押し広げた状態で紙幣を集積することができるので、一時保留部に関する紙幣による搬送トラブルを低減することが可能である。
また、図8、図10、図12、図14および図16に示された例においては、各実施形態の構成および変形例が個別に示されていたが、本発明の実施形態は、各実施形態の構成の例に限定されず、本明細書において示された各実施形態の組み合わせにより実現される構成としてもよい。例えば、本発明の実施形態は、第1の実施形態の変形例と、第2の実施形態との組み合わせにより実現される構成とすることも可能である。
また、本明細書においては、上記実施形態に係る媒体処理装置を窓口端末やATMに適用する例を説明したが、本発明は、例えば、乗車券や金券、チケットなどの紙葉状媒体を取り扱う各種媒体処理装置においても適用可能である。
1 媒体処理装置
2 筐体
3 入金部
4 出金部
5 表示操作部
10 一時保留部
11 搬送部
12 紙幣カセット
13 紙幣収納庫
14 リジェクトカセット
20 鑑別部
100 可動ガイド
101 媒体ガイド
102 回動部
103 当接ローラ
110 ドラム
120 上側リール
121 上側テープ
122 上側プーリ
130 下側リール
131 下側テープ
132 下側第1プーリ
133 下側第2プーリ
140 案内面
150 切欠き部
151 溝
152 スロープ
153 開始辺
200 格納壁
201 入れ子構造

Claims (9)

  1. 紙葉状媒体と対向する案内面を有し、一端に切欠き部を有するガイドと、
    前記ガイドの切欠き部に向かって突出する突起部を有し、前記切欠き部と前記突起部とが入れ子構造を形成して、前記ガイドとともに前記紙葉状媒体を格納する空間を仕切る格納壁と、
    を備え、
    前記ガイドの案内面には、底面に前記紙葉状媒体の搬送方向に傾斜するスロープを有する溝が前記搬送方向に前記切欠き部と隣接して設けられ、
    前記溝は、前記搬送方向にテーパ形状を有する、媒体処理装置。
  2. 前記テーパ形状は、前記紙葉状媒体が前記空間から排出される方向に従って広くなる、請求項1に記載の媒体処理装置。
  3. 前記テーパ形状は、前記溝の側面のうち前記ガイドの幅方向の中心に遠い面が、前記紙葉状媒体が前記空間から排出される方向に従って前記中心から離間されて設けられることにより形成される、請求項2に記載の媒体処理装置。
  4. 前記テーパ形状は、前記溝の一端から他端にかけて形成される、請求項1に記載の媒体処理装置。
  5. 前記スロープは、前記切欠き部との隣接部分を開始位置とし前記紙葉状媒体が前記空間から排出される方向に従って前記案内面へ近接する、請求項1に記載の媒体処理装置。
  6. 前記開始位置における前記スロープの前記案内面からの高さは、前記切欠き部の前記搬送方向に対する幅方向の長さ以上である、請求項5に記載の媒体処理装置。
  7. 前記スロープの前記搬送方向に対する断面形状は、前記スロープの前記搬送方向の両端の間において、前記ガイドの幅方向の中心から離れる方向に従って前記案内面から離間する形状である、請求項1に記載の媒体処理装置。
  8. 前記切欠き部は、前記ガイドの一端に複数設けられ、
    前記溝は、前記複数の切欠き部のうち、前記ガイドの幅方向において最も外側に設けられた切欠き部と隣接して設けられる、請求項1に記載の媒体処理装置。
  9. 前記媒体処理装置は、円筒状に形成されて回転可能に支持され、前記ガイドの案内面により搬送を案内された前記紙葉状媒体を周側面に巻きつけることにより前記紙葉状媒体を保持するドラムをさらに備え、
    前記ガイドは、前記ドラムの周側面に巻きつけられた前記紙葉状媒体と当接し、前記周側面の垂直方向における前記紙葉状媒体の厚みに応じて移動する、請求項1に記載の媒体処理装置。
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